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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G06F
審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 特許、登録しない。 G06F
管理番号 1125640
審判番号 不服2002-10097  
総通号数 72 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2001-04-06 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2002-06-06 
確定日 2005-11-04 
事件の表示 平成11年特許願第267254号「オークション提供装置及び記録媒体」拒絶査定不服審判事件〔平成13年 4月 6日出願公開、特開2001- 92901〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成11年9月21日の出願であって、平成14年4月23日付で拒絶査定がなされ、これに対し、同年6月6日に拒絶査定に対する審判請求がなされるとともに、同年7月8日付で手続補正がなされたものである。

2.平成14年7月8日付の手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成14年7月8日付の手続補正を却下する。
[理由]
(1)補正の内容について
平成14年7月8日付けの手続補正書による手続補正(以下「本件補正」という。)により、特許請求の範囲の請求項1は、
「ネットワークを介して複数の端末装置と接続され、提示した価格に対する端末からの応答によってオークションを行うオークション提供装置であって、
価格を下げながら、商品の販売価格を設定する価格設定手段と、
前記価格設定手段が設定した価格を前記ネットワークを介して前記複数の端末装置に送信する価格送信手段と、
前記複数の端末装置に送信した価格に対する該端末装置からの応答を受信する応答受信手段と、
前記応答受信手段が前記端末装置から受信した応答に従って、前記価格設定手段及び前記価格送信手段の動作を停止させ、商品のオークションを終了するオークション終了手段と、
価格設定後の時間を計測する計時手段と、
を備え、
前記価格設定手段は、オークション中に、前記計時手段が価格設定の時間間隔に相当する時間を計測すると、その時点で設定している価格に従って、価格設定の時間間隔に対する価格の下げ幅の比率が徐々に小さくなるように、価格の下げ幅および/または価格設定の時間間隔を変更して、新たな価格を設定する、ことを特徴とするオークション提供装置。」
と補正された。
また、本件補正により、請求項2は、
「前記価格設定手段は、第1の価格帯と第2の価格帯に関する情報を予め記憶する手段と、現在の設定価格がいずれの価格帯に属すかを判別する手段と、第1の価格帯においては、第1の下げ幅で価格を変更し、前記第1の価格帯よりも低い第2の価格帯においては、第1の下げ幅よりも小さい第2の下げ幅で価格を変更する手段と、を備えることを特徴とする請求項1に記載のオークション提供装置。」
と補正された。
また、本件補正により、請求項3は、
「前記価格設定手段は、第1の価格帯と第2の価格帯に関する情報を予め記憶する手段と、現在の設定価格がいずれの価格帯に属すかを判別する手段と、第1の価格帯においては、第1の時間間隔で価格を変更し、前記第1の価格帯よりも低い第2の価格帯においては、第1の時間間隔よりも短い第2の時間間隔で価格を変更する手段と、を備える、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のオークション提供装置。」
と補正された。
また、本件補正により、請求項4は、
「ネットワークを介して複数の端末装置と接続され、提示した価格に対する端末からの応答によってオークションを行うオークション提供装置であって、
価格を下げながら商品の販売価格を設定する価格設定手段と、
前記価格設定手段が設定した価格を前記ネットワークを介して前記複数の端末装置に送信する価格送信手段と、
前記複数の端末装置に送信した価格に対する該端末装置からの応答を受信する応答受信手段と、
販売価格設定後の時間を計測する計時手段と、
前記応答受取手段が受け取った応答に従って、前記価格設定手段及び前記価格送信手段の動作を停止させ、商品のオークションを終了するオークション終了手段と
を備え、
前記価格設定手段は、オークション中に、前記計時手段が価格設定の時間間隔に相当する時間を計測すると、前記応答受信手段が前記端末装置からどの程度の応答を受信しているかを判別する応答判別手段と、前記応答判別手段により判別された応答の程度に従って、価格の下げ幅および/または価格設定の時間間隔を変更して、新たな価格を設定し、
前記オークション終了手段は、販売すべき商品の数に応じただけの応答を前記応答受信手段が前記複数の端末装置から受信したときに、商品のオークションを終了する、ことを特徴とするオークション提供装置。」
と補正された。
また、本件補正により、請求項5は、
「前記応答判別手段は、前記計時手段が価格設定の時間間隔に相当する時間を計測すると、前記応答受信手段が受信した応答により販売された商品の数を判別し、
前記価格設定手段は、前記応答判別手段により判別された販売商品の数と予め設定されている基準販売個数とを比較し、比較結果に基づいて、販売された商品の数が多くなるほど、価格設定の時間間隔に対する価格の下げ幅の比率が徐々に小さくなるように、価格の下げ幅および/または価格設定の時間間隔を変更していく、ことを特徴とする請求項4に記載のオークション提供装置。」
と補正された。
また、本件補正により、請求項6は、
「前記応答判別手段は、前記計時手段が価格設定の時間間隔に相当する時間を計測すると、販売された商品の有無を判別し、
前記価格設定手段は、前記応答判別手段により販売された商品が存在すると判別された場合には、第1の下げ幅および/または第1の時間間隔で価格を変更し、販売された商品が存在しない場合には、第1の下げ幅より大きい第2の下げ幅および/または第1の時間間隔よりも大きい第2の時間間隔で価格を変更していく、ことを特徴とする請求項4に記載のオークション提供装置。」
と補正された。
また、本件補正により、請求項8は、
「コンピュータを、
計時手段、
前記計時手段が、前回の価格の設定から所定時間が経過したと判別した際に、その時点で設定しているオークション対象商品の価格に従って、価格の下げ幅および/または価格設定の時間間隔を変更し、価格設定の時間間隔に対する価格の下げ幅の比率が徐々に小さくなるように、オークション対象商品の価格を下げながら、商品の販売価格を設定する価格設定手段、
前記価格設定手段が設定した価格を前記ネットワークを介して前記複数の端末装置に送信する価格送信手段、
前記複数の端末装置に送信した価格に対する該端末装置からの応答を受信する応答受信手段、
前記応答受信手段が前記端末装置から受信した応答に従って、前記価格設定手段及び前記価格送信手段の動作を停止させ、商品のオークションを終了するオークション終了手段、
として機能させるコンピュータプログラムを記録した記録媒体。」
と補正された。
また、本件補正により、請求項9は、
「コンピュータを、
計時手段、
前記計時手段が、前回の価格の設定から所定時間が経過したと判別した際に、どの程度の応答を受信しているかを判別し、判別された応答の程度に従って、価格の下げ幅および/または価格設定の時間間隔に相当する前記所定時間を変更しながら、新たな価格を設定して、価格を下げながら販売価格を設定する価格設定手段、
前記価格設定手段が設定した販売価格を前記ネットワークを介して前記複数の端末装置に送信する価格送信手段、
前記複数の端末装置に送信した販売価格に対する該端末装置からの応答を受信する応答受信手段、
前記応答受信手段が前記端末装置から受信した応答に従って、前記価格設定手段及び前記価格送信手段の動作を停止させ、商品のオークションを終了するオークション終了手段と、
として機能させるコンピュータプログラムを記録した記録媒体。」
と補正された。

(2)本件補正の適否の判断について
(a)請求項1に係る本件補正について
補正前の「前記応答受信手段が、前記端末装置からの応答を受信した場合に前記価格設定手段及び前記価格送信手段の動作を停止させ」を「前記応答受信手段が前記端末装置から受信した応答に従って、前記価格設定手段及び前記価格送信手段の動作を停止させ」とする補正は、その補正により価格設定手段の動作を停止させる際の動作が変更されていると認められるので、補正前の請求項1に係る発明を特定する事項を限定的に減縮したものとは認められない。
また、「価格設定後の時間を計測する計時手段と、」を追加する補正は、新たに計時手段を追加するものであるので、補正前の請求項1に係る発明を特定する事項を限定的に減縮することを目的としたものとは認められない。
さらに、補正前の「前記価格設定手段は、その時点で設定している価格に従って、価格の下げ幅および/または価格設定の時間間隔を変更し、価格設定の時間間隔に対する価格の下げ幅の比率が徐々に小さくなるように、価格の下げ幅および/または価格設定の時間間隔を変更していく」を「前記価格設定手段は、オークション中に、前記計時手段が価格設定の時間間隔に相当する時間を計測すると、その時点で設定している価格に従って、価格設定の時間間隔に対する価格の下げ幅の比率が徐々に小さくなるように、価格の下げ幅および/または価格設定の時間間隔を変更して、新たな価格を設定する」とする補正は、計時手段の計測動作を追加するものであり、補正前の請求項1に係る発明を特定する事項を限定的に減縮したものとは認められない。
よって、請求項1に係る本件補正は、特許法第17条の2第4項第2号に掲げられた特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当するとは認められない。
さらに、上記補正の内容からみて、請求項1に係る本件補正は、特許法第17条の2第4項第1号に掲げられた請求項の削除、同第3号に掲げられた誤記の訂正、同第4号に掲げられた不明りょうな記載の釈明のいづれをも目的としていないと認められる。
したがって、請求項1に係る本件補正は特許法第17条の2第4項の規定に違反している。

(b)請求項2、3について
補正前の請求項2の記載に「第1の価格帯と第2の価格帯に関する情報を予め記憶する手段と、現在の設定価格がいずれの価格帯に属すかを判別する手段と、」の記載を追加する補正は、補正前の請求項2に係る発明を特定する事項に、新たに第1の価格帯と第2の価格帯に関する情報を予め記憶する手段と現在の設定価格がいずれの価格帯に属すかを判別する手段とを追加するものであり、補正前の請求項2に係る発明を特定する事項を限定的に減縮したものとは認められない。
よって、請求項2に係る本件補正は、特許法第17条の2第4項第2号に掲げられた特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当するとは認められない。
さらに、上記補正の内容からみて、請求項2に係る本件補正は、特許法第17条の2第4項第1号に掲げられた請求項の削除、同第3号に掲げられた誤記の訂正、同第4号に掲げられた不明りょうな記載の釈明のいづれをも目的としていないと認められる。
したがって、請求項2に係る本件補正は特許法第17条の2第4項の規定に違反している。
また、請求項3に係る補正も請求項2と同様の補正であるので、請求項3に係る本件補正は特許法第17条の2第4項の規定に違反している。

(c)請求項4について
補正前の記載に「価格設定後の時間を計測する計時手段と、」を追加する補正は、新たに計時手段を追加するものであるので、補正前の請求項1に係る発明を特定する事項を限定的に減縮することを目的としたものとは認められない。
補正前の「前記応答受信手段が、前記端末装置からの応答を受信した場合に前記価格設定手段及び前記価格送信手段の動作を停止させ」を「前記応答受信手段が前記端末装置から受信した応答に従って、前記価格設定手段及び前記価格送信手段の動作を停止させ」とする補正は、その補正により価格設定手段の動作を停止させる際の動作が変更されていると認められるので、補正前の請求項1に係る発明を特定する事項を限定的に減縮したものとは認められない。
補正前の「前記応答受信手段が前記端末装置からどの程度の応答を受信しているかに従って、価格の下げ幅および/または価格設定の時間間隔を変更しながら」を「オークション中に、前記計時手段が価格設定の時間間隔に相当する時間を計測すると、前記応答受信手段が前記端末装置からどの程度の応答を受信しているかを判別する応答判別手段と、前記応答判別手段により判別された応答の程度に従って、価格の下げ幅および/または価格設定の時間間隔を変更して」にする補正は、計時手段の計時動作及び応答判別手段を追加するものであるので、補正前の請求項1に係る発明を特定する事項を限定的に減縮することを目的としたものとは認められない。
よって、請求項4に係る本件補正は、特許法第17条の2第4項第2号に掲げられた特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当するとは認められない。
さらに、上記補正の内容からみて、請求項4に係る本件補正は、特許法第17条の2第4項第1号に掲げられた請求項の削除、同第3号に掲げられた誤記の訂正、同第4号に掲げられた不明りょうな記載の釈明のいづれをも目的としていないと認められる。
したがって、請求項4に係る本件補正は特許法第17条の2第4項の規定に違反している。

(d)請求項5について
補正前の記載に「前記応答判別手段は、前記計時手段が価格設定の時間間隔に相当する時間を計測すると、前記応答受信手段が受信した応答により販売された商品の数を判別し、」を追加する補正は、前記応答手段の判別の動作を追加するものであり、補正前の請求項5に係る発明を特定する事項を限定的に減縮したものとは認められない。
また、「前記応答受信手段が受信した応答により」を「応答判別手段により判別された販売商品の数と予め設定されている基準販売個数とを比較し、比較結果に基づいて、」に変更する補正は、価格設定手段の比較動作を追加するものであるので、補正前の請求項5に係る発明を特定する事項を限定的に減縮したものとは認められない。
よって、請求項5に係る本件補正は、特許法第17条の2第4項第2号に掲げられた特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当するとは認められない。
さらに、上記補正の内容からみて、請求項5に係る本件補正は、特許法第17条の2第4項第1号に掲げられた請求項の削除、同第3号に掲げられた誤記の訂正、同第4号に掲げられた不明りょうな記載の釈明のいづれをも目的としていないと認められる。
したがって、請求項5に係る本件補正は特許法第17条の2第4項の規定に違反している。

(e)請求項6について
補正前の記載に「前記応答判別手段は、前記計時手段が価格設定の時間間隔に相当する時間を計測すると、販売された商品の有無を判別し、」、「前記応答判別手段により」及び「と判別された」を追加する補正は、応答判別手段の判別動作を追加するものであるので、補正前の請求項6に係る発明を特定する事項を限定的に減縮したものとは認められない。
よって、請求項6に係る本件補正は、特許法第17条の2第4項第2号に掲げられた特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当するとは認められない。
さらに、上記補正の内容からみて、請求項6に係る本件補正は、特許法第17条の2第4項第1号に掲げられた請求項の削除、同第3号に掲げられた誤記の訂正、同第4号に掲げられた不明りょうな記載の釈明のいづれをも目的としていないと認められる。
したがって、請求項6に係る本件補正は特許法第17条の2第4項の規定に違反している。

(f)請求項8及び9について
補正前の請求項8の記載に「計時手段、前記計時手段が、前回の価格の設定から所定時間が経過したと判別した際に、」を追加する補正は、新たに計時手段を追加するものであるので、補正前の請求項8に係る発明を特定する事項を限定的に減縮することを目的としたものとは認められない。
補正前の「前記応答受信手段が、前記端末装置からの応答を受信した場合に前記価格設定手段及び前記価格送信手段の動作を停止させ」を「前記応答受信手段が前記端末装置から受信した応答に従って、前記価格設定手段及び前記価格送信手段の動作を停止させ」とする補正は、その補正により価格設定手段の動作を停止させる際の動作が変更されていると認められるので、補正前の請求項8に係る発明を特定する事項を限定的に減縮したものとは認められない。
よって、請求項8に係る本件補正は、特許法第17条の2第4項第2号に掲げられた特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当するとは認められない。
さらに、補正の内容からみて、請求項8に係る本件補正は、特許法第17条の2第4項第1号に掲げられた請求項の削除、同第3号に掲げられた誤記の訂正、同第4号に掲げられた不明りょうな記載の釈明のいづれをも目的としていないと認められる。
したがって、請求項8に係る本件補正は特許法第17条の2第4項の規定に違反している。
また、請求項9に係る本件補正は、請求項8に係る本件補正と同様なので、請求項9に係る本件補正は特許法第17条の2第4項の規定に違反している。

(3)まとめ
以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第4項の規定に違反するものであり、特許法第159条第1項で準用する特許法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。

3.本願発明
平成14年7月8日付の手続補正は、以上のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成14年4月4日付けの手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。
「ネットワークを介して複数の端末装置と接続され、提示した価格に対する端末からの応答によってオークションを行うオークション提供装置であって、
価格を下げながら、商品の販売価格を設定する価格設定手段と、
前記価格設定手段が設定した価格を前記ネットワークを介して前記複数の端末装置に送信する価格送信手段と、
前記複数の端末装置に送信した価格に対する該端末装置からの応答を受信する応答受信手段と、
前記応答受信手段が、前記端末装置からの応答を受信した場合に前記価格設定手段及び前記価格送信手段の動作を停止させ、商品のオークションを終了するオークション終了手段と、
を備え、
前記価格設定手段は、その時点で設定している価格に従って、価格の下げ幅および/または価格設定の時間間隔を変更し、価格設定の時間間隔に対する価格の下げ幅の比率が徐々に小さくなるように、価格の下げ幅および/または価格設定の時間間隔を変更していく、ことを特徴とするオークション提供装置。」

4.引用例
原査定の拒絶の理由に引用された国際公開第97/37315号パンフレット(以下「引用例1」という。)には、図面とともに、以下の事項が記載されている。
(a)「The present invention is preferably implemented as a computer program 248 running on a central server host computer 250, shown in FIG. 1, attached to a wide area network 275 accessible by many potential customers through remote terminals 210. A preferred network for implementing the present invention is the Internet which is accessible by a significant percentage of the world population, although the network may also be a local area or limited area accessible network. Potential customers are presented at screen 280 with merchandise catalog pages, such as the one shown in FIG. 2, generated by merchandise catalog page generator 25 shown in FIG. 4. Each merchandise catalog page includes several action buttons 5 that allow the customer to move from catalog page to catalog page and to place bids using keyboard 240 and pointing device 260. The user may call up an index of available merchandise by pressing button 7 or may return to a central home page by pressing button 9. 」(明細書第12頁第13行-同頁27行)
((仮訳)本発明は、好ましくは遠隔端末210によって多くの潜在的顧客がアクセスすることのできる広域ネットワーク275に接続され、図1に示された中央サーバーホストコンピューター250で実行するコンピュータープログラム248として実行される。本発明を実施するための好ましいネットワークは、世界人口の大半がアクセスすることのできるインターネットであるが、ローカルネットワーク若しくは限定地域のみでアクセス可能なネットワークであってもよい。潜在的顧客のスクリーン280に、図4に示す商品カタログページ作製装置25によって作製された図2に示すような商品カタログページが表示される。各商品カタログページは、顧客がカタログのあるページから別のページへと移動し、キーボード240及びポインティング装置260を使ってビッドを提示することができるようにするための、いくつかのアクションボタン5を含む。ユーザーは、ボタン7を押せば入手可能な商品の一覧を呼び出すことができ、ボタン9を押せば中央ホームページに戻ることができる。)
(b)「The electronic auction system also includes a "markdown" feature, wherein the electronic auction system of the present invention awards merchandise to buyers who place orders at the currently posted selling price. The item remains on sale until the available quantity is purchased. If a certain sales volume is not achieved in a specified period of time, the electronic auction system automatically reduces the price by a set amount or a set percentage and updates the merchandise catalog page accordingly. This lower price encourages buyers to take advantage of the new price. If a certain sales volume is exceeded in a specified period of time, the electronic auction system automatically increases the price by a set amount or a set percentage and updates the merchandise page accordingly. These automatic price changes allow the system to respond to market conditions while keeping the prices of the merchandise as high as possible to the seller's benefit.
FIG. 14 illustrates the Markdown price adjustment feature whereby auction manager 26, as shown in FIG. 4, periodically adjusts 54 the sales prices or minimum bid prices, of the merchandise items according to a predetermined schedule as shown in FIG. 6. If more merchandise items are found in the merchandise database at 181, a merchandise item is selected 183 for Markdown. If a Markdown event has occurred for the item, as determined at 184, the item's price is adjusted 185 according to the schedule preset for the individual item. Alternatively, the adjustment could be relative to prices offered for the merchandise. The merchandise item is then updated 186 in the database with the new sale price or minimum bid price. The steps of FIG. 14 are then repeated for each successive merchandise item in the merchandise database. 」(明細書第20頁第26行-第21頁第16行)
((仮訳)本発明の電子オークションシステムはさらに「値引き」機能を含む。この機能では、本発明の電子オークションシステムは、現在掲示されている売り値で注文を提示した買い手に商品を授与する。商品は、販売個数が買い付けられるまで、売りに出されている。所定時間内に所定販売個数を達成することができなかった場合には、電子オークションシステムは所定額若しくは価格の所定割合だけ自動的に価格を引き下げ、それにしたがって商品カタログページを更新する。価格が引き下げられると、新たな価格を利用しようという買い手の意欲が促進される。所定時間内に所定販売個数を超えた場合には、電子オークションシステムは所定価格若しくは価格の所定割合だけ自動的に価格を引き上げ、それに従って商品ページを更新する。このように自動的に価格を変化させることによって、システムは市況に迅速に対応することができると同時に、売り手の利益のために商品価格をできるだけ高く維持することができる。
図14は、値引き価格調整機能を示す。この機能によれば、図4に示すオークションマネージャー26は、図6に示すように所定のスケジュールに従って商品の販売価格又は最低入札価格を定期的に調節する(54)。181で商品データベースにまだ商品があることがわかると、値引きのための商品が選択される(183)。商品について値引き事情が生じたことが184で確認されると、各商品について予め決められたスケジュールに従って、その商品の価格が調節される(185)。若しくは、商品に対して提示された価格に応じて調節を行うこともできる。商品は、データベースにおいて新たな販売価格又は最低入札価格で更新される(186)。商品データベース内の連続する各商品について、図14の工程を繰り返す。)
そして、引用例1の記載からみて、「オークションマネージャー(26)」には、調節した価格を「遠隔端末(210)」に送信する送信手段と「遠隔端末(210)」からの「ビッド」を受信する受信手段とを備えていることは明らかである。
また、引用例1の記載からみて、商品の全てに入札があれば、「オークションマネージャー(26)」による価格の設定動作を停止し、送信手段による価格の送信動作を停止すること、そのための終了手段を備えていることは自明であると認められる。
してみると、引用例1には、
『「広域ネットワーク(275)」を介して複数の「遠隔端末(210)」と接続され、提示した価格に対する「遠隔端末(210)」からの注文の提示によってオークションを行う電子オークションシステムであって、
価格を下げながら、商品の販売価格を設定する「オークションマネージャー(26)」と、
前記「オークションマネージャ(26)」が設定した価格を「広域ネットワーク(275)」を介して複数の「遠隔端末(210)」に送信する送信手段と、
前記複数の「遠隔端末(210)」に送信した価格に対する「遠隔端末装置(210)」からのビッドを受信する受信手段と、
前記受信手段が、前記「遠隔端末(210)」からの「ビッド」を受信した場合に「オークションマネージャー(26)」及び送信手段の動作を停止し、オークションを終了する終了手段と、
を備え、
予め定められたスケジュールで価格を所定額引き下げていく、
電子オークションシステム。』との発明(以下「引用例発明」という。)が記載されている。

4.対比
引用例発明の「広域ネットワーク(275)」、「遠隔端末(210)」、「オークションマネージャー(26)」、「送信手段」、「受信手段」、「終了手段」、「ビッド」、「電子オークションシステム」は、本願発明の「ネットワーク」、「端末」、「価格設定手段」、「価格送信手段」、「応答受信手段」、「オークション終了手段」、「応答」、「オークション提供装置」に相当するので、本願発明と引用例発明は、
「ネットワークを介して複数の端末装置と接続され、提示した価格に対する端末からの応答によってオークションを行うオークション提供装置であって、
価格を下げながら、商品の販売価格を設定する価格設定手段と、
前記価格設定手段が設定した価格を前記ネットワークを介して前記複数の端末装置に送信する価格送信手段と、
前記複数の端末装置に送信した価格に対する該端末装置からの応答を受信する応答受信手段と、
前記応答受信手段が、前記端末装置からの応答を受信した場合に前記価格設定手段及び前記価格送信手段の動作を停止させ、商品のオークションを終了するオークション終了手段と、
を備えたオークション提供装置。」
の点では一致し、以下の点で相違する。
(相違点1)
本願発明では、前記価格設定手段が、その時点で設定している価格に従って、価格の下げ幅および/または価格設定の時間間隔を変更し、価格設定の時間間隔に対する価格の下げ幅の比率が徐々に小さくなるように、価格の下げ幅および/または価格設定の時間間隔を変更していくのに対し、引用例発明では、価格の下げ幅および/または価格設定の時間間隔をそのように変更していない点。

5.判断
上記相違点1について検討する。
オークションやせりにおいて、基準価格を超えると、時間間隔を変更せずに価格の変動幅を小さくしてスローダウンすることは周知の事項であり(例えば、特開平5-346933号公報、特開平5-346934号公報等参照。)、時間間隔を変更せずに価格の変動幅を小さくすれば、当然、価格設定の時間間隔に対する価格の変動幅の比率が小さくなるので、引用例発明において、前記価格設定手段が、その時点で設定している価格に従って、価格の下げ幅を変更し、価格設定の時間間隔に対する価格の下げ幅の比率が徐々に小さくなるように、価格の下げ幅を変更していくことは当業者が容易に考えられる事項である。
したがって、相違点1に係る本願発明の構成は、引用例発明及び従来周知の技術にもとづいて、当業者が容易に想到しえたものである。

そして、本願発明の作用効果も、引用例1及び周知技術から当業者が予測できる範囲のものである。
したがって、本願発明は、引用例1に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

6.むすび
以上のとおり、本願発明は、引用例1に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2005-08-31 
結審通知日 2005-09-06 
審決日 2005-09-20 
出願番号 特願平11-267254
審決分類 P 1 8・ 572- Z (G06F)
P 1 8・ 121- Z (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 ▲吉▼田 耕一  
特許庁審判長 赤穂 隆雄
特許庁審判官 篠原 功一
阿波 進
発明の名称 オークション提供装置及び記録媒体  
代理人 木村 満  
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