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審決分類 審判 全部申し立て 特36 条4項詳細な説明の記載不備  C12N
審判 全部申し立て 2項進歩性  C12N
管理番号 1094580
異議申立番号 異議1999-73606  
総通号数 53 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1998-06-09 
種別 異議の決定 
異議申立日 1999-09-20 
確定日 2003-12-08 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第2877788号「新規なサイトカインに対する抗体」の請求項1、2に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第2877788号の請求項1ないし2に係る特許を維持する。 
理由 〔1〕手続きの経緯:
本件特許2877788号は、特願平5-507897号(第1優先権主張:1991年10月25日、US、第2優先権主張:1991年12月5日、US)をもとの出願とする分割出願である特願平9-318110号に係るものであり、平成11年1月22日に特許権の設定登録がなされ、その後エーザイ株式会社、鈴木正一、及び溝部孝彦から特許異議の申立てがなされた。当審において平成13年1月29日付で取消理由が通知され、それに対して意見書と共に提出された明細書の訂正請求に対して平成13年9月3日付で訂正拒絶理由を兼ねた取消理由が通知され、それに対して提出された訂正請求について平成14年4月8日付で訂正拒絶理由が通知されたところ、意見書で訂正明細書案が提示されたため、平成15年11月11日付で再度手交による取消理由が通知されて、新たな明細書の訂正請求がなされたものである。(なお、それ以前の訂正請求はすべて取り下げられているので、最後の訂正請求についてのみ述べる。)

〔2〕訂正の請求について:
本件訂正の要旨は、特許請求の範囲の減縮及び明りょうでない記載の釈明を目的として請求項1及び2を訂正明細書に記載された請求項1及び2の通りに訂正しようとするものであり、具体的には請求項1における「CD40-L」を「特定のアミノ酸配列を有するマウスCD40-L」のみに限定すると共に、請求項の記載を不明確にしていた「またはCD40-L免疫原」の場合を削除しようとするものである。
当該訂正は、願書に添付した明細書に記載された事項の範囲内における特許請求の範囲の減縮、もしくは明りょうでない記載の釈明にあたるものであり、いずれも特許請求の範囲を拡張又は変更するものでもないと認められる。そして、下記〔3〕で述べる如く、取消理由が発見されないから、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであると認められ、適法なものである。

〔3〕異議申立について:
1.本件特許に係る発明は、前記特許明細書の訂正が認められることから、訂正明細書の請求項1及び2に記載された事項により特定されたとおりの下記の通りである(以下、あわせて「本件発明」ともいう。)。

「【請求項1】CD40-LまたはCD40-L免疫原と免疫反応性の抗体であって、前記CD-40Lが以下の:
(a)配列番号:2のアミノ酸1-260;
(b)配列番号:2のアミノ酸47-260;
からなるグループから選択されるアミノ酸配列を有するものである、前記抗体。
【請求項2】モノクローナル抗体である、請求項1に記載の抗体。」

2.各異議申立人の主張について:
2-1.エーザイ株式会社の異議申立:
特許異議申立人エーザイ株式会社は、本件出願後の甲第4号証の記載事項、甲第5乃至7号証の優先権明細書の記載内容と共に甲第8号証の鑑定書の記載内容を勘案すると、本件訂正前の請求項1及び2に記載された発明は、(1)甲第1及び2号証の記載に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであり、かつ(2)本出願以前に出願され本出願後に公開された特願平5-509502号(甲第3号証に対応)の出願当初の明細書に記載された発明であって、その出願人及び発明者が同一であるともいえないことから、訂正前の請求項1及び2に係る特許は特許法第29条第2項及び同第29条の2の規定に違反してなされたものである旨を主張している。


甲第1号証: Clinical Research,Vol.39,No.2,380A,1991,(April 2,1991) (刊行物1)
甲第2号証: J.Immunology,Vol.147,p.3389-3395(1991.11.15) (刊行物2)
甲第3号証: 特表平7-505761公報(特願平5-509502号) (刊行物5)
甲第4号証: Molecular Immunology,Vol.31,No.6,p.471-484(1994) (参考資料4)
甲第5号証: 米国出願第792,728号 (特願平5-509502号の優先権証明書:参考資料1)
甲第6号証: 米国出願第783,707号 (本件出願の第1優先権証明書:参考資料2)
甲第7号証: 米国出願第805,723号 (本件出願の第2優先権証明書:参考資料3)
甲第8号証: 旭川医科大学 木村昭治教授の鑑定書

2-2.鈴木正一の異議申立:
特許異議申立人鈴木正一は、甲第6号証記載の周知事項及び本件出願後の甲第4、第7号証及び参考資料1の記載事項と共に甲第5号証の本件優先権証明書の記載事項を勘案すると、本件訂正前の請求項1及び2に記載された発明は、(1)甲第1及び2号証の記載に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであり、かつ(2)本出願以前に出願され本件出願後に公開された特願平5-509502号(甲第3号証の1に対応、甲第3号証の2が優先権証明書)の出願当初の明細書に記載される発明と実質的に同一であって、その出願人及び発明者が同一であるともいえないものであることから、訂正前の請求項1及び2に係る特許は特許法第29条第2項及び同第29条の2の規定に違反してなされたものである旨、及び(3)訂正前の明細書の出願に係る本件特許は特許法第36条第4項に規定する要件を満たしていない出願に対してなされたものである旨を主張している。


甲第1号証: Clinical Research,Vol.39,No.2,380A,1991,(April 2,1991) (刊行物1)
甲第2号証: J.Immunology,Vol.147,p.3389-3395(1991.11.15) (刊行物2)
甲第3号証の1: 特表平7-505761公報(特願平5-509502号) (刊行物5)
甲第3号証の2: 米国出願第792,728号 (特願平5-509502号の優先権証明書:参考資料1)
甲第4号証: Molecular Immunology,Vol.31,No.6,p.471-484(1994) (参考資料4)
甲第5号証: 米国出願第783,707号 (本件出願の第1優先権証明書:参考資料2)
甲第6号証: 日本血液学会雑誌第47巻第7号第1433-1444頁(昭和59年) (刊行物3)
甲第7号証: Structure,Vol.3,p.1031-1039(1995) (参考資料5)

2-3.溝部孝彦の異議申立:
特許異議申立人溝部孝彦は、甲第7号証記載の周知事項と共に本件出願後の甲第3及び第4号証の記載事項を勘案すると、本件訂正前の請求項1及び2に記載された発明は、(1)本出願以前に出願され本件出願後に公開された特願平5-509502号(甲第1号証に対応)の出願当初の明細書に記載される発明と実質的に同一であって、その出願人及び発明者が同一であるともいえないものであり、かつ(2)甲第2、第5、第6及び第8号証の記載に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、訂正前の請求項1及び2に係る特許は特許法第29条第2項及び同第29条の2の規定に違反してなされたものである旨、及び(3)訂正前の特許明細書に係る本件特許は特許法第36条第4項に規定する要件を満たしていない出願に対してなされたものである旨を主張している。


甲第1号証: 特表平7-505761公報(特願平5-509502号) (刊行物5)
甲第2号証: Clinical Research,Vol.39,No.2,380A,1991,(April 2,1991) (刊行物1)
甲第3号証: Molecular Immunology,Vol.31,No.6,p.471-484(1994) (参考資料4)
甲第4号証: ATCC Cell Lines 5c8
甲第5号証: J.Immunology,Vol.147,p.3389-3395(1991.11.15) (刊行物2)
甲第6号証: J.Immunology,Vol.146,No.4,p.1118-1124(1991.2.15) (刊行物4)
甲第7号証: 続生化学実験講座、第5巻、免疫生化学研究法、第126-129頁(1987)
甲第8号証: 日本血液学会雑誌第47巻第7号第1433-1444頁(昭和59年) (刊行物3)

3.対比・判断:
前記訂正がなされたことで、本件発明には、もはやヒトCD-40Lに対する抗体もしくはモノクローナル抗体は含まれないので、各異議申立人が指摘する刊行物5(エーザイの甲第3号証、鈴木正一の甲第3の1号証、溝部孝彦の甲第1号証)に対応した出願明細書の記載に基づく特許法第29条の2違反についての瑕疵は解消された。
また、刊行物1(エーザイの甲第1号証、鈴木正一の甲第1号証、溝部孝彦の甲第2号証)及び本件第1優先権主張日後第2優先権主張日前に頒布された刊行物2(エーザイの甲第2号証、鈴木正一の甲第2号証、溝部孝彦の甲第5号証)の記載事項に基づいて容易に発明できるとするヒトCD40-L抗体(モノクローナル抗体)についての主張ももはやなりたたない。
そこで、以下、マウスCD40-L抗体(モノクローナル抗体)に対する(1)特許法第29条第2項違反の主張、及び(2)特許法第36条違反の主張について検討する。

3-1.(1)特許法第29条第2項違反の主張について:
異議申立人のうち、溝部孝彦は、刊行物4(溝部孝彦の甲第6号証)の記載に基づいてマウスCD40-L抗体もしくはモノクローナル抗体を取得することが当業者に容易になし得た旨主張している。
刊行物4によれば、マウス由来のヘルパーT細胞(Th細胞)をCD3抗体で活性化した「活性化T細胞膜成分」が精製されており、当該「活性化T細胞膜成分」にはB細胞活性化能があることが示されているとはいえるものの、「Thエフェクター機能の原因となるTh膜分子の正体は不明である(同第1122頁最終段落8-10行)。」と記載されているように、「B細胞活性化因子」が単離・精製されたわけではなく、単一のタンパク質抗原としての「B細胞活性化因子」が具体的に記載されているとすらいえない。
なるほど、木村昭治教授鑑定書(エーザイの甲第8号証)の記載及び刊行物3(鈴木正一の甲第6号証、溝部孝彦の甲第8号証)の記載からみて、本件第1優先権主張日前に、細胞膜自体を用いて細胞膜抗原を認識するモノクローナル抗体を取得する手法自体は周知であり、その成功例も知られていたとしても、刊行物4における「活性化T細胞膜成分」は多数の表面抗原混合物から構成されると考えられ、その中での「B細胞活性化因子」が占める割合も不明であるばかりか、そもそも単一成分か否かも不明であるような場合であり、そのような場合であっても直ちに適用できるといえるほどに確実性のある技術であったとまではいえない。
そして、本件発明においては、マウスCD40-L遺伝子がクローニングされ、全長もしくは可溶性のマウスCD-40Lタンパク質が提供されたことで、はじめて従来技術からみて格段に簡単かつ確実に、当業者がマウスCD40-Lを認識できる抗体もしくはモノクローナル抗体を取得することができるようになったというべきである。このようなとき、本件発明の当該技術分野における貢献は多大なものがあり、その効果は格別なものであるとするのが相当である。
したがって、各異議申立人の提出した全証拠及び主張を勘案しても、本件発明は刊行物4及び他の各甲号証の記載に基づいて当業者が容易に発明できたものであるとする主張は採用できない。

3-2.(2)特許法第36条違反の主張について:
異議申立人鈴木正一及び溝部孝彦は、本件特許明細書の記載からではマウスCD40-L抗体もしくはモノクローナル抗体についての発明は当業者が容易に実施できない旨を主張している。
本件明細書には、実際にマウスCD-40L抗体もしくはモノクローナル抗体を取得した例はなく、実施例7(【0109】〜【0111】)として記載されているモノクローナル抗体作製法は、マウスを免疫感作する一般的なモノクローナル抗体作製法が記載されているのみである。むしろ実施例7に記載されるように免疫動物としてマウスを用いた場合には通常免疫寛容が働くと考えられるから、実施例通りに追試してもマウスCD40-Lモノクローナル抗体が容易に取得できない点は、両異議申立人の主張する通りである。
しかしながら、本件優先権主張日から4年も前に発行された一般的なモノクローナル抗体作製のための教科書的実験マニュアル本である「『単クローン抗体実験マニュアル』講談社サイエンティフィック(1987.11.20)発行、第13-18頁(特に第16頁表2.2)」によれば、本件優先日前には免疫動物としてラットを用いたマウス由来タンパク質のモノクローナル抗体作製例も多数知られており、ラット/ラットのハイブリドーマ系はマウス/マウスの系と同様に簡単に入手可能な実験系であったといえるから、マウスCD40-Lモノクローナル抗体を得ようとする当業者が本件特許明細書を読むときには、実施例7のマウスを適宜ラットに置き換えて理解するということができる。
そして、本件特許明細書においては、マウスCD40-L遺伝子の全長がクローニングされ、全塩基配列及び対応するアミノ酸配列と共にその可溶化部分が明記されているばかりか、実際にマウスCD40-Lを膜結合蛋白もしくは融合蛋白の形態で発現させそのB細胞刺激活性等を確認している。このことは、遺伝子組換え法によりマウスCD40-L本来の生理学的活性を保持したタンパク質、即ち立体構造的にも天然体と類似したマウスCD40-Lタンパク質が取得できたことに他ならず、当該タンパク質は同様に本来の免疫学的活性も保持していると考えるのが自然である。
そうしてみると、天然体と同様の抗原性を保持したマウスCD40-Lが遺伝子組換え法で大量に取得できるといえるわけだから、当該抗原タンパク質を高濃度で免疫することが可能であり、上述の周知のラット/ラットの系を用いることで、当業者は容易にかつ確実にマウスCD40-Lモノクローナル抗体を取得することができるとすることに無理はない。即ち、本件特許明細書の発明の詳細な説明中には、本件発明が当業者にとって充分に容易に実施できる程度に記載されているとするのが相当である。
したがって、両異議申立人の上記主張は採用することができない。

3-3.以上述べたように、本件発明については、マウスCD40-L抗体(モノクローナル抗体)に対する異議申立人の主張も採用できない。

〔4〕結語
以上のとおりであるから、特許異議の申立ての理由及び証拠によっては本件特許を取り消すことはできない。
また、他に本件特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
新規なサイトカインに対する抗体
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
CD40-Lと免疫反応性の抗体であって、前記CD40-Lが以下の:
(a)配列番号:2のアミノ酸1-260;および
(b)配列番号:2のアミノ酸47-260
からなるグループから選択されるアミノ酸配列を有するものである、前記抗体。
【請求項2】
モノクローナル抗体である、請求項1に記載の抗体。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なサイトカイン(cytokine)に関する。より具体的には、本発明は、ヒトCD40に結合し、アゴニスト及びアンタゴニスト活性の両方を有する可溶性で膜結合型のマウス及びヒトサイトカインのクローニングに関する。
【0002】
【従来の技術】
“インターロイキン”の呼称を有するサイトカインは、免疫エフェクター細胞に影響を及ぼすタンパク質因子である。インターロイキン-1からインターロイキン-12までで呼ばれているサイトカインが報告されており、インターロイキンと命名されている。他の既知のサイトカインには、腫瘍壊死因子(TNF)、顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)、マスト細胞成長因子(MGF)、表皮成長因子(EGF)、血小板由来成長因子(PDGF)、神経成長因子(NGF)、エリスロポイエチン(EPO)、γ-インターフェロン(γ-IFN)等が含まれる。
【0003】
2種の異なるTNFレセプター(タイプI及びタイプII)のDNAがクローン化されている(スミス(Smith)ら,Science 248:1019,1990;及びシャル(Schall)ら,Cell 61:361,1990)。両方の型のTNFレセプターは互いに関連していて、そのメンバーに神経成長因子レセプター(ジョンソン(Johnson)ら,Cell 47:545,1986)、B細胞抗原CD40(スタメンコビック(Stamenkovic)ら,EMBO J.8:1403,1989)、T細胞抗原OX40(マレット(Mallett)ら,EMBO J.9:1063,1990)、ヒトFas抗原(イトウ(Itoh)ら,Cell 66:233,1991)及びマウス4-1BBレセプター(クォン(Kwon)ら,Cell Immunol.121:414,1989〔クォンらI〕及びクォンら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:1963,1989〔クォンらII〕)が含まれるレセプターのファミリーに属している。
【0004】
ヒトCD40タンパク質(CD40)は、30,600の分子量、及び疎水性アミノ酸を主として含む19アミノ酸分泌シグナルペプチドを有する277アミノ酸のペプチドである(スタメンコビックら)。成熟ヒトCD40タンパク質の分子量(グリコシル化は除く)は28,300である。ヒトCD40をコードするcDNAは、バーキットリンパ腫細胞系ラージから調製されたcDNAライブラリーから単離された。CD40cDNAによりコードされる推定上のタンパク質は、推定上のリーダー配列、膜貫通ドメイン及び膜結合レセプタータンパク質に共通の幾つかの他の特徴を含む。CD40は、Bリンパ球、上皮細胞及び幾つかのカルチノーマ(carcinoma)細胞系上で発現されることが見出されている。
【0005】
CD40に対して向けられたモノクローナル抗体(mAb)は、ヒトB細胞の種々の機能的作用を媒介することが示されている。これら作用には:(a)同型付着(ゴードン(Gordon)ら,J.Immunol.140:1425,1988〔ゴードンらI〕);(b)細胞の大きさの増加(ゴードンらI及びバーレ(Valle)ら,Eur.J.Immunol.19:1463,1989);(c)抗IgM、抗CD20mAb、フォルボールエステル単独(クラーク(Clark)ら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 83:4494,1986;及びパウリー(Paulie)ら,J.Immunol.142:590,1989)、又はインターロイキン-4と組み合わせたフォルボールエステル(ゴードンら,Eur.J.Immunol.17:1535,1987〔ゴードンらII〕)で活性化されたB細胞の増殖;及び(d)インターロイキン-4(IL-4)刺激T-除去培養物からのIgE(ジャバラ(Jabara)ら,J.Exp.Med.172:1861,1990;ザング(Zhang)ら,J.Immunol.146:1836,1991)及びIgM(ガスカン(Gascan)ら,J.Immunol.147:8,1991)の産生が含まれる。
【0006】
バンチェレイア(Banchereau)ら,Clin.Immunol.Spectrum 3:8,1991〔バンチェレイアらI〕によりmAb89と呼ばれるかかる抗体の1つが、比較的低い抗体濃度(30ng/ml又は約10-10M)でヒトB細胞増殖を誘発することが見出されている。増殖は2〜3週間続いて10倍に拡大したヒトB細胞個体群が得られた。CD40表面分子がIgMにより架橋された場合は、B細胞の最高の刺激が起こった。もう1つの抗CD40mAbのFab断片は、弱い増殖応答を誘発しただけであった。更に、バンチェレイアら,Science 251:70,1991〔バンチェレイアらII〕は、ヒトFcレセプターで形質移入したマウス線維芽細胞のLtk-細胞系及びヒトCD40に特異的なモノクローナル抗体の両方と共にインキュベートすると、休止期のヒトB細胞が持続した増殖の状態に入ることを報告した。バンチェレイアらIIは、架橋CD40がB細胞のクローン拡大に必要であることを見出した。
【0007】
CD23は、T細胞ではなく殆どのIgM-/IgD-成熟B細胞上で発現されることが見出されている低親和性IgEレセプターである。CD23は配列決定されており、その配列はキクタニ(Kikutani)ら,Cell 47:657,1986に記載されている。可溶性CD23(sCD23)は、ウサギにおいて発熱反応を誘発し、この反応はヒトIgEの投与によって阻害されることが見出された(ガーデリ(Ghaderi)ら,Immunology 73:510,1991)。従って、CD23は可溶性CD40又はCD40-L作用の適切なマーカーであると言える。
【0008】
本発明がなされる以前にCD40のリガンドは知られていない。従って、当該技術分野において、CD40リガンド(CD40-L)を同定しかつその特性を明らかにする必要が存在する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
新規なサイトカイン(以下“CD40-L”という)を単離してその特性を明らかにした。代表的なマウスCD40-LcDNAのヌクレオチド配列及び推定アミノ酸配列を配列番号:1及び図1に開示し、そのアミノ酸配列も配列番号:2に掲げる。代表的なヒトCD40-LcDNAのヌクレオチド配列及び推定アミノ酸配列を配列番号:11及び図2に開示し、そのアミノ酸配列も配列番号:12に掲げる。本発明は、更に、温和な又は苛酷なストリンジェント条件下(under moderate or severe stringency conditions)で、配列番号:11によって規定されるプローブ(ヒトCD40-Lのコーディング領域)に、配列番号:11のヌクレオチド46からヌクレオチド828までに及ぶ該配列の断片に、又は図2(配列番号:11)に相補的なDNA又はRNA配列又はそれらの断片にハイブリダイズするヌクレオチド配列によってコードされる他のCD40-Lポリペプチドも含む。本発明は、更に、遺伝子コードの縮重により、上記の核酸配列によってコードされるポリペプチドに実質的に同一又は実質的に類似のポリペプチドをコードする核酸配列、及びそれらに相補的な配列を含む。
【0010】
CD40-Lは、そのC-末端で細胞外領域を有し、N-末端で膜貫通領域と細胞内領域を有するタイプII膜ポリペプチドである。マウスCD40-Lの可溶体は、EL-4細胞からの上澄み液の中に見出されており、EL-4細胞は、ここに記載したビオチニル化CD40/Fc融合タンパク質に基づいて選別したものである。可溶性CD40-Lは、CD40-Lの細胞外領域又はその断片を含む。マウスCD40-Lのタンパク質配列は図1及び配列番号:2に記載されており、ヒトCD40-Lのタンパク質配列は図2及び配列番号:12に記載されている。マウスCD40-Lの細胞外領域は、図1及び配列番号:2のアミノ酸47からアミノ酸260に及んでおり、ヒトCD40-Lの細胞外領域は、図2及び配列番号:12のアミノ酸47からアミノ酸261に及んでいる。CD40-Lの生物活性は、このサイトカインのCD40との結合によって媒介されており、B細胞増殖及びIgE分泌を含む抗体分泌を含む。
【0011】
本発明は、更に、配列番号:1及び配列番号:11に及び図1及び2に記載したCD40-Lのヌクレオチド配列又はCD40-Lの該ヌクレオチド配列に相補的なDNA又はRNA配列から選ばれる少なくとも約12ヌクレオチドの配列に対応するアンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチド(デオキシリボヌクレオチド又はリボヌクレオチド)を提供する。かかるアンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドは、CD40-LmRNAの転写又はポリペプチドの翻訳を阻止する。
【0012】
より更には、本発明は、CD40-L免疫原に特異的な抗体を生ずる免疫原として働くことのできる、配列番号:1又は配列番号:11によりコードされるアミノ酸配列から選ばれる少なくとも10アミノ酸のタンパク質配列に対応するCD40-Lペプチド断片を提供する。かかるCD40-L免疫原断片は、CD40-Lに特異的なモノクローナル抗体を供給する際に、抗原決定基として役立ち得る。
【0013】
本発明は、また、ヒトCD40の細胞外領域を含むヒトCD40/Fc融合タンパク質及び可溶性CD40タンパク質(sCD40)も提供する。sCD40及びCD40/Fc融合タンパク質の両方は、CD40-L又は抗CD40mAb誘導B細胞刺激、B細胞内でのIL-4誘導IgE刺激及びIL-4誘導CD23誘発を阻害することができる。
【0014】
【課題を解決するための手段】
マウス及びヒトCD40のリガンドとして働くことのできる新規なポリペプチドを単離して配列決定した。より詳しくは、これらリガンドをコードするcDNAをクローン化して配列決定した。更に、組換えCD40-Lポリペプチドの発現方法も提供する。CD40-Lポリペプチドには、ヒト又はマウスCD40-Lの誘導体又は類縁体の如き、他の型の哺乳動物CD40-Lが含まれる。マウス及びヒトCD40-Lは、完全長のC-末端においてそれぞれ214及び215アミノ酸細胞外領域、つまり膜結合ポリペプチドを含む。該細胞外領域は、CD40に結合するドメインを含有する。マウス及びヒトCD40-Lは、更に、いずれかの側に荷電したアミノ酸により描写される相同な疎水性24アミノ酸膜貫通領域及びそれらのN-末端において22アミノ酸細胞内領域を含む。本発明は、更に、該細胞外領域の全部若しくは一部分又は該細胞外領域の誘導体を含む完全長CD40-Lポリペプチド又はその断片、及びマウス又はヒトCD40-LをコードするcDNAで形質移入され、膜結合タンパク質としてヒト又はマウスCD40-Lを発現する哺乳動物細胞を包含する。
【0015】
本発明は、CD40-Lポリペプチドをコードする単離されたDNA配列及びかかる単離されたDNA配列に相補的なDNA又はRNA配列を含む。該単離されたDNA配列及びそれらの相補体は、(a)図2(配列番号:11)に記載したDNA配列のヌクレオチド184から828、ヌクレオチド193から828又はヌクレオチド193から762及びそれらの相補体、(b)温和なストリンジェント条件下で、(a)のDNA配列又はそれらの相補体とハイブリダイズし、CD40-Lポリペプチド、その類縁体又は誘導体をコードするDNA配列、及び(c)遺伝子コードの縮重により、前述のDNA配列又はそれらの相補体のいずれかによってコードされるCD40-LポリペプチドをコードするDNA配列からなる群から選ばれる。加えて、本発明は、CD40-Lポリペプチド及びその類縁体をコードするDNA配列を含むベクター、及びかかるベクターで形質移入された宿主細胞を包含する。
【0016】
ここに開示した新規なサイトカインは、CD40、つまりTNFレセプタースーパーファミリーのメンバーであるレセプター、のリガンドである。従って、CD40-Lは、例えば、Bリンパ球によって発現されることが知られている、CD40を介するシグナルの変換を司っているようである。完全長CD40-Lは、そのC-末端において細胞外領域、膜貫通領域、及びそのN-末端において細胞内領域を有する膜結合ポリペプチドである。CD40-Lの可溶体は、該細胞外領域又はその断片から作ることができ、可溶性CD40-Lは、CD40-Lの膜結合体を発現する細胞からの培養上澄み液中に見出された。マウスCD40-Lの細胞外領域のタンパク質配列は、図1及び配列番号:2のアミノ酸47からアミノ酸260に及ぶ。ヒトCD40-Lの細胞外領域のタンパク質配列は、図2及び配列番号:12のアミノ酸47からアミノ酸261に及ぶ。CD40-Lの生物活性は、CD40又はその種特異的同族体と結合することによって媒介され、B細胞の増殖及び活性化B細胞のからのイムノグロブリン分泌の誘発を含む。CD40-L(可溶性モノマー型及びオリゴマー型並びに膜結合型を含む)は、添加IL-4の存在なしにB細胞増殖及びイムノグロブリン分泌(IgE分泌は除く)をもたらすことができ、活性を媒介するためにIL-4及び架橋を必要とする抗CD40抗体とは対照的である。
【0017】
CD40-Lとは、CD40又はCD40の哺乳動物同族体に結合することのできるポリペプチドのことをいう。ここで用いる場合、“CD40-L”という用語には、膜貫通及び細胞内領域を欠く可溶性CD40-Lポリペプチド、ヒトCD40-Lの哺乳動物同族体、ヒト又はマウスCD40-Lの類縁体、又はヒト又はマウスCD40-Lの誘導体が含まれる。
【0018】
CD40-Lは、CD40-Lポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の突然変異によっても得ることができる。ここで言うCD40-L類縁体は、ヒト又はマウスCD40-Lの配列に実質的に相同性のポリペプチドであるが、1又は2以上の欠失、挿入又は置換の故に、天然配列のCD40-L(ヒト又はマウス種)ポリペプチドとは異なるアミノ酸配列を有する。CD40-Lの類縁体は、オリゴヌクレオチド合成及び連結により又は部位特異的突然変異誘発により調製したDNA構築体から合成することができる。
【0019】
グリコシル基、脂質、リン酸、アセチル基等の如き他の化学部分と共有結合性又は集合性複合体を形成することによって、又はアミノ酸配列突然変異体を作り出すことによって、ヒト又はマウスCD40-Lの一次アミノ酸構造を修飾し、CD40-L誘導体を作り出すことができる。CD40-Lの共有結合性誘導体は、特定の官能基をCD40-Lアミノ酸側鎖又はCD40-LポリペプチドのN-末端若しくはC-末端又はその細胞外ドメインに連結することによって調製する。本発明の範囲に入るCD40-Lの他の誘導体には、例えば、N-末端又はC-末端融合のような組換え培養物中での合成によるCD40-Lと他のタンパク質又はポリペプチドとの共有結合性又は集合性複合体又はその断片が含まれる。例えば、該複合体は、翻訳と同時に又は翻訳後に該複合体の移動をその合成部位から細胞膜若しくは細胞壁の内側若しくは外側へと行う、CD40-LポリペプチドのN-末端領域又はC-末端領域におけるシグナル又はリーダーポリペプチド配列を含んでもよい(例えば、サッカロミセス属のα-因子リーダー)。CD40-Lポリペプチド融合体は、CD40-Lの精製及び同定を容易にするために付加したポリペプチド(例えば、ポリ-His)を含んでもよく、又、新規な多官能性存在物を提供するために他のサイトカインとの融合体を含んでもよい。他のサイトカインには、例えば、インターロイキン-1から13までのいずれか、TNF(腫瘍壊死因子)、GM-CSF(顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子)、G-CSF(顆粒球コロニー刺激因子)、MGF(マスト細胞成長因子)、EGF(表皮成長因子)、PDGF(血小板由来成長因子)、NGF(神経成長因子)、EPO(エリスロポイエチン)、γ-IFN(γ-インターフェロン)、4-1BB-L(4-1BBリガンド)及び免疫細胞成長、分化又は機能に影響を及ぼす他のサイトカインが含まれる。
【0020】
本発明の範囲内の核酸配列には、温和な又は苛酷なストリンジェント条件下で、配列番号:1又は配列番号:11のヌクレオチド配列にハイブリダイズするDNA及び/又はRNA配列又は相補的な配列が含まれる。温和にストリンジェントなハイブリダイゼーション条件とは、例えば、サムブルーク(Sambrook)ら,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,2 ed.Vol.1,pp.1.101-104,ColdSpring Harbor Laboratory Press,(1989)に記載されている条件をいう。サムブルークらによって定義された温和でストリンジェントな条件には、5×SSC、0.5%SDS、1.0mM EDTA(pH8.0)の予備洗浄溶液の使用及び50℃で一晩の5×SSCでのハイブリダイゼーションが含まれる。苛酷でストリンジェントな条件には、より高温でのハイブリダイゼーション及び洗浄が含まれる。
【0021】
CD40-Lの生物活性は、例えば、CD40のリガンド結合ドメインへの結合の競合により測定することができる(即ち、競合結合測定法)。マウスCD40-L及びヒトCD40-Lの両方がヒトCD40に結合する。ヒトCD40についてのマウスCD40-L(選別したマウスEL-40.9細胞上で発現したもの)の結合親和性は、約1.74×109M-1であった。同じく、ヒトCD40についてのマウスCD40-L(選別していないマウスEL-46.1細胞上で発現したもの)の結合親和性は、約2.3×109M-1であった。両方の結合親和性測定値は、サイトカイン/サイトカインレセプター結合の通常の範囲内である。
【0022】
CD40-Lポリペプチドについての競合結合測定法の1つの形は、放射標識した可溶性の図1(配列番号:1)によるマウスCD40-L又は図2(配列番号:11)によるヒトCD40-L、及びCD40を発現する無傷細胞(例えば、ヒトB細胞)を用いる。無傷細胞の代わりに、プロテインA又はプロテインG相互作用を介してそのFc領域で固相に結合した(CD40/Fc融合タンパク質の如き)可溶性CD40と置き換えてもよい。競合結合測定法の第2の形は、CD40/Fc融合タンパク質の如き放射標識した可溶性CD40、及びCD40-Lを発現する無傷細胞を用いる。また、可溶性CD40-Lを固相に結合してもよい。
【0023】
競合結合測定法は、標準的な方法を用いて行うことができる。例えば、放射標識マウスCD40-Lを用いて推定上のCD40-L同族体と競合させ、表面結合CD40に対する結合活性を測定することができる。競合的オートラジオグラフプレート結合測定法により定量的結果を得ることができ、又定量的結果を得るためにスキャッチャードプロットを用いることもできる。
【0024】
CD40を発現する無傷細胞での競合結合測定法は、2つの方法で行うことができる。第1の方法では、懸濁液中で又は組織培養プレートへの粘着によるかのいずれかでB細胞を成育させる。粘着細胞は、37℃で10分間、5mM EDTAで処理することによって剥がすことができる。第2の方法では、膜結合CD40を発現する形質移入COS細胞を用いることができる。COS細胞又は他の哺乳動物細胞を適当なベクター中のヒトCD40cDNAで形質移入して、細胞外領域を有する完全長CD40を細胞外に発現させることができる。
【0025】
また、可溶性CD40を、カラムクロマトグラフィーマトリックス、又は試験管又は125Iの如き検出可能な部分の存在についての分析に適する類似の支持体の如き固相に結合してもよい。固相への結合は、例えば、CD40/Fc融合タンパク質を得て、それをプロテインA又はプロテインG表面に結合させることによって行うことができる。
【0026】
CD40-L及びその同族体の生物活性を測定する他の手段は、複合化した可溶性CD40(例えば、125I-CD40/Fc)を上記と類似の競合測定法において用いることである。しかしながら、この場合は、CD40-Lを発現する無傷細胞、又は固体支持体に結合した可溶性CD40-Lを用いて、推定上のCD40同族体を含有するサンプルに複合化した可溶性CD40のCD40-Lへの結合についての競合を測定する。
【0027】
CD40-Lは、B細胞増殖検定法で生物活性を測定することによって分析してもよい。ヒトB細胞は、デフランス(Defrance)ら,J.Immunol.139:1135,1987により記載された陰性選択法及びパーコール(Percoll)密度沈降法による精製により、ヒト扁桃腺から得ることができる。バーキットリンパ腫細胞系を用いて、CD40-Lに応答する細胞増殖を測定してもよい。バーキットリンパ腫細胞系の例には、例えば、ラージ(ATCC CCL86)、ダウジ(Daudi)(ATCC CCL213)及びナマルワ(Namalwa)(ATCC CRL1432)が含まれる。膜結合CD40-LはB細胞増殖を刺激した。オリゴマー、好ましくはダイマーのCD40-Lは、B細胞増殖を刺激することができる。CD40(レセプター)は、B細胞のCD40-L増殖に対抗する。
【0028】
CD40-L生物活性を測定するための他の分析法は、CD40-L又はその誘導体又は類縁体による活性化に応答してB細胞により産生されるイムノグロブリンを測定することである。例えば、培養液中5×105細胞/mlのB細胞と共に少なくとも7日間インキュベートすることによって、ポリクローナルイムノグロブリン分泌を測定することができる。イムノグロブリン(Ig)産生は、マリスゼウスキー(Maliszewski)ら,J.Immunol.144:3028,1990〔マリスゼウスキーらI〕又はマリスゼウスキーら,Eur.J.Immunol.20:1735,1990〔マリスゼウスキーらII〕に記載された如きELISA分析法により測定することができる。マウスB細胞は、例えば、マウスから採取して、グラブシュタイン(Grabstein)ら,J.Exp.Med.163:1405,1986〔グラブシュタインらI〕、マリスゼウスキーらI及びマリスゼウスキーらIIに記載された操作に従って培養することによって得ることができる。
CD40-Lを、CD40を発現する細胞を検出するための結合分析に用いることもできる。例えば、図1(配列番号:1)によるマウスCD40-L若しくは図2(配列番号:11)によるヒトCD40-L、又はその細胞外ドメイン又は断片を、125Iの如き検出可能部分と複合化させることができる。125Iでの放射標識は、高い特異的活性に標識された機能性125I-CD40-L分子を生成する多くの標準的方法のいずれかにより行うことができる。また、比色定量又は蛍光定量反応を触媒することのできる酵素の如き他の検出可能部分、ビオチン又はアビジンを用いてもよい。CD40を発現する細胞を複合化CD40-Lと接触させることができる。インキュベーション後に未結合複合化CD40-Lを除いて、検出可能部分を用いて結合を測定する。
【0030】
CD40-Lポリペプチドは、ダイマー又はトリマーの如きオリゴマーとして存在してもよい。オリゴマーは、異なるCD40-Lポリペプチド上のシステイン残基間で形成されるジスルフィド結合により連結される。また、2つの可溶性CD40-LドメインをGly4SerGly5Serリンカー配列、又は米国特許第5,073,627号に記載された他のリンカー配列で連結することができる。なお、米国特許第5,073,627号は参照によりここに組み入れられるものとする。CD40/Fc融合タンパク質について記載したようにして、可溶性CD40-LのC-末端(細胞外ドメイン)をIgG1のFc領域(例えば、配列番号:3)に融合させることによって、CD40-Lポリペプチドを作り出してもよい。CD40-L/Fc融合タンパク質は、その組み立てが抗体分子のH鎖に非常に似ており、二価のCD40-Lを形成している。融合タンパク質が抗体のH鎖とL鎖の両方でできているなら、4つのCD40-L細胞外ドメインだけでCD40-Lオリゴマーを形成することが可能である。
【0031】
融合タンパク質は、望ましい配列からの断片の酵素切断及び連結の慣用技術を用いて調製してもよい。合成オリゴヌクレオチドを用いるPCR法を用いて目的の断片を調製及び/又は増幅することができる。目的の配列に該当する合成オリゴヌクレオチドのオーバーラッピングを使用して、融合タンパク質をコードするDNA構築体を調製することもできる。融合タンパク質は、CD40-Lと、リーダー(又はシグナルペプチド)配列、Fc領域、リンカー配列、及び融合タンパク質を容易に精製できかつ速やかに検出できる手段を提供する高度に抗原性の部分をコードする配列を含む2又は3以上の付加的な配列を含むこともできる。
【0032】
シグナルペプチドは、細胞からのタンパク質の分泌を促進する。代表的はシグナルペプチドは、ヒトインターロイキン-7(IL-7;グッドウィン(Goodwin)ら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:302,1989;図2B)のリーダー配列のアミノ末端25アミノ酸である。他のシグナルペプチドを用いてもよい。例えば、IL-7リーダー配列内の一定のヌクレオチドを、アミノ酸配列を変化させることなく変化させることができる。更に、IL-7配列がリーダー配列として働く能力に影響を及ぼさないアミノ酸変化を行うことができる。
【0033】
Flag(登録商標)オクタペプチド(Asp-Tyr-Lys-Asp-Asp-Asp-Asp-Lys)は、融合タンパク質の生物活性を変化させず、高度に抗原性であって特異的モノクローナル抗体により可逆的に結合されるエピトープを提供し、発現された融合タンパク質の検出と迅速にしかつ精製を容易にする。Flag(登録商標)配列も、Asp-Lys対合の直後の残基においてウシ粘膜エンテロキナーゼにより特異的に切断され、このペプチドでキャップされた融合タンパク質は、大腸菌内での細胞内分解に対して抵抗性であり得る。Flag(登録商標)配列に結合するマウスモノクローナル抗体を、受託番号HB9259でATCCに寄託した。Flag(登録商標)配列を含む融合タンパク質の精製において該抗体を使用する方法は、米国特許第5,011,912号に記載されており、参照によってここに組み入れられるものとする。
【0034】
適当なFc領域は、プロテインA又はプロテインGに結合でき、また別に、該Fc領域を含む融合タンパク質の精製又は検出に用いることのできる抗体によって認識されるFc領域として定義される。好ましいFc領域には、ヒトIgG1又はマウスIgG1のFc領域が含まれる。1つの例は、配列番号:3に示したヒトIgG1Fc領域であり、もう1つの例は、鋳型としてヒトcDNAを用いる、配列番号:9及び配列番号:10からのオリゴヌクレオチドプライマーからのPCRにより得られるcDNAによりコードされるFc領域である。適当なFc領域の一部分も用いることができ、例えば、プロテインAへの結合を司っているアミノ酸の配列を欠失した結果、生じたFc領域がプロテインAにではなくプロテインGに結合するようになったヒトIgG1のFc領域がある。
【0035】
〔Gly4Ser〕3繰り返し配列は、CD40-Lがその第二及び第三構造に正確に折り重なるのを確実にするのに充分な距離だけ、CD40-Lの細胞外領域を融合タンパク質のFc部分から離すリンカー配列を提供する。適するリンカー配列は、(1)柔軟に延びたコンフォメーションに適合し、(2)融合タンパク質の機能性ドメインと相互作用するおそれのある整然とした第二構造を形成しようとする傾向を示さず、そして(3)機能性タンパク質ドメインとの相互作用を助長するおそれのある疎水性又は荷電性が最小のものであろう。柔軟なタンパク質領域内の典型的な表面アミノ酸には、Gly、Asn及びSerが含まれる。事実上、Gly、Asn及びSerを含有するアミノ酸配列のあらゆる組み合わせが、リンカー配列についての上の規準を満足すると考えられる。Thr及びAlaの如き他の殆ど中性のアミノ酸をリンカー配列に用いてもよい。リンカー配列の長さは多様に変化してもよいが、該融合タンパク質の生物活性に有意な影響を与えてはならない。融合したタンパク質が、機能性ドメインを離して立体的干渉を防ぐのに用いることのできる必須ではないN-又はC-末端アミノ酸領域を有する場合は、リンカー配列は不要である。
【0036】
CD40-Lポリペプチドは、図1(配列番号:1)及び図2(配列番号:11)に示したCD40-Lの細胞外ドメインを含む可溶性ポリペプチドとして又はマウス及びヒト配列についてそれぞれ図1(配列番号:1)及び図2(配列番号:11)に示した該細胞外ドメイン、膜貫通領域及び短い細胞内ドメインを含む膜結合ポリペプチドとして存在してもよい。更に、本発明は、ジスルフィド相互作用により連結されるか、又はスペーサーアミノ酸連結基を有するか若しくは有しない融合ポリマーとして発現されるCD40-L細胞外ドメインのオリゴマー又はその断片を包含する。例えば、ダイマーCD40-L分子は、IgG Fc領域連結基により連結され得る。
【0037】
理論に拘束されることないが、膜結合CD40-L及びオリゴマーCD40-Lは、従来はIL-4の存在下で架橋抗CD40抗体によって達成されたに過ぎなかったIg形成及びB細胞の増殖を刺激する活性をもたらすことができる。更に、CD40-Lの細胞外ドメインだけを含み、CD40レセプターに結合できるモノマー可溶性CD40-Lは、膜結合及びオリゴマーCD40-L及び/又は架橋抗CD40抗体の活性に対抗するのに役立つと考えられる。更に、膜結合CD40-LとCD40との相互作用が、抗原特異性抗体産生及びポリクローナルIg分泌の両方へのB細胞成長及び分化のT細胞接触依存性誘発を司る主要な分子相互作用であると考えられる。この点で、完全長CD40-L(即ち、膜結合性であり、細胞内ドメイン、膜貫通領域及び細胞外ドメイン又はそれらの断片を有する)をコードするcDNAで形質移入された哺乳動物細胞は、B細胞成長、分化及び抗原特異性抗体産生の刺激を誘発するT細胞の能力に関し、T細胞を真似ることができる。オリゴマー可溶性CD40-L、好ましくは細胞外領域のダイマーの活性は、膜結合CD40-Lの生物活性を真似ることができると考えられる。更に、可溶性モノマーCD40-L(該細胞外ドメイン又はその断片を含む)は、CD40レセプターに結合してT細胞とB細胞の相互作用を阻止し、従って、それ自体モノマー型又はオリゴマー型であってもよいCD40(レセプター)細胞外ドメインに類似する活性を有することができる。また、CD40-Lは、B細胞成長、分化及び抗原特異性抗体産生の刺激を誘発できる可溶性因子として働くために、オリゴマー(好ましくはダイマー)であることができる。従って、膜結合CD40-L及びオリゴマーCD40-Lは、CD40アゴニストとして働く一方で、可溶性(モノマー)CD40-L及び可溶性CD40は、シグナルを有意に伝達することなくCD40レセプター部位を遮断することにより又はB細胞及び他の標的細胞上のCD40部位にCD40-Lが結合するを阻止することにより、CD40アンタゴニストとしても働くと考えられる。
【0038】
CD40アゴニスト及びCD40アンタゴニストの両方は有用な治療活性を有するであろう。例えば、CD40アゴニスト(即ち、膜結合CD40-L及びオリゴマーCD40-L)は、ワクチンアジュバントとして及びハイブリドーマ細胞からのmAb産生を刺激するのに有用である。CD40アンタゴニスト(即ち、CD40レセプター、CD40/Fc及びできるだけ可溶性のモノマーCD40-L)は、アレルギー、狼瘡、慢性間接リウマチ、インシュリン依存真性糖尿病(IDDM)、対宿主性移植片病(GVHD)等の如き高レベルの抗原抗体複合体の存在を特徴とする自己免疫疾患の治療に有用である。
【0039】
ヒトB細胞からのIgE分泌は、T細胞存在下でIL-4により誘発され得る(ベルセリ(Vercelli)ら,J.Exp.Med.169:1295,1989)。更に、IgE産生は、抗CD40mAbの添加によって、T細胞除去PBM(末梢血単核細胞)から誘発され得る(ジャバラら,J.Exp.Med.172:1861,1990及びザングら,J.Immunol.146:1836,1991)。本発明は、更に、T細胞存在下のIL-4により又はCD40-L(好ましくは、膜結合CD40-L)により活性化された活性化B細胞からのIgE産生を阻害する方法であって、ここに記載したCD40/Fc融合タンパク質又は配列番号:3に記載したcDNA配列によりコードされる可溶性CD40を有効量投与することを含む方法を包含する。同様に、CD40レセプター及びできるだけ可溶性のCD40-L(モノマーだけ)も、他の抗体アイソタイプの分泌を遮断することができる。
【0040】
本発明は、更に、天然パターンのグリコシル化を伴うか又は伴わないCD40-Lポリペプチドを包含する。酵母又は哺乳動物発現系(例えば、COS-7細胞)内で発現されたCD40-Lは、何を発現系に選ぶかに依存して、分子量及びグリコシル化パターンに関し、天然CD40-Lポリペプチドと類似していても有意に異なっていてもよい。大腸菌の如き細菌発現系でのCD40-Lポリペプチドの発現により、グリコシル化されていない分子が得られる。
【0041】
生物活性又は結合に必要ではない、アミノ酸残基若しくは配列の種々の付加体若しくは置換体、又は末端若しくは内部残基若しくは配列の欠失体をコードするDNA構築体を調製することができる。例えば、細胞外CD40-L N-グリコシル化部位を修飾してグリコシル化を前もって排除し、酵母発現系を用いて同種の炭水化物減少類縁体を発現させることができる。真核性ポリペプチドにおけるN-グリコシル化部位は、アミノ酸三連体Asn-X-Yにより特徴付けられる。ここで、XはProを除くいずれかのアミノ酸であり、YはSer又はThrである。この三連体をコードするヌクレオチド配列を適当に修飾すると、Asn側鎖における炭水化物残基の結合を妨げる置換、付加又は欠失をもたらすであろう。他の例では、タンパク質の復元の際の正しくない分子内ジスルフィド橋の形成を防ぎながら、Cys残基をコードする配列を変化させて、Cys残基を欠失又は他のアミノ酸と置換させることができる。ヒトCD40-Lは、その細胞外ドメイン内に5つのCys残基を含む。かくして、タンパク質三次構造又はジスルフィド結合形成に影響を及ぼさずに、該5つのCys残基のうち少なくとも1つを他のアミノ酸で置換するか又は欠失させることができる。
【0042】
突然変異誘発への他のアプローチは、KEX2プロテアーゼ活性が存在する酵母系における発現を増進するために二塩基性アミノ酸残基をコードする配列の修飾を包含する。末端又は内部残基又は配列をコードする配列を欠失させることにより、CD40-Lポリペプチドのサブユニットを構築してもよい。
【0043】
CD40-Lポリペプチドは、多エクソン遺伝子によりコードされる。本発明は、更に、転写後の異なるmRNAスプライシングを原因とすることができる別のmRNA構築体、及びここに開示したcDNAと同一性又は類似性を有する領域を共有する別のmRNA構築体を包含する。
【0044】
アンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドは、標的CD40-LmRNA(センス)又はCD40-L DNA(アンチセンス)配列に結合できる一本鎖核酸配列(RNA又はDNAのいずれか)を含む。本発明によるアンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドは、配列番号:1若しくは配列番号:11の、又は配列番号:1若しくは配列番号:11に相補的なDNA又はRNAの断片を含む。かかる断片は、少なくとも約14のヌクレオチドを含む。好ましくは、かかる断片は、約14〜約30のヌクレオチドを含む。CD40-LのcDNA配列に基づいてアンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドを作り出す能力は、例えば、シュタイン(Stein)及びコーエン(Cohen),Cancer Res.48:2659,1988及びファン・デル・クロール(Van der Krol)ら,BioTechniques 6:958,1988に記載されている。
【0045】
アンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドの標的核酸配列への結合により、二重鎖の形成がもたらされ、この二重鎖形成が、該二重鎖の分解の増進、転写又は翻訳の早期終結を含む幾つかの手段のうちの1つ又は他の手段により翻訳(RNA)又は転写(DNA)を遮断する。適するポリメラーゼプロモーターには、あらゆるRNAポリメラーゼについてのプロモーター、又はあらゆるDNAポリメラーゼについてのプロモーターが含まれる。アンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドは、更に、修飾された糖-ホスホジエステル主鎖(又はWO91/06629に記載されたものの如き他の糖結合)を有するオリゴヌクレオチドを含む。この場合、かかる糖結合は内因性ヌクレアーゼに耐性である。耐性糖結合を有するかかるオリゴヌクレオチドは、in vivoで安定である(即ち、酵素分解に対して抵抗できる)が、標的ヌクレオチド配列に結合できる配列特異性を保持している。センス又はアンチセンスオリゴヌクレオチドの他の例には、WO90/10448に記載されたものの如き有機部分、及びポリ(L-リシン)の如き標的核酸配列についての該オリゴヌクレオチドの親和性を高める他の部分に共有結合したオリゴヌクレオチドが含まれる。更になお、エリプチシン(ellipticine)の如き挿入剤(intercalating agent)、及びアルキル化剤又は金属錯体をセンス又はアンチセンスオリゴヌクレオチドに付けて、標的ヌクレオチド配列に対する該アンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドの結合特異性を変えてもよい。アンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドは、例えば、CaPO4媒介DNA形質移入、エレクトロポレーションを含むあらゆる遺伝子移入法、又はエプスタイン・バー・ウィルスの如き他の遺伝子移入ベクターによって標的核酸配列を含有する細胞の中に導入することができる。アンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドは、好ましくは、該アンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドを適当なレトロウィルスベクターの中に挿入し、次いで、細胞と該挿入した配列を含有するレトロウィルスベクターをin vivo又はex vivoのいずれかで接触させることによって、標的核酸配列を含有する細胞の中に導入される。適するレトロウィルスベクターには、マウスレトロウィルスM-MuLV、N2(M-MuLV由来のレトロウィルス)、又はDCT5A、DCT5B及びDCT5C(PCT出願US90/02656を参照のこと)と呼称される二重コピーベクターが含まれるがこれらに限定されない。また、他のプロモーター配列を用いて該オリゴヌクレオチドを発現してもよい。
【0046】
センス又はアンチセンスオリゴヌクレオチドは、また、WO91/04753に記載されたようなリガンド結合分子を有する複合体の形成によって、標的ヌクレオチド配列を含有する細胞の中に導入してもよい。適するリガンド結合分子には、細胞表面レセプター、成長因子、他のサイトカイン、又は細胞表面レセプターに結合する他のリガンドが含まれるがこれらに限定されない。リガンド結合分子の複合化が、該リガンド結合分子がその対応する分子又はレセプターに結合する能力を実質的に妨害しないか、又は該センス又はアンチセンスオリゴヌクレオチド若しくはその複合体が細胞の中に入り込むのを遮断しないのが好ましい。
【0047】
また、センス又はアンチセンスオリゴヌクレオチドを、WO90/10448に記載されたようなオリゴヌクレオチド-脂質コンプレックスの形成によって、標的核酸配列を含有する細胞の中に導入してもよい。該センス又はアンチセンスオリゴヌクレオチド-脂質コンプレックスは、好ましくは内因性リパーゼによって細胞内で解離される。
【0048】
マウスCD40-LcDNAの配列を直接発現法によって得た。ヒトCD40-Lの配列は、マウスCD40-LcDNAをプローブとして用いて種間交叉ハイブリダイゼーション法によって得た。
【0049】
本発明者らは、まず、スタメンコビック(Stamenkovic)らに公表された配列(配列番号:4)に基づくプライマーを用いるポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法により、ヒトCD40の細胞外領域のクローン(そのレセプター)を得ることによってマウスCD40-Lをクローン化した。上流のオリゴヌクレオチドプライマー 5’-CCGTCGACCACCATGGTTCGTCTGCC-3’(配列番号:5)が、CD40のイニシエーターメチオニンから上流にSalI部位を導入し、下流のオリゴヌクレオチドプライマー 5’-CCGTCGACGTCTAGAGCCGATCCTGGGG-3’(配列番号:6)は、CD40のアミノ酸192の後ろに終結コドンを挿入し、そのあとにXba1及びSalI部位が続く。増幅したcDNAをSalIで消化し、pDC406(マクマハン(McMahan)ら,EMBO J.10:2821,1991)にクローン化してpDC406/sCD40を構築した。
【0050】
第2のCD40レセプター断片(配列番号:4)を、ヒトIgG1(配列番号:3)のFcドメインへの融合用にPCR法により得た。簡単に説明すると、上流のオリゴヌクレオチドプライマー(配列番号:5)及び融合鋳型(配列番号:4)は前と同じであった。下流のオリゴヌクレオチドプライマーは、CD40のアミノ酸193の後ろにアミノ酸Tyr Val Glu Pro Arg(配列番号:8)を挿入する5’-ACAAGATCTGGGCTCTACGTATCTCAGCCGATCCTGGGGAC-3’(配列番号:7)であった。Glu及びProは、ヒトIgG1の蝶番部の最初の2つのアミノ酸であり、そのあとにBgl II 制限部位が続く。該Bgl II 制限部位は、CD40の細胞外ドメインをヒトIgG1Fc領域の残りに融合するのに用いた。
【0051】
他のレセプターからのリガンド結合ドメインを含む他の融合タンパク質は、レセプターのリガンド結合ドメインのDNA配列を得て、プロテインA若しくはプロテインG、又はアフィニティ精製のできる他のポリペプチド、例えば、アビジン又はストレプトアビジンに結合する抗体分子のFc領域をコードするDNA配列にこの配列を融合させることによって作ることができる。得られる遺伝子構築体を哺乳動物細胞の中に導入して、融合タンパク質の一過性発現を行うことができる。レセプター/Fc融合タンパク質は、プロテインA又はプロテインGアフィニティ精製により精製することができる。レセプター/アビジン融合タンパク質は、ビオチンアフィニティクロマトグラフィーにより精製することができる。その後、高濃度の塩溶液又は他の適当な緩衝液で溶出することによって、該融合タンパク質をカラムから分離することができる。
【0052】
本発明者らは、ヒトの細胞からのcDNAを鋳型として用い、上流のオリゴヌクレオチドプライマー 5’-TATTAATCATTCAGTAGGGCCCAGATCTTGTGACAAAACTCAC-3’(配列番号:9)及び下流のオリゴヌクレオチドプライマー 5’-GCCAGCTTAACTAGTTCATTTACCCGGAGACAGGGAGA-3’(配列番号:10)を用いるPCR増幅法により、ヒトIgG1Fc領域をコードするcDNAを得た。該PCR増幅cDNAは、蝶番部の開始部位の近くにBgl II を導入した。これは、CD40の細胞外ドメインを連結してsCD40/Fc融合cDNAを構築するのに用い、この融合cDNAは、pDC406内に連結してpDC406/CD40/Fcを構築した。他の適するFc領域は、高い親和性でプロテインA又はプロテインGと結合できるあらゆる領域として定義され、ヒトIgG1又はマウスIgG1のFc領域が含まれる。1つの例は、配列番号:3に示したヒトIgG1Fc領域又はヒトcDNAを鋳型として配列番号:9及び配列番号:10からのオリゴヌクレオチドプライマーからのPCRにより得られるcDNAである。
【0053】
レセプター/Fc融合分子は、好ましくは、組換え哺乳動物細胞の培養で合成される。というのは、それらは原核細胞発現法により合成するには一般にあまりに大きくかつ複雑過ぎるからである。レセプター/Fc融合タンパク質の発現に適する哺乳動物細胞の例には、CV-1細胞(ATCC CCL70)及びCOS-7細胞(ATCC CRL1651)が含まれ、両方共サルの腎臓由来のものである。
【0054】
DNA構築体pDC406/CD40/Fcをサル腎臓細胞系CV-1/EBNA(ATCC CRL10478)内に形質移入した。pDC406プラスミドは、SV40、ヒト免疫不全ウィルス(HIV)、及びエプスタイン・バー・ウィルス(EBV)由来の調節配列を含む。CV-1/EBNA細胞系は、エプスタイン・バー・ウィルス核抗原-1(EBNA-1)をコードし、ヒトCMV即時-初期(immediate-early)エンハンサー/プロモーター由来のEBNA-1を構成的に発現する遺伝子でCV-1細胞系を形質移入することにより得られた。EBNA-1遺伝子は、pDC406の如きEBV複製起点を含有する発現ベクターのエピソーム複製を可能にする。
【0055】
CD40/Fc融合タンパク質を発現する形質移入体は、初めに、ドットブロット法又はウェスタンブロット法を用いて同定される。次いで、上澄み液をドットブロット又はゲル電気泳動に付してから、G28-5mAb(ヒトCD40レセプターに結合する抗体)と結合させるために該電気泳動したタンパク質を移す。次いで、ブロットしたタンパク質を放射標識125I-プロテインAと共にインキュベートし、洗浄して未結合標識を除き、そしてFcの発現について検査した。モノクローナル抗体G28-5は、クラーク(Clark)らの前記文献に従って作った。
【0056】
該融合構築体を発現する細胞を同定したので、形質移入細胞の大規模培養を行って、CD40/Fcを発現する細胞からの上澄み液を蓄積した。上澄み液中のCD40/Fc融合タンパク質をアフィニティ精製により精製した。簡単に説明すると、哺乳動物細胞上澄み液を(例えば、0.45μフィルターで)濾過し、濾液をプロテインA/G抗体アフィニティカラム(シュライハー(Schleicher)及びシュエル(Schuell),キーン(Keene),NH)に4℃で1.5cm×12.0cmカラムについて80ml/hの流速で適用することによって、CD40/Fc融合タンパク質を含有する1リッターの培養上澄み液を精製した。フリーのタンパク質が洗浄緩衝液中に検出されなくなるまで、カラムをPBS中の0.5M NaClで洗浄した。最後に、PBSでカラムを洗浄した。結合した融合タンパク質をpH2.8の25mMクエン酸緩衝液でカラムから溶出させ、pH9.1の500mM HEPES緩衝液でpH7にした。該溶出したCD40/Fc融合タンパク質の銀染色SDSゲルにより、>98%純度であることが分かった。
【0057】
ここに記載したようにして、可溶性CD40(sCD40)及びCD40/Fc融合タンパク質を作った。形質移入CV-1/EBNA細胞により発現されたsCD40をアフィニティ精製するために、該上澄み液をG28-5(抗CD40mAb)アフィニティカラムに通して精製した。タンパク質含有画分をプールし、G28-5結合測定及び還元剤として1mMジチオスレイトールの存在下でのSDS-PAGE(ナトリウムドデシルサルフェート・ポリアクリルアミドゲル電気泳動)による分析のためにアリコートを取った。分子量28,100ダルトンの1本のバンドが見られた。還元剤なしでは、sCD40のSDS-PAGE分析は2本のバンドを示し、大きいバンドの分子量は56,000であり、小さい方のバンドの分子量は28,000であった。該バンディングパターンは、sCD40の大部分は溶液中でジスルフィド結合ホモダイマーとして存在することを示している。28,000のバンドはフリーのモノマーである。
【0058】
銀染色によりCD40タンパク質を可視化した。サンプルタンパク質濃度は、超純粋ウシ血清アルブミンをスタンダードとするマイクロBCA測定法(ピアス(Pierce))を用いて測定した。可溶性CD40純度及びタンパク質濃度は、アミノ酸分析により確認した。精製した可溶性CD40をPVDFペーパーに吸収させ、アプライド・バイオシステムズ・モデル477Aタンパク質配列分析装置で、N-末端タンパク質配列分析についてのメーカーの説明書に従って、該ペーパーを自動エドマン分解に付した。この操作は、sCD40のタンパク質配列を点検した。
【0059】
可溶性CD40及びCD40/Fc融合タンパク質は、抗CD40mAb(G28-5)の不存在下でヒトB細胞応答を調節することができた。精製した扁桃腺B細胞を抗IgM及びヒトIL-4と一緒に培養して、sCD40又はCD40/Fc融合タンパク質のいずれかを添加した。どの型のCD40も、(トリチウム標識チミジン取り込みにより測定して)B細胞増殖への阻害作用を有さなかった。対照的に、IL-4レセプターは、濃度に依存して、IL-4誘導B細胞増殖を阻害した。
【0060】
2ドナーMLC(混合リンパ球培養)系でIL-4誘導IgE分泌を阻害する能力について可溶性CD40及びCD40/Fcを試験した。3実験において、CD40の濃度が増加するにつれて、IgE産生のレベルが減少した。10μg/mlの濃度で添加した可溶性CD40は、アレルギーのこのモデルにおけるIgE分泌を完全に阻害することができた。更に、CD40/Fcもその可溶性等価物と類似の作用を有した。しかしながら、IL-7レセプター・Fc融合タンパク質(公表されたIL-7レセプター配列で類似の操作により作った)の添加は、このモデルにおけるIgEの分泌に影響を及ぼさなかった。
【0061】
CD23のレベルもsCD40又はCD40/Fc融合タンパク質に対応して同じMLCで測定した。可溶性CD40は、IL-4単独で刺激した培養物に比較して、6日目で小さいが再現性よくsCD23レベルを低下させたが、12日目に同じ培養物においてより強い阻害作用を示した。IL-4刺激T除去PBM(末梢血マクロファージ)E-細胞による可溶性CD23の誘発もsCD40の添加により同じく影響を受け、6日目でsCD23レベルが小さく低下し、12日目でより著しい阻害作用を示した。各培養系において、CD40/Fc融合タンパク質での結果は、sCD40での結果と実質的に同じであった。
【0062】
CD40-LのcDNAを単離するために、市販の固相剤(IODO-GEN,ピアス)を用いて、精製したCD40/Fc融合タンパク質を125Iで放射標識した。この操作において、5μgのIODO-GENを10×75mmガラス試験管の底にプレートし、75μlの0.1Mリン酸ナトリウム(pH7.4)及び20μl(2mCi)Na125Iと共に4℃で20分間インキュベートした。次いで、45μlPBS(リン酸塩緩衝液)中に5μgのCD40/Fcを含有する第2ガラス試験管に該溶液を移して、この反応混合液を4℃で20分間インキュベートした。2ml充填容量のセファデックス(登録商標)G-25(シグマ)でゲル濾過することによってこの反応混合物を分画してから、2.5%(v/v)ウシ血清アルブミン(BSA)、0.2%(v/v)ナトリウムアジド及びpH7.4の20mM HEPES結合培地を含有するRPMI1640培地中で平衡化した。最終プールの125ICD40/Fcを結合培地中1×10-7Mの作業ストック溶液に希釈して、レセプター結合活性の検出し得る損失なしに4℃で1ヵ月まで貯蔵した。
【0063】
ビオチニル化CD40/Fc融合タンパク質の結合に基づいて、FACS(蛍光活性化細胞分離)により選別したEL-4細胞系からcDNAライブラリーを調製した。選別したEL-4細胞によるCD40のリガンドの発現に基づく蛍光強度の有意な変化があるまで、細胞を5回選別した。該5回選別細胞をEL-40.5細胞と呼び、EL-40.5mRNAからのcDNAライブラリーを作成するためにこれら細胞を培養した。簡単に説明すると、cDNAを合成し、空のpDC406ベクターの中に挿入して大腸菌に中に形質転換した。形質転換体をプールし、該プールからのDNAを単離し、CV1-EBNA細胞の中に形質移入して発現クローニングライブラリーを作成した。形質移入CV1-EBNA細胞をスライド上で3日間培養してCD40-Lを一過性発現させた。次いで、該形質移入細胞を含有するスライドを放射標識CD40/Fcと一緒にインキュベートし、洗浄して未結合CD40/Fcを除き、そしてグルタルアルデヒドで定着した。該定着スライドを液状写真乳剤に漬けて暗所で露光した。該スライドを現像した後、顕微鏡でそれらを別々に検査して、明るいバックグランドに対するオートラジオグラフの銀粒子の存在によりCD40-Lを発現する細胞を同定した。
【0064】
EL-40.5細胞からの発現クローニングライブラリーをスクリーニングし、約2000の別々のクローンを含有する1つのプールを、125I標識CD40/Fc融合タンパク質との結合について陽性であると同定した。このプールを約200コロニーのより小さなプールに分割した。該小さなプールを上記のようにしてスクリーニングした。該小さなプールのうちの1つがCD40-Lについて陽性であった。
【0065】
1つのクローンを単離して標準法により配列決定し、図1及び配列番号:1に示したマウスCD40-LのcDNA配列及び推定アミノ酸配列を得た。
【0066】
ヒト同族CD40-LcDNAを種間交叉ハイブリダイゼーション法により見出した。簡単に説明すると、CD3(10ng/ml)及びインターロイキン-2(IL-2,10ng/ml)に結合するOKT3抗体(ATCC,ロックビル,MD)で6日間処理した末梢血リンパ球から、ヒト末梢血リンパ球(PBL)cDNAライブラリーを作った。該PBL細胞を洗浄し、次いで10ng/mlPMA(フォルボールミリステートアセテート,シグマ,セントルイス)及び500ng/mlイオノマイシン(カルバイオケム(Calbiochem))で4時間刺激した。刺激したPBL細胞からmRNAを単離し、cDNAを生成させてcDNAをEcoRIリンカーに連結した。連結したcDNAを、メーカーの説明書に従って、λgt10ファージクローニングビヒクル(ギガパック(登録商標)ストラタジーン,サンディエゴ,CA)のEcoRI部位に挿入した。ファージを増幅し、15cmプレート当たり約20,000ファージの密度でプレートして、マニアチス(Maniatis)ら,Molecular Biology:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory,NY,1982,pp.316-328に記載されているようにして、ファージリフトを行った。配列番号:1及び図1のヌクレオチド13からヌクレオチド793までのマウスCD40-Lのコーティング領域に対応するマウスプローブを構築した。このプローブは、温和または苛酷なストリンジェント条件で、PBLライブラリーファージリフトとハイブリダイズした。簡単に説明すると、ハイブリダイゼーション条件は、6×SSC、1×デンハルツ溶液、2mM EDTA、0.5%Np40(ノニデットP-40洗浄剤)で63℃で一晩行うものであった。これに続いて、3×SSC、0.1%SDS中、55℃で3時間洗浄し、X線フィルムに一晩露光した。1000プラーク当たり約1プラークの頻度で陽性プラークを同定した。陽性プラークを2回精製して増幅した培養物からcDNAを調製した。
【0067】
ここに開示したマウス又はヒトCD40-LcDNA配列は、種間交叉ハイブリダイゼーション法によりマウス又はヒトCD40-Lの他の哺乳動物同族体をコードするcDNAを得るために用いることができる。簡単に説明すると、図1(配列番号:1)に記載したマウスCD40-L又は図2(配列番号:11)に記載したヒトCD40-Lの細胞外領域のヌクレオチド配列からオリゴヌクレオチドプローブを作成する。このプローブは、マニアチスらの前記文献に記載されたものの如き標準法によって作ることができる。マウス又はヒトプローブを用いて、温和なストリンジェント条件で、哺乳動物cDNAライブラリー又はゲノミックライブラリーをスクリーニングする。哺乳動物cDNAライブラリー又はゲノミックライブラリーの例には、cDNAについて、哺乳動物の末梢血リンパ球から作られるライブラリーが含まれる。また、種々の細胞系から単離した種々のcDNAライブラリー又はmRNAをノーザンハイブリダイゼーションによりスクリーニングして、哺乳動物CD40-L DNA又はmRNAの適当な供給源を確認することができる。
【0068】
組換えDNA法によるCD40-Lの発現のための組換え発現ベクターは、哺乳動物、微生物、ウィルス、又は昆虫遺伝子由来のものの如き適当な転写又は翻訳調節ヌクレオチド配列に機能できるように連結された、CD40-Lポリペプチドをコードする合成又はcDNA由来のDNA断片を含むCD40-L DNA配列を含む。調節配列の例には、遺伝子発現において調節の役割を有する配列(例えば、転写プロモーター又はエンハンサー)、任意要素である転写を制御するためのオペレーター配列、mRNAリボソーム結合部位をコードする配列、及び転写及び翻訳の開始及び終結を制御する適当な配列が含まれる。ヌクレオチド配列は、調節配列がCD40-L DNA配列に機能的に関係する場合は、機能できるように連結される。かくして、プロモーターヌクレオチド配列がCD40-L DNA配列の転写を制御する場合は、該プロモーターヌクレオチド配列はCD40-L DNA配列に機能できるように連結される。更に、リボソーム結合部位がベクター内で翻訳を促進する位置にある場合は、該リボソーム結合部位はCD40-Lポリペプチドのための配列に機能できるように連結しているといえる。加えて、シグナルペプチドをコードする配列を発現ベクターの中に組み込むことができる。例えば、シグナルペプチド(分泌リーダー)のためのDNA配列をCD40-L DNA配列に機能できるように連結してもよい。該シグナルペプチドは、酵母宿主細胞により翻訳される融合ポリペプチドの細胞外分泌を向上させることができる前駆体アミノ酸配列として発現される。
【0069】
CD40-Lポリペプチドの発現に適する宿主細胞には、原核細胞、酵母又は高等真核細胞が含まれる。原核細胞には、グラム陰性又はグラム陽性微生物、例えば、大腸菌又は杆菌が含まれる。形質転換に適する原核宿主細胞には、例えば、大腸菌、枯草菌、ネズミチフス菌、並びにシュードモナス属、ストレプトミセス属、及びブドウ球菌属に属するいろいろな他の種が含まれる。高等真核細胞には哺乳動物器官の株化細胞系が含まれる。ここに開示したDNA構築体由来のRNAを用い、無細胞翻訳系を用いてCD40-Lポリペプチドを産生することもできるかも知れない。細菌、菌類、酵母、及び哺乳動物細胞宿主で用いるのに適切なクローニング及び発現ベクターは、例えば、パウエルスら、Cloning Vectors:A Laboratory Manual,Elsevier,New York,(1985)に記載されている。
【0070】
大腸菌の如き原核宿主細胞においては、CD40-Lポリペプチド又は類縁体は、該原核宿主細胞内での該組換えポリペプチドの発現を促進するために、N-末端メチオニン残基を含んでもよい。該N-末端Metを、発現した組換えCD40-Lポリペプチドから切断してもよい。原核宿主細胞は、広範囲なタンパク質分解又はジスルフィドプロセシングが必要でないCD40-Lポリペプチドの発現に用いることができる。
【0071】
組換えCD40-L DNA配列を保持する発現ベクターを適した宿主微生物又は哺乳動物細胞系の実質的に均質な培養液に形質移入又は形質転換する。形質転換された宿主細胞は、CD40-Lポリペプチドをコードするヌクレオチド配列で形質転換又は形質移入された細胞で、CD40-Lポリペプチドを発現する。発現されたCD40-Lポリペプチドは、宿主細胞の性質及び該宿主細胞内の挿入された遺伝子構築体に依存して、該宿主細胞内と止まりかつ/又は培養上澄み液内に分泌されるであろう。
【0072】
原核宿主細胞内に形質移入された発現ベクターは、一般に、1又は2以上の表現型選択可能マーカー(phenotypic selectable markers)を含む。表現型選択可能マーカーは、例えば、抗生物質耐性を与えるか又は独立栄養要求性を満たすタンパク質をコードする遺伝子、及び該宿主内での増幅を保証するために該宿主により認識される複製起点である。原核宿主細胞に有用な他の発現ベクターは、市販のプラスミド由来の細菌起源の選択可能マーカーを含む。この選択可能マーカーは、クローニングベクターpBR322(ATCC37017)の遺伝子要素を含むことができる。pBR322はアンピシリン及びテトラサイクリン耐性のための遺伝子を含有するので、形質転換細胞を同定する簡単な手段を提供する。pBR322“バックボーン”部分は、適当なプロモーター及びCD40-L DNA配列と連結している。他の市販のベクターには、例えば、pKK223-3(ファルマシア・ファイン・ケミカルズ,ウプサラ,スウェーデン)及びpGEM1(プロメガ・バイオテック,マジソン,WI,USA)が含まれる。
【0073】
プロモーター配列は、普通、組換え原核宿主細胞発現ベクターに用いられる。普通のプロモーター配列には、β-ラクタマーゼ(ペリシリナーゼ)、ラクトースプロモーター系(チャン(Chang)ら,Nature 275:615,1978;及びジョデル(Goeddel)ら,Nature 281:544,1979)、トリプトファン(trp)プロモーター系(ジョデルら,Nucl.Acids Res.8:4057,1980;及びEP-A-36776)及びtacプロモーター(マニアチスら,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory,p.412,1982)が含まれる。特に有用な原核宿主細胞発現系は、ファージλPLプロモーター及びcI857ts熱不安定性リプレッサー配列を用いる。該λPLプロモーターの誘導体が組み込まれているアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクションから入手できるプラスミドベクターには、プラスミドpHUB2(大腸菌株JMB9(ATCC37092)内のレジデント)及びpPLc28(大腸菌RR1(ATCC53082)内のレジデント)が含まれる。
【0074】
CD40-Lを酵母宿主細胞内で、好ましくはサッカロミセス属(例えば、サッカロミセス・セレビシエ)から発現してもよい。ピチア(Pchia)属又はクルイベロミセス(Kluyveromyces)属の如き他の酵母の属を用いてもよい。酵母ベクターは、2μ酵母プラスミドからの複製起点配列、autonomoosly replicating sequence(ARS)、プロモーター領域、ポリアデニル化のための配列、及び転写終結のための配列を含有することが多いであろう。好ましくは、酵母ベクターは、複製起点配列及び選択可能マーカーを含む。酵母ベクターに適するプロモーター配列には、メタロチオネインのためのプロモーター、3-ホスホグリセレートキナーゼ(ヒッツェマン(Hitzeman)ら,J.Biol.Chem.255:2073,1980)又は他の解糖酵素(ヘス(Hess)ら,J.Adv.Enzyme Reg.7:149,1968;及びホーランド(Holland)ら,Biochem.17:4900,1978)、例えば、エノラーゼ、グリセルアルデヒド-3-ホスフェートデヒドロゲナーゼ、ヘキソキナーゼ、ピルビン酸デカルボキシラーゼ、ホスホフルコトキナーゼ、グルコース-6-ホスフェートイソメラーゼ、3-ホスホグリセレ-トムターゼ、ピルベートキナーゼ、トリオースホスフェートイソメラーゼ、ホスホグルコースイソメラーゼ、及びグルコキナーゼが含まれる。酵母発現に用いるのに適する他のベクター及びプロモーターは、ヒッツェマン,EP-A-73,657に更に記載されている。
【0075】
大腸菌内での選択及び複製のために、例えば、pBR322からのDNA配列(Ampr遺伝子及び複製起点)を用いて酵母ベクターを組み立てることができる。酵母発現構築体内に含まれることができる他の酵母DNA配列には、グルコース抑制可能ADH2プロモーター及びα-因子分泌リーダーが含まれる。該ADH2プロモーターは、ラッセル(Russell)ら(J.Biol.Chem.258:2674,1982)及びベイヤー(Beier)ら(Nature 300:724,1982)に記載されている。酵母α-因子分泌リーダー配列は異種ポリペプチドの分泌を行う。α-因子分泌リーダー配列は、プロモーター配列と構造遺伝子配列の間に挿入されることが多い。例えば、カーヤン(Kurjan)ら,Cell 30:933,1982及びビター(Bitter)ら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81:5330,1984を参照のこと。酵母宿主からの組換えポリペプチドの分泌を促進するのに適する他のリーダー配列は、当業者に知られている。リーダー配列の3’末端の近傍を修飾して1又は2以上の制限部位を含有させてもよい。これは、構造遺伝子へのリーダー配列の融合を促進するであろう。
【0076】
酵母形質転換の手順は当業者に知られている。かかる手順の1つは、ヒネン(Hinnen)らにより、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 75:1929,1978に記載されている。ヒネンらの手順は、選択培地中でTrp+形質転換体を選択しており、該選択培地は、0.67%酵母窒素原基礎培地、0.5%カザミノ酸、2%グルコース、10μg/mlアデニン及び20μg/mlウラシルからなる。
【0077】
ADH2プロモーター配列を含有するベクターにより形質転換された酵母宿主細胞は、発現を誘発するために“富(rich)”培地内で成育させてもよい。富培地の例は、80μg/mlアデニン及び80μg/mlウラシルを補充した1%酵母エキス、2%ペプトン、及び1%グルコースからなるものである。ADH2プロモーターの抑制解除は、グルコースが培地から使い尽くされたときに起こる。
【0078】
哺乳動物又は昆虫宿主細胞培養系を用いて組換えCD40-Lポリペプチドを発現することもできるかも知れない。適する哺乳動物宿主細胞系の例には、サル腎臓細胞のCOS-7系(ATCC CRL1651)(グルツマン(Gluzman)ら,Cell 23:175,1981)、L細胞、C127細胞、3T3細胞(ATCC CCL163)、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、ヒーラー細胞、及びBHK(ATCC CRL10)細胞系が含まれる。適する哺乳動物発現ベクターは、複製起点、プロモーター配列、構造遺伝子に連結したエンハンサー、リボソーム結合部位の如き他の5’又は3’ブランキング非転写配列、ポリアデニル化部位、スプライス供与体及び受容体部位、及び転写終結配列等の非転写(nontranscribed)要素を含む。
【0079】
哺乳動物宿主細胞発現ベクターのための転写及び翻訳制御配列をウィルスゲノムから切り取ってもよい。例えば、普通に用いられる哺乳動物細胞プロモーター配列及びエンハンサー配列は、ポリオーマウィルス、アデノウィルス2、シミアンウィルス40(SV40)、及びヒトサイトメガロウィルスから誘導される。SV40ウィルスゲノム由来のDNA配列、例えば、SV40起点、初期及び後期プロモーター、エンハンサー、スプライス、及びポリアデニル化部位を用いて、哺乳動物宿主細胞内の構造遺伝子配列の発現に必要な他の遺伝子要素を供給してもよい。ウィルス初期及び後期プロモーターは、その両方がウィルス複製起点も含有することができる断片としてウィルスゲノムから容易に得られるので、特に有用である(ファイアス(Fiers)ら,Nature 273:l13,1978)。SV40ウィルス複製起点部位内に位置するHindIII部位からBglI部位に及ぶ約250bp配列が含まれていることを条件として、より小さい又はより大きなSV40断片も用いることができる。
【0080】
代表的な哺乳動物発現ベクターは、オカヤマ(Okayama)及びバーグ(Berg)(Mol.Cell.Biol.3:280,1983)により開示されているようにして構築することができる。コスマン(Cosman)らによりNature 312:768,1984に記載された有用な高発現ベクター、つまりPMLSV N1/N4をATCC39890として寄託した。追加の有用な哺乳動物発現ベクターは、EP-A-0367566及び1991年5月16日に出願された米国特許出願第07/701,415号に記載されている。これらは、参照によりここに組み入れられるものとする。CD40-Lの如きタイプIIタンパク質細胞外領域の発現のためには、米国特許第4,965,195号に記載されたインターロイキン-7(IL-7)についてのシグナル配列、又は1984年7月2日に出願された米国特許出願第06/626,667号に記載されたインターロイキン-2レセプターについてのシグナル配列の如き異種のシグナル配列を加えるべきである。
【0081】
ヒト又はマウスCD40-Lは、細胞内及び膜貫通領域が含まれている場合には膜結合型で、又細胞外領域だけの場合は可溶型で作ることができる。本発明者らは、膜結合マウスCD40-Lを発現する細胞を産するために、哺乳動物細胞内で完全長マウスCD40-Lを発現させた。本明細書中の実施例6に記載した方法を用いて、HAVEOベクター内の図1(配列番号:1)に示したcDNAで又はHAVEO空ベクターでCV-1細胞を形質移入した。これは、膜結合マウスCD40-Lを発現する形質移入CV-1細胞を産した。これら細胞を、以下の実施例10〜13に報告した一連の実験用に、膜結合マウスCD40-Lの供給源として用いた。
【0082】
組換えCD40-Lポリペプチドの精製
CD40-Lポリペプチドは、CD40-Lポリペプチドを発現するのに必要な培養条件下で、形質転換した宿主細胞を培養することによって調製することができる。次いで、生成した発現ポリペプチドを培養培地又は細胞抽出物から精製することができる。所望により、市販のタンパク質濃縮フィルター、例えば、アミコン(Amicon)又はミリポア・ペリコン(Millipore Pellicon)超濾過装置を用いて、CD40-Lポリペプチドを濃縮してもよい。濃縮工程後、ゲル濾過媒質の如き精製マトリックスに適用することができる。また、例えば、ペンダントのジエチルアミノエチル(DEAE)基を有するマトリックス又は支持体、等のアニオン交換樹脂を使用することができる。該マトリックスは、アクリルアミド、アガロース、デキストラン、セルロース又はタンパク質精製に普通に用いられる他のタイプであってもよい。また、カチオン交換工程を採用してもよい。適するカチオン交換体には、スルホプロピル又はカルボキシメチル基を含む種々の不溶性マトリックスが含まれる。スルホプロピル基が好ましい。
【0083】
最後に、疎水性RP-HPLC媒質(例えば、ペンダントのメチル又は他の脂肪族基を有するシリカゲル)を用いる1又は2以上の逆相高速液体クロマトグラフィー(RP-HPLC)工程を採用して、CD40-Lを更に精製することができる。実質的に均質な組換えタンパク質を得るために、前述の幾つか又は全ての精製工程を組み合わせて採用することもできる。
【0084】
CD40リガンド結合ドメインを含むアフィニティカラムを利用して、発現したCD40-Lポリペプチドをアフィニティ精製することも可能である。CD40-Lポリペプチドは、高い塩濃度の溶出用緩衝液でアフィニティカラムから分離することができ、次いで、使用するために低い塩濃度の緩衝液で透析することができる。
【0085】
細菌培養で産生した組換えタンパク質は、通常、最初に宿主細胞を崩壊させ、遠心分離し、不溶性ポリペプチドの場合には細胞ペレットから抽出し、可溶性ポリペプチドの場合には上澄み液から抽出した後、1又は2以上の濃縮、塩析、イオン交換、アフィニティ精製又はサイズ排除クロマトグラフィー工程を行うことによって単離される。最後に、最終精製工程のためにRP-HPLCを採用してもよい。微生物細胞は、凍結融解の繰り返し、音波破砕、機械的崩壊、又は細胞溶解剤を用いる方法を含む、あらゆる慣用的方法によって崩壊することができる。
【0086】
形質転換酵母宿主細胞は、好ましくはCD40-Lをポリペプチド分泌物として発現させるために用いる。これは精製を簡単にする。酵母宿主細胞醗酵から分泌された組換えポリペプチドは、ウルダル(Urdal)ら(J.Chromatog.296:171,1984)により開示された方法と類似の方法により精製することができる。ウルダルらは、分取HPLCカラムでの組換えヒトIL-2の精製に、2つの逐次(sequential)逆相HPLC工程を記載している。
【0087】
CD40-L組成物の投与
本発明は、適当な希釈剤又は製剤上の担体中に有効量のCD40-Lを含む治療用組成物及び該組成物を用いて哺乳動物を治療する方法を提供する。治療用途には、症状に適する方法で治療するために、精製したCD40-L又は生物学的に活性なその類縁体を、患者に、好ましくはヒトに投与する。かくして、例えば、目的の治療効果を得るために投与される(例えば、可溶性細胞外ドメイン又はその断片の形の)CD40-L医薬組成物を、濃縮塊注射、継続的点滴、徐放型移植、又は他の適当な方法によって与えることができる。典型的には、CD40-L治療剤は、生理学的に許容できる製剤上の担体、補助剤又は希釈剤と混合した精製CD40-Lポリペプチドを含む医薬組成物の形で投与されよう。かかる担体は、採用する投与量及び濃度で患者に対して非毒性であろう。通常は、かかる組成物の製剤は、CD40-Lポリペプチドを、緩衝剤;アスコルビン酸の如き酸化防止剤;低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;タンパク質;アミノ酸;グルコース、スクロース又はデキストランを含む炭水化物;EDTAの如きキレート剤;グルタチオン及び他の安定剤及び補助剤と混合することを伴う。中性緩衝食塩水又は同種の血清アルブミンと混合した食塩水は、非常に適した希釈剤である。CD40-Lセンス又はアンチセンスオリゴヌクレオチドを、コードする核酸配列及び有効なセンス又はアンチセンスオリゴヌクレオチドを含有する有効量のベクターを投与することによってin vivoで投与してもよい。更に、CD40-L DNA又はmRNAを含有する細胞を個体から取り、遺伝子移入技術を用いて該細胞内にアンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドを組み込み、そして該細胞を該個体内に再注入することにより、CD40-Lセンス又はアンチセンスオリゴヌクレオチドをex vivoで投与してもよい。
【0088】
以下の実施例は特定の態様を説明しすることを意図しており、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0089】
【実施例】
実施例1
この実施例は、CD40リガンドをコードするcDNAクローンの検出に用いる可溶性CD40-L/Fc融合タンパク質を発現するCD40-L/FcDNA構築体の構築を説明するものである。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法を用い、スタメンコビックらの前記文献に公表された配列に基づいて、完全CD40ヒトレセプター配列の細胞外領域又はリガンド結合ドメインのcDNA配列を得た。CD40プラスミド(CDM8)をPCR増幅の鋳型として用いた。CDM8は、スタメンコビックらの文献に記載されており該著者から得たものである。5’(上流)及び3’(下流)オリゴヌクレオチドプライマーを用いるPCR法(サルキ(Sarki)ら,Science 239:487,1988)を用いて、CD40細胞外リガンド結合ドメインをコードするDNA配列を増幅した。上流のオリゴヌクレオチドプライマー 5’-CCGTCGACCACCATGGTTCGTCTGCC-3’(配列番号:5)は、CD40のイニシエーターメチオニンから上流にSalI部位を導入し、下流のオリゴヌクレオチドプライマー 5’-ACAAGATCTGGGCTCTACGTATCTCAGCCGATCCTGGGGAC-3’(配列番号:7)は、CD40のアミノ酸193の後ろにアミノ酸Tyr Val Glu Pro Arg(配列番号:8)を挿入する。Glu及びProは、ヒトIgG1の蝶番部の最初の2つのアミノ酸であり、そのあとにBgl II 制限部位が続く。該Bgl II 制限部位は、CD40の細胞外ドメインをヒトIgG1Fc領域の残りに融合するのに用いた。
【0090】
DNA構築体pDC406/CD40/Fcをサル腎臓細胞系CV-1/EBNA(ATCC CRL10478)内に形質移入した。pDC406プラスミドは、SV40、ヒト免疫不全ウィルス(HIV)、及びエプスタイン・バー・ウィルス(EBV)由来の調節配列を含む。CV-1/EBNA細胞系は、エプスタイン・バー・ウィルス核抗原-1(EBNA-1)をコードし、ヒトCMV即時-初期(immediate-early)エンハンサー/プロモーター由来のEBNA-1を構成的に発現する遺伝子でCV-1細胞系を形質移入することにより得られた。EBNA-1遺伝子は、pDC406の如きEBV複製起点を含有する発現ベクターのエピソーム複製を可能にする。
【0091】
該融合構築体を発現する細胞を同定したので、形質移入細胞の大規模培養を行って、CD40/Fcを発現する細胞からの上澄み液を蓄積した。上澄み液中のCD40/Fc融合タンパク質をアフィニティ精製により精製した。簡単に説明すると、哺乳動物細胞上澄み液を(例えば、0.45μフィルターで)濾過し、濾液をプロテインA/G抗体アフィニティカラム(シュライハー(Schleicher)及びシュエル(Schuell),キーン(Keene),NH)に4℃で1.5cm×12.0cmカラムについて80ml/hの流速で適用することによって、CD40/Fc融合タンパク質を含有する1リッターの培養上澄み液を精製した。フリーのタンパク質が洗浄緩衝液中に検出されなくなるまで、カラムをPBS(リン酸塩緩衝液)中の0.5M NaClで洗浄した。最後に、PBSでカラムを洗浄した。結合した融合タンパク質をpH2.8の25mMクエン酸緩衝液でカラムから溶出させ、pH9.1の500mM HEPES緩衝液でpH7にした。該溶出したCD40/Fc融合タンパク質の銀染色SDSゲルにより、>98%純度であることが分かった。
【0092】
市販の固相剤(IODO-GEN,ピアス)を用いて、精製したCD40/Fc融合タンパク質を125Iでヨウ素化した。この操作において、5μgのIODO-GENを10×75mmガラス試験管の底にプレートし、75μlの0.1Mリン酸ナトリウム(pH7.4)及び20μl(2mCi)Na125Iと共に4℃で20分間インキュベートした。次いで、45μlPBS中に5μgのCD40/Fcを含有する第2ガラス管に該溶液を移して、この反応混合液を4℃で20分間インキュベートした。2ml充填容量のセファデックス(登録商標)G-25(シグマ)でゲル濾過することによってこの反応混合物を分画してから、2.5%(v/v)ウシ血清アルブミン(BSA)、0.2%(v/v)ナトリウムアジド及びpH7.4の20mM HEPES結合培地を含有するRPMI1640培地中で平衡化した。最終プールの125ICD40/Fcを結合培地中1×10-7Mの作業ストック溶液に希釈して、レセプター結合活性の検出し得る損失なしに4℃で1ヵ月まで貯蔵した。
【0093】
約50〜60%の標識取り込みが認められた。放射性ヨウ素化は、1×1015〜5×1015cpm/nmolの範囲の比活性をもたらした(タンパク質の分子当たり放射性ヨウ素原子0.42〜2.0)。SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)により、予想値と一致する単一の標識ポリペプチドの存在が明らかとなった。該標識融合タンパク質は、98%トリクロロ酢酸(TCA)より大きい沈澱性であった。これは、125Iが該タンパク質に共有結合したことを示している。
【0094】
実施例2
この実施例は、CD40-Lを発現すると推定される細胞系の選択を説明するものである。実施例1に記載した放射標識CD40/Fc融合タンパク質を用いて幾つかの細胞系をスクリーニングした。簡単に説明すると、標準法に従って定量的な結合性研究を行い、種々の細胞系についてスキャッチャードプロットを得た。クローン細胞系(EL-4,ATCCカタログTIP39)マウス胸腺腫細胞系を同定して選別した。選別に先立って、EL-4細胞が細胞当たり約450分子のCD40-Lを発現することを見出した。7回選別細胞をEL-40.7と呼び、これを成育させると細胞当たり約10,000分子のCD40-Lを発現することが見出された。最後に、9回選別細胞をEL-40.9と呼び、これを成育させると細胞当たり約15,000分子のCD40-Lを発現することを見出された。
【0095】
実施例3
この実施例は、マウスCD40-Lの発現クローニングのためのcDNAライブラリーの調製を説明するものである。該ライブラリーは、EL-40.5と呼ぶマウス胸腺腫細胞系EL-4(ATCC TIP39)の5回選別クローンから調製した。EL-40.5細胞は、FACS(蛍光活性化セルソーター)中、ビオチニル化CD40/Fc融合タンパク質で5回選別したEL-4細胞であった。米国特許第4,968,607号に本質的に記載されたEL-40.5から得たRNAからcDNAライブラリーを作った。なお、この開示内容は参照によりここに組み入れられるものとする。簡単に説明すると、EL-40.5細胞系から抽出したトータルRNAから単離したポリ(A)+mRNAの逆転写によりcDNAライブラリーを構築した。該ライブラリー構築法は、オウスベル(Ausubel)ら編,Current Protocols In Molecular Biology,Vol.1,(1987)に記載された方法と実質的に同じであった。ポリ(A)+mRNAは、オリゴdTセルロースクロマトグラフィーにより単離し、二本鎖cDNAは、実質的にガブラー(Gubler)ら,Gene 25:263,1983に記載された通りに作った。ポリ(A)+mRNA断片を、ランダムヘキサヌクレオチドをプライマーに用いて逆転写酵素によりRNA-cDNAハイブリッドに転化した。次いで、RNアーゼHをDNAポリメラーゼIと組み合わせて用いて、該RNA-cDNAハイブリッドを二本鎖cDNA断片に転化した。生成した二本鎖cDNAをT4DNAポリメラーゼでブラントエンド型にした。
【0096】


を、ヘイマーレ(Haymerle)ら,Nucleic Acids Res.14:8615,1986に記載されているようにして、生成したブラントエンド型cDNAの5’末端に連結した。68℃でのゲル濾過クロマトグラフィーにより未連結アダプターを除いた。これは、24ヌクレオチド非自己相補的(non-self-complementary)オーバーハングをcDNA上に残した。同じ操作を用いて、哺乳動物発現ベクターpDC406の5’SalI末端を、cDNAに付加したものと相補的な24ヌクレオチドオーバーハングに転化した。アダプター化ベクターとcDNAの最適割合をT4ポリヌクレオチドキナーゼの存在下で連結した。透析した連結混合物を大腸菌株DH5α内にエレクトロポレーションで取り込ませ、アンピシリンプレート上で形質転換体を選択した。
【0097】
プール当たり約2,000クローンの形質転換大腸菌からなる複数のプールからプラスミドDNAを単離した。DEAE-デキストランを用いて、単離したDNAをCV1-EBNA細胞の不完全集密層内に形質移入し、続いてルスマン(Luthman)ら,Nucl.Acids Res.11:1295,1983及びマクカッチャン(McCutchan)ら,J.Natl.Cancer Inst.41:351,1986に記載された操作に実質的に従ってクロロキン処理を行った。
【0098】
CV1-EBNA細胞を完全培地(10%(v/v)ウシ胎児血清、50U/mlペニシリン、50U/mlストレプトマイシン、及び2mML-グルタミンを含有するダルベッコ修飾イーグル培地)中に維持し、1ウェル有室スライド(chambered slides)(Lab-Tek)に約2×105細胞/ウェルの密度でプレートした。該スライドを1mlヒトフィブロネクチン(10μg/mlPBS)で30分間前処理し、続いてPBSで1回洗浄した。1層に成育している粘着細胞から培地を除いて、66.6μMクロロキンサルフェートを含有する1.5ml完全培地に置き換えた。約0.2mlのDNA溶液(クロロキンを含有する完全培地中に2μgDNA、0.5mg/mlDEAE-デキストラン)を該細胞に加えて、該混合物を37℃で約5時間インキュベートした。インキュベーション後、培地を除いて10%DMSO(ジメチルスルホキシド)を含有する完全培地を添加することによって、該細胞に2.5〜20分間衝撃を与えた。衝撃を与えた後、溶液を新たな完全培地と置き換えた。細胞を2〜3日間培養して成育させて、挿入したDNA配列を一過性発現させた。これら条件により、生存するCV1-EBNA細胞中、30〜80%の形質移入頻度がもたらされた。
【0099】
実施例4
この実施例は、実施例1で作った標識CD40/Fc融合タンパク質での実施例3で作った発現クローニングライブラリーのスクリーニングを説明するものである。48〜72時間後、実施例1で調製した放射性ヨウ素化CD40/Fc融合タンパク質を用いて、実施例3で作ったCV1-EBNA細胞の形質移入単層を、CD40-Lの発現についてスライドオートラジオグラフィーにより分析した。形質移入CV1-EBNA細胞を結合培地(25mg/mlウシ血清アルブミン(BSA)、2mg/mlナトリウムアジド、pH7.2の20mM HEPES、及び50mg/ml脱脂粉乳を含有するRPMI1640)で1度洗浄し、1×10-9M125I-CD40/Fc融合タンパク質を含有する結合培地中で4℃で2時間インキュベートした。インキュベーション後、該有室スライド内の細胞を結合培地で3回洗浄し、続いてPBS(pH7.3)で2回洗浄して未結合放射標識融合タンパク質を除いた。
【0100】
PBS中の10%グルタルアルデヒド中でインキュベート(室温で30分間)することによって該細胞を定着させ、PBS中で2回洗浄して風乾した。該スライドをコダックGTNB-2写真乳剤(水で6倍希釈)中に漬け、そして光遮断ボックス内の暗所で2〜4日間室温で露光した。該スライドをコダックD19現像液中で現像し、水で濯いでAgfa G433C定着剤中で定着した。該スライドを25〜40×の倍率の顕微鏡で個別に検査した。明るいバックグランドに対するオートラジオグラフィーの銀粒子の存在により、CD40-Lを発現する細胞を示す陽性のスライドを特定した。
【0101】
約2000の別々のクローンを含有する1つのプールが、CD40/Fc融合タンパク質との結合について強い陽性と同定された。このプールを力価測定してプレートし、それぞれ約200コロニーを含有するプレートを得た。各プレートを掻き取って、上記と同じ操作に従ってCV1-EBNA細胞内に形質移入するためにプールしたプラスミドDNAを得た。先に記載したスライドオートラジオグラフィーにより該より小さなプールをスクリーニングした。該小さなプールのうちの1つについて、CD40/Fc融合タンパク質に結合できる発現遺伝子産物が存在することが示され、これがCD40-Lについて陽性であるクローンを含有した。
【0102】
この陽性の小さなプールを力価測定してプレートし、別々のコロニーを得た。約400の別々のコロニーを採取して96ウェルプレートの別々のウェル内の培養培地に接種した。行及び列毎にプールすることにより培養物を混合し、該混合した培養物を用いて最終ラウンドの形質移入及びスクリーニング用のDNAを調製した。陽性行及び陽性列の交叉部分が強い陽性コロニーであることを示した。10の強い陽性コロニー(即ち、候補クローン)を同定した。それぞれの候補クローンからDNAを単離して、形質移入及びスクリーニングを行った。5候補クローンがCD40/Fcへの結合により陽性であった。5陽性候補クローン全てが1468ヌクレオチドのcDNA挿入体を含有することが、ジデオキシヌクレオチド配列決定法により確認された。該CD40-LクローンのcDNAコーティング領域は、図1及び配列番号:1の配列に対応する。
【0103】
pDC406-mCD40-Lと命名した、マウスCD40-L配列を含有するクローニングベクターを、1991年12月6日にアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション,ロックビル,MD(ATCC)に、受託番号68872で寄託した。このクローンのヌクレオチド配列及び推定アミノ酸配列を配列番号:1及び図1に示した。
【0104】
実施例5
この実施例は、マウスCD40-Lの配列からデザインしたプローブを用いてヒトCD40-L同族体を単離するのに用いた種間交叉ハイブリダイゼーション法を説明するものである。マウスCD40-LクローンpDC406-CD40-Lからコーティング領域(ヌクレオチド13からヌクレオチド793まで)を切り取り、ランダムプライマー(べーリンガー・マンハイム)を用いて該断片を32P標識することによって、マウスCD40-Lプローブを作った。
【0105】
λgt10アームを用いて、ヒト末梢血リンパ球(PBL)cDNAライブラリーをλファージベクター内に構築し、市販のキット(ギガパック(登録商標)ストラタジェン,サンディエゴ,CA)を用い、メーカーの説明書に従ってinvitroでパッケージングした。該PBL細胞は、正常なボランティアから得、10ng/mlのOKT3(抗CD3抗体)、及び10ng/mlのヒトIL-2(イムネックス,シアトル,WA)で6日間処理したものである。該PBL細胞を洗浄し、500ng/mlイオノマイシン(カルバイオケム)及び10ng/mlPMA(シグマ)で4時間刺激した。該刺激したPBL細胞からmRNA及びcDNAを得て、メーカーの説明書に従ってλgt10ファージベクター(ギガパック(登録商標)ストラタジェン)内にパッケージングした。
【0106】
該マウスプローブを、6×SSC(15mMクエン酸トリナトリウム、及び165mM塩化ナトリウム)、1×デンハルツ溶液、2mM EDTA、0.5%Np40中、63℃で一晩、ファージcDNAにハイブリダイズさせた。ハイブリダイゼーションに続いて、3×SSC、0.1%SDSで、約55℃で3時間洗浄した。オートラジオグラフィーにより、特異的なバンドを可視化した。
【0107】
hCD40-Lと命名した、ヒトCD40-L配列を含有するクローニングベクターを、1991年12月6日にアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション,ロックビル,MD(ATCC)に、受託番号68873で寄託した。このクローンのヌクレオチド配列及び推定アミノ酸配列を配列番号:11及び図2に示した。
【0108】
実施例6
この実施例は、CV1-EBNA細胞内での膜結合マウスCD40-Lの発現を説明するものである。マクマハン(McMahan)ら,EMBO J.10:2821,1991に記載され、本明細書の実施例3に記載した方法の如き標準法を用いて、HAVEOベクター内のマウスCD40-LcDNA又は空のHAVEOベクターをCV1-EBNA細胞内に形質移入した。簡単に説明すると、10%ウシ胎児血清を補充した10mlのダルベッコ最小必須培地(メディアム)に、10cm培養皿当たり2×106細胞の密度でCV1-EBNA細胞をプレートした。細胞を37℃で一晩粘着させた。該メディアムを、66.7μMクロロキン及びmCD40-Lをコードする5μgのcDNAを含有するDNA混合物を含有する1.5mlのメディアムと置き換えた。175μl及び25μlのDEAEデキストラン(PBS中4mg/ml)を含む培地も該細胞に添加した。該細胞とcDNAを37℃で5時間インキュベートした。該cDNA混合物を除いて、10%DMSOを含有する1mlの新たなメディアムで該細胞に2.5分間衝撃を加えた。該メディアムを新たなメディアムと置き換えて、細胞を少なくとも3日間成育させた。
【0109】
実施例7
この実施例は、CD40-Lに対するモノクローナル抗体の調製を説明するものである。精製マウスCD40-L又はヒトCD40-Lの試料を、ここに記載したCOS細胞発現及びCD40/Fcアフィニティ精製により調製する。精製CD40-Lは、慣用法、例えば、米国特許第4,411,993号に記載された方法を用いて、CD40-Lに対するモノクローナル抗体を生成することができる。簡単に説明すると、CD40-Lを免疫原として完全フロインドアジュバント中に乳化し、10〜100μgの範囲の量を皮下又は腹腔内注射してマウスを免疫感作する。10〜12日後、免疫感作した該動物に、不完全フロインドアジュバント中に乳化したCD40-Lを追加注射する。その後、週1回から週2回の免疫スケジュールでマウスを周期的に注射する。CD40-L抗体についてドットブロット分析又はELISA(酵素結合免疫吸着検定法)により試験するために、眼縁後部からの採血又は尾の先端の切除により、血清サンプルを周期的に採取する。
【0110】
適当な抗体力価の検出に続いて、食塩水中のCD40-Lを陽性マウスに最後に1回静脈内注射する。3〜4日後に、該動物を殺して、脾臓細胞を採取し、そして脾臓細胞をマウスミエローマ細胞系(例えば、NS1又はAg8.653)と融合させる。融合によりハイブリドーマ細胞が生成し、これをHAT(ハイポキサンチン、アミノプテリン及びチミジン)選択培地中でマルチプルマイクロタイタープレートにプレートして、未融合細胞、ミエローマハイブリッド、及び脾臓細胞ハイブリッドの増殖を阻害する。
【0111】
エングバル(Engvall)ら,Immunochem.8:871,1971及び米国特許第4,703,004号に開示された方法を適用して、精製CD40-Lに対する反応性について、このハイブリドーマ細胞をELISAによりスクリーニングする。陽性ハイブリドーマ細胞を同系BALB/cマウスに腹腔内注射して、高濃度の抗CD40-Lモノクローナル抗体を含有する腹水を得ることができる。また、種々の方法により、ハイブリドーマ細胞をフラスコ又は回転容器中でin vitroで成育させることができる。マウス腹水中に生成したモノクローナル抗体は、硫酸アンモニウム沈澱をしてからゲル排除クロマトグラフィーに付することによって精製することができる。また、CD40-Lへの結合に基づくアフィニティクロマトグラフィーができるので、プロテインA又はプロテインGへの抗体結合に基づくアフィニティクロマトグラフィーを用いることもできる。
【0112】
実施例8
この実施例は、sCD40及びCD40/Fc融合タンパク質の抗アレルギー治療作用を説明するものである。可溶性CD40及びCD40/Fcを、2ドナーMLC系におけるIL-4(5ng/ml)誘導IgE分泌を阻害するそれらの能力について試験した。3実験からのデータを表1に示す。
【0113】
【表1】

【0114】
培養12日後にIgEレベルをELISA法により測定した。簡単に説明すると、PBS(リン酸塩緩衝液)で1:500に希釈したマウスmAb抗ヒトIgE(ジメド(Zymed))で平底96ウェルマイクロタイタープレート(コーニング)をコーティングした。3回洗浄した後、5%脱脂粉乳を用いて遮断工程を行い、続いてヒトIgEスタンダード又は試験上澄み液を滴定した。3回洗浄した後、ビオチニル化ヤギ抗ヒトIgE(キルケガード(Kirkegaard)及びペリー(Perry))を1:500の希釈度で添加した。この後、更に洗浄し、次いで、1:500の希釈度でストレプトアビジン-HRP(ジメド)を添加した。更に洗浄した後、TMB基質(キルケガード及びペリー)を用いて反応を行い、520nmで吸光度を測定した。全ての洗浄工程は、PBSプラス0.05%ツィーン中で行った。全てのインキュベーション工程は、100μl/ウェルの容量で室温で1時間行った。この測定法の感度は、100pg/mlである。
【0115】
実施例9
この実施例は、可溶性CD23がIL-4(5ng/ml)刺激B細胞から脱落するのを阻害するsCD40及びCD40/Fc融合タンパク質の作用を説明するものである。可溶性CD40及びCD40/Fcを、2ドナーMLC系におけるIL-4誘導sCD23脱落を阻害するそれらの能力について試験した。3実験からのデータを表2に示す。
【0116】
【表2】

【0117】
培養6及び12日後に市販のsCD23ELISA検出キット(ビンディング・サイト,サンディエゴ,CA)により可溶性CD23レベルを測定した。その感度限界は500pg/mlであった。約1×105細胞/ウェルを、平底96ウェルマイクロタイタープレート(インターマウンテン・サイエンティフィック,バウンチファル,UT)で、表2に示した時間、示した添加物の存在下又は不存在下で3重に培養した。結果はsCD40の抗アレルギー作用を示している。sCD40の代わりにCD40/Fcを用いて類似の研究を行い(データは示していない)、類似の結果が得られた。従って、実施例8及び9のこれらデータは、CD40についての抗アレルギー特性を示すものである。
【0118】
実施例10
この実施例は、ヒトB細胞についての膜結合マウスCD40-LのB細胞増殖活性を説明するものである。ヒストパクー(Histopaque)(登録商標)(シグマ,セントルイス,MO)での密度勾配遠心分離により、正常なボランティアからの末梢血からヒト末梢血単核細胞(PBMC)を単離した。臭化2-アミノエチルイソチオウロニウム処理SRBC(ヒツジ赤血球)でのロゼッティング及び更にヒストパクーでの密度勾配遠心分離によりT細胞を除くことによって、細胞(E-)のT細胞除去試料を得た。10%熱不活性化ウシ胎児血清(FBS)を加えたPRMI培地中、37℃、10%CO2雰囲気下で、B細胞増殖分析をE-試料で行った。約1×105E-細胞/ウェルを、平底96ウェルマイクロタイタープレート(コーニング)で、7日間、形質移入CV1-EBNA細胞(実施例6に記載した)の存在下で3重に培養した。該CV1-EBNA細胞は、マウスCD40-LcDNA又は空ベクターで形質移入されたものである。培養の最終8時間、該細胞を1μCi/ウェルのトリチウム標識チミジン(25Ci/nmole,アマシャム,アーリントンハイト,IL)でパルスした。自動細胞採取装置でグラスファイバーディスク上に細胞を採取し、取り込まれたcpmを液体シンチレーションスペクトロメトリにより測定した。
【0119】
図4aは、空ベクター(HAVEO)又はHAVEOベクター中のマウスCD40-LcDNAで形質移入されたCV1-EBNA細胞のヒトB細胞増殖の比較を示している。これらデータは、膜結合CD40-Lが、協同分裂促進因子の不存在下でヒトB細胞増殖を刺激することを示している。図4bは、培養物中に10ng/mlのヒトIL-4を添加した以外は同じ実験を示している。この実験では、IL-4が膜結合マウスCD40-LのB細胞分裂促進活性を僅かに増進している。図5は、図4bに示した実験を繰り返したものである。しかしながら、該実験を繰り返した場合には、IL-4協同分裂促進活性の形跡はなかった。CD40-Lの分裂促進活性の形跡はあった。従って、膜結合CD40-LはヒトB細胞の増殖を刺激する。
【0120】
実施例11
この実施例は、実施例10で単離したE-細胞からのIgE産生及びCD23脱落を刺激する膜結合マウスCD40-Lの作用を説明するものである。約1×105細胞/ウェルを平底96ウェルヌンクマイクロタイタープレート(インターマウンテン・サイエンティフィック,バウンチファル,UT)で、イスコフ(Iscove,s)修飾ダルベッコ培地(IMDM)プラス10%FCS中、10%CO2の加湿雰囲気下で3重に培養した。培地には、50μg/mlヒトトランスフェリン(シグマ)、0.5%ウシ血清アルブミン(シグマ)及びそれぞれ1μg/mlのオレイン、リノレイン及びパルミチン酸(シグマ)を補充した。5ng/mlヒトIL-4の存在下で、E-細胞を10日間培養した。マウスCD40-L又は空ベクターで形質移入したある力価のCV1-EBNA細胞を添加した。10日後、実施例8に記載したELISA法によりIgEを又は実施例9に記載した方法によりCD23脱落を分析した。
【0121】
図6は、E-細胞と空ベクター(HAVEO)又はCD40-Lで形質移入されたCV1-EBNA細胞の培養物について、上澄み液中のIgE産生(ng/ml)の比較を示している。3000CV1-EBNA細胞までは差が見られないが、10000又は30000のCD40-L形質移入CV1-EBNA細胞の添加で、有意なIgE産生がもたらされた。比較として、E-細胞を培地単独で又は5ng/mlIL-4と共に又は5ng/mlIL-4プラス500ng/mlG28-5抗体と共にインキュベートした場合、IgE産生はそれぞれ4.7、2.9及び>600ng/mlであった。図7において、CD23脱落を測定した場合、CD40-Lで形質移入された10000又は30000のCV1-EBNA細胞は、空ベクターコントロールCV1-EBNA細胞に比較して、増加したCD23脱落を示した。比較として、E-細胞を培地単独で又は5ng/mlIL-4と共に又は5ng/mlIL-4プラス500ng/mlG28-5抗体と共にインキュベートした場合、CD23脱落はそれぞれ<0.1、2.4及び11.2ng/mlであった。これらデータは、IgE産生及びCD23脱落の両方が膜結合CD40-Lに付随する生物活性であることを示している。
【0122】
実施例12
この実施例は、B細胞増殖活性、ポリクローナルイムノグロブリン(Ig)産生、抗原特異性抗体形成及び膜結合及び可溶性CD40-Lを臨床応用に用いる種々の方法を説明するものである。本発明者らは、前記のグラブシュタインらI、前記のマリスゼウスキーらI及び前記のマリスゼウスキーらIIに記載された操作に従って、マウス脾臓B細胞を得た。簡単に説明すると、T細胞抗血清及び補体を用いるT細胞除去及び、セファデックス(登録商標)G10カラムに通すことによる粘着細胞除去、及びヤギ抗マウスIgMでコーティングしたペトリ皿上でのパンニングによるB細胞陽性選択により、細胞の混合培養物を精製した。精製したB細胞を、RPMI、ウシ胎児血清(B細胞増殖分析用に5%及びプラーク形成細胞分析又はポリクローナル抗体分析用に20%)、2-メルカプトエタノール、抗生物質、アミノ酸、及びビルベート中で培養した。B細胞増殖は、実施例10及び前記のグラブシュタインらI、前記のマリスゼウスキーらI及び前記のマリスゼウスキーらIIに記載された測定法に従って測定した。抗原特異性抗体形成は、グラブシュタインら,J.Mol.Cell.Immunol.2:199,1986〔グラブシュタインらII〕に記載された操作に従って測定した。簡単に説明すると、抗原特異性抗体形成は、抗原としてヒツジ赤血球(SRBC)(0.03%v/v)を1ml当たり1×106マウスB細胞の培地2.0ml中で用いた。該B細胞培養物を5日間インキュベートして、前記のグラブシュタインらIIに記載されたイエルネ溶血プラーク測定法により、プラーク形成細胞を測定した。細胞数はコールタカウンター(coulter counter)で計数した。ポリクローナルIg分泌は、前記のマリスゼウスキーらI及び前記のマリスゼウスキーらIIに記載されたようにして、2.0ml培地当たり1×106B細胞の7日目培養物中で、アイソタイプ特異的ELISA分析法により測定した。
【0123】
CD40-L若しくは空ベクターで形質移入されたCV1-EBNA細胞、又は7A1細胞(T細胞ヘルパークローン)によるB細胞増殖の結果を図8、10及び12に示す。これらデータは、CD40-Lにより最も大きいB細胞増殖が生じたことを示している。T細胞ヘルパー細胞7A1及び7C1は、B細胞増殖に小さな作用しか有さなかった。
【0124】
抗原特異性抗体形成に関する種々の細胞の作用を図9及び11に示す。図9は、プラーク形成細胞を、T細胞ヘルパークローン7A1と可溶性CD40-Lを分泌するマウスEL-40.9細胞とを比較しながら示している。EL-40.9細胞は、抗原特異性抗体形成に関して阻害的作用を有しているようである。図11は、T細胞ヘルパー細胞7C2及び空ベクター又はCD40-Lのいずれかで形質移入されたCV1-EBNA細胞についてのPFC(プラーク形成細胞)を示す。7C2細胞及び膜結合CD40-Lの両方が、抗原特異性抗体形成(PFC)を刺激した。図13は、10ng/mlインターロイキン-2(IL-2)の存在下又は不存在下でのCD40-L及び7A1細胞の抗原特異性抗体形成を比較している。IL-2は、7A1細胞についてPFCを増加したが、膜結合CD40-Lにより生ずるPFCを増加しなかった。
【0125】
マウスB細胞によるポリクローナルIg産生を、刺激又は阻害について、サイトカインIL-4(10ng/ml)及びIL-5(COS細胞上澄み液の1:40希釈液)の存在下で又はサイトカインを添加せずに、膜結合CD40-L、コントロールCV1-EBNA細胞及びヘルパーT細胞7A1で比較した。IgA、IgG3、IgE、IgG2b、IgM及びIgG1の量をそれぞれ表3〜8に示す。
【0126】
【表3】

【0127】
【表4】


【0128】
【表5】

【0129】
【表6】


【0130】
【表7】

【0131】
【表8】


【0132】
これらデータは、CD40とそのリガンドとの相互作用が、抗原特異性抗体産生及びポリクローナルIg分泌の両方へのB細胞成長及び分化のT細胞接触依存性誘発を司る主要な分子性相互作用であることを示している。そういうことであるから、これらデータは、可溶性CD40、CD40/Fc融合タンパク質及びできるだけ可溶性のCD40-L(モノマー)によるこの相互作用のアンタゴニストが、抗体応答の発生を有意に防げることを示唆している。従って、CD40、CD40/Fc融合タンパク質及び可溶性CD40-LがCD40アンタゴニストとして有用な臨床的状況には、アレルギー、狼瘡、慢性間接リウマチ、インシュリン依存真性糖尿病、及び自己免疫抗体又は抗原/抗体複合体がその疾患の臨床病理学上の原因である他のあらゆる疾患が含まれる。更に、膜結合CD40-L又はオリゴマー可溶性CD40-Lは、B細胞増殖及び抗体産生を刺激するのに有用であろう。そういうことであるから、CD40-Lのこれら形態は、ワクチンアジュバントに及びハイブリドーマ細胞からのmAb分泌のための刺激剤として最も有用である。
【0133】
実施例13
この実施例は、末梢血単核細胞(E-)の増殖及びそれからのIgE分泌への膜結合CD40-Lの作用を説明するものである。実施例10に記載した操作に従ってE-細胞を得て、空ベクター又はmCD40-LcDNAで形質移入されたCV1-EBNA細胞の存在下で7又は10日間インキュベートした。更に、CD40/Fc融合タンパク質(実施例1に記載)又はTNFレセプター/Fc融合タンパク質(WO91/03553に記載)を図14に示した幾つかの試料に添加した。IgE分泌は実施例8に記載した操作に従って測定し、B細胞増殖は実施例10に記載した操作に従って測定した。
【0134】
B細胞増殖及びIgE分泌についての結果を、形質移入CV1-EBNA細胞の5種の異なる濃度について図14に示す。膜結合CD40-Lの存在下で、B細胞増殖及びIgE分泌の両方が増加した。CD40/Fc融合タンパク質の添加は、B細胞増殖及びIgE分泌の両方を失わせた。TNFレセプター/Fc融合タンパク質は何の作用も有さなかった。IgE分泌についての比較として、コントロール物質(形質移入CV1-EBNA細胞なし)としてのIL-4の添加はこの分析でIgEを産生せず、IL-4プラスG28-5抗CD40mAbの添加は、この分析で29.7ng/mlのIgEをもたらした。
【0135】
実施例14
この実施例は、CD40-L/FC2構築体という可溶性CD40-L/Fc融合タンパク質を発現するCD40-L/FcDNA構築体の構築を説明するものである。CD40-L/FC2をコードするDNAは、リーダー(又はシグナル)ペプチド、ホップ(Hopp)ら(ホップら,Bio/Technology 6:1204,1988)により記載された8アミノ酸の親水性配列(Flag(登録商標)という)、イムノグロブリンの適当なFc領域、〔Gly4Ser〕3繰り返し配列(参照によりここに組み入れられる米国特許第5,073,627号に記載)又は他の適当なリンカー配列、及びアミノ酸50からアミノ酸261(配列番号:11)のヒトCD40-Lの細胞外領域をコードする配列を含む。リーダー配列、Flag(登録商標)、及びヒトIgG1Fcをコードする断片の酵素切断及び連結の慣用法を用いて、リーダー配列、Flag(登録商標)、及びヒトIgG1Fcを含有するpDC406発現ベクターを調製し、Nsi1及びNot1で消化した。
【0136】
5’(上流)及び3’(下流)オリゴヌクレオチドプライマーを用いるPCR法(サルキ(Sarki)ら,Science 239:487,1988)を利用して、ヒトCD40-L(ATCC68873;配列番号:11)を含有するクローニングベクターからのCD40細胞外リガンド結合ドメインをコードするDNA配列を増幅し、PCR断片を形成した。上流オリゴヌクレオチドプライマー(配列番号:13)は、リンカー配列(〔Gly4Ser〕3SerSer)から上流にNsi1部位を導入し、この後にCD40-Lの細胞外領域の21ヌクレオチド(配列番号:11のアミノ酸51から57まで)が続いた。下流オリゴヌクレオチドプライマー(配列番号:14)は、CD40-Lの終止コドンのすぐ下流にNot1部位を導入した。次いで、リーダー配列、Flag(登録商標)、及びヒトIgG1Fcを含有するpDC406発現ベクター内に該PCR断片を連結した。そのヌクレオチド配列及びCD40-L/FC2の推定アミノ酸配列を配列番号:15及び配列番号:16に示した。生成したDNA構築体(CD40-L/FC2)をサル腎臓細胞系CV1/EBNA(ATCC CRL10478)内に形質移入した。該構築体は、CD40に結合できる可溶性CD40-Lをコードした。このことは、CD40を発現する細胞を用いる蛍光活性化細胞選別(FACS)分析で認められる結合により証明された。
【0137】
CD40-L/FC2をコードする構築体で形質移入したヒト胚性腎臓293細胞(ATCC CRL1573)の大規模培養物を成育させて、CD40-L/FC2を含有する上澄み液を蓄積した。293細胞系、つまりヒトアデノウィルス5DNAにより形質転換された一次ヒト胚性腎臓の永久系は、pDC406ベクター内に連結された組換えタンパク質の発現を可能にする。上澄み液中のCD40-L/FC2融合タンパク質をアフィニティ精製により精製した。簡単に説明すると、哺乳動物細胞上澄み液を濾過(例えば、0.45μフィルターで)し、ストレプトアビジン-アガロース(ピアスケミカル,ロックフォード,IL,USA)に結合したビオチニル化ヤギ抗ヒトIgG(ジャクソン・イムノリサーチ・ラボラトリーズ社,ウェストグローブ,PA,USA)を含む抗体アフィニティカラムに濾液を4℃で1.5cm×12.0cmカラムについて約60〜80ml/hの流速で適用することによって、CD40-L/FC融合タンパク質を含有する培養上澄み液を精製した。フリーのタンパク質が洗浄緩衝液中に検出されなくなるまで、カラムの約20倍容量のPBS(リン酸塩緩衝液)でカラムを洗浄した。結合した融合タンパク質をpH2.8の12.5mMクエン酸緩衝液,75mM NaClでカラムから溶出させ、pH9.1の500mM HEPES緩衝液でpH7にした。精製したオリゴマーCD40-L/FCペプチドは、協同刺激物質の不存在下でヒトB細胞増殖を誘発し、(適当なサイトカインと協力して)膜結合CD40-Lについて実施例12に記載したようにIgG、IgE、IgA及びIgMの産生をもたらした。
【0138】
実施例15
この実施例は、トリマーCD40-Lという可溶性CD40-L融合タンパク質を発現するCD40-L DNA構築体の構築を説明するものである。トリマーCD40-Lは、リーダー配列、“ロイシンジッパー”という33アミノ酸配列(配列番号:17)、及びホップら(ホップら,Bio/Technology 6:1204,1988)により記載された8アミノ酸の親水性配列(Flag(登録商標)という)、続いてアミノ酸50からアミノ酸261のヒトCD40-L(配列番号:11)の細胞外領域を含有する。リーダー配列及びFlag(登録商標)配列の有用性は、詳細な説明の欄に記載した。配列番号:17で示される33アミノ酸配列は、溶液中で自然に三量化する。かくして、この33アミノ酸を含む融合タンパク質は、自然にトリマー又はマルチマーを形成すると考えられる。
【0139】
リーダー配列、上記の33アミノ酸配列、及びFlag配列に対応するオリゴヌクレオチドを合成し、次いで実施例14に記載したようにして調製した配列番号:11のアミノ酸51からアミノ酸261をコードするDNA断片に該最終産物を連結することにより、該構築体を調製する。
【0140】
発現ベクターpDC406内の生成連結産物をサル腎臓細胞系CV1/EBNA(ATCC CRL10478)内に形質移入した。pDC406プラスミドは、SV40、ヒト免疫不全ウィルス(HIV)、及びエプスタイン・バー・ウィルス(EBV)由来の調節配列を含む。CV1/EBNA細胞系は、エプスタイン・バー・ウィルス核抗原-1(EBNA-1)をコードし、ヒトCMV即時-初期(immediate-early)エンハンサー/プロモーター由来のEBNA-1を構成的に発現する遺伝子で、CV-1細胞系を形質移入することにより得られた。EBNA-1遺伝子は、pDC406の如きEBV複製起点を含有する発現ベクターのエピソーム複製を可能にする。
【0141】
一旦、該融合構築体を発現する細胞を同定すると、形質移入細胞の大規模培養を行ってトリマーCD40-Lを発現する細胞からの上澄み液を蓄積する。実質的に米国特許第5,011,912号に記載されたアフィニティ精製により、上澄み液中のトリマーCD40-L融合タンパク質を精製する。溶出したCD40-L融合タンパク質の銀染色SDSゲルを調製して純度を測定することができる。
【0142】
【配列表】
【0143】



【0144】


【0145】


【0146】


【0147】


【0148】

【0149】


【0150】

【0151】


【0152】

【0153】




【0154】


【0155】


【0156】

【0157】





【0158】



【0159】


【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、マウスCD40-Lに対応するヌクレオチド及びアミノ酸配列を示す。このタンパク質は、その細胞内ドメインとしてそのN-末端、それに続く膜貫通領域、及び該ポリペプチドのC-末端において細胞外ドメインを有するタイプIIポリペプチドである。細胞内ドメイン及び膜貫通領域のいずれよりも長い細胞外ドメインは、1つのN結合グリコシル化部位及び4つのシステイン(Cys)残基から見て2つのジスルフィド結合を含有し得る。
【図2】
図2は、ヒトCD40-Lに対応するヌクレオチド及びアミノ酸配列を示す。このタンパク質は、その細胞内ドメインとしてそのN-末端、それに続く膜貫通領域、及び該ポリペプチドのC-末端において細胞外ドメインを有するタイプIIポリペプチドである。細胞内ドメイン及び膜貫通領域のいずれよりも長い細胞外ドメインは、1つのN結合グリコシル化部位及び5つのシステイン(Cys)残基から見て2つのジスルフィド結合を含有し得る。
【図3】
図3は、アミノ酸レベルで77.7%相同性を示すヒト及びマウスCD40-Lのタンパク質配列の比較を示す。
【図4】
図4は、完全長マウスCD40-LcDNA(配列番号:1)で形質移入したCV1細胞と共にインキュベーションすることによって生じたT細胞除去ヒト末梢血単核細胞(PBMC)の増殖を示す。このCV1細胞は、空ベクター(HAVEO)で形質移入したCV1細胞と比較した場合に結合型CD40-L(CD40-L+CV1細胞)を発現するが結合型マウスCD40-Lを発現しない。7日増殖結果は、CD40-L+CV1細胞が、インターロイキン-4(IL-4)の存在下又は不存在下で、T細胞除去PBMCの増殖を有意に高めることを示している。
【図5】
図5は、結合型マウスCD40-L及び10ng/mlのIL-4を添加したT細胞除去PBMC増殖の二次測定値を示す。これらデータは、IL-4は協同分裂促進作用(co-mitogenic effect)がないが、結合型CD40-Lは強力な分裂促進作用を維持することを示している。
【図6】
図6は、結合型CD40-LがIgE分泌を増加させることを示す。
【図7】
図7は、IL-4の存在下で膜結合CD40-LがCD23脱落を刺激することを示す。
【図8】
図8は、膜結合マウスCD40-L又はヘルパーT細胞クローンである7A1細胞により生ずるマウス脾臓B細胞の増殖を示す。
【図9】
図9は、抗ヒツジ赤血球(SCBC)によるプラーク形成細胞(PFC)により示される抗原特異性応答の誘発についてのマウスEL-40.9細胞、つまりマウスCD40-Lの発現に基づいて選別した選別細胞系とT細胞7A1との比較を示す。
【図10】
図10は、膜結合CD40-Lと、異なるcDNAで形質移入された他の細胞タイプとのB細胞増殖活性の比較を示す。膜結合CD40-Lは、ヘルパー細胞クローン又は他のコントロール細胞よりも有意に大きいB細胞増殖活性を示した。
【図11】
図11は、7C2細胞(ヘルパーT細胞クローン)及びマウスCD40-LcDNAで形質移入されたCV1細胞が、抗SCBCプラーク形成細胞を誘発することを示す。
【図12】
図12は、マウスB細胞増殖の誘発についての、2つのヘルパーT細胞クローンと膜結合CD40-Lを発現する細胞との比較を示す。
【図13】
図13は、添加したインターロイキン-2(IL-2)の存在下又は不存在下での膜結合CD40-L及びヘルパーT細胞クローンによる抗原特異性プラーク形成細胞の誘発を示す。
【図14】
図14は、B細胞増殖及びIgE分泌を刺激する膜結合CD40-Lの作用を示す。膜結合CD40-Lの作用はTNFレセプターによってではなくCD40レセプターによって阻害された。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2003-11-20 
出願番号 特願平9-318110
審決分類 P 1 651・ 121- YA (C12N)
P 1 651・ 531- YA (C12N)
最終処分 維持  
前審関与審査官 冨士 良宏引地 進  
特許庁審判長 佐伯 裕子
特許庁審判官 鵜飼 健
田村 聖子
登録日 1999-01-22 
登録番号 特許第2877788号(P2877788)
権利者 イミュネックス・コーポレーション
発明の名称 新規なサイトカインに対する抗体  
代理人 小林 泰  
代理人 古谷 馨  
代理人 増井 忠弐  
代理人 今井 庄亮  
代理人 太田 晃弘  
代理人 社本 一夫  
代理人 泉谷 玲子  
代理人 小林 孝次  
代理人 増井 忠弐  
代理人 栗田 忠彦  
代理人 大屋 憲一  
代理人 社本 一夫  
代理人 泉谷 玲子  
代理人 平木 祐輔  
代理人 石井 貞次  
代理人 今井 庄亮  
代理人 栗田 忠彦  
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