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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  A63F
審判 全部申し立て 特29条の2  A63F
審判 全部申し立て 特39条先願  A63F
管理番号 1117798
異議申立番号 異議2003-70047  
総通号数 67 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2000-05-16 
種別 異議の決定 
異議申立日 2003-01-08 
確定日 2005-03-23 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3300693号「循環式パチンコ機」の請求項1、2に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3300693号の請求項に係る特許を維持する。 
理由 1.手続きの経緯
特許第3300693号の請求項1、2に係る発明についての出願は、平成3年7月24日に出願された特許出願(特願平3-207514号)の一部が特許法第44条の規定により新たな特許出願(特願平11-323027号)とされ、更にその一部が特許法第44条の規定により新たな特許出願(特願平11-352235号)とされたものであって、平成14年4月19日にその発明について特許権の設定登録がなされ、その後、その特許について、特許異議申立人上田実より特許異議の申し立てがなされ、取消の理由(以下取消理由通知1という)が通知され、その指定期間内である平成15年5月8日に訂正請求がなされ訂正を認めた上で更に取消の理由(以下取消理由通知2という)が通知され、その指定期間内である平成15年8月8日付けで先の訂正請求が取下げられ再度の訂正請求がなされ、訂正を認めた上で更に取消の理由(以下取消理由3という)が通知され、その指定期間である平成16年5月14日付けで先の訂正請求が取下げられ再度の訂正請求がなされたものである。

2.訂正の適否についての判断
ア.訂正の内容
特許権者が求めている訂正の内容は、以下の訂正事項a.ないしd.のとおりである。

訂正事項a.
特許請求の範囲の請求項1の、「遊技盤と、その遊技盤の下方に位置して配設されかつ打球位置へ送り込まれたパチンコ球を遊技盤面に向けて発射させる発射制御機構と、その発射制御機構によって発射された各パチンコ球を回収する回収部と、前記回収部の出口に一端部が連通しかつ同回収部の出口から流出したパチンコ球を貯留する貯留誘導部と、前記貯留誘導部の他端部に連通しかつ同貯留誘導部から送り出されたパチンコ球を前記打球位置へ送り出す待機誘導部と、をそれぞれ備えた循環式パチンコ機であって、
前記待機誘導部には、その待機誘導部で待機するパチンコ球数の不足を検出する待機球検出器が設けられる一方、
前記貯留誘導部には、前記待機球検出器の検出信号によって作動してパチンコ球を前記待機誘導部へ補給する球送り部材が設けられ、
前記貯留誘導部にはパチンコ球が相互に接して配列される配列通路部が設けられ、前記球送り部材の送り力が前記配列通路部に配列されたパチンコ球の相互の接触によって伝達されるように構成されていることを特徴とする循環式パチンコ機。」
を、
「遊技盤と、その遊技盤の下方に位置して配設されかつ打球位置へ送り込まれたパチンコ球を遊技盤面に向けて発射させる発射制御機構と、その発射制御機構によって発射された各パチンコ球を回収する回収部と、前記回収部の出口に一端部が連通しかつ同回収部の出口から流出したパチンコ球を貯留する貯留誘導部と、前記貯留誘導部の他端部に連通しかつ同貯留誘導部から送り出されたパチンコ球を前記打球位置へ送り出す待機誘導部と、をそれぞれ備えた循環式パチンコ機であって、
前記貯留誘導部と前記待機誘導部は、前記遊技盤よりも下方においてそれぞれ配置され、
前記待機誘導部には、その待機誘導部で待機するパチンコ球数の不足を検出する待機球検出器が設けられる一方、
前記貯留誘導部には、前記待機球検出器の検出信号によって作動しかつ前記貯留誘導部のパチンコ球を前記待機誘導部に送り出すモータ駆動の球送り部材が設けられ、
前記貯留誘導部は、パチンコ球が相互に接して縦方向にそれぞれ配列貯留されかつ上端部が前記回収部の出口に連通する一方の配列通路部と、上端部が前記待機誘導部の入口部と略同じ高さ位置まで存在して連適する他方の配列通路部と、前記一方、他方の両配列通路部の下端部をUターン状に連通する方向変換部と、を備え、
前記方向変換部に前記球送り部材が設けられ、同球送り部材の送り力が前記他方の配列通路部に配列貯留されたパチンコ球の相互の接触によって伝達されて同他方の配列通路部の最上端のパチンコ球を前記待機誘導部に順次に送り出すように構成され、
しかも、前記他方の配列通路部は、同通路部を移動するパチンコ球に接して清浄化するクリーニング部材を有していることを特徴とする循環式パチンコ機。」と訂正する。

訂正事項b.
特許請求の範囲の請求項2を削除する。

訂正事項c.
本件特許明細書の発明の詳細な説明の欄の[0004]段落の記載
「[課題を解決するための手段]
この発明の請求項1に記載の循環式パチンコ機は、遊技盤と、その遊技盤の下方に位置して配設されかつ打球位置へ送り込まれたパチンコ球を遊技盤面に向けて発射させる発射制御機構と、その発射制御機構によって発射された各パチンコ球を回収する回収部と、前記回収部の出口に一端部が連通しかつ同回収部の出口から流出したパチンコ球を貯留する貯留誘導部と、前記貯留誘導部の他端部に連通しかつ同貯留誘導部から送り出されたパチンコ球を前記打球位置へ送り出す待機誘導部と、をそれぞれ備える。
前記待機誘導部には、その待機誘導部で待機するパチンコ球数の不足を検出する待機球検出器が設けられる一方、前記貯留誘導部には、前記待機球検出器の検出信号によって作動してパチンコ球を前記待機誘導部へ補給する球送り部材が設けられる。
前記貯留誘導部にはパチンコ球が相互に接して配列される配列通路部が設けられ、前記球送り部材の送り力が前記配列通路部に配列されたパチンコ球の相互の接触によって伝達されるように構成されている。
また、請求項2に記載の循環式パチンコ機は、請求項1に記載の循環式パチンコ機であって、貯留誘導部の配列通路部には通路方向を屈曲状に変換する方向変換部が設けられ、球送り部材は、外周に複数の球受け部を有してスプロケット状をなしかつ前記方向変換部に設けられている。」
を、
「[課題を解決するための手段]
この発明の請求項1に記載の循環式パチンコ機は、遊技盤と、その遊技盤の下方に位置して配設されかつ打球位置へ送り込まれたパチンコ球を遊技盤面に向けて発射させる発射制御機構と、その発射制御機構によって発射された各パチンコ球を回収する回収部と、前記回収部の出口に一端部が連通しかつ同回収部の出口から流出したパチンコ球を貯留する貯留誘導部と、前記貯留誘導部の他端部に連通しかつ同貯留誘導部から送り出されたパチンコ球を前記打球位置へ送り出す待機誘導部と、をそれぞれ備えた循環式パチンコ機であって、
前記貯留誘導部と前記待機誘導部は、前記遊技盤よりも下方においてそれぞれ配置され、
前記待機誘導部には、その待機誘導部で待機するパチンコ球数の不足を検出する待機球検出器が設けられる一方、
前記貯留誘導部には、前記待機球検出器の検出信号によって作動しかつ前記貯留誘導部のパチンコ球を前記待機誘導部に送り出すモータ駆動の球送り部材が設けられ、
前記貯留誘導部は、パチンコ球が相互に接して縦方向にそれぞれ配列貯留されかつ上端部が前記回収部の出口に連通する一方の配列通路部と、上端部が前記待機誘導部の入口部と略同じ高さ位置まで存在して連通する他方の配列通路部と、前記一方、他方の両配列通路部の下端部をUターン状に連通する方向変換部と、を備え、
前記方向変換部に前記球送り部材が設けられ、同球送り部材の送り力が前記他方の配列通路部に配列貯留されたパチンコ球の相互の接触によって伝達されて同他方の配列通路部の最上端のパチンコ球を前記待機誘導部に順次に送り出すように構成され、
しかも、前記他方の配列通路部は、同通路部を移動するパチンコ球に接して清浄化するクリーニング部材を有していることを特徴とする。」
と訂正する。

訂正事項d.
本件特許明細書の発明の詳細な説明の欄の[0005]段落の記載
「[作用]
したがって、請求項1に記載の循環式パチンコ機において、発射制御機構によって遊技盤面に向けて発射されたパチンコ球は、回収部に流れて回収される。この回収部のパチンコ球は貯留誘導部の配列通路部にそれぞれ流入して貯留される。
前記貯留誘導部に貯留されたパチンコ球は、球送り部材によって順次に待機誘導部に向けて送り出される。
すなわち、球送り部材の送り力が前記配列通路部に配列されたパチンコ球の相互の接触によって伝達されるため、貯留誘導部の出口側に位置するパチンコ球が1個づつ順次に待機誘導部に向けて送り出される。
このようにして、パチンコ球が、回収部、貯留誘導部、待機誘導部及び打球位置に順次に流れて循環される。
特に、前記待機誘導部で待機するパチンコ球の数が不足すると、そのパチンコ球数の不足が待機球検出器によって検出され、その検出信号によって球送り部材が作動する。そしてこの球送り部材の作動によって前記貯留誘導部のパチンコ球が前記待機誘導部へ順次に送り出される。このため、待機誘導部には所定数のパチンコ球が不足なく待機される。
また、貯留誘導部の配列通路部には、パチンコ球が互いに接した状態で所要とする多くのパチンコ球を貯留することが可能となるとともに、球送り部材の送り力がパチンコ球の相互の接触によって伝達される。このため、貯留誘導部がコンパクト化するとともに、貯留誘導部の出口側に位置するパチンコ球を待機誘導部に向けて確実に送り出すことができる。
また、貯留誘導部の配列通路の方向変換部に設けられた球送り部材によって、貯留誘導部の出口側に位置するパチンコ球が順次に待機誘導部に向けて送り出される。」
を、
「[作用]
したがって、請求項1に記載の循環式パチンコ機において、発射制御機構によって遊技盤面に向けて発射されたパチンコ球は、回収部に流れて回収される。この回収部のパチンコ球は貯留誘導部の一方の配列通路部に流入して貯留される。
前記一方の配列通路部に貯留されたパチンコ球は、貯留誘導部の方向変換部に設けられた球送り部材によって順次に他方の配列通路部に送られて、待機誘導部に向けて送り出される。
すなわち、球送り部材の送り力が他方の配列通路部に配列されたパチンコ球の相互の接触によって伝達されるため、貯留誘導部の出口側に位置するパチンコ球が1個づつ順次に待機誘導部に向けて送り出される。
このようにして、パチンコ球が、回収部、貯留誘導部の一方の配列通路部、方向変換部、他方の配列通路部を順に経て待機誘導部及び打球位置に順次に流れて循環される。
特に、前記待機誘導部で待機するパチンコ球の数が不足すると、そのパチンコ球数の不足が待機球検出器によって検出され、その検出信号によって球送り部材が作動する。そしてこの球送り部材の作動によって前記貯留誘導部の他方の配列通路部のパチンコ球が前記待機誘導部へ順次に送り出される。このため、待機誘導部には所定数のパチンコ球が不足なく待機される。
また、貯留誘導部の一方、他方の両配列通路部には、パチンコ球が互いに接した状態で所要とする多くのパチンコ球を貯留することが可能となるとともに、球送り部材の送り力がパチンコ球の相互の接触によって伝達される。このため、貯留誘導部がコンパクト化するとともに、貯留誘導部の出口側に位置するパチンコ球を待機誘導部に向けて確実に送り出すことができる。
また、貯留誘導部の方向変換部に設けられた球送り部材によって、貯留誘導部の他方の配列通路部の出口側に位置するパチンコ球が順次に待機誘導部に向けて送り出される。
また、他方の配列通路部を移動するパチンコ球が同通路部のクリーニング部材に接して清浄化される。」
と訂正する。

イ.訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否
上記訂正事項a.は、貯留誘導部及び待機誘導部を限定したものであるから、また、訂正事項b.は請求項2を削除するものであるから特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、新規事項の追加に該当しない。
上記訂正事項c.及びd.は、上記訂正事項a.及びb.と整合を図るものであるから、明りょうでない記載の釈明を目的とした明細書の訂正に該当し、新規事項の追加に該当しない。
そして、いずれも、実質的に特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。

ウ.むすび
以上の通りであるから、上記訂正は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120の4第3項において準用する平成6年法律第116条による改正前の特許法第126条第1項ただし書及び第2項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

3.特許異議申し立てについての判断。
ア.申立ての理由の概要
特許異議申立人上田実は、特許第3300693号の請求項1及び2に係る発明は、甲第1号証及び甲第2号証に記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであり、特許を取り消すべき旨主張している。

イ.訂正明細書の請求項1に係る発明
訂正明細書の請求項1に係る発明は、上記訂正事項a.を参照されたい。(以下「本件特許発明」という。)

ウ.引用刊行物、先願発明及び同一発明
刊行物1:特開昭51-78451号公報(甲第1号証、取消理由1の引用例1)
刊行物2:実願昭63-144781号(実開平2-65979号)のマイクロフィルム(甲第2号証、取消理由1の引用例2)
刊行物3:特公昭57―54137号公報(甲第3号証、取消理由1の引用例3)
刊行物4:特開平2-299680号公報(甲第4号証、取消理由1の引用例4)
刊行物5:特開昭60-174167号公報(取消理由2の1引用例1)
刊行物6:実願昭58-111373号(実開昭60-20278号)のマイクロフィルム(取消理由2の1引用例2)
先願発明1:特願平3-24408号(特開平4-263885号)(取消理由2の2第1先願)
先願発明2:特願平2-254407号(特開平4-126174号)(取消理由2の3第2先願)
同一発明1:特願平11-323028号(特許第3300692号)の請求項4に係る発明(取消理由3の1同一発明1)
同一発明2:特願平11-323027号(特許第3281345号)の請求項1に係る発明(取消理由3の2同一発明2)
刊行物7:特開昭59-168868号公報(平成15年8月27日付上申書資料1)
刊行物8:実願昭62-65842号(実開昭63-176488号)のマイクロフィルム(平成15年8月27日付上申書資料2)
刊行物9:特開昭56-108582号公報(平成15年8月27日付上申書資料3)

エ.刊行物1〜4に記載された発明
刊行物1(甲第1号証)には、循環式パチンコ機であって、アウト球及びセーフ球を回収して打球部へ球を送り出す、遊技球送り出し装置を設けた球整列管を有しており、球残数が一定値以下になると球送り出し装置により一定数の球を、盤面に打ち込まれる球が待機する部分へ送り出すものが記載されている。

刊行物2(甲第2号証)には、賞球還元機構付ユニット島台に係るものであって、貯留タンク底部から揚送機によって相互に接触しながら揚送路上部まで揚送される構成が記載されている。

刊行物3(甲第3号証)には、アウト又はセ-フ玉となって落下してくる玉を押し上げ循環させる玉揚げ装置を有する循環式パチンコ機が記載されている。

刊行物4(甲第4号証)には、入賞球及びアウト球を上方へ揚送する還元機と還元機より揚送される遊技球を一列で螺旋状に整列させて収容する螺旋タンクレールと、螺旋タンクレールに並ぶ遊技球を一個づつ発射装置に供給する遊技球供給装置が設けられた循環式パチンコ機が記載されている。

オ.刊行物5、6に記載された発明
刊行物5には、遊技盤と、その遊技盤の下方に位置して配設されかつ打球位置へ送り込まれたパチンコ球を遊技盤面に向けて発射させる発射制御機構と、その発射制御機構によって発射された各パチンコ球を回収する回収部と、前記回収部の出口に一端部が連通しかつ同回収部の出口から流出したパチンコ球を貯留する貯留誘導部と、前記貯留誘導部の他端部に連通しかつ同貯留誘導部から送り出されたパチンコ球を前記打球位置へ送り出す待機誘導部と、をそれぞれ備えた循環式パチンコ機であって、これら貯留誘導部と待機誘導部は、前記遊技盤の下方においてそれぞれ配置され、前記待機誘導部には、その待機誘導部で待機するパチンコ球数の不足を検出する待機球検出器が設けられる一方、前記貯留誘導部には、前記待機球検出器の検出信号によって作動しかつ前記貯留誘導部のパチンコ球を順次に前記待機誘導部に送り出す球送り部材が設けられ、前記貯留誘導部にはパチンコ球が相互に接して配列される配列通路部が設けられている循環式パチンコ機が記載されている。

刊行物6には、セーフ玉貯留部が低い位置に設けられ、玉上げ装置により玉を一個づつ排出部に揚送することによって盤面のゲージ構成を多様化することが記載されている。

カ.先願発明及び同一発明
先願発明1.は、循環式パチンコ機であって遊技盤と、その遊技盤の下方に位置して配設されかつ打球位置へ送り込まれたパチンコ球を遊技盤面に向けて発射させる発射制御機構と、その発射制御機構によって発射された各パチンコ球を回収する回収部と、前記回収部の出口に一端部が連通しかつ同回収部の出口から流出したパチンコ球を貯留する貯留誘導部と、前記貯留誘導部の他端部に連通しかつ同貯留誘導部から送り出されたパチンコ球を前記打球位置へ送り出す待機誘導部と、をそれぞれ備えた循環式パチンコ機であって、前記貯留誘導部は前記待機誘導部よりも低い位置に配置されるとともに、これら貯留誘導部と待機誘導部は、前記遊技盤の下方においてそれぞれ配置され、前記待機誘導部には、その待機誘導部で待機するパチンコ球数の不足を検出する待機球検出器が設けられる一方、前記貯留誘導部には、前記待機球検出器の検出信号によって作動しかつ前記貯留誘導部のパチンコ球を順次に上側に移送して前記待機誘導部に送り出すモータ駆動の球送り部材が設けられ、前記貯留誘導部にはパチンコ球が相互に接して配列される配列通路部が設けられている循環式パチンコ機の発明である。

先願発明2.は、遊技盤と、その遊技盤の下方に位置して配設されかつ打球位置へ送り込まれたパチンコ球を遊技盤面に向けて発射させる発射制御機構と、その発射制御機構によって発射された各パチンコ球を回収する回収部と、前記回収部の出口に一端部が連通しかつ同回収部の出口から流出したパチンコ球を貯留する貯留誘導部と、前記貯留誘導部の他端部に連通しかつ同貯留誘導部から送り出されたパチンコ球を前記打球位置へ送り出す待機誘導部と、をそれぞれ備えた循環式パチンコ機であって、前記貯留誘導部は前記待機誘導部よりも低い位置に配置されるとともに、これら貯留誘導部と待機誘導部は、前記遊技盤の下方においてそれぞれ配置され、前記待機誘導部には、その待機誘導部で待機するパチンコ球数の不足を検出する待機球検出器が設けられる一方、前記貯留誘導部には、前記待機球検出器の検出信号によって作動しかつ前記貯留誘導部のパチンコ球を順次に上側に移送して前記待機誘導部に送り出すモータ駆動の球送り部材が設けられている循環式パチンコ機の発明である。

同一発明1.は、「本件特許発明」の親出願である。

同一発明2.は、「本件特許発明」の親出願の親出願(特願平3-207514号)の一部を分割出願したものである。

刊行物7ないし9には一端部が搬入部に通じる一方の配列通路部と一端部が搬出部に通じる他方の配列通路部と、両配列通路部の他端部をUターン状に連通する方向変換部を備え方向変換部に被搬送物送り部材が設けられ送り力が被搬送物の相互の接触によって伝達され被搬送物が順次に送り出される構成が記載されている。

キ.対比・判断
キ-1.取消理由1について
取消理由1は、「本件特許発明」は刊行物1、2に記載された発明及び刊行物3、4に記載された周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることが出来たものであるから特許法第29条第2項の規定に違反して特許されたとするものである。

刊行物1〜4記載の発明との対比:
「本件特許発明」と刊行物1(甲第1号証)記載の発明とを比較すると、両者はともに循環式パチンコ機であり、発射制御機構、アウト球及びセーフ球回収部、パチンコ球を打球位置へ送り出す待機誘導部、を有しているが、前者の、
「貯留誘導部は、パチンコ球が相互に接して縦方向にそれぞれ配列貯留されかつ上端部が前記回収部の出口に連通する一方の配列通路部と、上端部が前記待機誘導部の入口部と略同じ高さ位置まで存在して連適する他方の配列通路部と、前記一方、他方の両配列通路部の下端部をUターン状に連通する方向変換部と、を備え、
前記方向変換部に前記球送り部材が設けられ、同球送り部材の送り力が前記他方の配列通路部に配列貯留されたパチンコ球の相互の接触によって伝達されて同他方の配列通路部の最上端のパチンコ球を前記待機誘導部に順次に送り出すように構成され、
しかも、前記他方の配列通路部は、同通路部を移動するパチンコ球に接して清浄化するクリーニング部材を有している」構成を後者は有していない。

刊行物2、3(甲第2、3号証)記載の発明は、共にパチンコ球揚送装置を有してはいるが、「本件特許発明」の、「貯留誘導部は、パチンコ球が相互に接して縦方向にそれぞれ配列貯留されかつ上端部が前記回収部の出口に連通する一方の配列通路部と、上端部が前記待機誘導部の入口部と略同じ高さ位置まで存在して連適する他方の配列通路部と、前記一方、他方の両配列通路部の下端部をUターン状に連通する方向変換部と、を備え、
前記方向変換部に前記球送り部材が設けられ、同球送り部材の送り力が前記他方の配列通路部に配列貯留されたパチンコ球の相互の接触によって伝達されて同他方の配列通路部の最上端のパチンコ球を前記待機誘導部に順次に送り出すように構成され、
しかも、前記他方の配列通路部は、同通路部を移動するパチンコ球に接して清浄化するクリーニング部材を有している」構成を有していない。

刊行物4(甲第4号証)記載の発明は遊技球を螺旋状に整列させて収容する遊技球供給装置が設けられた循環式パチンコ機ではあるが、「本件特許発明」の、「貯留誘導部は、パチンコ球が相互に接して縦方向にそれぞれ配列貯留されかつ上端部が前記回収部の出口に連通する一方の配列通路部と、上端部が前記待機誘導部の入口部と略同じ高さ位置まで存在して連適する他方の配列通路部と、前記一方、他方の両配列通路部の下端部をUターン状に連通する方向変換部と、を備え、
前記方向変換部に前記球送り部材が設けられ、同球送り部材の送り力が前記他方の配列通路部に配列貯留されたパチンコ球の相互の接触によって伝達されて同他方の配列通路部の最上端のパチンコ球を前記待機誘導部に順次に送り出すように構成され、
しかも、前記他方の配列通路部は、同通路部を移動するパチンコ球に接して清浄化するクリーニング部材を有している」構成を有していない。

そして、刊行物2、3記載の発明は縦配列のUターン状貯留誘導部を待機誘導部及び遊技盤の下方に配置することを開示も示唆もしていないので、刊行物1〜3記載の発明に基づいても、刊行物1記載の発明の球整列管を「本件特許発明」の「貯留誘導部は、パチンコ球が相互に接して縦方向にそれぞれ配列貯留されかつ上端部が前記回収部の出口に連通する一方の配列通路部と、上端部が前記待機誘導部の入口部と略同じ高さ位置まで存在して連適する他方の配列通路部と、前記一方、他方の両配列通路部の下端部をUターン状に連通する方向変換部と、を備え、
前記方向変換部に前記球送り部材が設けられ、同球送り部材の送り力が前記他方の配列通路部に配列貯留されたパチンコ球の相互の接触によって伝達されて同他方の配列通路部の最上端のパチンコ球を前記待機誘導部に順次に送り出すように構成され、
しかも、前記他方の配列通路部は、同通路部を移動するパチンコ球に接して清浄化するクリーニング部材を有している」というように構成変更することはできない。

また、刊行物4記載の発明は循環式パチンコ機のパチンコ球の収容において螺旋状整列を開示してはいるが、螺旋状整列部は遊技盤や回収部に相当する部分よりも上部に存在するので、刊行物1〜3記載の発明と組み合わせようとしても、「本件特許発明」の構成は得られない。
また、刊行物1〜4記載の発明に加え刊行物7ないし9のUターン状搬送の周知例に基づいたとしても、特に「貯留誘導部は、パチンコ球が相互に接して縦方向にそれぞれ配列貯留されかつ上端部が前記回収部の出口に連通する一方の配列通路部と、上端部が前記待機誘導部の入口部と略同じ高さ位置まで存在して連適する他方の配列通路部と、前記一方、他方の両配列通路部の下端部をUターン状に連通する方向変換部と、を備え、
前記方向変換部に前記球送り部材が設けられ、同球送り部材の送り力が前記他方の配列通路部に配列貯留されたパチンコ球の相互の接触によって伝達されて同他方の配列通路部の最上端のパチンコ球を前記待機誘導部に順次に送り出すように構成され、
しかも、前記他方の配列通路部は、同通路部を移動するパチンコ球に接して清浄化するクリーニング部材を有している」構成が容易に想到できるとはいえない。

よって、取消理由1によってこの特許を取り消すことは出来ない。

キ-2.取消理由2の1
取消理由2の1は、「本件特許発明」は刊行物5及び6に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定に違反して特許されたとするものである。

刊行物5、6記載の発明との対比:
刊行物5、6記載の発明は、「本件特許発明」の「貯留誘導部は、パチンコ球が相互に接して縦方向にそれぞれ配列貯留されかつ上端部が前記回収部の出口に連通する一方の配列通路部と、上端部が前記待機誘導部の入口部と略同じ高さ位置まで存在して連通する他方の配列通路部と、前記一方、他方の両配列通路部の下端部をUターン状に連通する方向変換部と、を備え、
前記方向変換部に前記球送り部材が設けられ、同球送り部材の送り力が前記他方の配列通路部に配列貯留されたパチンコ球の相互の接触によって伝達されて同他方の配列通路部の最上端のパチンコ球を前記待機誘導部に順次に送り出すように構成され、
しかも、前記他方の配列通路部は、同通路部を移動するパチンコ球に接して清浄化するクリーニング部材を有している」という点を有していない。
そして、上記カ-1.記載の各刊行物にも、この点の記載、示唆はなく、上記カ-1.記載の刊行物を考慮に入れても、当業者がこれら刊行物記載の発明から「本件特許発明」を容易に想到できたとはいえない。

よって、取消理由2の1によって、この特許を取り消すことはできない。

キ-3.取消理由2の2、2の3、3の1、3の2
取消理由2の2は「本件特許発明」が先願発明1と、取消理由2の3は「本件特許発明」が先願発明2と同一であるから、特許法第29条の2の規定に違反して特許されたとするものである。
また、取消理由3の1は「本件特許発明」が同一出願1と、また取消理由3の2は「本件特許発明」が同一出願2と同一であるから、特許法第39条第2項の規定に違反して特許されたとするものである。

先願発明1、2及び同一発明と、「本件特許発明」との対比
「本件特許発明」と各先願発明及び各同一発明とは、以下の点で相違する。

先願発明1及び2と「本件特許発明」との相違:
「貯留誘導部は、パチンコ球が相互に接して縦方向にそれぞれ配列貯留されかつ上端部が前記回収部の出口に連通する一方の配列通路部と、上端部が前記待機誘導部の入口部と略同じ高さ位置まで存在して連通する他方の配列通路部と、前記一方、他方の両配列通路部の下端部をUターン状に連通する方向変換部と、を備え、
前記方向変換部に前記球送り部材が設けられ、同球送り部材の送り力が前記他方の配列通路部に配列貯留されたパチンコ球の相互の接触によって伝達されて同他方の配列通路部の最上端のパチンコ球を前記待機誘導部に順次に送り出すように構成され、
しかも、前記他方の配列通路部は、同通路部を移動するパチンコ球に接して清浄化するクリーニング部材を有している」点。

この相違点は、単なる周知事項の付加や設計的事項ではないので、「本件特許発明」は先願発明1又は2と同一であるとはいえない。

同一発明1と「本件特許発明」との相違:
同一発明1と対比して、「上端部が待機誘導部の入口部と略同じ高さ位置まで存在して連通する他方の配列通路部」がクリーニング部材を有している点。
クリーニング部材の使用は周知事項ではあるが、特に循環式パチンコ機において「本件特許発明」のように構成した貯留誘導部に設ける点は周知でも自明でもなく、「本件特許発明」は同一発明1と実質的に同一の発明とはいえない。

同一発明2と「本件特許発明」との相違:
同一発明2と対比して、「上端部が待機誘導部の入口部と略同じ高さ位置まで存在して連通する他方の配列通路部」がクリーニング部材を有している点。
クリーニング部材の使用は周知事項ではあるが、特に循環式パチンコ機において「本件特許発明」のように構成した貯留誘導部に設ける点は周知でも自明でもなく、「本件特許発明」は同一発明2と実質的に同一の発明とはいえない。

よって、取消理由2の2、2の3、3の1及び3の2によって、「本件特許発明」の特許を取り消すことはできない。

キ-4.刊行物7〜9
また、刊行物7〜9に記載された周知事項を考慮にいれても、上記カ-1〜3.に記載した判断は変わらず、「本件特許発明」が容易に想到することができた(カ-1.カ-2.)とも、同一である(カ-3.)ともいえない。

ク.むすび
以上のとおりであるから、特許異議申し立ての理由及び証拠によっては本件請求項1に係る特許を取り消すことは出来ない。
また、他に本件請求項1に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論の通りに審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
循環式パチンコ機
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 遊技盤と、その遊技盤の下方に位置して配設されかつ打球位置へ送り込まれたパチンコ球を遊技盤面に向けて発射させる発射制御機構と、その発射制御機構によって発射された各パチンコ球を回収する回収部と、前記回収部の出口に一端部が連通しかつ同回収部の出口から流出したパチンコ球を貯留する貯留誘導部と、前記貯留誘導部の他端部に連通しかつ同貯留誘導部から送り出されたパチンコ球を前記打球位置へ送り出す待機誘導部と、をそれぞれ備えた循環式パチンコ機であって、
前記貯留誘導部と前記待機誘導部は、前記遊技盤よりも下方においてそれぞれ配置され、
前記待機誘導部には、その待機誘導部で待機するパチンコ球数の不足を検出する待機球検出器が設けられる一方、
前記貯留誘導部には、前記待機球検出器の検出信号によって作動しかつ前記貯留誘導部のパチンコ球を前記待機誘導部に送り出すモータ駆動の球送り部材が設けられ、
前記貯留誘導部は、パチンコ球が相互に接して縦方向にそれぞれ配列貯留されかつ上端部が前記回収部の出口に連通する一方の配列通路部と、上端部が前記待機誘導部の入口部と略同じ高さ位置まで存在して連通する他方の配列通路部と、前記一方、他方の両配列通路部の下端部をUターン状に連通する方向変換部と、を備え、
前記方向変換部に前記球送り部材が設けられ、同球送り部材の送り力が前記他方の配列通路部に配列貯留されたパチンコ球の相互の接触によって伝達されて同他方の配列通路部の最上端のパチンコ球を前記待機誘導部に順次に送り出すように構成され、
しかも、前記他方の配列通路部は、同通路部を移動するパチンコ球に接して清浄化するクリーニング部材を有していることを特徴とする循環式パチンコ機。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は循環式パチンコ機において、パチンコ機内で循環させて回収使用する1群のパチンコ球の循環制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
循環式パチンコ機では機内に封入された一定個数のパチンコ球を使用し、打球位置へ送り込まれたパチンコ球を順次発射し、発射されたパチンコ球を回収して再び打球位置へ送り込み、パチンコ機内を循環させるように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は循環式パチンコ機において、回収したパチンコ球を貯留して打球位置へ還元させる貯留誘導部をコンパクト化してパチンコ球の循環動作を円滑化することを課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に記載の循環式パチンコ機は、遊技盤と、その遊技盤の下方に位置して配設されかつ打球位置へ送り込まれたパチンコ球を遊技盤面に向けて発射させる発射制御機構と、その発射制御機構によって発射された各パチンコ球を回収する回収部と、前記回収部の出口に一端部が連通しかつ同回収部の出口から流出したパチンコ球を貯留する貯留誘導部と、前記貯留誘導部の他端部に連通しかつ同貯留誘導部から送り出されたパチンコ球を前記打球位置へ送り出す待機誘導部と、をそれぞれ備えた循環式パチンコ機であって、
前記貯留誘導部と前記待機誘導部は、前記遊技盤よりも下方においてそれぞれ配置され、
前記待機誘導部には、その待機誘導部で待機するパチンコ球数の不足を検出する待機球検出器が設けられる一方、
前記貯留誘導部には、前記待機球検出器の検出信号によって作動しかつ前記貯留誘導部のパチンコ球を前記待機誘導部に送り出すモータ駆動の球送り部材が設けられ、
前記貯留誘導部は、パチンコ球が相互に接して縦方向にそれぞれ配列貯留されかつ上端部が前記回収部の出口に連通する一方の配列通路部と、上端部が前記待機誘導部の入口部と略同じ高さ位置まで存在して連通する他方の配列通路部と、前記一方、他方の両配列通路部の下端部をUターン状に連通する方向変換部と、を備え、
前記方向変換部に前記球送り部材が設けられ、同球送り部材の送り力が前記他方の配列通路部に配列貯留されたパチンコ球の相互の接触によって伝達されて同他方の配列通路部の最上端のパチンコ球を前記待機誘導部に順次に送り出すように構成され、
しかも、前記他方の配列通路部は、同通路部を移動するパチンコ球に接して清浄化するクリーニング部材を有していることを特徴とする。
【0005】
【作用】
したがって、請求項1に記載の循環式パチンコ機において、発射制御機構によって遊技盤面に向けて発射されたパチンコ球は、回収部に流れて回収される。この回収部のパチンコ球は貯留誘導部の一方の配列通路部に流入して貯留される。
前記一方の配列通路部に貯留されたパチンコ球は、貯留誘導部の方向変換部に設けられた球送り部材によって順次に他方の配列通路部に送られて、待機誘導部に向けて送り出される。
すなわち、球送り部材の送り力が他方の配列通路部に配列されたパチンコ球の相互の接触によって伝達されるため、貯留誘導部の出口側に位置するパチンコ球が1個づつ順次に待機誘導部に向けて送り出される。
このようにして、パチンコ球が、回収部、貯留誘導部の一方の配列通路部、方向変換部、他方の配列通路部を順に経て待機誘導部及び打球位置に順次に流れて循環される。
特に、前記待機誘導部で待機するパチンコ球の数が不足すると、そのパチンコ球数の不足が待機球検出器によって検出され、その検出信号によって球送り部材が作動する。そしてこの球送り部材の作動によって前記貯留誘導部の他方の配列通路部のパチンコ球が前記待機誘導部へ順次に送り出される。このため、待機誘導部には所定数のパチンコ球が不足なく待機される。
また、貯留誘導部の一方、他方の両配列通路部には、パチンコ球が互いに接した状態で所要とする多くのパチンコ球を貯留することが可能となるとともに、球送り部材の送り力がパチンコ球の相互の接触によって伝達される。このため、貯留誘導部がコンパクト化するとともに、貯留誘導部の出口側に位置するパチンコ球を待機誘導部に向けて確実に送り出すことができる。
また、貯留誘導部の方向変換部に設けられた球送り部材によって、貯留誘導部の他方の配列通路部の出口側に位置するパチンコ球が順次に待機誘導部に向けて送り出される。
また、他方の配列通路部を移動するパチンコ球が同通路部のクリーニング部材に接して清浄化される。
【0006】
【発明の効果】
本発明は前記したように構成してあるので、回収したパチンコ球を貯留して打球位置へ還元させる貯留誘導部をコンパクト化することができるとともに、打球位置から発射された各パチンコ球を回収して貯留し、再び打球位置へ還元させるまでの各パチンコ球の循環動作を円滑に順行させることができる。
【0007】
【実施例】
次に、本発明の1実施例を図面にしたがって説明する。
一定個数のパチンコ球が機内に封入され、ゲームに必要な事項を記録したカード(遊技券)のためのカード処理システムを備えた循環式パチンコ機において、木製の外枠に前方への回動可能に軸支された方形枠状の枠1の前面にはガラス扉が前方への回動可能に軸支されるとともに、枠1の裏面には枠1の開口部とほぼ等しい形状の開口部を有する方形枠状のメインセット枠2が装着され、このメインセット枠2の下部に垂立された下板2aの裏面には横長の長方形状の取付基板3が取付けられている。取付基板3は片側の下コーナ部付近に切欠き部を有する第1取付板3Aと、この第1取付板3Aの切欠き部に嵌め込まれた第2取付板3Bとに分割されている。メインセット枠2の開口部内には裏セット枠30を介して遊技盤25が脱着可能に嵌め込まれている。
【0008】
メインセット枠2の取付基板3の前面の片側には発射されたパチンコ球を遊技盤面へ誘導する発射レール4がレール台を介して内方に向って上傾した姿勢で取付けられている。
【0009】
取付基板3の裏面の一端部に組付けられた発射制御機構において、取付基板3の第2取付板3Bの裏面にビス着された発射モータセット板5には発射モータ6が取付けられ、この発射モータ6の出力軸6aには凸部7aを有する1山のモータカム7が取付けられている。
【0010】
発射モータセット板5の下端に形成された角筒状の取付部5a内には発射制御回路がプリントされたモータ制御基板8が装入されている。
【0011】
モータカム7の内方で取付基板3に回動可能に貫挿支持された支軸19の後端にはハンマセット板9が固定され、このハンマセット板9のモータカム7側端部にはモータカム7に摺接して転動するカムフォロア9aが回転可能にピン着され、ハンマセット板9の反モータカム9側端部には引きばねローラ9bがピン着され、ハンマセット板9の上部には後方へ延出された延出部10aと、この延出部10aの前端に直交状に連接された垂立部10bと、この垂立部10bの下端に連接されてループ状に湾曲された取付部10cとを有する球送りワイヤ10の取付部10cがボルト81によって締着されている。
【0012】
取付基板3に貫設された横長状のガイド孔3a内には横一列に配列された複数個の調整孔12aが貫設されてハンマセット板9側へ延出された延出部12bを有する引きばね片12が左右方向への移動可能に貫挿され、この引きばね片12と、ハンマセット板9の引きばねローラ9bとにはパチンコ球を発射させる強さを設定する引きばね13が掛架されている。
【0013】
モータカム9の下方には枠1の下端に軸支されて枠1の前方に突出されたハンドルにハンドル軸を介して連動可能に連結されたハンドル連動カム14と、この連動カム14に対接されたローラ15aを備え、連動カム14に対向して左右方向への揺動可能に軸支された可動片15とが配設されている。
【0014】
引きばね片12の下方には取付基板3に引きばね片12に対向して左右方向への揺動可能に吊支されて揺動角度が7段階に調整される球とび調整片16が配設され、この球とび調整片16の上部付近には後方へ突出された支軸16aが挿着されている。
【0015】
球とび調整片16に支軸16aを介して揺動可能に軸支された引きばね駆動アーム17の上端には引きばね片12の調整孔12b内に選択的に係入されて引きばね片12と引きばね駆動アーム17とを連動可能に連繋するピン17aが突設され、引きばね駆動アーム17の下端には外端が可動片15の上端に繋止されて可動片15と引きばね駆動アーム17とを連動可能に連結する連結ワイヤ18の内端が繋止されている。
【0016】
ハンドルを回動してハンドル連動カム14の回動角度を調整すると、可動片15および引きばね駆動アーム17が揺動して引きばね片12が左右方向へ進退動し、引きばね13が伸縮して引きばね13の弾発力が増減する。
【0017】
ハンマセット板9が嵌着された前記支軸19の前端には打球位置のパチンコ球を叩打して発射レール4上から遊技盤面へ向けて発射させる打球ハンマ20がハンマセット板9との共同回動動作可能に嵌着され、この打球ハンマ20はボルト81によって球送りワイヤ10とともにハンマセット板9に締結され、打球ハンマ20の上端には発射レール4側へ突出された叩打部20aが形成されている。
【0018】
取付基板3の前面に打球ハンマ20の上下端付近にそれぞれ対向して取着された上下1対の当てゴムホルダ22には打球ハンマ20が打球後に衝突して打球ハンマ20の回動端を規定する当てゴム23がそれぞれ嵌装されている。
すなわち、前記したように発射モータ6、モータカム7、ハンマセット板9、打球ハンマ20等の各構成部材によって構成される発射制御機構は、遊技盤25の下方に位置して配置されることとなる(図1〜図3参照)。
【0019】
取付基板3には発射レール4の基端部の上方に配設されてパチンコ球を取付基板3の裏側から発射レール4の基端部上へ送り込むための球送り口26が開口されるとともに、取付基板3の前面で打球位置の若干上方には打球位置のパチンコ球の転落を阻止する球止め片27が取付けられている。
【0020】
取付基板3の裏面には先端部が球送り口26付近に配設された横長状の球送り樋70が球送り口26側へ若干下傾して取付けられ、メインセット枠2の下部裏側にはパチンコ球を待機させかつ打球位置へ誘導して還元させる待機誘導部52Eが発射制御機構に対向して配設されている。
【0021】
球送り樋70には取付基板3の後方に垂立された横長状の後壁板70aと、この後壁板70aの上端縁に連接されて前方へ横出された上壁板70bと、後壁板70aの前面下部にその基端から先端の内方にわたって先端に向って下傾した状態で連接されて前方へ横出され、パチンコ球が横一列に配列されて転動可能に載置される底壁板70cと、後壁板70aおよび底壁板70cにわたって開設された複数個の透視窓70dとが形成され、取付基板3と球送り樋70の後壁板70aとの間で底壁板70c上には適数個のパチンコ球を待機させて1個づつ打球位置へ送り込む待機誘導部52Eとしての第8循環通路46Hが形成され、第8循環誘導通路46Hの先端は球送り口26に対置されている。
【0022】
球送り樋70の後壁板70aの先端には前方へ横出された上支軸73および下支軸74が挿着され、この下支軸74には水平状の上片24aと、この上片24aの内端付近に直交状に垂下された下片24bとを有する球送りアーム24が前記球送りワイヤ10の上端に対向して左右方向への揺動可能に支持されている。
【0023】
ハンマセット板9が反時計方向へ回動して球送りワイヤ10が外方へ傾倒したときには球送りアーム24の下片24bが球送りワイヤ10によって外方へ押動されて球送りアーム24が時計回り方向へ揺動する。
【0024】
球送り樋70の上支軸73には球送り樋70の先端部内に装入されて球送りアーム24の上片24a上に設置された球送り制御片28が球送り口26に対向して揺動可能に支持されている。この球送り制御片28には上面が前方に向って下傾する凹曲面状で1個のパチンコ球の受取りおよび送り出しが可能な球受け部28aと、この球受け部28aの基端に連接されて上支軸73が貫挿されたボス部28bと、このボス部28bに連接されて外方へ延出された延出部28cとが形成され、この延出部28cの先端には球送りアーム24の上片24a上に載置された錘り29がピン着されている。
【0025】
球送り制御片28は錘り29の重量によって常には球受け部28aが上動した揺動姿勢で保持され、球受け部28aの先端縁が球送り樋70の底壁板70c上で待機するパチンコ球の先頭のパチンコ球に突き当てられている。球送りアーム24の下片24bが球送りワイヤ10で外方へ押動されたときには錘り29が球送りアーム24の上片24aで押上げられて球送り制御片28の球受け部28aが下方へ変位し、球受け部28aの先端縁が球送り樋70の底壁板70cの先端縁に整合され、底壁板70c上の先頭のパチンコ球が球受け部28a上へ移載されて前方へ送り出され、球送り口26を通り抜けて発射レール4の基端上の打球位置へ移載される。
【0026】
球送り樋70の底壁板70cの中央部の下側には第8循環通路46Hの中央部付近で待機するパチンコ球の有無を検出する待機球検出スイッチ(近接スイッチ)75が取付けられ、第8循環通路46Hの出口から待機球検出スイッチ75の上方位置までの間に配列される規定数のパチンコ球が不足した待機球不足時には待機球検出スイッチ75が検出信号を発信する。
【0027】
メインセット枠2の取付基板3の上端に間隙を隔てて垂立された左右の壁板3c,3dのうち、一方の壁板3cの内端には上部の正面形状が逆V形状で上部が壁板3c上へ突出されて下部の正面形状が円弧状の球止め部材40が連接されている。
【0028】
球止め部材40内の下部には発射レール4上から発射されたパチンコ球のうち、発射レール4側へ戻ったファール球を受止めて落下させる球止め片42がその先端面を露出した状態で設置されている。
【0029】
壁板3dの内端付近の下方で取付基板3の前面には図6に示すように壁板3dの内端縁の下端の内方にファール球を通過させる球通し口43を隔てて縦設された内縦樋板44aと、この内縦樋板44aの下端に連接されて外方へ若干下傾した状態で横設された上横樋板44bと、この上横樋板44bの外端に連接されて若干外傾状に縦設された外縦樋板44cと、この外縦樋板44cの下端に連接されて外方へ若干下傾した状態で横設され、外端付近の端縁が円弧状に湾曲された中横樋板44dと、この中横樋板44dの下方に並行状に横設されて内端付近の正面形状が円弧状に形成され、外端縁付近の平面形状が円弧状に湾曲された下横樋板44eと、中,上横樋板44d,44eの外端付近に連接されて横断面形状が円弧状に湾曲された蓋板44fとを有するファール球用の表誘導樋44が突出形成されている。
【0030】
表誘導樋44の上横樋板44bの外端付近と、中横樋板44dの内端付近とにはファール球が通過する上下一対の球通し口45が開口されている。
【0031】
表誘導樋44はその各樋板44a〜44eの前端面に当接されて外端縁が蓋板44fの内端縁に掛止された表蓋47によって覆蓋され、表蓋47と取付基板3との間で表誘導樋44内にはファール球が集合して通り抜ける第1循環通路46Aが形成され、取付基板3の前側の中央部にはファール球を回収して送り出す表回収誘導部52Aが配設されている。
【0032】
表誘導樋44の上,中横樋板44b,44d間には上下球通し口45間に挿入された検出口69aを有し、第1循環通路46Aを通り抜けるパチンコ球を検出するファール球通過検出スイッチ69が挟み込まれている。
【0033】
取付基板3の上部には中横樋板44dの外端付近と下横樋板44eの外端付近との間に開設されて蓋板44fによってカバーされ、第1循環通路46Aの先端に連通された方形孔状のファール球通し口48が形成され、第1循環通路46Aへ導入されたファール球はファール球通し口48を通り抜けて第8循環通路46Hの入口付近へ導入される。
【0034】
メインセット枠2の裏面の開口縁には中央部に開口部30bを有し、メインセット枠2にヒンジを介して後方への回動可能に組付けられて遊技盤25の裏面をカバーする裏セット枠30が添設されている。
【0035】
裏セット枠30はメインセット枠2の縦枠部2bに取付けられた軸受け80を介してメインセット枠2に後方への回動可能に軸支されるとともに、裏セット枠30はメインセット枠2の裏面の開口縁付近に回動可能にビス着された複数個の締め具31によって遊技盤25をサンドイッチ状に挟み込んだ状態でメインセット枠2に解放可能に固止されている。
【0036】
裏セット枠30の下枠部30aの前面にはその左右端部付近からその中央部に向ってそれぞれ緩やかな勾配で下傾する左右の帯板状の集合樋32,32が突出形成されて間隙を隔てて並設され、この両集合樋32の内端縁32aは高低差が付与されている。
【0037】
裏セット枠30の下枠部30aの前面中央部には一方の集合樋32の内端縁32aに連接されて垂下された第1仕切り板35と、他方の集合樋32の内端縁32aの下方に配設されて第1仕切り壁35の側方に間隙を隔てて垂立された垂立片36aおよびこの垂立片36aの上端に直交状に連接された上片36bを有する第2仕切り板36とが突出形成されている。
【0038】
裏セット枠30の下枠部30aの前面にはこの下枠部30aの前方に垂立された横長状の裏板37が並着され、この裏板37の下端の中央部付近には球通し窓38が開口されている。
【0039】
裏セット枠30の下枠部30aと裏板37との間で両仕切り壁35,36間には遊技盤25の裏面から両集合樋32上へ転落したパチンコ球を通過させる第2循環通路46Bが垂直状に形成されるとともに、一方の集合樋32の内端付近と第2仕切り壁36の水平片36bとの間には第2球通路46Bを通過したセーフ球およびアウト球を検出する前通過球検出スイッチ76が挟み込まれている。
【0040】
遊技盤25の裏面へ送り出されたセーフ球および遊技盤25の下端のアウト球受口25aから送り出されたアウト球は両集合樋32上へ転落して内方へ転動し、第2循環通路46Bを通り抜けて球通し窓38内へ導入される。
【0041】
取付基板3の裏面の上端付近には後方へ水平状に突出された支持板3eが取付基板3のほぼ全長にわたって形成され、この支持板3e中央部付近には球通し窓38を通り抜けて落下したセーフ球およびアウト球を通過させる切り欠き部3fが形成されている。
【0042】
取付基板3の裏面中央部の上端付近には図7に示すように球通し窓38の下方に縦設されて支持板3eの切り欠き部3fの端縁に連接された縦樋板50aと、この縦樋板50aの下端に連接されて内方へ下傾した上樋板50bと、この上樋板50bの先端に連接されて上樋板50bの傾斜方向と同方向へ下傾した中樋板50cと、この中樋板50cの両端部にそれぞれ連接されて正面形状がほぼ左右対称の円弧状に湾曲した左右の下樋板50d,50eと、中樋板50cおよび右下樋板50eの側方に設置されて上部が垂直状で下部が円弧状の側樋板50fと、左下樋板50dの円弧中心位置に配設された突片50gとを有する裏誘導樋50が突出形成され、この裏誘導樋50は各樋板50a〜50fおよび突条5gの後端縁に当接された裏蓋51によって覆蓋されている。裏蓋51にはパチンコ球を透視するための透視窓51a〜51aが開設されている。
【0043】
取付基板と裏蓋51との間で、上樋板50b上、中樋板50c上および右下樋板50eと側樋板50fとの間にはアウト球およびセーフ球を貯留および通過させる第3循環通路46cが形成され、左下樋板50dと突片50gとの間には第8循環通路46Hに連通された第7循環通路46Gが第8循環通路46Hの入口に向って上傾した状態で形成され、取付基板3の後側の中央部にはセーフ球およびアウト球を回収して送り出す裏回収誘導部52B(この発明の回収部に相当する)が配設されている。
【0044】
取付基板3の前面中央部の下端付近には前記待機球検出スイッチ75の検出信号に基づいて回転制御されるステッピングモータ型の球送りモータ58が取付けられるとともに、取付基板3の裏面中央部には裏誘導樋50の下方に連設されて取付基板3を挟んで球送りモータ58に締結された樋本体54が取付けられている。
【0045】
樋本体54には縦長状の樋部55と、この樋部55の下部に連接された後方開放の箱形状の取付部56とが形成され、樋部55にはその後面の両側縁に垂直状に突設された左右の外突条55aと、その後面の中央部に垂直状に突設された中突条55bとが並行状に形成されるとともに、両外突条55aと中突条55bとの間には左右1対の溝部55c,55cが並行状に形成されている。
【0046】
樋本体54の樋部55の下端には丸孔状の前通し孔55dが開口され、この前通し孔55dの孔縁の下部には円弧状に湾曲されて両外突条55aの下端に連接された下突条55eが突設され、樋部55の左右端面の上端にはそれぞれ軸部55fが横出されている。
【0047】
樋本体54の取付部56にはモータ基板ボックス57の前端部が挿入され、このモータ基板ボックス57内には球送りモータ58が接続されたモータ基板59が設置されている。
【0048】
樋本体54の樋部54aの後側に重ね合わされた樋カバー60の上端の左右端部にはそれぞれ樋本体54の軸部55fが嵌挿された左右1対の軸受部60aが形成され、樋カバー60は樋本体54に両軸部55fおよび両軸受部60aを介して上方への回動可能に連結されている。
【0049】
樋カバー60には樋本体54の両溝部55cにそれぞれ対向して縦長状の溝部60b,60bが左右並行状に形成されるとともに、樋カバー60の下端には樋本体54の前通し孔55dに対向して丸孔状の後通し孔60cが開口され、溝部60bの両側壁面には横断面が三角形状のリブ60dがパチンコ球の通過不能な間隙を隔てて垂直方向に沿って相対向状に突設されている。
【0050】
裏回収誘導部52Bの下方には樋本体54の両溝部55cと樋カバー60の両溝部60bとによって形成されて、パチンコ球が縦2列に配列されて貯留される貯留誘導部52Cが配設されている。この貯留誘導部52Cには、一方の配列通路部としての第4循環通路46Dと、他方の配列通路部としての第6循環通路46Fとが略直線状をなしかつ相互に隣接してそれぞれ形成され、これら両配列通路部の下端は折返し状の方向変換部としての第5循環通路46Eによって連通している。また、第4循環通路46Dの上端は第3循環通路46Cの下端に連通され、第6循環通路46Fの上端は第7循環通路46Gの下端に連通されている。
【0051】
貯留誘導部52Cのパチンコ球を必要時に待機誘導部52Eとしての第8循環通路46Hへ送り出すために設けた球送り出し機構において、樋本体54の前通し孔55dと樋カバー60の後通し孔60c内には球送りモータ58の出力軸58aに嵌着された球送り歯車68(この発明の球送り部材に相当する)が装入され、この球送り歯車68の外周面には縦断面形状が円弧状で周方向へ60°の回転対称状に配列された6個の球受け部68aが凹設され、球送り歯車68は各球受け部68aが第4循環通路46Dの直下位置および第6循環通路46Fの直下位置へ順次変位するように回転制御される。
【0052】
第4、第6循環通路46D,46Fの下方には貯留誘導部52Cのパチンコ球を上方から上方へUターン状に曲進移送させる第5循環通路46Eが球送り歯車68の各球受け部68aによって形成されるとともに、貯留誘導部52Cの途中には球送り出し部52Dが配設されている。
【0053】
球送り歯車68は球送りモータ58によって時計回り方向へ60°づつ間欠的に回転駆動され、球送り歯車68が60°回転すると、第4循環通路46D内の先頭のパチンコ球が第5循環通路46E内へ進入して球送り歯車68の球受部68aで受止められ第5循環通路46E内の先頭のパチンコ球が第6循環通路46F内へ進入し、第6循環通路46F内の先頭のパチンコ球が押出されて第7循環通路46G内へ進入し、第7循環通路46G内の先頭のパチンコ球が押出されて第8循環通路46H内へ進入する。
【0054】
樋本体54の樋部54aの中央部付近の前側には取付基板3に凹設された凹部3g内に嵌挿されて第4循環通路46D内のパチンコ球の不足を検出して検出信号を発信する貯留球検出スイッチ77が設置され、球詰りなどの原因によって第4循環通路46D内のパチンコ球が不足したときにはこの貯留球検出スイッチ77の検出信号に基づいて貯留球不足状態が外部に報知される。
【0055】
樋カバー60の後側には樋カバー60の左側の溝部60bを覆蓋する蓋板63が重ね合わされ、この蓋板63には縦長状の蓋部63aと、この蓋部63aの中央部に連接されて側方へ延出された係止部63bとが形成され、蓋部63aの側縁には樋カバー60の反係止部63b側の側縁60eに係合された係合部63cが縦設され、蓋板63はこの係合部63cと係止部63bとによって樋カバー60に取外し可能に組付けられている。
【0056】
蓋板63の蓋部63aの上下端部には楕円孔状の通し孔63dがそれぞれ貫設されるとともに、蓋部63aの前面には樋カバー60の左側の溝部60bに対置された縦長状の溝部64が両通し孔63d間にわたって凹設されている。
【0057】
蓋板63の溝部64と、樋カバー60の左側の窓部60bの両リブ60cとの間に縦長状に形成されて第6循環通路46Fに連通された空隙部65内には第6循環通路46Fを通過するパチンコ球に摺接して第6循環通路46F内のパチンコ球を清浄化する左右1対の紐状のクリーニング部材66,66が並行状に挿通されている。
【0058】
続いて、上記した構成をもつ実施例の作用と効果を説明する。
本例では打球位置のパチンコ球を遊技盤面に向けて発射させる発射制御機構の近傍にはファール球を回収して誘導する表回収誘導部52Aと、セーフ球およびアウト球を回収して誘導する裏回収誘導部52Bと、パチンコ球を貯留して誘導する貯留誘導部52Cと、この貯留誘導部52Cのパチンコ球を積極的に送り出す球送り出し部52Dと、一定個数のパチンコ球を待機させて打球位置へ還元させる待機誘導部52Eとを集中的に配置してある。
【0059】
このため、1群のパチンコ球を循環制御する循環制御機構全体をコンパクト化してそのスペースを縮小することができるとともに、打球位置から発射された各パチンコ球を回収して貯留し、再び打球位置へ還元させるまでの各パチンコ球の循環動作を円滑に順行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の1実施例を示す要部の一部破断裏面図である。
【図2】
メインセット枠、遊技盤および裏セット枠の分解斜視図である。
【図3】
要部の裏面図である。
【図4】
球送り樋付近の分解斜視図である。
【図5】
図1のX1-X1線拡大断面図である。
【図6】
表回収誘導部の分解斜視図である。
【図7】
裏回収誘導部および貯留誘導部付近の分解斜視図である。
【図8】
図1のX2-X2線拡大面図である。
【図9】
図1のX3-X3線拡大断面図である。
【図10】
図3のX4-X4線拡大断面図である。
【図11】
図1のX5-X5線拡大断面図である。
【図12】
図1のX6-X6戦拡大断面図である。
【符号の説明】
46D 第4循環通路(一方の配列通路部)
46F 第6循環通路(他の配列通路部)
46E 第5循環通路(方向変換部)
52A 表回収誘導部
52B 裏回収誘導部
52C 貯留誘導部
52E 待機誘導部
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2005-03-08 
出願番号 特願平11-352235
審決分類 P 1 651・ 4- YA (A63F)
P 1 651・ 121- YA (A63F)
P 1 651・ 16- YA (A63F)
最終処分 維持  
前審関与審査官 土屋 保光  
特許庁審判長 村山 隆
特許庁審判官 白樫 泰子
塩崎 進
登録日 2002-04-19 
登録番号 特許第3300693号(P3300693)
権利者 株式会社大一商会
発明の名称 循環式パチンコ機  
代理人 石岡 隆  
代理人 犬飼 達彦  
代理人 岡田 英彦  
代理人 岡田 英彦  
代理人 福田 鉄男  
代理人 福田 鉄男  
代理人 犬飼 達彦  
代理人 石岡 隆  
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