• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 E02F
管理番号 1091132
審判番号 不服2002-16192  
総通号数 51 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2001-06-19 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2002-08-23 
確定日 2004-02-18 
事件の表示 特願2000-3909「作業機械」拒絶査定に対する審判事件〔平成13年6月19日出願公開、特開2001-164592、請求項の数(8)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 本願は、平成12年1月12日の出願(国内優先権主張平成11年9月30日)であって、その請求項1乃至8に係る発明は、平成14年9月24日付け手続補正書により補正された明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1乃至8に記載された事項により特定される次のとおりのものである。
「【請求項1】下部走行体と、下部走行体に対し水平旋回可能に設けられた上部旋回体と、上部旋回体から突出された旋回大径部に対し前傾自在に設けられた台座体と、上部旋回体から突出された旋回大径部に対し台座体を前傾させる台座体前傾機構と、台座体に対し揺動支軸を支点に車幅方向へ揺動可能に設けられた揺動体と、揺動体に設けられた作業腕装置とを具備したことを特徴とする作業機械。
【請求項2】下部走行体と、下部走行体に対し水平旋回可能に設けられた上部旋回体と、上部旋回体から突出された旋回大径部に対し前傾自在に設けられた台座体と、上部旋回体から突出された旋回大径部に対し台座体を前傾させる台座体前傾機構と、台座体に対し旋回可能に設けられた旋回体と、伸張状態で直線的に形成されるとともに旋回体の旋回中心軸上に位置させることが可能となるように旋回体に設けられた作業腕装置とを具備したことを特徴とする作業機械。
【請求項3】下部走行体と、下部走行体に対し水平旋回可能に設けられた上部旋回体と、上部旋回体から突出された旋回大径部に対し前傾自在に設けられた台座体と、上部旋回体から突出された旋回大径部に対し台座体を前傾させる台座体前傾機構と、台座体に対し車幅方向へ揺動可能に設けられた揺動体と、揺動体に対し旋回可能に設けられた旋回体と、伸張状態で直線的に形成されるとともに旋回体の旋回中心軸上に位置させることが可能となるように旋回体に設けられた作業腕装置とを具備したことを特徴とする作業機械。
【請求項4】作業腕装置は、掘削用の作業機であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の作業機械。
【請求項5】作業腕装置に設けられこの作業腕装置を地面に沿って揺動するアクチユエータを具備したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の作業機械。
【請求項6】作業腕装置を地面に沿って揺動する均平作業時に地面に当接されて下部走行体および上部旋回体を備えた車両を固定する接地装置を具備したことを特徴とする請求項5記載の作業機械。
【請求項7】接地装置が設けられた車両の前後方向一側部に対し車両の前後方向他側部に設けられ車両の接地レベルより下方へ移動可能の排士板を具備したことを特徴とする請求項6記載の作業機械。
【請求項8】作業腕装置に沿って設けられた均平板を具備したことを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の作業機械。」
一方、原審における拒絶の理由で引用された特開平10-219723号公報(以下「刊行物1」という。)には少なくとも本願の請求項1乃至8に係る発明の構成である「下部走行体に対し水平旋回可能に設けられた上部旋回体」が記載されておらず、示唆もない。そして刊行物1記載の発明は、下部走行体と上部走行体とからなる従来例の問題点(段落【0002〜【0003】)を解消するために、車体の移動をしないで作業範囲を拡大するとともに、作業力を増大させるようにした(段落【0004】、【0025】)ことを前提とするものであるから、同じく拒絶の理由で引用された実願平1-145839号(実開平3-86147号)のマイクロフィルム(以下「刊行物2」という。)に油圧ショベルの走行体に車体を旋回自在に設けることが記載され(【実用新案登録請求の範囲】)、かつ油圧ショベルの下部走行体に対し上部旋回体を回転自在に設けることが従来周知(刊行物1段落【0002】)であったとしても、車体を移動しない(下部走行体と上部旋回体とを設けることを前提としない)刊行物1記載の発明に刊行物2記載の発明を適用することが当業者にとって容易であるとすることはできない。
そして、請求項1乃至8に係る発明は、上記構成と他の構成とが相俟って明細書記載の作用効果を奏するものである。
したがって、本願の請求項1乃至8に係る発明は、上記各刊行物記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2004-02-05 
出願番号 特願2000-3909(P2000-3909)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (E02F)
最終処分 成立  
前審関与審査官 草野 顕子  
特許庁審判長 木原 裕
特許庁審判官 斎藤 利久
藤原 伸二
発明の名称 作業機械  
代理人 山田 哲也  
代理人 樺澤 襄  
代理人 樺澤 聡  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ