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審決分類 審判 全部無効 2項進歩性 訂正を認める。無効とする(申立て全部成立) H01L
管理番号 1100292
審判番号 無効2001-35062  
総通号数 57 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1996-12-13 
種別 無効の審決 
審判請求日 2001-02-15 
確定日 2004-05-27 
訂正明細書 有 
事件の表示 上記当事者間の特許第2677265号発明「ヒートシンク装置」の特許無効審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 訂正を認める。 特許第2677265号の請求項1に係る発明についての特許を無効とする。 審判費用は、被請求人の負担とする。 
理由 [1]手続の経緯
本件特許第2677265号の請求項1に係る発明(以下、「本件特許発明」という。)についての出願は、昭和60年8月29日に出願され(特願昭60-190818の分割)、平成9年7月25日にその発明について特許の設定登録がされたものである。
これに対し、請求人山洋電気株式会社より無効審判の請求がされ、被請求人松下電器株式会社より訂正請求がされ、さらに当審より無効理由通知がされ、被請求人より上記訂正請求を取り下げるとともに新たに訂正請求がされたものである。

[2]訂正の可否に対する判断
(1)訂正事項
(1-1)訂正事項a
特許請求の範囲の「略四辺形状で一端面に」を、「略四辺形状の、一方の面に」と訂正する。

(1-2)訂正事項b
特許請求の範囲の「発熱素子を取付可能としたヒートシンク基盤と、」を、「発熱素子を取付可能で機器本体内部に配置されるヒートシンク基盤と、」と訂正する。

(1-3)訂正事項c
特許請求の範囲の「前記ヒートシンク基盤の他端面に複数立設されたフィンと、」を、「前記ヒートシンク基盤の他方の面に複数立設されたフィンと、」と訂正する。

(1-4)訂正事項d
特許請求の範囲の「前記フィンは前記ファンの側面の少なくとも一部と直接対向するとともに」を、「前記フィンの内端部は前記ファンの半径方向の外端部の少なくとも一部と直接対向するとともに」と訂正する。

(1-5)訂正事項e
明細書の段落【0009】を、「【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するため、本発明のヒートシンク装置は、略四辺形状の、一方の面に発熱素子を取付可能で機器本体内部に配置されるヒートシンク基盤と、前記ヒートシンク基盤の他方の面に複数立設されたフィンと、前記ヒートシンク基盤のフィンを立設した側に備えられたファンと、前記ファンを回転する駆動手段とを備え、前記フィンの内端部は前記ファンの半径方向の外端部の少なくとも一部と直接対向するとともに前記複数のフィンは外端輪郭形状が略四角形で、前記ファンの回転により前記ヒートシンク基盤のフィンを立設した側の垂直方向から空気を吸い込み、前記フィンに沿って四方向に空気を吹き出すように設けた構成としている。」と訂正する。

(1-6)訂正事項f
明細書の段落【0010】を、「【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明は、本発明のヒートシンク装置は、略四辺形状の、一方の面に発熱素子を取付可能で機器本体内部に配置されるヒートシンク基盤と、前記ヒートシンク基盤の他方の面に複数立設されたフィンと、前記ヒートシンク基盤のフィンを立設した側に備えられたファンと、前記ファンを回転する駆動手段とを備え、前記フィンの内端部は前記ファンの半径方向の外端部の少なくとも一部と直接対向するとともに前記複数のフィンは外端輪郭形状が略四角形で、前記ファンの回転により前記ヒートシンク基盤のフィンを立設した側の垂直方向から空気を吸い込み、前記フィンに沿って四方向に空気を吹き出すように設けたものであり、ヒートシンク基盤の大きさが同一の場合にヒートシンクの長さを長くすることができ、ヒートシンクの面積を大きくすることができ、さらに、空気を四方に吹き出すので空気の拡散がスムーズに行えるので、ヒートシンク装置の形状を大型化することなく冷却能力を向上させることができとともに、機器内部への実装の際の省スペース化が図られ、また、放熱効率が同一の場合には、ヒートシンク装置の小型.薄型化が図れるという作用を有する。」と訂正する。

(1-7)訂正事項g
明細書の段落【0018】を、「【発明の効果】以上の説明にて明らかとなったように、本発明のヒートシンク装置は、略四辺形状の、一方の面に発熱素子を取付可能で機器本体内部に配置されるヒートシンク基盤と、前記ヒートシンク基盤の他方の面に複数立設されたフィンと、前記ヒートシンク基盤のフィンを立設した側に備えられたファンと、前記ファンを回転する駆動手段とを備え、前記フィンの内端部は前記ファンの半径方向の外端部の少なくとも一部と直接対向するとともに前記複数のフィンは外端輪郭形状が略四角形で、前記ファンの回転により前記ヒートシンク基盤のフィンを立設した側の垂直方向から空気を吸い込み、前記フィンに沿って四方向に空気を吹き出すように設けられているため、空気の拡散がスムーズに行え、冷却効率に優れるとともに、フィンがファンのケーシングの役割を果たすので、大幅な省スペース化が図れるという優れた効果を奏する。」と訂正する。

(2)訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び拡張・変更の存否
(2-1)訂正事項a
訂正事項aは、本件特許発明における「ヒートシンク基盤」の一方の面に
発熱素子が取付可能であることを明記したものである。
明細書の段落【0011】に、「図1乃至図3は本発明のヒートシンク装置の第1の実施の形態である。図に於いて1はヒートシンク基盤であり、このヒートシンク基盤1の一方の側面には冷却ファン装置2のモータ2aが装着.ビス締め.圧入等の固着法により固定されており、他方の側面には発熱素子3を取りつけることができるようになっている。また、ヒートシンク基盤より突設された複数のフィン1aは前記モータ2aの回転軸に固定されたファン2bを囲むように配設されており、このフィン1aは前記ファン2bのファンケーシングの役割もはたす。」と記載されている。訂正された特許請求の範囲では、「一方の面に発熱素子を取り付け可能とした」としているが、これは明細書の「他方の側面には発熱素子3を取りつけることができる」の記載に相当する。しかし、明細書における「他方の側面」を、訂正された特許請求の範囲では「一方の面」としていることについては、実質的な変更はない。
したがって、訂正事項aは、「略四辺形状の、一方の面に」と訂正することによって、発熱素子のヒートシンク基盤への取付面を明りょうにしたものであるから、明りょうでない記載の釈明に該当する。

(2-2)訂正事項b
訂正事項bは、「ヒートシンク基盤」が機器本体内部に配置されることを明記したものである。
本件特許発明の明細書の段落【0016】に、「従って、機器本体内部に本ヒートシンク装置を配置しても他の部品に対し実装上の制約を与えることがなく、前述したところのヒートシンクの小型化と相まって大幅な省スペースが実現でき、機器の小型化、薄型化をはかることができる。」と記載されているので、特許請求の範囲において、ヒートシンク基盤が機器本体内部に配置されることを明記したものである。
したがって、訂正事項bは、「発熱素子を取付可能で機器本体内部に配置されるヒートシンク基盤と、」と訂正することによって、ヒートシンク基盤を更に限定するものであるから、特許請求範囲の減縮に該当する。

(2-3)訂正事項c
訂正事項cは、本件特許発明における「ヒートシンク基盤」の「他方の面に」フィンが立設されていることを明記したものである。すなわち、この「他方の面に」は、訂正事項aにおける「一方の面に」と対をなすもので、フィンが設けられたヒートシンク基盤の面を規定したものである。
図1〜図3及び上記段落【0011】の記載からわかるように、フィンは発熱素子が取付可能である面の反対側の面、すなわち、「他方の面に」設けられていることは明らかである。
したがって、訂正事項cは、ヒートシンク基盤の他方の面にフィンが設けられていることを明りょうにしたものであるから、明りょうでない記載の釈明に該当する。

(2-4)訂正事項d
訂正事項dは、「フィンの内端部」は「ファンの半径方向」の外端部の少なくとも一部と直接対向していることを明記したものである。
明細書には「フィンの内端部」および「ファンの半径方向の外端部」という直接的な記載はないが、図1及び図2を参照すれば、フィンの内端部とファンの半径方向の外端部とが直接対向していることは明らかである。
したがって、訂正事項dは、「フィンの内端部」および「ファンの半径方向」と規定することによって、フィンとファンが対向する位置関係を明りょうにし、限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮または明りょうでない記載の釈明に該当する。

(2-5)訂正事項e
訂正事項eは、特許請求の範囲の訂正に伴い、発明の詳細な説明との整合
を図るため、明細書の段落【0009】における【課題を解決するための手段】の項に特許請求の範囲と実質的に同一の文言を記載したものであるから、明りょうでない記載の釈明に該当する。

(2-6)訂正事項f
訂正事項fは、特許請求の範囲の訂正に伴い、発明の詳細な記載との整合
を図るため、明細書の段落【0010】における【発明の実施の形態】の項の一部に、特許請求の範囲と実質的に同一の文言を記載したものであるから、明りょうでない記載の釈明に相当するものである。

(2-7)訂正事項g
訂正事項gは、特許請求の範囲の訂正に伴い、発明の詳細な説明との整合
を図るため、明細書の段落【0018】における【発明の効果】の項の一部に、特許請求の範囲と実質的に同一の文言を記載したものであるから、明りょうでない記載の釈明に相当するものである。

そして、上記訂正事項a〜gについては、いずれも願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてした訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(3)まとめ
以上のとおりであるから、上記訂正は、平成6年法律第116号附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、平成6年法律第116号による改正前の特許法第134条第2項ただし書き、及び同条第5項において準用する第126条第2項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

[3]本件特許発明
本件特許の請求項1に係る発明(以下、「本件特許発明」という。)は、訂正明細書の請求項1に記載された以下のとおりのものである。

「【請求項1】略四辺形状の、一方の面に発熱素子を取付可能で機器本体内部に配置されるヒートシンク基盤と、前記ヒートシンク基盤の他方の面に複数立設されたフィンと、前記ヒートシンク基盤のフィンを立設した側に備えられたファンと、前記ファンを回転する駆動手段とを備え、前記フィンの内端部は前記ファンの半径方向の外端部の少なくとも一部と直接対向するとともに前記複数のフィンは外端輪郭形状が略四角形で、前記ファンの回転により前記ヒートシンク基盤のフィンを立設した側の垂直方向から空気を吸い込み、前記フィンに沿って四方向に空気を吹き出すことを特徴とするヒートシンク装置。」

[4]請求人の主張
請求人は、本件特許第2677265号を無効とする、審判費用は、被請求人の負担とする趣旨の無効審判を請求し、証拠として下記のとおりのものを提出し、次に示す第1、2の理由により無効にされるべきである旨主張している。

(1)第1の理由
本件特許発明は、出願日の遡及が認められるべきではないから、甲第1号証に記載された発明であり、本件特許発明は、特許法第29条第1項の規定により特許を受けることはできない。
(2)第2の理由
仮に、出願日の遡及が認められるにしても、本件特許発明は、甲第2、3号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件特許発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることはできない。

<証拠方法>
甲第1号証:特開昭62-49700号公報
甲第2号証:実公昭51-21601号公報
甲第3号証:特開昭57-194600号公報
甲第4号証:実開昭57-140668号公報
甲第5号証:原々出願(特願昭60-190818)における平成6年11月1日付け意見書
参考資料1:「Intel OverDriveプロセッサ」のパンフレットの写し インテルジャパン(株)

[5]無効理由通知
(1)無効理由通知の概要
当審の平成13年10月29日付け無効理由通知の概要は、本件特許発明は、引用例1、2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものと認められ、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、というものである。

(2)引用例
(2-1)引用例1(甲第4号証)
引用例1の実願昭56-26064号(実開昭57-140668号)のマイクロフィルムには、ペルチエ効果素子から成るマイクロクーラー等に用いられるのに適した放熱器、特にフィン型放熱器の改良に関する発明が、第1〜3図とともに開示され、さらに、以下の事項が記載されている。

「本考案の放熱器10は、ペルチエ効果素子14の発熱面14bに接合される吸熱板16とこの吸熱板に取り付けられた複数のフィン18とから成っている。・・・複数のフィン18は、第2図に示すように、放射状に配列されて吸熱板16に・・・固着されている。
図示のマイクロクーラー12は、第1図に示すように、放熱器10の前面に取り付けられた小型ファン20を備え、この小型ファンは放熱器10のフィン前面に取り付けられた吸熱取付板22を介して取り付けられている。この吸熱取付板22は、第3図に示すように、フィンの一部が小型ファン20からの冷風に接触するようにフィンを露出する孔22aを有する。
・・・吸熱板16が被吸熱体に熱伝導関係を保って取付けることにより、種々の物体の放熱に使用することができる。
本考案によれば、・・・取り付け位置が拘束されることがなく、特に正面からファンの冷風を受けてもこの冷風をフィンに沿って均等に放射方向に放散し、ファンの取付位置を自由に設定することができる。」(2頁16行〜4頁5行)

(2-2)引用例2(甲第2号証)
引用例2の実公昭51-21601号公報には、放熱ユニットを備えた電子機器に関する発明が、第1〜3図とともに開示されさらに以下の事項が記載されている。
「第1図は電子機器を密封するロッカー1の頂面に本考案に係る放熱ユニット2を取付けた構成を示している。放熱ユニット2は図に示すように、ロッカーの1壁部として機能し、ロッカーに取付自在の構成体である。即ち、放熱ユニット2は大きくはユニット本体と放熱用ユニットから成り、このユニット本体はロッカー外壁の構成要素となる放熱板3および上枠板4と複数のガイド板5から成るファン支持体を含んで構成されており、ガイド板5は上枠板に対し下枠板と称し得る放熱板3と上枠板4を連結している。上記ユニット本体はその中央にモータ6で駆動される放熱ファン7を回転可能に内蔵している。この場合、ファン風路は上枠板4とガイド板5から成るファン支持体と放熱板3との間に形成される。上下枠板の連結フレームであるガイド板5は夫々ファン7を中心に第3図A或はBのように放射状に側方に延長し、上枠板の吸込口4aからファン7の回転により流入する風を外側方に放出する案内羽根の機能とともに、下枠板の伝導熱を放出する放熱ファンとしての機能をも併せ有している。」(1頁右欄5〜25行)

「本考案の作用効果を説明すると、ロッカー内に密封された空気は電子機器の熱を奪って対流し、下枠板の吸熱フィンに熱を与える。次にこの熱は吸熱フィン3aにより下枠板及びガイド板5に伝導される。それと平行して放熱ファンの回転により外気は上枠板の吸い込み口からユニット本体に流入し、下枠板に衝突してその熱を奪う他、ガイド板に案内されて本体の外に移動する間にガイド板の熱も奪いながら放出されるため、この放熱ユニットは電子機器に対する冷却効果が極めて高い。」(1頁右欄37行〜2頁左欄8行)

「本考案に係る放熱ユニットは放熱効率が高いので、それだけ小形ですむ。しかもロッカー壁部の構成要素であるため簡単に外部からの取付取替が可能である。従って保守点検作業が極めて有利になると共に、占める空間が小さくてすむので、機器全体としての実装効率を高めることになる」(2頁右欄11〜17行)

[6]被請求人の主張
被請求人は、参考資料1を提出して、当審の無効理由通知において示した無効理由には理由がなく、審判合議体の判断は誤りであるとして、以下のとおり主張している。

参考資料1:「SANYO DENKI Technical Report No.1 May-1996」(1996年5月15日発行)の抜粋の写し 山洋電気(株)(pp9〜14 MPUクーラー「サンエースMC」の開発)

「引用例1の冷却装置は、機器本体内部に配置されるものであるか不明であり、また仮にこの冷却装置が機器本体内部に配置された場合には、本件の特許公報に従来例として記載された、ヒートシンクと冷却ファンを接近して配置したものに相当する。これでは、前述の「本件特許発明の背景」の項に記載されたように、機器本体内部に冷却ファンとヒートシンクとを接近させて配置するものに於てはヒートシンクへの送風量は充分となるが、機器本体内部で冷却ファンがスペースを占有するので、他の部品の実装上非常な制約となるので、省スペース化をはかることができません。」(平成14年1月7日付意見書3頁18〜25行)

「引用例2は、電子機器を密封するロッカーの頂面に取りつけられ、ロッカーの1壁部として機能する放熱ユニットに関するものであって、ユニット本体と放熱用ファン7を有する放熱ユニット2を開示する。そして、ユニット本体はロッカー外壁の構成要素となる放熱板3および上枠板4と複数のガイド板5から成るファン支持体を含んでおり、ガイド板5は上枠板に対して下枠板と称し得る放熱板3と上枠板4を連結している。これによって、ファン風路は上枠板とガイド板5から成るファン支持体と放熱板3との間に形成されるものである。そして、放熱板3には多数の吸熱板3aが突設されている。
しかし、引用例2におけるユニット本体の放熱板3は、一方の面に多数の吸熱板3aが設けられているにすぎず、発熱素子が取りつけ可能なものではないばかりか、この放熱ユニットは大型機器本体の外壁を構成するものであり、機器本体内部に配置されるものでもなく、冷却対象も異なるものである。」(同3頁27行〜4頁10行)

「引用例2の放熱ユニットにおける放熱ファンとガイド板の配置関係についてみると、その明細書には、「ファンの半径方向の外端部とフィンの内端部が少なくとも一部において直接対向している」旨の説明は何もないので、図面から判断するほかないのである。
即ち、引用例2の第1図を参照すると、ファン7及びファン7の引出線は点線で描かれているので、ファンは何らかの陰になっていることが明らかである。そして、無効審判請求人が提出した甲第3号証からも明らかなように、本件特許出願以前は、一般的に電子機器の冷却に用いられるファンは、ケースで覆われていてその先端部から風が吹き出す構造になっている。引用例2においても、ファンが何らかの陰になっているということは、常識的には、ファンはケースで覆われていると理解すべきである。つまり、引用例2の第1図において点線で描かれたファンはケースで覆われていて、ガイド板の内端部と放熱ファンの半径方向の外端部とは直接対向していないと理解するのが妥当である。仮にそうなっていないとしても、少なくとも「ガイド板の内端部はファンの半径方向の外端部と直接対向しているか否か」は不明とみるべきである。」(同4頁17行〜5頁2行)

「参考資料1で紹介されているMPUクーラー「サンエースMC」は、本件特許発明と同様に、機器内部に配置されて発熱素子の冷却に用いられるヒートシンク装置であるが、参考資料1の第9ページ、「2.開発の背景」の欄の記載から明らかなように、素子(MPU)の著しい発熱に対しては、従来から行われているような機器全体(コンピュータ)の冷却とは別に、特定の素子(MPU)だけを冷却させるための局所冷却装置が必要になる。また第10ページ、「4.2従来の冷却装置との比較」の欄の記載から明らかなように、従来の冷却装置を用いて十分な冷却性能を得るには、ヒートシンクの大型化、ファンの大型化.増設等により、送風量を増加させなければならないが、実装スペース等の問題が発生することになるため、「サンエースMC」のように特有の構造を持った局所冷却装置が必要になるのである。
つまり、発熱素子を適切に冷却するためには、機器全体を冷却する冷却装置とは別に、特有の構造を有する局所冷却装置が必要になるのであり、引用例2のような冷却装置は、「機器内部に配置されたヒートシンク基盤に取り付けられた発熱素子の冷却を行なう」ことを主な目的とした本件特許発明の技術的思想を開示しているとは到底言えないので、大型機器におけるガイド板とファンの配置関係を機器内部に配置されるヒートシンク装置に適用するという動機はまったくありません。またそれを示唆する記載もないので、引用例1に記載された放熱ファンとガイド板の配置関係にかえて、引用例2に記載されたフィンとファンの配置関係を採用して、本件特許発明の構成とすることは容易に想到することができたとするのは、後知恵と言うほかありません。」(5頁11行〜6頁2行)

「なお、引用例2には、「放熱ユニットは放熱効率が高いので、それだけ小型ですむ。」と記載されている。しかし、このような電子機器全体を冷却する放熱ユニットにおいては、電子機器(筺体)に対して冷却ファン自体が占めるスペースは極僅かであり、ファンとフィンの位置関係は放熱ユニットの大きさに実質的な影響を与えるものではない。より具体的に言えば、引用例2のような電子機器全体を冷却するための放熱ユニットでは、筺体内部から発生する全熱量を効率的に吸熱して外気に放熱することが技術的に重要なため、筺体内部から発生する熱を効率的に吸熱できるように、通常は、機器本体の外壁を構成する程度の大きさに設けられる。つまり、引用例2のように電子機器全体の冷却に関する技術分野では、放熱ユニットの大きさは機器全体の大きさとの関係で問題にされるものであり、フィンとファンを特定の配置関係にすることは、電子機器全体を対象とした冷却装置の小型化という目的において特に技術的な意味を持つものではありません。」(同6頁12〜24行)

[7]当審の判断
本件特許発明と上記引用例1に記載された発明とを対比すると、引用例1に記載された「ペルチエ効果素子」、「吸熱板」、「小型ファンの羽根」、及び「放熱器」は、本件発明の「発熱素子」、「ヒートシンク基盤」、「ファン」、及び「ヒートシンク装置」に相当する。また、引用例1に記載された小型ファンは羽根を回転駆動する駆動手段を有することは当然のことである。
してみると、両者は、「略四辺形状の、一方の面に発熱素子を取付可能なヒートシンク基盤と、前記ヒートシンク基盤の他方の面に複数立設されたフィンと、前記ヒートシンク基盤のフィンを立設した側に備えられたファンと、前記ファンを回転する駆動手段とを備え、前記複数のフィンは外端輪郭形状が略四角形で、前記ファンの回転により前記ヒートシンク基盤のフィンを立設した側の垂直方向から空気を吸い込み、前記フィンに沿って四方向に空気を吹き出すヒートシンク装置」の点で一致するものの、次の点で相違する。

(1)ヒートシンク基盤について、本件特許発明は、「機器本体内部に配置される」ものであるのに対し、引用例1に記載された発明は、そのようなものか否か不明である点。
(2)フィンとファンの配置関係について、本件特許発明は、「フィンの内端部はファンの半径方向の外端部の少なくとも一部と直接対向する」ものであるのに対し、引用例1に記載された発明はそのようなものではない点。

そこで上記相違点(1)、(2)について、以下検討する。
相違点(1)について
引用例1に記載された放熱器が、マイクロクーラーだけでなく種々の物体の放熱に使用することができること、また、箱体内部に設けた発熱体を冷却するために、発熱体に冷却のためのファンを取り付けることは、本件特許に係る出願前において普通に知られていたこと(必要ならば、請求人が提出した丙第2号証の実願昭57-67664号(実開昭58-170845号)のマイクロフィルム、同丙第3号証の実願昭58-100667号(実開昭60-9292号)のマイクロフィルム参照)を考慮すると、引用例1に記載された放熱器を機器本体内部に配置するようなことは容易に想到することができたものと認めれられる。

相違点(2)について
被請求人は、引用例2におけるガイド板と放熱ファンの配置関係について、その第1図を参照すると、ファン7及びファン7の引出線は点線で描かれているので、ファンは何らかの陰になっていることは明らかであり、請求人が提出した甲第3号証からもわかるように、本件特許出願以前は、一般的に電子機器の冷却に用いられるファンは、ケースで覆われていてその先端部から風が吹き出す構造になっているから、引用例2においても、ファンが何らかの陰になっているということは、常識的には、ファンはケースで覆われていると理解すべきであると主張している。

しかしながら、引用例2におけるファン風路が、「上枠板4とガイド板5から成るファン支持体と放熱板3との間に形成され」、このガイド板5が、「吸込口4aからファン7の回転により流入する風を外側方向に放出する案内羽根の機能と共に、下枠板の伝導熱を放出する放熱ファンとしての機能をも併せ有している」旨の記載(2欄17〜25行)と、第1図に記載された矢印とを参照すると、点線で描かれたファンは、ガイド板の陰になっているものとみるのが合理的であって、被請求人が主張するように、ファンがケースに覆われているとすると、吸込口から流入した風は再び吸込口から流出するしかないことになって、ファン風路が複雑になるから、上記主張は採用できない。

してみると、引用例2のガイド板の内端部は、放熱ファンの半径方向の外端部の全体と直接対向しているものと認められる。

次に、被請求人は、引用例2のような機器全体を冷却する冷却装置は、「機器内部に配置されたヒートシンク基盤に取り付けられた発熱素子の冷却を行なう」ことを主な目的とした、本件特許発明の技術的思想を開示していないし、大型機器におけるガイド板とファンの配置関係を機器内部に配置されるヒートシンク装置に適用するという動機も、またそれを示唆する記載もないので、引用例1に記載されたガイド板と放熱ファンの配置関係にかえて、引用例2に記載されたフィンとファンの配置関係を採用して、本件特許発明の構成とすることは容易に想到することはできない旨主張している。

しかしながら、機器全体を冷却する引用例2の冷却装置であっても、冷却装置の省スペース化を図ることは、機器内部に配置された局所冷却装置と同様に、一般的に要求される課題にすぎないことは、引用例2に、「放熱ユニットは放熱効率が高いので、それだけ小形ですむ。しかもロッカー壁部の構成要素であるため簡単に外部からの取付取替が可能である。従って保守点検作業が極めて有利になると共に、占める空間が小さくてすむので機器全体としての実装効率を高めることになる。」(2頁右欄11〜17行)と記載されていることからも裏付けられる。

被請求人は、引用例2のように電子機器全体の冷却に関する技術分野では、放熱ユニットの大きさは機器全体の大きさとの関係で問題にされるものであり、フィンとファンを特定の配置関係にすることは、電子機器全体を対象とした冷却装置の小型化という目的において特に技術的な意味を持つものではないと述べている。確かに、放熱ユニットの大きさは機器全体の大きさとの関係で問題にされるものであるが、フィンとファンを特定の配置関係にすることは、その放熱ユニットの大きさ、すなわち放熱ユニットの厚さを決定する1つの要因となることは明らかである。そうすると、フィンとファンを特定の配置関係にすることは、電子機器全体を対象とした冷却装置の小型化という目的において、技術的な意味を持つこととなる。

してみると、引用例1に記載された放熱器のフィンとファンの配置関係に対して、放熱器の省スペース化、すなわち小型化を図る点で同様の課題を有する引用例2の放熱ユニットにおいて、ガイド板とファンの特定の配置関係にあるもの、すなわち、ガイド板の内端部が放熱ファンの半径方向の外端部の全体と直接対向しているものを採用して、本件特許発明のように構成する程度のことは、当業者が容易に想到することができたものである。

そして、本件特許発明のように構成したことによる格別顕著な効果も認められらないので、本件発明は、引用例1、2に記載した発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものと認められる。

[8]むすび
以上のとおりであるから、本件特許発明に係る特許は、特許法第29条第2項に規定に違反してされたものであり、同法第123条第1項第2号の規定により無効とすべきものである。

審判に関する費用については、特許法第169条第2項の規定により準用する民事訴訟法第61条の規定により、被請求人が負担すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
ヒートシンク装置
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】略四辺形状の、一方の面に発熱素子を取付可能で機器本体内部に配置されるヒートシンク基盤と、前記ヒートシンク基盤の他方の面に複数立設されたフィンと、前記ヒートシンク基盤のフィンを立設した側に備えられたファンと、前記ファンを回転する駆動手段とを備え、前記フィンの内端部は前記ファンの半径方向の外端部の少なくとも一部と直接対向するとともに前記複数のフィンは外端輪郭形状が略四角形で、前記ファンの回転により前記ヒートシンク基盤のフィンを立設した側の垂直方向から空気を吸い込み、前記フィンに沿って四方向に空気を吹き出すことを特徴とするヒートシンク装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パワートランジスタ等の発熱素子の冷却の為に用いられるヒートシンク装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、パワートランジスタ、パワーIC、セメント抵抗等の発熱素子が発生する熱を放熱し、これら素子の過度な温度上昇を防ぐ為にヒートシンクが使用されている。
【0003】
図4は発熱素子が取り付けられたヒートシンクの斜視図であり、図に於て11はパワートランジスタ等の発熱素子であり、12はアルミニウム等、熱伝導性の良好な材質にて形成されると共に複数のフィン12aが一体に形成されたヒートシンクである。
【0004】
ところで、上記したパワートランジスタ等の発熱素子に対し連続的に通電し、全体温度が平衡状態に達している場合、この発熱素子の温度は次式に従うことが知られている。
【0005】
(T-t)∝Q/(k*A)
ここで、T:発熱素子温度
t:周囲温度
Q:ヒートシンクに取り付けた発熱素子の総発熱量
k:放熱効率
A:ヒートシンク表面積
従って、ヒートシンクにより発熱素子の温度をより下げるためには、ヒートシンク表面積を増大させるか、或は放熱効率を高めるため冷却ファンを併用する等の手段が用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、冷却ファンを用いない前者の方法では自然対流による放熱が主であり放熱効率が悪く、充分な冷却能力を得るにはヒートシンク表面積が大きくなり、スペース上大きな問題となっている。
【0007】
また、後者のように冷却ファンを併用する場合に於ては、図5に示す様に冷却ファン13を本体14の外箱に取付けるものと、図6に示すように機器本体14の内部に発熱素子と冷却ファンを近接させて配置するものとがあるが、冷却ファンを外箱に取り付けるものに於てはその取付け位置によってはヒートシンク12との距離が離れ、ファンによる風が拡散しヒートシンク12への送風量が減少し冷却効果が悪くなるということがある。また、機器本体14の内部に冷却ファンとヒートシンクとを近接させて配置するものに於てはヒートシンクへの送風量は十分となるが、機器本体14の内部で冷却ファン13がスペースを占有するので、他の部品の実装上非常な制約となるという問題点があった。
【0008】
そこで、本発明は、上記した種々の問題点を解決し、ヒートシンクの冷却能力の向上と省スペース化を実現することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため、本発明のヒートシンク装置は、略四辺形状の、一方の面に発熱素子を取付可能で機器本体内部に配置されるヒートシンク基盤と、前記ヒートシンク基盤の他方の面に複数立設されたフィンと、前記ヒートシンク基盤のフィンを立設した側に備えられたファンと、前記ファンを回転する駆動手段とを備え、前記フィンの内端部は前記ファンの半径方向の外端部の少なくとも一部と直接対向するとともに前記複数のフィンは外端輪郭形状が略四角形で、前記ファンの回転により前記ヒートシンク基盤のフィンを立設した側の垂直方向から空気を吸い込み、前記フィンに沿って四方向に空気を吹き出すように設けた構成としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、略四辺形状の、一方の面に発熱素子を取付可能で機器本体内部に配置されるヒートシンク基盤と、前記ヒートシンク基盤の他方の面に複数立設されたフィンと、前記ヒートシンク基盤のフィンを立設した側に備えられたファンと、前記ファンを回転する駆動手段とを備え、前記フィンの内端部は前記ファンの半径方向の外端部の少なくとも一部と直接対向するとともに前記複数のフィンは外端輪郭形状が略四角形で、前記ファンの回転により前記ヒートシンク基盤のフィンを立設した側の垂直方向から空気を吸い込み、前記フィンに沿って四方向に空気を吹き出すように設けたものであり、ヒートシンク基盤の大きさが同一の場合にヒートシンクの長さを長くすることができ、ヒートシンクの面積を大きくすることができ、さらに、空気を四方に吹き出すので空気の拡散がスムーズに行えるので、ヒートシンク装置の形状を大型化することなく冷却能力を向上させることができるとともに、機器内部への実装の際の省スペース化が図れ、また、放熱効率が同一の場合には、ヒートシンク装置の小型・薄型化が図れるという作用を有する。
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
(実施の形態1)
図1乃至図3は本発明のヒートシンク装置の第1の実施の形態である。図に於て1はヒートシンク基盤であり、このヒートシンク基盤1の一方の側面には冷却ファン装置2のモータ2aが装着・ビス締め・圧入等の固着法により固定されており、他方の側面には発熱素子3を取り付けることができるようになっている。また、ヒートシンク基盤より突設された複数のフィン1aは前記モータ2aの回転軸に固定されたファン2bを囲むように配設されており、このフィン1aは前記ファン2bのファンケーシングの役割もはたす。
【0012】
以上のように構成された本実施例のヒートシンク装置に於て、発熱素子3から発生した熱はフィン1aを含むヒートシンク基盤1全体に熱伝導により拡散する。ファン2bにより誘起された風は、図1、図2に於て矢印で示したようにフィン1aの外壁に沿って流れる間に熱を奪い、ヒートシンク基盤外へ流出するのである。また、モータ2aの熱もヒートシンク基盤1全体に熱伝導により拡散しファン2bの風により熱が奪われる。
【0013】
ところで、本実施例に於てはヒートシンクと冷却ファン装置とを一体に構成しているので、ファン2bの風を直接効果的にフィン1aに当てることができ、フィン1aからの放熱効率を飛躍的に増大させることができる。
【0014】
従って、ヒートシンクの冷却能力を同一にした場合にはヒートシンクの形状を小型化・薄型化することが可能である。
【0015】
さらに、ファン2bのファンケーシングをフィン1aによって構成しているためヒートシンク基盤1と冷却ファン装置を一体にしたにも拘わらず、全体としての大きさはそれほど変化しない。
【0016】
従って、機器本体内部に本ヒートシンク装置を配置しても他の部品に対し実装上の制約を与えることもなく、前述したところのヒートシンクの小型化と相まって大幅な省スペースが実現でき、機器の小型化・薄型化をはかることができる。
【0017】
尚、使用するファンの種類としては、軸流・遠心・斜流・横流式等のいずれを使用しても良いことはもちろんである。
【0018】
【発明の効果】
以上の説明にて明らかとなったように、本発明のヒートシンク装置は、略四辺形状の、一方の面に発熱素子を取付可能で機器本体内部に配置されるヒートシンク基盤と、前記ヒートシンク基盤の他方の面に複数立設されたフィンと、前記ヒートシンク基盤のフィンを立設した側に備えられたファンと、前記ファンを回転する駆動手段とを備え、前記フィンの内端部は前記ファンの半径方向の外端部の少なくとも一部と直接対向するとともに前記複数のフィンは外端輪郭形状が略四角形で、前記ファンの回転により前記ヒートシンク基盤のフィンを立設した側の垂直方向から空気を吸い込み、前記フィンに沿って四方向に空気を吹き出すように設けられているため、空気の拡散がスムーズに行え、冷却効率に優れるとともに、フィンがファンのケーシングの役割もはたすので、大幅な省スペース化が図れるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の一実施の形態におけるヒートシンク装置の正面図
【図2】
同実施の形態におけるヒートシンク装置の断面図
【図3】
同実施の形態におけるヒートシンク装置の背面図
【図4】
従来のヒートシンクの斜視図
【図5】
冷却ファンを機器の外箱に装着した状態を示す図
【図6】
冷却ファンを機器内部においてヒートシンクと対向させて配置した状態を示す図
【符号の説明】
1 ヒートシンク基盤
1a フィン
2 冷却ファン
2a モータ
2b ファン
3 発熱素子
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2002-05-14 
結審通知日 2002-05-17 
審決日 2002-05-31 
出願番号 特願平8-189122
審決分類 P 1 112・ 121- ZA (H01L)
最終処分 成立  
前審関与審査官 川真田 秀男中澤 登  
特許庁審判長 関根 恒也
特許庁審判官 中村 朝幸
伊藤 明
登録日 1997-07-25 
登録番号 特許第2677265号(P2677265)
発明の名称 ヒートシンク装置  
代理人 中村 稔  
代理人 大塚 文昭  
代理人 小川 信夫  
代理人 尾崎 英男  
代理人 松尾 和子  
代理人 竹内 英人  
代理人 西浦 嗣晴  
代理人 村社 厚夫  
代理人 今城 俊夫  
代理人 宍戸 嘉一  
代理人 宍戸 嘉一  
代理人 今城 俊夫  
代理人 竹内 英人  
代理人 中村 稔  
代理人 大塚 文昭  
代理人 小川 信夫  
代理人 村社 厚夫  
代理人 松尾 和子  

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