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審決分類 審判 全部申し立て 発明同一  H01L
管理番号 1049876
異議申立番号 異議2000-74137  
総通号数 25 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1999-12-10 
種別 異議の決定 
異議申立日 2000-11-13 
確定日 2001-07-27 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3040991号「半導体製造装置」の請求項1ないし3に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3040991号の請求項1ないし3に係る特許を取り消す。 
理由 【1】手続の経緯
本件特許第3040991号は、平成2年8月27日に出願された特願平2-224612号を、平成11年4月23日に分割して新たな特許出願としたものであって、平成12年3月3日に設定登録(請求項の数3)されたものであるが、本件特許の請求項1〜3の発明に関して、関戸 美千代より特許異議の申立てがあったので、当審において、当該申立ての理由を検討の上、当審より平成13年1月30日付けで特許取消理由を通知したところ、その通知書で指定した期間内の平成13年4月10日に、特許異議意見書と共に訂正請求書が提出されたものである。

【2】訂正請求の可否
1.訂正の要旨
本件特許異議申立てに係る訂正請求における訂正の要旨は、次の1)、2)のとおりである。
1)特許請求の範囲の請求項1中の「移載する」を、「移載し、プレート間の鉛直方向のピッチを可変する時には前記第1のプレート群のプレートを複数本のスクリューロッドの各スクリューロッドに分担させて変位させる」と訂正する。
2)本件特許明細書の【0015】中の「移載する」を、「移載し、プレート間の鉛直方向のピッチを可変する時には前記第1のプレート群のプレートを複数本のスクリューロッドの各スクリューロッドに分担させて変位させる」と訂正する。

2.訂正の目的、新規事項の有無及び特許請求の範囲の実質的拡張・変更の存否
(1)訂正事項1)について
上記訂正事項1)は、本件特許明細書の特許請求の範囲の請求項1中の「移載する」を、「移載し、プレート間の鉛直方向のピッチを可変する時には前記第1のプレート群のプレートを複数本のスクリューロッドの各スクリューロッドに分担させて変位させる」と訂正することによって、特許請求の範囲を減縮するものであって、この訂正事項1)については、【0020】〜【0023】及び第1図、第2図に記載されており、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでもない。
(2)訂正事項2について
上記訂正事項2)は、訂正事項1)の特許請求範囲の訂正によって生じる特許明細書の発明の詳細な説明と特許請求の範囲との齟齬を解消しようとするもので、明りょうでない記載の釈明を目的とするものといえ、上記訂正事項1)と同じく願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでもない。

3.訂正請求の認容について
以上のとおりであるから、上記訂正は、特許法第120条の4第2項ただし書きの各号に掲げる事項を目的とするものであり、同法第120条の4第3項において準用する平成6年法律第116号による改正前の特許法第126条第1項ただし書、第2項及び第3項の規定に適合するので、当該訂正を認容する。

【3】本件特許発明の認定
上記のとおり、平成13年4月10日付の訂正請求は認容されるので、本件特許の請求項1〜3に係る発明は、平成13年4月10日付の訂正請求書に添付された全文訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1〜3に記載された次のとおりのものと認める(以下、請求項1の発明を「本件発明」という。)。
「【請求項1】 複数の基板移載機用のプレートを有する第1のプレート群と、該第1のプレート群とは独立して移載可能な1枚のプレートから構成される第2のプレートとを有し、1枚の基板を移載する時は第2のプレートを用いて移載し、一度に複数枚の基板を移載する時には第1のプレート群と第2のプレートとを同時に用いて基板を移載し、プレート間の鉛直方向のピッチを可変する時には前記第1のプレート群のプレートを複数本のスクリューロッドの各スクリューロッドに分担させて変位させるウェーハ移載装置を具備した半導体製造装置。
【請求項2】 第1のプレート群は4枚のプレートから構成される請求項1の半導体製造装置。
【請求項3】 第1のプレート群から第2のプレートに亘ってプレートのピッチが等間隔である請求項1の半導体製造装置。」

【4】引用刊行物及びその記載事項
これに対して、当審における平成13年1月30日付けで通知した拒絶の理由に引用した本願の出願前の他の出願であって、その出願後に出願公開された特願平2-218568号(特開平4-100254号公報)の願書に最初に添付した明細書及び図面(以下、「先願明細書」という。)には、ウエーハの自動移載装置に関して、次の事項が記載されている。
(a)「1はベース部材であり、該ベース部材は適宜の支柱2に支持され、全体が上下動(Y軸方向)、左右動(X軸方向)及び支柱2を中心にして回転するものである。このベース部材1にはガイド溝3が設けられており、該ガイド溝に沿って例えばボ-ルネジ等により水平方向に摺動する摺動部材4が配設され、該摺動部材にウエーハを保持するための支持部材となる一枚のコム5を保有するホルダー6と、4枚のコム7a〜7dを保有するホルダ-8とが隣接状態に設けられ・・・」(第2頁左下欄13〜右下欄3行)
(b)「ホルダー8の内部には、前記各コムの基部を支持するフリーの支持軸12が設けられると共に、各コムの間隔、即ちピッチを変更するためのピッチ変換用ボールねじ13を設け、更にピッチの変更に伴う上下移動を正確に行わせるためのガイド桿14を設けてある。このピッチ変更を行った場合でも、各対をなすコムは等間隔で、且つ中間のコムはその2倍の間隔で位置するようになり、その間に前記コム5が入ることで、5枚のコムが均等なピッチで位置することになる。」(第2頁右下欄19行〜第3頁左上欄9行)
(c)「第6〜8図に示した第2実施例においては、一枚のコム5を有するホルダー6をベース部材1の側面に配設し、4枚のコム7a〜7dを有するホルダー8をベース部材1の上面に配設し、且つガイド溝3に沿って摺動できるようになっている。」(第3頁右上欄9〜13行)
(d)「ホルダー8に設けられた4枚のコムは、前記実施例と同様に、上下2枚宛つが一対となっていて夫々等間隔に配設され、且つ各コムの基部は支持軸、ピッチ変換用ボールねじ及びガイド桿が設けてあって、各コムのピッチ間隔を任意に変更できるようになっている。この場合でも、1枚のゴム5は全部のコムの中央部に位置するようになっている。」(第3頁右上欄14行〜左下欄1行)
(e)「5枚のウエーハを移載する場合には、第6図及び第7図の状態で使用され、1枚のウエーハを移載する場合には、ホルダー8を溝3に沿って後退(図において左方向)させ、第8図に示したように非作動位置に位置させる。この状態においては、ホルダー6のコム5だけが前面に突出して作動位置にあり、該コムによって適宜ダミーウエーハ又はサンプルウエーハをピックアップすることが出来るのである。なお、ホルダー6も側面に設けたガイド溝3aに沿って前記ホルダー8と共に前進後退が出来ることは勿論である。」(第3頁左下欄2〜12行)
(f)第6、7図には、1枚のゴム5と他の4枚のコム7a〜7dが作動位置にあることが記載され、第8図には、コム5だけが前面に突出して作動位置にあることが記載されている。

上記先願明細書のウエーハの自動移載装置が半導体製造装置に使用されるウエーハ移載機であることは明かであり、さらに、(a)、(c)、(e)、(f)の記載から、上記先願明細書のウエーハの自動移載装置は、複数のウエーハ移載用のコムを有するコム7a〜7dと、該コム7a〜7dとは独立して移載可能な1枚のコムから構成されるコム5とを有し、1枚のウエーハを移載する時はコム2を用いて移載し、一度に複数枚のウエーハを移載する時にはコム7a〜7dとコム5とを同時に用いてウエーハを移載することが認められ、(b)、(d)の記載から、コム間の鉛直方向のピッチを可変する時には前記コム7a〜7dをピッチ変換用ボールねじ13で変位させるものと認められる。
したがって上記先願明細書には、
「複数のウエーハ移載機用のコムを有するコム7a〜7dと、該コム7a〜7dとは独立して移載可能な1枚のコムから構成されるコム5とを有し、1枚のウエーハを移載する時はコム5を用いて移載し、一度に複数枚のウエーハを移載する時にはコム7a〜7dとコム5とを同時に用いてウエーハを移載し、プレート間の鉛直方向のピッチを可変する時には前記コム7a〜7dをピッチ変換用ボールねじ13で変位させるウェーハ移載装置を具備した半導体製造装置。」の発明が記載されているものと認められる。

【5】本件発明と上記先願明細書に記載された発明との対比
本件発明と上記先願明細書に記載された発明とを対比すれば、上記先願明細書に記載された発明の「ウエーハ」、「コム」、「コム7a〜7d」、「コム5」、「ピッチ変換用ボールねじ13」は、それぞれ本件発明の「基板」、「プレート」、「第1のプレート群」、「第2のプレート」、「スクリューロッド」に相当するから、本件発明は上記先願明細書に記載された発明と、
「複数の基板移載機用のプレートを有する第1のプレート群と、該第1のプレート群とは独立して移載可能な1枚のプレートから構成される第2のプレートとを有し、1枚の基板を移載する時は第2のプレートを用いて移載し、一度に複数枚の基板を移載する時には第1のプレート群と第2のプレートとを同時に用いて基板を移載し、プレート間の鉛直方向のピッチを可変する時には前記第1のプレート群のプレートをスクリューロッドで変位させるウェーハ移載装置を具備した半導体製造装置。」
で一致し、以下の点で一応相違している。
〈相違点〉
本件発明のスクリューロッドは複数本であって、プレート間の鉛直方向のピッチを可変する時には前記第1のプレート群のプレートを複数本のスクリューロッドの各スクリューロッドに分担させて変位させるのに対し、上記先願明細書に記載された発明のピッチ変換用ボールねじ13は1本であって、コム間の鉛直方向のピッチを可変する時にはコム7a〜7dを該1本のピッチ変換用ボールねじ13によって変位させる点。

【6】相違点の検討
スクリューロッド(ネジ棒)によってピッチを変更できる複数の保持部材で複数の電子部品を保持して搬送するとき、スクリューロッドを複数本として、複数の保持部材を複数本のスクリューロッドの各スクリューロッドに分担させて変位させることは周知技術(例えば、特開昭62-222922号公報の第6図、第7図の実施例におけるネジ軸14、特開平1-171237号公報の回転ネジ軸5、特開平2-169408号公報の基板ピッチ変更ネジ7を参照。)である。そして、例えば上記特開昭62-222922号公報に、第5図の実施例のように1本のネジ軸14を用いるのに代えて、第6図、第7図の実施例のように、ネジ軸を複数本として、複数の保持部材を複数本のネジ軸の各ネジ軸に分担させ、各コレットを支持する可動ブロック20を、ネジ軸の長さ一杯に移動可能とさせることが記載されているように、スクリューロッドを1本とするか、複数本として、複数の保持部材を複数本のスクリューロッドの各スクリューロッドに分担させるかは、単なる選択的事項であり、さらに、スクリューロッドを複数本として、複数の保持部材を複数本のスクリューロッドの各スクリューロッドに分担させる効果は、各保持部材をスクリューロッドの長さ一杯に移動可能にできることであると認められるから、先願明細書に記載された発明のスクリューロッドを上記周知技術に転換しても、それにより新たな効果を奏するものでもない。したがって、本願発明においてスクリューロッドを複数本とし、プレート間の鉛直方向のピッチを可変する時には前記第1のプレート群のプレートを複数本のスクリューロッドの各スクリューロッドに分担させて変位させるようにした点は、単なる周知技術の転換であって、課題解決のための具体的手段における微差にすぎないものであるから、本願発明は、上記先願明細書に記載された発明と実質的に同一である。

【7】請求項2の発明に関して
上記先願明細書に記載された発明の実施例におけるコム7a〜7dは4枚であるから、第1のプレート群を4枚のプレートから構成することは上記先願明細書に記載されている。
したがって、請求項2の発明は、上記先願明細書に記載された発明と実質的に同一である。

【8】請求項3の発明に関して
(b)の記載によれば、上記先願明細書に記載された発明の実施例では、コム7a〜7dからコム5に亘ってコムのピッチは等間隔であるから、第1のプレート群から第2のプレートに亘ってプレートのピッチが等間隔であるように構成することは上記先願明細書に記載されている。
したがって、請求項2の発明は、上記先願明細書に記載された発明と実質的に同一である。

【9】むすび
以上のとおりであるから、本件の請求項1〜3に係る発明は、先願明細書に記載された発明と同一でり、しかも、本件の請求項1〜3に係る発明の発明者が上記先願明細書に記載された発明の発明者と同一であるとも、また、本件の出願時に、その出願人が上記他の出願の出願人と同一であるとも認められないので、本件の請求項1〜3に係る発明の特許は、特許法第29条の2第1項の規定により特許を受けることができないものである。
したがって、本件の請求項1〜3に係る発明の特許は、拒絶の査定をしなければならない特許出願に対してされたものである。
よって、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第14条の規定に基づく、特許法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置を定める政令(平成7年政令第205号)第4条第2項の規定により、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
半導体製造装置
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の基板移載機用のプレートを有する第1のプレート群と、該第1のプレート群とは独立して移載可能な1枚のプレートから構成される第2のプレートとを有し、1枚の基板を移載する時は第2のプレートを用いて移載し、一度に複数枚の基板を移載する時には第1のプレート群と第2のプレートとを同時に用いて基板を移載し、プレート間の鉛直方向のピッチを可変する時には前記第1のプレート群のプレートを複数本のスクリューロッドの各スクリューロッドに分担させて変位させるウェーハ移載装置を具備した半導体製造装置。
【請求項2】 第1のプレート群は4枚のプレートから構成される請求項1の半導体製造装置。
【請求項3】 第1のプレート群から第2のプレートに亘ってプレートのピッチが等間隔である請求項1の半導体製造装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、縦型CVD拡散装置に於けるウェーハの移載に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体素子の製造プロセスの1つにCVD処理がある。これは所要枚数のシリコンのウェーハをCVD装置内で加熱し、化学気相堆積(CVD)させるものであるが、CVD処理の均質化を図る為、製品用ウェーハを挾む様に列の両端部には各複数枚のダミーウェーハが配列されており、更に製品用ウェ-ハの途中、所要の間隔で検査用のモニタウェーハが各1枚配列されている。これを図3により略述する。
【0003】
拡散炉内ではウェーハ1はボート2によって支持される様になっており、拡散炉でウェーハ1をCVD処理する場合は、先ず、ボート2にウェーハ1が所要の配列となる様挿入し、ウェーハ1が挿入されたボート2を拡散炉内に装入する。一般には拡散炉内は全域に亘って均一な温度分布にはなってなく、従って前記ボート2には処理すべきウェーハ1数に対し充分余裕のある数(例えばウェーハの処理枚数の1.5倍の数)だけのウェーハ収納スペースを備えており、ウェーハ1を処理する場合は温度分布の均一な箇所に対応させ、或はウェーハ1の枚数に応じてボート2のウェーハ収納位置を選定する様になっている。
【0004】
前記ボート2のウェーハ配列の上端部、下端部にはそれぞれ適宜数のダミーウェーハ1bから成る、ダミーウェーハ群3,4が収納され、モニタウェーハ1cを挾んで所定枚数の製品用ウェーハ1aから成る製品用ウェーハ群5が収納され、更にモニタウェーハ1cを挾んで順次製品用ウェーハ群5が収納されている。最下部の製品用ウェーハ群5と前記ダミーウェーハ群4との間にはモニタウェーハ1cが挿入されている。ウェーハ移載装置はカセットに装填されたウェーハを前記ボートへ移載し、又処理後のウェーハを空のカセットへ装填する一連の作業を行うものである。従来のウェーハ移載装置について図4に於いて説明する。
【0005】
図4に示されるものは、枚葉式(1枚ずつ移送する方式)のウェーハ移載装置を示しており、ハンドリングユニット6の周囲にはウェーハ1が装填されたカセット7が同一円周上に所要数配置され、又前記ハンドリングユニット6に隣接して移載用エレベータ8、ロード・アンロードエレベータ9が設けられ、前記移載用エレベータ8のボート受台10は前記円周を含む円筒面の母線に沿って昇降する様になっており、ロード・アンロードエレベータ9のボート受台11の上方には縦型拡散炉12が設けられている。又、前記移載用エレベータ8と前記ロード・アンロードエレベータ9との間には前記ボート2の移替えを行う移替えユニット13が設けられている。
【0006】
前記ハンドリングユニット6は前記円周の中心を中心に回転し且つ昇降する回転アーム14と該回転アーム14に沿って半径方向に進退するウェーハ吸着チャック15を備え、前記カセット7に装填されたウェーハ1を一枚ずつ吸着して取出し、前記移載用エレベータ8に乗置されたボート2に上側から順次移載して行く。前記移載用エレベータ8はウェーハ1の移載の進行に追従して、一段ずつ下降する。
【0007】
ウェーハ1の移載の完了したボート2は前記移替えユニット13によって移載用エレベータ8からロード・アンロードエレベータ9へ移替えられ、該ロード・アンロードエレベータ9はボート2を前記拡散炉12内へ装入する。
【0008】
CVD処理が完了するとボート2が拡散炉12より取出され、更に移替えユニット13により移載用エレベータ8に移替えられ、ハンドリングユニット6により上記したと逆の手順でカセット7へ装填される。
【0009】
上記した従来のウェーハ移載装置は枚葉式であったが、図5に示す様に一括式のものもある。
【0010】
これは、ウェーハ吸着チャック15が25組の吸着プレート16を備え、カセット7に装填されている25枚のウェーハ1を全部一括してチャッキングしボート2へ移載を行うものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
然し、上記した従来の枚葉方式のウェーハ移載装置、一括方式のウェーハ移載装置には以下に述べる様な不具合がある。
【0012】
前記したボート2に挿入されるウェーハの配列、上段、下段のダミーウェーハの枚数を各何枚にするか、或はモニタウェーハを製品用ウェーハの何枚日毎に且つ何枚設けるかは処理を行う条件、或は顧客の処理仕様によって異なる。前者の枚葉方式はウェーハを一枚ずつ移載して行くので、ウェーハの如何なる配列にも対応できる。然し、動作回数が著しく多く、その為移載時間が長くなり、効率が悪い。又、動作回数が多いということは発塵の可能性が確率的に増大し、製品品質に悪影響を与える。
【0013】
これに対し、後者一括方式は、移載時間が短く、極めて能率的であるという利点はあるが、25枚一括で処理している為、ウェーハ移載時にウェーハの配列を整えることはできない。従って、カセットにウェーハを装填する際に所定の配列となる様、ダミーウェーハ、モニタウェーハ、製品用ウェーハを混在させる様にしている。カセットヘのウェーハの装填作業は手作業であり、種類の異なるウェーハを所定の配列となる様装填する作業は非常に煩雑であり、能率も悪く、又誤挿入も避けられないのが現状であった。
【0014】
本発明は斯かる実情に鑑み、半導体製造装置に於いて枚葉方式の長所と一括方式の長所とを充分に発揮させ得るウェーハの移載装置を提供しょうとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の基板移載機用のプレートを有する第1のプレート群と、該第1のプレート群とは独立して移載可能な1枚のプレートから構成される第2のプレートとを有し、1枚の基板を移載する時は第2のプレートを用いて移載し、一度に複数枚の基板を移載する時には第1のプレート群と第2のプレートとを同時に用いて基板を移載し、プレート間の鉛直方向のピッチを可変する時には前記第1のプレート群のプレートを複数本のスクリューロッドの各スクリューロッドに分担させて変位させるウェーハ移載装置を具備した半導体製造装置に係り、又第1のプレート群は4枚のプレートから構成される半導体製造装置に係り、又第1のプレート群から第2のプレートに亘ってプレートのピッチが等間隔である半導体製造装置に係り、又第1のプレート群が直交する基板の一方の基板に支持され、第2のプレートは他方の基板に支持された半導体製造装置に係るものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。
【0017】
図1、図2で示すものは本実施の形態に係るウェーハ移載装置の特に、ウェーハ把持部18を示しており、該ウェーハ把持部18は例えば図4、図5で示す回転アーム14に半径方向に進退可能に設けられるものである。
【0018】
以下、前記ウェーハ把持部18について説明する。
【0019】
ベースプレート19に垂直基板20を固着すると共に図示しない支柱を介して上基板21を固着する。
【0020】
該上基板21にガイドブロック22を固着し、該ガイドブロック22に左右各1対のスライダ23,24,25,26を摺動自在に取付ける。該スライダ23,24,25,26は前記上基板21に回転自在に設けたスクリューロッド27,28にそれぞれ螺合し、該スクリューロッド27,28の上端には被動ギア29,30を嵌着する。
【0021】
両被動ギア29,30の間にピッチ変更モータ31を取付け、該ピッチ変更モータ31の出力軸に嵌着した駆動ギア32を前記両被動ギア29,30に噛合させる。
【0022】
前記スライダ23,24,25,26にはそれぞれ逆L字状のプレートホルダ34,35,36,37を固着し、該プレートホルダ34,35,36,37の先端にウェーハ支持プレート39,40,41,42を取付ける。各ウェーハ支持プレート39,40,41,42の上面にはウェーハを載置可能な凹部43が形成されている。前記ウェーハ支持プレート39,40,41,42により第1のプレート群が構成される。
【0023】
又、前記プレートホルダ34,35,36,37は、前記ウェーハ支持プレート39,40,41,42を上下方向に適宜な間隔をもって支持し得る形状となっており、且つプレートホルダ34,35,36,37が固着されているスライダ23,24,25,26と前記スクリューロッド27,28との螺合関係は、下から2段目のウェーハ支持プレート39を支持するプレートホルダ34が固着されているスライダ23が螺合している螺子ピッチに対して、下から3段目のウェーハ支持プレート40を支持するプレートホルダ35が固着されているスライダ24が螺合している部分の螺子ピッチは2倍、同様に4段目のスライダ25の螺子ピッチは3倍、5段目のスライダ26の螺子ピッチは4倍となっており、前記ピッチ変更モータ31を駆動した場合、前記スクリューロッド27,28を介してスライダ23,24,25,26が、各ウェーハ支持プレート39,40,41,42及び後述するウェーハ支持プレート38との間のピッチが等しいという関係を保持して、ピッチの拡大、縮小を行い得る様になっている。
【0024】
最下段のウェーハ支持プレート38は進退機構44に取付けられたプレートホルダ33に固着され、上下方向の変位がなく、前進、後退される様になっている。前記ウェーハ支持プレート38は第2のプレートを構成する。
【0025】
以下進退機構44について説明する。
【0026】
前記垂直基板20に平行揺動リンク45,46を枢着し、該平行揺動リンク45,46にそれぞれ遊動平行リンク47,48の中途部を枢着する。該遊動平行リンク47,48の上端を前記1段目のプレートホルダ33に枢着し、前記遊動平行リンク47,48の下端は滑動子49に枢着する。該滑動子49はガイド50を介して前記垂直基板20に摺動自在に設ける。
【0027】
而して、前記平行揺動リンク45,46の回転半径と前記遊動平行リンク47,48の前記プレートホルダ33枢着点についての回転半径を等しくし、両平行リンク45,46、47,48の回転動により上下方向の変位が相殺される様にする。
【0028】
前記平行揺動リンクのうち1方46に固着された枢軸51は前記垂直基板20を貫通して突出しており、この突出端にプーリ52を固着する。前記垂直基板20の反平行揺動リンク側にモータ支持金具53を介して進退モータ54を固着し、該進退モータ54の出力軸には駆動プーリ55を嵌着し、該駆動プーリ55と前記プーリ52とをタイミングベルト56で連結する。
【0029】
而して、前記進退モータ54の正逆回転でウェーハ支持プレート38を前進、後退させることができ、又該ウェーハ支持プレート38の前進量は、上側のウェーハ支持プレート39,40,41,42より完全に突出するものとする。
【0030】
尚、図中57,58は前記遊動平行リンク47,48の行程端を検出するセンサ、59,60は該センサ47,48を作動させる為の検知片である。
【0031】
以下、作動を説明する。
【0032】
全てのウェーハ支持プレート38,39,40,41,42で一度にウェーハを支持して移載する場合は、ウェーハ支持プレート38,39,40,41,42を図2中、実線の位置とする。
【0033】
次に、5枚以下のウェーハ1を移送する端数処理を行う場合は、前記進退モータ54を駆動し、前記駆動プーリ55、タイミングベルト56、プーリ52を介して前記平行揺動リンク45,46を図2中時計方向に揺動させる。該平行揺動リンク45,46の揺動により、前記遊動平行リンク47,48は下方へ下りながら、反時時計運動の回動をして、前記プレートホルダ33を送出す。前記センサ57が前記遊動平行リンク47,48の行程端を検出したところで前記進退モータ54が停止される。
【0034】
而して、最下段のウェーハ支持プレート38のみがウェーハ1を移載できる状態となり(図2中2点鎖線で示す)、ウェーハ1を1枚ずつ移載することが可能となる。
【0035】
端数処理が完了し、再びウェーハ1を5枚同時に移載する場合には、前記進退モータ54を逆転駆動し、最下段のウェーハ支持プレート38を後退させ図2中実線の位置に戻す。
【0036】
次に、ウェーハ1のサイズによりウェーハ収納時のウェーハ間のピッチが異なるが、この場合前記ウェーハ支持プレート38,39,40,41,42のピッチ調整を行う。
【0037】
前記ピッチ変更モータ31を駆動し、前記駆動ギア32、被動ギア29,30を介し、前記スクリューロッド27,28を回転する。該スクリューロッド27,28の回転により、プレートホルダ34,35,36,37が固着されている前記スライダ23,24,25,26が移動する。このスライダ23,24,25,26が螺合している部分は、前記した様に螺子ピッチが等倍で変化しているので、最下段のウェーハ支持プレート38を基準に上側のウェーハ支持プレート39,40,41,42が等間隔の関係を維持して移動し、ピッチ調整がなされる。
【0038】
尚、上記実施の形態ではウェーハカセットに収納されるウェーハの枚数が25枚であることを考慮し、ウェーハ支持プレートの枚数を“25”の約数である“5”としたが、ウェーハ支持プレートの枚数を25枚としてもよい。
【0039】
更に、ウェーハ支持プレートを真空吸着法で行なうプレートとする等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論である。
【0040】
【発明の効果】
以上述べた如く本発明によれば、ウェーハを複数枚一括で移送すること及び1枚ずつ移送することが適宜選択して行え、ウェーハの移送を能率よく行えると共にウェーハの任意の配列に対応することができ、又ウェーハを複数枚一括で移送する場合に第1のプレート群、第2のプレートとを同時に用いて移送を行うので、全てのウェーハ支持プレートを移送に供することができ、プレートの無駄がないという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の実施の形態の要部を遠視した斜視図である。
【図2】
同前本発明の実施の形態の要部の斜視図である。
【図3】
同前本発明の実施の形態のウェーハの配列例を示す説明図である。
【図4】
従来のウェーハ移載装置を示す説明図である。
【図5】
該従来のウェーハ移載装置を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ウェーハ
23 スライダ
24 スライダ
25 スライダ
26 スライダ
27 スクリューロッド
28 スクリューロッド
31 ピッチ変更モータ
38 ウェーハ支持プレート
39 ウェーハ支持プレート
40 ウェーハ支持プレート
41 ウェーハ支持プレート
42 ウェーハ支持プレート
44 進退機構
54 進退モータ
 
訂正の要旨 本件特許異議申立てに係る訂正請求における訂正の要旨は、次の1)、2)のとおりである。
1)特許請求の範囲の請求項1中の「移載する」を、「移載し、プレート間の鉛直方向のピッチを可変する時には前記第1のプレート群のプレートを複数本のスクリューロッドの各スクリューロッドに分担させて変位させる」と訂正する。
2)本件特許明細書の【0015】中の「移載する」を、「移載し、プレート間の鉛直方向のピッチを可変する時には前記第1のプレート群のプレートを複数本のスクリューロッドの各スクリューロッドに分担させて変位させる」と訂正する。
異議決定日 2001-06-11 
出願番号 特願平11-115833
審決分類 P 1 651・ 161- ZA (H01L)
最終処分 取消  
前審関与審査官 柴沼 雅樹瀧内 健夫  
特許庁審判長 蓑輪 安夫
特許庁審判官 鈴木 久雄
ぬで島 慎二
登録日 2000-03-03 
登録番号 特許第3040991号(P3040991)
権利者 株式会社日立国際電気
発明の名称 半導体製造装置  
代理人 三好 祥二  
代理人 三好 祥二  
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