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審決分類 審判 全部申し立て 特36 条4項詳細な説明の記載不備  B60S
管理番号 1031799
異議申立番号 異議1997-74151  
総通号数 17 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1993-08-20 
種別 異議の決定 
異議申立日 1997-09-03 
確定日 2000-09-26 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第2589911号「シリコーン組成物風防ワイパブレードとその製造方法」の特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 特許第2589911号の請求項1ないし20に係る特許を取り消す。 
理由 1.手続の経緯
本件特許第2589911号は、平成4年5月22日に出願され、平成8年12月5日にその特許の設定登録がなされ、その後、特許異議の申立てがあり、それにより取消理由通知がなされ、その指定期間内である平成11年4月19日に訂正請求書が提出され、さらに、訂正拒絶理由通知がなされ、その指定期間内である平成12年1月25日に補正がなされたものである。
2.訂正請求について
(1)補正
[1]補正の内容
訂正拒絶理由通知に対する上記の補正による補正事項は以下のとおりである。
イ.訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1における記載の「シリコーン風防ワイパブレードのガラスに対する摩擦係数に相関する比重が1.3〜1.7になるように前記充填剤を含むものである、シリコーン風防ワイパブレード。」を、「ガラスに対する摩擦係数が2.4〜2.7g/gwtの値を示し、かつ比重が1.3〜1.7の値を示すシリコーン風防ワイパブレード。」と補正する。
ロ.訂正明細書の特許請求の範囲の請求項18における記載の「前記ワイパブレードがガラスに対する摩擦係数に相関する比重が1.3〜1.7になるように前記充填剤を含むものである、シリコーンゴム風防ワイパブレード。」を、「ガラスに対する摩擦係数が2.4〜2.7g/gwtの値を示し、かつ比重が1.3〜1.7の値を示すシリコーンゴム風防ワイパブレード。」と補正する。
ハ.訂正明細書の特許請求の範囲の請求項19における記載の「摩擦係数に相関する比重が1.3〜1.7の値を持つ、ワイパブレード。」を、「摩擦係数が2.4〜2.7g/gwtの値を示し、かつ比重が1.3〜1.7の値を示す、ワイパブレード。」と補正する。
ニ.訂正明細書の特許請求の範囲の請求項20における記載の「含む対ガラス摩擦係数と相関する比重が1.3〜1.7の値を有するワイパブレード。」を、「含み、対ガラス摩擦係数が2.4〜2.7g/gwtの値を示し、かつ比重が1.3〜1.7の値を示すワイパブレード。」と補正する。
[2]補正の適否
特許明細書の記載から比重が摩擦係数に正確に相関するとはいえず、訂正請求における「摩擦係数に相関する比重が1.3〜1.7」の記載では、摩擦係数ないし比重が一義的に明りょうに定まらないから、上記のイ〜ニの補正は、摩擦係数が2.4〜2.7g/gwtの値を示し、かつ比重が1.3〜1.7の値を示すとして、摩擦係数ないし比重を明りょうに定めんとするものであって、当補正は明りょうでない記載の釈明を目的とするものであり、訂正の要旨を変更するものではない。
したがって、当補正は、適法になされたものである。
(2)訂正
[1]訂正の内容
本件訂正請求に係わる訂正事項は、上記補正事項を含めて以下のとおりである。
a.特許請求の範囲の請求項1および18における、「ワイパーブレードであって、ここで前記充填剤は、」を「ワイパーブレードであって、前記充填剤は、」と訂正する。
b.特許明細書の特許請求の範囲の請求項1における記載の「重量部とを、シリコーン風防ワイパブレードがガラスに対する摩擦係数2.4〜2.7g/gwtを示すように含むものである、シリコーン風防ワイパブレード。」を「重量部とからなり、ガラスに対する摩擦係数が2.4〜2.7g/gwtの値を示し、かつ比重が1.3〜1.7の値を示すシリコーン風防ワイパブレード。」と訂正する。
c.特許明細書の特許請求の範囲の請求項18における記載の「前記ワイパブレードがガラスに対する摩擦係数2.4〜2.7g/gwtを示すようにするものである、シリコーンゴム風防ワイパブレード。」を「ガラスに対する摩擦係数が2.4〜2.7g/gwtの値を示し、かつ比重が1.3〜1.7の値を示すシリコーンゴム風防ワイパブレード。」と訂正する。
d.特許明細書の特許請求の範囲の請求項19における記載の「ガラスに適用した時摩擦係数約2.4〜2.7g/gwtを持つ、ワイパブレード。」を「ガラスに適用した時摩擦係数が2.4〜2.7g/gwtの値を示し、かつ比重が1.3〜1.7の値を示す、ワイパブレード。」と訂正する。
e.特許明細書の特許請求の範囲の請求項20における記載の「含む対ガラス摩擦係数2.4〜2.7g/gwtを有するワイパブレード。」を「含み、対ガラス摩擦係数が2.4〜2.7g/gwtの値を示し、かつ比重が1.3〜1.7の値を示すワイパブレード。」と訂正する。
f.特許明細書の発明の詳細な説明における段落番号【0031】において、「組成物の摩擦係数は意図するこの値の接触面積で達成された。」を「組成物の摩擦係数はこの値の接触面積を考慮して決定された。」と訂正する。
g.特許明細書の発明の詳細な説明における段落番号【0042】において、「本発明に従う組成物は幅58約0.1inになるよう処方された。従来の自動車への適用のためにはスキージブレード12は長さ約10〜20inであるから、その全面積は約1〜2inである。考慮しているこの大きさの表面積で」を「本発明に従う組成物は、幅58が約0.1inになるよう処方された。従来の自動車ではスキージブレード12は長さ約10〜20inであるから、その全面積は約1〜2in2 である。この大きさの表面積で」と訂正する。
h.特許明細書の発明の詳細な説明における段落番号【0066】において、「比較的小さい摩擦係数のより拭き取り性を示した。」を「比較的小さい摩擦係数であって良好な拭き取り性を示した。」と訂正する。
[2]訂正の適否
上記のaおよびf〜hの訂正は、単なる表現形式を明りょうにするだけの訂正であるのは自明である。
b〜eの訂正は、特許明細書において摩擦係数
の測定方法が明らかにされていないから、特許明細書における「ガラスに対する摩擦係数2.4〜2.7g/gwt」の記載を「摩擦係数が2.4〜2.7g/gwtの値を示し、かつ比重が1.3〜1.7の値を示す」として、摩擦係数の実体を明りょうに定めんとするものであり、比重が1.3〜1.7の値は特許明細書に記載されている。
なお、bの訂正においては、さらに「重量部とを、・・・を示すように含むものである」を「重量部とからなり、・・・を示す」と訂正されているが、実質的にその意味には変更がない。
したがって、a〜hの訂正は、明りょうでない記載の釈明を目的とするものであり、特許明細書の記載の範囲内における訂正であって、実質的に特許請求の範囲を拡張変更するものでもない。
したがって、本件訂正請求は、特許法第120条の4第2項第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同法第120条の4第3項において準用する同法第126条第2項および第3項に規定する要件を満たすものであり、本件訂正は適法なものと認めることができる。
3.本件特許発明
訂正された明細書の請求項に係わる発明は、その訂正後の特許請求の範囲の請求項1〜20に記載されたとおりのものであり、請求項1の発明は、訂正後の請求項1に記載された次のとおりのものである。
「少なくとも1つのシリコーン重合体を含む、加硫できるエラストマー100重量部と前記エラストマー中に分散され、シリカ質材料と石灰質材料とフェライトとアルミナとそれらの混合物とからなる群から選択される充填剤75〜220重量部とを含む、安価に製造でき、良好な拭き取り性を持つシリコーン風防ワイパブレードであって、前記充填剤は、平均粒子直径が5μmより大きい第1の充填剤25〜200重量部と、平均粒子直径が5μmより小さい第2の充填剤20〜55重量部とからなり、ガラスに対する摩擦係数が2.4〜2.7g/gwtの値を示し、かつ比重が1.3〜1.7の値を示すシリコーン風防ワイパブレード。」
4.特許取消の理由
平成10年12月18日付けで通知された、特許取消の理由は、「請求項1等において、摩擦係数が規程されているが、発明の詳細な説明において、摩擦係数の測定方法と測定条件が記載されていず、当業者は容易にこの発明を実施することができないから、本件明細書は、特許法第36条第4項の規程を満たしていない。」というものである。
5.本件明細書の記載についての検討
訂正後の特許請求の範囲の請求項1には、上記のとおり、「ガラスに対する摩擦係数が2.4〜2.7g/gwtの値を示し、」と記載され、ガラスに対する摩擦係数が特許請求の範囲の記載における重要な要件であり、また、同様に請求項18〜20においても、ガラスに対する摩擦係数が特許請求の範囲に記載されている。
ところが、摩擦係数は特定の測定方法や測定条件により一義的に決まるものではなく、測定の個別の方法あるいは測定対象物の組み合わせないしは摩擦面の清浄度や粗さなどにより大きく変わるものであり(岩波書店「岩波理化学辞典 第3版増補版」1981年2月24日 第1304頁 参照)、本件発明において、ワイパブレードに用いられるシリコーン重合体を含むエラストマーとガラスとの間の摩擦係数を規程するには、具体的かつ詳細な測定方法や測定条件が必要である。
しかし、訂正後の本件明細書には、依然として摩擦係数の測定方法と測定条件が具体的に何ら記載されていず、摩擦係数の測定方法と測定条件は実質的に明らかにされていない。また、当業者が、発明の詳細な説明の記載および図面の記載ないしは本件出願時の技術常識に基づいて、当該測定方法や測定条件を理解できるものでもない。
よって、当業者は本件発明の摩擦係数の要件について、容易に実施できるとは認められず、結局、当業者は容易にこの発明を実施することができないというべきであり、本件明細書は特許法第36条第4項に規程する要件を満たしていない。
6.むすび
以上のとおり、本件特許は、特許法第113条第1項第4号に該当し、同法第114条第2項の規程により取り消されるべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
シリコーン組成物風防ワイパブレードとその製造方法
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 少くとも1つのシリコーン重合体を含む、加硫できるエラストマー100重量部と
前記エラストマー中に分散され、シリカ質材料と石灰質材料とフェライトとアルミナとそれらの混合物とからなる群から選択される充填材75〜220重量部と
を含む、安価に製造でき、良好な拭き取り性を持つシリコーン風防ワイパプレードであって、
前記充填材は、平均粒子直径が5μmより大きい第1の充填材25〜200重量部と、平均粒子直径が5μmより小さい第2の充填材20〜55重量部とからなり、ガラスに対する摩擦係数が2.4〜2.7g/gwtの値を示し、かつ比重が1.3〜1.7の値を示すシリコーン風防ワイパブレード。
【請求項2】 前記シリコーン重合体がポリジオルガノシロキサンである請求項1に記載のシリコーン風防ワイパブレード。
【請求項3】 前記ポリジオルガノシロキサンとして、0.1〜0.3wt%のビニル基と、残りがメチル基とからなるオルガノ側鎖基を有するものを含む、請求項2に記載のシリコーン風防ワイパブレード。
【請求項4】 前記ポリジオルガノシロキサンとして、小部分のフェニル側鎖基を有するものを含む、請求項2に記載のシリコーン風防ワイパブレード。
【請求項5】 前記ポリジオルガノシロキサンとして、0.02〜1.0wt%のビニル基と、残りがメチル基とからなるオルガノ側鎖基を有するものを含む、請求項2に記載のシリコーン風防ワイパブレード。
【請求項6】 加硫前の前記シリコーン重合体が99.8wt%の飽和側鎖基と0.2wt%の不飽和側鎖基とを持つ、請求項1に記載のシリコーン風防ワイパブレード。
【請求項7】 第2の充填材として、表面積約200m2/gをもつシリカ質粒子を含む、請求項1に記載のシリコーン風防ワイパブレード。
【請求項8】 第2の充填材として、燻蒸シリカと沈澱シリカとそれらの混合物とからなる群から選択したものを含む、請求項1に記載のシリコーン風防ワイパブレード。
【請求項9】 第2の充填材が、エラストマー100重量部に対して、3〜55重量部の燻蒸シリカを含む、請求項8に記載のシリコーン風防ワイパブレード。
【請求項10】 更に、エラストマー100重量部に対して、分子量1000〜10,000である、水酸基を末端基とするポリジメチルシロキサン3〜10重量部を含む、請求項8に記載のシリコーン風防ワイパブレード。
【請求項11】 第2の充填材と、前記水酸基を末端基とするポリジメチルシロキサンとの重量部比が(3:1)〜(12:1)の範囲にある、請求項10に記載のシリコーン風防ワイパブレード。
【請求項12】 前記の比が6:1である、請求項11に記載のシリコーン風防ワイパブレード。
【請求項13】 第2の充填材が沈澱シリカ0〜36重量部を含む、請求項8に記載のシリコーン風防ワイパブレード。
【請求項14】 第1の充填材として、摩砕水晶とセライトとチョークとそれらの混合物とよりなる群から選択したものを含む、請求項1に記載のシリコーン風防ワイパブレード。
【請求項15】 第1の充填材として、5〜100μmの範囲の直径を有する比較的大きい寸法の粒子を含む、請求項14に記載のシリコーン風防ワイパブレード。
【請求項16】 前記充填材が摩砕された水晶130〜200重量部を含む、請求項14に記載のシリコーン風防ワイパブレード。
【請求項17】 更に、過酸化物触媒の小部分と、過酸化物に影響を受けない顔料の小部分とを含む、請求項1に記載のシリコーン風防ワイパブレード。
【請求項18】 次の組成:
少なくとも1つのポリジオルガノシロキサンを含む、シリコーン重合体エラストマー100重量部と
前記エラストマー中に分散された充填材75〜220部と
を含む、シリコーンゴム風防ワイパブレードであって、
前記充填材は、粒子直径5〜100μmの第1の充填材25〜200重量部と、粒子直径が5μmより小さい第2の充填材20〜55重量部とを含み、前記第1の充填材は、前記ポリジオルガノシロキサンのガラスに対する摩擦係数より実質的に小さいガラスに対する摩擦係数を有する物質の粒子を含み、ガラスに対する摩擦係数が2.4〜2.7g/gwtの値を示し、かつ比重が1.3〜1.7の値を示すシリコーンゴム風防ワイパブレード。
【請求項19】 第1の成分が、小部分の不飽和側鎖基と大部分の飽和側鎖基とを持つポリジオルガノシロキサンよりなり、第2の成分が本質的に凡て飽和の側鎖基を持つポリジオルガノシロキサンよりなり、第3の成分が本質的に凡て飽和の側鎖基を持つ、水酸基を末端基とするポリジオルガノシロキサンよりなる、加硫できるシリコーン重合体エラストマーと
平均粒子寸法が5〜100μmの第1の充填材を前記シリコーン重合体エラストマー100部に対して25〜200重量部と、平均粒子寸法が5μmより小さいシリカ質又は石灰質粒子の第2の充填材を20〜55重量部とからなり、標準的な自動車の風防ガラスに適用した時摩擦係数が2.4〜2.7g/gwtの値を示し、かつ比重が1.3〜1.7の値を示す、ワイパブレード。
【請求項20】 少くとも1つのポリジオルガノシロキサンを含む、加硫できるシリコーン重合体エラストマー100重量部と
前記エラストマー中に分散され、平均粒子直径が5μmより大きく、前記ポリジオルガノシロキサンより実質的に小さい対ガラス摩擦係数を有する物質からなる第1の粒状充填材25〜200重量部と
前記エラストマー中に分散され、平均粒子直径が5μmより小さい第2の粒状充填材20〜25重量部とを含み、対ガラス摩擦係数が2.4〜2.7g/gwtの値を示し、かつ比重が1.3〜1.7の値を示すワイパブレード。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は一般的には風防ワイパブレード(windshield wiperblade)特に、特有な摩擦係数を持ち、しかも安価な製造を可能にする改良されたシリコーンワイパブレードに関する。
【0002】
【従来の技術】
雨と雨氷と雪とは、動いている乗り物の運転者に常に視野問題を提供して来た。風防ワイパブレードは軽度に妨害する湿気のついた風防ガラスをきれいにすることにより、その問題を最小限度にするよう試みられて来た。そのような風防ワイパブレードは典型的にはゴムまたはゴム様材料で形成されている。何年もの間風防ワイパブレードは拭う能力を増大し、それで降雨中の視程を増大するため、色色の方法で改変された。例えばブレードの形状をブレードに複数の接触面を与えるよう変えられた。拭う縁の一致性と完全性とを改善するため種種な変更が導入された。
【0003】
ワイパ分野の業者は以前ワイパブレード組成物の基剤としてシリコーンゴムを用いようとしたが顕著な成功はなかった。これは、材料としてはシリコーンゴムいくつかの理由で天然または他の合成ゴムより優れているからである。シリコーンゴム、即ち高分子量の、加硫できるポリジオルガノシロキサンはその物理的性状に目に見える影響を与えることなく広い温度変化に耐えることができる。更に、シリコーンゴムは長時間に亘っても、紫外線により殆んど影響を受けない。また、オゾンと油と塩と、水と他の道路並に自動車化学薬品にも抵抗する。若しシリコーンゴム組成物がワイパに用いることができるならば、それは圧縮ゆがみにも耐え、不利な影響なしに大陽光線と化学薬品に抵抗する能力を持つであろう。それ故、若し商業的に製造可能なシリコーンワイパが可能ならば、そのようなワイパは現在一般的に使用されている在来の天然ゴムワイパーより非常に長い寿命があるであろう。
【0004】
ワイパ組成物用に用いるようなシリコーンゴムには1つの重大な欠点がある。それはガラスに対し許容できない程高い摩擦係数をもっていることである。この分野の少くとも1つの業者による予備的試験において、シリコーンワイパは風防を拭う代りにワイパアームから引裂かれ去る程高い摩擦係数を示した。この高い摩擦係数のより小さい災害的影響には風防をシリコーンワイパが横切る時の許容できない程やかましいきいきいまたはがちゃがちゃする音、および許容できない程高い風防ワイパモーターに対する負荷が含まれる。
【0005】
米国特許第4,904,434号(以下’434特許と云う)と米国特許第4,981,637号(以下’637特許と云う)共にHyerの特許(一緒にしてHyer特許)は押出成形法を利用した改良されたワイパブレードの成形法を公開している。この方法では硬化できるエラストマーの連続した長尺ものを、縁と縁とで中央部で連結している1対のワイパブレードを製造するように形を作られているダイス開口部をもつダイスを通して押出す。’434特許は押出されたエラストマーの連続する長さの中央部に刻み目をつける方法を公開しており、’637特許は弱められている中央部を作るための中央部の予備形成を教えている。両方の場合とも、それから押出されたエラストマーを硬化し、その後その長さを刻み目線に沿って(’434特許)あるいは予備形成された中央部に沿って(’637特許)分割することにより2つの分離された所定長さのワイパブレードにしている。
【0006】
押出法(extrusion process)を用いるワイパブレード成形法の公開に加えて、ハイヤー(Hyer)特許はそのようなワイパブレード用のシリコーン組成物を公開している。この組成物はシリコーン重合体100部と、充填材約40部と、加硫触媒約0.5〜2.0部と、他の増強添加物0〜10部とを含有するものとして公開されている。更に、そのポリシロキサン重合体はビニル基量が0〜5モル%の範囲にあるメチルおよびビニル有機基をもつものとして公開されている。その充填材は燻蒸シリカと沈澱シリカと摩砕水晶と炭酸カルシウムと酸化鉄とを包含すると特定されている。ハイヤー特許はこれらの異る充填材成分の相対的量を特定していない。
【0007】
ワイパブレード中のシリカ充填材量を測定する1つの在来法は比重である。前記ハイヤー特許のワイパブレードは典型的には1.1〜1.2の比重を持っていることが見出されている。そのようなワイパブレードはなおガラスに対して比較的高い摩擦係数を示し、そのワイパブレードを商業的使用にはより最適でなくさせている。
【0008】
ハミルトン(Hamilton)の米国特許第3,972,850号(以下ハミルトン特許と云う)はシリコーンエラストマーと、分散されている充填材と、風防に潤滑性と疎水性を与える添加物とを含む風防ワイパブレードを公開している。ハミルトン特許の重合されたシリコーンエラストマーは、シリカと雲母と二硫化モリブデンとテトラフルオロエチレン(tetrafluoroethylene)とから選択された分散されている充填材約3〜20部と、塩化ジココジメチルアンモニウムかジ〔(n-ヒドロキシ)ポリジメチルシロキサニル〕n-(ジエチルアミノ)メチルシラン共重合体か何れかを約0.2〜10部とを含んでいる。ハミルトン特許の参考文献は20重量部以上のシリカ充填材量はワイパブレードとして不満足なものであると述べている。
【0009】
ハミルトン特許は風防に疎水性を与えることができる複合シリコーンゴム材料を公開しているが、Hamiltonの組成物は外来の高価な添加物を使用するため、多量生産を経済的には実行できなくなってる。その上、ハミルトン特許はワイパ形成のため高価な成型技術を用いる。更にハミルトン特許はワイパブレードの物理的性状を教えていない。風防と接触している表面積、従ってワイパブレードの形状は、ワイパブレードをガラスに適用した場合に同じ摩擦力を生じさせるため、ワイパブレードの組成物が変ると共に変る筈である。
【0010】
これら先行技術の試みを考慮すると、安価な製造を可能にし、きれいで妨害されない視野を与える改良されたエッジを持ち、ブレード上に積った氷から容易に離れられるような低温柔軟性を持ち、紫外線とオゾンとによる腐朽を受入れず、極端な環境温度の影響を受けない表面を支える改良された耐候性を持ち、疎水性を持ち、ワイパ寿命を増大させ、塩および酸性雨の腐蝕に抵抗する改良された風防ワイパブレード出現の要求は長らく続いている。黒色でない着色材を受入れることができるワイパブレードに就いての要求も産業界に存在していた。在来の天然ゴムワイパブレードは、ワイパブレードを有害な紫外線から保護するため黒色に着色されている。それ故、淡色あるいは明るい色をもつ風防ワイパブレードは、過去では商業的に受入れられなかった。
【0011】
【本発明の要約】
本発明の1つの態様によれば、安価な製造を可能にし、良好な拭き取り性をもつシリコーン風防ワイパブレードが提供される。そのシリコーン風防ワイパブレードは加硫できるシリコーン重合体エラストマー約100重量部と、そのエラストマー中に分散されているシリカ質、石灰質または他の鉱物質の充填材約75〜220重量部を含んでいる。好ましくは、そのエラストマーは少くとも1つのポリジオルガノシロキサンで、更に好ましくは、そのポリジオルガノシロキサンはビニル基0・02〜1.00%と残りはメチル基とよりなる有機の側鎖基を持つ。特に好ましい組成物では、そのエラストマーはビニル基0.1〜0.3wt%と残りメチル基とよりなる有機側鎖基を持つジメチルビニルシロキサン基末端のポリジオルガノシロキサン大部分と、ジメチルビニルシロキサン基末端のポリジメチルシロキサン小部分とを含む。
【0012】
充填材は好ましくは、5ミクロン(μm)に等しいかそれ以下の粒径をもつ小さいシリカ質粒子3〜55重量部(エラストマー100重量部に対して)を含む。この小さいシリカ質粒子は燻蒸シリカと沈澱シリカとそれらの混合物よりなる群から選択できる。その小粒子は表面積約200m2/gを持つ粒子を有する燻蒸シリカだけでなっていて、エラストマー100重量部に対して3〜55重量部の濃度で存在していることができる。その燻蒸シリカの幾らかまたは大部分を沈澱シリカで置換えることができる。
【0013】
その充填材はまた好ましくは、5〜100μm、さらに好ましくは5〜30μmの範囲にあるより大きいシリカ質または石灰質の粒子を含んでいる。そのようなより大きい粒子は、例えば摩砕水晶とチョークとセライトとから選択できる。小さいシリカ質粒子は組成物を補強し、一方大きいシリカ質または石灰質粒子は、得られたシリコーンゴムワイパが自動車ガラスに対し受入れられる摩擦係数をもつ点まで摩擦係数を減少する。
【0014】
好ましくは第3のシリコーン重合体、即ち1000〜10,000の分子量と5〜100cstの粘度とを持つ水酸基末端ポリジメチルシロキサンを工程助剤として加える。小さいシリカ質粒子対この第3の重合体の重量比は、好ましくは(3:1)〜(12:1)、最も好ましくは約6:1であるべきである。
【0015】
本発明に従う組成物は小割合の、以下の1つまたはそれ以上を典型的には含むことになる。シラン、セリウム安定剤例えばオクタン酸セリウム、抗酸添加物、加硫触媒例えば2,4-ジクロロベンゾイルパーオキシド、ジクミルパーオキシドまたは白金触媒の1つ、および顔料。
【0016】
本発明の幾つかの組成物を用い、縁と縁とで中央部で連結している1対のワイパブレードを製造する様に形ちづくられているダイ開口部を持つダイスを通して連続した長さの硬化できるシリコーン重合体エラストマーを押出成形することによりワイパブレードを調製してもよい。その押出成形された連続した長さのシリコーン重合体の中央部は、弱い中央部を作るように刻み目を入れられるかあるいは予備形成されている。それから押出成形された連続した長さのシリコーン重合体は硬化され、その後で押出成形物の長さは、連続した長さのエラストマーを、弱められている中央部に沿って引離すことにより2つの分離した所定長さのワイパブレードに分けられる。それから、2つの分離された所定長さのワイパブレードは任意の所望の長さの個個のワイパ寸法の部分にも切ることができる。押出法は、本発明の組成物を使用して優れたエッジ性をもつワイパブレードを製造する場合でも、安価な製造法を提供する。
【0017】
本発明は先行技術を越えて最初に商業的に受入れられるシリコーンワイパブレードを作る、幾つかの技術的有利さを与える。本発明により調製したシリコーンワイパブレードは天然ゴムブレードより非常に耐久性があり、少くともそれを取付けた自動車の平均寿命の間は良好な拭き取り性を与えるであろう。本発明によるワイパブレードは、ガラスに対する摩擦係数を非常に低下させる故に、ひねりと過剰なきいきい音(squeak)またはがちゃがちゃ音(chatter)と過剰な風防ワイパモーター負荷とから抜け出していて、先行技術のシリコーンブレードの問題には遭遇しない。ここに公開したシリコーンワイパブレードは商業的に受入れられる程充分に安価に製造されると考えられる。最後に、基質としてシリコーン重合体の使用は、紫外線防護のための黒色または暗色顔料の使用が最早必要でないから、明るい着色材の添加を可能にさせる。
【0018】
【実施例】
【組成物】
本発明に従うワイパブレードは高い割合でシリカ質と/または石灰質の充填材を持つシリコーンエラストマーゴムを用いて製造される。そのシリコーン重合体を作るために、1つまたはそれ以上のポリジオルガノシロキサンを使用してもよい。そのポリジオルガノシロキサンは飽和側鎖基を大部分例えば少くとも99%と、不飽和側鎖基を非常に小部分持つべきである。例えばそのシリコーン重合体の側鎖基は、一緒にある場合、メチル側鎖基99.9wt%とビニル側鎖基0.1wt%とからなる。ビニル基の百分率は一般に0.02〜1wt%、好ましくは0.1〜0.3wt%の範囲であってよい。
【0019】
好ましくはシリコーン重合体ユラストマーは2つの高分子量シリコーン重合体の混合物、メチル基99.8wt%とビニル基0.2wt%とよりなる有機側鎖基を持つジメチルビニルシロキサン基末端のポリジオルガノシロキサンと、小部分のジメチルビニルシロキサン基末端のポリジメチルシロキサンとを包含する。この重合体混合物の初めの成分、即ち、ビニル側鎖基をもつものは両成分全体で100部のところ、重量パーセントで55〜76部の範囲にあり、一方、第2の成分は24〜45wt%の範囲であってもよい。これら2つの成分は典型的には約100万の分子量と500,000cst以上の粘度を持つ。
【0020】
重合体混合物即ちゴムはまた好ましくは、1000〜10,000の範囲にあるずっと低分子量と5〜100cstの範囲の粘度とを持つ水酸基末端ポリジメチルシロキサンを含む。このゴムの第3の成分は以下に記載のように小さいシリカ質の補強粒子の量の関数として添加される。この第3の成分は2つのシリコーン重合体主成分が全体で100部のところ、約3〜10重量部の範囲で最終的ゴムの中に存在していてもよい。以下用語“pph”は“100部当りの部”、即ち組合された高分子量ポリジオルガノシロキサン100重量部に対する重量部数を表わすために用いることにする。
【0021】
メチル基とビニル基と以外の側鎖基を用いているシリコーン重合体も用いることができる。例えば極端に低い温度における柔軟性を所望される場合、小割合のフエニル基がゴムの2つの主要な高分子量構成成分の1つまたは両方に含まれていてもよい。フエニル側鎖基はその主シリコーン重合体構成成分の1つまたは両方に約5モル%存在していてもよい。これで、最終的なワイパの脆化点が-100〜-130°Fになる。例えば航空機用ワイパが小割合のフエニル側鎖基をもつシリコーン重合体を含んでいるだろう。
【0022】
本発明に従うシリコーンワイパ組成物は異常に高い濃度のシリカ質と/または石灰質または他の充填材を含む。驚くべきことに、この高濃度の充填材は、特に本発明に従う製造方法と一緒に用いる場合、低摩擦係数で良好な拭き取り性をもつワイパブレードを与える。充填材はゴムの中に75〜220pphの濃度で存在すべきである。この充填材には平均径5〜100μmをもつ大きい粒状充填材25〜200pph含まれていてもよい。そのような大きい粒状充填材は例えば幾つかの耐火性酸化物例えば摩砕水晶とセライト(珪藻土)とチョークと他のシリカ質および石灰質鉱物とフェライトとアルミナその他とそれらの混合物のどれを包含していてもよい。充填材のこの大きい粒状構成成分の粒径は好ましくは5-30ミクロン(μm)の範囲にある。摩砕水晶は大きい粒状充填材成分としては特に好ましい構成成分である。
【0023】
充填材の第2の成分は5μmまたはそれ以下の、非常に小さい寸法を持っている。その充填材は耐火酸化物または鉱物例えば燻蒸または沈澱シリカ20〜55pphを含んでいてもよい。特に、その小さい粒状成分中に燻蒸シリカ3〜55pph存在するのが好ましい。燻蒸シリカは約1μmの二次粒径を持っていて、その各二次粒子は約200の1次粒子よりなる。燻蒸シリカの主要な特性は約200m2/gの極めて大きい表面積である。これが充填材のこの成分をして、目的製品ワイパーブレードの補強に対し有用にしている。
【0024】
燻蒸シリカに加えあるいは替えて、沈澱シリカを使用できる。好ましい組成物においては、充填材中に沈澱シリカ0〜36pphあってもよい。沈澱シリカで燻蒸シリカをかえる時は比較的多くの沈澱シリカを用いるべきである。
【0025】
比較的低分子量の、水酸基末端ポリジメチルシロキサンはそのシリコーン重合体ゴムの一次シリコーン構成成分ではなくて、燻蒸ならびに沈澱シリカを被覆するための製造扶助剤と考えることができる。水酸基末端ポリジメチルシロキサンは水素結合を抑制するようにシリカ表面と反応する。それが充填材表面を覆う。そうでなければ、加えた小さい粒子状充填材が組成物を余り堅くしすぎる。
【0026】
高分子量シリコーン重合体と充填材とでワイパ組成物の重量の少くとも90%を占めるのが好ましい。好ましい組成物中の他の成分は、熱による追加的な望ましくない加硫を抑制する安定化剤を含む。そのような安定化剤は濃度0.3〜1.6pphで存在するオクタン酸セリウムである。その安定化剤は初めの加硫は妨害せず、温かいまたは熱い状態の下での組成物を安定化する。
【0027】
他の添加物は、例えば過酸化物触媒、または白金触媒のいずれかでなることができる加硫触媒である。過酸化触媒例えば2,4-ジクロロベンゾイルパーオキシドは約2.7〜3.2pphの範囲の濃度で用いることができる。ジクミルパーオキシドもまた加硫触媒として用いることができる。白金ベースの触媒が過酸化物触媒に代ることができるが、もしそれをするならば非常に少量、典型的には5〜100ppmより好ましくは10〜20ppmのオーダーすなわち約10〜20ppmで用いる。シランが組成物中0.6〜1.0pphの範囲で存在してもよい。過酸化物触媒の酸性分解生成物中和のため、抗酸添加物例えば酸化マグネシウム、酸化亜鉛、両性酸化アルミニウムまたは他の塩基を用いてもよい。過酸化物触媒を用いる場合、組成物中に抗酸添加物0.6〜1.2pphの範囲で存在させるべきである。
【0028】
最後に、組成物は顔料を含んでいてもよく、それは0.2〜20pphの範囲にできる。顔料のより好ましい範囲は0.6〜2.7pphである。これら顔料は、過酸化物加硫触媒を用いる場合には、過酸物の影響を受けない顔料であるべきで、無機酸化物あるいはその代りに、極めて明い色が所望の場合有機化合物を含んでいてもよい。
【0029】
本発明に従う組成物は、紫外線から組成物を保護するために黒色または暗色である必要がないので、明るく着色される異例の可能性を持っている。更に、顔料が充填材の幾らかの代りをしてもよく、この目的には無機の着色酸化物が特に適当である。
【0030】
相対的な充填材含量を測定する1つの便利な方法はワイパブレードの比重である。図1はワイパブレードの比重と、ガラスに対するワイパブレードの摩擦力とのグラフである。先行技術のシリコーンゴムワイパ構造物例えば前記のHyer特許中で公開されているものは1.1〜1.2の範囲の比重をもっている。そのようなワイパブレードは、前に説明したごとく、比較的低い充填材含量で、摩擦力の問題を示す。1.3の比重のワイパブレードが満足に働くことができる下限界のワイパブレードであることが見出された。本発明に従うワイパブレードの比重は1.3〜1.7にあるべきで、好ましくは1.45〜1.65の範囲にあるべきである。シリカ質または石灰質充填材は、それが分散している大部分のポリジオルガノシロキサンエラストマーゴムより重い故にそれがより多く添加されればワイパブレードの比重は上昇する。
【0031】
本発明に従うワイパブレードは在来の天然ゴム自動車用ワイパブレードの代替物として用いるようにあるいはその様なワイパブレードの代りに独創的に設置されるように設計されている。そのようなワイパブレードは一般に、約1〜2in2のスキージブレード/ガラス表面接触面積が生ずるよう、約10〜20inの長さと、約0.1inの接触幅をもっている。組成物の摩擦係数はこの値の接触面積を考慮して決定された。摩擦係数が約2.8g/wtより大きいワイパは、モーター負荷、きいきい音またはがちゃがちゃ音の故に受入れられないことが見出された。一方本発明に従うワイパブレードは約2.4〜2.7g/gwtのより低い摩擦力をもっている。このワイパブレードは以下でより詳細に説明するように非常によく働く。
【0032】
【構造】
本発明者は、一部組成物と構造的形状と製造方法との協同効果の故に、優れた特性を示すワイパブレードを製造した。それ故、そのような優れた結果をもたらしたワイパの構造的特性の幾つかを以下に説明する。
【0033】
図2に、本発明によるワイパブレードの斜視図を一般的に10で示す。ワイパブレード10の本体は、一般的に11で示した構成要素を含むワイパ上部構造と、スキージブレード12とを包含する。構成要素を含む上部構造11には、薄い頸部14と比較的厚いあるいは幅広のフランジ16とが含まれている。
【0034】
スキージブレード12は厚い基底18と比較的薄いスキージブレード端20との間の厚さ以内で変る。好ましい態様では、そのスキージブレード12の両側部22は基底18から先端すなわち拭き取りエッジ20まで内側弧状になっている。そのスキージブレード12は薄い頸部14から第1方向の軸方向にのび、比較的厚いワイパ上部構造保持用のフランジ16と相対している。
【0035】
図3と図4と図5とは、本発明に従って製造されたワイパブレードの種種な実施例の断面図を示している。図3と図4と図5とのいずれにも示すように、各ワイパブレード10は上部構造連結すなわち保持部分11とスキージブレード12と好ましくは平たい拭き取りエッジ20とを含む。これらの図においては類似の部分には同じ数字が与えられている。
【0036】
図3に示すように、フランジ16は、頸部14の向い合った面における縦方向の溝23により形成される狭い頸部14により定められる。その縦方向の溝23は、外側に伸びているフランジすなわち保持部分16を持つ頸部14の対向する側面を形成するように、頸部14の長さの全体にわたり、その対向する側面上を延びている。エッジ20の長さはワイパブレードの長さに亘っている。
【0037】
図3に示すワイパブレードに関し、半径R1とR2および半径の片寄りhR1とwR1のほか寸法AとBとCとDとEとFとGとHとを下の表1に示す。寸法BとCとDとFとは、車両ワイパー上部構造およびスプラインの構造によって主として決る。寸法AとHとR1とR2とhR1とwR1とは最適の設計と拭き取り性を支えるように選択され、ワイパブレード組成物によって変ってもよい。例えば長さ寸法GとHとは、より堅い組成物即ちビニル側鎖基の割合がより大きいポリジオルガノシロキサンを持つかあるいは小さい寸法の粒状充填材をより多量に持つ組成物に関しては比較的長くつくると思はれる。エッジの厚さAもまたスキージブレード12の厚さEのように硬化した組成物の相対的弾力に従って変ることになる。
【0038】
【表1】


【0039】
図4を参照し乍ら、ワイパブレードの、一般に30で示してある第2の実施例を示す。
【0040】
この実施例においては、上部構造保持用のフランジ16は、図2で示した態様より実質的に狭い。ワイパブレードの基底25の上部壁32は、頸部14および側壁34の壁に対し直角である代りに、側壁34から薄い頸部14に下向きに傾いている。この態様に関する寸法AからHとR1は表1に支えられている。
【0041】
図5は本発明に従うワイパブレードの第3の実施例を公開している。このワイパブレードの好ましい寸法は表1に支えられている。第1の上部構造保持用のフンジ16に加えて、ワイパブレード40は、第1の薄い頸部14とほぼ同じ寸法の第2の薄い頸部42と第2のフランジ44とを持っている。フランジ44は斜切されたかど部分46を持っている。第1のフランジ16と第2のフランジ44との間の頸部42の長さ好ましくは約0.045in(inches)である。第2のフランジ44の厚さは好ましくは0.055inであるが、第2のフランジ44の斜切されていない上部の厚さは頸部42と頸部14との厚とほぼ同じ寸法である。
【0042】
図6を参照しながら、ガラス表面50を拭う場合のワイパブレード10の等角図を示す。フランジ16は溝を切ってあるスプライン52中に保持されて示されていて、そのスプラインは、図式的に一般的に56で示されているワイパアーム上部構造のつめ54によって保持されている。ワイパブレードがガラス表面を横切って拭う時、スキージブレード12は、先導する弧状の側壁22の所定の幅58が、ガラスと接するまで変形することになる。前記の如く、本発明に従う組成物は幅58が約0.1inになるよう処方された。在来の自動車用ではスキージブレード12は長さ約10〜20inであるから、その全面積は約1〜2in2である。この大きさの表面積で、約2.4〜2.7g/gwtのワイパブレードの摩擦係数が選択される。
【0043】
【製造法】
本発明に従う幾つかの、凡てではないが、ワイパブレードは、好ましくは、共に本明細書に参考試料として組入れられている米国特許第4,981,637号に完全に公開されている方法あるいは代りに米国特許第4,904,434号に公開されている方法により製造される。
【0044】
図7を参照して、ワイパブレードを形成する方法の第1歩は押出機113から連続した長さの硬化できるエラストマー111を押出すことである。
【0045】
押出し段階のための押出機113は、熱シリンダー中に送り込むためのホッパー115をもつ在来の押出機である。その熱でエラストマーは軟化し、ダイオリフイスをもつダイ117を通じ、1つまたはそれ以上の禍巻スクリュー(図には示していない)により押される。そのダイオリフイスはエラストマーが在来の様式で通過する時そのエラストマーの連続したものの断面形状を形成する。この型式の押出法は技術上周知であり、例えばリンチ・ダブリュー(Lynch,w.)著ハンドブック・オブ・シリコーンラバー(Handbook of Silicone Rubber)やエル・ケー・アーノルド(L.K.Arnold)著イントロダクション・ツー・グラステックス(Introduction To Plastics)アイオワ・ユニバーシイテイ・プレス(Iowa University Press),1968,4-49頁で議論されている。
【0046】
図8は本発明に従う方法の実施において用いられる特殊なダイ117の詳細図である。ダイ117には、縁対縁の中央部125で結合されている1対のワイパブレード121,123を製造するように形づくられているダイ開口部119が含まれている。
【0047】
ダイ117はまた調節できるスコーリング(scoring)機構例えば調節できるブレード127,129を含んでいる。そのブレードの先端131は、接触してなくて、連続した長さのエラストマーに、その上部および底部の面133,135に沿ってその連続した長さのエラストマーの厚さより浅い深さに刻み目をつけるよう予め選択された間隔に離されている。ブレード127,129はダイに取付けられているねじ137,139により調節できる。ねじは、ブレードに形成された垂直方向にみぞ穴内に支えられている。
【0048】
ダイ117でスコーリングされた、すなわち切目をつけられた、押出された連続した長さのエラストマー111はそれから硬化場所に行く。例えば図7に示す実施例においては、その場所は連続加硫器141である。この技術に塾達した人人にはありふれたことであるように、この連続加硫器141には、例えば液状媒質例えば共融塩浴が採用され、エラストマーはその中で引張られる。その塩浴には温度約350〜450°Fの液状塩が含まれている。操業温度におけるその塩の粘度は水と同様であろう。
【0049】
好ましい塩浴連続加硫器141の代りに、どんな連続加硫法も使用できることは明らかであろう。例えば加硫段階は熱空気加硫トンネルにより同様に容易に行うことができる。また連続した長さのエラストマー111は技術に塾達した人にはありふれた赤外線またはガンマー線技術を用いることにより同様に熱活性化触媒なしに硬化できよう。先立って形成され、スコーリングされている硬化できるエラストマーはその材料を、つづいて記載するように分離し、形成することができるように硬化する必要がある。
【0050】
硬化後、硬化できる連続した長さのエラストマー111は、所定長さの2つの別別のワイパブレード143,145とに分離される一方のワイパブレード143を固定したニップローラ147の上を通るようにし、他方のワイパブレード145を同じローラ147の下を引張るようにする。始めの分離は、引張機(puller)157の1対のローラ153,155とかみ合っている端部149,151を用い手で行うことができる。
【0051】
好ましくはスコーリングされた連続した長さのエラストマー159は、エラストマーを雰囲気より高められた温度にしながらニツブローラ147をこえて引張ることにより分離する。押出機113を去る時その硬化できるエラストマー111は典型的には約90〜100。Fの温度にある。それから連続加硫段階では典型的には雰囲気温度より高めた温度にあげる。例えば塩浴または熱空気加硫トンネルの場合出て来る材料159は約300〜450°Fの高められた温度にあるであろう。ニップローラ147での、刻み目がつけられたエラストマー159の好ましい温度は約100〜300°Fの範囲、最も好ましくは約200°Fである。連続加硫器141とニップローラー147との間における温度低下は、雰囲気温度の水のある水槽を通して引張る、あるいは必要ならば空気噴射を用いて雰囲気に曝すことにより達成されると思われる。
【0052】
図10は本発明に従う方法に用いられる押出ダイの他の変型を示す。この変型においてダイ187は、ブレード189,191を含み、そのブレードの先端193は接触していず、予め選択されている距離に離されている。しかしこの場合、前もって形成させる手段例えばワイヤ195がブレード189,191の間に延びていて押出されたエラストマー197の中央部を弱めることによりその中央部を予備成形(preform)する。ブレード189,191は、各一組のねじ199,201でダイ面に固定され、ワイヤ195は例えばその上に溶接される。予備成形法はまた、例えばブレード189,191の間につけられたケプラー(KEVLAR)ブレードを含んでいてもよい。その未加工の押出エラストマーをダイ187と予備成形手段195とを通過させることにより、ワイヤ195を通過後直にそのエラストマーは再結合あるいは連結し、弱められた中央部198をもつ連続した長さのエラストマーを形成する。図11は明らかに見える弱められた中央部198をもつ、ダイ187を出るエラストマー197を示している。それから、その未硬化の、押出された連続した長さのエラストマーを硬化場所に通し、前記の方法で硬化する。
【0053】
硬化後、硬化できる連続した長さのエラストマーを、一方の所定長さのワイパブレード143を固定したニップローラ147の上を通過させ、他方の所定長さのワイパブレード147を同じローラ147の下を引張ることにより、所定長さの2つの分離したワイパブレード即ち、図7のワイパブレード143,145に分離する。それから所定長さのワイパブレードを、前記のように引張り機157の組合せローラー153,155に噛合せることができる。エラストマー197は予備成形された中央部198に沿って、改良された縁部特性(edge quality)をもつ所定長の分離したワイパブレードに分割される。この押出法によれば連続した長さのワイパブレードを、以前の成形技術より低価格で成形できる。
【0054】
図10と11とを合せて記載した製造方法は比重約1.40より小さいかまたは等しいワイパブレードに有用である。1.40より大きい比重をもつブレード組成物に対しては、弱められた中央部を予備成形するのにケブラー(KEVLAR)ワイヤーやフィラメントを用いないように、工程を変更する。その代りに、ブレードを押出し、そして直に連続加硫器141に通過させる(図7)。その後そのブレードをニップローラによってではなく円形ブレードにより分離する。分離されて、ブレードは在来の切断器165により横に切断される。
【0055】
【実例1】
表2に述べているように、3つのシリコーン重合体構成成分とシリカ質充填材と他の添加物を持つ混合物を処方する。そのシリコーン重合体構成成分はゴムの100重量部を形成している重合体Aと重合体Bとに対し重合体A75.2重量部と重合体B24.8重量部を含む。重合体Aは、ゴム中の凡ての有機基として、メチル基99・8%とビニル基0.2%とを持つ、ジメチルビニルシロキサン基末端のポリジオルガノシロキサンである。重合体Aの粘度は25℃で5000cstより小さくないように調節する。重合体Bは25℃で500,000cstかそれ以上の粘度をもつジメチルビニルシロキシ基末端のポリジメチルシロキサンである。重合体AとBとは少くとも100万の分子量をもつ。構造調節流体または工程助剤である重合体Cは粘度5〜100cstで、分子量1000〜10,000の水酸基末端ポリジメチルシロキサンからなる。この混合物は図2に示されていて、表1寸法をもつワイパブレードを押出するのに用いる。そのワイパブレードは、図7と10と11と共に記載した方法に従って押出される。
【0056】
【表2】

【0057】
このワイパブレードは在来の風防ワイパモータを用い、在来の自動車用ガラスで試験された。ワイパは1/2hr、乾燥風防ガラスにかみ合わす。このワイパシステムは最大7Aのモーター遮断器を停止あるいは引外すことなくこの1/2hr機能した。この時間中、電流は最小4.1Aと最大6.8Aとの間で変化し、電圧は12.5Vで一定に保たれ、毎分でのワイパ速度と回数とは始めの57と試験終了時の48との間で変った。
【0058】
この構成要素あるいは脊椎様物はこの試験における各試験負荷除去後でも何等の破壊も永久ゆがみも示さなかった。アーム負荷は左アームに25、右アームに24.5であった。ワイパは乾燥ガラス試験の間に不愉快なきいきい音、がちゃがちゃ音あるいは他の騒音をたてなかった。
【0059】
濡れたあるいは生乾きのガラスでの試験の間はきいきい音(squeaking)、がちゃがちゃ音(chattering)または他の騒音を立てなかった。3つの異った試験における抗力係数は1.75より小さかった。
【0060】
ワイパをオゾン室中におき、促進オゾン抵抗試験にかけた。ワイパ中には、オゾンに富む大気下96hr後でもひび割れが現れなかった。
【0061】
ワイパをまた500F°、24hr後永久セットシミュレーション試験にかける。この曝露後5つの試料の各各において、がちゃがちゃ音せず、この構成要素は適切に動いた。この構成要素はまたそれをメチルアルコールとイソプロピルアルコールとの50%水性溶液浴中および100%アルコール浴中に数時間置くことにより、メチルアルコールとイソプロピルアルコールとに対する耐化学薬品性も試験した。合格するためにはブレードは2%以上の重量変化があてってはならない。50%メチルアルコールにおいては実際の重量変化は0.09%であり、一方、50%イソプロピルアルコール中では重量変化は0.04%であった。100%メチルアルコールとイソプロピルアルコール中においた後では、それぞれ重量変化1.3%と1.9%で、5%の重量変化閾値よりずっと小さい。オゾン試験においては、曝露後変色あるいは引裂きの印を示さなかった。
【0062】
このワイヤは硬度67°、引張強度850psi、伸び210%、引裂強度95psiであった。500F。で48時間老化させた後、ワイパの硬度は僅70°に増加し、引張強度は僅に700psiに低下し、伸びは160%であった。350F°での22hrの圧縮セット試験において百分率圧縮セットは24%であった。
【0063】
耐油性を示す試験においては、ブレードを302F°、70hr ASTM1油中に浸漬した。この試験の後、ブレードは硬度63°、引張強度860psi、伸び190%を示した。
【0064】
【実例2】
第2の処方物を混合する。それは表3に示す成分を持つ。
【0065】
【表3】

【0066】
実例1の処方と較べるとより多量の重合体Bを用い、より少量の重合体Aを用いて、より大きい柔軟性のあるワイパーブレードを与える。この処方では実例1で示す燻蒸シリカを大部分沈澱シリカで置換えている。摩砕水晶の量は25重量部から130重量部へ増加させた。この処方物を、図3で示す形状を持つワイパブレードを押出すのに用いた。そのワイパブレードは比重1.55で、比較的小さい摩擦係数であって良好な拭き取り性を示した。実例1のワイパブレードの比重は1.30であった。この実施例においては、ワイパブレードは、円形ナイフを用いて硬化後の各対間の分離を実行したのを除いて、前記の工程に従って押出した。
【0067】
【実例3】
第3の処方物を、本明細書に参考資料として組入れられているフリッツ・ジュニア(Fritz,Jr)の米国特許第4,473,919号に示されている断面を実質的に持っている多ブレードワイパ用に作った。成分の相対的重量を表4に示す。
【0068】
【表4】

【0069】
この処方物は比重1.65の硬化ワイパブレードを与える。そのワイパブレードはよい拭き取り性と低い摩擦係数とを示した。
【0070】
要約して、よい拭き取り性を受入れられる摩擦係数とを持つ極めて耐久力のあるワイパブレードを与える新規のシリコーン重合体ワイパブレード組成物と製造方法とが開示された。
【0071】
本発明は前記記載と実例との援助で記述されているが、本発明はそれに限定されることなく、唯、添付の請求事項の範囲と精神とのみで限定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ワイパブレード比重とガラスに対する摩擦力との関係を示すグラフである。
【図2】 本発明によるワイパブレードの第1の態様の斜視図である。
【図3】 図2に示すワイパブレードの断面図である。
【図4】 本発明によるワイパブレードの第2の実施例の断面図である。
【図5】 本発明によるワイパブレードの第3の実施例の断面図である。
【図6】 風防ガラスに接しているワイパエッジの作用を描字したワイパブレードの斜視図である。
【図7】 本発明による総括的工程の略図である。
【図8】 図7の工程の押出段階に用いる押出ダイの分離図面である。
【図9】 図7の工程により成形された1対のワイパブレードの斜視図である。
【図10】 図7の工程の押出段階に用いる押出ダイの他の変型の分離図面であ
る。
【図11】 押出された連続した長さのエラストマーの呼び成形された中央部を
示す図10の押出ダイを出て来る1対のワイパブレードの斜視図である。
【符号の説明】
10 ワイパブレード
11 ワイパ上部構造
12 スキージブレード
14 頚部
16 フランジ
20 先端すなわち拭き取りエッジ
23 溝
 
訂正の要旨 [訂正請求の内容]
a.特許請求の範囲の請求項1および18における、「ワイパーブレードであって、ここで前記充填剤は、」を「ワイパーブレードであって、前記充填剤は、」と訂正する。
b.特許明細書の特許請求の範囲の請求項1における記載の「重量部とを、シリコーン風防ワイパブレードがガラスに対する摩擦係数2.4〜2.7g/gwtを示すように含むものである、シリコーン風防ワイパブレード。」を「重量部とからなり、ガラスに対する摩擦係数が2.4〜2.7g/gwtの値を示し、かつ比重が1.3〜1.7の値を示すシリコーン風防ワイパブレード。」と訂正する。
c.特許明細書の特許請求の範囲の請求項18における記載の「前記ワイパブレードがガラスに対する摩擦係数2.4〜2.7g/gwtを示すようにするものである、シリコーンゴム風防ワイパブレード。」を「ガラスに対する摩擦係数が2.4〜2.7g/gwtの値を示し、かつ比重が1.3〜1.7の値を示すシリコーンゴム風防ワイパブレード。」と訂正する。
d.特許明細書の特許請求の範囲の請求項19における記載の「ガラスに適用した時摩擦係数約2.4〜2.7g/gwtを持つ、ワイパブレード。」を「ガラスに適用した時摩擦係数が2.4〜2.7g/gwtの値を示し、かつ比重が1.3〜1.7の値を示す、ワイパブレード。」と訂正する。
e.特許明細書の特許請求の範囲の請求項20における記載の「含む対ガラス摩擦係数2.4〜2.7g/gwtを有するワイパブレード。」を「含み、対ガラス摩擦係数が2.4〜2.7g/gwtの値を示し、かつ比重が1.3〜1.7の値を示すワイパブレード。」と訂正する。
f.特許明細書の発明の詳細な説明における段落番号【0031】において、「組成物の摩擦係数は意図するこの値の接触面積で達成された。」を「組成物の摩擦係数はこの値の接触面積を考慮して決定された。」と訂正する。
g.特許明細書の発明の詳細な説明における段落番号【0042】において、「本発明に従う組成物は幅58約0.1inになるよう処方された。従来の自動車への適用のためにはスキージブレード12は長さ約10〜20inであるから、その全面積は約1〜2inである。考慮しているこの大きさの表面積で」を「本発明に従う組成物は、幅58が約0.1inになるよう処方された。従来の自動車ではスキージブレード12は長さ約10〜20inであるから、その全面積は約1〜2in2である。この大きさの表面積で」と訂正する。
h.特許明細書の発明の詳細な説明における段落番号【0066】において、「比較的小さい摩擦係数のより拭き取り性を示した。」を「比較的小さい摩擦係数であって良好な拭き取り性を示した。」と訂正する。
異議決定日 2000-04-28 
出願番号 特願平4-154258
審決分類 P 1 651・ 531- Z (B60S)
最終処分 取消  
前審関与審査官 谷口 浩行宮坂 初男  
特許庁審判長 吉村 康男
特許庁審判官 小島 隆
柿崎 良男
登録日 1996-12-05 
登録番号 特許第2589911号(P2589911)
権利者 ジェイエムケイ インターナショナル インコーポレイテッド
発明の名称 シリコーン組成物風防ワイパブレードとその製造方法  
代理人 藤村 元彦  
代理人 藤村 元彦  

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