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審決分類 審判 一部申し立て 2項進歩性  H01L
管理番号 1076352
異議申立番号 異議2001-73169  
総通号数 42 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1996-03-12 
種別 異議の決定 
異議申立日 2001-11-19 
確定日 2003-02-24 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3172637号「基板枚数検出装置」の請求項1ないし4に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3172637号の請求項1ないし4に係る特許を維持する。 
理由 第1 手続の経緯
本件特許第3172637号発明は、平成6年8月30日の出願であって、平成13年3月23日にその特許権の設定登録がなされ、その後、特許異議申立人藤井孝一より請求項1〜4に係る特許に対して特許異議の申し立てがなされた。これに対し、当審より平成14年3月19日付で第1回目の取消理由通知がなされ、その指定期間内である平成14年5月27日に特許権者より特許異議意見書及び訂正請求書が提出され、当審の平成14年9月26日付の第2回目の取消理由通知に対し、その指定期間内である平成14年11月11日に特許権者より特許異議意見書及び訂正請求書が提出されたものである。
なお、上記平成14年5月27日付訂正請求書は、取り下げられた。
第2 訂正の適否についての判断
1 訂正事項
(1)訂正事項a
特許明細書の特許請求の範囲請求項1〜4に係る記載
「【請求項1】
主面が対向した状態で整列された多数の基板の枚数を検出する装置であって、
前記整列された基板の周縁部に接触して基板を振れ止めするガイド手段と、
前記ガイド手段で振れ止めされた基板の有無を検出する基板検出手段と、
前記ガイド手段と前記基板検出手段とを前記基板に向けて昇降させる昇降手段と、
を備え、
前記昇降手段は、前記ガイド手段が前記整列された基板の周縁部に接触して基板を振れ止めするまでは前記ガイド手段と前記基板検出手段とを共に上昇させ、前記ガイド手段が基板を振れ止めしているときは前記基板検出手段だけを昇降させ、前記基板検出手段だけを前記基板から外れるまで下降させた後は前記ガイド手段と前記基板検出手段とを共に下降させることを特徴とする、
基板枚数検出装置。
【請求項2】
前記ガイド手段は、前記主面に沿う間隔を隔てて1対設けられている、請求項1に記載の基板枚数検出装置。
【請求項3】
前記基板検出手段は、前記基板の整列間隔と同一間隔でかつ前記基板の厚みより大きな溝幅の多数の溝部と、前記溝部に前記基板が入り込んだか否かを検知する検知部とを有している、請求項1または2に記載の基板枚数検出装置。
【請求項4】
前記検知部は、前記溝に対向配置された投光部及び受光部を有する光センサである、請求項3に記載の基板枚数検出装置。」
を、
「 【請求項1】
主面が対向した状態で整列された多数の基板の枚数を検出する装置であって、
前記整列された基板を僅かに持ち上げて前記基板の周縁部に接触して基板を振れ止めするガイド手段と、
前記ガイド手段が前記基板を僅かに持ち上げて前記基板の周縁部に接触して振れ止めされた基板の有無を検出する基板検出手段と、
前記ガイド手段と前記基板検出手段とを前記基板に向けて昇降させる昇降手段と、
を備え、
前記昇降手段は、前記ガイド手段が前記基板を僅かに持ち上げて前記整列された基板の周縁部に接触して基板を振れ止めするまでは前記ガイド手段と前記基板検出手段とを共に上昇させ、前記ガイド手段が前記基板を僅かに持ち上げて前記基板の周縁部に接触して基板を振れ止めしているときは前記基板検出手段だけを昇降させ、前記基板検出手段だけを前記基板から外れるまで下降させた後は前記ガイド手段と前記基板検出手段とを共に下降させることを特徴とする、
基板枚数検出装置。
【請求項2】
前記ガイド手段は、前記主面に沿う間隔を隔てて1対設けられている、請求項1に記載の基板枚数検出装置。
【請求項3】
前記基板検出手段は、前記基板の整列間隔と同一間隔でかつ前記基板の厚みより大きな溝幅の多数の溝部と、前記溝部に前記基板が入り込んだか否かを検知する検知部とを有している、請求項1または2に記載の基板枚数検出装置。
【請求項4】
前記検知部は、前記溝に対向配置された投光部及び受光部を有する光センサである、請求項3に記載の基板枚数検出装置。」
と訂正する。
上記請求項1〜4の訂正個所は、請求項1のアンダーライン部分である。
(2)訂正事項b
明細書の【0006】欄を次のとおり訂正する。
「【課題を解決するための手段】
請求項1に係る基板枚数検出装置は、主面が対向した状態で整列された多数の基板の枚数を検出する装置であって、ガイド手段と基板検出手段と昇降手段とを備えている。ガイド手段は、整列された基板を僅かに持ち上げて基板の周縁部に接触して基板を振れ止めするものである。基板検出手段は、ガイド手段が基板を僅かに持ち上げて基板の周縁部に接触して振れ止めされた基板の有無を検出するためのものである。昇降手段は、ガイド手段と基板検出手段とを基板に向けて昇降させるものである。この昇降手段は、ガイド手段が基板を僅かに持ち上げて整列された基板の周縁部に接触して基板を振れ止めするまでは、ガイド手段と基板検出手段とを共に上昇させる。また、昇降手段は、ガイド手段が基板を僅かに持ち上げて基板の周縁部に接触して基板を振れ止めしているときは、基板検出手段だけを昇降させる。さらに、昇降手段は、基板検出手段だけを基板から外れるまで下降させた後は、ガイド手段と基板検出手段とを共に下降させる。」
(3)訂正事項c
明細書の【0009】欄を次のとおり訂正する。
「【作用】
請求項1に記載の基板枚数検出装置では、昇降手段によりガイド手段が昇降して基板を僅かに持ち上げて整列された基板の周縁部に接触して基板を振れ止めする。続いて昇降手段により基板検出手段が昇降して、ガイド手段が基板を僅かに持ち上げて基板の周縁部に接触して振れ止めされた基板の有無を検出する。昇降手段は、ガイド手段が基板を僅かに持ち上げて基板の周縁部に接触して基板を振れ止めするまではガイド手段と基板検出手段とを共に上昇させ、ガイド手段が基板を僅かに持ち上げて基板の周縁部に接触して基板を振れ止めしているときは基板検出手段だけを昇降させ、基板検出手段だけを基板から外れるまで下降させた後はガイド手段と基板検出手段とを共に下降させる。」
(4)訂正事項d
明細書の図面の簡単な説明の欄の「【図3】図2のIII-III断面図。」を「【図3】図2のIV-IV断面図。」に訂正する。
2 訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否
上記1の訂正事項a〜dについて検討する。
(1)訂正事項a
訂正事項aの訂正は、特許明細書の特許請求の範囲の請求項1の構成要件を限定して記載したものであり、次のア〜ウの如く、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
ア 「ガイド手段」について、「前記整列された基板を僅かに持ち上げて前記基板の周縁部に接触して基板を振れ止めする」と、アンダーライン部分を加入して訂正したが、この訂正は、特許明細書の段落0024に記載されているから、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
そして、この訂正は、先行技術との差異をより明瞭にするため、ガイド手段の構成を限定するものであり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 「基板検出手段」について、「前記ガイド手段が前記基板を僅かに持ち上げて前記基板の周縁部に接触して振れ止めされた基板の有無を検出する」と、アンダーライン部分を加入して訂正したが、この訂正は、特許明細書の段落0024、及び段落0025に記載されているから、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
そして、この訂正は、先行技術との差異をより明瞭にするために、基板検出手段によって基板の有無を検出する際のガイド手段と基板との関係を限定するものであり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
ウ 「昇降手段」に関し、「前記ガイド手段が前記基板を僅かに持ち上げて前記整列された基板の周縁部に接触して基板を振れ止めするまでは前記ガイド手段と前記基板検出手段とを共に上昇させ、前記ガイド手段が前記基板を僅かに持ち上げて前記基板の周縁部に接触して基板を振れ止めしているときは前記基板検出手段だけを昇降させ、前記基板検出手段だけを前記基板から外れるまで下降させた後は前記ガイド手段と前記基板検出手段とを共に下降させる」と、アンダーライン部分を加入して訂正したが、この訂正は、特許明細書の段落0024〜0026に記載されているから、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
そして、この訂正は、昇降手段がガイド手段及び基板検出手段を昇降させる際の、ガイド手段と基板との関係を限定するものであって、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(2)訂正事項b、c
訂正事項b及びcは、特許請求の範囲の欄の記載と発明の詳細な説明の欄の記載との整合をとるものであるから、明りようでない記載の釈明を目的とするものである。
(3)訂正事項d
図2及び図3の関係から明らかなように、単なる誤記の訂正であって、明らかに、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
そして、上記訂正事項a〜dは、明らかに、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでもない。
3 むすび
以上のとおりであるから、上記訂正は、特許法第120条の4第2項ただし書、及び同条第3項において準用する第126条第2項及び第3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。
第3 特許異議の申立てについての判断
1 特許異議申立ての概要
特許異議申立人藤井孝一は、甲第1号証として特開平4-30554号公報をを提出して、特許発明1〜4は、甲第1号証に記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定に違反して特許をされたものであり、特許法第113条第1項第2号の規定により取り消すべきものであると主張している。
2 本件特許発明
上記のように本件については訂正が認められており、特許異議の申立てのなされている本件特許発明は、第2の1(1)に示す訂正後の請求項1〜4に記載されたとおりのものである。
以下、特許時の請求項1〜4に係る発明を単に、それぞれ「訂正前発明1〜4」と言い、訂正請求による請求項1〜4に係る発明を単に、「特許発明1〜4」と言う。
3 第2回目の取消理由及びこれに対する当審の判断
当審の平成14年9月26日付取消理由は、訂正前発明1の基板を振れ止めするガイド手段における、「基板の周縁部に接触して」の記載が、実施例の記載と合致しない点の記載不備をその理由とするものであるが、訂正請求により訂正前発明1を特許発明1に訂正することにより、同取消理由は、解消した。
4 異議申立てに対する当審の判断
特許発明1について検討する。
(1)甲第1号証に記載の発明
甲第1号証には、次の事項が記載されている。
ア 「次に上記実施例装置による複数枚のウェハ1のオリフラ合せと、複数枚のウェハ1の有無および位置検知するウェハカウント方法について説明する.
上記ガイド2に収納された複数枚のウェハ1の下部周縁部に2本のロ-ラ10を当接するように、ロ-ラ機構12を図示しない昇降機構により上昇させる。
そしてモータ20を回転させプーリー21ベルト22を介して2本のローラ10を同一方向に回転させる。
この回転するローラ10に設けられた環状溝部13との接触により複数枚のウェハ1は上記環状溝部13内で回転させられオリフラ部が下側になるまで回転が続けられる。そしてウェハ1のオリフラ部が下側になったとき、オリフラ部とローラ10が離間しウェハ1の回転は自動的に停止する。全てのウェハ1のオリフラが整列終了後、モータ20の回転を止め、ローラ20の回転を停止する。ウェハ1の下端部は環状溝部13のピッチで配列させられており、ウェハ検出器30を図示しない昇降機構で上昇させると、整列された複数枚のウェハ1のオリフラ部と接触することなくウェハ検出器30の溝部32が嵌合させられる。」(第3頁右上欄第2行〜第3頁左下欄第4行)
イ 「そしてウェハ検出器30に設けられた投光素子34から赤外光を発光すると、ウェハ1が嵌合された溝部32の上記投光素子34と対向する受光素子36には上記赤外光が入らず、上記受光素子36が受ける光量に比例した電気信号が信号処理部40へ伝達されウェハ1の有無と位置が検知される。
上記と同様にして全ての溝部32における複数枚のウェハ1の有無および位置が瞬時に検知され、図示しない次工程装置へ信号伝達し、さらに図示しないモーター装置に表示を行う。」(第3頁左下欄第5〜14行)
ウ 「次に上記2本のローラ10の両側に配置された突き上げ部6の溝部7にウェハ1の周縁部が嵌合するように図示しない昇降機構により突き上げ部6を上昇させ、複数枚のウェハ1のオリフラが整列した状態で一度にガイド2の上方にウェハ1を突き上げ、図示しないウェハチェックで次工程へウェハ搬送を行う。
以上説明した如くオリフラ合わせを行う時、ウェハ1はガイド2と接触する部分が少なく、ウェハ1の傾斜角度も小さくなるのでウェハのチッピング発生は大幅に少なくなる。
また複数枚のウェハ1の下端部はローラ10の環状溝部13のピッチで配列させられており、ウェハ検出器30を上記ウェハ1間に挿入移動してもウェハ1とウェハ検出器30は接触することはなく、ウェハのチッピングも発生しない。」
(第3頁左下欄第15行〜右下欄第10行)
エ 「尚、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々変形実施が可能である。
上記実施例では複数枚のウェハ1を収納するガイド2を用いたが、このガイド2の代りに25枚のウェハを収納する樹脂例えばフッ素樹脂からなるウェハキャリアを用いてもよい。この場合オリフラ合せとウェハカウント終了後、ローラ機構12とウェハ検出器30を図示しない昇降機構で下降させ、複数枚のウェハ1が収納された状態で上記キャリアを、例えばキャリア搬送装置で次工程へ搬送してもよい。」(第3頁右下欄第11行〜第4頁左上欄第2行)
オ 上記エで、ガイド2の代りにウェハキャリアを用いた場合、多数のウェハ1は、主面が対向した状態で整列されたものとなることは、明らかである。
上記ア〜オの記載事項より甲第1号証には、次の発明が記載されていると認める。
主面が対向した状態で整列された多数のウェハの枚数を検出する装置であって、
前記整列されたウェハを僅かに持ち上げて前記ウェハの周縁部に接触してウェハを振れ止めするローラ機構と、
前記ローラ機構が前記ウェハの周縁部に接触して振れ止めされたウェハの有無を検出するウェハ検出器と、
前記ローラ機構と前記ウェハ検出器とを前記ウェハに向けて昇降させる昇降機構と、
を備え、
前記昇降機構は、前記ローラ機構を上昇させ、前記ローラ機構が前記ウェハを僅かに持ち上げて前記整列されたウェハの周縁部に接触してウェハを振れ止めさせ、前記ローラ機構が前記ウェハの周縁部に接触してウェハを振れ止めしているときは前記ウェハ検出器だけを上昇させ、その後、前記ローラ機構と前記ウェハ検出器とを共に下降させる、ウェハの有無を検出するウェハ整列装置。
(2)対比・判断
特許発明1(前者)と甲第1号証に記載の発明(後者)を対比すると、後者のウェハ、ローラ機構、ウェハ検出器と、昇降機構、及びウェハの有無を検出するウェハ整列装置が、それぞれ前者の基板、ガイド手段、基板検出手段、昇降手段、及び基板枚数検出装置に相当しており、両者は、次の構成で一致している。
主面が対向した状態で整列された多数の基板の枚数を検出する装置であって、
前記整列された基板を僅かに持ち上げて前記基板の周縁部に接触して基板を振れ止めするガイド手段と、
前記ガイド手段が前記基板の周縁部に接触して振れ止めされた基板の有無を検出する基板検出手段と、
前記ガイド手段と前記基板検出手段とを前記基板に向けて昇降させる昇降手段と、
を備えた基板枚数検出装置。
しかし、両者は昇降手段に関して、その構成を相違している。即ち、前者の記昇降手段は、「前記ガイド手段が前記基板を僅かに持ち上げて前記整列された基板の周縁部に接触して基板を振れ止めするまでは前記ガイド手段と前記基板検出手段とを共に上昇させ、前記ガイド手段が前記基板を僅かに持ち上げて前記基板の周縁部に接触して基板を振れ止めしているときは前記基板検出手段だけを昇降させ、前記基板検出手段だけを前記基板から外れるまで下降させた後は前記ガイド手段と前記基板検出手段とを共に下降させる」
のに対して後者の昇降手段は、
「前記ガイド手段を上昇させ前記ガイド手段が前記整列された基板の周縁部に接触して基板を振れ止めさせ、前記ガイド手段が前記基板の周縁部に接触して基板を振れ止めしているときは前記基板検出手段だけを上昇させ、その後、前記ガイド手段と前記基板検出手段とを共に下降させる」
点で特に相違している。
そして、前者は、「請求項1に記載の基板枚数検出装置では、ガイド手段が基板を振れ止めしているときに基板検出手段だけを昇降させるので、ガイド手段を基板の奥深く入れることなく基板検出手段だけを奥深く入れることができる。」(訂正明細書段落0025)という、後者にはみられない格別な効果を奏するものである。
したがって、特許発明1を甲第1号証に記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたとすることはできないから、特許発明1に係る特許が、特許法第29条第2項の規定に違反してされたとすることはできない。
また、特許発明2〜4は、特許発明1の請求項1を直接的又は間接的に引用しており、特許発明1の請求項1は、上記の如く甲第1号証に記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたとすることはできないものであるから、同様に、特許発明2〜4は、甲第1号証に記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたとすることはできず、特許法第29条第2項の規定に違反してされたとすることはできない。
第4 むすび
以上のとおりであるから、特許異議の申立ての理由及び証拠によっては、特許発明1〜4に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に、特許発明1〜4に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
基板枚数検出装置
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
主面が対向した状態で整列された多数の基板の枚数を検出する装置であって、
前記整列された基板を僅かに持ち上げて前記基板の周縁部に接触して基板を振れ止めするガイド手段と、
前記ガイド手段が前記基板を僅かに持ち上げて前記基板の周縁部に接触して振れ止めされた基板の有無を検出する基板検出手段と、
前記ガイド手段と前記基板検出手段とを前記基板に向けて昇降させる昇降手段と、
を備え、
前記昇降手段は、前記ガイド手段が前記基板を僅かに持ち上げて前記整列された基板の周縁部に接触して基板を振れ止めするまでは前記ガイド手段と前記基板検出手段とを共に上昇させ、前記ガイド手段が前記基板を僅かに持ち上げて前記基板の周縁部に接触して基板を振れ止めしているときは前記基板検出手段だけを昇降させ、前記基板検出手段だけを前記基板から外れるまで下降させた後は前記ガイド手段と前記基板検出手段とを共に下降させることを特徴とする、
基板枚数検出装置。
【請求項2】
前記ガイド手段は、前記主面に沿う間隔を隔てて1対設けられている、請求項1に記載の基板枚数検出装置。
【請求項3】
前記基板検出手段は、前記基板の整列間隔と同一間隔でかつ前記基板の厚みより大きな溝幅の多数の溝部と、前記溝部に前記基板が入り込んだか否かを検知する検知部とを有している、請求項1または2に記載の基板枚数検出装置。
【請求項4】
前記検知部は、前記溝に対向配置された投光部及び受光部を有する光センサである、請求項3に記載の基板枚数検出装置。
【請求項5】
前記昇降手段は、前記基板検出手段を昇降自在に支持しかつ前記基板検出手段より上方で前記ガイド手段を保持する第1支持部と、前記基板検出手段を昇降駆動する昇降駆動部と、前記第1支持部を昇降自在に支持する第2支持部と、前記基板検出手段と前記第1支持部とを弾性的に連結する連結手段と、前記第1支持部を上昇途中で停止させる規制手段とを備えている、請求項1から4のいずれかに記載の基板枚数検出装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、基板枚数検出装置、特に、主面が対向した状態で整列された多数の基板の枚数を検出する基板枚数検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、基板枚数検出装置として、特開昭64-743号公報に開示されたウエハカウンタがある。このウエハカウンタは、キャリアの収納間隔と同一の間隔で配列された多数の溝を有するウエハガイド(ガイド手段の一例)と、ウエハガイドにウエハ(基板の一例)が嵌合したとき光路を遮断するように溝内に設けられた投光素子及び受光素子からなる検出素子対と、ウエハガイドと検出素子対とを昇降させる昇降駆動部とを備えている。ウエハガイドは検出素子対でウエハを検出できるように、キャリア内のウエハの振れ止めをするためのものである。
【0003】
このウエハカウンタでは、ウエハガイドと検出素子対とを一体で昇降駆動部により上昇させる。そして、先ず、キャリアの下方からウエハをウエハガイドの溝で保持し、ウエハの振れ止めを行う。そして、検出素子対で各ウエハガイド毎のウエハの有無を検出してウエハ枚数を検出する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この種のウエハは、一般にオリエンテーションフラットが形成されているため、検出素子対をウエハに深く差し込む必要がある。検出素子対をウエハに深く差し込むためには、前記従来の構成では、ウエハガイドをさらに奥まで差し込まなければならない。何故なら、ウエハガイドは、検出素子対より先にウエハに接触して振れ止めしなければならないからである。この結果、ウエハガイドがウエハの奥深くでウエハに接触し、ウエハを傷つけたりパーティクルを発生させたりする。通常、ウエハで接触が許容されているのは縁から2〜3mm程度までであり、前記従来の構成では、許容されないほど奥までウエハガイドがウエハ間に入り込む。
【0005】
本発明の目的は、ガイド手段を基板に深く差し込むことなく基板枚数を検出できる基板枚数検出装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る基板枚数検出装置は、主面が対向した状態で整列された多数の基板の枚数を検出する装置であって、ガイド手段と基板検出手段と昇降手段とを備えている。ガイド手段は、整列された基板を僅かに持ち上げて基板の周縁部に接触して基板を振れ止めするものである。基板検出手段は、ガイド手段が基板を僅かに持ち上げて基板の周縁部に接触して振れ止めされた基板の有無を検出するためのものである。昇降手段は、ガイド手段と基板検出手段とを基板に向けて昇降させるものである。この昇降手段は、ガイド手段が基板を僅かに持ち上げて整列された基板の周縁部に接触して基板を振れ止めするまでは、ガイド手段と基板検出手段とを共に上昇させる。また、昇降手段は、ガイド手段が基板を僅かに持ち上げて基板の周縁部に接触して基板を振れ止めしているときは、基板検出手段だけを昇降させる。さらに、昇降手段は、基板検出手段だけを基板から外れるまで下降させた後は、ガイド手段と基板検出手段とを共に下降させる。
【0007】
請求項2に係る基板枚数検出装置は、請求項1に記載の装置において、ガイド手段が、主面に沿って間隔を隔てて1対設けられている。
請求項3に係る基板枚数検出装置は、請求項1または2に記載の装置において、基板検出手段が、基板の整列間隔と同一間隔でかつ基板の厚みより大きな溝幅の多数の溝部と、溝部に基板が入り込んだか否かを検知する検知部とを有している。
【0008】
請求項4に係る基板枚数検出装置は、請求項3に記載の装置において、検知部が、溝に対向配置された投光部及び受光部を有する光センサである。
請求項5に係る基板枚数検出装置は、請求項1から4のいずれかに記載の装置において、昇降手段が、基板検出手段を昇降自在に支持し、かつ基板検出手段より上方でガイド手段を保持する第1支持部と、基板検出手段を昇降駆動する昇降駆動部と、第1支持部を昇降自在に支持する第2支持部と、基板検出手段と第1支持部とを弾性的に連結する連結手段と、第1支持部を上昇途中で停止させる規制手段とを備えている。
【0009】
【作用】
請求項1に記載の基板枚数検出装置では、昇降手段によりガイド手段が昇降して基板を僅かに持ち上げて整列された基板の周縁部に接触して基板を振れ止めする。続いて昇降手段により基板検出手段が昇降して、ガイド手段が基板を僅かに持ち上げて基板の周縁部に接触して振れ止めされた基板の有無を検出する。昇降手段は、ガイド手段が基板を僅かに持ち上げて基板の周縁部に接触して基板を振れ止めするまではガイド手段と基板検出手段とを共に上昇させ、ガイド手段が基板を僅かに持ち上げて基板の周縁部に接触して基板を振れ止めしているときは基板検出手段だけを昇降させ、基板検出手段だけを基板から外れるまで下降させた後はガイド手段と基板検出手段とを共に下降させる。
【0010】
請求項2に記載の基板枚数検出装置では、基板にオリエンテーションフラット等の切欠きが形成されていても、1対設けられたガイド手段のうちの一方が基板の周縁部に接触して基板を振れ止めする。
請求項3に係る基板枚数検出装置では、ガイド手段によって振れ止めされた基板に、基板検出手段の溝部が基板に接触することなく入り込む。そして検知部が溝部に基板が入り込んだか否かを検知する。
【0011】
請求項4に記載の基板枚数検出装置では、溝部に配置された投光部から受光部に向けて光が照射される。そして溝部に基板が入り込んでいる場合には光路が遮断され、基板の有無が検出される。
請求項5に記載の基板枚数検出装置では、昇降駆動部で基板検出手段を上昇させると、連結手段によって弾性的に連結された第1支持部が連動して上昇する。そして上昇途中で第1支持部は規制手段により上昇を停止する。この停止時には、第1支持部に保持されたガイド手段が基板を振れ止めする。続いて、基板検出手段だけが昇降駆動部により上昇駆動され、基板に非接触で奥深く入り込み基板の有無を検出する。
【0012】
【実施例】
図1において、本発明の一実施例が採用された浸漬型基板処理装置1は、基板Wを収納するためのキャリアCを搬入・搬出するための搬入搬出部2と、基板移載装置3と、基板処理槽4と、乾燥装置5と、基板搬送ロボット6とを備えている。また、基板処理装置1は、複数の薬液貯溜容器7a〜7eを有している。各容器7a〜7e内の薬液は、所定のプログラムにしたがって基板処理槽4に供給される。
【0013】
搬入搬出部2には、搬入されたキャリアC内の基板の枚数を検出する基板枚数検出装置9と、キャリアCを搬出するキャリア移載ロボット10とが設けられている。キャリア移載ロボット10は、昇降及び回転が可能であり、また図1の矢印Aに示す方向(装置奥行き方向)に移動可能である。
基板移載装置3、基板処理槽4及び乾燥装置5は、左右方向に並設されている。基板搬送ロボット6は、基板を把持するための1対のアーム11を有している。また基板搬送ロボット6は矢印Bで示す方向(装置左右方向)に移動可能であり、かつ昇降可能である。この基板搬送ロボット6により、基板を基板移載装置3から乾燥装置5の間で搬送可能である。また、基板処理槽4には、処理槽内で基板を浸漬するための昇降可能な基板保持具12が設けられている。
【0014】
基板枚数検出装置9は、図2及び図3に示すように、基板処理装置1の搬入搬出部2内に設けられたベースフレーム15と、ベースフレーム15に昇降自在に支持された昇降フレーム16と、昇降フレーム16に昇降自在に支持された検出フレーム17とを有している。
ベースフレーム15には、昇降フレーム16を支持するためのスライド軸受20と、検出フレーム17を昇降駆動するためのエアシリンダ21とが設けられている。スライド軸受20は、装置の奥行き方向(図2の左右方向)に間隔を隔てて1対設けられている。エアシリンダ21は、ピストン軸21aを上方に進出し得るように設けられている。スライド軸受20には、昇降フレーム16の下面から下方に延びる1対のガイド軸22が嵌合している。この1対のガイド軸22の下端は繋ぎ部材23により連結されている。
【0015】
昇降フレーム16の上部には、装置の左右方向(図3の左右方向)に間隔を隔てて1対の基板ガイド24が設けられている。基板ガイド24の上端には、図4及び図5に示すように、櫛歯状の保持溝25が形成されている。この保持溝25の上端部には、V字に切り欠かれたガイド傾斜面25aが形成されている。この保持溝25で基板Wの外周のエッジ(周縁部)を保持している。
【0016】
昇降フレーム16には、図2及び図3に示すように、上方に延びるガイド軸26も設けられている。ガイド軸26は、装置の奥行き方向(図2の左右方向)に間隔を隔てて1対設けられている。ガイド軸26は上端で繋ぎ部材27により連結されている。ガイド軸26には、スライド軸受28が嵌め込まれている。スライド軸受28は、検出フレーム17とエアシリンダ21のピストン軸21aとを連結する連結金具29の途中に設けられている。繋ぎ部材27と連結金具29との間には、ガイド軸26の周囲にスプリング30が圧縮状態で配置されている。スプリング30は、昇降フレーム16を検出フレーム17に対して上方に付勢し、昇降フレーム16と検出フレーム17とを弾性的に連結している。また、昇降フレーム16には、検出フレーム17の下降を防止するためのストッパー31が、ベースフレーム15には、昇降フレーム16の上昇を途中で停止させるためのストッパー32がそれぞれ設けられている。
【0017】
検出フレーム17の上端には、薄板状の基板検出部33が立設されている。基板検出部33間には、図4及び図5に示すように、溝部33aが形成されており、溝部33aの幅(基板検出部33の隙間)が基板Wの厚みより大きくなるように、基板検出部33が等間隔で配置されている。なお、基板検出部33の先端は基板ガイド24の先端より低い位置に配置されている。
【0018】
隣り合う基板検出部33には、基板ガイド24の保持溝25によって振れ止めされた基板Wの有無を検知するための透過型の光センサ34が配置されている。各光センサ34は、1対の投光部34T及び受光部34Rが対向配置されて構成されている。1つの基板検出部33には、1つの光センサ34の投光部34Tと、それに隣り合う別の光センサ34の受光部34Rとが配置されている。また、光センサ34は千鳥状に配列されている。なお、投光部34T及び受光部34Rの先端部は、たとえばサイドビュー型の光ファイバーにより構成されている。
【0019】
次に、上述の実施例の動作について説明する。
基板が搬入搬出部2に載置されると、基板枚数検出装置9がキャリアC内に収納された基板Wの枚数を検出する。
この枚数検出時には、まず、エアシリンダ21のピストン軸21aを図6に示すように上方に進出させ、検出フレーム17を上昇させる。検出フレーム17が上昇すると、スプリング30により付勢された昇降フレーム16も連動して上昇する。そして、繋ぎ部材23がストッパー32に当接すると、昇降フレーム16は上昇途中で停止する。このとき、基板ガイド24は、キャリアC内に収納された基板Wを僅かに持ち上げて周縁部を保持溝25で保持し、基板Wを振れ止めする。
【0020】
昇降フレーム16が停止した状態で、さらにエアシリンダ21のピストン軸21aを進出させると、図7に示すようにスプリング30が徐々に撓み、検出フレーム17だけが上昇する。そして検出フレーム17の光センサ34がキャリアC内に収納された基板Wに奥深く入り込み、基板Wにより遮光される。この遮光されたセンサの数により基板枚数を検出できる。
【0021】
基板枚数を検出すると、エアシリンダ21のピストン軸21aを退入させる。すると、検出フレーム17がストッパー31に当接するまでは、スプリング30が伸長し、基板検出部33が基板Wから外れるまで検出フレーム17だけが下降する。そして検出フレーム17がストッパー31に当接すると、昇降フレーム16も検出フレーム17と共に下降し、基板Wの振れ止めを解除する。
【0022】
ここでは、基板ガイド24が基板を振れ止めして停止してから基板検出部33がさらに基板Wに奥深く入り込むので、基板Wと基板検出部33とは接触しにくい。この結果、基板Wが傷つきにくい。また、基板ガイド24は保持溝25で基板Wの周縁部を保持しているので、より基板Wが傷つきにくい。
また、キャリアCの位置決めを粗く行っても、基板ガイド24が基板の振れ止めを行っているので基板枚数を確実に検出できる。さらに、基板ガイド24を1対設けているので、オリエンテーションフラット面を有する基板Wであっても、いずれか一方の基板ガイド24で確実に振れ止めを行い、基板枚数を正確に検出できる。
【0023】
基板枚数検出処理が終了すると、キャリア移載ロボット10が2個のキャリアCを1個ずつ基板移載部3に搬送する。基板移載部3では2個のキャリアC内から基板Wを一括して取り出して等間隔に整列させ、上方に待機している基板搬送ロボット6に渡す。基板搬送ロボット6は、受け取ったキャリアC2個分の基板Wを基板処理槽4の基板保持具12に渡す。基板保持具12は、受け取った基板Wを基板処理槽4内に浸漬させる。基板処理槽4では、浸漬された基板Wに種々の薬液処理を施す。薬液処理された基板Wは、基板保持具12から基板搬送ロボット6に渡され、乾燥装置5に送られて乾燥処理が行われる。乾燥処理が終了すると、基板搬送ロボット6により基板Wが基板移載部3に搬送され、2個のキャリアC内に挿入される。そして、キャリア移載ロボット10により2個のキャリアCは搬入搬出部2に移載され、再度、基板枚数検出装置9による基板枚数検出処理が行われる。基板枚数検出処理が終了するとキャリアCは、搬入搬出部2から搬出される。
【0024】
〔他の実施例〕
(a) 基板ガイド24と基板検出部33とを別の駆動系で個別に昇降させてもよい。
(b) 基板ガイド24をストッパー32で上昇停止させるのではなく、基板Wの自重で上昇停止させてもよい。
(c) 昇降フレーム16と検出フレーム17とをスプリング30により弾性的に連結するのではなく、ワイヤやプーリを用いてウエイトで引っ張って連結してもよい。
(d) スプリング30をガイド軸26の周囲に配置するのではなく、ガイド軸22の周囲に配置してもよい。
【0025】
【発明の効果】
請求項1に記載の基板枚数検出装置では、ガイド手段が基板を振れ止めしているときに基板検出手段だけを昇降させるので、ガイド手段を基板の奥深く入れることなく基板検出手段だけを基板の奥深く入れることができる。
請求項2に記載の基板枚数検出装置では、基板にオリエンテーションフラット等の切欠きが形成されていても、1対設けられたガイド手段の一方が基板の周縁部に接触して基板を振れ止めできる。
【0026】
請求項3に係る基板枚数検出装置では、溝部が基板の厚みより大きな溝幅有しているので、溝部が基板に接触しにくい。
請求項4に記載の基板枚数検出装置では、光センサで基板の有無を非接触で検出できる。
請求項5に係る基板枚数検出装置では、ガイド手段と基板検出手段とを1つの昇降駆動部で昇降でき、昇降手段の構成が簡素になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の一実施例が採用された基板処理装置の斜視図。
【図2】
基板枚数検出装置の正面図。
【図3】
図2のIV-IV断面図。
【図4】
基板ガイド及び基板検出部の平面部分図。
【図5】
基板ガイド及び基板検出部の側面部分図。
【図6】
枚数検出動作を示す断面図。
【図7】
枚数検出動作を示す断面図。
【符号の説明】
9 基板枚数検出装置
15 ベースフレーム
16 昇降フレーム
17 検出フレーム
21 エアシリンダ
31,32 ストッパー
24 基板ガイド
33 基板検出部
 
訂正の要旨 ▲1▼特許請求の範囲の請求項1を下記の通り訂正する。
-記-
「 【請求項1】
主面が対向した状態で整列された多数の基板の枚数を検出する装置であって、
前記整列された基板を僅かに持ち上げて前記基板の周縁部に接触して基板を振れ止めするガイド手段と、
前記ガイド手段が前記基板を僅かに持ち上げて前記基板の周縁部に接触して振れ止めされた基板の有無を検出する基板検出手段と、
前記ガイド手段と前記基板検出手段とを前記基板に向けて昇降させる昇降手段と、
を備え、
前記昇降手段は、前記ガイド手段が前記基板を僅かに持ち上げて前記整列された基板の周縁部に接触して基板を振れ止めするまでは前記ガイド手段と前記基板検出手段とを共に上昇させ、前記ガイド手段が前記基板を僅かに持ち上げて前記基板の周縁部に接触して基板を振れ止めしているときは前記基板検出手段だけを昇降させ、前記基板検出手段だけを前記基板から外れるまで下降させた後は前記ガイド手段と前記基板検出手段とを共に下降させることを特徴とする、
基板枚数検出装置。」
▲2▼明細書の段落番号0006の「【課題を解決するための手段】請求項1に係る基板枚数検出装置は、・・・ガイド手段と基板検出手段とを共に下降させる。」を、「【課題を解決するための手段】請求項1に係る基板枚数検出装置は、主面が対向した状態で整列された多数の基板の枚数を検出する装置であって、ガイド手段と基板検出手段と昇降手段とを備えている。ガイド手段は、整列された基板を僅かに持ち上げて基板の周縁部に接触して基板を振れ止めするものである。基板検出手段は、ガイド手段が基板を僅かに持ち上げて基板の周縁部に接触して振れ止めされた基板の有無を検出するためのものである。昇降手段は、ガイド手段と基板検出手段とを基板に向けて昇降させるものである。この昇降手段は、ガイド手段が基板を僅かに持ち上げて整列された基板の周縁部に接触して基板を振れ止めするまでは、ガイド手段と基板検出手段とを共に上昇させる。また、昇降手段は、ガイド手段が基板を僅かに持ち上げて基板の周縁部に接触して基板を振れ止めしているときは、基板検出手段だけを昇降させる。さらに、昇降手段は、基板検出手段だけを基板から外れるまで下降させた後は、ガイド手段と基板検出手段とを共に下降させる。」に訂正する。
▲3▼明細書の段落番号0009の「【作用】請求項1に記載の基板枚数検出装置では、・・・ガイド手段と基板検出手段とを共に下降させる。」を、「【作用】請求項1に記載の基板枚数検出装置では、昇降手段によりガイド手段が昇降して基板を僅かに持ち上げて整列された基板の周縁部に接触して基板を振れ止めする。続いて昇降手段により基板検出手段が昇降して、ガイド手段が基板を僅かに持ち上げて基板の周縁部に接触して振れ止めされた基板の有無を検出する。昇降手段は、ガイド手段が基板を僅かに持ち上げて基板の周縁部に接触して基板を振れ止めするまではガイド手段と基板検出手段とを共に上昇させ、ガイド手段が基板を僅かに持ち上げて基板の周縁部に接触して基板を振れ止めしているときは基板検出手段だけを昇降させ、基板検出手段だけを基板から外れるまで下降させた後はガイド手段と基板検出手段とを共に下降させる。」に訂正する。
▲4▼明細書の図面の簡単な説明の欄の「【図3】 図2のIII-III断面図。」を「【図3】 図2のIV-IV断面図」に訂正する。
異議決定日 2003-02-05 
出願番号 特願平6-205620
審決分類 P 1 652・ 121- YA (H01L)
最終処分 維持  
特許庁審判長 小林 武
特許庁審判官 三原 彰英
加藤 友也
登録日 2001-03-23 
登録番号 特許第3172637号(P3172637)
権利者 大日本スクリーン製造株式会社
発明の名称 基板枚数検出装置  
代理人 小野 由己男  
代理人 小野 由己男  

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