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審決分類 審判 全部申し立て 発明同一  A63F
管理番号 1070283
異議申立番号 異議2001-71718  
総通号数 38 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1999-08-17 
種別 異議の決定 
異議申立日 2001-06-18 
確定日 2002-10-28 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3118753号「パチンコ機制御ユニット」の請求項1に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3118753号の請求項1に係る特許を維持する。 
理由 1.手続の経緯
特許第3118753号の請求項1に係る発明についての出願は、平成3年12月4日に出願された特願平3-348076号の一部を平成10年12月4日に新たな特許出願とした特願平10-345552号であって、平成12年10月13日にその発明について特許権の設定登録がなされ、その後、その特許について、異議申立人細江裕実より特許異議の申立てがなされ、取消の理由が通知され、その指定期間内である平成14年6月24日に訂正請求がなされたものである。

2.訂正の適否についての判断
2-1.訂正の内容
(1)訂正事項a
特許請求の範囲「【請求項1】 カードユニット制御装置を備えるカードユニットと交信可能に接続されるとともに、遊技処理要求信号の発生に応じて、カードユニット側の異常状態を判定するパチンコ機制御装置を備えるパチンコ機制御ユニットにおいて、前記カードユニットからカードユニットレディ信号と球貸要求信号を入力するとともに、前記カードユニットヘパチンコ機レディ信号と球貸処理信号を出力し、これらの信号の交信に基づき、貸出球の払出し処理を行うことを特徴とするパチンコ機制御ユニット。」を、
「【請求項1】 カードユニットレディ信号及び球貸要求信号を発生するカードユニット制御装置を備えるカードユニットと交信可能に接続されると共に、貸出スイッチの操作による前記カードユニットレディ信号の発生から、貸出球の払出しを要求する前記球貸要求信号の発生までが所定時間以内であったか否かに応じて、カードユニット側の異常状態を判定し、異常状態の場合に、球排出装置の動作準備完了状態を示すパチンコ機レディ信号を、異常検出を表すカードユニット側エラー信号として出力するパチンコ機制御装置を備えるパチンコ機制御ユニットにおいて、前記カードユニットから前記カードユニットレディ信号と前記球貸要求信号を入力するとともに、前記カードユニットへ前記パチンコ機レディ信号と前記貸出球の払出しの要求の了承と前記球排出装置からの前記貸出球の払出完了とを示す球貸処理信号を出力し、これらの信号の交信に基づき、貸出球の払出し処理を行い、前記カードユニット制御装置は前記貸出球の払出処理に応じてカードの残度数を更新し、同時に売上信号を管理装置に入力することを特徴とするパチンコ機制御ユニット。」
と訂正する。
(2)訂正事項b
明細書段落【0014】の「【0014】【課題を解決するための手段】本発明は上記日的を達成するために、請求項1のカードユニットに係る発明は、カードユニット制御装置を備えるカードユニットと交信可能に接続されるとともに、遊技処理要求信号の発生に応じて、カードユニット側の異常状態を判定するパチンコ機制御装置を備えるパチンコ機制御ユニットにおいて、前記カードユニットからカードユニットレディ信号と球貸要求信号を入力するとともに、前記カードユニットヘパチンコ機レディ信号と球貸処理信号を出力し、これらの信号の交信に基づき、貸出球の払出し処理を行うことを特徴とするものである。」を、
「【0014】【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成するために、請求項1のカードユニットに係る発明は、カードユニットレディ信号及び球貸要求信号を発生するカードユニット制御装置を備えるカードユニットと交信可能に接続されると共に、貸出スイッチの操作による前記カードユニットレディ信号の発生から、貸出球の払出しを要求する前記球貸要求信号の発生までが所定時間以内であったか否かに応じて、カードユニット側の異常状態を判定し、異常状態の場合に、球排出装置の動作準備完了状態を示すパチンコ機レディ信号を、異常検出を表すカードユニット側エラー信号として出力するパチンコ機制御装置を備えるパチンコ機制御ユニットにおいて、前記カードユニットから前記カードユニットレディ信号と前記球貸要求信号を入力するとともに、前記カードユニットへ前記パチンコ機レディ信号と前記貸出球の払出しの要求の了承と前記球排出装置からの前記貸出球の払出完了とを示す球貸処理信号を出力し、これらの信号の交信に基づき、貸出球の払出し処理を行い、前記カードユニット制御装置は前記貸出球の払出処理に応じてカードの残度数を更新し、同時に売上信号を管理装置に入力することを特徴とする。」と訂正する。

2-2.訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否
上記訂正事項aは、請求項1について、
同請求項に係る発明の構成に欠くことができない事項である「カードユニット制御装置」をこれに含まれる事項である「カードユニットレディ信号及び球貸要求信号を発生するカードユニット制御装置」に、
同請求項に係る発明の構成に欠くことができない事項である「遊技処理要求信号の発生に応じて、カードユニット側の異常状態を判定する」をこれに含まれる事項である「貸出スイッチの操作によるカードユニットレディ信号の発生から、貸出球の払出しを要求する球貸要求信号の発生までが所定時間以内であったか否かに応じて、カードユニット側の異常状態を判定し、」に、
同請求項に係る発明の構成に欠くことができない事項である「パチンコ機制御装置を備えるパチンコ機制御ユニット」をこれに含まれる事項である「異常状態の場合に、球排出装置の動作準備完了状態を示すパチンコ機レディ信号を、異常検出を表すカードユニット側エラー信号として出力するパチンコ機制御装置を備えるパチンコ機制御ユニット」に、
同請求項に係る発明の構成に欠くことができない事項である「球貸処理信号」をこれに含まれる事項である「前記貸出球の払出しの要求の了承と前記球排出装置からの前記貸出球の払出完了とを示す球貸処理信号」に夫々変更し、
かつ同発明の構成に欠くことができない事項として新たに「前記カードユニット制御装置は前記貸出球の払出処理に応じてカードの残度数を更新し、同時に売上信号を管理装置に入力する」を付加するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とした明細書の訂正に該当する。
上記訂正事項bは、上記訂正事項aと整合を図るものであるから、明りょうでない記載の釈明を目的とした明細書の訂正に該当する。
そして、上記「カードユニットレディ信号及び球貸要求信号を発生するカードユニット制御装置」については、願書に添付される明細書の段落【0027】及び【0028】に、
上記「貸出スイッチの操作によるカードユニットレディ信号の発生から、貸出球の払出しを要求する球貸要求信号の発生までが所定時間以内であったか否かに応じて、カードユニット側の異常状態を判定し、」については、願書に添付される明細書の段落【0030】、【0067】乃至【0073】、【0075】乃至【0077】、【0084】、【0088】、【0089】、【0095】、【0098】及び【0099】に、
上記「異常状態の場合に、球排出装置の動作準備完了状態を示すパチンコ機レディ信号を、異常検出を表すカードユニット側エラー信号として出力するパチンコ機制御装置を備えるパチンコ機制御ユニット」については、願書に添付される明細書の段落【0031】、【0035】、【0069】、【0070】、【0078】、【0090】及び【0100】に、
上記「前記カードユニット制御装置は前記貸出球の払出処理に応じてカードの残度数を更新し、同時に売上信号を管理装置に入力する」については、願書に添付される明細書の段落【0025】及び【0026】に夫々記載されているから、上記訂正事項a及びbは、何れも新規事項の追加に該当せず、実質的に特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。

2-3.むすび
以上のとおりであるから、上記訂正は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第3項において準用する平成6年法律第116号による改正前の特許法第126条第1項ただし書、第2項及び第3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

3.特許異議の申立てについての判断
3-1.申立ての理由の概要
申立人細江裕実は、下記の甲第1乃至6号証を提出し、請求項1に係る発明は、同発明についての特許出願の日前の他の特許出願であって当該特許出願の後に出願公開された甲第1号証又は甲第2号証に記載された発明と同一であって、発明者及び出願人が異なるから、請求項1に係る発明の特許は、特許法第29条の2の規定に違反してなされたものであり、請求項1に係る発明の特許を取り消すべき旨主張している。
甲第1号証:特願平3-272947号(特開平5-111568号公報)の願書に最初に添付された明細書又は図面
甲第2号証:特願平3-181838号(特開平5-3959号公報)の願書に最初に添付された明細書又は図面
甲第3号証:特開昭63-311982号公報
甲第4号証:特開昭63-317175号公報
甲第5号証:特開平3-94789号公報
甲第6号証:特開平2-174883号公報

3-2.本件発明
上記2.で示したように上記訂正が認められるから、特許第3118753号の請求項1に係る発明(以下、「本件発明」という。)は、平成14年6月24日付けの訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載された下記の通りのものである。
「【請求項1】 カードユニットレディ信号及び球貸要求信号を発生するカードユニット制御装置を備えるカードユニットと交信可能に接続されると共に、貸出スイッチの操作による前記カードユニットレディ信号の発生から、貸出球の払出しを要求する前記球貸要求信号の発生までが所定時間以内であったか否かに応じて、カードユニット側の異常状態を判定し、異常状態の場合に、球排出装置の動作準備完了状態を示すパチンコ機レディ信号を、異常検出を表すカードユニット側エラー信号として出力するパチンコ機制御装置を備えるパチンコ機制御ユニットにおいて、前記カードユニットから前記カードユニットレディ信号と前記球貸要求信号を入力するとともに、前記カードユニットへ前記パチンコ機レディ信号と前記貸出球の払出しの要求の了承と前記球排出装置からの前記貸出球の払出完了とを示す球貸処理信号を出力し、これらの信号の交信に基づき、貸出球の払出し処理を行い、前記カードユニット制御装置は前記貸出球の払出処理に応じてカードの残度数を更新し、同時に売上信号を管理装置に入力することを特徴とするパチンコ機制御ユニット。」

3-3.先願明細書に記載された事項
(1) 甲第1号証について
上記甲第1号証に係る特許出願である特願平3-272947号の願書に最初に添付した明細書又は図面(以下「先願明細書1」という。)には以下の事項が記載されている。
「図1は、本発明に係る弾球遊技用装置の一例のパチンコ遊技機60およびカード処理機62を示す正面図である。パチンコ遊技機60の左右方向一側部(図面では左側)にはカード処理機62がパチンコ遊技機60に対し分離可能な状態で設けられている。・・・このカード処理機62にはCPU,ROM,RAM等が内蔵されたカード処理機制御部135が設けられており、このカード処理機制御部135よりカード処理機62全体が制御される。」(段落【0008】及び【0009】)
「カード処理機62のカード処理機制御部135に接続されている配線がパチンコ遊技機60に設けられている中継端子基板138にコネクタ139により接続され、カード処理機制御部135と中継端子基板138とが配線により互いに情報の送受信ができるようになっている。またこの中継端子基板138には、払出制御基板ボックス145内に収納されている払出集中制御基板730,ゲーム制御基板ボックス148内に収納されているゲーム制御基板,遊技機用ターミナルボックス149,玉払出基板70が、それぞれコネクタ141,144,143,142を介して接続される。」(段落【0016】)
「カード処理機制御部135(図2参照)にはカード処理機制御用マイクロコンピュータ300が組込まれている。」(段落【0039】)
「図9は、払出制御基板ボックス145(図2参照)に収納されている払出集中制御基板730の払出制御回路を示すブロック図である。払出制御回路には払出制御用マイクロコンピュータ350が設けられている。」(段落【0055】及び【0056】)
「次に図14ないし図16に基づいて玉払出用の制御動作を説明する。」(段落【0087】)
「S74により、タンク玉センサが玉を検出しているか否かの判断が行なわれ、検出していなければS75に進み玉貸しによるパチンコ玉の払出し動作が不能動化されるが、検出しておればS76に進み、未払出数に玉貸数pをセットし、払出状態を「玉貸」にセットする処理が行なわれる。「未払出数」とは、払出すべきパチンコ玉の中でまだ払出されていない払出残り数のことであり、S76および後述するS86,S89,S90によりそれぞれの値がセットされるとともにパチンコ玉が1個払出されるごとにS116により「1」ずつ減算される。なお、S76のpとは、単位額(S21を参照)に相当するパチンコ玉の個数でありたとえば25個に定められている。・・・S78でタイマT9がセットされた後S79に進み、カード処理機側からの玉貸指令信号があるか否かの判断がなされ、ない場合にはS80によりタイマT9がタイムアップするまでS79の判断が繰返し行なわれるように制御される。その間に、S20に基づいて玉貸指令信号が送信されてくればS82に進み、貸出中表示器の点滅を開始する制御を行なってS96に進むが、送信されてこない場合にはS81により未払出数がクリアされた後にS70に戻る。」(段落【0092】)
「図19は、カード処理機とパチンコ遊技機の動作タイミングを説明するためのタイミングチャートを表わす図である。まず電源が投入され(パワーオン)、Aの時点で玉貸準備信号線がONとなりパチンコ遊技機側の払出可能信号が出力される。次に、カードが受付けられたBの時点でカード挿入表示器132と玉貸可表示器48dとがONになる。次に、玉貸操作検出器44dがONになり遊技者の玉貸操作が検出され、Cの時点で玉貸操作有りの検出が行なわれる。この時点で、玉貸可表示器48dがOFFになって消灯されるとともに、玉貸可能信号線がONになり、カード処理機62が玉貸可能状態となる。このCの時点から所定の遅延時間a(たとえば20msec)だけ経過したDの時点で、玉貸要求信号線がONになり玉貸要求信号がカード処理機62からパチンコ遊技機60側に出力される。この所定の遅延時間aを設けた理由は玉貸可能信号線がONになったことをパチンコ遊技機側で判定するのに十分な時間を設けてノイズによる誤動作を防止するためである。このDの時点から、前記S18に示したタイマT1で計測される玉貸準備信号確認時間b(b≦T1)が経過したEの時点で、払出状態信号線がONになり玉貸準備信号がパチンコ遊技機60側からカード処理機62側に出力される。この時点からS80に示したタイマT9で計測される玉貸指令信号確認時間c(c≦T9)が経過したFの時点で、玉貸要求信号線がOFFになりこれを以って玉貸指令信号がカード処理機62側からパチンコ遊技機60側に出力されたものとされる。この時点からS29に示したタイマT3によって計測される玉貸完了信号確認時間d(d≦T3)が経過したGの時点で、払出状態信号線がOFFになりこれを以って玉貸完了信号がパチンコ遊技機60側からカード処理機62側に出力されたものとされる。さらにこの時点からS75によるタイマT7で計測される次玉貸要求信号確認時間e(e≦T7)だけ経過したDの時点で玉貸要求信号線がONになり次の玉貸要求信号がカード処理機62側からパチンコ遊技機60側に出力されて、前述と同様に玉貸準備信号の出力,玉貸指令信号の出力,玉貸完了信号の出力が繰返される。そして、図19では、玉貸要求信号の出力,玉貸準備信号の出力,玉貸指令信号の出力,玉貸完了信号の出力を合計3回繰返し、最後の玉貸完了信号が出力された時点から次玉貸要求信号確認時間eの間に玉貸要求信号が出力されなかった場合に、玉貸可能信号線がOFFに切換わる。」(段落【0105】乃至【0107】)
「図1に記載された、パチンコ遊技機及びカード処理機の全体正面図」(図1)
「図2に記載された、パチンコ遊技機の一部内部構造を示す裏面図」(図2)
「図7に記載された、カード処理機制御部の制御回路のブロック図」(図7)
「図9に記載された、払出制御回路のブロック図」(図9)
「図10及び11に記載された、カード処理機制御部の制御回路の動作を説明するフローチャート」(図10及び11)
「図14乃至16に記載された、払出制御回路の動作を説明するフローチャート」(図14乃至16)
「図19に記載された、カード処理機とパチンコ遊技機の動作タイミングを説明するためのタイミングチャート」(図19)

(2)甲第2号証について
甲第2号証に係る特許出願である特願平3-181838号の願書に最初に添付した明細書又は図面(以下「先願明細書2」という。)には以下の事項が記載されている。
「図1には、本発明に係るカード式パチンコ遊技機の一実施例が示されている。 この実施例では、パチンコ遊技機100と玉貸機200とが対をなすように構成されており、・・・設けられている。」(段落【0009】)
「図7には排出制御装置600の構成例を示す。この実施例の排出制御装置600は、・・・玉貸し制御装置500からの玉貸し要求信号BRQに基づいて玉貸し排出数を演算し排出制御手段610に知らせる貸し玉排出制御手段670と、・・・とにより構成されている。」(段落【0032】)
「図9は玉貸し制御装置500の構成例を示す。この実施例の玉貸し制御装置500は、シングルチップマイコン等からなる制御部510と、この制御部510とカードリーダ制御装置250との間のデータ送受信のインターフェースを行なうトランシーバ502と、・・・によって構成されている。」(段落【0039】)
「図49には、図44の貸出処理フローのステップS157にて行なわれる貸出排出終了処理ルーチンのフローチャートが示されている。・・・上記ステップ6575で玉貸し要求信号BRQがハイレベルに変化する前にステップ6572で設定したタイマ1がタイムアップしたと判定すると、ステップ6585へ移行し、球抜きソレノイドをオン、セーフランプを点灯、玉貸し可能信号RDYをロウレベルにネゲートして貸出排出処理を中止する。所定時間内に玉貸し制御装置500から応答信号が戻ってこないのは通信ラインの切断等重大な故障が発生したと考えられるからである。」(段落【0169】乃至【0171】)
「カードリーダにカードが挿入され、パチンコ遊技機100に設けられた変換ボタン123が押されて玉貸し要求がなされた場合において、上記玉貸し制御装置500と排出制御装置600との間で送受信される信号の具体的なタイミングを図50を用いて説明する。・・・遊技機の電源が投入されると、排出制御装置600から玉貸し制御装置500へ供給される玉貸し可能信号RDYがハイレベルに変化される(タイミングt1)。一方、カードリーダにカードが挿入されると、玉貸し制御装置500がこれを検知して、排出制御装置600に対するカード有無信号CONをハイレベルにアサートする(タイミングt2)。その後、変換ボタン123が押されると、玉貸し制御装置500は上記玉貸し可能信号RDYがハイレベルに変化されていることを確認して玉貸し要求信号BRQをロウレベルに変化させる(タイミングt3)。玉貸し要求信号BRQを受信した排出制御装置600は、自らが出力している玉貸し可能信号RDYがハイレベルで、かつ玉貸し制御装置500からのカード有無信号CONがハイレベルであることを条件に、排出終了信号EXSをロウレベルに変化させ排出ソレノイド741a,741bを駆動して貸し玉の排出を開始する(タイミングt4)。そして、排出制御装置600は、排出センサ730a,730bの検出信号を監視して排出数が25個(100円分)になった時点で排出ソレノイド741a,741bの駆動を停止させるとともに、玉貸し制御装置500に対する排出終了信号EXSをハイレベルに変化させる(タイミングt5)。玉貸し制御装置500は、排出終了信号EXSの立上りを検知しても玉貸し排出回数が設定された回数(3回)に達していないときは玉貸し要求信号BRQをそのままロウレベルにアサートさせておく。すると、排出制御装置600は排出終了信号EXS立ち上げ後100m秒経過した時点(タイミングt6,t9,t12)で、玉貸し要求信号BRQのレベルを調べてそれがロウレベルであると、玉貸要求継続と判断して排出終了信号EXSをロウレベルに変化させ、貸し玉の排出を開始する(タイミングt7,t10)。3回目に玉貸し要求信号BRQのレベルを調べた時(タイミングt12)に、ハイレベルであると貸し玉の排出排出処理を終了する。ただし、玉貸し制御装置500は、玉貸し要求信号BRQをロウレベルにアサート(タイミングt3)してから10秒経過しても排出終了信号EXSがロウレベルに変化しなかったり、排出終了信号EXSがロウレベルに変化(タイミングt4,t7,t10)してから10秒経過しても排出終了信号EXSがハイレベルに変化しなかった場合(T1<10秒,T2<10秒)には、カードリーダにカード排出指令を送って玉貸し制御を中断する(図15のステップS8134,S8142参照)。一方、排出制御装置600は、最後の排出終了信号EXSをハイレベルに変化(タイミングt11)させてから100m秒経過しても玉貸し要求信号BRQがハイレベルに変化しなかった場合(T3<100m秒)には、異常発生(正常なら75m秒で変化する)と判断して球抜きソレノイドをオン、セーフランプを点灯、玉貸し可能信号RDYをロウレベルにネゲートして貸し玉の排出処理を中止する(図49のステップS6572,S6575参照)。」(段落【0172】乃至【0175】)
「図1に記載された、パチンコ遊技機の斜視図」(図1)
「図4に記載された、パチンコ遊技機及び球貸機の制御系のブロック図」(図4)
「図8に記載された、排出制御装置のシステム構成図」(図8)
「図9に記載された、球貸制御装置のブロック図」(図9)
「図13に記載された、球貸し制御装置のメインルーチンの概略を示すフローチャート」(図13)
「図14及び15に記載された、球貸し処理の具体的手順を示すフローチャート」(図14及び15)
「図17及び18に記載された、ファンクション送受信処理の具体的手順を示すフローチャート」(図17及び18)
「図44〜49に記載された、貸出処理の手順を示すフローチャート」(図44〜49)
「図50に記載された、球貸し制御装置と排出制御装置との間で送受信される信号の具体的なタイミングを示すタイムチャート」(図50)

3-4.当審の判断
3-4-1.先願明細書1に記載された発明との対比・判断
本件発明と上記3-3.(1)に摘記した事項から把握される先願明細書1に記載された発明を比較すると、
前者は、パチンコ機制御ユニットが、貸出スイッチの操作によるカードユニットレディ信号の発生から、貸出球の払出しを要求する球貸要求信号の発生までが所定時間以内であったか否かに応じて、カードユニット側の異常状態を判定し、異常状態の場合に、球排出装置の動作準備完了状態を示すパチンコ機レディ信号を、異常検出を表すカードユニット側エラー信号として出力するのに対し、後者は、当該構成を有しない点
で相違する。
そこで上記相違点について検討する。
上記相違点に係る本件発明の構成は、先願明細書1に記載された事項から自明であるとはいえず、さらに特許異議申立人が周知技術を開示する証拠として提示した甲第3乃至6号証等を参照しても、上記特願平3-348076号が出願された時点、すなわち本件発明1が出願された時点で周知であるということもできない。
したがって本件発明1は、先願明細書1に記載された発明と同一ではない。

3-4-2.先願明細書2に記載された発明との対比・判断
本件発明と上記3-3.(2)に摘記した事項から把握される先願明細書2に記載された発明を比較すると、
(i)前者は、パチンコ機制御ユニットが、貸出スイッチの操作によるカードユニットレディ信号の発生から、貸出球の払出しを要求する球貸要求信号の発生までが所定時間以内であったか否かに応じて、カードユニット側の異常状態を判定し、異常状態の場合に、球排出装置の動作準備完了状態を示すパチンコ機レディ信号を、異常検出を表すカードユニット側エラー信号として出力するのに対し、後者は、当該構成を有しない点、
(ii)前者は、カードユニット制御装置がカードユニットレディ信号を発生するのに対し、後者は、当該構成を有しない点
で相違する。
そこで上記相違点について検討する。
上記相違点(i)について、該相違点に係る本件発明の構成は、先願明細書2に記載された事項から自明であるとはいえず、さらに特許異議申立人が周知技術を開示する証拠として提示した甲第3乃至6号証等を参照しても、上記特願平3-348076号が出願された時点、すなわち本件発明が出願された時点で周知であるということもできない。
したがってその余の相違点について検討するまでもなく、本件発明は、先願明細書2に記載された発明と同一ではない。

3-5.むすび
以上のとおりであるから、特許異議の申立ての理由によっては本件発明1についての特許を取り消すことはできない。
さらに申立人が提出した平成14年1月31日付けの上申書を参照しても、本件発明1についての特許を取り消すべき理由を見出せない。
また、他に本件発明についての特許を取り消すべき理由を発見しない。
したがって、本件発明について特許は拒絶の査定をしなければならない特許出願に対してされたものと認めない。
よって、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第14条の規定に基づく、特許法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置を定める政令(平成7年政令第205号)第4条第2項の規定により、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
パチンコ機制御ユニット
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】カードユニットレディ信号及び球貸要求信号を発生するカードユニット制御装置を備えるカードユニットと交信可能に接続されると共に、
貸出スイッチの操作による前記カードユニットレディ信号の発生から、貸出球の払出しを要求する前記球貸要求信号の発生までが所定時間以内であったか否かに応じて、カードユニット側の異常状態を判定し、
異常状態の場合に、球排出装置の動作準備完了状態を示すパチンコ機レディ信号を、異常検出を表すカードユニット側エラー信号として出力するパチンコ機制御装置を備えるパチンコ機制御ユニットにおいて、
前記カードユニットから前記カードユニットレディ信号と前記球貸要求信号を入力するとともに、前記カードユニットへ前記パチンコ機レディ信号と前記貸出球の払出しの要求の了承と前記球排出装置からの前記貸出球の払出完了とを示す球貸処理信号を出力し、これらの信号の交信に基づき、貸出球の払出し処理を行い、前記カードユニット制御装置は前記貸出球の払出処理に応じてカードの残度数を更新し、同時に売上信号を管理装置に入力することを特徴とするパチンコ機制御ユニット。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカードによって、遊技球の貸出しが可能なカード式パチンコ機の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】パチンコ機には、遊技球の貸出しにカードを使用し、パチンコ機に遊技球の貸出し機能を設けたカード式パチンコ機がある。この種のカード式パチンコ機は、遊技用のカードと、このカードが装着されるパチンコ機とから構成され、貸し出された遊技球(以下、貸出球という)をパチンコ機に投入することにより、パチンコ遊技(以下、遊技という)が可能になる。
【0003】カードには、遊技球の貸出可能金額データおよび不正防止用のID符号データからなる遊技情報を書き込むための書込部が設けられ、カードがパチンコ機または遊技球貸出器に装着されたとき、書込部に書き込まれた遊技情報に不都合がないとき、遊技球の貸し出しは可能になる。
【0004】パチンコ機にはパチンコ機制御回路が設けられ、パチンコ機制御回路はカードに係る処理およびパチンコ機の各部に係る処理を実行する。パチンコ機制御回路にはカードリードライタが備えられ、カードリードライタは書込部に書き込まれた遊技情報を読み出し、かつ、遊技情報を書込部に書き込む機能が備えられている。
【0005】そしてパチンコ機制御回路は所定の操作に応じ、装着済カードの遊技情報をカードリードライタによって読み出し、貸出可能金額データの所望額を所定レートで遊技球数データに変換演算する。このときパチンコ機制御回路は貸出可能金額データから、変換演算された金額を減算して、その差を新たな貸出可能金額データに置き換える。
【0006】たとえば新たな遊技を開始する場合および手持ち遊技球数が打ち出しによって「零」または少数まで減少された場合、パチンコ機に設けられたスイッチなどを操作することにより、パチンコ機制御回路は上記変換演算を実行したのち、所定数の貸出球をパチンコ機から払出させる。
【0007】このような構成のカード式パチンコ機は、パチンコ機の全体がパチンコ機制御回路によって制御され、このパチンコ機制御回路は、概略マイクロコンピュータおよびソフトウェアからなり、それよりも上位の管理装置に接続されている。
【0008】そしてパチンコ機のいずれかの箇所に異常状態が発生した場合、パチンコ機制御回路はその異常状態をパチンコ機の表示灯およびスピーカなどによって表示するので、遊技場側の係員および遊技者はパチンコ機の異常状態を認識できる。
【0009】これと同時に、パチンコ機制御回路がパチンコ機の異常状態を表す信号を管理装置に入力するので、管理装置は異常状態にあるパチンコ機を特定できる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらパチンコ機の全体が単体のパチンコ機制御回路によって制御されていることから、パチンコ機制御回路自体が異常状態にある場合、異常状態発生時における遊技情報の保持、上記各スイッチの無効化および有効化および装着されているカードの返却処理などの綿密なエラー処理を実行することができない。
【0011】また状況によっては、パチンコ機制御回路がソフトウェア上の特定のステップをループするロック状態いわゆる暴走を招くこともあり、このような場合、遊技者に対して早急な復旧を要することから、遊技場側の係員は、一旦、電源の供給を中断したのちに電源供給を再開することにより初期設定している。
【0012】したがって上記異常状態に起因した遊技の中断時にはパチンコ機、カードおよび遊技情報を中断直前の遊技状態に円滑、かつ、迅速に復旧処理することができないことから、遊技意欲を減退させるという問題を招いていた。
【0013】そこで本発明は、パチンコ機のいずれかの箇所に生じた異常状態に起因して遊技が中断したとき、復旧処理を円滑、かつ、迅速に行うことができるパチンコ機制御ユニットの提供を目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、請求項1のパチンコ機制御ユニットに係る発明は、カードユニットレディ信号及び球貸要求信号を発生するカードユニット制御装置を備えるカードユニットと交信可能に接続されると共に、貸出スイッチの操作による前記カードユニットレディ信号の発生から、貸出球の払出しを要求する前記球貸要求信号の発生までが所定時間以内であったか否かに応じて、カードユニット側の異常状態を判定し、異常状態の場合に、球排出装置の動作準備完了状態を示すパチンコ機レディ信号を、異常検出を表すカードユニット側エラー信号として出力するパチンコ機制御装置を備えるパチンコ機制御ユニットにおいて、前記カードユニットから前記カードユニットレディ信号と前記球貸要求信号を入力するとともに、前記カードユニットへ前記パチンコ機レディ信号と前記貸出球の払出しの要求の了承と前記球排出装置からの前記貸出球の払出完了とを示す球貸処理信号を出力し、これらの信号の交信に基づき、貸出球の払出し処理を行い、前記カードユニット制御装置は前記貸出球の払出処理に応じてカードの残度数を更新し、同時に売上信号を管理装置に入力することを特徴とする。
【0015】
【作用】パチンコ機はカードユニットおよびパチンコ機制御ユニットによって制御され、カードユニットがカード処理要求信号に基いてパチンコ機制御ユニット側の異常状態を検出し、かつ、パチンコ機制御ユニットが遊技処理要求信号に基いてカードユニット側の異常状態を検出するので、カードユニットおよびパチンコ機制御ユニットは互いに両者の異常状態を検出できる。
【0016】
【実施例】以下に、本発明の一実施例を図面に基いて遊技の場合について詳細に説明する。図1はカード式パチンコ機の構成を示しており、1はカード、2はパチンコ機を示し、パチンコ機2は管理装置3に交信可能に接続されている。
【0017】カード1の表面には図示を省略した磁性体が全体的に塗布され、この磁性体の表面にはさらに非磁性体のコーティングが施されている。カード1には、たとえば仮想線で示すように特定個所に書込部4が設けられ、この書込部4には遊技情報が書き込まれている。
【0018】この遊技情報は、少なくとも貸出可能金額データからなり、所望により遊技場識別データおよび不正防止のためのID符号データなどを追加することも可能である。
【0019】本実施例における貸出可能金額データは、貸出可能金額データを単位貸出金額(本実施例では100円)で除算された「商」で表され、この「商」を以下、度数または残度数ということにする。カード1は書込部4を複数のトラックで構成し、種別に応じて別個のトラックに遊技情報を書き込むようにしてもよい。
【0020】遊技情報は、図示を省略したカード発行機によって予め書込部4に書き込まれ、上記カード発行機および管理装置3は互いに交信可能に接続されている。
【0021】パチンコ機2は、カードユニット5とパチンコ機制御ユニット6とからなるパチンコ機制御回路によって制御される。カードユニット5およびパチンコ機制御ユニット6は、ともにCPUを主構成とするものである。
【0022】カードユニット制御装置10にはリードライトヘッドからなるカードリードライタ7が接続され、カードリードライタ7はカードユニット5に装着されるカード1の書込部4から遊技情報を読み出す機能と、遊技終了時に遊技の進行状況に応じた遊技情報を書込部4に書き込む機能とを備えている。
【0023】8で示した貸出スイッチは、カードユニット5に装着されるカード1によって貸出球を借り受ける際に操作するもので、9で示した返却スイッチは、カードユニット5に装着されているカード1を取り出す際に操作するものである。
【0024】貸出スイッチ8および返却スイッチ9は、ともにカードユニット制御装置10に接続され、かつ、パチンコ機2の前面(図示省略)に配置され、カードユニット制御装置10により押下操作の無効化または有効化が図られる。
【0025】カードユニット5にはカードユニット制御装置10が設けられており、パチンコ機制御ユニット6にはパチンコ機制御装置11が設けられている。カードユニット制御装置10は管理装置3と互いに交信可能に接続されている。
【0026】カードユニット制御装置10は、カード1の書込部4に書き込まれた度数(遊技情報)に基いてパチンコ機制御ユニット6側いいかえればパチンコ機2に貸出球の払出しを要求し、貸出球の払出し処理に基いて残度数を減算し、その差を新たな度数に置き換えたのち、この度数をカードリードライタ7によって適宜、書込部4に書き込む。
【0027】またカードユニット制御装置10は後述する複数種のタイマを有し、パチンコ機2へのカード1の装着および遊技者による両スイッチ8,9のいずれかの操作に応じ、パチンコ機制御ユニット6を動作させるための遊技処理要求信号を発生させ、かつ、その旨を表示するための表示信号を発生させる。
【0028】上記遊技処理要求信号は、カードユニット5側の異常状態をパチンコ機制御装置11すなわちパチンコ機制御ユニット6によって検出するためのものでもあり、カードユニットレディ信号と球貸要求信号とから構成されている。
【0029】この表示信号はさらに、パチンコ機2の動作の状態を、貸出スイッチLED13、残度数表示LED14、カード利用可ランプ15、カード挿入中ランプ16によって点灯表示するためのもので、これらLEDおよびランプ13〜16はカードユニット制御装置10に接続されており、かつ、カードユニット制御装置10によって制御される。
【0030】上述したカードユニットレディ信号は、カードユニット5が動作準備完了状態にあることと、貸出球が払出動作中であることとを示すものである。球貸要求信号は、遊技情報の加減算および売上信号を出力するとともにパチンコ機制御ユニット6に貸出球の払出しを要求して、12で示した後述する球排出装置を動作させるためのものである。
【0031】パチンコ機制御ユニット6にはパチンコ機制御装置11が設けられ、パチンコ機制御装置11はカードユニット制御装置10いいかえればカードユニット5と互いに交信可能に接続されている。
【0032】そしてパチンコ機制御装置11は、カードユニット5からの貸出球の払出し要求に応じてメモリに格納されている所定数分の貸出球を、球排出装置12を起動させることによって払出すほか、パチンコ機2の各部を遊技可能に動作させる。
【0033】残度数表示LED14は現在の度数を表示するためのもので、この度数はカードリードライタ7によって読み出された度数に基いて、カードユニット制御装置10によって上述したように演算され、その演算値は残度数表示LED14に常時入力されている。
【0034】さらにパチンコ機制御装置11は、上述した遊技処理要求信号のいずれかの発生に基いて、カードユニット5を動作させるためのカード処理要求信号を発生させる。このカード処理要求信号は、パチンコ機制御ユニット6側の異常状態をカードユニット制御装置10すなわちカードユニット5によって検出するためのものでもあり、パチンコ機レディ信号と球貸処理信号とから構成されている。
【0035】パチンコ機レディ信号は、球排出装置12が動作準備完了状態にあることを、また球貸処理信号はカードユニット5からの貸出球の払い出しを了承したことと、所定数の貸出球が球排出装置12によって払出しを完了したことを、それぞれ表している。
【0036】パチンコ機制御装置11は上記機能のほか、周知の打球発射装置、入賞球の検出に起因した球排出装置12による賞品球の払い出し、各種表示灯および効果音発生装置(それぞれ図示省略)など、主にパチンコ機2の各部に係る処理を制御することができる。
【0037】球排出装置12はパチンコ機制御装置11によって制御されるもので、パチンコ機制御装置11はカードユニット5側から入力される球貸要求信号の発生に基いて、球排出装置12を動作させることにより所定数の貸出球を払出すとともに、入賞球の検出に基いて球排出装置12を動作させることによって所定数の賞品球を払い出す。
【0038】上記貸出スイッチLED13は貸出スイッチ8の押下げ(ON)操作が有効な場合のみに点灯する。
【0039】残度数表示LED14は複数桁の7セグメントLEDからなり、書込部4に書き込まれた度数または球貸後の残度数を示す。そしてカード1がカードユニット5に装着されていない場合、カード1の装着待ち状態として表示残度数表示LED14には「ーーー」が点灯表示される。
【0040】カード利用可ランプ15は、パチンコ機2がカード1の装着(挿入)待ち状態であることを示し、カードユニット5およびパチンコ機制御ユニット6が正常動作状態にある場合、カードユニット制御装置10によって点灯される。
【0041】カード挿入中ランプ16は、カード1がすでにカードユニット5に装着されている状態であることと、カードユニット5のエラー状態とを示し、そしてパチンコ機エラーLED17は、パチンコ機2のいずれかの箇所に異常状態があることを、それぞれ示すものである。
【0042】また返却スイッチ9の動作と、カードリードライタ7の書き込み動作とは連動しており、カードリードライタ7は返却スイッチ9の動作時点における残度数データをカード1の書込部4に書き込む。
【0043】つぎに上記構成に係る本発明のカード式パチンコ機の動作を図について以下に説明する。
【0044】まず電源投入からカード1が装着されるまでの正常動作を説明する。パチンコ機2に図示を省略した電源が投入されると(図2ア参照)、図示を省略したドライバ回路に予め設定されている初期設定用の各種の表示を残度数表示LED14によって行ったのち(図2イ参照)、各種の信号の初期状態を監視する図示を省略した監視タイマによって監視時間Ts(秒間)の計測を開始する。
【0045】この監視タイマは本実施例においてカードユニット制御装置10に内蔵されているが、これに限定されるものではなく、監視タイマをパチンコ機制御装置11に設けたり、カードユニット制御装置10およびパチンコ機制御装置11とは別個に設けてもよい。
【0046】監視時間Tsが計測されている間に、カードユニット制御装置10からカードユニットレディ信号が「H」、球貸要求信号が「H」、さらにはパチンコ機制御装置11からパチンコ機レディ信号が「L」、球貸処理信号が「H」を出力すると(図2イ参照)、カードユニット5およびパチンコ機制御ユニット6は正常動作状態にあるとみなされ、カードユニット制御装置10はカード利用可ランプ15を点灯する。
【0047】このときカード1はパチンコ機2に装着されていないので、カードユニット制御装置10が、カード挿入中ランプ16を消灯し、残度数表示LED14に「ーーー」を点灯表示し、かつ、貸出スイッチLED13を消灯させている。このとき貸出スイッチ8および返却スイッチ9は、カードユニット制御装置10によって押下操作が無効化されている。
【0048】ついでカード1が装着されると(図2ウ参照)、カードユニット制御装置10はカードリードライタ7によってカード1の残度数(本実施例の場合には100)を読み取り、読み取った残度数を残度数表示LED14に表示する。これと同時にカードユニット制御装置10は貸出スイッチLED13およびカード挿入中ランプ16を点灯し、かつ、貸出スイッチ8および返却スイッチ9の押下操作が有効化される。
【0049】つぎにカード1の装着後の正常動作について説明する。
【0050】なお本実施例にあっては、単位貸出金額を「1度」当たり100円に定めるとともに「1度」当たりの貸出球払出数を「25球」に定め、このデータはパチンコ機制御装置11内のメモリに格納されている。一方、カードユニット5側では1回当たりの貸出スイッチ8の押下操作(ON)により、貸出球が「3度分」すなわち75球(25球×3回)払出されるように設定している。
【0051】なお「1度」当たりの貸出球払出数は、上記メモリを交換することまたは「1度」当たりの貸出球払出数設定手段を設けることによって、任意に設定できるようにしてもよい。またカードユニット5側には設定手段が設けられ、1回当たりの貸出スイッチの押下操作(ON)に基く払出処理回数は任意に設定できるようになっている。
【0052】カード1が装着されている状態において、貸出スイッチ8が押下操作されると、カードユニット制御装置10は、カードユニットレディ信号を「H」から「L」に変化させ、同時に貸出スイッチ8および返却スイッチ9の操作がカードユニット制御装置10により無効化される(図3・0ーア参照)。
【0053】つぎにカードユニット制御装置10は球貸要求信号を「H」から「L」に変化させる一方(図3・0ーイ参照)、この「H」から「L」への変化がパチンコ機制御装置11によって検出される。つづいてパチンコ機制御装置11は球貸処理信号を「H」から「L」に変化させる(図3・0ーウ参照)。
【0054】この球貸処理信号の「H」から「L」への変化がカードユニット5によって検出されると、カードユニット制御装置10は球貸要求信号を「L」から「H」に変化させる(図3・0ーエ参照)。
【0055】これに基いてパチンコ機制御装置11は球排出装置12を動作させることにより第1回目の球貸処理を開始する一方、カードユニット制御装置10は残度数を更新するために、球貸処理に応じてカード1の残度数を「1度」減算する。これと同時にカードユニット制御装置10は第1回目の売上信号として、「1度」に相当する信号を管理装置3に入力する。
【0056】ついで球排出装置12による第1回目の球貸処理が完了すると、パチンコ機制御装置11は球貸処理信号を「L」から「H」に変化させる(図3・0ーオ参照)。この球貸処理信号の「L」から「H」への変化をカードユニット制御装置10が検出すると、第2回目の球貸処理を球排出装置12に実行させるため、カードユニット制御装置10は球貸要求信号を「H」から「L」に変化させる(図3・0ーカ参照)。
【0057】つぎに球貸要求信号の「H」から「L」への変化をパチンコ機制御装置11が検出すると、パチンコ機制御装置11は球貸処理信号を「H」から「L」に変化させる(図3・0ーキ参照)。
【0058】この球貸処理信号の「H」から「L」への変化をカードユニット制御装置10が検出すると、カードユニット制御装置10は球貸要求信号を「L」から「H」に変化させ(図3・0ーク参照)、これにより球貸処理が球排出装置12によって開始される。
【0059】これと同時にカード1の残度数が上記同様に更新され、管理装置3にはカードユニット制御装置10から第2回目の売上信号が入力される。そして第2回目の球貸処理が完了すると、パチンコ機制御装置11は球貸処理信号を「L」から「H」に変化させる(図3・0ーケ参照)。
【0060】これをカードユニット制御装置10が検出すると、第3回目の球貸処理を球排出装置13に実行させるためにカードユニット制御装置10は球貸要求信号を「H」から「L」に変化させる(図3・0ーコ参照)。
【0061】この球貸要求信号の「H」から「L」への変化をパチンコ機制御装置11が検出すると、パチンコ機制御装置11は球貸処理信号を「H」から「L」に変化させる(図3・0ーサ参照)。
【0062】この球貸処理信号の「H」から「L」への変化をカードユニット制御装置10が検出すると、カードユニット制御装置10は球貸要求信号を「H」から「L」に変化させる(図3・0ーシ参照)。
【0063】これにより球貸処理が球排出装置12によって開始され、それとともにカード1の残度数が上記同様に更新され、管理装置3に対してカードユニット制御装置10から第3回目の売上信号が出力される。
【0064】第3回目の球貸処理が終了すると、パチンコ機制御装置11は球貸処理信号を「L」から「H」に変化させる(図3・0ース参照)。この変化がカードユニット制御装置10によって検出されると、カードユニット制御装置10はカードユニットレディ信号を「L」から「H」にし、同時に貸出スイッチ8および返却スイッチ9の操作を有効化する(図3・0ーセ参照)。
【0065】つぎに異常状態の例・「エラー1」についてを以下に説明する。本実施例は貸出スイッチ8が押下操作されてから、予め定められた待機時間T0が経過する間に、カードユニット制御装置10が球貸要求信号を「H」から「L」に変化させない場合の処理に係るものである。
【0066】なお待機時間T0はパチンコ機制御装置11に内蔵された図示を省略した待機タイマによって計測され、この待機タイマは待機時間T0をはじめとする複数種の待機時間T0,T1,T2,T3,T4,TE,Tsを計測することができる。また上述した監視タイマと同様、上記待機タイマをカードユニット制御装置10に設けたり、カードユニット制御装置10およびパチンコ機制御装置11とは別個に設けてもよい。
【0067】貸出スイッチ8が押下操作されると、カードユニット制御装置10は、カードユニットレディ信号を「H」から「L」にすると同時に、貸出スイッチ8および返却スイッチ9を無効化する。
【0068】このカードユニットレディ信号の「H」から「L」への変化がパチンコ機制御装置11によって検出されると、パチンコ機制御装置11は上記待機タイマによって待機時間T0の計測を開始する。
【0069】ここで正常動作状態にあるならば、パチンコ機制御装置11が待機時間T0内に球貸要求信号の「H」から「L」への変化を検出するが、待機時間T0が経過する以前に球貸要求信号の「H」から「L」への変化をパチンコ機制御装置11が検出しない場合、パチンコ機制御装置11は、カードユニット5側のいずれかの箇所が異常状態「エラー1」にあると判定する(図4・1ーア参照)。
【0070】そしてパチンコ機制御装置11は、カードユニット5側の異常状態「エラー1」が表されたパチンコ機レディ信号をカードユニット制御装置10に入力し、同時に「エラー1」をパチンコ機エラーLED17に表示する(図4・1ーイ参照)。
【0071】またカードユニット制御装置10はカードユニットレディ信号を「L」から「H」に変化させ、これと同時にカード利用可ランプ15を消灯し、残度数表示LED14には「EEE」を表示するとともに返却スイッチ9を有効化する(図4・1ーウ参照)。
【0072】そののちパチンコ機制御装置11は、カードユニット5側の異常状態をパチンコ機レディ信号の「H」状態を10秒間保持することによって表し、10秒間が経過した時点においてカードユニットレディ信号の「H」状態を検出すると、パチンコ機レディ信号を「H」から「L」に変化させ、同時にパチンコ機エラーLED17を消灯する。
【0073】ついでカードユニット制御装置10は、パチンコ機レディ信号の「H」から「L」への変化を検出すると、カード利用可ランプ15を点灯させ、残度数表示LED14のエラー表示を残度数の表示に切り換えるとともに、無効であった貸出スイッチ8を有効化する(図4・1ーエ参照)。
【0074】つぎに異常状態の例・「エラー2」についてを以下に説明する。本実施例は、パチンコ機制御装置11が球貸処理信号を「H」から「L」に変化させてから、予め定められた待機時間T2が経過する間にカードユニット制御装置10が球貸要求信号を「L」から「H」に変化させない場合の処理に係るものである。
【0075】貸出スイッチ8が押下操作されると、カードユニット制御装置10はカードユニットレディ信号を「H」から「L」にし、それと同時に貸出スイッチ8および返却スイッチ9の操作がカードユニット制御装置10により無効化される。
【0076】そののちカードユニット制御装置10は球貸要求信号を「H」から「L」に変化させ、この変化をパチンコ機制御装置11が検出すると、パチンコ機制御装置11は球貸処理信号を「H」から「L」に変化させるとともに待機時間T2の計測を上記待機タイマによって開始する。
【0077】ここで正常動作状態にあるならば、待機時間T2内に球貸処理信号の「H」から「L」への変化をカードユニット制御装置10が検出して球貸要求信号を「L」から「H」に変化させ、その変化をパチンコ機制御装置11は検出するが、この球貸要求信号の「L」から「H」への変化を、待機時間T2内にパチンコ機制御装置11が検出しない場合、パチンコ機制御装置11は、カードユニット5側のいずれかの箇所が異常状態「エラー2」にあると判定する(図5・2ーア参照)。
【0078】そしてパチンコ機制御装置11は、カードユニット5側の異常状態が表されたパチンコ機レディ信号をカードユニット制御装置10に入力するとともに「エラー2」をパチンコ機エラーLED17に表示する(図5・2ーイ参照)。
【0079】カードユニット制御装置10は、上記異常状態に相当するパチンコ機レディ信号を検出すると、その時点において、パチンコ機制御装置11からパチンコ機レディ信号が「H」、球貸処理信号が「H」をそれぞれ出力していることを検出する。
【0080】そしてパチンコ機レディ信号の「H」および球貸処理信号の「H」が検出されると、カードユニット制御装置10はカードユニットレディ信号を「L」から「H」に、球貸要求信号を「L」から「H」にそれぞれ変化させ、かつ、カード利用可ランプ15を消灯し、残度数表示LED14にエラー表示を行わせるとともに返却スイッチ9を有効化する(図5・2ーウ参照)。
【0081】そののちパチンコ機制御装置11は、カードユニット5側の異常状態を表すパチンコ機レディ信号を出力後、一旦「L」に立ち下げてからパチンコ機レディ信号を10秒間「H」状態に保持した時点で、カードユニット制御装置10からカードユニットレディ信号が「H」、かつ、球貸要求信号が「H」を出力していることを検出すると、パチンコ機制御装置11はパチンコ機レディ信号を「H」から「L」に変化させ、パチンコ機エラーLED17を消灯する。
【0082】ついでカードユニット制御装置10はパチンコ機レディ信号の「H」から「L」への変化を検出すると、カード利用可ランプ15を点灯するとともに残度数を残度数表示LED14に表示し、無効であった貸出スイッチ8の操作がカードユニット制御装置10により有効化される(図5・2ーエ参照)。
【0083】つぎに異常状態の例・「エラー3」についてを以下に説明する。本実施例は、貸出スイッチ8の1回操作につき、球排出装置12を複数回数(25球×3回)払出処理させるための各球貸処理信号を、パチンコ機制御装置11が「L」から「H」に変化させた時点から、予め定められた待機時間T4が経過する間にカードユニット制御装置10が球貸要求信号を「H」から「L」に変化させない場合の処理に係るものである。
【0084】貸出スイッチ8が押下操作されると、まずカードユニット制御装置10はカードユニットレディ信号を「H」から「L」に変化させると同時に、貸出スイッチ8および返却スイッチ9の操作がカードユニット制御装置10により無効化される。そののちカードユニット制御装置10は球貸要求信号を「H」から「L」に変化させる。
【0085】この球貸要求信号の「H」から「L」への変化が検出されると、パチンコ機制御装置11は球貸処理信号を「H」から「L」に変化させる。
【0086】この球貸処理信号の「H」から「L」への変化がカードユニット制御装置10によって検出されると、カードユニット制御装置10は球貸要求信号を「L」から「H」に変化させると同時に、カード1の残度数を上記同様に更新するとともに、管理装置3に売上信号を入力する。
【0087】つづいてパチンコ機制御装置11は球貸要求信号の「L」から「H」への変化を検出すると、球排出装置12を動作させることによって第1回目または第2回目の球貸処理を開始する。
【0088】ついで第1回目または第2回目の球貸処理が終了すると、パチンコ機制御装置11は、球貸処理信号を「L」から「H」に変化させると同時に、待機時間T4の計測を上記待機タイマによって開始する。
【0089】ここで正常動作状態にあるならば、待機時間T4内に球貸要求信号の「H」から「L」への変化をパチンコ機制御装置11は検出するが、待機時間T4内において球貸要求信号の「H」から「L」への変化をパチンコ機制御装置11が検出しない場合、パチンコ機制御装置11は、カードユニット5側のいずれかの箇所が異常状態「エラー3」にあると判定する(図6・3ーア参照)。
【0090】そしてパチンコ機制御装置11は、カードユニット5側の異常状態が表されたパチンコ機レディ信号をカードユニット制御装置10に入力するとともに「エラー3」をパチンコ機エラーLED17に表示する(図6・3ーイ参照)。
【0091】カードユニット制御装置10は、上記異常状態に相当するパチンコ機レディ信号を検出すると、カードユニットレディ信号を「L」から「H」に変化させ、かつ、カード利用可ランプ15を消灯するとともに残度数表示LED14にエラー表示を行わせ、同時に返却スイッチ9の操作がカードユニット制御装置10により有効化される(図6・3ーウ参照)。
【0092】そののちパチンコ機制御装置11は、カードユニット5側の異常状態を表すパチンコ機レディ信号をカードユニット制御装置10に入力後、パチンコ機レディ信号を「H」状態に保持して10秒間が経過した時点において、カードユニット制御装置10からカードユニットレディ信号が「H」、かつ、球貸要求信号が「H」を出力していることを検出する。
【0093】この検出に基いてパチンコ機制御装置11はパチンコ機エラーLED17を消灯させるとともにパチンコ機レディ信号を「H」から「L」に変化させ、パチンコ機レディ信号の「H」から「L」への変化がカードユニット制御装置10によって検出されると、カードユニット制御装置10はカード利用可ランプ15を点灯し、残度数表示LED14のエラー表示を残度数表示LED14にするとともに無効であった貸出スイッチ8を有効化する(図6・3ーエ参照)。
【0094】つぎに異常状態の例・「エラー4」についてを以下に説明する。本実施例は、貸出スイッチ8の1回操作につき、球排出装置12を複数回数だけ払出処理させる最終回において、パチンコ機制御装置11が球貸処理信号を「L」から「H」に変化させた時点から、予め定められた待機時間TEが経過するまでの間に、カードユニット制御装置10がカードユニットレディ信号を「L」から「H」に変化させない場合の処理に係るものである。
【0095】貸出スイッチ8が押下操作されると、まずカードユニット制御装置10はカードユニットレディ信号を「H」から「L」に変化させると同時に、貸出スイッチ8および返却スイッチ9を無効化する。
【0096】そののちカードユニット制御装置10は球貸要求信号を「H」から「L」に変化させ、この「H」から「L」への変化がパチンコ機制御装置11によって検出されると、パチンコ機制御装置11は球貸処理信号を「H」から「L」に変化させる。
【0097】そしてカードユニット制御装置10は球貸処理信号の「H」から「L」への変化を検出すると、球貸要求信号を「L」から「H」に変化させ、カード1の残度数を上記同様に更新するとともに管理装置3に売上信号を入力する。
【0098】ついでパチンコ機制御装置11は、球貸要求信号の「L」から「H」への変化を検出すると、球排出装置12を動作させることによって球貸処理を開始し、その球貸処理の最終回が終了すると、球貸処理信号と「L」から「H」に変化させ、パチンコ機制御装置11は待機時間TEの計測を上記待機タイマによって開始する。
【0099】正常動作状態にあるならば待機時間TE内にカードユニットレディ信号の「L」から「H」への変化をパチンコ機制御装置11は検出するが、待機時間TE内においてパチンコ機制御装置11がカードユニットレディ信号の「L」から「H」への変化を検出しない場合、パチンコ機制御装置11は、カードユニット5側のいずれかの箇所が異常状態「エラー4」にあると判定する(図7・4ーア参照)。
【0100】つづいてパチンコ機制御装置11はカードユニット5側の異常状態が表されたパチンコ機レディ信号をカードユニット制御装置10に入力するとともに「エラー4」をパチンコ機エラーLED17に表示する(図7・4ーイ参照)。
【0101】この異常状態に相当するパチンコ機レディ信号がカードユニット制御装置10によって検出されると、カードユニット制御装置10は、カードユニットレディ信号を「L」から「H」に変化させ、かつ、カード利用可ランプ15を消灯するとともに残度数表示LED14にエラー表示を行わせ、同時に返却スイッチ9を有効化する(図7・4ーウ参照)。
【0102】そののちパチンコ機制御装置11は、カードユニット5側の異常状態をパチンコ機レディ信号の「H」状態を10秒間保持することによって表し、10秒間が経過した時点においてカードユニットレディ信号の「H」状態を検出すると、パチンコ機レディ信号を「H」から「L」に変化させ、同時にパチンコ機エラーLED17を消灯する。
【0103】このパチンコ機レディ信号の「H」から「L」への変化がカードユニット制御装置10によって検出されると、カードユニット制御装置10はカード利用可ランプ15を点灯し、残度数表示LED14のエラー表示を残度数表示にし、無効であった貸出スイッチ8を有効化する(図7・4ーエ参照)。
【0104】つぎに異常状態の例・「エラー5」についてを以下に説明する。本実施例は、カード1の装着後、パチンコ機制御装置11がパチンコ機レディ信号を「L」から「H」に変化させた場合の処理に係るものである。
【0105】電源投入直後(図8・5ーア,5ーイ参照)、カードユニット5にカード1が装着されると、書込部4に書き込まれた残度数がカードユニット制御装置10によって残度数表示LED14に表示される。これと同時にカードユニット制御装置10は貸出スイッチ8、返却スイッチ9を有効化し、かつ、貸出スイッチLED13を点灯する(図8・5ーエ参照)。
【0106】ついでパチンコ機2に異常が発生するとパチンコ機レディ信号はパチンコ機制御装置11によって「L」から「H」に変化され(図8・5ーオ参照)、この変化をカードユニット制御装置10が検出すると、カードユニット制御装置10は、パチンコ機制御ユニット6側が異常状態にあると判定する。つづいて貸出スイッチ8および返却スイッチ9の操作がカードユニット制御装置10により無効化されるとともに貸出スイッチLED13が消灯される。
【0107】やがてパチンコ機制御ユニット6側の異常状態「エラー5」状態が所定の処置によって解除され、パチンコ機レディ信号が「H」から「L」に変化したことをカードユニット制御装置10によって検出すると、カードユニット制御装置10は貸出スイッチ8および返却スイッチ9を有効化すると同時に貸出スイッチLED13を点灯させる(図8・5ーカ参照)。
【0108】つぎに異常状態の例・「エラー6」についてを以下に説明する。本実施例は、カードユニット制御装置10が球貸要求信号を「H」から「L」に変化させてから、予め定められた待機時間T1が経過するまでに、パチンコ機制御装置11が球貸処理信号を「H」から「L」に変化させない場合の処理に係るものである。
【0109】貸出スイッチ8が押下操作されると、カードユニット制御装置10はカードユニットレディ信号を「H」から「L」に変化させ、かつ、貸出スイッチ8および返却スイッチ9を無効化すると同時に、貸出スイッチLED13を消灯させる。
【0110】そののちカードユニット制御装置10が球貸要求信号を「H」から「L」に変化させると同時に、上記待機タイマによって待機時間T1の計測が開始される(図9・6ーア参照)。
【0111】ここで正常動作状態にあるならば、カードユニット制御装置10は、待機時間T1が経過する以前に内に球貸処理信号の「H」から「L」への変化を検出するが、球貸処理信号の「H」から「L」への変化がカードユニット制御装置10によって待機時間T1内に検出されない場合、カードユニット制御装置10は、パチンコ機制御ユニット6側のいずれかの箇所が異常状態にあると判定する(図9・6ーイ参照)。
【0112】つづいてカードユニット制御装置10は、カードユニットレディ信号を「L」から「H」に変化させたのち(図9・6ーウ参照)、球貸要求信号を「L」から「H」に変化させ、同時に貸出スイッチ8および返却スイッチ9を有効化するとともに貸出スイッチLED13を点灯させ、復帰する(図9・6ーエ参照)。
【0113】つぎに異常状態の例・「エラー7」についてを以下に説明する。本実施例は、カードユニット制御装置10が球貸要求信号を「L」から「H」に変化させてから、待機時間T3が経過する間に、パチンコ機制御装置11が球貸処理信号を「L」から「H」に変化させない場合の処理に係るものである。
【0114】貸出スイッチ8が押下操作されると、カードユニット制御装置10はカードユニットレディ信号を「H」から「L」に変化させると同時に、貸出スイッチ8および返却スイッチ9を無効化したのち、球貸要求信号を「H」から「L」に変化させる。
【0115】つづいてパチンコ機制御装置11は、カードユニット制御装置10による球貸要求信号の「H」から「L」への変化を検出すると、球貸処理信号を「H」から「L」に変化させる。そしてカードユニット制御装置10は、この球貸処理信号の「H」から「L」への変化を検出すると、球貸要求信号を「L」から「H」に変化させると同時に、待機時間T3の計測を上記待機タイマによって開始する(図10・7ーア参照)。
【0116】ここで正常動作状態にあるならば、上記待機時間T3の間にパチンコ機制御装置11による球貸処理が終了して、球貸処理信号の「L」から「H」への変化がカードユニット制御装置10によって検出されるが、そうでない場合には、パチンコ機制御ユニット6側の異常状態「エラー7」がカードユニット制御装置10により判定される。
【0117】この異常状態「エラー7」の判定に基いて、カードユニット制御装置10は、カード利用可ランプ15を消灯すると同時に、残度数表示LED14に「エラー7」を表示し、かつ、返却スイッチ9を有効化する(図10・7ーイ参照)。
【0118】そののちカードユニット制御装置10はカードユニットレディ信号を「L」から「H」に変化させ(図10・7ーウ参照)、パチンコ機制御ユニット6側の異常状態「エラー7」状態を解除したのち、パチンコ機制御装置11は球貸処理信号を「L」から「H」に変化させる。
【0119】つづいて上記球貸処理信号の「L」から「H」への変化がカードユニット制御装置10によって検出されると、カードユニット制御装置10はカード利用可ランプ15を点灯し、かつ、残度数表示LED14の「エラー7」表示を残度数表示に切換えるとともに貸出スイッチ8を有効化したのちに貸出スイッチLED13を点灯する(図10・7ーエ参照)。
【0120】つぎに異常状態の例・「エラー8」についてを以下に説明する。本実施例は、カードユニット制御装置10が球貸要求信号を「L」から「H」に変化させる時点において球貸処理信号が「H」である場合の処理に係るものである。
【0121】貸出スイッチ8が押下操作されると、カードユニット制御装置10は、カードユニットレディ信号を「H」から「L」に変化させ、これと同時に貸出スイッチ8および返却スイッチ9を無効化し、かつ、貸出スイッチLED13を消灯する。
【0122】そののちカードユニット制御装置10は球貸要求信号を「H」から「L」に変化させると、パチンコ機制御装置11は、この球貸要求信号の「H」から「L」への変化を検出し、球貸処理信号を「H」から「L」に変化させる(図11・8ーア参照)。
【0123】ここで正常動作状態にあるならば、上記球貸処理信号の「H」から「L」への変化がカードユニット制御装置10によって検出されると、カードユニット制御装置10は球貸要求信号を「L」から「H」に変化させ、この球貸要求信号の「L」から「H」への変化をパチンコ機制御装置11が検出したのちに球貸処理を実行し、球貸処理が完了すると、パチンコ機制御装置11は球貸処理信号を「L」から「H」に変化させる。
【0124】しかしながらカードユニット5が球貸要求信号を「L」から「H」に変化させようとした時点で、球貸処理信号が「H」である場合、カードユニット制御装置10は、パチンコ機制御ユニット6側のいずれかの箇所が異常状態「エラー8」にあると判定して、カードユニット制御装置10はカード利用可ランプ15を消灯し、かつ、残度数表示LED14に「エラー8」を表示させる。
【0125】つづいてカードユニット制御装置10は、返却スイッチ9を有効化すると同時に、カードユニット制御装置10に内蔵されたエラー表示継続タイマ(図示省略)によって10秒間の計測を開始する(図11・8ーイ参照)。
【0126】そしてカードユニット制御装置10はカードユニットレディ信号を「L」から「H」に変化させたのち、上記エラー表示継続タイマのタイムアップすなわち10秒間が経過するのを待ち、このエラー表示継続タイマがタイムアップすなわち10秒間経過するまで、残度数表示LED14による異常状態「エラー8」の上記表示を継続させる。
【0127】上記エラー表示継続タイマがタイムアップすると、カードユニット制御装置10はカード利用可ランプ15を点灯すると同時に、残度数表示LED14に残度数を表示し、かつ、貸出スイッチ8を有効化したのちに貸出スイッチLED13を点灯して自動復帰する。
【0128】つぎに異常状態の例・「エラー9」についてを以下に説明する。本実施例は、上述した待機時間T3の計測開始以前にパチンコ機制御装置11が球貸処理信号を「L」から「H」に変化させた場合の処理に係るものである。
【0129】貸出スイッチ8が押下操作されると、カードユニット制御装置10はカードユニットレディ信号を「H」から「L」に変化させ、これと同時に貸出スイッチ8および返却スイッチ9の操作を無効化するとともに貸出スイッチLED13を消灯する。
【0130】そののちカードユニット制御装置10は球貸要求信号を「H」から「L」に変化させ、この球貸要求信号の「H」から「L」への変化がパチンコ機制御装置11によって検出されると、パチンコ機制御装置11は球貸処理信号を「H」から「L」に変化させる。
【0131】つづいてカードユニット制御装置10が球貸処理信号の「H」から「L」への変化を検出すると、カードユニット制御装置10は球貸要求信号を「L」から「H」に変化させるとともに残度数を上記同様に更新し、同時に管理装置3に売上信号を入力する。
【0132】パチンコ機制御装置11は上記球貸要求信号の「L」から「H」への変化の検出によって上記同様に球貸処理を開始し、この球貸処理が終了すると、球貸処理信号を「L」から「H」に変化させる。
【0133】ここで正常動作状態にあるならば、球貸処理には球排出装置12が貸出球を払出すための時間を要し、その時間を待機時間T3に定めて、球貸要求信号が「L」から「H」に変化した直後から所定時間経過した時点で、上記待機タイマによって待機時間T3の計測を開始するようにしている。
【0134】この待機時間T3の計測開始前に、カードユニット制御装置10がパチンコ機制御装置11により球貸処理信号を「L」から「H」に変化させたことを検出すると、カードユニット制御装置10は、パチンコ機制御ユニット6側の異常状態「エラー9」を判定する。
【0135】そしてカードユニット制御装置10は、カード利用可ランプ15を消灯し、かつ、残度数表示LED14に異常状態「エラー9」を表示するとともに、この異常状態「エラー9」の表示を継続させるために上記エラー表示継続タイマによって10秒間の計測を開始すると同時に、返却スイッチ9の操作を有効化する(図12・9ーイ参照)。
【0136】そののちカードユニット制御装置10はカードユニットレディ信号を「L」から「H」に変化させ(図12・9ーウ参照)、上記エラー表示継続タイマのタイムアップを待つ。上記エラー表示継続タイマが10秒間を計測すると、カードユニット制御装置10は、カード利用可ランプ15を点灯し、かつ、残度数表示LED14に残度数を表示するとともに貸出スイッチ8の操作を有効化したのち貸出スイッチLED13を点灯して自動復帰する。
【0137】つぎに異常状態の例・「エラー10」についてを以下に説明する。本実施例は、電源の投入直後から予め定められた待機時間Tsが経過する間に、パチンコ機制御装置11が球貸処理信号を「H」で出力しない場合の処理に係るものである。
【0138】電源投入直後(図13・10ーア,10ーイ参照)、正常動作状態にあるならば、カードユニット制御装置10は、カードユニットレディ信号および球貸要求信号をともに「H」で出力し、パチンコ機制御装置11はパチンコ機レディ信号を「L」、そして球貸処理信号を「H」で出力する。
【0139】ところが電源投入直後から待機時間Tsが経過しても、パチンコ機制御装置11が球貸処理信号を「H」で出力しない場合、カードユニット制御装置10は、パチンコ機制御ユニット6側のいずれかの箇所が異常状態「エラー10」にあることを判定する(図13・10ーウ参照)。そしてカードユニット制御装置10は、残度数表示LED14に「エラー10」を表示する。
【0140】やがてパチンコ機制御ユニット6側の異常状態「エラー10」が解除されて、カードユニット制御装置10によって球貸処理信号の「L」から「H」への変化が検出されると、カードユニット制御装置10は、カード利用可ランプ15を点灯し、かつ、残度数表示LED14をカード1の装着待ち状態にある旨を表示する(図13・10ーエ参照)。
【0141】つぎに異常状態の例・「エラー11」についてを以下に説明する。本実施例は、電源投入直後から待機時間Tsが経過する間に、パチンコ機レディ信号が「L」にならない場合の処理に係るものである。
【0142】電源投入直後(図14・11ーア,11ーイ参照)、正常動作状態にあるならば、カードユニット制御装置10は、カードユニットレディ信号および球貸要求信号をともに「H」で出力し、パチンコ機制御装置11はパチンコ機レディ信号を「L」、そして球貸処理信号を「H」で出力する。
【0143】ところが電源投入直後から待機時間Tsが経過してもパチンコ機レディ信号が「L」で出力されない場合、カードユニット制御装置10は、パチンコ機制御ユニット6側のいずれかの箇所が異常状態「エラー11」にあると判定し(図14・11ーウ参照)、残度数表示LED14に「エラー11」を表示する。
【0144】やがてパチンコ機制御ユニット6側の異常状態「エラー11」が解除され、パチンコ機制御装置11からパチンコ機レディ信号が「L」で出力されたことをカードユニット制御装置10によって検出すると、カードユニット制御装置10は上記同様にカード利用可ランプ15を点灯し、同時に残度数表示LED14をカード装着待ち表示に切り換える(図14・11ーエ参照)。
【0145】つぎに異常状態の例・「エラー12」についてを以下に説明する。本実施例は、電源投入直後から待機時間Tsが経過する間に、パチンコ機制御装置11が、球貸処理信号を「H」で出力せず、かつ、パチンコ機レディ信号を「L」で出力しない場合の処理に係るものである。
【0146】電源の投入直後に正常動作状態にあるならば、カードユニット制御装置10は、カードユニットレディ信号および球貸要求信号をともに「H」で出力し、パチンコ機制御装置11はパチンコ機レディ信号を「L」、そして球貸処理信号を「H」で出力する。
【0147】ところが電源投入直後(図15・12ーア,12ーイ参照)から待機時間Tsが経過しても(図15・12ーウ参照)、パチンコ機制御装置11が、球貸処理信号を「H」で出力せず、かつ、パチンコ機レディ信号を「L」で出力しない場合、カードユニット制御装置10はパチンコ機制御ユニット6側のいずれかの箇所が異常状態「エラー12」にあることを判定して(図15・12ーウ参照)、残度数表示LED14に「エラー12」を表示する。
【0148】やがてパチンコ機制御ユニット6側の異常状態「エラー12」が解除され、パチンコ機制御装置11から球貸処理信号が「H」で出力され、かつ、パチンコ機レディ信号が「L」になったことがカードユニット制御装置10によって検出されると、カード利用可ランプ15が点灯し、残度数表示LED14はカード装着待ち表示を行う(図15・12ーエ参照)。
【0149】つぎに異常状態の例・「エラー13」についてを以下に説明する。本実施例は、カードユニット制御装置10がカードユニットレディ信号を「L」で出力している状態において、パチンコ機制御装置11がパチンコ機レディ信号を「L」から「H」に変化させた場合の処理に係るものである。
【0150】カードユニットレディ信号が「L」の状態において、パチンコ機制御装置11がパチンコ機レディ信号を「L」から「H」に変化させたことをカードユニット制御装置10によって検出すると(図16・13ーウ参照)、カードユニット制御装置10は、パチンコ機制御ユニット6側のいずれかの箇所が異常状態「エラー13」にある判定する。
【0151】そしてカードユニット制御装置10はカードユニットレディ信号を「L」から「H」に変化させ、かつ、カード利用可ランプ15を消灯するとともに残度数表示LED14に「エラー13」を表示したのち、返却スイッチ9の操作を有効化する(図16・13ーウ参照)。
【0152】やがて異常状態、「エラー13」が解除され、パチンコ機レディ信号の「L」状態および球貸処理信号の「H」状態がカードユニット制御装置10によって検出されると、カードユニット制御装置10はカード利用可ランプ15を点灯し、残度数表示LED14に残度数を表示し、貸出スイッチ8を有効化して貸出スイッチLED13を点灯する(図16・13ーエ参照)。
【0153】つぎに異常状態の例・「エラー14」についてを以下に説明する。本実施例はカードユニット制御装置10がカードユニットレディ信号と球貸要求信号を「H」で出力している状態において、パチンコ機制御装置11が球貸処理信号を「H」から「L」に、または「L」から「H」に変化させた場合の処理に係るものである。
【0154】球貸処理信号が「H」の状態において、パチンコ機制御装置11が球貸処理信号を「H」から「L」に、または「L」から「H」に変化させたことをカードユニット制御装置10によって検出すると、カードユニット制御装置10は、カード利用可ランプ15を消灯し、かつ、残度数表示LED14に「エラー14」を表示する。
【0155】これと同時にカードユニット制御装置10が貸出スイッチ8および返却スイッチ9の操作を無効化し、かつ、貸出スイッチLED13を消灯する(カード装着中…図17・14ーア参照)。この状態からは外部リセットスイッチ(図示省略)を操作することにより復帰する。
【0156】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、パチンコ機はカードユニットおよびパチンコ機制御ユニットによって複数の制御回路によって制御され、カードユニットがカード処理要求信号に基いてパチンコ機制御ユニット側の異常状態を検出し、かつ、パチンコ機制御ユニットが遊技処理要求信号に基いてカードユニット側の異常状態を検出することにより、カードユニットおよびパチンコ機制御ユニットは互いに両者の異常状態を検出できる。
【0157】これにより異常発生時における上記各スイッチの無効化および有効化および装着されているカードの返却処理などの綿密なエラー処理を容易、かつ、迅速に実行することができるので、異常状態の発生に起因した遊技中断を招くことが減少し、る技中断に付随する遊技意欲の減退を抑止することができる。また、2つのユニット間の簡単な信号の送受信により、セキュリティの高い貸出球の払出し処理を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を表わしたブロック図である。
【図2】図1に示したカードユニット5およびパチンコ機制御ユニットの制御に係る信号のタイミングを表す図である。
【図3】図2と異る例を示した図である。
【図4】図3と異る例を示した図である。
【図5】図4と異る例を示した図である。
【図6】図5と異る例を示した図である。
【図7】図6と異る例を示した図である。
【図8】図7と異る例を示した図である。
【図9】図8と異る例を示した図である。
【図10】図9と異る例を示した図である。
【図11】図10と異る例を示した図である。
【図12】図11と異る例を示した図である。
【図13】図12と異る例を示した図である。
【図14】図13と異る例を示した図である。
【図15】図14と異る例を示した図である。
【図16】図15と異る例を示した図である。
【図17】図16と異る例を示した図である。
【符号の説明】
1 カード
2 パチンコ機
3 管理装置
4 書込部
5 カードユニット
6 パチンコ機制御ユニット
7 カードリードライタ
8 貸出スイッチ
9 返却スイッチ
10 カードユニット制御装置
11 パチンコ機制御装置
 
訂正の要旨 訂正の要旨
[訂正事項a]
(1)訂正事項a
特許請求の範囲「【請求項1】 カードユニット制御装置を備えるカードユニットと交信可能に接続されるとともに、遊技処理要求信号の発生に応じて、カードユニット側の異常状態を判定するパチンコ機制御装置を備えるパチンコ機制御ユニットにおいて、前記カードユニットからカードユニットレディ信号と球貸要求信号を入力するとともに、前記カードユニットへパチンコ機レディ信号と球貸処理信号を出力し、これらの信号の交信に基づき、貸出球の払出し処理を行うことを特徴とするパチンコ機制御ユニット。」を、
「【請求項1】 カードユニットレディ信号及び球貸要求信号を発生するカードユニット制御装置を備えるカードユニットと交信可能に接続されると共に、貸出スイッチの操作による前記カードユニットレディ信号の発生から、貸出球の払出しを要求する前記球貸要求信号の発生までが所定時間以内であったか否かに応じて、カードユニット側の異常状態を判定し、異常状態の場合に、球排出装置の動作準備完了状態を示すパチンコ機レディ信号を、異常検出を表すカードユニット側エラー信号として出力するパチンコ機制御装置を備えるパチンコ機制御ユニットにおいて、前記カードユニットから前記カードユニットレディ信号と前記球貸要求信号を入力するとともに、前記カードユニットへ前記パチンコ機レディ信号と前記貸出球の払出しの要求の了承と前記球排出装置からの前記貸出球の払出完了とを示す球貸処理信号を出力し、これらの信号の交信に基づき、貸出球の払出し処理を行い、前記カードユニット制御装置は前記貸出球の払出処理に応じてカードの残度数を更新し、同時に売上信号を管理装置に入力することを特徴とするパチンコ機制御ユニット。」と訂正する。
(2)訂正事項b
明細書段落【0014】の「【0014】【課題を解決するための手段】本発明は上記日的を達成するために、請求項1のカードユニットに係る発明は、カードユニット制御装置を備えるカードユニットと交信可能に接続されるとともに、遊技処理要求信号の発生に応じて、カードユニット側の異常状態を判定するパチンコ機制御装置を備えるパチンコ機制御ユニットにおいて、前記カードユニットからカードユニットレディ信号と球貸要求信号を入力するとともに、前記カードユニットへパチンコ機レディ信号と球貸処理信号を出力し、これらの信号の交信に基づき、貸出球の払出し処理を行うことを特徴とするものである。」を、
「【0014】【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成するために、請求項1のカードユニットに係る発明は、カードユニットレディ信号及び球貸要求信号を発生するカードユニット制御装置を備えるカードユニットと交信可能に接続されると共に、貸出スイッチの操作による前記カードユニットレディ信号の発生から、貸出球の払出しを要求する前記球貸要求信号の発生までが所定時間以内であったか否かに応じて、カードユニット側の異常状態を判定し、異常状態の場合に、球排出装置の動作準備完了状態を示すパチンコ機レディ信号を、異常検出を表すカードユニット側エラー信号として出力するパチンコ機制御装置を備えるパチンコ機制御ユニットにおいて、前記カードユニットから前記カードユニットレディ信号と前記球貸要求信号を入力するとともに、前記カードユニットへ前記パチンコ機レディ信号と前記貸出球の払出しの要求の了承と前記球排出装置からの前記貸出球の払出完了とを示す球貸処理信号を出力し、これらの信号の交信に基づき、貸出球の払出し処理を行い、前記カードユニット制御装置は前記貸出球の払出処理に応じてカードの残度数を更新し、同時に売上信号を管理装置に入力することを特徴とする。」と訂正する。
異議決定日 2002-10-08 
出願番号 特願平10-345552
審決分類 P 1 651・ 161- YA (A63F)
最終処分 維持  
前審関与審査官 小林 英司  
特許庁審判長 村山 隆
特許庁審判官 松川 直樹
瀬津 太朗
登録日 2000-10-13 
登録番号 特許第3118753号(P3118753)
権利者 株式会社平和
発明の名称 パチンコ機制御ユニット  
代理人 宮崎 嘉夫  
代理人 小野塚 薫  
代理人 中村 寿夫  
代理人 萼 経夫  
代理人 小野塚 薫  
代理人 宮崎 嘉夫  
代理人 中村 壽夫  
代理人 萼 経夫  

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