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審決分類 |
審判 査定不服 発明同一 取り消して特許、登録 A23L 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 A23L |
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管理番号 | 1050760 |
審判番号 | 審判1998-4292 |
総通号数 | 26 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 1993-05-07 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 1998-03-26 |
確定日 | 2001-12-19 |
事件の表示 | 平成 3年特許願第185094号「即席冷凍麺類用穀粉」拒絶査定に対する審判事件〔平成 5年 5月 7日出願公開、特開平 5-111359、平成 5年12月 6日出願公告、特公平 5- 85145、請求項の数(1)〕についてした平成10年11月17日付けの審決に対し、東京高等裁判所において審決取消しの判決(平成10年(行ケ)第401号、平成13年4月25日判決言渡)があったので、更に審理の結果、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
本願は、昭和58年5月17日に出願した特願昭58ー85072号の出願を特許法第44条第1項の規定により分割して新たな特許出願としたものであって、その発明の要旨は、出願公告後の平成6年12月2日付け手続補正書により補正された明細書の記載からみて、その特許請求の範囲に記載されたとおりのものと認める。 これに対して、原査定の拒絶の理由である特許異議の決定の理由は、「本願発明は、本願の出願の日前の出願であって、その出願後に出願公開された特願昭58ー32268号の願書に最初に添付した明細書(以下、先願明細書という。)に記載された発明と同一であるから、特許法第29条の2第1項の規定により特許を受けることができない」というものである。 ところで、先願明細書の記載によっては、用途発明である先願発明は、構成上本願発明と一致する「タピオカ澱粉12〜30重量%と穀粉類88〜70重量%とからなる即席冷凍麺類用穀粉」という部分を含め、当業者が反復継続して所定の効果を挙げることができる程度まで具体的・客観的なものとして構成されているとはいえず、発明として未完成であると認められる。 そうすると、先願発明は本願発明に対するいわゆる後願排除効を有しているとはいえず、本願については、原査定の拒絶の理由によって拒絶すべきものとすることはできない。 また、当審における拒絶の理由で引用した特公昭56ー9098号公報(引用例1)には、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、タピオカ澱粉などの澱粉を配合した穀粉を非油揚即席麺類の製麺原料として使用することが、同じく引用した特開昭57ー159461号公報(引用例2)には、冷凍茹で麺類を低温水、例えば約1℃の冷水あるいは約20℃の水で解凍することがそれぞれ記載されているが、種々の澱粉類がある中でタピオカ澱粉を配合した穀粉が即席冷凍類の食味・食感の向上に特に優れた効果を奏するという本願発明の効果を上記引用例1及び2に基づいて当業者が予測することは困難である。 そうすると、本願発明は、上記引用例1及び2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとすることはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 1998-10-19 |
結審通知日 | 1998-11-06 |
審決日 | 1998-11-17 |
出願番号 | 特願平3-185094 |
審決分類 |
P
1
8・
161-
WY
(A23L)
P 1 8・ 121- WY (A23L) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 松田 一弘、植野 浩志 |
特許庁審判長 |
徳廣 正道 |
特許庁審判官 |
田中 久直 佐伯 裕子 眞壽田 順啓 種村 慈樹 |
発明の名称 | 即席冷凍麺類用穀粉 |
代理人 | 西村 公佑 |
代理人 | 高木 千嘉 |
代理人 | 杉本 博司 |