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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  G08B
管理番号 1096289
異議申立番号 異議2003-70461  
総通号数 54 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2001-01-19 
種別 異議の決定 
異議申立日 2003-02-19 
確定日 2004-02-12 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3315946号「ガス火災警報器」の請求項1ないし5に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3315946号の請求項1ないし5に係る特許を取り消す。 
理由 1.訂正の適否の判断
(1)訂正の内容
別紙「訂正の内容」参照。

(2)訂正の適否
請求項4についての訂正事項aは、「第1の外部出力信号」が無電圧信号であることを限定するもので、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。訂正事項aは特許明細書の段落【0048】、【0053】、【0054】に記載されていたことである。
また、訂正事項bないしdは、訂正事項aとの整合を図るものであるから、明りょうでない記載の釈明を目的とした明細書の訂正に該当する。
以上のとおりであるから、上記訂正は、特許法第120条の4第2項及び同条第3項において準用する特許法第126条第2、3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

2.特許異議の申立てについての判断
(1)本件発明
上記のとおり、訂正は認められるから、本件特許の発明は、訂正された特許明細書の特許請求の範囲の請求項1ないし5に記載された次のとおりのものである。(以下、「本件発明1」ないし「本件発明5」という。)
「【請求項1】 ガスセンサで検知されたガス検知信号または火災センサで検知された火災検知信号に基づいて警報を発生するガス火災警報器であって、
前記ガスセンサ、前記火災センサ及び前記警報を発生する警報部を有する制御回路と、
この制御回路と電気的に絶縁され、且つ前記火災センサで検知された火災検知信号を第1の外部出力信号として外部出力機器に出力する第1の絶縁部と、
前記ガスセンサで検知されたガス検知信号に基づき有電圧信号を生成し、この有電圧信号を第2の外部出力信号として前記外部出力機器に出力するための有電圧回路と、
この有電圧回路と前記制御回路とを電気的に絶縁し、前記ガスセンサで検知されたガス検知信号を前記有電圧回路に出力する第2の絶縁部と、
を備えることを特徴とするガス火災警報器。
【請求項2】 前記第1の絶縁部は、一次側に設けられた電磁コイルと二次側に設けられたスイッチを有する電磁リレーからなることを特徴とする請求項1記載のガス火災警報器。
【請求項3】 前記第2の絶縁部は、一次側に設けられたフォトダイオードと二次側に設けられたフォトトランジスタを有するフォトカプラからなることを特徴とする請求項1または請求項2記載のガス火災警報器。
【請求項4】 ガスセンサで検知されたガス検知信号または火災センサで検知された火災検知信号に基づいて警報を発生するガス火災警報器であって、
前記ガスセンサ、前記火災センサ及び前記警報を発生する警報部を有する制御回路と、
この制御回路と電気的に絶縁され、且つ前記火災センサで検知された火災検知信号を第1の外部出力信号である無電圧信号として外部出力機器に出力する第1の絶縁部と、
前記ガスセンサで検知されたガス検知信号に基づき有電圧信号を生成し、この有電圧信号を第2の外部出力信号として前記外部出力機器に出力するための有電圧回路と、
を備えることを特徴とするガス火災警報器。
【請求項5】 前記第1の絶縁部は、一次側に設けられたフォトダイオードと二次側に設けられたモス型電界効果トランジスタを有するフォトモスリレーからなることを特徴とする請求項4記載のガス火災警報器。」

(2)引用刊行物
刊行物1:特公平5-11258号公報(申立人富士電機株式会社の提出した甲第1号証、申立人能美防災株式会社の提出した甲第1号証、申立人小川鐵夫の提出した甲第1号証の2の公告公報)
刊行物2:特開昭58-129695号公報(申立人小川鐵夫の提出した甲第2号証)
刊行物3:実公昭63-24546号公報(申立人能美防災株式会社の提出した甲第3号証、申立人小川鐵夫の提出した甲第2号証の3)
刊行物4:特開平6-4782号公報(申立人小川鐵夫の提出した甲第3号証の4)

(3)刊行物に記載された発明
当審が通知した取消しの理由に引用した刊行物1には、
ア.「[発明の目的]
本発明の目的は、従来のガス検出装置に温度検出素子を具備し温度補償を施すことでガス検出精度を大きく向上せしめ、同時に、火災報知器を迅速に、即ち発火以前のまだ燻っている段階でのその発生煙を報知することにより、出火に至らないうちの火災報知を実施する小形、低価格なガス検出装置を提供することにある。」(第2頁左欄第16〜23行)
イ.「(2-1) 演算処理回路
第9図は本実施例で説明するガス検出装置の概略構成図である。検出部91には前述のガス検出素子911、温度検出素子912が具備されており、これらに対し直列に設けてある固定抵抗体921,922における電圧降下値を、センサそれぞれに設けてある演算増幅器923,924により適宜に増幅しアナログ信号931,932を得る。これらアナログ信号は、マイクロコンピュータ94からの制御信号951で動作するマルチプレクサ93により適宜に選択され、演算増幅器961で増幅された後、マイクロコンピュータ94からの制御信号952で動作するA/Dコンバータ96においてアナログ・ディジタル変換を施され、ディジタル信号962となる。ここで、該ディジタル信号962の演算処理の詳細は後述することとする。また、マイクロコンピュータ94にはMPU941,RAM944,ROM942,信号バスライン943、およびI/Oポート945,946,947が内蔵されているため後述する演算回路を実施し得るのである。
また、マイクロコンピュータ94での演算結果によって発生されるガス供給経路遮断、警報発生等の指令は、制御信号953,954,955として出力される。制御信号953はガス供給経路遮断弁97を駆動する電源回路971中の電磁リレー972の入切を制御し、遮断弁97を通常は開放、ガス洩漏時には閉鎖するように動作させる。一方制御信号954は、ガス洩れ警報ブザー981をガス洩れ検知時に発音させ、また制御信号955は火災報知ブザー982を火災、初期火災報知時に発音させる。
さらに、外部入力手段99によりバスライン956を介してマイクロコンピュータ94に送る制御信号を設定することにより、検知対象とするガス種の変更、濃度の変更等が容易に実施できる。」(第4頁右欄第22行〜第5頁左欄第13行)
ウ.「(2-2) 演算処理方法
第10図を用いて本実施例におけるマイクロコンピュータ94内部で実行される演算プログラムについて説明する。・・・。
つぎにマルチプレクサ93およびA/Dコンバータ96を制御して、ガス検出素子、温度検出素子の「検出電圧取り込み」、「AD変換」、それぞれの素子の検出電圧を量子化した「ディジタル量SG、ST検出」102を行い、STとあらかじめROM942に記憶されている「ST-温度変換テーブル」1091から引用した数値とから「温度算出」1031を実施する。その結果、「異常な高温度」、もしくは「急激な温度上昇」1032検知したならば「火災報知」1062を行い、それ以外の場合はSTと「ST-温度補償係数変換テーブル」1092から引用される係数kとから式(1)に従って「SGの温度補償」104を実施する。
SG*←kSG (1)
ここでSG*に基づき「SG*-ガス濃度変換テーブル」1093を参照して「ガス濃度算出」1051を行い、ガス濃度がいき値以下ならば何らの動作もせず「繰返し制御」108に移行する。また、いき値以上のガス濃度を検知した場合1052、温度が連続的に上昇していなければ「ガス洩れ警報」1061を実施し、温度上昇中1033であれば「初期火災報知」1063を実施する。
上記のガス洩れ警報、火災報知、初期火災報知の後には「ガス供給経路遮断」107が実施される。また上記の警報、制御については、「繰返し制御」108によって継続され、再びステップ102から処理が開始される。」(第5頁左欄第14行〜右欄第8行)
との記載からみて
「ガス検出素子と温度検出素子を具備した検出部と、該検出部の検出電圧を取り込んでガス洩れ警報、火災報知、初期火災報知、ガス供給経路遮断を実施するマイクロコンピュータと、該マイクロコンピュータから出力される制御信号により制御される電磁リレーと、該電磁リレーにより駆動されるガス供給経路遮断弁と、前記マイクロコンピュータから出力される制御信号により発音するガス洩れ警報ブザー及び火災報知ブザーとを備えた火災報知機能を有するガス検出装置。」
の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されている。

また、同じく刊行物2には、
エ.「従来、この種のガス漏れ警報器は第1図および第2図に示すようになっており、図中(1)はヒータ(H)と抵抗検出用電極(P)との間にSnO2のような金属酸化物半導体の焼結体を配設したガスセンサであり、ヒータ(H)にて過熱された状態で可燃性ガスが接触することによりヒータ(H)と電極(P)との間の抵抗値が変化(低下)するようになっている。(2)’はガスセンサ(1)の抵抗値変化をオペアンプよりなるコンパレータ(CP1)にて判別し、コンパレータ(CP2)(CP3)よりなる信号処理回路2a)を介してガス検知信号(VG)が出力されるようになっており、ガス検知信号(VG)は発光ダイオード(LD)およびホトトランジスタ(PT)よりなるホトカプラ(3)を介して出力回路(4)’に入力されるようになっている。この出力回路(4)’はトランジスタ(Q10)(Q11)およびツェナダイオード(ZD10)(ZD11)にて形成され、ガス漏れ検出時に12V、非ガス検出時に6Vとなる電圧レベル信号よりなる外部出力信号(VG)’を出力する。」(第1頁右欄第4行〜第2頁左上欄第1行)
オ.「すなわち、商用電源(6)が印加されているガス検出回路(2)’および警報回路(5)’の電源回路(8a)と、外部出力信号(VG)’を形成する出力回路(4)’の電源回路(8b)とを別個に形成するとともにガス検知信号(VG)をホトカプラ(3)を介して出力回路(4)’に入力することにより、回路が故障した場合にあっても外部出力信号(VG)’として高圧が出力されることがないようにしていた。」(第2頁右上欄第3〜10行)
との記載からみて、
「ガスセンサと、該ガスセンサの抵抗値変化を判別してガス検知信号を出力する信号処理回路と、ホトカプラを介して前記ガス検知信号を入力して電圧レベル信号よりなる外部出力信号を出力する出力回路とを備えたガス漏れ警報器。」
の発明(以下、「引用発明2」という。)が記載されている。

また、同じく刊行物3には、
カ.「第1図は従来の0V,6V,12Vの3種の電圧レベルの信号を発するガスもれ警報器の回路の一例を示すものである。この図で、Sはガスセンサ、A1,A2は比較増幅器、D1〜D3はダイオード、Q1〜Q3はトランジスタ、C1〜C3はコンデンサ、R1〜R6は抵抗器、LEDRは赤色の発光ダイオード、LEDGは緑色の発光ダイオード、PCSは送り側のホトカプラ、PCRは受け側のホトカプラ、ES1,ES2は基準電圧、BZはブザー、T1,T2は電源端子、T3,T4は送信端子である。」(第1頁左欄第20行〜右欄第2行)
キ.「一方、電源端子T1,T2間には直流または交流電圧が印加され、コンデンサC4の両端に常時12Vの直流電圧が発生されるようになっており、ホトカプラPCRにホトカプラPCSからの入射光が入らないオフのとき(正常のとき)、トランジスタQ3のベースに印加するバイアス電圧は抵抗器R5とダイオードD3を介して加えられ、送信端子T3,T4に6Vの正常信号が発生するようになっている。
ところが、高濃度のガスもれがあり比較増幅器A2に出力が出るとホトカプラPCSが発光し、そのためホトカプラPCRに入射光がありホトカプラPCRはオンとなるのでトランジスタQ3に印加されるバイアス電圧は大きくなり、送信端子T3,T4に12Vの異常信号を発生する。また電源が断になると電源端子T1,T2間に印加される電圧は0Vとなるので、送信端子T3,T4間の電圧も0となり、断線信号となる。したがって、送信端子T3,T4で得られる信号を外部監視装置に加えれば遠隔的にガスもれの状態を把握することができる。」(第2頁左欄第5〜24行)
との記載からみて、
「ガスセンサと比較増幅器とを備えガスもれを検出する回路と、ホトカプラを介して前記ガスもれに応じて3種の電圧レベルの信号を発する回路とを備えたガスもれ警報器。」
の発明(以下、「引用発明3」という。)が記載されている。

さらに、同じく刊行物4には、
ク.「これらの各種センサー装置の多くは、電流を消費すると共に所定事象(熱線、煙など)を検出すると検出信号を出力するセンサー回路と、駆動電流が入力端子間に流れると出力端子間がスイッチング動作するリレーとを備え、センサー回路の検出信号でリレーの入力端子間に流れる駆動電流を制御することによってリレーの出力端子間をスイッチング動作させて所定事象の有無を出力するようにしたリレー駆動回路を内蔵している。
例えば、防犯感知器にあっては、侵入者から輻射する熱線を熱線センサー回路(焦電素子で構成された回路)で検出してその検出信号に基づいて侵入者の有無をリレーの出力端子間のスイッチング(オン・オフ)動作に変換して防犯発報信号を出力するようにされている。また、火災感知器にあっては、火災時に発生する煙を煙センサー回路(発光素子と受光素子とで構成された回路)で検出し、その検出信号に基づいて火災の有無をリレーの出力端子間のスイッチング(オン・オフ)動作に変換して火災発報信号を出力するようにされている。
ところで上述したような、センサー回路の検出信号でリレーの入力端子間に流れる駆動電流を制御することによってリレーの出力端子間をスイッチング動作させて所定事象の有無を出力するようにしたセンサー装置のリレー駆動回路は、従来にあっては図3に示すように構成されていた。
すなわち、センサー装置のリレー駆動回路は、センサー回路1とフォトモスリレー2とを備えると共に、トランジスタTr、抵抗R、3端子レギュレータRegなどを備えている。センサー回路1は、機能するための消費電流I1 の供給を受ける受電端子11,12と、検出信号を出力するための信号端子13とを備えている。フォトモスリレー2は、入力端子21,22と出力端子23,24とを備えている。」(段落【0003】〜【0006】)
ケ.「このセンサー装置のリレー駆動回路は次のように接続されている。すなわち、センサー回路1の受電端子11は抵抗Rの一端と3端子レギュレータRegの出力端子とに接続され、センサー回路1の受電端子12はトランジスタTrのエミッタと3端子レギュレータRegの共通端子とに接続され、センサー回路1の信号端子13はトランジスタTrのベースに接続されている。抵抗Rの他端はフォトモスリレー2の入力端子21に接続され、フォトモスリレー2の入力端子22はトランジスタTrのコレクタに接続されている。フォトモスリレー2の出力端子23,24は、出力端子23,24間のスイッチング(オン・オフ)動作に変換された発報信号を遠方の受信装置に伝達するための信号線Lに接続されている。なお、3端子レギュレータRegの入力端子には陽極電源電圧が供給され、3端子レギュレータRegの共通端子には陰極電源電圧が供給されている。
上述のようなセンサー装置のリレー駆動回路は、次のように動作する。すなわち、センサー回路1は受電端子11に消費電流I1 の供給を受けながら所定事象の発生を検出するように待機している。この待機状態時にあっては、センサー回路1は信号端子13から検出信号を出力せずにトランジスタTrをオンしている。すると、フォトモスリレー2の入力端子21,22間に駆動電流I2 が流れ、フォトモスリレー2の出力端子23,24間はオンしている。すると、遠方の受信装置は、フォトモスリレー2の出力端子23,24間のオンを信号線Lを介して受信することに成るので、所定事象が発生していないことを認識できる。
また、センサー回路1が所定事象の発生を検出した検出状態時にあっては、センサー回路1は信号端子13から検出信号を出力してトランジスタTrをオフする。すると、フォトモスリレー2の入力端子21,22間に流れていた駆動電流I2 が遮断して、フォトモスリレー2の出力端子23,24間はオフする。すると、遠方の受信装置は、フォトモスリレー2の出力端子23,24間のオフを信号線Lを介して受信することに成るので、所定事象が発生していることを認識できる。」(段落【0008】〜【0010】)
との記載からみて、
「火災時に発生煙を検出すると検出信号を出力するセンサー回路を備え、該センサー回路の検出信号でリレーの出力端子間をスイッチング動作させて所定事象の有無を出力するセンサー装置のリレー駆動回路であって、前記リレー駆動回路は、フォトモスリレーを備えたセンサー装置のリレー駆動回路。」
の発明(以下、「引用発明4」という。)が記載されている。

(4)対比・判断
ア.本件発明1について
本件発明1と、上記刊行物1に記載された引用発明1とを対比すると、引用発明1の「ガス検出素子」、「温度検出素子」、「火災報知機能を有するガス検出装置」は、それぞれ本件発明1の「ガスセンサ」、「火災センサ」、「ガス火災警報器」に相当する。
また、引用発明1の「マイクロコンピュータ」は、検出部の検出電圧を取り込んでガス洩れや火災の警報信号を出力する機能からみて、本件発明1の「制御回路」に相当する。
また、引用発明1は、少なくとも火災報知時には電磁リレーを入切してガス供給経路遮断弁を閉鎖するものであり、ガス供給経路遮断弁はマイクロコンピュータからみて外部出力機器であるとともに、電磁リレーが電気的な絶縁部として機能することは明らかであるから、引用発明1の「電磁リレー」、「ガス供給遮断弁を駆動する制御信号」は、本件発明1の「第1の絶縁部」、「第1の外部出力信号」に相当する。
さらに、引用発明1は、少なくともガス洩れを検知したときにはガス洩れ警報ブザーを発音するものであり、ガス洩れ警報ブザーはマイクロコンピュータからみて外部出力機器であるから、引用発明1の「ガス洩れ警報ブザーを発音させる制御信号」は、本件発明1の「第2の外部出力信号」に相当する。
したがって両者は、
「ガスセンサで検知されたガス検知信号または火災センサで検知された火災検知信号に基づいて警報を発生するガス火災警報器であって、
前記ガスセンサ、前記火災センサ及び前記警報を発生する警報部を有する制御回路と、
この制御回路と電気的に絶縁され、且つ前記火災センサで検知された火災検知信号を第1の外部出力信号として外部出力機器に出力する第1の絶縁部と、
前記ガスセンサで検知されたガス検知信号に基づき信号を生成し、この信号を第2の外部出力信号として前記外部出力機器に出力するための回路と、
を備えることを特徴とするガス火災警報器。」
である点で一致し、以下の点で相違する。

[相違点1]
本件発明1は、第2の外部出力信号として有電圧信号を出力するための有電圧回路を備えるとともに、該有電圧回路と制御回路とを絶縁する第2の絶縁部を備えるのに対し、引用発明1は、第2の外部出力信号に相当するガス洩れ警報ブザーを発音させる制御信号が有電圧信号であるのか明らかでなく、したがって有電圧回路を備えているかも明らかでなく、また第2の絶縁部に相当する構成も備えていない点。

相違点1について検討すると、ガス検知器において、ガス漏れを検知したことを電圧レベル信号、即ち有電圧信号で外部機器に出力すること、さらに有電圧信号を外部機器に出力するにあたり、ガス漏れ検知信号を生成する回路と有電圧信号を生成する回路とをフォトカプラを介して接続することは、上記刊行物2に記載された引用発明2、及び刊行物3に記載された引用発明3にもあるように、この出願前から周知のことである。また、刊行物2には上記2.(3)オ.に挙げたように、フォトカプラを介することで絶縁を図る旨の記載もあり、そもそもフォトカプラが電気的な絶縁の機能を備えることは周知のことである。
引用発明1と引用発明2及び3とは、いずれもガス漏れを検知して外部機器にガス漏れ検知信号を送る検知器である点で共通するものであり、引用発明1において前記ガス漏れ検知信号を前記外部機器に出力するにあたり、引用発明2及び3にある周知技術を適用し、有電圧信号を生成する回路を備え、前記ガス漏れ検知信号と有電圧信号を生成する回路とを絶縁部としてのフォトカプラを介して接続し、ガス漏れを検知したことを外部機器へ有電圧信号で出力する構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。
また、上記構成を適用することによる効果も、引用発明1ないし3から予測される範囲のものである。したがって、本件特許1は引用発明1ないし3から容易に発明をすることができたものである。

イ.本件発明2について
本件発明2は、本件発明1を引用した発明であって、前記本件発明1の特許についての対比・判断で挙げた一致点・相違点に加えて、本件発明2では、「第1の絶縁部は、一次側に設けられた電磁コイルと二次側に設けられたスイッチを有する電磁リレーからなる」旨の構成が付加された。
上記の構成について、引用発明1と更に対比・検討すると、上記ア.で検討したように、引用発明1において、本件発明1の第1の絶縁部に相当するものは、電磁リレーで構成されている。
したがって、引用発明1と本件発明2とは、前記本件発明1と対比したのと同様の点で相違し、そして前記本件発明1について検討したのと同様の理由により、本件発明2は引用発明1ないし3から容易に発明をすることができたものである。

ウ.本件発明3について
本件発明3は、本件発明1を引用した発明であって、前記本件発明1の特許についての対比・判断で挙げた一致点・相違点に加えて、本件発明3では、「第2の絶縁部は、一次側に設けられたフォトダイオードと二次側に設けられたフォトトランジスタを有するフォトカプラからなる」旨の構成が付加された。
上記の構成について、引用発明1と対比すると、前記本件発明1の特許について対比・判断で挙げた相違点に加え、更に以下の点で相違する。

[相違点2]
本件発明3は、一次側に設けられたフォトダイオードと二次側に設けられたフォトトランジスタを有するフォトカプラからなる第2の絶縁部を備えるのに対し、引用発明1は、このような第2の絶縁部を備えていない点。

相違点2について検討すると、制御回路と有電圧回路とを絶縁する第2の絶縁部としてフォトカプラを備えることは、上記ア.で検討した引用発明2及び3の構成に含まれるものである。したがって、前記本件発明1について検討したのと同様の理由により、本件発明3は引用発明1ないし3から容易に発明をすることができたものである。

エ.本件発明4について
本件発明4と、上記刊行物1に記載された引用発明1とを対比すると、引用発明1の「ガス検出素子」、「温度検出素子」、「火災報知機能を有するガス検出装置」は、それぞれ本件発明4の「ガスセンサ」、「火災センサ」、「ガス火災警報器」に相当する。
また、引用発明1の「マイクロコンピュータ」は、検出部の検出電圧を取り込んでガス洩れや火災の警報信号を出力する機能からみて、本件発明4の「制御回路」に相当する。
また、引用発明1は、少なくとも火災報知時には電磁リレーを入切してガス供給経路遮断弁を閉鎖するものであり、ガス供給経路遮断弁はマイクロコンピュータからみて外部出力機器であるとともに、電磁リレーが電気的な絶縁部として機能すること、及び電磁リレーを介して出力される出力信号は無電圧信号であることは明らかであるから、引用発明1の「電磁リレー」、「ガス供給経路遮断弁を駆動する制御信号」は、本件発明4の「第1の絶縁部」、「第1の外部出力信号」に相当する。
さらに、引用発明1は、少なくともガス洩れを検知したときにはガス洩れ警報ブザーを発音するものであり、ガス洩れ警報ブザーはマイクロコンピュータからみて外部出力機器であるから、引用発明1の「ガス洩れ警報ブザーを発音させる制御信号」は、本件発明4の「第2の外部出力信号」に相当する。
したがって両者は、
「ガスセンサで検知されたガス検知信号または火災センサで検知された火災検知信号に基づいて警報を発生するガス火災警報器であって、
前記ガスセンサ、前記火災センサ及び前記警報を発生する警報部を有する制御回路と、
この制御回路と電気的に絶縁され、且つ前記火災センサで検知された火災検知信号を第1の外部出力信号である無電圧信号として外部出力機器に出力する第1の絶縁部と、
前記ガスセンサで検知されたガス検知信号に基づき信号を生成し、この信号を第2の外部出力信号として前記外部出力機器に出力するための回路と、
を備えることを特徴とするガス火災警報器。」
である点で一致し、以下の点で相違する。

[相違点3]
本件発明4は、第2の外部出力信号として有電圧信号を出力するための有電圧回路を備えるのに対し、引用発明1は、第2の外部出力信号に相当するガス洩れ警報ブザーを発音させる制御信号が有電圧信号であるのか明らかでなく、したがって有電圧回路を備えているかも明らかでない点。

相違点3について検討すると、相違点3は前記相違点1の一部であって、前記相違点1に係る構成は、前記ア.で検討したように、当業者が容易に想到し得たことであり、前記相違点1の一部である相違点3に係る構成を引用発明1に適用することを妨げる特段の理由も認められないから、引用発明1において相違点3に係る構成を備えるようにすることは、当業者が容易に想到し得たことである。
したがって、本件特許4は引用発明1ないし3から容易に発明をすることができたものである。

オ.本件発明5について
本件発明5は、本件発明4を引用した発明であって、前記本件発明4の特許についての対比・判断で挙げた一致点・相違点に加えて、本件発明5では、「第1の絶縁部は、一次側に設けられたフォトダイオードと二次側に設けられたモス型電界効果トランジスタを有するフォトモスリレーからなる」旨の構成が付加された。
上記の構成について、引用発明1と対比すると、前記本件発明4の特許について対比・判断で挙げた相違点に加え、更に以下の点で相違する。

[相違点4]
本件発明1の第1の絶縁部は、一次側に設けられたフォトダイオードと二次側に設けられたモス型電界効果トランジスタを有するフォトモスリレーからなるのに対し、引用発明1において第1の絶縁部に相当するものは電磁リレーである点。

相違点4について検討すると、上記刊行物4に記載の引用発明4は、火災検出信号でリレーの出力端子間をスイッチング動作させて所定事象の有無を出力する、即ち火災検出信号を無電圧信号で出力するものであり、さらにリレーとしてフォトモスリレーを採用するものである。
引用発明1と引用発明4とは、いずれも火災を検知して火災検知信号をリレーの開閉により無電圧信号として外部へ出力する点で共通するものであり、引用発明1において電磁リレーに換えて引用発明4のようなフォトモスリレーを採用することに、格別の困難性は認められない。
したがって、本件特許5は引用発明1ないし4から容易に発明をすることができたものである。

(5)むすび
以上のとおりであるから、本件発明1ないし5は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本件発明についての特許は、特許法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
 
別掲 別紙「訂正の内容」

訂正事項a
特許請求の範囲の請求項4の、
「ガスセンサで検知されたガス検知信号または火災センサで検知された火災検知信号に基づいて警報を発生するガス火災警報器であって、
前記ガスセンサ、前記火災センサ及び前記警報を発生する警報部を有する制御回路と、
この制御回路と電気的に絶縁され、且つ前記火災センサで検知された火災検知信号を第1の外部出力信号として外部出力機器に出力する第1の絶縁部と、
前記ガスセンサで検知されたガス検知信号に基づき有電圧信号を生成し、この有電圧信号を第2の外部出力信号として前記外部出力機器に出力するための有電圧回路と、
を備えることを特徴とするガス火災警報器。」
を、
「ガスセンサで検知されたガス検知信号または火災センサで検知された火災検知信号に基づいて警報を発生するガス火災警報器であって、
前記ガスセンサ、前記火災センサ及び前記警報を発生する警報部を有する制御回路と、
この制御回路と電気的に絶縁され、且つ前記火災センサで検知された火災検知信号を第1の外部出力信号である無電圧信号として外部出力機器に出力する第1の絶縁部と、
前記ガスセンサで検知されたガス検知信号に基づき有電圧信号を生成し、この有電圧信号を第2の外部出力信号として前記外部出力機器に出力するための有電圧回路と、
を備えることを特徴とするガス火災警報器。」
と訂正する。

訂正事項b
発明の詳細な説明の段落【0020】の、
「請求項4の発明は、ガスセンサで検知されたガス検知信号または火災センサで検知された火災検知信号に基づいて警報を発生するガス火災警報器であって、前記ガスセンサ、前記火災センサ及び前記警報を発生する警報部を有する制御回路と、この制御回路と電気的に絶縁され、且つ前記火災センサで検知された火災検知信号を第1の外部出力信号として外部出力機器に出力する第1の絶縁部と、前記ガスセンサで検知されたガス検知信号に基づき有電圧信号を生成し、この有電圧信号を第2の外部出力信号として前記外部出力機器に出力するための有電圧回路とを備えることを特徴とする。」
を、
「請求項4の発明は、ガスセンサで検知されたガス検知信号または火災センサで検知された火災検知信号に基づいて警報を発生するガス火災警報器であって、前記ガスセンサ、前記火災センサ及び前記警報を発生する警報部を有する制御回路と、この制御回路と電気的に絶縁され、且つ前記火災センサで検知された火災検知信号を第1の外部出力信号である無電圧信号として外部出力機器に出力する第1の絶縁部と、前記ガスセンサで検知されたガス検知信号に基づき有電圧信号を生成し、この有電圧信号を第2の外部出力信号として前記外部出力機器に出力するための有電圧回路とを備えることを特徴とする。」
と訂正する。

訂正事項c
発明の詳細な説明の段落【0021】の、
「請求項4の発明によれば、第1の絶縁部は、ガスセンサ、火災センサ及び警報部を有する制御回路と電気的に絶縁され、火災センサで検知された火災検知信号を第1の外部出力信号として外部出力機器に出力し、有電圧回路は、ガスセンサで検知されたガス検知信号に基づき有電圧信号を生成し、この有電圧信号を第2の外部出力信号として外部出力機器に出力する。」
を、
「請求項4の発明によれば、第1の絶縁部は、ガスセンサ、火災センサ及び警報部を有する制御回路と電気的に絶縁され、火災センサで検知された火災検知信号を第1の外部出力信号である無電圧信号として外部出力機器に出力し、有電圧回路は、ガスセンサで検知されたガス検知信号に基づき有電圧信号を生成し、この有電圧信号を第2の外部出力信号として外部出力機器に出力する。」
と訂正する。

訂正事項d
発明の詳細な説明の段落【0062】の、
「請求項4の発明によれば、第1の絶縁部は、ガスセンサ、火災センサ及び警報部を有する制御回路と電気的に絶縁され、火災センサで検知された火災検知信号を第1の外部出力信号として外部出力機器に出力し、有電圧回路は、ガスセンサで検知されたガス検知信号に基づき有電圧信号を生成し、この有電圧信号を第2の外部出力信号として外部出力機器に出力する。」
を、
「請求項4の発明によれば、第1の絶縁部は、ガスセンサ、火災センサ及び警報部を有する制御回路と電気的に絶縁され、火災センサで検知された火災検知信号を第1の外部出力信号である無電圧信号として外部出力機器に出力し、有電圧回路は、ガスセンサで検知されたガス検知信号に基づき有電圧信号を生成し、この有電圧信号を第2の外部出力信号として外部出力機器に出力する。」
と訂正する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
ガス火災警報器
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 ガスセンサで検知されたガス検知信号または火災センサで検知された火災検知信号に基づいて警報を発生するガス火災警報器であって、
前記ガスセンサ、前記火災センサ及び前記警報を発生する警報部を有する制御回路と、
この制御回路と電気的に絶縁され、且つ前記火災センサで検知された火災検知信号を第1の外部出力信号として外部出力機器に出力する第1の絶縁部と、
前記ガスセンサで検知されたガス検知信号に基づき有電圧信号を生成し、この有電圧信号を第2の外部出力信号として前記外部出力機器に出力するための有電圧回路と、
この有電圧回路と前記制御回路とを電気的に絶縁し、前記ガスセンサで検知されたガス検知信号を前記有電圧回路に出力する第2の絶縁部と、
を備えることを特徴とするガス火災警報器。
【請求項2】 前記第1の絶縁部は、一次側に設けられた電磁コイルと二次側に設けられたスイッチを有する電磁リレーからなることを特徴とする請求項1記載のガス火災警報器。
【請求項3】 前記第2の絶縁部は、一次側に設けられたフォトダイオードと二次側に設けられたフォトトランジスタを有するフォトカプラからなることを特徴とする請求項1または請求項2記載のガス火災警報器。
【請求項4】 ガスセンサで検知されたガス検知信号または火災センサで検知された火災検知信号に基づいて警報を発生するガス火災警報器であって、
前記ガスセンサ、前記火災センサ及び前記警報を発生する警報部を有する制御回路と、
この制御回路と電気的に絶縁され、且つ前記火災センサで検知された火災検知信号を第1の外部出力信号である無電圧信号として外部出力機器に出力する第1の絶縁部と、
前記ガスセンサで検知されたガス検知信号に基づき有電圧信号を生成し、この有電圧信号を第2の外部出力信号として前記外部出力機器に出力するための有電圧回路と、
を備えることを特徴とするガス火災警報器。
【請求項5】 前記第1の絶縁部は、一次側に設けられたフォトダイオードと二次側に設けられたモス型電界効果トランジスタを有するフォトモスリレーからなることを特徴とする請求項4記載のガス火災警報器。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス漏れを検知するガスセンサ、火災発生時に火災を検知する火災センサ、及びガス漏れ及び火災の発生を警報する警報部とを備えたガス火災警報器に関し、特に、ガス検知信号及び火災検知信号を外部出力機器に出力できるとともに、安価な回路を構成することができるガス火災警報器に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガス漏れ警報器は、下ケースと、この下ケースをカバーする上ケースとから構成されるケース本体を有し、このケース本体内にはプリント基板が設けられている。このプリント基板の部品側面にはガスの濃度を検出するガスセンサ、ガス漏れ警報を発生する警報ブザー及び電子部品等が実装されている。
【0003】
そして、ケース本体の下ケースを室内の天井に取り付けておき、室内のガス燃焼機器等からガスが漏れたときには、ガス漏れ警報器内のガスセンサがガスを検知して、警報ブザーが警報を発生する。
【0004】
このようなガス漏れ警報器は、天井に設けられた取付ベースに取り付けられて100電源に接続され、ガスセンサで検知されたガス検知信号を外部出力信号としてマイコンメータ、集中監視装置等の外部出力機器に出力している。この外部出力信号としては、有電圧信号または無電圧信号を設けている。
【0005】
このガス漏れ警報器は、集中監視装置等に接続されるため、ガス漏れ警報器では、変圧器(トランス)等を用いて、ガス漏れ警報器の一次側電源系統とガス漏れ警報器の内部回路とを電気的に絶縁していた。
【0006】
図4に従来のガス漏れ警報器の概略回路構成図を示す。このガス漏れ警報器は、電源プラグ101と、一次側コイル102a及び二次側コイル102bを有するトランス103とを有し、トランス103で発生した電圧が、二次側コイル102bを介して制御回路120に供給されるとともに、二次側コイル102cを介して有電圧回路130に供給される。
【0007】
制御回路120においては、整流回路105aが二次側コイル102bの交流電圧を整流し、ヒータ駆動回路106は、整流された電圧によりガスセンサ107内の図示しないヒータを駆動し、ガスセンサ107は、一酸化炭素ガス等の濃度を検知してガス検知信号を中央処理装置(CPU)109に出力し、CPU109は、ガス検知信号の値がガス警報点以上になったときにLED111及びスピーカ113にガス漏れを報知する。
【0008】
また、有電圧回路130においては、整流回路105bが二次側コイル102cの交流電圧を整流し、整流された電圧が有電圧回路130に供給される。有電圧回路130は、CPU109からのガス検知信号の有無(S1,S2)に応じて、6V(ガス漏れ無し)または12V(ガス漏れ有り)の有電圧信号を、例えば、集中監視装置等に出力している。
【0009】
一方、最近では、ガス漏れ警報器に火災センサを搭載したガス火災警報器が使用されるようになってきた。この火災センサは、例えば、サーミスタ等を有し、室内で火災が発生したときにサーミスタの抵抗変化による火災検知信号を出力し、火災検知信号が警報点以上となったときに、警報が報知される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
この火災センサで検知した火災検知信号を集中監視装置等に出力して火災発生を監視する必要があり、火災検知信号を外部出力機器に出力するための出力回路が必要となってくる。
【0011】
この場合、2つの出力回路は各々別々の装置と接続される可能性があるため、電気的に絶縁する必要があった。
【0012】
そこで、本発明は、ガス検知信号及び火災検知信号を外部出力機器に出力できるとともに、外部出力機器と電気的に絶縁し、さらに簡単で安価な回路構成からなるガス火災警報器を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、以下の構成とした。請求項1の発明は、ガスセンサで検知されたガス検知信号または火災センサで検知された火災検知信号に基づいて警報を発生するガス火災警報器であって、前記ガスセンサ、前記火災センサ及び前記警報を発生する警報部を有する制御回路と、この制御回路と電気的に絶縁され、且つ前記火災センサで検知された火災検知信号を第1の外部出力信号として外部出力機器に出力する第1の絶縁部と、前記ガスセンサで検知されたガス検知信号に基づき有電圧信号を生成し、この有電圧信号を第2の外部出力信号として前記外部出力機器に出力するための有電圧回路と、この有電圧回路と前記制御回路とを電気的に絶縁し、前記ガスセンサで検知されたガス検知信号を前記有電圧回路に出力する第2の絶縁部とを備えることを特徴とする。
【0014】
請求項1の発明によれば、第1の絶縁部は、ガスセンサ、火災センサ及び警報部を有する制御回路と電気的に絶縁され、火災センサで検知された火災検知信号を第1の外部出力信号として外部出力機器に出力する。また、第2の絶縁部は、有電圧回路と制御回路とを電気的に絶縁し、ガスセンサで検知されたガス検知信号を有電圧回路に出力し、有電圧回路は、ガスセンサで検知されたガス検知信号に基づき有電圧信号を生成し、この有電圧信号を第2の外部出力信号として外部出力機器に出力する。
【0015】
従って、ガス検知信号及び火災検知信号を外部出力機器に出力できるとともに、制御回路及び有電圧回路を外部出力機器と電気的に絶縁できるガス火災警報器を提供することができる。
【0016】
請求項2の発明の前記第1の絶縁部は、一次側に設けられた電磁コイルと二次側に設けられたスイッチを有する電磁リレーからなることを特徴とする。
【0017】
請求項2の発明によれば、第1の絶縁部が、一次側に設けられた電磁コイルと二次側に設けられたスイッチを有する電磁リレーからなるため、制御回路と外部出力機器との電気的な絶縁が図れる。
【0018】
請求項3の発明の前記第2の絶縁部は、一次側に設けられたフォトダイオードと二次側に設けられたフォトトランジスタを有するフォトカプラからなることを特徴とする。
【0019】
請求項3の発明によれば、第2の絶縁部が、一次側に設けられたフォトダイオードと二次側に設けられたフォトトランジスタを有するフォトカプラからなるため、制御回路と有電圧回路との電気的な絶縁が図れる。
【0020】
請求項4の発明は、ガスセンサで検知されたガス検知信号または火災センサで検知された火災検知信号に基づいて警報を発生するガス火災警報器であって、前記ガスセンサ、前記火災センサ及び前記警報を発生する警報部を有する制御回路と、この制御回路と電気的に絶縁され、且つ前記火災センサで検知された火災検知信号を第1の外部出力信号である無電圧信号として外部出力機器に出力する第1の絶縁部と、前記ガスセンサで検知されたガス検知信号に基づき有電圧信号を生成し、この有電圧信号を第2の外部出力信号として前記外部出力機器に出力するための有電圧回路とを備えることを特徴とする。
【0021】
請求項4の発明によれば、第1の絶縁部は、ガスセンサ、火災センサ及び警報部を有する制御回路と電気的に絶縁され、火災センサで検知された火災検知信号を第1の外部出力信号である無電圧信号として外部出力機器に出力し、有電圧回路は、ガスセンサで検知されたガス検知信号に基づき有電圧信号を生成し、この有電圧信号を第2の外部出力信号として外部出力機器に出力する。
【0022】
従って、ガス検知信号及び火災検知信号を外部出力機器に出力できるとともに、制御回路及び有電圧回路を外部出力機器と電気的に絶縁でき、しかもフォトカプラ等の第2の絶縁部を用いないため、簡単で安価な回路構成からなるガス火災警報器を提供することができる。
【0023】
請求項5の発明の前記第1の絶縁部は、一次側に設けられたフォトダイオードと二次側に設けられたモス型電界効果トランジスタを有するフォトモスリレーからなることを特徴とする。
【0024】
請求項5の発明によれば、第1の絶縁部が、一次側に設けられたフォトダイオードと二次側に設けられたモス型電界効果トランジスタを有するフォトモスリレーからなるため、電気的な絶縁耐性が高いため、制御回路と外部出力機器との電気的な絶縁が良好となる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のガス火災警報器のいくつかの実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0026】
<第1の実施の形態>
図1は本発明の第1の実施の形態のガス火災警報器の回路構成図である。図1に示すガス火災警報器は、電源プラグ6と、一次側コイル7a、二次側コイル7b,7c,7d及び鉄心8を有するトランス7とを有し、トランス7で発生した電圧が、二次側コイル7b,7cを介して制御回路50に供給されるとともに、二次側コイル7dを介して有電圧回路60に供給される。
【0027】
このため、ガス火災警報器の一次側電源と内部回路である制御回路50及び有電圧回路60とがトランス7によって電気的に絶縁されている。
【0028】
制御回路50は、整流回路9a,9b、ガスセンサ1、火災センサ10、中央処理装置(CPU)11、LED21a,LED21b,LED21c及びスピーカ19等を有して構成される。整流回路9aは、二次側コイル7bの電圧を整流して整流電圧をガスセンサ1、ヒータ駆動部5等に供給する。整流回路9bは、二次側コイル7cの電圧を整流して整流電圧を火災センサ10、CPU11、LED21a,LED21b,LED21c等に供給する。
【0029】
ガスセンサ1は、ヒータ2及びセンサ素子3を有する。CPU11は、ヒータ2を駆動するための低温域用電圧0.2V用ヒータ駆動信号と高温域用電圧0.9V用ヒータ駆動信号を交互にトランジスタTr1に出力する。
【0030】
トランジスタTr1は、低温域用電圧0.2V用ヒータ駆動信号によりオフとなり、抵抗R4の電位を約0.2Vに設定し、高温域用電圧0.9V用ヒータ駆動信号によりオンとなり、抵抗R1,抵抗R2とを短絡させて抵抗R4の電位を約0.9Vに設定する。
【0031】
集積回路IC1は、非反転入力端子に抵抗R4の電位を入力し、反転入力端子にガスセンサ1の電位を入力し、抵抗R4の電位が約0.2VであるときにトランジスタTr2にLレベルを出力し、抵抗R4の電位が約0.9VであるときにトランジスタTr2にHレベルを出力する。
【0032】
トランジスタTr2及び抵抗R5は、ガスセンサ1内部のヒータ2を駆動するヒータ駆動部5を構成する。トランジスタTr2は、抵抗R4の電位が約0.2Vであるときに入力されたLレベルによりヒータ2に比較的小電流を流すことでヒータ温度を低温域とし、抵抗R4の電位が約0.9Vであるときに入力されたHレベルによりヒータ2に比較的大電流を流すことでヒータ温度を高温域としている。
【0033】
このため、CPU11は、図2に示すように、ガスセンサ1の温度を低温域(100℃)と高温域(400℃)とに周期的に交互に変化させている。また、CPU11は、低温域では、15秒間だけセンサ温度100℃を維持し、CO検出ポイント(図2中の黒丸印)において、センサ素子3からのガスセンサ入力により、一酸化炭素のガス濃度を検出し、高温域では、5秒間だけセンサ温度400℃を維持し、メタン検出ポイント(図2中の黒丸印)においてメタンガスの濃度を検出している。
【0034】
また、CPU11は、検出抵抗駆動信号をトランジスタTr3に出力し、トランジスタTr3をオン/オフさせる。トランジスタTr3がオフのときには、ガスセンサ1に接続される抵抗は、R6のみであり、トランジスタTr3がオンのときには、ガスセンサ1に接続される抵抗は、R6とR7との並列抵抗となる。
【0035】
さらに、電源Vccと大地との間には直列に接続された抵抗R13,ボリュームVR1及び抵抗R14が設けられ、ボリュームVR1からCPU11にCH4設定点(CH4ガス警報点)入力が取り込まれる。電源Vccと大地との間には直列に接続された抵抗R15,ボリュームVR2及び抵抗R16が設けられ、ボリュームVR2からCPU11にCO設定点(COガス警報点)入力が取り込まれる。
【0036】
また、電源Vccと大地との間には直列に接続された抵抗R11及びサーミスタTH1が設けられ、サーミスタTH1からCPU11に温度補正入力が取り込まれる。電源Vccと大地との間には直列に接続された抵抗R12及びサーミスタTH2が設けられ、サーミスタTH2からCPU11にサーミスタ入力が取り込まれる。集積回路IC2は、非反転入力端子にサーミスタTH2の電位を入力し、反転入力端子を出力端子と直結し、出力端子からCPU11に火災センサ入力が取り込まれる。抵抗R12、サーミスタTH2、コンデンサC2、及び集積回路IC2により火災センサ10を構成している。
【0037】
CPU11は、ガスセンサ入力、火災センサ入力、サーミスタ入力、温度補正入力、CO設定点入力、CH4設定点入力等を入力する。CPU11は、ガスセンサ1からのガスセンサ入力に基づき、COガス濃度がCO設定点以上となった際にCOガス濃度の異常を示す警報を音声ブザー19及びLED21aに報知させる。CPU11は、ガスセンサ入力に基づき、メタンガス濃度がCH4設定点以上となった際にメタンガス濃度の異常を示す警報を音声ブザー19及びLED21bに報知させる。CPU11は、火災センサ10からの火災センサ入力が火災警報点以上となった際に警報を音声ブザー19及びLED21cに報知させる。
【0038】
また、CPU11と整流回路9bからの電源Vccとの間に第1のフォトカプラPC1を構成する第1のフォトダイオードPD1と、第2のフォトカプラPC2を構成する第2のフォトダイオードPD2とが設けられている。第1のフォトダイオードPD1は、ガス漏れが無しときの6V外部出力用に設けられ、第2のフォトダイオードPD2は、ガス漏れが有りのときの12V外部出力用に設けられる。
【0039】
さらに、CPU11と整流回路9bからの電源Vccとの間に電磁リレー15が設けられており、この電磁リレー15は、一次側に設けられた電磁コイルLと二次側に設けられたスイッチSWとからなり、火災センサ10で検知された火災検知信号を無電圧信号として外部出力機器に出力するようになっている。
【0040】
一方、有電圧回路60は、整流回路9cからの電圧の供給を受けて動作し、第1のフォトカプラPC1を構成する第1のフォトトランジスタPT1、第2のフォトカプラPC2を構成する第2のフォトトランジスタPT2を有する。第1のフォトトランジスタPT1及び第2のフォトトランジスタPT2のコレクタは、電源に接続され、第1のフォトトランジスタPT1のエミッタはトランジスタTr5の入力に接続され、第2のフォトトランジスタPT2のエミッタはトランジスタTr4の入力に接続される。
【0041】
ツェナーダイオードZD1とツェナーダイオードZD2とは異極性で直列に接続され、トランジスタTr5の出力はツェナーダイオードZD1のアノードに接続され、トランジスタTr4の出力はツェナーダイオードZD2のアノードに接続され、ツェナーダイオードZD1のカソードは、トランジスタQ1のベースに接続される。なお、その他にトランジスタQ2,ツェナーダイオードZD3,ZD4等が設けられて、出力端子OUTから6V(ガス漏れ無し)または12V(ガス漏れ有り)が有電圧信号として外部出力機器に出力されるようになっている。
【0042】
次に、このように構成された第1の実施の形態のガス火災警報器の動作を参照して説明する。まず、ガス検知信号の外部出力について説明する。ガス漏れがない場合には、第1のフォトダイオードPD1が点灯するため、フォトトランジスタPT1がオンし、これにより、トランジスタTr5がオンして、ツェナーダイオードZD1が降伏して、出力端子に6Vが出力され、有電圧信号として外部出力機器に出力される。
【0043】
一方、ガスセンサ1が例えば、一酸化炭素ガス等を検知すると、ガスセンサ1からガスセンサ入力がCPU11に取り込まれる。CPU11は、COガス濃度がCO設定点を超えた場合には、LED21bが点灯するとともに、フォトダイオードPD2が点灯するため、フォトトランジスタPT2がオンし、これにより、トランジスタTr4がオンして、ツェナーダイオードZD1,ZD2が降伏して、出力端子に12Vが出力され、有電圧信号として外部出力機器に出力される。
【0044】
次に、火災検知信号の外部出力について説明する。火災が発生すると、火災による熱によりサーミスタTH2の抵抗が変化するため、IC2の出力から火災センサ入力がCPU11に取り込まれる。CPU11は、火災センサ入力の値がしきい値を超えた場合には、スピーカ19で火災警報を行うとともに、電磁リレー15に設けられた電磁コイルLに電流を流す。このため、スイッチSWがオンして無電圧信号が外部出力機器に出力される。
【0045】
このように、電磁リレー15及び有電圧回路60を用いて、火災検知信号を無電圧信号として、ガス検知信号を有電圧信号として、外部出力機器に出力することができる。
【0046】
この場合、電磁リレー15によって、制御回路50と外部出力機器とを電気的に絶縁できるが、その絶縁耐性が低い。このため、第1のフォトカプラPC1及び第2のフォトカプラPC2を設け、これらのフォトカプラPC1,PC2によって、制御回路50と有電圧回路60とを電気的に絶縁しているため、外部出力機器と有電圧回路60との電気的な絶縁が良好となる。
【0047】
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態のガス火災警報器を説明する。図3は本発明の第2の実施の形態のガス火災警報器の回路構成図である。第2の実施の形態のガス火災警報器は、第1の実施の形態のガス火災警報器の電磁リレー15及びフォトカプラの代わりに、電気的絶縁耐性の高いフォトモスリレー17を設けたことを特徴とする。
【0048】
図3において、CPU11と整流回路9bからの電源Vccとの間にフォトモスリレー17が設けられており、このフォトモスリレー17は、一次側に設けられたフォトダイオードD1と二次側に設けられたMOS型電界効果トランジスタFETとからなり、火災センサ10で検知された火災検知信号を無電圧信号として外部出力機器に出力するようになっている。
【0049】
また、CPU11からの信号線S1(6V外部出力用)が、有電圧回路60内のトランジスタTr5の入力に接続され、CPU11からの信号線S2(12V外部出力用)が、有電圧回路60内のトランジスタTr4の入力に接続されている。
【0050】
なお、図3に示す部分のうち、図1に示す部分と同一部分は、同一符号を付し、その部分の詳細な説明は省略する。
【0051】
次に、このように構成された第2の実施の形態のガス火災警報器の動作を参照して説明する。まず、ガス検知信号の外部出力について説明する。ガス漏れがない場合には、信号線S1からオン信号が出力されるため、トランジスタTr5がオンして、ツェナーダイオードZD1が降伏して、出力端子に6Vが出力され、有電圧信号として外部出力機器に出力される。
【0052】
一方、ガスセンサ1がガスを検知した場合には、LED21bが点灯するとともに、信号線S2からガス検知信号が出力されるため、トランジスタTr4がオンして、ツェナーダイオードZD1,ZD2が降伏して、出力端子に12Vが出力され、有電圧信号として外部出力機器に出力される。
【0053】
次に、火災検知信号の外部出力について説明する。火災が発生すると、スピーカ19で火災警報を行うとともに、フォトモスリレー17に設けられたフォトダイオードD1に電流が流れる。このため、フォトダイオードD1が発光し、MOS型電界効果トランジスタFETがオンして、無電圧信号が外部出力機器に出力される。
【0054】
このように、フォトモスリレー17及び有電圧回路61を用いて、火災検知信号を無電圧信号として、ガス検知信号を有電圧信号として、外部出力機器に出力することができる。
【0055】
また、フォトモスリレー17は、電気的な絶縁耐性が高く、制御回路51及び有電圧回路61と、外部出力機器との電気的な絶縁を良好に行える。また、第1の実施の形態では、電磁リレー15及び第1のフォトカプラPC1,第2のフォトカプラPC2を用いたが、第2の実施の形態では、フォトモスリレー17を用いるのみであるから、安価で且つ簡単な回路を構成することができる。
【0056】
さらに、フォトモスリレー17は、電磁リレー15のような機構部分がないため、より信頼性を向上することができる。
【0057】
また、本発明は第1及び第2の実施の形態のガス火災警報器に限定されるものではない。第2の実施の形態のガス火災警報器では、フォトモスリレーを用いたが、電気的な絶縁耐性の高い素子であれば、その他の素子であってもよい。このほか、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能であるのは勿論である。
【0058】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、第1の絶縁部は、ガスセンサ、火災センサ及び警報部を有する制御回路と電気的に絶縁され、火災センサで検知された火災検知信号を第1の外部出力信号として外部出力機器に出力する。また、第2の絶縁部は、有電圧回路と制御回路とを電気的に絶縁し、ガスセンサで検知されたガス検知信号を有電圧回路に出力し、有電圧回路は、ガスセンサで検知されたガス検知信号に基づき有電圧信号を生成し、この有電圧信号を第2の外部出力信号として外部出力機器に出力する。
【0059】
従って、ガス検知信号及び火災検知信号を外部出力機器に出力できるとともに、制御回路及び有電圧回路を外部出力機器と電気的に絶縁できるガス火災警報器を提供することができる。
【0060】
請求項2の発明によれば、第1の絶縁部が、一次側に設けられた電磁コイルと二次側に設けられたスイッチを有する電磁リレーからなるため、制御回路と外部出力機器との電気的な絶縁が図れる。
【0061】
請求項3の発明によれば、第2の絶縁部が、一次側に設けられたフォトダイオードと二次側に設けられたフォトトランジスタを有するフォトカプラからなるため、制御回路と有電圧回路との電気的な絶縁が図れる。
【0062】
請求項4の発明によれば、第1の絶縁部は、ガスセンサ、火災センサ及び警報部を有する制御回路と電気的に絶縁され、火災センサで検知された火災検知信号を第1の外部出力信号である無電圧信号として外部出力機器に出力し、有電圧回路は、ガスセンサで検知されたガス検知信号に基づき有電圧信号を生成し、この有電圧信号を第2の外部出力信号として外部出力機器に出力する。
【0063】
従って、ガス検知信号及び火災検知信号を外部出力機器に出力できるとともに、制御回路及び有電圧回路を外部出力機器と電気的に絶縁でき、しかもフォトカプラ等の第2の絶縁部を用いないため、簡単で安価な回路構成からなるガス火災警報器を提供することができる。
【0064】
請求項5の発明によれば、第1の絶縁部が、一次側に設けられたフォトダイオードと二次側に設けられたモス型電界効果トランジスタを有するフォトモスリレーからなるため、電気的な絶縁耐性が高いため、制御回路と外部出力機器との電気的な絶縁が良好となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の第1の実施の形態のガス火災警報器の回路構成図である。
【図2】
第1の実施の形態のガス火災警報器におけるガスセンサの温度のタイミングチャートである。
【図3】
本発明の第2の実施の形態のガス火災警報器の回路構成図である。
【図4】
従来のガス漏れ警報器の概略回路構成図である。
【符号の説明】
1 ガスセンサ
2 ヒータ
3 センサ素子
5 ヒータ駆動部
10 火災センサ
11 CPU
15 電磁リレー
17 フォトモスリレー
19 スピーカ
21a,21b,21c LED
50,51 制御回路
60,61 有電圧回路
Tr1 トランジスタ
TH1 サーミスタ
IC1 集積回路
VR ボリューム
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2003-12-16 
出願番号 特願平11-186899
審決分類 P 1 651・ 121- ZA (G08B)
最終処分 取消  
前審関与審査官 宮崎 敏長  
特許庁審判長 大野 覚美
特許庁審判官 牧 初
岩本 正義
登録日 2002-06-07 
登録番号 特許第3315946号(P3315946)
権利者 東京瓦斯株式会社 矢崎総業株式会社 ホーチキ株式会社
発明の名称 ガス火災警報器  
代理人 高橋 俊一  
代理人 伊藤 正和  
代理人 三好 秀和  
代理人 三好 保男  
代理人 高松 俊雄  
代理人 伊藤 正和  
代理人 栗原 彰  
代理人 川又 澄雄  
代理人 三好 保男  
代理人 横屋 赳夫  
代理人 高橋 俊一  
代理人 三好 秀和  
代理人 岩崎 幸邦  
代理人 高松 俊雄  
代理人 川又 澄雄  
代理人 川又 澄雄  
代理人 高松 俊雄  
代理人 高橋 俊一  
代理人 三好 秀和  
代理人 三好 保男  
代理人 岩崎 幸邦  
代理人 伊藤 正和  
代理人 栗原 彰  
代理人 栗原 彰  
代理人 川又 澄雄  
代理人 高松 俊雄  
代理人 三好 秀和  
代理人 伊藤 正和  
代理人 篠部 正治  
代理人 三好 保男  
代理人 高橋 俊一  
代理人 横屋 赳夫  
代理人 岩崎 幸邦  
代理人 横屋 赳夫  
代理人 栗原 彰  
代理人 岩崎 幸邦  
代理人 横屋 赳夫  

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