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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  A23L
審判 全部申し立て 発明同一  A23L
管理番号 1048540
異議申立番号 異議1999-73254  
総通号数 24 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1995-03-07 
種別 異議の決定 
異議申立日 1999-09-03 
確定日 2001-10-03 
異議申立件数
事件の表示 特許第2862464号「ガゼットタイプの食品充填包装袋」の請求項1ないし4に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 特許第2862464号の本件別途訂正審判による訂正後の請求項1ないし4に係る特許を維持する。 
理由 1.手続の経緯
本件特許第2862464号の請求項1〜4に係る発明についての出願は、平成5年8月20日に特許出願され、平成10年12月11日に特許の設定登録がされ、その後、その特許について異議申立人 佐藤正により特許異議の申立てがされ、当審において取消理由の通知がされ、その指定期間内に特許異議意見書と訂正請求書が特許権者から提出され、更に当審からこの訂正請求に対する訂正拒絶理由が通知されたところ、その指定期間内に特許異議意見書と訂正請求書の手続補正書が特許権者から提出された。当審では、同特許異議の申立につき審理した上、平成12年10月20日、訂正請求書の補正及び訂正請求をいずれも認めず、「特許第2862464号の請求項1〜4に係る特許を取り消す」との決定をした。
これに対し特許権者は、平成12年12月12日、本件決定の取消しを求める本件訴えを東京高等裁判所に提起した(平成12年(行ケ)473号)後、平成13年4月11日、明細書の記載を訂正する旨の訂正審判の請求をしたところ、当審で同請求を訂正2001-39055号事件として審理した上、同年6月25日、上記訂正を認める旨の審決(以下、訂正審決という)をした。
しかして、この訂正審決の確定により特許請求の範囲の請求項1〜4が下記のとおり訂正されたから、本件発明の要旨を訂正前の特許請求の範囲の請求項1〜4に記載のとおりである旨認定したことが結果的に誤りであったことに帰し、この要旨認定を前提とした本決定は瑕疵があるものとして、審決を取り消す旨の判決(平成13年7月19日言渡)があった。

2.本件発明
本件請求項1〜4に係る発明は、上記訂正審判において請求された訂正明細書の特許請求の範囲請求項1〜4に記載された次のとおりのものであると認める。(以下、本件発明1〜4という)
「【請求項1】OPP/PE/VMPET/PE/CPP、OPP/VMCPP、OPP/VMPET/CPP、又はPET/VMPET/CPPの包装袋材料からなる、スナック菓子を充填するガゼットタイプの軽食品充填包装袋の上部及び下部のエンドシール部分において、当該包装袋の背面の略中央に位置する背シール部分、及び当該包装袋の両側面を内側に折り込んで形成される折り込み部分を含めて一体にシールされており、かつ底部のエンドシール部分が背シール部分を折り曲げることなく当該背シール部分と反対の側に底面と略平行に折り曲げられ、かつ当該エンドシール部分の少なくとも一部が底部と接着されており、上部及び下部のエンドシール部分以外の当該折り込み部分は未接着であり、かつ底部は角底成形されていないことを特徴とするガゼットタイプの軽食品充填包装袋。
【請求項2】 底部のエンドシール部分の一部が背シール部分を折り曲げることなく当該背シール部分と反対の側に底面と略平行に折り曲げられ、かつ当該エンドシール部分の少なくとも一部が底部と接着されていることを特徴とする前記請求項1記載のガゼットタイプの食品充填包装袋。
【請求項3】 包装袋の包材が、少なくとも、その内側同士及び外側同士が接着するヒートシール材質からなることを特徴とする前記請求項1記載のガゼットタイプの食品充填包装袋。
【請求項4】包装袋の包材が、水蒸気透過性0.5cc/m2・day以下の材質からなることを特徴とする前記請求項1記載のガゼットタイプの食品充填包装袋。」

3.特許異議申立ての概要
特許異議申立人は、証拠として下記の甲第1〜4号証を提出して、訂正前の請求項1〜3に係る発明は、甲第1号証及び甲第2号証に記載された発明に基づき、又、訂正前の請求項4に係る発明は、甲第1〜3号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、その特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、さらに、請求項1及び2に係る発明は、甲第4号証記載の発明と同一であるから、その特許は、特許法第29条の2第1項の規定に違反してされたものであり、取り消されるべきである旨主張している。

甲第1号証:実公昭50-28974号公報
甲第2号証:特開平2-152630号公報
甲第3号証:「食品包装便覧」(1988年3月1日 社団法人日本包装技 術協会発行 第517頁〜525頁、1544頁〜1549頁)
甲第4号証:特願平4-86506号(特開平5-254517号)明細書

4.対比・判断
(4-1)特許法第29条第2項違反について

(a)甲各号証記載の発明の内容
甲第1号証には
イ)「両側に折込み部1,1を形成すると共に底縁2に沿って接着部3を形成し、折込み部1,1の折返し縁6,6より外側において上外方へ延びる線を端縁として袋体5の正面部7と折込み前部8、折込み後部9と背面部10をそれぞれ前記端縁に沿って形成した帯状に延びる液密乃至気密の接着部11a1,11b1,およびこの接着部11a1,l1b1,と前記接着部3との間の三角形状部分に接着部11a1,11b1との間へ間隙を与えて形成した補強用の接着部11a2 ,l1b2 からなる接着部11a,l1bにて接着した自立し得る袋。」(実用新案登録請求の範囲)
ロ)「本案の実施例を図面について説明すると、合成樹脂フィルム、紙、金属箔、セロファンあるいはこれらを適宜組合せて積層した柔軟材料を用い」(第1欄第23行〜25行)
ハ)「本案は少なくとも底部が接着封緘されている合成樹脂、紙等の柔軟材料で作られた袋に関し、包装袋として或いは容器として内容物を装填封入したとき角形の底が形成されて自立することができるようにしたものである。」 (第1欄第1 8〜22行)
ニ)「接着部3は底に沿って前方または後方へ任意に折曲すると共に」(第2欄第24〜25行)
ホ)「接着部11a, l1bは斜めの帯状の接着部11a1,l1b1およびこれと接着部3との間の三角形状部分に形成した補強用の接着部11a2 ,11b2 によって構成したものであるから、接着により硬質化した部分は柔軟な袋材料が単に重ねられているものに比べて著しく大きな強度を示し内容物の重量が大きくてもそれだけ撓むのを防止し平坦な底を形成し、安定よく自立させて直立状態を維持するのである。」(第2欄第25〜34行)
ヘ)「接着部11a1,l1b1が内容物の重量または圧力によって剥離してもこの剥離作用はこの接着部11a1,l1b1で停止し、連続して接着部11a2 ,l1b2 を剥離させ接着部全体を剥離してその機能を失わせるということがなく、運搬、保存、陳列等を倒れ或いは接着部が剥離する心配なく行うことができ実用上すぐれた効果を発揮するものである。」(第3欄第2〜9行)
ト)第2頁には、自立状態を示す倒立斜視部分図として、接着部3、4、及び接着部11a, l1bにて接着した袋の底部が示され、接着部4は、底部にて折り曲げるられておらず、かつ接着部3は底に沿って、接着部4と反対側に折曲された、角形の底が形成されたものが示されている(第4図)。
甲第2号証には、
イ)「包装フィルムを間欠的に繰り出し製袋用筒体により四角筒状に形成して垂下させ、その対向する一組の両側面を内方へ折り込み横シール機の閉動により幅方向へ熱シールしてガセットタイプの袋体を形成し、該袋体に被包装物を充填する製袋充填包装装置において、前記包装フィルムの外面を熱シール性を有する材質で構成し、横シール直後に被包装物を充填しながらシール部をその基端に沿って直角状に折り曲げると共に若干押し上げて袋体の底面に圧接せしめた状態で、該シール部を冷却したことを特徴とする角底成形方法。」(特許請求の範囲第1項)
ロ)「本発明は.………(中略)………角底成形方法及び角底成形機構に関する。」(第2頁左上欄第3〜10行)
ハ)「このような従来の製袋充填包装装置の角底成型方法及び角底成形機構では被包装物の重量によりシール部を折り曲げるため、被包装物の重量が比較的重い場合には有効であるが、被包装物の重量が軽量である場合や包装フィルムを構成する材質によっては折り癖が付き難いものである場合には、折り曲げたシール部が自然に復元して自立させることができず、これを防止するには……(中略)……シール部を接着剤や粘着テープ等の接着手段により袋体の底面に貼着しなければならないという問題がある。本発明は斯る従来事情に鑑み、横シール時の余熱を利用してシール部を袋体の底面に接着することを目的とする。」(第2頁右上欄第2〜15行)
二)「包装フィルム(A)は例えばアルミ箔等の基材の内外面に熱シール性を有する例えばポリエチレンやポリプロピレン等の熱可塑性合成樹脂のフィルム層を積層して構成するか或いは熱可塑性合成樹脂のみで構成し」(第3頁左上欄第6〜10行)
ホ)「包装フィルムの対向する一組の両側面を夫々二等辺三角形状に折り込みながら両シール機の閉動により熱シールして袋体を形成した直後、該シール部が冷えないうちに押曲体を前進させてシール部基端から直角状に折り曲げ製袋用筒体側へ若干押し上げると共に、袋体内に被包装物が充填されてその重量により袋体の底面とシール部を圧接し、更に冷却媒体によりシール部を強制冷却して両者を固着させるので、横シール時の余熱を利用してシール部を袋体の底面に接着することができる。」(第4頁左下欄第11行〜右下欄第1行)
へ)「従って、……….(中略)……….袋体を確実に自立させることが可能であると共に、接着剤や粘着テープ等の接着手段を使用しないことから生産性に優れ、しかもコストを低減させることができる。」(第4頁右下欄第2〜7行 )
が記載されている。
甲第3号証には、1548頁下から11行〜2行には、ピロータイプの袋について説明されており、同頁下から10行には、「一般食品の代表的な包装形態である」と記載され、同頁の下から6〜5行には、「かさばった内容物の場合はガゼットタイプ(図3)とし」と記載されている。
又、523頁の表5には、食品包装用の複合蒸着フィルムの代表的な複合構成と共にその透湿度が記載され、具体的には、PET12μ/AlVM/PET12μ/PE60μの複合蒸着フィルムの透湿度が0.3g/m2・24hr・40℃であること、PET12μ/PET12μ/AlVM/PE60μの複合蒸着フィルムの透湿度が0.2g/m2・24hr・40℃であること、及びOPP25μ/AlVM/PE35μの複合蒸着フィルムの透湿度が0.3g/m2・24hr・40℃であることが記載されている。
(b)本件発明1について
本件発明1と甲第1号証記載の発明とを対比しつつ検討すると、甲第1号証の前記摘示事項イ)〜ト)からみて、甲第1号証には、合成樹脂フィルム、紙、金属箔、セロファンあるいはこれらを適宜組合せて積層した柔軟材料を使用したガゼットタイプの自立し得る包装袋であって、当該包装袋の両側を内側に折り込んで、折り込み部と一体に下部の接着部3を形成し、また、接着部3以外の折り込み部に接着部11a及び11bが設けられ、底部の接着部3が背シール部分4を折り曲げることなく当該背シール部分と反対の側に底面と略平行に折り曲げられて、角形の底が形成されたガゼットタイプの包装袋が記載されており、このように甲第1号証には、少なくとも、本件発明1の構成要件である、「OPP/PE/VMPET/PE/CPP、OPP/VMCPP、OPP/VMPET/CPP、又はPET/VMPET/CPPの包装材料からなる、スナック菓子を充填するガゼットタイプの軽食品充填袋」、及び折り込み部を含む底部の構造及び底部の形成法が「上部及び下部のエンドシール部以外の当該折り込み部分は未接着であり、かつ底部は角底成形されていない」の点は、記載されておらず、示唆もされていない。
また、甲第2号証の前記摘示事項イ)〜へ)からみて、甲第2号証には、包装材料として、アルミ箔等の基材の内外面に熱シール性を有する例えばポリエチレンやポリプロピレン等の熱可塑性合成樹脂のフィルム層を積層して構成するか或いは熱可塑性合成樹脂のみで構成した、被包装物が軽量であるガゼットタイプの包装袋についての角底成形方法及び角底成形機構に係る発明が記載されており、例えば、「シール部をその基端に沿って直角状に折り曲げると共に若干押し上げて袋体の底面に圧接せしめた状態で、該シール部を冷却したこと」(前記摘示事項イ))、「袋体を確実に自立させることが可能であると共に、接着剤や粘着テープ等の接着手段を使用しないから生産性に優れ、しかもコストを低減させることができる。」(前記摘示事項へ))、との記載がある。
すなわち、甲第2号証記載の発明の方法は、前述の材料を用いた包装フィルムを間欠的に繰り出し製袋用筒体により四角筒状に形成し、ガゼットタイプの袋体を形成し、最終的に、シール部を袋体の底面に接着し、角底状に成形し、当該角底成形によって、袋体を自立させることを可能とするものであって、甲第2号証の方法では、「角底成形」が、その作用効果を奏する上で必須不可欠の本質的部分であると認められ、その作用効果は、袋体を確実に自立させることが可能であると共に、接着材や粘着テープ等の接着手段を使用しないから生産性に優れ、しかもコストを低減させることができる、という専ら角底成形によるものに限られている。
そうすると、甲第2号証にも、本件発明1の前記の包装材料、及び「上部及び下部のエンドシール部以外の当該折り込み部分は未接着であり、かつ底部は角底成形されていない」の点は、刊行物甲第2号証に記載されておらず、示唆もされていない。
次に甲第3号証には、菓子類の包装形態として、たとえば菓子等のかさばったものを包装する場合、ガセップタイプ(ガゼットタイプと同義)のものが用いられることが記載され、又、包装材料として複合蒸着フィルムが具体的に示されているが、甲第3号証には、本件発明の包装材料及び本件発明の包装袋の底部構造については記載されておらず、示唆もされていない。
又、本件発明1は、これら甲号証記載の発明を組み合わせても、当業者が容易に想到できるものではない。
そして、本件発明1は、訂正明細書の請求項1に記載された前記の構成を備えることによって、次のような効果;a.スナック類等の軽食品を充填した際に、底部のエンドシール部分が確実に底部に密着し、底部が安定した略長方形状になることから、包装袋を陳列棚等に起立させた場合に、包装袋の転倒を防止し、かつ製品のフェイス面に関する陳列効果の低下を防止できる(段落【0044】)、b.スナック菓子等の軽食品を充填し、全体を縦にして平面上に載置した際に、包装袋の底部が安定した略長方形状になるように形成されているので、包装袋を陳列棚等に起立させた際に、座りが安定、かつきわめて良好な食品充填包装 袋を得ることができる(段落【0042】)、c.安定に自立するだけでなく、フェイス面に関する陳列効果(すなわち、フェイス面が斜め上方に向くこと:実験成績証明書参照)が得られる(段落【0044】)、d.上記作用効果は、前記エンドシール部分の構造、折り曲げ構造を採用することによってはじめて得られる本件特許発明に特有なものである(段落【0033】)という、甲第1〜3号証記載の発明から、予期できない効果を奏するものと認められる。
したがって、本件発明1は、上記甲第1〜3号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとすることはできない。
(c)本件発明2〜4
本件発明2〜4は、本件発明1を更に限定したものであるから、上記本件発明1についての判断と同様の理由により、上記甲第1〜3号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

(4-2)特許法第29条の2第1項違反について

(a)甲第4号証記載の発明の内容
甲第4号証として提出された特願平4-86506号(特開平5-254517号)明細書には、
イ)「ヒートシール性を有するガセット袋を所定位置に供給し、該ガセット袋の開口側である上部両面を一対のバキュームパッドで吸着しガセットが略伸びきるまで該一対のバキュームパッドを隔離することにより開口部を略矩形に開口し、次いで該ガセット袋の開口端を一対のチャック装置でチャックし、続いて下部が逆さ四角錐台形状であって最大水平断面の大きさが前記ガセット袋の開口された開口端の略矩形よりも一回り小さい開袋ブロックを袋開口内に押し込んで、袋の底まで挿入して略角袋となるように開袋し、続いて開袋ブロックが袋の底に達して袋の地シールされた耳部が袋の背貼りシールの反対側へ傾いた後に、袋下面にヒーターを密着し前記開袋ブロックと共同して耳部を横に折れた状態に圧着加熱することにより該耳部の横に折れた形状を固定すると共に、角袋の底部となる左右の袋前面とガセット面の三角形状の重なり部及び袋後面とガセット面の三角形上部の重なり部をヒ-ト接着し、その後開袋ブロックを袋内から相対的に引く抜くことを特徴とするガセット袋の開袋方法」(特許請求の範囲請求項1)、ロ)「図2(d)に示すように開袋ブロツク3は、さらに袋Wの底まで進入して角床を形成する。これとともに、前記一対のバキュームパッド1,1が袋底部に対応する高さに下降する。なお、上下に二対のバキュームパッドを備えておいて、作業分担させてもよい。続いて開袋ブロック3が袋Wの底に達すると、図1(b)に示ように、袋Wの地シールされた耳部W2が袋Wの背貼りシールW3の反対側へ傾くので、図2(e)に示すよに、袋下面にヒーター4を密着し前記開袋ブロック3と共同して耳部W2を横に折れた状態に圧着加熱することにより該耳部W2の横に折れた形状を固定化するととに、角袋Wの底部となる左右の袋前面とガセット面の三角形状の重なり部W4,W4及び袋後面とガセット面の三角形状の重なり部W5,W5を加熱接着する。」(第3頁左欄28行〜41行)と記載されている。

(b)本件発明1について
甲第4号証には、要するにガセットタイプの袋であって、背貼りシールW3(背シール)とは反対側に地シールされた耳部W2(底部のエンドシール部分)が略平行に折り曲げられ、かつ該耳部W2(底部のエンドシール部分)は、底部に接着されていることが記載され、この点では、本件発明1と共通するが、本件発明1は、「上部及び下部のエンドシール部分以外の当該折り込み部分は未接着であり、かつ底部は角底形成されていない」のに対し、同号証記載のものは、上部及び下部のエンドシール以外の折り込み部分W4,W5は加熱接着されており、この点で、両者は、少なくとも相違する。
したがって、このように両者間において、相違点が存在する以上、本件発明1は、甲第4号証記載の発明と同一とすることはできない。
(c)本件発明2〜4について
本件発明2〜4は、本件発明1の構成をさらに限定したものであるから、上記本件発明1についての判断と同様の理由により、甲第4号証に記載された発明と同一であるとはいえない。
5.むすび
以上のとおりであるから、特許異議申立ての理由及び証拠によっては、本件発明1〜4の特許を取り消すことはできない。
また、他に本件発明1〜4の特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
異議決定日 2000-10-20 
出願番号 特願平5-228184
審決分類 P 1 651・ 121- Y (A23L)
P 1 651・ 161- Y (A23L)
最終処分 維持  
前審関与審査官 植野 浩志村上 騎見高  
特許庁審判長 田中 久直
特許庁審判官 田村 明照
眞壽田 順啓
大高 とし子
徳廣 正道
登録日 1998-12-11 
登録番号 特許第2862464号(P2862464)
権利者 ハウス食品株式会社
発明の名称 ガゼットタイプの食品充填包装袋  
代理人 須藤 政彦  

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