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審決分類 審判 補正却下不服 (159条1項、163条1項、174条1項で準用)  A63F
管理番号 1065521
審判番号 補正2001-50105  
総通号数 35 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1999-07-27 
種別 補正却下不服の審決 
審判請求日 2001-09-19 
確定日 2002-10-10 
事件の表示 平成10年特許願第320065号「パチンコ機」において、平成10年11月19日付けでした手続補正に対してされた補正の却下の決定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原決定を取り消す。 
理由 この出願は、平成2年5月11日に出願された特許出願(特願平2-121907号)の一部が特許法第44条の規定により平成8年4月22日に新たな特許出願(特願平8-126436号)とされ、この新たな特許出願の一部が同規定により平成10年10月23日に新たな特許出願とされたものであって、その明細書は、平成10年11月19日付けの手続補正によって補正されたが、この手続補正は、平成13年8月3日付けで決定をもって却下された。
原決定の理由は、
「補正により、「片持ち梁状の支台」が追加されている。
しかしながら、出願当初の明細書または図面には上記補正事項は記載されていない。
そして、出願当初明細書における第3図及び第5図には支台19が記載されているが、補強板に相当する部材が第3図では固定端に相当する部材の再下端まで設けられているものの第5図では再下端まで設けられていないので、支台19に関して第3図及び第5図との関係が不明であり、出願当初の明細書には外枠の縦の枠部材の内側に支台を介して遊技媒体処理関連装置が固着されている旨は記載されているものの、枠部材の内側でのみ固着されているとは記載されていない以上、上記補正事項が自明であるとは認められない。
したがって、この補正は、明細書の要旨を変更するものと認められ、特許法第53条第1項の規定により、上記結論の通り決定する。」
というものである。
そこで、願書に最初に添付した明細書又は図面を検討する。
この出願の請求項1に係る発明は、「従来は、前記媒体処理関連装置をパチンコ機の前枠に取付固定」(願書に最初に添付した明細書の段落【0002】)していたが、「媒体処理関連装置は・・・相当重くなる。従って、媒体処理関連装置を前枠に設置すると蝶番に過大な荷重が加わって前枠の開閉が円滑に行なえなくなる弊害があった」(同段落【0003】)ので、この弊害を解決するべく、「媒体処理関連装置をパチンコ機の前枠以外の固定部分に設置」(同段落【0004】)するという構成、具体的には、「外枠3の縦の枠部材の内側には、支台19を介して媒体処理関連装置20が固着されている」(同段落【0010】)という構成、を採用したものであるものと認められる。そして、支台19が外枠3の縦の枠部材の内側に固着されるものである以上、
(1)支台19が片持ち梁状のものであるということが理解されるものと認められる。一方、裏面図である【図5】から見て、
(2)支台19が横部材と縦部材とが直角状に連結されたものであるということが理解され、さらに、同図には、横部材と縦部材とにそれぞれ一辺を接する直角三角形状の部材が見え、そして、要部断面図である【図3】を併せ見ることにより、
(3)横部材、縦部材及び直角三角形状の部材がそれぞれ板状のものであるということが理解されるものと認められる。又、【図3】には、上記段落【0010】の記載を裏付けるように、支台19の板状の縦部材を外枠3の縦の枠部材の内側に固着するための螺子の頭が4個見え、又、【図5】には、支台19が片持ち梁状のものであることを裏付けるように、支台19の左端部、すなわち、支台19の縦部材から離れた支台19の横部材の端部、が自由端になっているように見える。そして、上記したように、支台19が片持ち梁状のものである以上、
(4)板状の直角三角形状の部材が片持ち梁の自由端の撓むのを防止する補強部材であるということが理解されるものと認められる。
以上(1)〜(4)の理解からみて、支台19は、上記手続補正で補正されたように、片持ち梁状のものであるものと認められる。
もっとも、【図5】によれば、直角三角形状の補強部材の最下端部は、支台19の縦部材の最下端部にまで達していないのに、【図3】によれば、補強部材の最下端部は、縦部材の最下端部と一致しているから、両図間には矛盾があるものと認められる。
しかし、願書に最初に添付した明細書又は図面を子細に検討しても、支台19が、上記手続補正で補正されたように、片持ち梁状のものであるという上記認定を妨げる記載は見いだせないから、上記矛盾は、単なる誤記にすぎないというべきである。
したがって、上記の手続補正は、願書に最初に添付した明細書又は図面に記載された事項の範囲内の補正と認められるから、原決定は妥当なものとはいえない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2002-09-19 
出願番号 特願平10-320065
審決分類 P 1 7・ 56- W (A63F)
最終処分 成立  
前審関与審査官 神 悦彦小林 英司  
特許庁審判長 村山 隆
特許庁審判官 白樫 泰子
渡部 葉子
発明の名称 パチンコ機  
代理人 武蔵 武  

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