• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 特許、登録しない。 G06F
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G06F
管理番号 1122796
審判番号 不服2004-26283  
総通号数 70 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1995-12-08 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2004-12-24 
確定日 2005-09-08 
事件の表示 平成 6年特許願第172964号「ネットワークサービスシステム及びネットワークサービスシステムを利用可能なゲーム機用通信装置並びにゲーム機」拒絶査定不服審判事件〔平成 7年12月 8日出願公開、特開平 7-319810〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本件出願は、平成6年7月25日(優先権主張平成6年4月1日)の出願であって、平成16年8月23日に拒絶理由が通知され、平成16年11月1日付けで意見書及び手続補正書が提出されたが、平成16年11月19日付けで拒絶査定がなされ、その後、平成16年12月24日付けで拒絶査定に対する審判請求がなされるとともに、平成17年1月24日付けで手続補正書が提出されたものである。


2.平成17年1月24日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成17年1月24日付けの手続補正を却下する。

[理由]
(1)本件補正により、平成16年11月1日付けの手続補正における特許請求の範囲の

「【請求項1】 少なくとも、画像、音声、音楽情報のいずれかの情報を記憶し、かつ、ネットワークに接続されたホスト計算機を利用したゲームを行うための第1のプログラムを記憶した第1の記録媒体が装着可能な装着手段と、
前記ホスト計算機にアクセスするアクセス手段と、
該第1の記録媒体が装着されていると認識した場合に、前記アクセス手段を用いて前記ホスト計算機にアクセスして取得した他のメンバーのゲーム情報と、前記画像、音声、音楽情報のうちのいずれかの情報を利用したゲームを前記第1プログラムを用いて提供する情報処理手段と、
を備えた情報処理端末。
【請求項2】 少なくとも、画像、音声、音楽情報のいずれかの情報を記憶し、かつ、ネットワークに接続されたホスト計算機を利用したゲームを行うための第1のプログラムを記憶した第1の記録媒体が装着可能な装着手段と、
前記ホスト計算機にアクセスするアクセス手段と、
該第1の記録媒体が装着されていると認識した場合に、前記アクセス手段を用いて前記ホスト計算機にアクセスして取得した他の情報処理装置におけるゲーム情報と、前記画像、音声、音楽情報のうちのいずれかの情報を利用したゲームを前記第1プログラムを用いて提供する情報処理手段と、
を備えた情報処理端末。
【請求項3】 前記情報処理手段は、前記ゲームの提供を前記ホスト計算機とアクセス状態において提供する情報処理手段、
を備えた請求項1又は2記載の情報処理端末。
【請求項4】 前記情報処理手段は、前記ゲームの提供をオンラインモードにおいて提供する情報処理手段、
を備えた請求項1又は2記載の情報処理端末。
【請求項5】 前記情報処理手段は、前記ホスト計算機からサービスを受けることができるサービスモードにおいて提供する情報処理手段、
を備えた請求項1又は2記載の情報処理端末。
【請求項6】 前記ホスト計算機から通知された前記ホスト計算機におけるサービスの利用時間情報を記録する記録部、
前記記憶した該利用時間情報を表示する表示部
を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の情報処理端末。」

は、本件補正後の特許請求の範囲の、

「【請求項1】 少なくとも、オンラインゲーム用の画像、音声、音楽情報のいずれかの情報を記憶した第1の記録媒体が装着可能な装着手段と、
ネットワークに接続された計算機にアクセスするアクセス手段と、
該第1の記録媒体が装着されていると認識した場合に、前記アクセス手段を用いて前記計算機にアクセスして取得した他のメンバーのゲーム情報である第1の情報と、前記第1記録媒体から読み出して取得した前記オンラインゲーム用の画像、音声、音楽情報のうちのいずれかの情報である第2の情報との双方の情報(第1の情報、第2の情報)をオンラインモードにおいて処理して、オンラインゲームを提供する情報処理手段と、
を備えた情報処理端末。
【請求項2】 少なくとも、オンラインゲーム用の画像、音声、音楽情報のいずれかの情報を記憶した第1の記録媒体が装着可能な装着手段と、
ネットワークに接続された計算機にアクセスするアクセス手段と、
該第1の記録媒体が装着されていると認識した場合に、前記アクセス手段を用いて前記計算機にアクセスして取得した他の情報処理装置におけるゲーム情報である第1の情報と、前記第1記録媒体から読み出して取得した前記オンラインゲーム用の画像、音声、音楽情報のうちのいずれかの情報である第2の情報との双方の情報(第1の情報、第2の情報)をオンラインモードにおいて処理して、オンラインゲームを提供する情報処理手段と、を備えた情報処理端末。
【請求項3】
前記計算機から通知された前記計算機におけるサービスの利用時間情報を記録する記録部、
前記記憶した該利用時間情報を表示する表示部
を備えたことを特徴とする請求項1記載の情報処理端末。
【請求項4】
前記計算機から通知された前記計算機におけるサービスの利用時間情報を記録する記録部、
前記記憶した該利用時間情報を表示する表示部
を備えたことを特徴とする請求項2記載の情報処理端末。」

に補正された。

(2)そこで、本件補正が、特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当するか否かを検討するに、本件補正後の請求項1及び2(以下、「前者」という。)は、本件補正前の請求項3(以下、「後者」という。)に対応するものと認められるところ、前者においては、後者に係る発明を特定するために必要な事項のうち、「第1の記録媒体」に、「ネットワークに接続されたホスト計算機を利用したゲームを行うための第1のプログラム」が記憶されている点が削除されており、また、前者においては、後者に係る発明を特定するために必要な事項のうち、「ネットワークに接続されたホスト計算機」を、「ネットワークに接続された計算機」とすることにより、計算機がホスト計算機であるとの限定を削除しているから、本件補正は特許請求の範囲の減縮を目的とする補正には該当せず、特許法17条の2第3項第2号の規定に違反する。
また、上記補正は、請求項の削除、誤記の訂正、明りょうでない記載の釈明を目的とするものとも認められない。

したがって、本件補正は特許法17条の2第3項の規定に違反するものであり、特許法第159条第1項で準用する特許法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。


3.本願発明
平成17年1月24日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本件出願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成16年11月1日付けの手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される以下のとおりのものである。

「少なくとも、画像、音声、音楽情報のいずれかの情報を記憶し、かつ、ネットワークに接続されたホスト計算機を利用したゲームを行うための第1のプログラムを記憶した第1の記録媒体が装着可能な装着手段と、
前記ホスト計算機にアクセスするアクセス手段と、
該第1の記録媒体が装着されていると認識した場合に、前記アクセス手段を用いて前記ホスト計算機にアクセスして取得した他のメンバーのゲーム情報と、前記画像、音声、音楽情報のうちのいずれかの情報を利用したゲームを前記第1プログラムを用いて提供する情報処理手段と、
を備えた情報処理端末。」


4.刊行物に記載の発明
原査定の拒絶の理由に引用された特開昭62-120768号公報(以下、「刊行物1」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている。

(A)「(実施例)
第1図ないし第3図はこの発明の一実施例のシステム構成図であり、特に第1図はその概略ブロツク図、第2図は利用者側に設けられる機器の外観斜視図、第3図は第2図の詳細なブロツク図を示す。
まず、第1図を参照してこの発明の詳細を説明する。この発明では、複数の利用者(ID)が情報提供者(IP)の会員となり、会員には情報提供者との間で通信を行う際に一種のキーの役割を果す外部記憶手段の一例のフロツピーデイスク(FD)20が情報提供者より有償で販売されるか、または会費の納付と引き替えに無償で配布される。利用者は、パーソナルコンピユータ(パソコン)の一例のテレビゲーム機(例えば本願出願人が販売している商品名;フアミリーコンピユータ)10と、読出手段の一例の磁気デイスクドライブ装置(以下FDDと略称する)30と、通信制御装置50とを準備する。また、テレビゲーム機10とFDD30に関連して、RAMアダプタ40(第2図、第3図参照)が設けられる。そして、テレビゲーム機(以下ゲーム機という)10には、モニタ表示装置の一例のテレビ受像機1がRFスイツチ2を介して接続される。
・・・(中略)・・・
利用者が情報提供者と通話をしたい場合は、FD20を用いて行われる。その目的で、通信制御装置50は公衆電話回線(または回線図)6を介して情報提供者側の通信制御装置61に接続される。この通信制御装置61は1度に複数の利用者と通信可能なものであり、モデムと通信制御プロセツサ(CCP)とを含む。情報提供者側は、これに加えて処理速度の速いホストコンピユータ62とフアイルメモリ63とを設置している。
そして、この通信システムは、例えば家庭内で塾の予習・復習の支援のためのデータ(宿題の正誤チエツクや成績順位表)の通信や、キヤプテンのような各種文字データベースの検索や、商品の通信販売等に利用される。
次に、第2図および第3図を参照して利用者側に設けられる機器の詳細を説明する。ゲーム機10は、筐体11を含む。筐体11には、2つのコントローラ12、12’が接続される。
・・・(中略)・・・
さらに、筐体11の上面には、ROMカートリツジ(図示せず)を挿入するための挿入口(図示せず)が設けられる。この挿入口の内側には、エツジコネクタ13が内蔵される。エツジコネクタ13には、入出力(I/O)インタフエース14が接続される。I/Oインタフエース14には、コントローラ12および12’が接続されるとともに、CPU (中央処理装置)15およびPPU(画像処理装置)16が接続される。そして、コントローラ12、12’からの信号がI/Oインタフエース14を介してCPU15に与えられる。エツジコネクタ13に装着された外部メモリ(例えばROMカートリツジまたはRAMアダプタ40)から読出されたデータは、I/Oインタフエース14を介してCPU15およびPPU16に与えられる。CPU15には、1画面分の画像データを記憶するためのビデオRAM17v、およびゲーム中の得点データやその他各種の処理データを一時記憶するためのワーキングRAM17wが接続される。
PPU16は、CPU15からの画像データに基づいてゲームのための画像信号を発生し、RF変調回路18に与える。
・・・(中略)・・・
RAMアダプタ40は、基板41を内蔵しかつT字形に形成されたケース42を含む。基板41には、1個または複数個(図示では2個)のLSIから成る一時記憶手段の一例のRAM43、43’が実装される。そして、基板41をエツジコネクタ13に挿入することによつて、基板41のエツジ部分に形成された複数電極がエツジコネクタ13と電気的に接続される。
RAMアダプタ40には、ケーブルを介してFDD30が接続される。FDD30は筐体31を含む。筐体31の正面にはFD20を挿入するための挿入口32が形成される。このFD20は、具体的には第4A図および第4B図に示すように、中心部にハブ21が形成された円盤状の磁気デイスク22をケース23に収納して構成される。
・・・(中略)・・・
さらに、ケース23の少なくとも一方主面には、第1の識別記号部26が挿入方向後端の幅方向に沿つて設けられる。
・・・(中略)・・・
そして、挿入口32の内側には、第1の識別記号部26と嵌り合うように、第5図に示す第2の識別記号部311がエンボス状に形成される。従つて、識別記号部26の形成されたFD20が挿入口32へ挿入されたときは、正規のFDであるので識別記号部26と識別記号部311とが嵌り合つて正常に装着されるが、識別記号部26が形成されてないか所定の記号でなければ識別記号部311と嵌り合わないので正常に装着されず、使用できなくなる。
・・・(中略)・・・
FDD30のI/Oインタフエース35には、コネクタ38を介して通信制御装置50のI/Oインタフエース51が接続される。I/Oインタフエース51には、自動ダイヤル機能およびその他の通信制御機能を有する通信制御プロセツサ(CCP)52が接続されるとともに、モデム53が接続される。このモデム53は、送信および受信機能に加えて、変復調機能や誤り制御機能等を含む。このモデム53には、公衆電話回線6を介して上記通信制御装置61が接続される。
第6A図はFDの記憶領域を図解的に示した図である。FD20のデイスク22は複数の記録領域22a〜22eを含む。
・・・(中略)・・・
記録領域22cには、画像表示制御および通信制御のためのプログラムデータが記録される。記録領域22dには、固定画像データが記録される。記録領域22eには、可変表示のためのデータ(可変データ)が記録される。
ここで、固定画像データとは、情報提供者が利用者(会員)との間で行う通信目的によつて決まる画像パターンのうち必ず表示される画像のデータである。例えば、通信目的が塾と生徒の学習のために利用される場合は問題文と答の選択枝(答が数字であれば0、1〜9、カナであればカナ文字パターン等)、商品の通信販売に利用される場合は商品別の商品名、商品コードおよび価格等の商品カタログ(メニユー)と申込手順の説明書等が固定画像データとなる。これに対して、可変表示データは、前者の例では解答や正解や成績を示すデータであり、後者の例では発注商品のコードとその数量や支払条件を示すデータである。しかし、固定画像データおよび可変表示データは、これらに限らず、使用目的に応じて変形ないし決定されることはいうまでもない。
そして、これらの記録領域22a〜22eに記録されているデータの一部または全部が読出されてRAM43、43’に一時記憶される。」
(第3頁右下欄第11行から第6頁左下欄第8行)

(B)「第8A図および第8B図は利用者側の各部の動作を説明するためのフローチヤートであり、第9図は情報提供者側の各部(特に通信制御装置とホストコンピユータ)の動作を説明するためのフローチヤートである。
次に、第1図ないし第9図を参照してこの実施例の具体的な動作を説明する。
利用者は通信データの入力等の操作に先立つて、各機器を第2図のように接続する。そして、電源の投入に応じて、CPU15が次の動作を開始する(ただし、S17〜S26は通信制御装置50の動作、S50〜S63はホスト側の動作を示すものとする)。すなわち、ステツプS1ではFD20が挿入されたか否かが判断される。もし、FD20が挿入されて正常に装着されていれば、正常に装着されたことを検出するスイツチ(図示せず)の出力に応じてそのことが判断されて、ステツプS2へ進む。ステツプS2では、駆動指令信号がデイスク駆動系33に与えられ、磁気ヘツド34がデイスク22からデータを読出す。このデータがRAMアダプタ40のRAM43、43’に一時記憶される。
・・・(中略)・・・
ステツプS6では、RAM43、43’にロードされている固定画像データに基づいて第7A図に示すようなモード選択画面がテレビ受像機1上に表示される。このとき、利用者が情報提供者と通信したい場合は、この画面を見て、セレクトスイツチ12d(十字スイツチ12cでも可)を操作してカーソルを移動させることにより、通信データ入力モードを選択する。応じて、ステツプS7でコントローラ12に含まれるいずれかのスイツチの操作されたことが判断され、ステツプS8で通信のためのデータ入力モードであることが判断されて、ステツプS9(パスワードの入力の必要がなければS12)へ進む。ステツプS9では、固定画像データに基づいて通信データ入力のために用いられる固定画像が表示される。
・・・(中略)・・・
その後、ステツプS9では、通信目的に応じた固定画像、例えば学習システムとして用いる場合であれば第7B図に示すような問題文と解答を選択するための0〜9の文字パターンの画像、商品の通信販売として用いる場合であれば商品コード、商品名、単価等の商品カタログの画像が表示される。この画像を見て、利用者が十字スイツチ120等を操作して通信すべきデータ(例えば第7B図の枠で囲むような解答、または商品の発注商品コードの選択とその数量等のデータ)を入力すると、ステツプS10ではパスワードの入力でないことが判断されて、ステツプS12へ進む。ステツプS12では送信データの入力のあつたことが判断される。続くステツプS13では入力データが固定画像データに関連付けられてRAM43、43’にロードされる。続くステツプS14では、例えば第7B図の枠で囲んだ解答のような入力データが固定画像に加えて表示される。ステツプS15では通信データの入力が終了したか否かが判断される。しかし、入力が終了していなければ、終了を指令するスイツチが操作(またはカーソルの移動)されないので、そのことが判断されてステツプS9へ戻り、上述の動作(S9、S10、S12〜S15)が繰返される。
そして、全ての送信すべきデータが入力された後、終了指示されると、前述のステツプS6へ戻る。このステツプS6においてモード選択画面が表示されると、利用者はカーソルを移動させて通信モードを選択する。すると、ステツプS7ではコントローラ12の操作されたことが判断され、ステツプS8では通信用データ入力モードでないことが判断され、ステツプS16では通信モードが選択されたことが判断された後、ステツプS17(第8B図参照)へ進む。
ステツプS17では、CCP52はFD20から読出された情報提供者の電話番号データをモデム53に与える。モデム53はダイヤルパルスを公衆電話回線6へ送出して、情報提供者を呼出す。
・・・(中略)・・・
これに応じて、CCP52が回線のリンク確立されたことを判断して、ステツプS21へ進む。ステツプS21では、RAM43、43’にロードされている送信データが順次読出され、モデム53が送信データを一定長さ毎に分割しかつ誤り検出符号を付加し、さらに変調をかけたデイジタル信号として送信する。一方、ホスト側では、ステツプS56において受信データがあるまで待機し、受信データのあることを判断するとステツプS57において受信データをバツフアメモリ等に一時記憶する。
・・・(中略)・・・
ステツプS58において所定のデータ処理が実行される。具体的には、学習システムの場合であれば解答の正誤判別、採点ならびに成績表の作成のためのデータをフアイルメモリ63のエリア63dに登録すること、商品販売システムの場合であれば受注伝票や請求書を作成すること等である。その後、ステツプS61において処理結果(例えば、学習システム用では正誤の判定マーク、誤りの問題の正解、採点ならびに成績順位等のデータであり、商品販売システム用では発注商品コードと数量の確認データ等)が通信制御装置61によつて送信される。このとき、CCP52はステツプS23で受信データの有無を判断し続け、受信データが到来するのを待機している。そして、ホスト側からの送信データを受信すると、そのことを判断してステツプS24へ進む。ステツプS24では、受信データがRAM43、43’にロードされる。
そして、ホスト側が全てのデータを送信終了すると、ステツプS62においてそのことが判断された後、ステツプS63において回線切断信号が送出される。これに並行して利用者側では、ステツプS25で受信終了を判断した後、ステツプS27で回線切断信号が送出される。これによつて、公衆電話回線6が切り離されて、両者間の通信が終了する。
・・・(中略)・・・
上述のようなデータ通信の終了後、CPU15はRAM43、43’にロードされている固定画像データ(例えば第7B図のような表示を行うためのデータ)とホスト側から送られて来た受信データ(例えば正誤を示すマーク、誤りの問題の正解、成績等)とを合成して、例えば第7C図に示すような合成画像を表示するためのデータをPPU16に与えて、合成画像をテレビ受像機1の画面上に表示させる。なお、区別し易くするために、第7C図では受信データ(可変データ)に基づく表示画面部分を点線枠で囲んで示す。
このように、固定的に表示される画像のためのデータはFD20に記録しておき、必要最小限の可変データのみを利用者側と情報提供者(ホスト)側との間でデータ通信するようにしているので、伝送情報量を大幅に低減でき、通信コストの低減を図れる利点がある。」
(第6頁左下欄第19行から第9頁左上欄第7行)

上記(A)、(B)の記載から見て、刊行物1のシステムにおいて、フロッピーディスク(FD)20の記録領域22cに記録された画像表示制御及び通信制御のためのプログラムデータは、RAMアダプタ40のRAM43、43’に一時記憶され、パーソナルコンピュータ(テレビゲーム機)10のCPU16によって実行されるものと認められる。

したがって、上記(A)、(B)の記載によれば、刊行物1には、下記の発明(以下、「刊行物1に記載された発明」という。)が記載されている。

固定画像データを記憶し、かつ、公衆電話回線網に接続されたホストコンピュータとの通信による情報提供を受けるための画像表示制御及び通信制御用プログラムデータを記憶したフロッピーディスクが装着可能な磁気ディスクドライブ装置と、
前記ホストコンピュータに接続する通信制御装置と、
前記磁気ディスクドライブ装置にフロッピーディスクが正常に装着されたときに、前記通信制御装置をホストコンピュータに接続して取得した前記ホストコンピュータでの所定のデータ処理結果のデータと前記固定画像データを用いた情報提供を前記プログラムデータを用いて行うパーソナルコンピュータと、
を備えた利用者側機器。


5.対比・判断
本願発明と刊行物1に記載された発明とを対比する。
刊行物1に記載された発明における、「固定画像データ」、「公衆電話回線網」、「ホストコンピュータ」、「フロッピーディスク」、「フロッピーディスクが装着可能な磁気ディスクドライブ装置」、「ホストコンピュータに接続する通信制御装置」、「利用者側機器」は、それぞれ本願発明における、「画像・・・情報」、「ネットワーク」、「ホスト計算機」、「第1の記録媒体」、「第1の記録媒体が装着可能な装着手段」、「ホスト計算機にアクセスするアクセス手段」、「情報処理端末」に相当する。
刊行物1に記載された発明における「パーソナルコンピュータ」は、フロッピーディスクが正常に装着されたときに、通信制御装置を用いてホストコンピュータに接続して取得したデータと、前記フロッピーディスクに記憶した固定画像データを利用したサービスを、前記フロッピーディスクに記憶したプログラムデータを用いて提供する点、すなわち、第1の記録媒体が装着されていると認識した場合に、アクセス手段を用いて前記ホスト計算機にアクセスして取得した情報と、第1の記録媒体に記憶した画像情報を利用したサービスを、前記第1の記録媒体に記憶したプログラムを用いて提供する点において、本願発明における「情報処理手段」に対応する。

したがって、本願発明と刊行物1に記載された発明とは、

画像情報を記憶し、かつ、ネットワークに接続されたホスト計算機を利用したサービスを提供するためのプログラムを記憶した第1の記録媒体が装着可能な装着手段と、
前記ホスト計算機にアクセスするアクセス手段と、
該第1の記録媒体が装着されていると認識した場合に、前記アクセス手段を用いて前記ホスト計算機にアクセスして取得した情報と前記画像情報を利用したサービスを前記プログラムを用いて提供する情報処理手段と、
を備えた情報処理端末

である点で一致し、次の点で相違する。

[相違点]
情報処理手段が第1の記録媒体に記憶した画像情報を利用して第1の記録媒体に記憶したプログラムを用いて提供するサービスが、本願発明においては、情報処理端末がホスト計算機にアクセスして取得した「他のメンバーのゲーム情報」を利用した「ネットワークに接続されたホスト計算機を利用したゲーム」であるのに対し、刊行物1に記載された発明においては、情報処理端末がホスト計算機にアクセスして取得した前記ホスト計算機での所定のデータ処理結果のデータを利用した情報提供、より具体的には、学習支援やデータベースの検索、商品の通信販売である点。

上記相違点について検討するに、ネットワークに接続されたホスト計算機を介して複数の情報処理端末間でゲームを行うシステムは、例えば、特開昭62-176280号公報(以下、「周知例1」という。)、特開平5-324509号公報(以下、「周知例2」という。)又は特開平1-250287号公報(以下、「周知例3」という。)に示されるように周知であり、これら周知例には、前記周知のシステムにおいて、各情報処理端末は、ゲーム全体の処理のうち、各情報処理端末で行うべき処理を記述したプログラム及び前記処理に必要なデータを保持しており、他の情報処理端末からの他のメンバーのゲーム情報をホスト計算機から得て、該ゲーム情報及び前記各端末の保持するデータを用いて前記プログラムを実行することにより前記ゲームを提供するものであることも示されているから(特に周知例2又は3を参照されたい。)、刊行物1に記載された発明を、フロッピーディスクに記録する固定画像データ及びプログラムデータ並びにホストコンピュータでのデータ処理をゲーム用のものとすることにより、ゲームを提供するものとすることは、前記周知技術に基いて当業者が容易になし得たことであり、その際利用者側機器がホストコンピュータに接続して取得するデータに、他の利用者側機器からのゲーム情報が含まれていることは、前記周知技術から見て自明のことである。


6.むすび
以上のとおり、本願発明は、刊行物1に記載された発明及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明することができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2005-07-12 
結審通知日 2005-07-12 
審決日 2005-07-25 
出願番号 特願平6-172964
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G06F)
P 1 8・ 572- Z (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 林 毅  
特許庁審判長 吉岡 浩
特許庁審判官 堀江 義隆
松浦 功
発明の名称 ネットワークサービスシステム及びネットワークサービスシステムを利用可能なゲーム機用通信装置並びにゲーム機  
代理人 松倉 秀実  
代理人 高田 大輔  
代理人 平川 明  
代理人 遠山 勉  
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ