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審決分類 審判 一部無効 2項進歩性 訂正を認めない。無効とする(申立て全部成立) B62B
管理番号 1045857
審判番号 審判1998-35554  
総通号数 23 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1995-03-28 
種別 無効の審決 
審判請求日 1998-11-10 
確定日 2001-09-10 
事件の表示 上記当事者間の特許第2724665号「ストックカ―ト」の特許無効審判事件についてされた平成12年 1月 7日付け審決に対し、東京高等裁判所において審決取消の判決(平成12(行ケ)年第0086号平成12年12月25日判決言渡)があったので、さらに審理のうえ、次のとおり審決する。 
結論 特許第2724665号の請求項1に係る発明についての特許を無効とする。 審判費用は、被請求人の負担とする。 
理由 1手続の経緯
本件特許第2724665号の請求項1及び2に係る発明は、平成5年6月29日に出願され(特願平5-185448 号)、平成9年12月5日にその特許の設定の登録がなされたものである。
その後、平成10年11月10日に本件特許明細書の請求項1に係る発明に対してその特許の無効の審判が請求され、平成11年9月24日付けで請求項1,2及び発明の詳細な説明に対して訂正の請求がなされ、平成12年1月7日付けで「訂正を認める。本件審判の請求は、成り立たない。」とする審決がなされたところ、表記審決取消の判決があったので、本件についてさらに審理をし、平成13年3月9日付けで上記訂正による請求項1に係る発明が独立特許要件を満たすものではないとする訂正拒絶理由の通知をし、その訂正拒絶理由通知に対して手続補正書が提出されたものである。

2訂正について
(1) 訂正請求に対する補正の適否について
特許権者は、請求項1を削除する補正をしようとするものであるが、請求項を削除する補正は訂正請求書の要旨を変更することになるので、該補正は特許法131条2項の規定に違反するものとなり、該補正を認めることはできない。

(2) 訂正の適否に対する判断
上記のとおり補正が認められないので、補正前の平成11年9月24日付けの訂正請求書の訂正事項について検討すると、訂正明細書の請求項1に係る発明と平成13年3月9日付け訂正拒絶理由において引用した刊行物1[実願平2―101500号(実開平4―58477号)のマイクロフィルム]に記載の発明とは「ネスティング可能な台車と、この台車の先端部に着脱可能に取付けられた可動棚枠と、前記台車の後端部に固定された固定棚枠と、この固定棚枠の棚板支持バーと前記可動棚枠の棚板支持バーに両端部のフック状の係止片が係止され棚板として使用することができる棚板部材とからなるストックカート。」で一致し、訂正明細書の請求項1に係る発明は「固定棚枠の棚板支持バーと前記可動棚枠の棚板支持バーに両端部のフック状の係止片が係止され棚板として使用することができ、且つ、前記固定棚枠及び可動棚枠の外側フレームとに両端部のフック状の係止片が係止されるとともに、前記固定棚枠及び可動棚枠の棚板支持バーとに前記両端部のフック状の係止片が載置され荷崩れ防止の側枠として使用することができる棚板部材」であるのに対し、刊行物1に記載の発明は「固定棚枠の棚板支持バーと前記可動棚枠の棚板支持バーに両端部の係止片がフック状の係止され棚板として使用することができる棚板部材」である点で相違している。
そして、該相違点の判断については、表記審決取消の判決のとおり「甲第1号証(上記刊行物1)に記載の発明に甲第3号証[前記訂正拒絶理由で引用した刊行物2〔実願平1―42615号(実開平2―132575号)のマイクロフィルム〕]に記載の発明を組み合わせることにより当業者が容易になし得るものである」とする事由に理由があるのである。[詳細は、審決取消の判決〔平成12年(行ケ)第86号、平成12年12月25日判決言渡〕の判決文を参照。]
よって、訂正明細書の請求項1に係る発明は、特許法29条2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるから、この訂正は、特許法134条5項で準用する平成6年法律第116号による改正前の特許法126条3項の規定に適合しないので、当該訂正は認められない。

3本件発明の要旨
上記のとおり訂正請求が認められなくなったため、本件発明の要旨は、特許明細書及び図面からみても、その特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により構成されるとおりの次のものと認められる。
「ネスティング可能な台車と、この台車の先端部に着脱可能に取付けられた可動棚枠と、前記台車の後端部に固定された固定棚枠と、この固定棚枠の棚板支持バーと前記可動棚枠の棚板支持バーに両端部の係止片が係止されるかあるいは前記固定棚枠の外側フレームと前記可動棚枠の外側フレームとに両端部の係止片が係止される棚板あるいは荷崩れ防止の側枠として使用することができる棚板部材とからなることを特徴とするストックカート。」

4審判請求人の主張及び証拠方法
審判請求人は甲第1ないし第10号証及び参考資料I,参考資料IIを提出するとともに、要するに、以下のとおりの主張をしている。
(1) 無効事由1(明細書の記載不備)
明細書の特許請求の範囲の請求項1には、係止片が固定棚枠及び可動棚枠の外側フレームに「係止」される旨が記載されている一方、本件特許の願書に添付された図面のうち【図8】(以下単に【図8】という。)にあるストッパーピンが記載されていない。しかし、ストッパーピンは、係止片の「係止」のために不可欠であって、本件発明の必須の構成要素であるから、特許明細書の特許請求の範囲の請求項1の記載は、特許法旧36条5項1号及び2号に規定の記載要件を満たさないというべきである。
さらに詳述すると、振動等が作用すれば、棚板部材31の係止片34は、固定棚枠15の外側フレーム16から離間する可能性がある。
したがって、ストッパーピン22は、棚板部材31のフック状の係止片34を固定棚枠15の外側フレーム16に対して係止するための手段であり、本件発明に必須の構成要素ということになる。

(2) 無効事由2(進歩性の欠如)
甲第1号証の棚板部材を、甲第3号証に記載されているように荷崩れ防止用の側枠として使用しようと思えば、係止片の形状及び棚板支持バーを工夫することにより、棚板部材37の両端の係止片を、外側フレーム26、32からやや離れた位置で棚板支持バー29、33上に載置した後、外側フレーム26、32に接触する位置まで棚板支持バー29、33上に沿って移動させることにより、外側フレーム26、32に両端の係止片を当接することができる。
すなわち、格別の工夫をこらす必要もなく、甲第1号証の棚板部材37を本件特許発明の棚板部材のように、棚板として使用したり、荷崩れ防止の側枠として使用したりすることができるということになるので本件発明は甲第1号証及び甲第3号証に記載の発明に基づいて当業者が容易に発明できる程度のものである。
したがって、本件請求項1に係る発明の特許は特許法29条2項の規定に違反してなされたものである。

(3) 証拠の内容
甲第1号証(実願平2-101500号(実開平4-58477号)のマイクロフィルム)には、ネステイング可能な台車1と、この台車1の先端部に着脱可能に取付けられた可動棚枠25と、前記台車1の後端部に固定された固定棚枠30と、この固定棚枠30の棚板支持バー33と前記可動棚枠25の棚板支持バー29に両端部のL形係止片が係止され棚板として使用することができる棚板部材37とを備えたストックカートが開示されている。
甲第2号証(米国特許第3971568号明細書、1976年7月27日)には、一側辺が上部機材104に蝶番で接続され、台車の前後の棚枠(固定棚枠と水平に開閉可能な可動棚枠)の棚板支持バーに設けられた係止片(ラッチ120)に両端部が係止され、棚板として使用されるとともに、前記可動棚枠の側端部に垂設されるコーナー支柱16に設けられた係止片(ラッチ170)に一端部が係止され、ネスティングを可能にする棚板部材としての中間棚(第2棚)22を設けてなるネスティング可能な台車が開示されている。
甲第3号証(実願平1-42615号(実開平2-132575号)のマイクロフィルム)には、明細書第3頁第1行目〜第17行目「方形の台盤の上側に、互いに対向させて側枠が立設してあり、該側枠の-側中間部間に回動枠《中略》の基端側が回動自在に連結してあり、側枠の他側中間部間には水平支持杵が架設してあると共に、回動枠の両側と側枠の一側上下部には、互いに掛脱可能とした掛合部材が設けてあるから《中略》この考案の運搬用台車によれば、回動枠の先端側を水平支持杵上に支持させることによって、回動枠を、側枠間の中間部に水平に位置させて、棚板としての機能を発揮させることができる。一方、回動枠の先端側両側に設けた掛合部材、又は側枠の一側下部に設けた掛合部材とを掛合させることによって、回動枠を側枠間一側の上部又は下部に垂直に位置させ、第三の側枠としての機能を発揮させることができる。」、また明細書第7頁下から第6行目〜第1行目に「この考案によれば、棚板又は側枠として機能できる回動枠を設けたので仕分けをしながら荷物を搭載することを可能にすると共に、搭載した荷物の荷くずれを有効に防止でき、かつ両側から荷物の積み込み、積み出しが可能である」と記載されている。
甲第4号証(実願昭62-122339号(実開昭64-26239号)のマイクロフィルム)には、相対向する固定側枠4の支持バーと回転側枠5の支持バーとに両端部が支持されるかあるいは背枠3の両側のフレームとに両端部が掛止具で掛止められる中間棚8とを備えたストックカートが開示されている。
甲第5号証(米国特許第3827573号明細書、1974年8月6日)には、中間棚18が前後の側枠14、16の支持バー間に水平に支持されたり、下方に折り畳まれたりするストックカートが開示されている。
甲第6号証(中間棚の設計図 昭和54年12月21日作成)には、運搬用台車において取り外し可能な棚板の設計図が示されている。
甲第7号証(1990年4月30日株式会社三省堂発行「大辞林」83頁)には、用語「あるいは」の説明が記載されている。
甲第8号証(1989年11月10日株式会社三省堂発行「新明解国語辞典(第4版)」38頁)には、には、用語「あるいは」の説明が記載されている。
甲第9号証(本願審査時における、平成9年7月28日付け意見書)には、引用例(甲第3号証)に記載の棚枠は、取り外し不可能であり、商品サイズに応じた自由設計はできない旨の記載がある。
甲第10号証(石井重三著1990年10月19日日刊工業新聞社発行「特許明細書の作成用語集-第2版-」P228,229)には、用語「係止」及び「当接」の説明が記載されている。
参考資料I(本件特許の図1及び図8)は、ストッパーピンの機能についての説明図。
参考資料II(本件特許の図2及び図7)は、
棚板支持バー上の棚板の状態についての説明図

5被請求人の主張
被請求人は乙第1号証を提出すると共に、要するに、以下のとおりの主張をしている。
(1) 無効事由1(明細書の記載不備)
ストッパーピン22がなくとも、棚板部材31のフック状の係止片34は、その下部を棚板支持バーに載置され、固定棚枠15の外側フレーム16と可動棚枠23の外側フレーム24とに係止又は当接される形態で掛かり止めされていることに変わりはない。
また、固定棚枠15の棚板支持バー17にフック状の係止片34が載置された状態にあり、かつ、棚板部材31の自重も加わっているから、フック状係止片34が固定棚枠15の外側フレーム16から瞬時に外れることはない。
なお、ストッパーピン22がない場合、振動等の必要以上の外力が内側に作用すれば、棚板部材31のフック状の係止片34は、固定棚枠15の外側フレーム16から離間する可能性はある。しかし、本件発明は、「必要以上の外力が作用する場合」や「振動等が作用する場合」を要件としたものではない

(2) 無効事由2(進歩性の欠如)
甲第3号証記載の棚板部材はその一端が枢着され、取り外しができないものであるから、甲第1号証記載のストックカートの棚板部材を取り外して側枠としてそのまま適用することには無理がある。
また、甲第1号証記載の発明の係止片は、同号証の第10図に断面図として示されているところ、断面といってもいずれの場所の切断線に沿って見た図であるか不明である。
そうすると、甲第1号証には、「断面がL形のフック状の係止片」しか示されていないことになるから、その実際の形状は無数に存在し、【図8】に示す係止片を特定することはできない。
そして、甲第1号証の第10図は、ストックカートの本体部であるが、このストックカート本体部に棚板部材を側枠として使用したとしても、いずれの棚板部材も、棚板の幅Yが棚板支持バーの高さ間隔Xより大きい関係にあり、断面がL形のフック状の係止片を固定棚枠の外側フレームや可動棚枠の外側フレームに係止したり、両側の棚板支持バー29、33に載置したりすることは到底できない。
さらに、本件発明のストックカートは荷載置用棚板と荷崩れ防止用側枠の両機能を有する棚板部材を備えるものであっても、簡単な構造を有し、安価に製造できるという甲第1号証や甲第3号証には記載のない特有の効果を奏するものである。したがって、本件特許発明は甲第1号証と甲第3号証とを組み合わせても、当業者が容易に成し得るものではない。

(3) 証拠の内容
乙第1号証(広辞苑第5版第95頁及び第2511頁)には、用語「あるいは」及び「または」の説明が記載されている。

6当審の判断
(1) 無効事由1(明細書の記載不備)
請求人は、「係止」というためには、係止片が何かの部材に引っ掛かっていなければならない旨主張するが、「係止」の用語が請求人主張のような一義的な意味を有していることを認めるに足りる証拠はない。
したがって、係止片のL字状部分が外側フレームとそれぞれ直交2面で接触し合っている状態を指して「係止」の用語を使用していると認めるのも相当であり、したがって、ストッパーピンは、係止片と固定棚枠及び可動棚枠の外側フレームとの「係止」には直接関係がないものであって、本件発明の必須の構成要素ということはできない。
次に、ストッパーピンが存在しない場合に、振動等が作用すれば、係止片34は固定棚枠の外側フレーム16から離間するか、又は倒れる可能性があり、固定状態にあるとはいえないとする主張に関しては、本件発明は、部品点数を増加させることなく、棚板部材を棚板としても荷崩れ防止用の側枠としても使用することができるストックカートを提供することを目的としているものであって、明細書に記載された本件発明の作用、効果等に係るその他の記載を参酌しても、必要以上の振動や外力によって棚板部材の係止片が固定棚枠や可動棚枠の外側フレームから離間することを防ぐことを目的としているものとは認められないから、これを防止するための構成であるストッパーピンが必須であるということはできない。
以上のとおり、ストッパーピンが本件発明の必須の構成であるとの請求人の主張は採用することができないから、これを前提とする記載不備の主張は理由がない。

(2) 無効事由2(進歩性の欠如)
まず、本件発明と甲第1号証に記載の発明とを比較すると、両者は、「ネスティング可能な台車と、この台車の先端部に着脱可能に取付けられた可動棚枠と、前記台車の後端部に固定された固定棚枠と、この固定棚枠の棚板支持バーと前記可動棚枠の棚板支持バーに両端部の係止片が係止される棚板部材とからなるストックカート。」である点で一致し、甲第1号証には、該棚板部材が、「固定棚枠の外側フレームと前記可動棚枠の外側フレームとに両端部の係止片が係止される荷崩れ防止の側枠として使用することができる」ことが記載されていない点で相違する。
この相違点に関しては甲第3号証に「回動枠を、側枠間の中間部に水平に位置させて、棚板としての機能を発揮させることができる。一方、回動枠の先端側両側に設けた掛合部材、又は側枠の一側下部に設けた掛合部材とを掛合させることによって、回動枠を側枠間一側の上部又は下部に垂直に位置させ、第三の側枠としての機能を発揮させることができる。」と記載されているから、本件発明は、甲第1号証記載の発明に甲第3号証記載の発明を適用することにより当業者が容易になし得たものである。

上記進歩性欠如の事由に対し、
被請求人は本件発明の係止片は図8に示されているものであり、該係止片は甲第1号証に記載の係止片とは相違すると主張する。
しかしながら、特許請求の範囲の請求項1は、係止片の長さ、形状、個数、部材構成等について何も規定しておらず、これを【図8】等に示すとおりの係止片であると限定的に解釈することはできない。
したがって、被請求人の上記主張は特許請求の範囲の記載に基づかないものであって、採用することはできない。
次に、被請求人は、甲第1号証に記載の棚枠を側枠としての使用には無理がある旨の主張をしている。
しかし、甲第1号証には棚板部材を側枠として使用することの開示こそないが、甲第3号証には、「回動枠を、側枠間の中間部に水平に位置させて、棚板としての機能を発揮させることができる。一方《中略》、垂直に位置させ、第三の側枠としての機能を発揮させることができる。」(明細書3頁10行目〜17行目)、「この考案によれば、棚板又は側枠として機能できる回動枠を設けたので」(同7頁15行目〜16行目)との記載があって、棚板部材を棚板としても側枠としても使用することが開示されており、これと甲第1号証に接した当業者であれば、甲第1号証に記載された棚板部材を側枠としても使用するとの着想に至ることは容易というべきである。
そして、上記のとおり、本件発明の係止片と構成上の相違のない係止片を備えた甲第1号証記載の発明の棚板部材を、上記甲第3号証に記載の着想に基づいて側枠として使用しようとすれば、これを垂直にしなければならないから、その両端部分係止片のL字状部分をわざわざ内側に向けるとも考え難いから、固定棚枠及び可動棚枠の外側フレームに係止するように使用することに格別の困難性があるとはいえない。
そうすると、係止片による掛け止め手段に関しても、本件発明のように構成することは容易というべきである。
この点について、更に、被請求人は、甲第3号証記載の棚板部材はその一端が枢着され、取り外しができないものであるから、甲第1号証に記載のストックカートの棚板部材を棚板としての使用形態からこれを取り外して側枠としてそのまま適用することには無理がある旨主張する。
しかし、甲第1号証記載の発明と甲第3号証記載の発明の組合せの趣旨は、甲第3号証記載の棚板部材を上記の構成を備えたものとしてそのまま甲第1号証の棚板部材と置換するものではなく、甲第1号証の棚板部材が係止片を備えることを前提に、棚板部材を垂直に立てて側枠と兼用できるようにするとの着想を甲第3号証記載の発明から得て、甲第1号証に適用するというものであり、被請求人の上記主張は、このような両発明の組合せの趣旨を正解しないものというべきである。
また、被請求人は、甲第1号証の記載からは棚板を固定棚枠の外側フレームや可動棚枠の外側フレームに係止することはできない旨主張するが、単に上下の棚板支持バー間の間隔を変更すれば、外側フレームに係止することが可能となり、この程度の変更を困難とする理由を見いだすことはできない。よって、被請求人の上記主張を採用することはできない。

7まとめ
以上のとおりであるから、本件特許の請求項1に係る発明は、甲第1号証及び甲第3号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件特許の請求項1に係る発明の特許は、特許法29条2項の規定に違反してなされたものであり、同法123条1項2号に該当する。
審判に関する費用については、特許法169条2項によって準用する民事訴訟法61条の規定により、被請求人の負担とする。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 1999-12-13 
結審通知日 2000-01-04 
審決日 2000-01-07 
出願番号 特願平5-185448
審決分類 P 1 122・ 121- ZB (B62B)
最終処分 成立  
前審関与審査官 前田 幸雄  
特許庁審判長 蓑輪 安夫
特許庁審判官 神崎 潔
粟津 憲一
井口 嘉和
鈴木 法明
登録日 1997-12-05 
登録番号 特許第2724665号(P2724665)
発明の名称 ストックカ―ト  
代理人 福田 保夫  
代理人 鳥巣 実  
代理人 赤塚 賢次  

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