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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  C01G
管理番号 1044921
異議申立番号 異議2000-72939  
総通号数 22 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1993-04-06 
種別 異議の決定 
異議申立日 2000-07-27 
確定日 2001-05-14 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3005700号「複合酸化物の焼成方法」の請求項1に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3005700号の請求項1に係る特許を維持する。 
理由 1.手続の経緯
特許3005700号の請求項1に係る発明は、平成3年9月30日に特許出願され、平成11年11月26日に特許の設定登録がなされ、その後、特許異議の申立てがなされ、取消理由通知がなされ、その指定期間内である平成12年12月26日に訂正請求がなされたものである。
2.訂正の適否についての判断
ア.訂正の内容
(A)訂正事項a.
特許請求の範囲の請求項1に係わる記載
「【請求項1】Li、Coを主成分とする複合金属酸化物を焼成法により製造するに際し、純度98.5%以上の高純度アルミナを炉材とする焼成炉を用い、且つ前記Li、Coを主成分とする複合金属酸化物として、水酸化リチウム、酸化リチウム、炭酸リチウム、硝酸リチウムの群から選ばれた少なくとも1種のリチウム化合物と酸化コバルト、水酸化コバルト、炭酸コバルト、硝酸コバルトの群から選ばれた少なくとも1種のコバルト化合物とを750〜1100℃の温度範囲で反応させることを特徴とする、Li、Coを主成分とする複合金属酸化物の焼成方法。」を
「【請求項1】Li、Coを主成分とする電池正極活物質用複合金属酸化物を焼成法により製造するに際し、純度98.5%以上の高純度アルミナを炉材とする焼成炉を用い、且つ前記Li、Coを主成分とする電池正極活物質用複合金属酸化物として、水酸化リチウム、酸化リチウム、炭酸リチウム.硝酸リチウムの群から選ばれた少なくとも1種のリチウム化合物と酸化コバルト、水酸化コバルト、炭酸コバルト、硝酸コバルトの群から選ばれた少なくとも1種のコバルト化合物とを750〜1100℃の温度範囲で反応させることを特徴とする、Li、Coを主成分とする電池正極活物質用複合金属酸化物の焼成方法。」と訂正する。
(B)訂正事項b.
(i)1頁の段落番号1(特許公報1頁左欄末行〜右欄1行)の
「本発明は、電池正極活物質として有用なLi、Coを主成分とする複合金属酸化物・・・」を「本発明は、Li、Coを主成分とする電池正極活物質用複合金属酸化物・・・」と訂正する。
(ii)3頁の段落番号8(特許公報2頁左欄下から8行、特許公報2頁左欄下から6〜5行、特許公報2頁右欄1〜2行)、4頁の段落番号15(特許公報2頁右欄49〜50行)、5頁の段落番号19(特許公報3頁左欄下から3〜2行)の「・・Li、Coを主成分とする複合金属酸化物・・」を「・・Li、Coを主成分とする電池正極活物質用複合金属酸化物・・」と訂正する。
(iii)3頁段落番号10(特許公報2頁右欄9行)の「・・かかる複合金属酸化物の・・」を「・・かかる電池正極活物質用複合金属酸化物の・・」と訂正する。
(iv)4頁の段落番号12(特許公報2頁右欄27行)の「・・何れも正極活物質として・・」を「・・何れも電池正極活物質として・・」と訂正する。
(v)4頁の段落番号12(特許公報2頁右欄34〜35行)の「・・用いられる複合酸化物・・」を「・・用いられる電池正極活物質用複合金属酸化物・・」と訂正する。
イ.訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否
訂正事項aは、特許請求の範囲において、「Li、Coを主成分とする複合金属酸化物を」を「Li、Coを主成分とする電池正極活物質用複合金属酸化物」に限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正に該当する。また、明細書の段落【0001】に、「本発明は、電池正極活物質として有用なLi、Coを主成分とする複合金属酸化物・・・」と記載されているから、新規事項の追加に該当せず、実質的に特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。
訂正事項b.は上記訂正事項a.に伴って、発明の詳細な説明の記載を該訂正に整合させるための訂正であるから、明りょうでない記載の釈明を目的とする訂正であって、新規事項の追加に該当せず、実質的に特許請求の範囲を拡張又は変更するものでもない。
ウ.むすび
以上のとおり、上記訂正は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120の4第準用する平成6年法律第116号による改正前の特許法第126条第1項ただし書き及び第2項の規定に適合するので、当該訂正を認める。
3.特許異議申立について
ア、訂正後の請求項1に係る発明は、前記訂正事項a.に記載されるとおりである。
イ、申立理由の概要
申立人は、甲第1号証(特開昭63-121260号公報)及び甲第2号証(特開昭63-263388号公報)を提出し、次のi)の点を主張する。
i)本件請求項1に係る発明は、甲第1〜2号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。
ウ、当審の判断
甲第1号証には、以下の事項が記載されている。
「正極としてLiCoO2・・・を用い、負極としてカーボンを用いることを特徴とする二次電池が提供される」(第2頁左上欄下より第3〜5行)、
「本発明で用いるLiCoO2・・・は、炭酸リチウム、酸化リチウム等のリチウム化合物とコバルト・・・の金属又は酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩等の化合物との焼成反応により容易に製造され得る。」(第2頁右上欄下より第2〜6行)
「実施例1
Li2CO3 3.3モル、Co3O4 2.0モルを混合した後、空気中で870℃8時間焼成し、・・・正極を得た。」(第3頁右上欄第10〜18行)
甲第2号証には、以下の事項が記載されている。
「アルカリ、低融点酸化物などが介在するような特殊雰囲気炉に用いられる内張り耐火物において、炉内側が気孔率1%以下、アルミナ含有率99%以上の材質で構成され、炉内と反する側は、気孔率10%以上、アルミナ含有率90%以上の材質からなる特殊雰囲気炉用内張り耐火物」(第1頁、特許請求の範囲)、
「実施例1
常用温度1300℃の・・電気炉において、Na2Oが発生する蛍光物質を10kg/h焼成した。」
そこで、本件発明と甲第1号証に記載された発明とを比較すると、両者は、リチウム化合物とコバルト化合物とを焼成によりLi、Coを主成分とする電池正極活物質用複合金属酸化物の製法である点で共通するが、本件発明では、純度98.5%以上の高純度アルミナを炉材とする焼成炉を用いることを特定しているのに対して、甲第1号証には、焼成炉の炉材については具体的に記載されていない点で相違している。
上記相違点について検討すると、本件発明では、高温下でのLi化合物は腐食性が激しく、上記 Li化合物 とCo化合物との焼成の際に、その焼成炉の炉材が腐食、破壊するという問題があるところ、該腐食に対して、高純度のアルミナが優れた耐久性を有することを見出し、上記特定の高純度アルミナを炉材として選択適用しようとするものであるのに対して、甲第1号証では、前記のように、「・・・リチウム化合物とコバルト・・との焼成反応により容易に製造され得る。」としているように該焼成における問題点は指摘されていない。つまり、原料として用いられる特定のリチウム化合物(水酸化リチウム、酸化リチウム、炭酸リチウム、硝酸リチウム)を焼成するに際して生じる焼成炉の腐食を防止するという課題(本件特許公報【0007】参照)、その課題の解決のために、純度98.5%以上のアルミナ製炉材を用いることについては、記載も示唆もされていない。
甲第2号証には、「焼成時にアルカリや低融点酸化物を生じる場合に、炉内をアルミナ含有率99%以上の材質で構成すること」が記載されているがそのアルカリ等を生じるものとして具体的に記載しているのは、「Na2Oが発生する蛍光物質」を焼成する場合のものであり、焼成温度等の焼成条件が異なる電池正極性活物質用複合金属酸化物の場合でも同様に腐食が生じることを意味しないし、また、具体的に示されたナトリウムについて、「アルカリ」と一般的に記載されているために、Li化合物が形式的に属するとしても、アルカリであればその焼成条件等にかかわらず同様に上記腐食が生じるとまではいえないし、Li化合物の場合についての具体的な記載はされていない。してみると、上記一般的な記載のみから、該Li化合物とCo化合物とを焼成して電池正極性活物質用複合金属酸化物を製造する焼成炉に、上記腐食に対する耐久性の炉材が望まれていたとはいえないし、また、その炉材として高純度アルミナが好適であることが知られていたとすることもできない。結局、甲第2号証には、、前記した課題及びその解決手段については、記載もなければ示唆もない。そして、本件請求項1に記載の発明は、この点により明細書記載の効果を奏するものである。
したがって、本件請求項1に係る発明は、甲第1〜2号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

(4)むすび
以上のとおりであるから、本件請求項1に係る発明の特許は、特許異議申立の理由によっては、取り消すことができない。
また、他に本件発明の特許を取り消すべき理由を発見しない。
したがって、本件発明についての特許は拒絶の査定をしなければならない特許出願に対してされたものと認めない。
よって、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第14条の規定に基づく、特許法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置を定める政令(平成7年政令第205号)第4条第2項の規定により、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
複合酸化物の焼成方法
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 Li、Coを主成分とする電池正極活物質用複合金属酸化物を焼成法により製造するに際し、純度98.5%以上の高純度アルミナを炉材とする焼成炉を用い、且つ前記Li、Coを主成分とする電池正極活物質用複合金属酸化物として、水酸化リチウム、酸化リチウム、炭酸リチウム、硝酸リチウムの群から選ばれた少なくとも1種のリチウム化合物と酸化コバルト、水酸化コバルト、炭酸コバルト、硝酸コバルトの群から選ばれた少なくとも1種のコバルト化合物とを750〜1100℃の温度範囲で反応させることを特徴とする、Li、Coを主成分とする電池正極活物質用複合金属酸化物の焼成方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、Li、Coを主成分とする電池正極活物質用複合金属酸化物の焼成方法に関するものである。
より詳細には、本発明は、上記特定のリチウム化合物及びコバルト化合物を原料として複合金属酸化物の焼成を行うので、比較的低温で反応させることが可能となり、しかも、焼成炉材として高純度アルミナを用いることにより、長期に安定した焼成を行うことができる点に特徴を有する。
【0002】
【従来の技術】
近年、従来の酸-鉛電池、ニッケル/カドミウム電池に代わる小型、軽量の二次電池として、種々の非水系二次電池が提案されている。かかる非水系二次電池に用いる正極活物質として、例えば層状化合物のインターカレーションを利用した例として層状構造を有するカルコゲナイト系化合物が注目されている。
【0003】
例えば、LiMTiS2、LiMMoS2等のカルコゲナイト系化合物は比較的優れたサイクル性を有しているものの、起電力が低く、Li金属を負極に用いた場合でも、実用的な放電電圧はせいぜい2V前後であり、非水系電池の特徴の一つである高起電力という点で満足されるものではなかった。
【0004】
一方、同じく層状構造を有するLiMV2S3、LiMV6O13等の金属酸化物系化合物は高起電力という特徴を有する点で注目されている。しかしながら、これらの金属酸化物系化合物は、サイクル性、利用率、即ち実際に充放電に利用し得る場合、更には充放電時における過電圧といった面での性能が劣り、やはり未だ実用化に至っていない。
【0005】
その中で、特開昭55-136131号公報、特開昭62-90863号公報、特開平3-49155号公報で開示されているLiCoO2、
LixCoyNzO2(但し、NはAl、In、Snの群から選ばれた少なくとも一つを表す。)、LixNiyCo(1-y)O2等のLi、Coを主成分とする複合金属酸化物は、4V以上の起電力を有し、しかも理論的エネルギー密度(正極活物質当たり)は1,100WHr/kg以上という驚異的な値を有していることから、近年特に注目されている正極活物質である。
【0006】
かかる複合金属酸化物は通常Li化合物とCo化合物と要すれば他の金属化合物とを750℃〜1,100℃の温度で焼成することにより得られる。
しかしながら、高温下におけるLi化合物は腐食性が激しく、焼成炉の耐久性が問題となっており、工業的規模での製造には困難があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる複合金属酸化物を製造するに際し、焼成炉の選択が非常に問題であった。
即ち、高温下におけるLi化合物は腐食性が激しく、いわゆるアルカリ高温腐食という現象が起こり、焼成炉の炉材が腐食、破壊するという問題を有しており、工業的規模で製造する際の大きな課題である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、かかる高温下でのLi化合物のアルカリ腐食の機構について鋭意検討した結果、高純度の特定素材であるアルミナが優れた耐久性を有することを見出し,本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は;
Li、Coを主成分とする電池正極活物質用複合金属酸化物を焼成法により製造するに際し、純度98.5%以上の高純度アルミナを炉材とする焼成炉を用い、且つ前記Li、Coを主成分とする電池正極活物質用複合金属酸化物として、水酸化リチウム、酸化リチウム、炭酸リチウム、硝酸リチウムの群から選ばれた少なくとも1種のリチウム化合物と酸化コバルト、水酸化コバルト、炭酸コバルト、硝酸コバルトの群から選ばれた少なくとも1種のコバルト化合物とを750〜1100℃の温度範囲で反応させる、Li、Coを主成分とする電池正極活物質用複合金属酸化物の焼成方法を提供する。
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明で云うLi、Coを主成分とする電池正極活物質用複合金属酸化物とは、層状構造を有し電気化学的にLiイオンがインターカレート、デイインターカレートし得る化合物であり、少なくともCoが金属成分の中で50重量%以上含むものである。
【0010】
特に限定されないが、かかる電池正極活物質用複合金属酸化物の一例を示せば、例えば特開昭55-136131号公報に開示されているLiCoO2;
特開昭62-90863号公報に開示されている一般式LixCoyNzO2(但し、NはAl、In、Snの群から選ばれた少なくとも一種を表し、x、y、zは各々0.05≧x≧1.10、0.85≧y≧1.00、0.001≧z≧0.10の数を表す。);
また特開平3-49155号公報で開示されているLixNi(1-y)O3(但し、0<x≦1、0≦y≦0.50)等が挙げられる。
【0011】
かかる化合物を得るには、水酸化リチウム、酸化リチウム、炭酸リチウム、硝酸リチウムの群から選ばれた少なくとも1種のリチウム化合物と酸化コバルト、水酸化コバルト、炭酸コバルト、硝酸コバルトの群から選ばれた少なくとも1種のコバルト化合物と更に要すれば他の金属化合物とを750〜1,100℃の高温下での焼成反応により容易に得られるものである。
【0012】
これらの複合金属酸化物は、何れも電池正極活物質として、高電圧、高容量という他の活物質には見られない優れた特性を有している。
特に、前記一般式LixCoyNzO2(但し、NはAl、In、Snの群から選ばれた少なくとも一種を表わし、x、y、zは各々0.05≧x≧1.10、0.85≧y≧1.00、0.001≧z≧0.10の数を表す。)は、特にサイクル性等の特性に優れており、本発明で好ましく用いられる電池正極活物質用複合金属酸化物である。
【0013】
Li化合物は、上記焼成温度条件下において金属材料はもちろん、セラミックス系材料に対して著しい腐食性を示す。金属系材料で唯一耐食性を示すのは、金、白金という貴金属しかない。
また、ムライト、マグネシア、ジルコニア等のセラミックス系材料も全く耐久性がない。
【0014】
工業的に使用可能な材料で耐え得る材料として、特定組成を有するアルミナ系材料、即ち純度98.5%以上の高純度アルミナを本発明者等は見出した。
かかる高純度アルミナ系材料が例外的に優れた耐食性を示す理由については未だ定かではないが、恐らく、その表面に不動態的な性質を有する成分が生成していることによると思われる。
【0015】
本発明の材料を前記Li、Coを主成分とする電池正極活物質用複合金属酸化物を製造する焼成炉炉材として用いることにより、長期安定した運転が可能で、また、製品に対する汚染もなく極めて有用である。
【0016】
かかる効果を発現するには、アルミナは98.5%以上でなければならない。98.5%未満の場合は耐食性が十分でなく用いることができない。
かかる98.5%以上のアルミナ材は比較的高価ではあるが、工業的規模で使用し得る材料であり、焼成炉の炉材として最適である。
かかる焼成炉としては特に限定されないが、マッフル炉、ガズバーナ一式トンネル炉、ローラーハースキルン等が挙げられる。
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、これらは、本発明の範囲を制限しない。
【0017】
【実施例1〜2及び比較例1〜5】
表1に示す種々の炉材を用いたマッフル電気炉を用い、炭酸リチウム3モル、四三酸化コバルト2モル、酸化第2スズ0.12モルの比率で混合した粉末を980℃、50時間焼成した。
この焼成操作を繰り返した時の炉材の変化を観察した。その結果を表1に示す。
【0018】
【表1】

【0019】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、Li、Coを主成分とする電池正極活物質用複合金属酸化物の焼成に際し、特定のリチウム化合物及びコバルト化合物を原料として複合金属酸化物の焼成を行うので、比較的低温で反応させることが可能となり、しかも、98.5%以上の高純度という特定組成のアルミナを炉材として用いることにより、変色、破損もなく長期に安定した焼成が可能となる。
 
訂正の要旨 訂正事項a
特許請求の範囲の減縮を目的として、特許請求の範囲の請求項1に係わる記載
「【請求項1】Li、Coを主成分とする複合金属酸化物を焼成法により製造するに際し、純度98.5%以上の高純度アルミナを炉材とする焼成炉を用い、且つ前記Li、Coを主成分とする複合金属酸化物として、水酸化リチウム、酸化リチウム、炭酸リチウム、硝酸リチウムの群から選ばれた少なくとも1種のりチウム化合物と酸化コバルト、水酸化コバルト、炭酸コバルト、硝酸コバルトの群から選ばれた少なくとも1種のコバルト化合物とを750〜1100℃の温度範囲で反応させることを特徴とする、Li、Coを主成分とする複合金属酸化物の焼成方法。」を
「【請求項1】Li、Coを主成分とする電池正極活物質用複合金属酸化物を焼成法により製造するに際し、純度98.5%以上の高純度アルミナを炉材とする焼成炉を用い、且つ前記Li、Coを主成分とする電池正極活物質用複合金属酸化物として、水酸化リチウム、酸化リチウム、炭酸リチウム.硝酸リチウムの群から選ばれた少なくとも1種のりチウム化合物と酸化コバルト、水酸化コバルト、炭酸コバルト、硝酸コバルトの群から選ばれた少なくとも1種のコバルト化合物とを750〜1100℃の温度範囲で反応させることを特徴とする、Li、Coを主成分とする電池正極活物質用複合金属酸化物の焼成方法。」と訂正する。
訂正事項b
明瞭でない記載の釈明を目的として、以下の(i)〜(v)の訂正をする。
(i)1頁の段落番号1(特許公報1頁左欄末行〜右欄1行)の
「本発明は、電池正極活物質として有用なLi、Coを主成分とする複合金属酸化物・・・」を
「本発明は、Li、Coを主成分とする電池正極活物質用複合金属酸化物・・・」と訂正する。
(ii)3頁の段落番号8(特許公報2頁左欄下から8行)、(特許公報2頁左欄下から6〜5行)、(特許公報2頁右欄1〜2行)、4頁の段落番号15(特許公報2頁右欄49〜50行)、5頁の段落番号19(特許公報3頁左欄下方)ら3〜2行)の「・・Li、Coを主成分とする複合金属酸化物・・」を「・・Li、Coを主成分とする電池正極活物質用複合金属酸化物・・」と訂正する。
(iii)3頁段落番号10(特許公報2頁右欄9行)の「・・かかる複合金属酸化物の・・」を「・・かかる電池正極活物質用複合金属酸化物の・・」と訂正する。
(iv)4頁の段落番号12(特許公報2頁右欄27行)の「・・何れも正極活物質として・・」を「・・何れも電池正極活物質として・・」と訂正する。
(v)4頁の段落番号12(特許公報2頁右欄34〜35行)の「・・用いられる複合酸化物・・」を「・・用いられる電池正極活物質用複合金属酸化物・・」と訂正する。
異議決定日 2001-04-19 
出願番号 特願平3-276339
審決分類 P 1 651・ 121- YA (C01G)
最終処分 維持  
前審関与審査官 大工原 大二  
特許庁審判長 加藤 孔一
特許庁審判官 野田 直人
山田 充
登録日 1999-11-26 
登録番号 特許第3005700号(P3005700)
権利者 旭化成株式会社
発明の名称 複合酸化物の焼成方法  
代理人 武井 英夫  
代理人 武井 英夫  
代理人 鳴井 義夫  
代理人 清水 猛  
代理人 清水 猛  
代理人 鳴井 義夫  
代理人 伊藤 穣  
代理人 伊藤 穣  

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