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審決分類 審判 全部無効 判示事項別分類コード:12 無効としない B25D
審判 全部無効 1項3号刊行物記載 無効としない B25D
管理番号 1115687
審判番号 無効2003-35355  
総通号数 66 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1995-09-19 
種別 無効の審決 
審判請求日 2003-08-29 
確定日 2005-04-18 
事件の表示 上記当事者間の特許第2876982号「空気圧式衝撃工具の緩衝装置」の特許無効審判事件についてされた平成16年3月29日付け審決に対し、東京高等裁判所において審決取消の判決(平成16年(行ケ)第0184号平成16年11月25日判決言渡)があったので、さらに審理のうえ、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 
理由 1.手続の経緯
(1)本件特許第2876982号の請求項1に係る発明についての出願は、平成6年3月5日に出願され、平成11年1月22日にその発明について特許権の設定登録がされた。
(2)平成15年8月29日に、請求項1に係る特許に対して、日立工機株式会社より無効審判(無効2003-35355号)が請求され、これに対して、平成15年11月25日付けで訂正請求がなされた後、平成16年3月29日付けで、「訂正を認める。特許第2876982号の請求項1に係る発明についての特許を無効とする。審判費用は、被請求人の負担とする。」との審決がなされた。
(3)平成16年4月28日付けで、上記の審決の取消を求める訴え(平成16年(行ケ)第184号)が提起された。
(4)平成16年6月2日に、設定登録時の願書に添付した明細書(以下、「本件特許明細書」という。)について訂正を求める審判(訂正2004-39122号)が請求され、平成16年10月1日付けで、「特許第2876982号に係る明細書を本件審判請求書に添付された訂正明細書のとおり訂正することを認める。」との審決がなされ、平成16年10月20日に当該審決の確定が登録された。
(5)平成16年11月25日に、「特許庁が無効2003-35355号事件について平成16年3月29日にした審決を取り消す。」との判決言渡しがなされた。
(6)平成17年1月26日付けで、平成15年11月25日付けの訂正請求を取り下げる訂正請求取下書が提出された。

2.本件発明
上記訂正の審判の審決が確定登録されたことから、本件特許第2876982号の請求項1に係る発明(以下、「本件発明」という。)は、上記訂正審判により訂正された明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1に記載された次のとおりのものである。
「駆動シリンダ内に駆動ピストンを摺動自在に収容するとともに、駆動シリンダ内に導入した圧縮空気により駆動ピストンを駆動するようにした空気圧式衝撃工具において、
上記駆動シリンダの下部に、上部が駆動シリンダの内径とほぼ同一の内径のガイド面に形成され、下部が、前記ガイド面の下端から下方に向かって徐々に内径を大径とする傾斜面を介して、上部内径よりも大径に形成されたバンパ収容部を形成し、
該バンパ収容部内にバンパ収容部の内壁面とほぼ同形状の外形形状をなす中空円筒形のバンパを収容するとともに該バンパは前記バンパ収容部の前記傾斜面を設けた位置とほぼ同じ高さの位置に下方に向かって徐々に内径を大径とする傾斜面を有し、該バンパの中空部下部の内径を上部内径より大径として空隙を形成し、バンパ上部の変形を下方に伝達して前記空隙に変形分を逃がすことによりバンパ組織に圧縮方向の変形を生じさせ、高圧で駆動された駆動ピストンの衝撃を有効に吸収することを特徴とする高圧の圧縮空気用の空気圧式衝撃工具の緩衝装置。」

3.請求人の主張の概要
請求人日立工機株式会社は、証拠方法として甲第1〜3号証を提示し、本件発明は、甲第1号証に記載された発明であるとともに、甲第2、3号証記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件特許は、特許法第29条第1項第3号及び同条第2項の規定に違反してなされたものであって、特許法第123条第1項の規定により無効とされるべきものである旨主張している。
[証拠方法]
甲第1号証:実願昭63-116220号(実開平2-39887号)のマイクロフィルム
甲第2号証:実公昭56-40536号公報
甲第3号証:実願平3-70509号(実開平5-16162号)のCD-ROM

4.甲各号証記載の発明(事項)
(i)甲第1号証記載の発明
甲第1号証には、次の事項が記載されている。
(イ)明細書第2頁17行〜19行
「[考案の利用分野]本考案は空気圧駆動式打撃工具のピストン復帰機構に関するものである。」
(ロ)明細書第6頁15行〜第7頁1行
「この空気圧駆動式打撃工具1は機体内に打撃棒2が一体連結され、かつシリンダ3に沿い摺動されるピストン4とこのピストン4を復帰させ得る圧縮空気を蓄積する戻り空気室5と上位置、下位置に移動するメインバルブ6とこのメインバルブ6を作動させるためのトリガバルブ7等から構成されている。」
(ハ)第1図から、
「シリンダ3の下部に、上部がシリンダ3の内径とほほ同一の内径のガイド面に形成され、段部を介して下部が上部内径よりも大径に形成されたバンパ収容部を形成し、該バンパ収容部内にバンパ収容部の内壁面とほぼ同形状の外形形状をなす中空円筒形のバンパを収容するとともに、該バンパの中空部下部の内径を上部内径より大径として空隙を形成する」事項が看取し得る。
上記(イ)〜(ハ)の事項からみて、甲第1号証には、
「シリンダ3内にピストン4を摺動自在に収容するとともに、シリンダ3内に導入した圧縮空気によりピストン4を駆動するようにした空気圧駆動式打撃工具1において、上記シリンダ3の下部に、上部がシリンダ3の内径とほほ同一の内径のガイド面に形成され、下部が段部を介して上部内径よりも大径に形成されたバンパ収容部を形成し、該バンパ収容部内にバンパ収容部の内壁面とほぼ同形状の外形形状をなす中空円筒形のバンパを収容するとともに、該バンパの中空部下部の内径を上部内径より大径として空隙を形成した、圧縮空気用の空気圧駆動式打撃工具1の緩衝装置」の発明(以下、「甲第1号証記載の発明」という。)が記載されていると認められる。

(ii)甲第2号証記載の事項
甲第2号証には、次の事項が記載されている。
(ニ)第1欄第31行〜第2欄第10行
「本考案は、釘打機のピストンダンパに関するものである。第1図に示す従来のピストンダンパ1は、バネ常数が大きくピストンダンパ上部だけでピストン2の衝撃エネルギーを吸収してしまい、従つて上部のみの波壊が著しくこれをもつて寿命とせざるを得なかった。又、ピストンダンパ1側壁3の内部に変形するスペースが少ないため外側に変形してしまいダンパリング4及びシリンダ窓部で破損する欠点がある。5はピストンボス部である。本考案の目的は、上記した従来技術の欠点をなくし、この種のピストンダンパの寿命を長くすることである。本考案は、前述した釘打機において、ピストンダンパの寿命拡長の目的より、ピストンダンパ形状に着目し、ピストンダンパを内側に変形させるべく側壁内側にアンダーカツトを設けたものである。」
(ホ)第2欄11行〜27行
「第2図に本考案のピストンダンパの縦断面図を示す。釘の打込み時にピストン2が、ピストンダンパ6に衝突した際、ピストンダンパ6の側壁7内側にアンダーカツトテーパーをつけることで内側に変形させ、ピストンボス部5と、ダンパ6内壁との摩擦エネルギーを大きくし、衝撃エネルギーを吸収する。又、ピストンダンパ6の側壁7内側を減肉したことで、バネ常数が小さくなりピストンダンパ6全体で衝撃エネルギーを吸収する2点の特性を持つものである。ここで8は上部受圧面、9は基底部である。前述の実施例は、説明上ピストンダンパ側壁内側にアンダーカツトテーパーをつけたものにて説明したが、第3図に示すごとくピストンダンパ10を内側に変形させ、バネ常数の小さい形状のものも含む。」
上記(ニ)、(ホ)の事項及び第3図からみて、甲第2号証には、
「基底部9を有する打込機のピストンダンパ10の側壁7の下部の内径を上部内径より大径として空隙を形成することで、内側に変形させてピストンボス部5とピストンダンパ10内壁との摩擦エネルギーを大きくし衝撃エネルギーを吸収するとともに、バネ常数を小さくしピストンダンパ全体で衝撃エネルギーを吸収するものとする」との事項(以下、「甲第2号証記載の事項」という。)が記載されていると認められる。

(iii)甲第3号証記載の発明
甲第3号証には、次の事項が記載されている。
(ヘ)段落【0001】
「本考案は打撃ピストンの駆動時の衝撃を緩衝させて衝撃音を減少させる釘打機の衝撃緩衝装置に関するものである。」
(ト)段落【0008】〜【0010】
「以下、図面によって本考案の実施例について説明すると、図1は釘打機の要部を示すもので、この釘打機は、打撃シリンダ1と、その内部に摺動自在に収容された打撃ピストン2と、上記打撃シリンダ1の下方に延設されて上記打撃ピストン2と一体に結合した釘打撃用ドライバ3を案内するとともに釘供給機構から供給された釘を収容するノーズ部4とを備え、打撃シリンダ1の上方に設けられたヘッドバルブ(図示せず)の開閉作動により上記打撃シリンダ1の上方に圧縮空気が供給、排気されることにより、打撃ピストン2を駆動してノーズ部4内の釘を打撃して打ち出すものである。・・・ノーズ部4の上端には打撃時の打撃ピストン2を受けるバンパ5の収容部6が形成され、該収容部6内にバンパ5が配置されている。収容部6内のバンパ5の受け面は、バンパ5の下面を受ける受け面aが平坦状に、その外側に連続する受け面bがテーパー状に形成されている。なお、テーパー状受け面bの上部でバンパ5の側面を受ける受け面cは段部7を介して打撃シリンダ1の下端に接続し、このためバンパ5は上記段部7に係合して収容部6から飛び出さないようになっている。・・・これに対し、バンパ5は弾性を有する合成ゴム、合成樹脂等から環状に形成され、外側周面には上記段部7に係合するように膨突部5aが形成されている。」
(チ)【図1】から、
「打撃シリンダ1の下部に、上部が打撃シリンダ1の内径とほぼ同一の内径のガイド面に形成され、下部が、前記ガイド面の下端から下方に向かって内径を大径とする段部7を介して、上部内径よりも大径に形成されたバンパ5の収容部6を形成し、該収容部6内に該収容部6の内壁面とほぼ同形状の外形形状をなす中空円筒形のバンパ5を収容した」事項が看取し得る。
上記(ヘ)〜(チ)の事項からみて、甲第3号証には、
「打撃シリンダ1内に打撃ピストン2を摺動自在に収容するとともに、打撃シリンダ1内に導入した圧縮空気により打撃ピストン2を駆動するようにした釘打機において、
上記打撃シリンダ1の下部に、上部が打撃シリンダ1の内径とほぼ同一の内径のガイド面に形成され、下部が、前記ガイド面の下端から下方に向かって内径を大径とする段部7を介して、上部内径よりも大径に形成されたバンパ5の収容部6を形成し、
該収容部6内に収容部6の内壁面とほぼ同形状の外形形状をなす中空円筒形のバンパ5を収容し、圧縮空気で駆動された打撃ピストン2の衝撃を吸収する、釘打機の衝撃緩衝装置」の発明(以下、「甲第3号証記載の発明」という。)が記載されていると認められる。

5.特許法第29条第2項違反についての判断
本件発明と甲第3号証記載の発明とを対比すると、後者の「打撃シリンダ1」が前者の「駆動シリンダ」に、後者の「打撃ピストン2」が前者の「駆動ピストン」に、後者の「釘打機」が前者の「空気圧式衝撃工具」に、後者の「バンパ5の収容部6」が前者の「バンパ収容部」に、それぞれ相当することは明らかであるから、両者の一致点及び相違点は以下のとおりである。
〈一致点〉駆動シリンダ内に駆動ピストンを摺動自在に収容するとともに、駆動シリンダ内に導入した圧縮空気により駆動ピストンを駆動するようにした空気圧式衝撃工具において、上記駆動シリンダの下部に、上部が駆動シリンダの内径とほぼ同一の内径のガイド面に形成され、下部が、上部内径よりも大径に形成されたバンパ収容部を形成し、該バンパ収容部内にバンパ収容部の内壁面とほぼ同形状の外形形状をなす中空円筒形のバンパを収容し、圧縮空気で駆動された駆動ピストンの衝撃を吸収する、圧縮空気用の空気圧式衝撃工具の緩衝装置。
〈相違点1〉バンパ収容部の上部と下部とを、前者では、ガイド面の下端から下方に向かって徐々に内径を大径とする傾斜面を介して形成しているのに対して、後者では、段部を介するものであって、傾斜面を介して形成していない点。
〈相違点2〉バンパが、前者では、バンパ収容部の傾斜面を設けた位置とほぼ同じ高さの位置に下方に向かって徐々に内径を大径とする傾斜面を有し、該バンパの中空部下部の内径を上部内径より大径として空隙を形成し、バンパ上部の変形を下方に伝達して前記空隙に変形分を逃がすことによりバンパ組織に圧縮方向の変形を生じさせるものであるのに対して、後者では、そのようなものではない点。
〈相違点3〉前者は、高圧の圧縮空気用であるのに対して、後者は高圧の圧縮空気用であるとは特定されていない点。
そこで、上記相違点について検討する。
〈相違点1、2について〉
相違点1に係る本件発明の構成、すなわち、バンパ収容部の上部と下部とをガイド面の下端から下方に向かって徐々に内径を大径とする傾斜面を介して形成するとの事項、及び、相違点2に係る本件発明の構成のうち、バンパがバンパ収容部の傾斜面を設けた位置とほぼ同じ高さの位置に下方に向かって徐々に内径を大径とする傾斜面を有するとの事項について、甲第2号証には記載も示唆もされていない。
そして、本件発明は、上記の事項を併せ備えることにより、「局所的な応力が集中してバンパの寿命を短くするような角を有するような段差を設けず、バンパの外周形状と対応した位置に傾斜面を設けることでバンパの中間部の肉厚が部分的に薄くなるような箇所を形成しないという技術的意義を有するものであり」(関連訂正審判における意見書第5頁14行〜17行)、「限られた少ない収容スペースで有効にピストンの衝撃を吸収しなければならないとの制約の下、衝撃緩衝に必要なバンパのボリウムを確保し、バンパ組織に寿命の低下につながるような局所的な応力の集中をさけ、破損に至るような引張り応力の発生を防ぐという機能を有するものである。」(関連訂正審判における意見書第11頁29行〜第12頁3行)との作用効果を奏するものと認められる。
また、相違点2に係る本件発明の構成のうち、バンパの中空部下部の内径を上部内径より大径として空隙を形成し、バンパ上部の変形を下方に伝達して前記空隙に変形分を逃がすことによりバンパ組織に圧縮方向の変形を生じさせるものであるとの事項に関して、甲第2号証には、バンパの側壁の下部の内径を上部内径より大径として空隙を形成することが示されていると認められる。しかしながら、甲第2号証記載のバンパにおいて、バンパの側壁の下部の内径を上部内径より大径とすることの技術的意義は、バンパを内側に変形させてピストンボス部とバンパ内壁との摩擦エネルギーを大きくし衝撃エネルギーを吸収するとともに、バネ常数を小さくしバンパ全体で衝撃エネルギーを吸収することにある(上記の摘記事項(ホ)を参照)。そして、甲第2号証記載のバンパは、本件発明のような中空円筒形のものではなく、基底部を有する構造のものであることを勘案すると、本件発明のバンパのような、バンパ上部の変形を下方に伝達して前記空隙に変形分を逃がすことによりバンパ組織に圧縮方向の変形を生じさせるものであるとまでは認めることができない。
一方、本件発明は、上記の事項を備えることにより、「従来のようにバンパの外側方向へ大きく変形することがないから、バンパ組織に大きな引っ張り力が作用しないため、外側表面部の割れが有効に防止され、高圧の圧縮空気で使用してバンパを大きく撓ませることがあっても、耐久性が損なわれることがない。」(本件明細書の段落【0013】参照)という顕著な作用効果を奏していると認められる。
したがって、相違点3について検討するまでもなく、本件発明は、甲第3号証記載の発明及び甲第2号証記載の事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである、とすることはできない。

6.特許法第29条第1項第3号違反についての判断
本件発明と甲第1号証記載の発明とを対比すると、後者の「シリンダ3」が前者の「駆動シリンダ」に、後者の「ピストン4」が前者の「駆動ピストン」に、後者の「空気圧駆動式打撃工具1」が前者の「空気圧式衝撃工具」に、それぞれ相当することは明らかであるから、両者の一致点及び相違点は以下のとおりである。
〈一致点〉駆動シリンダ内に駆動ピストンを摺動自在に収容するとともに、駆動シリンダ内に導入した圧縮空気により駆動ピストンを駆動するようにした空気圧式衝撃工具において、上記駆動シリンダの下部に、上部が駆動シリンダの内径とほぼ同一の内径のガイド面に形成され、下部が、上部内径よりも大径に形成されたバンパ収容部を形成し、該バンパ収容部内にバンパ収容部の内壁面とほぼ同形状の外形形状をなす中空円筒形のバンパを収容するとともに、該バンパの中空部下部の内径を上部内径より大径として空隙を形成した、圧縮空気用の空気圧式衝撃工具の緩衝装置。
〈相違点4〉バンパ収容部の上部と下部とを、前者では、ガイド面の下端から下方に向かって徐々に内径を大径とする傾斜面を介して形成しているのに対して、後者では、段部を介するものであって、傾斜面を介して形成していない点。
〈相違点5〉バンパが、前者では、バンパ収容部の傾斜面を設けた位置とほぼ同じ高さの位置に下方に向かって徐々に内径を大径とする傾斜面を有し、該バンパの中空部下部の内径を上部内径より大径として空隙を形成し、バンパ上部の変形を下方に伝達して前記空隙に変形分を逃がすことによりバンパ組織に圧縮方向の変形を生じさせるものであるのに対して、後者では、そのようなものではない点。
〈相違点6〉前者は、高圧の圧縮空気用であるのに対して、後者は単に圧縮空気用である点。
ところで、相違点4、5及び6は、上記相違点1、2及び3と、それぞれ同一の相違点であり、相違点4、5については、〈相違点1、2について〉で既に検討したとおりである。
してみると、本件発明は、甲第1号証記載の発明である、とすることはできない。

7.むすび
以上のとおりであるから、請求人の主張及び証拠方法によっては、本件発明についての特許を無効とすることはできない。
審判に関する費用については、特許法第169条第2項の規定で準用する民事訴訟法第61条の規定により、請求人が負担すべきものとする。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2004-03-12 
結審通知日 2004-03-17 
審決日 2004-03-29 
出願番号 特願平6-60216
審決分類 P 1 112・ 113- Y (B25D)
P 1 112・ 12- Y (B25D)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 峰 祐治  
特許庁審判長 西川 恵雄
特許庁審判官 上原 徹
菅澤 洋二
登録日 1999-01-22 
登録番号 特許第2876982号(P2876982)
発明の名称 空気圧式衝撃工具の緩衝装置  
代理人 井坂 光明  
代理人 高田 修治  
代理人 井沢 博  

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