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審決分類 |
審判 全部申し立て 特174条1項 F16D 審判 全部申し立て 2項進歩性 F16D |
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管理番号 | 1098036 |
異議申立番号 | 異議2003-72270 |
総通号数 | 55 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 1998-07-14 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2003-09-10 |
確定日 | 2004-03-10 |
異議申立件数 | 1 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第3385343号「トリポード型等速自在継手」の請求項1に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 訂正を認める。 特許第3385343号の請求項1に係る特許を維持する。 |
理由 |
I.手続の経緯 本件特許第3385343号の請求項1に係る発明についての出願は、平成8年12月26日に出願され、平成15年1月10日にその発明について特許権の設定の登録がされ(平成15年3月10日特許公報発行)、その後、その特許について平成15年9月10日に特許異議申立人・本田技研工業株式会社(以下、「申立人」という。)より特許異議の申立てがなされ、取消しの理由が通知され、その指定期間内である平成16年1月27日に意見書の提出とともに、同日付けで訂正請求がなされたものである。 II.訂正の適否 1.訂正の内容 平成16年1月27日付けの訂正請求書は、本件特許第3385343号の願書に添された明細書(以下、「特許明細書」という。)を、上記訂正請求書に添付した訂正明細書のとおりに訂正することを求めるものであり、その内容は以下のとおりである。 なお、下線は対比の便宜のために当審において付したものである。 (1)訂正事項a 特許明細書における特許請求の範囲の請求項1の記載を、 「【請求項1】 外輪の内周に外輪軸方向に形成された3本のトラック溝に、トリポード部材の3本の脚軸に複数の円柱状転動体を介して回転可能に支持されたローラを収容させ、ローラがトラック溝のローラ案内面上を転動しながら外輪軸方向に移動可能であるトリポード型等速自在継手において、上記ローラの円筒内周面の軸方向両端部に、上記転動体の軸方向の抜けを防止する鍔部を形成し、この内周面の前記鍔部間に、全数より1個少ない複数の転動体を一連に並べ、この一連の転動体の両端の2個の間にできた隙間の最小間隔d2と転動体の直径d1との関係をd2<d1となるように設定するとともにその差(d1-d2)を数μm〜数十μmの締め代とし、前記隙間に最後の1個の転動体を圧入することにより、ローラと転動体からなる、脚軸の円筒外周面に対して回転・摺動可能なユニットとしたことを特徴とするトリポード型等速自在継手。」から、 「【請求項1】 外輪の内周に外輪軸方向に形成された3本のトラック溝に、トリポード部材の3本の脚軸に複数の円柱状転動体を介して回転可能に支持されたローラを収容させ、ローラがトラック溝のローラ案内面上を転動しながら外輪軸方向に移動可能であるトリポード型等速自在継手において、上記ローラの円筒内周面の軸方向両端部に、上記転動体の軸方向の抜けを防止する鍔部を形成し、この内周面の前記鍔部間に、全数より1個少ない複数の転動体を一連に並べ、この一連の転動体の両端の2個の間にできた隙間の最小間隔d2と転動体の直径d1との関係をd2<d1となるように設定するとともにその差(d1-d2)を数μm〜数十μmの締め代とし、前記隙間に最後の1個の転動体を圧入することにより、転動体をローラにキーストン法により組み付け、ローラと転動体のみからなる、脚軸の円筒外周面に対して回転・摺動可能なユニットとし、このユニットによってトリポード部材と外輪の相互間の回転力伝達を行うことを特徴とするトリポード型等速自在継手。」 と訂正する。 (2)訂正事項b 特許明細書の段落【0007】における、 「ローラと転動体からなる、脚軸の円筒外周面に対して回転・摺動可能なユニットとしたことを特徴とするものである。」を、 「転動体をローラにキーストン法により組み付け、ローラと転動体のみからなる、脚軸の円筒外周面に対して回転・摺動可能なユニットとし、このユニットによってトリポード部材と外輪の相互間の回転力伝達を行うことを特徴とするものである。」と訂正する。 2.訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否 (1)訂正事項a 特許明細書には、段落【0010】〜【0011】に、「すなわち、トリポード部材のローラの内周面に複数の連続した円柱状転動体の軸方向の抜けを防止する鍔部を形成し、この鍔部に沿ってローラ内周面に複数の転動体の1個を残して一連に並べ、この一連の転動体の両端の2個の間の隙間に残り1個の転動体を圧入して所定数の転動体をローラ内周面に仮止めした状態で、ローラを転動体と共に脚軸に嵌挿する製造方法が可能である。上記製造方法においては、ローラ内周面に転動体を一連に並べる方法はキーストン法と呼ばれるもので、この場合もローラを転動体と共に脚軸に組み付けるときにローラの鍔部が転動体の脱落を防止する。」と記載され、また、段落【0017】に、「図4も図2(A)のローラ7を脚軸5に取り付ける要領を図示したものであるが、この場合はローラ7の円筒内周面に複数の転動体6をキーストン方式で一連に仮止めした状態で、ローラ7を転動体6と共に脚軸5に組み付ける。」と記載されている。さらに、段落【0002】には、「ローラ7’は、外輪1の対応するトラック溝2の両側のローラ案内面3に係合された状態で、トラック溝2に回転可能に、且つ、外輪軸方向に摺動可能に嵌合して、トリポード部材4と外輪1の相互間の回転力伝達を行う。」と記載されている。 してみると、訂正事項aは、上記記載事項に基づいてなされたものであって、特許請求の範囲の請求項1における「ローラと転動体からなる、脚軸の円筒外周面に対して回転・摺動可能なユニット」について、より下位概念である「転動体をローラにキーストン法により組み付け、ローラと転動体のみからなる、脚軸の円筒外周面に対して回転・摺動可能なユニット」と限定し、さらにその機能について、「このユニットによってトリポード部材と外輪の相互間の回転力伝達を行う」と限定するものである。 したがって、訂正事項aは、特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正に該当する。 (2)訂正事項b 訂正事項bは、発明の詳細な説明の記載の訂正であり、訂正事項aによる請求項1の記載の訂正に伴い、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の欄の記載との整合性を図るためのものであるから、明りょうでない記載の釈明を目的とする訂正に該当する。 そして、訂正事項a及びbは、いずれも願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、新規事項の追加には該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 3.訂正の適否についてのまとめ 以上のとおり、上記訂正は、特許法第120条の4第2項ただし書及び同条第3項において準用する特許法第126条第2項及び第3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。 III.特許異議の申立てについての判断 1.特許異議申立の理由の概要 申立人は、下記甲第1〜4号証を提出し、本件特許の請求項1に係る発明は、甲第1〜4号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから特許法第29条第2項の規定により拒絶されるべきであり、また、請求項1に記載された「数μm〜数十μm」は、特許法第17条の2第3項の規定に違背して補正されたものである旨を主張している。 <甲号各証> 甲第1号証:実願昭60-175437号(実開昭62-85726号) のマイクロフィルム 甲第2号証:実願昭63-88410号(実開平2-9329号)のマイ クロフィルム 甲第3号証:実願昭63-155860号(実開平2-76223号)の マイクロフィルム 甲第4号証:実願平1-73778号(実開平3-12617号)のマイ クロフィルム 2.本件発明 前述のとおり、本件訂正が認められたことにより、本件特許の請求項1に係る発明(以下、「本件発明」という。)は、前記訂正請求書に添付した訂正明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される次のとおりのものと認められる。 【請求項1】 外輪の内周に外輪軸方向に形成された3本のトラック溝に、トリポード部材の3本の脚軸に複数の円柱状転動体を介して回転可能に支持されたローラを収容させ、ローラがトラック溝のローラ案内面上を転動しながら外輪軸方向に移動可能であるトリポード型等速自在継手において、上記ローラの円筒内周面の軸方向両端部に、上記転動体の軸方向の抜けを防止する鍔部を形成し、この内周面の前記鍔部間に、全数より1個少ない複数の転動体を一連に並べ、この一連の転動体の両端の2個の間にできた隙間の最小間隔d2と転動体の直径d1との関係をd2<d1となるように設定するとともにその差(d1-d2)を数μm〜数十μmの締め代とし、前記隙間に最後の1個の転動体を圧入することにより、転動体をローラにキーストン法により組み付け、ローラと転動体のみからなる、脚軸の円筒外周面に対して回転・摺動可能なユニットとし、このユニットによってトリポード部材と外輪の相互間の回転力伝達を行うことを特徴とするトリポード型等速自在継手。 3.通知した取消しの理由に引用した刊行物に記載された発明 刊行物1:実願昭60-175437号(実開昭62-85726号)の マイクロフィルム(申立人が甲第1号証として提示) 刊行物2:実願昭63-88410号(実開平2-9329号)のマイク ロフィルム(申立人が甲第2号証として提示) 刊行物3:特開平2-35221号公報 上記刊行物には、以下の技術的事項が記載されている。 刊行物1: (1-イ)「<産業上の利用分野> 本考案は、トラニオン軸に対する球面ローラの取付構造に改良を加えたトリポード形等速ジョイントに関する。」(第1頁第15〜18行) (1-ロ)「<考案が解決しようとする問題点> かかる従来のトリポード形等速ジョイントにおいては、ニードルローラ7を抜け止めするために、上下リテーナ3,6ならびにスナップリング5等多くの部品を必要とし、またトラニオン軸1にはリング溝を加工しなければならず、加工工程が多くなるという問題があった。 また従来のジョイントにおいては、トラニオン軸1と球面ローラ2とを用意した状態で両者間のすきまに1個毎ニードルローラ7を挿入組付しており、組付に時間がかかるという問題があった。 <問題点を解決するための手段> 本考案はかかる従来の問題を解決するためになされたものであり、球面ローラの内周に環状凹溝を形成し、この環状凹溝に対して、保持器にて保持されたニードルローラを挿嵌したことを構成上の特徴とするものである。」(第2頁第8行〜第3頁第4行) (1-ハ)「<作用> 本考案は、上記構成を具備することで、ニードルローラは環状凹溝内に収納状態においてその両端部が環状凹溝の内端面に当接してその軸方向移動を拘束され、特別な部材を用意することなく、ニードルローラの抜け止めが可能となる。 また本考案は、保持器によってニードルローラを保持することで球面ローラの環状凹溝からのニードルローラの脱落を防止するようになっているため、これら球面ローラ、ニードルローラならびに保持器を1セットとしたローラサブアッシとしての組付が可能となり、トラニオン軸への組付はこのローラサブアッシごと簡単かつ迅速に組付けることができる。」(第3頁第5〜18行) (1-ニ)「第1図において10は第1動力伝達軸、11はこの第1動力伝達軸10の端部に結合されたトリポード軸である。このトリポード軸11の外周部には3本のトラニオン軸14が120度の角度間隔で半径方向に突出形成され、この各トラニオン軸14には外球面を有する球面ローラ15がニードルローラ16を介して回転および軸方向移動可能に軸承されている。 一方第2動力伝達軸17の端部にはチューリップ円筒18が一体形成されている。このチューリップ円筒18には前記トラニオン軸14と対向とする3位置においてその長手方向に内球面をなすローラ溝20が形成され、このローラ溝20に前記球面ローラ15が転動可能に装嵌されている。」(第4頁第1〜14行) (1-ホ)「かかる構成のトリポード形等速ジョイントにおいて本考案は前記ニードルローラ16の支持構成に特徴を有する。すなわち本考案においては第2図に示すように前記球面ローラ15の内周に環状凹溝22を形成し、この環状凹溝22と前記トラニオン軸14との間にニードルローラ16を介挿する構成となっている。この環状凹溝22より球面ローラ15の上下端部に係止フランジ23が形成され、ニードルローラ16はこの係止フランジ23,23にて軸方向移動が拘束され、特別に軸方向を拘束する部材を設けることなく、ニードルローラ16の脱落を防止するようになっている。」(第4頁第15行〜第5頁第6行) 上記記載並びに明細書及び図面の記載からみて、刊行物1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 [引用発明] チューリップ円筒18の内周に軸方向に形成された3本のローラ溝20に、トリポード軸11の3本のトラニオン軸14に複数のニードルローラ16を介して回転可能に支持された球面ローラ15を収容させ、球面ローラ15がローラ溝20のローラ案内面上を転動しながらチューリップ円筒18の軸方向に移動可能であるトリポード形等速ジョイントにおいて、上記球面ローラ15の内周に環状凹溝22を形成し、この環状凹溝22により球面ローラ15の上下端部に係止フランジ23を形成し、ニードルローラ16はこの係止フランジ23により軸方向の脱落が防止されるようになっており、該環状凹溝22に対してニードルローラ16を保持器によって保持することにより、これら球面ローラ、ニードルローラならびに保持器を1セットとしてトラニオン軸14に回転及び軸方向移動可能に軸承したトリポード形等速ジョイント。 刊行物2: (2-イ)「従来からの総ころ軸受は、その上半部を第1図に示すように、外輪1の円周面に沿って配列したころ2の外径Dよりも隣接するころ2の接触点間距離lが小さくなる関係(D>l)が保たれるように設計して、いわゆるキーストン効果でころ2を保持器を用いることなく外輪1に保持させるように構成したものである。 ころ2を外輪1から脱落させないで、使用部位に対する組み付けを可能にするために、ころ2相互の引掛かり代を0.020〜0.040mm程度に設定している。」(第1頁第13行〜第2頁第3行) 刊行物3: (3-イ)「キーストンベアリング1はローラ3の脱落防止を図るリテーナを不要として、作動中ローラが抜け落ちることがないように外輪2のローラを収容する部分の内径はローラ3が内径側に脱落する最小径より小に構成されている。」(第2頁右上欄第5〜9行) (3-ロ)「また、ベアリング外輪2には前工程にて熱処理が行われているので、焼嵌の際の加熱温度は一般に低いことが望ましい。上記のように焼嵌温度をローラの自由嵌め込み温度以下にとどめてローラを強制的に圧入する焼嵌方法を用いることは、ベアリング外輪の金属組織の変化や強度、硬度等の低下を防止して製品の品質を高めるうえで有効であり、また省エネルギーの点からも好ましい。」(第6頁左上欄第13行〜右上欄第5行) 4.対比・判断 本件発明と引用発明とを対比すると、引用発明における「チューリップ円筒18」は本件発明1における「外輪」に相当し、以下同様に、「ローラ溝20」は「トラック溝」に、「トリポード軸11」は「トリポード部材」に、「トラニオン軸14」は「脚軸」に、「球面ローラ15」は「ローラ」に、「トリポード形等速ジョイント」は「トリポード型等速自在継手」に、「係止フランジ23」は「鍔部」に、それぞれ相当する。 そして、引用発明における「ニードルローラ16」は「円柱状転動体」といい得るものであり、また、引用発明は、球面ローラ、ニードルローラならびに保持器を1セットとしたローラサブアッシとしての組付が可能となるものであるから(上記摘記事項(1-ハ)参照)、前記1セットをユニットということができるとともに、前記1セットによって、トリポード軸11とチューリップ円筒18の相互間の回転力伝達を行うものである。 したがって、両者の一致点と相違点は次のとおりである。 [一致点] 外輪の内周に外輪軸方向に形成された3本のトラック溝に、トリポード部材の3本の脚軸に複数の円柱状転動体を介して回転可能に支持されたローラを収容させ、ローラがトラック溝のローラ案内面上を転動しながら外輪軸方向に移動可能であるトリポード型等速自在継手において、上記ローラの円筒内周面の軸方向両端部に、上記転動体の軸方向の抜けを防止する鍔部を形成し、この内周面の前記鍔部間に上記転動体を保持することにより、少なくともローラと転動体からなる、脚軸の円筒外周面に対して回転・摺動可能なユニットとし、このユニットによってトリポード部材と外輪の相互間の回転力伝達を行うトリポード型等速自在継手。 [相違点] 脚軸の円筒外周面に対して回転・摺動可能なユニットとして、本件発明では、「鍔部間に、全数より1個少ない複数の転動体を一連に並べ、この一連の転動体の両端の2個の間にできた隙間の最小間隔d2と転動体の直径d1との関係をd2<d1となるように設定するとともにその差(d1-d2)を数μm〜数十μmの締め代とし、前記隙間に最後の1個の転動体を圧入することにより、転動体をローラにキーストン法により組み付け、ローラと転動体のみからなる」ユニットとしたのに対し、引用発明では、環状凹溝22に対してニードルローラ16を保持器によって保持することにより、球面ローラ、ニードルローラならびに保持器を1セットとした点。 上記相違点について検討する。 本件発明は、トリポード型等速自在継手において、総ころ構造を基本として、等速自在継手に要求される機能を向上させるとともに、部品点数の削減並びに加工・組立工程の簡素化及び容易化を図るという技術的課題を解決するために、上記相違点に係る本件発明の構成を具備したものと解される。 そして、引用発明は、同様のトリポード型等速自在継手において、組付の簡素化・迅速化を図るために、球面ローラの環状凹溝22からニードルローラ16が脱落しないように保持器によって保持するようにしたものである(上記摘記事項(1-ハ)参照)。 一方、ころ軸受の組付において、保持器を用いることなく外輪からころ(円柱状転動体)が脱落しないように保持するための技術として、刊行物2には、外輪1の円周面に沿って配列したころ2の外径Dよりも隣接するころの接触点間距離lが小さくなる関係(D>l)が保たれるように設計して、いわゆるキーストン効果でころ2を外輪1に保持させるようにし、ころ2相互の引掛かり代を0.020〜0.040mm程度とすることが記載されている(同(2-イ)参照)。ここで、刊行物2における「外径D」、「接触点間距離l」及び「引掛かり代」は、本件発明における「転動体の直径d1」、「隙間の最小間隔d2」及び「締め代」に対応するから、刊行物2には、外輪1の内周(鍔部間)に、全数より1個少ない複数の転動体を一連に並べ、この一連の転動体の両端の2個の間にできた隙間の最小間隔d2と転動体の直径d1との関係をd2<d1となるように設定するとともにその差(d1-d2)を数μm〜数十μmの締め代とすることが記載されているとすることができる。 また、刊行物3には、リテーナ(保持器)を不要として、ころが脱落しないように保持するキーストンベアリングにおいて、ころを圧入により嵌装することが記載されている(同(3-イ)、(3-ロ)を参照)。 ところで、トリポード型等速自在継手におけるローラは、脚軸に対して回転及び周期的な往復運動をしながらトリポード部材の回転トルクを外輪軸に対して伝達するものであり、ローラと脚軸間に配置された転動体は、トリポート部材の1回転中に、軸方向及び周方向に変動する摩擦力を受けてスキューを伴いながら回転及び摺動運動する。 これに対して、刊行物2及び3に記載された発明は、いずれも「ころ軸受」に関する技術であって、当該ころ軸受にあっては、内輪と外輪とはそれぞれ軸及び支持部材に固定されており、通常、軸方向の往復運動を伴うものではない。そして、内輪と外輪間に配置されたころ(転動体)についても、軸方向に移動することは考慮されておらず、前記トリポード型等速自在継手における転動体とは作用する力及び運動が異なるものである。したがって、刊行物2及び3には、外輪ところのみからなる組立体を、別の軸の円筒外周面に対して回転・摺動可能なユニットとして用いることについて記載又は示唆されているとすることができない。 また、トリポード型等速自在継手におけるローラの支持は、高荷重・高トルク伝達による発熱防止等のためころ同士の円周方向隙間を積極的に小さくするための必要性が見出せないことから、引用発明には、ころ同士の円周方向隙間が減少するキーストン法を適用する契機がないものである。 そうすると、ころ軸受における転動体の組付の際の脱落を防止するために、保持器に代えてキーストン法を用いることが当業者に知られた事項であったとしても、引用発明におけるローラに対して刊行物2及び3に記載された発明を適用して上記相違点に係る本件発明の構成とすることが当業者にとって容易になし得た事項であるとすることはできない。 なお、甲第3号証及び甲第4号証も、刊行物2(甲第2号証)と同様に、ころ軸受においてキーストン法を用いて外輪にころを保持する方法を開示するにすぎないものである。 この点に関して、申立人は異議申立書において、引用発明におけるローラサブアッシは「軸受作用」を営むことは当業者にとって明らかであるとして(異議申立書第13頁第2〜10行参照)、「本件発明は円柱状の部材(脚軸)に対して円筒状のローラところ(転動体)からなるユニットを組み込むために円筒状のローラに対してころを一連に並べるようにキーストン法を用いて圧入したに過ぎない技術であり、同様に円筒状の外輪に対してころを組み込む技術を開示する甲第2号証〜甲第4号証と関連する技術分野に属するものであることは明らかである。・・・(中略)・・・本件発明は、前記のとおり、『ローラとコロのみで組立体を、ローラとコロをばらけない組立体とした』ことを要旨とするものである。そして、この要旨とする構成はトリポード型等速自在継手の本質的機能又は作用に関連してはおらず、他の構成要件との関係では単なる組み合わせに過ぎない。そして、斯様な判断を妨げる理由もない。」(異議申立書第13頁第21行〜第14頁第4行参照)と主張している。 確かに、トリポード型等速自在継手における脚軸とローラ間に設けられる回転支持機構も、軸受作用を営んでいるとみることができるものであるが、上記のとおり、トリポード型等速自在継手におけるローラは、脚軸に対して回転及び摺動しながらトルクを伝達するものであって、その転動体の受ける作用力及び運動は、通常のころ軸受の転動体とは異なるものであるとともに、甲第2〜4号証及び刊行物3には、外輪ところのみからなる組立体を、別の軸の円筒外周面に対して回転・摺動可能なユニットとして用いることについて記載又は示唆されているとすることができない。さらに、トリポード型等速自在継手におけるローラの支持は、高荷重・高トルク伝達による発熱防止等のため転動体同士の円周方向隙間を積極的に小さくするための必要性が見出せないことから、引用発明には、ころ同士の円周方向隙間が減少するキーストン法を適用する契機がないことも上述のとおりである。 そして、本件発明は、上記相違点に係る構成により、転動体同士の円周方向隙間が減少したローラと転動体のみからなるユニットによってトリポード部材と外輪の相互間の回転力伝達を行うものであるから、スキューの低減による振動の低減及び長寿命化を達成するという効果を奏すると認められ、本件発明の要旨とする構成が、トリポード型等速自在継手の本質的機能又は作用に関連してはおらず、他の構成要件との関係では単なる組み合わせに過ぎないとすることはできない。 よって、申立人の上記主張は採用することができない。 以上のとおり、本件発明は、引用発明、刊行物2、刊行物3、甲第3号証及び甲第4号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとすることができない。 5.特許法第17条の2第3項違反との主張について 申立人は、平成14年10月3日付け手続補正書による、「数μ〜数十μの締め代」を「数μm〜数十μmの締め代」とする補正は、ころ軸受に関して用いる「μ」が「μm」を一義的に意味することにはならないから、願書に最初に添付された明細書又は図面に記載した事項の範囲内のものではなく、請求項1は特許法第17条の2第3項の規定に違背して補正された旨を主張している(異議申立書第16頁第25行〜第17頁第22行参照)。 しかしながら、願書に最初に添付された明細書の段落【0017】における「数μ〜数十μの締め代」との記載において、「μ」は長さの非SI計量単位である「ミクロン」を表すものであることは明らかであり、その物理量と等価な物理量を示すSI計量単位である「μm」への補正が、願書に最初に添付された明細書又は図面に記載した事項の範囲内でないとすることはできない。 よって、申立人の上記主張は採用することができない。 VI.むすび 以上のとおりであるから、特許異議申立ての理由及び証拠によっては本件発明についての特許を取り消すことはできない。 また、他に本件発明についての特許を取り消すべき理由を発見しない。 したがって、本件発明についての特許は拒絶の査定をしなければならない特許出願に対してされたものと認めない。 よって、結論のとおり決定する。 |
発明の名称 |
(54)【発明の名称】 トリポード型等速自在継手 (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 外輪の内周に外輪軸方向に形成された3本のトラック溝に、トリポード部材の3本の脚軸に複数の円柱状転動体を介して回転可能に支持されたローラを収容させ、ローラがトラック溝のローラ案内面上を転動しながら外輪軸方向に移動可能であるトリポード型等速自在継手において、 上記ローラの円筒内周面の軸方向両端部に、上記転動体の軸方向の抜けを防止する鍔部を形成し、この内周面の前記鍔部間に、全数より1個少ない複数の転動体を一連に並べ、この一連の転動体の両端の2個の間にできた隙間の最小間隔d2と転動体の直径d1との関係をd2<d1となるように設定するとともにその差(d1-d2)を数μm〜数十μmの締め代とし、前記隙間に最後の1個の転動体を圧入することにより、転動体をローラにキーストン法により組み付け、ローラと転動体のみからなる、脚軸の円筒外周面に対して回転・摺動可能なユニットとし、このユニットによってトリポード部材と外輪の相互間の回転力伝達を行うことを特徴とするトリポード型等速自在継手。 【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】 この発明は、前輪駆動式自動車等に適用されるトリポード型等速自在継手とその製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】 前輪駆動の自動車の駆動軸の回転動力を前輪に等速で伝達するトリポード型等速自在継手の従来例を図8(A)及び(B)に示すと、これは外輪1の内周面の外輪軸方向に形成された3本の円筒形トラック溝2に、トリポード部材4の半径方向に突設した3本の脚軸5に回転可能に嵌挿したローラ7を嵌挿して構成される。各脚軸5の外周面は例えば円筒面で、この外周面に複数の円柱状の転動体(コロ、ニードルベアリング等)6を介してローラ7’の円筒状内周面が回転可能に嵌挿される。ローラ7’は、外輪1の対応するトラック溝2の両側のローラ案内面3に係合された状態で、トラック溝2に回転可能に、且つ、外輪軸方向に摺動可能に嵌合して、トリポード部材4と外輪1の相互間の回転力伝達を行う。 【0003】 トリポード部材4の脚軸5の外周面は、例えば図9に示すような円筒面で、この円筒面の基端部にインナワッシャ11が、先端部にアウタワッシャ12とクリップ13が嵌着され、各ワッシャ11、12の間に同一径の複数の転動体6が一連に嵌挿される。複数の転動体6は、脚軸5の外周に沿って隙間無く一連に配置される。アウタワッシャ12は転動体6の端面に接触し、脚軸5における転動体6の軸方向の位置を規制して軸方向の抜け落ちを防止する。クリップ13は脚軸5の外周に形成された溝14に嵌合して、アウタワッシャ12を脚軸5に固定する。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 図9のトリポード部材4においては脚軸5の外周に複数の転動体6を一連に並べておいてローラ7’を嵌挿する組立作業、或いは、脚軸5にローラ7’を嵌挿してこの両者間に複数の転動体6を挿入する組立作業のいずれも工数が多くて難しく、これがトリポード型等速自在継手の組立作業性を悪くしていた。 【0005】 また、脚軸5に装着された転動体6の抜け落ち防止用のアウタワッシャ12は、ローラ7’の抜け落ちをも防止する特殊な形状のものが必要であり、かつ、このアウタワッシャ12を脚軸5に取付けるクリップ13も必要として、トリポード部材4の部品点数、組立工数が多くなり、その製造コストの低減化が難しい問題があった。 【0006】 この発明の目的は、組立作業性の良い低コストなトリポード型等速自在継手を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】 この発明は、外輪の内周に外輪軸方向に形成された3本のトラック溝に、トリポード部材の3本の脚軸に複数の円柱状転動体を介して回転可能に支持されたローラを収容させ、ローラがトラック溝のローラ案内面上を転動しながら外輪軸方向に移動可能であるトリポード型等速自在継手において、上記ローラの円筒内周面の軸方向両端部に、上記転動体の軸方向の抜けを防止する鍔部を形成し、この内周面の前記鍔部間に、全数より1個少ない複数の転動体を一連に並べ、この一連の転動体の両端の2個の間にできた隙間の最小間隔d2と転動体の直径d1との関係をd2<d1となるように設定するとともにその差(d1-d2)を数μm〜数十μmの締め代とし、前記隙間に最後の1個の転動体を圧入することにより、転動体をローラにキーストン法により組み付け、ローラと転動体のみからなる、脚軸の円筒外周面に対して回転・摺動可能なユニットとし、このユニットによってトリポード部材と外輪の相互間の回転力伝達を行うことを特徴とするものである。 【0008】 ここで、ローラ内周面の鍔部は、ローラ内周面の軸方向両端に一体に突設した凸段部で形成することが、鍔部の構造を簡略化する上で望ましい。かかる鍔部をローラ内周面に形成することで、トリポード部材の脚軸に転動体抜け落ち防止のための部材、構造が不要となって、トリポード部材の部品点数、組立工数の低減化が可能となり、また、次のような組立方法が可能となる。 【0009】 すなわち、トリポード部材のローラの内周面に複数の連続した円柱状転動体の軸方向の抜けを防止する鍔部を形成し、この鍔部に沿ってローラ内周面に複数の転動体の1個を残して一連に並べ、この一連の転動体の両端の2個の間の隙間に残り1個の転動体を圧入して所定数の転動体をローラ内周面に仮止めした状態で、ローラを転動体と共に脚軸に嵌挿する製造方法が可能である。 【0010】 上記製造方法においては、ローラ内周面に転動体を一連に並べる方法はキーストン法と呼ばれるもので、この場合もローラを転動体と共に脚軸に組み付けるときにローラの鍔部が転動体の脱落を防止する。この製造方法によれば、ローラと転動体をばらけない組立体として一体化して同時に脚軸に組み付けられるので、トリポード部材の、延いてはトリポード型等速自在継手の組立作業性を良好なものにする。 【0011】 【発明の実施の形態】 以下、この発明の各種実施例を図1乃至図7を参照して説明する。尚、図8及び図9を含む全図を通じて同一部分、又は、相当部分には同一符号を付して説明の重複を避ける。 【0012】 図1に示されるトリポード部材4は、脚軸5の外周に複数の転動体6を介して嵌挿されるローラ7の内周面に転動体6の抜け落ちを防止する鍔部8を形成したことを特徴とし、図示しないトリポード型等速自在継手における外輪は図8と同様な構造でよい。脚軸5の外周面は例えば円筒面で、この円筒外周面にコロやニードルベアリングの円柱状転動体6の複数個が隙間無く一連に配置され、この各転動体6の回りにローラ7の円筒内周面が嵌挿される。 【0013】 ローラ7の円筒内周面に形成される鍔部8の具体例が図2(A)に示される。図2(A)の鍔部8は、ローラ7の円筒内周面の軸方向両端部に一体に突設された一対の凸段部8aである。例えばローラ7の円筒内周面の軸方向両端部を除く中央部に転動体6の周縁部が嵌合する溝を形成して、この溝の軸方向両端に凸段部8aを形成する。図2(B)は比較例を示し、この鍔部8は、ローラ7の円筒内周面の軸方向両端部に形成された溝10に嵌挿された一対のワッシャ8bで形成される。このワッシャ8bのローラ円筒内周面からの突出長は、図2(A)の凸段部8aの段差分に相当する。 【0014】 図3は図2(A)のローラ7を脚軸5に組み付ける要領の参考例を図示したもので、ローラの円筒内周面に全数の転動体6をグリース9で仮接着して一連に並べた状態で、ローラ7を転動体6と一体にして脚軸5に嵌挿する場合である。 【0015】 図4も図2(A)のローラ7を脚軸5に取り付ける要領を図示したものであるが、この場合はローラ7の円筒内周面に複数の転動体6をキーストン方式で一連に仮止めした状態で、ローラ7を転動体6と共に脚軸5に組み付ける。例えば図5(A)及び(B)に示すように、ローラ7の円筒内周面に全数より1個少ない複数の転動体6を一連に並べ、この一連の転動体6の両端の2個の間にできた隙間gに最後の1個の転動体6を圧入する。この場合、転動体6の直径d1と隙間gの最小間隔d2の関係をd1>d2に設定し、その差[d1-d2]が数μm〜数十μmの締め代となるようにする。このようにすると、隙間gに最後の1個の転動体6を圧入したとき、ローラ7の円筒内周面に全数の転動体6が一連に仮保持される。 【0016】 図4の場合も、ローラ7を転動体6と共に脚軸5の円筒外周面に組み付けると、ローラ7の鍔部8が転動体6の脱落を防止して脚軸5へのローラ7と転動体6の組付けが同時に、確実にして円滑に行われる。また、ローラ7に予めキーストン方式で取り付けられた複数の転動体6は、上記の程度の締め代であれば脚軸5とローラ7の間で問題なく円滑に回転する。 【0017】 以上のようにローラ7に転動体6を組付けたユニットを脚軸5に嵌挿してトリポード部材4を組立てる作業は、従来の組立作業に比べて技術的に容易であり、作業工数も少なくて組立作業性が一段と向上する。また、図2(A)のローラ7のように円筒内周面に一体的に鍔部8を形成した場合は、脚軸5に装着する転動体抜け落ち防止用のワッシャやクリップが省略できるので、トリポード部材4の部品点数、組立工数が低減化されて、製造コストの削減化が容易となる。 【0018】 以上の実施例は、トリポード部材4の脚軸5の円筒外周面に円柱状転動体6を介してローラ7を嵌挿したものであるが、参考例として、脚軸5の外周面が球面で、この球面にローラ7が首振り可能に装着されたトリポード部材について、図6及び図7に示し説明する。 【0019】 図6に示されるトリポード部材4の脚軸5の外周面は、脚軸5の軸線に中心P1を持つ半径R1の真球面で、この真球面に転動体6が摺動可能に点接触して、ローラ7が脚軸5に対して首振り可能に装着される。このようなトリポード部材4は、本出願人の先願である特願平8-19106号に開示されている等速自在継手に有効に適用される。 【0020】 図7に示されるトリポード部材4の脚軸5の外周面は、脚軸5の軸線から外れた位置に中心P2を持つ半径R2の略楕円状の球面で、この球面に転動体6が摺動可能に点接触して、ローラ7が脚軸5に対して首振り可能に装着される。 【0021】 本発明のトリポード型等速自在継手によれば、トリポード部材のローラに転動体抜け落ち防止用鍔部を設けたので、脚軸側に転動体抜け落ち防止のための構造、ワッシャ等の部品が不要となって、トリポード部材の組立作業性の改善と製造コストの削減が可能となる。 【0022】 また、ローラの内周面に全数の転動体をキーストン法で仮組付したユニットをトリポード部材の脚軸に嵌挿することでトリポード部材の組立てができるので、トリポード部材の組立工数の低減、組立作業性の向上が図れ、量産性に優れた、従って、低コストなトリポード型等速自在継手が製造できる。 【図面の簡単な説明】 【図1】 この発明の一実施例の等速自在継手におけるトリポード部材の部分断面を含む正面図である。 【図2】 (A)は図1におけるローラと転動体の拡大断面図、(B)は比較例を示す図2(A)と類似の拡大断面図である。 【図3】 図1におけるトリポード部材の組立要領の参考例を示す部分正面図である。 【図4】 図1におけるトリポード部材の組立要領を示す部分正面図である。 【図5】 (A)は図4のローラの転動体組付時の拡大断面図、(B)は図5(A)の部分拡大平面図である。 【図6】 脚軸の参考例を示すトリポード部材の部分断面を含む正面図である。 【図7】 脚軸の他の参考例を示すトリポード部材の部分断面を含む正面図である。 【図8】 (A)は従来のトリポード型等速自在継手の部分断面図、(B)は図8(A)の継手の部分縦断面図である。 【図9】 図8の継手におけるトリポード部材の拡大正面図である。 【符号の説明】 1 外輪 2 トラック溝 3 ローラ案内面 4 トリポード部材 5 脚軸 6 転動体 7 ローラ 8 鍔部 8a 凸段部 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
異議決定日 | 2004-02-20 |
出願番号 | 特願平8-347655 |
審決分類 |
P
1
651・
55-
YA
(F16D)
P 1 651・ 121- YA (F16D) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 森川 元嗣 |
特許庁審判長 |
前田 幸雄 |
特許庁審判官 |
常盤 務 村本 佳史 |
登録日 | 2003-01-10 |
登録番号 | 特許第3385343号(P3385343) |
権利者 | NTN株式会社 |
発明の名称 | トリポード型等速自在継手 |
代理人 | 城村 邦彦 |
代理人 | 熊野 剛 |
代理人 | 田中 秀佳 |
代理人 | 江原 省吾 |
代理人 | 山根 広昭 |
代理人 | 宮寺 利幸 |
代理人 | 白石 吉之 |
代理人 | 白石 吉之 |
代理人 | 田中 秀佳 |
代理人 | 城村 邦彦 |
代理人 | 山根 広昭 |
代理人 | 江原 省吾 |
代理人 | 熊野 剛 |
代理人 | 千葉 剛宏 |