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審判番号(事件番号) データベース 権利
無効200035635 審決 特許
無効200235443 審決 特許
異議199874668 審決 特許
無効200680035 審決 特許
訂正200539001 審決 特許

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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  A63F
審判 全部申し立て 特39条先願  A63F
管理番号 1141396
異議申立番号 異議2003-70102  
総通号数 81 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2001-10-23 
種別 異議の決定 
異議申立日 2003-01-15 
確定日 2006-02-01 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3302976号「スロットマシン」の請求項1乃至15に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3302976号の請求項1乃至8に係る特許を維持する。 
理由 第1.手続の経緯
特許第3302976号の請求項1乃至15に係る発明は、平成12年4月11日に出願された特願2000-109980号の一部を特許法第44条第1項の規定により、平成12年11月21日に特願2000-354779号として新たな出願としたものであって、平成14年4月26日にその特許権の設定登録がなされ、その後、池田隆司、佐藤亮及びアルゼ株式会社より特許異議の申立てがなされ、平成17年6月9日付けで取消理由通知がなされ、その指定期間内である平成17年8月19日に訂正請求がなされたものである。

第2.訂正の適否についての判断
1.訂正の内容
平成17年8月19日付けの訂正請求は、以下のとおりのものである。
i.訂正事項a(下線部訂正箇所)
特許明細書の特許請求の範囲の請求項1及び請求項2を訂正し、請求項9乃至15を削除することによって、特許請求の範囲の請求項1乃至8を以下のように訂正する。
【請求項1】複数種類の図柄を表示した複数のリールと、
各前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を停止させるときに遊技者が操作するストップスイッチと、
役の抽選を行う役抽選手段、
前記ストップスイッチの操作順番に対応する前記リールの停止制御を定めたリール制御パターンを複数設けたリール制御パターンデータテーブル、
及び前記リール制御パターンデータテーブルからリール制御パターンを抽選するリール制御パターン抽選手段を含む、遊技を制御するための遊技制御手段と、
前記リール制御パターン抽選手段で選択したリール制御パターンに関する内容を報知するリール制御パターン報知手段とを備え、
前記リール制御パターンデータテーブルの各前記リール制御パターンごとに、前記リールの停止可能位置の範囲内において特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御が行われるためのストップスイッチの操作順番、及び特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させない停止制御が行われるためのストップスイッチの操作順番がそれぞれ異なるように定められており、
前記役抽選手段で特定小役が当選したときは、リール制御パターン抽選手段によっていずれか1つの前記リール制御パターンを選択することにより、前記リールの停止可能位置の範囲内において特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御が行われるためのストップスイッチの操作順番、及び特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させない停止制御が行われるためのストップスイッチの操作順番を決定し、
前記遊技制御手段は、前記役抽選手段で特定小役が当選したときに、その特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御が行われるための前記ストップスイッチの操作順番に関する内容を、前記リール制御パターン報知手段によって報知する
ことを特徴とするスロットマシン。
【請求項2】複数種類の図柄を表示した複数のリールと、
各前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を停止させるときに遊技者が操作するストップスイッチと、
役の抽選を行う役抽選手段、
最初に操作される前記ストップスイッチに対応する前記リールの停止制御を定めたリール制御パターンを複数設けたリール制御パターンデータテーブル、
及び前記リール制御パターンデータテーブルからリール制御パターンを抽選するリール制御パターン抽選手段を含む、遊技を制御するための遊技制御手段と、
前記リール制御パターン抽選手段で選択したリール制御パターンに関する内容を報知するリール制御パターン報知手段とを備え、
前記リール制御パターンデータテーブルの各前記リール制御パターンごとに、前記リールの停止可能位置の範囲内において特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御が行われるための最初に操作すべきストップスイッチ、及び特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させない停止制御が行われるための最初に操作すべきストップスイッチがそれぞれ異なるように定められており、
前記役抽選手段で特定小役が当選したときは、リール制御パターン抽選手段によっていずれか1つの前記リール制御パターンを選択することにより、前記リールの停止可能位置の範囲内において特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御が行われるための最初に操作すべきストップスイッチ、及び特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させない停止制御が行われるための最初に操作すべきストップスイッチを決定し、
前記遊技制御手段は、前記役抽選手段で特定小役が当選したときに、その特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御が行われるための最初に操作すべき前記ストップスイッチに関する内容を、前記リール制御パターン報知手段によって報知する
ことを特徴とするスロットマシン。
【請求項3】請求項1又は請求項2に記載のスロットマシンにおいて、
前記遊技制御手段は、リール制御パターンに関する内容を前記リール制御パターン報知手段によって報知するか否かを選択するリール制御パターン報知選択手段を備える
ことを特徴とするスロットマシン。
【請求項4】請求項3に記載のスロットマシンにおいて、
前記リール制御パターン報知選択手段は、通常遊技中に、1遊技ごとに、前記リール制御パターン報知手段による報知を行うか否かを選択する
ことを特徴とするスロットマシン。
【請求項5】請求項3又は請求項4に記載のスロットマシンにおいて、
前記役抽選手段で特別役に当選し、特別役に対応する特定の図柄の組合せが有効ラインに停止したときに、通常遊技から特別遊技に移行させ、
前記リール制御パターン報知選択手段は、特別遊技の一般遊技中において、前記リール制御パターン報知手段による報知を行うか否かを選択する
ことを特徴とするスロットマシン。
【請求項6】請求項1、又は請求項1を引用する請求項3から請求項5までのいずれか1項に記載のスロットマシンにおいて、
前記遊技制御手段により制御される遊技には、
前記役抽選手段で特定小役が当選したときに、その特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御が行われるための前記ストップスイッチの操作順番に関する内容を、前記リール制御パターン報知手段によって報知する第1遊技態様と、報知しない第2遊技態様とを有する
ことを特徴とするスロットマシン。
【請求項7】請求項2、又は請求項2を引用する請求項3から請求項5までのいずれか1項に記載のスロットマシンにおいて、
前記遊技制御手段により制御される遊技には、
前記役抽選手段で特定小役が当選したときに、その特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御が行われるための最初に操作すべき所定の前記ストップスイッチに関する内容を、前記リール制御パターン報知手段によって報知する第1遊技態様と、報知しない第2遊技態様とを有する
ことを特徴とするスロットマシン。
【請求項8】請求項3を引用する請求項6、又は請求項3を引用する請求項7に記載のスロットマシンにおいて、
前記遊技制御手段は、前記リール制御パターン報知選択手段により報知することが選択されたときは、前記第1遊技態様の遊技を行い、報知しないことが選択されたときは、前記第2遊技態様の遊技を行う
ことを特徴とするスロットマシン。
ii.訂正事項b
特許明細書の段落【0007】、【0011】、【0028】乃至【0044】、【0176】乃至【0181】の記載を訂正明細書のとおりに訂正する。(詳細は省略する。)

2.訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張変更の存否
上記訂正事項aは、特許明細書の特許請求の範囲を具体化し明確化しようとするものであるから、特許請求の範囲の減縮及び明りょうでない記載の釈明を目的とするものであり、また、上記訂正事項bは、前記特許請求の範囲の減縮及び明りょうでない記載の釈明に伴って、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載とを整合させるため、発明の詳細な説明の記載を訂正する、明りょうでない記載の釈明を目的とするものであり、これらの訂正事項a及びbは、特許明細書及び図面に記載された事項の範囲内において訂正するものであるから新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでもない。

3.むすび
したがって、上記訂正は、特許法第120条の4第2項及び第3項において準用する特許法第126条第2項及び第3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

第3.特許異議申立てについての判断
1.本件発明
特許第3302976号の請求項1乃至15に係る発明は、訂正(請求項1及び請求項2を訂正、請求項9乃至15を削除)が認められるから、本件の訂正明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1乃至8(以下、「本件発明1乃至8」という。)に記載された事項(前記第2.1.i.参照)により特定されるものである。

2.特許異議申立て理由の概要
異議申立人・池田隆司、佐藤亮及びアルゼ株式会社の異議申立て理由は、それぞれ、以下のとおりのものである。
(1)池田隆司の特許異議申立て理由〔特許法第29条第2項違反、同第39条第2項違反、同第29条第1項第3号違反〕
特許異議申立人・池田隆司は、下記の甲第1号証乃至甲第8号証を提出して、本件特許の請求項1乃至15に係る発明は、甲第1号証乃至甲第6号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、その特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、取り消されるべきものである旨、又は、本件特許の請求項1乃至15に係る発明は、本件特許出願と同日に出願された甲第7号証に記載された特許出願(特願2000-354738号)に係る発明と実質的に同一であるから、その特許は、特許法第39条第2項の規定に違反してされたものであり、取り消されるべきものである旨、さらに、本件特許の請求項9に係る発明についての特許出願は、特許法第44条第1項に規定する新たな特許出願ということはできず、本件特許の出願日は実際に分割出願した平成12年11月21日となり、本件特許の請求項9乃至15に係る発明は、甲第8号証の1に記載された発明と同一であるから、その特許は、特許法第29条第1項第3号の規定に違反してされたものであるか、あるいは、本件特許の請求項10乃至15に係る発明は、甲第8号証の1及び甲第1号証乃至甲第6号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、その特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、取り消されるべきものである旨、主張している。
甲第1号証:特開2000-42175号公報
甲第2号証:特開平11-333051号公報
甲第3号証:特開平9-253271号公報
甲第4号証:特開平11-216222号公報
甲第5号証:特開平11-164934号公報
甲第6号証:特開平10-328350号公報
甲第7号証:特許第3302975号公報
甲第8号証の1:「パチスロ必勝ガイド2000年12月号」(第11巻
第13号通巻第150号)、表紙、第4〜7頁、裏表紙、
平成12年12月1日、株式会社白夜書房発行
甲第8号証の2:「パチンコ必勝ガイド2000年11月19日号」(第
12巻第29号通巻第319号)、表紙、第33頁、裏表紙
、平成12年11月19日、株式会社白夜書房発行
甲第8号証の3:「パチスロ必勝ガイド2000年12月号」(第11巻
第13号通巻第150号)、第117頁、裏表紙、平成1
2年12月1日、株式会社白夜書房発行

(2)佐藤亮の特許異議申立て理由〔特許法第29条第2項違反〕
特許異議申立人・佐藤亮は、下記の甲第1号証乃至甲第8号証を提出して、本件特許の請求項1乃至15に係る発明は、甲第1号証乃至甲第8号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、その特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、取り消されるべきものである旨、主張している。
甲第1号証:特開2000-42175号公報
甲第2号証:特開平10-277206号公報
甲第3号証:特開平9-253271号公報
甲第4号証:特開平11-216222号公報
甲第5号証:特開2000-61029号公報
甲第6号証:特開平8-336642号公報
甲第7号証:特開平7-136313号公報
甲第8号証:特開平6-210048号公報

(3)アルゼ株式会社の特許異議申立て理由〔特許法第29条第2項違反〕
特許異議申立人・アルゼ株式会社は、下記の甲第1号証及び甲第2号証を提出して、本件特許の請求項1,2及び9に係る発明は、甲第1号証及び甲第2号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、その特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、取り消されるべきものである旨、主張している。
甲第1号証:特開2000-42175号公報
甲第2号証:特開平10-328350号公報

3.取消理由の概要〔特許法第29条第2項違反、同第39条第2項違反、同第29条第1項第3号違反〕
当審が平成17年6月9日付けで通知した取消理由は、異議申立人である池田隆司、佐藤亮及びアルゼ株式会社がなした上記特許異議申立て理由をそれぞれ踏襲したものである。

4.特許異議申立理由及び当審取消理由の存否の判断
本件特許の設定登録時の請求項9乃至15に係る発明は、訂正により削除されたので、訂正後の本件発明1乃至8に係る異議申立理由について以下検討する。
(1)池田隆司の特許異議申立て理由〔特許法第29条第2項違反、同第39条第2項違反、同第29条第1項第3号違反〕について
前記のように、本件特許の設定登録時の請求項9乃至15に係る発明は、訂正により削除されたから、その請求項9に係る発明が適正な分割出願でないことを前提とする、甲第8号証の1に基づく特許法第29条第1項第3号違反及び同第29条第2項違反に係る異議申立理由は、対象が存在せず判断を要しないものとなったので、訂正後の本件発明1乃至8に係る異議申立理由について以下検討する。

(1-1)甲第1号証乃至甲第6号証に基づく特許法第29条第2項違反について
i.本件発明1について
本件発明1と池田隆司提出の甲第1号証乃至甲第6号証に記載された発明とを対比すると、いずれの甲各号証においても、本件発明1を特定する「リール制御パターンを複数設けたリール制御パターンデータテーブルからリール制御パターンを抽選するリール制御パターン抽選手段」を備え、「各リール制御パターンごとに、特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御、及び特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させない停止制御が行われるためのストップスイッチの操作順番がそれぞれ異なるように定められており」、「役抽選手段で特定小役が当選したときは、リール制御パターン抽選手段によっていずれか1つの前記リール制御パターンを選択することにより、前記ストップスイッチの操作順番を決定し」、「役抽選手段で特定小役が当選したときに、その特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御が行われるためのストップスイッチの操作順番を決定し、前記ストップスイッチの操作順番に関する内容を報知するリール制御パターン報知手段」を備えるという構成要件(以下、「本件発明1特定事項」という。)が開示されておらず、また、該事項については当業者が容易に想到できるものとも認められない。
そして、本件発明1は、前記本件発明1特定事項により、訂正明細書の段落【0157】(訂正前の特許明細書の段落【0174】)中に記載された「特定小役の当選時に、リール制御パターン報知手段により報知が行われたときは、遊技者は、報知された内容に従って所定の操作順番でストップスイッチを操作すれば、特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させて、特定小役を入賞させることができる」、及び平成17年8月19日付け特許異議意見書第13頁第2〜8行に記載された「本件発明は、押し順を事前に心得ているということはあり得ず、教示(報知)されたときに始めて特定小役を入賞させることができるようになるものである。また、本件発明では、特定小役の当選時ごとに、入賞させるための押し順を抽選によって決定するものであるから、特定小役に当選したある1つの遊技では、順押しでストップスイッチを操作すれば特定小役が入賞した場合であっても、その後に、特定小役に当選した遊技では、順押しでストップスイッチを操作しても特定小役が入賞しない場合が生じ得る」という作用効果(以下、「本件発明作用効果」という。)を奏するものである。
よって、本件発明1は、前記甲第1号証乃至甲第6号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとすることはできないから、本件発明1の特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものではない。
ii.本件発明2について
本件発明2と前記甲第1号証乃至甲第6号証に記載された発明とを対比すると、いずれの甲各号証においても、本件発明2を特定する「リール制御パターンを複数設けたリール制御パターンデータテーブルからリール制御パターンを抽選するリール制御パターン抽選手段」を備え、「役抽選手段で特定小役が当選したときは、リール制御パターン抽選手段によっていずれか1つの前記リール制御パターンを選択することにより、前記ストップスイッチの操作順番を決定し」、「役抽選手段で特定小役が当選したときに、その特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御が行われるための最初に操作すべきストップスイッチを決定し、最初に操作すべき前記ストップスイッチに関する内容を、リール制御パターン報知手段によって報知する」という構成要件(以下、「本件発明2特定事項」という。)が開示されておらず、また、該事項については、当業者が容易に想到できるものとも認められない。
そして、本件発明2は、前記本件発明2特定事項により、本件発明1について前記i.に示したのと同様の前記本件発明作用効果を奏するものである。
よって、本件発明2は、前記甲第1号証乃至甲第6号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとすることはできないから、本件発明2の特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものではない。
iii.本件発明3乃至8について
本件発明3乃至8は、いずれも本件発明1又は本件発明2の構成を具備し、これを更に限定した発明である。
よって、前記i.及びii.に示したのと同様の理由で、本件発明3乃至8は、前記甲第1号証乃至甲第6号証に記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとすることはできないから、本件発明3乃至8の特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものではない。

(1-2)甲第7号証に基づく特許法第39条第2項違反について
本件発明1乃至8について
池田隆司提出の甲第7号証〔特許第3302975号公報〕の請求項1に係る発明は、平成17年8月19日付けの訂正請求によってその一部が、「特定小役が当選したときは、最初の前記ストップスイッチが操作される前に・・・を決定し・・・特定小役が当選し、前記リール制御パターンが選択された後、最初の前記ストップスイッチが操作される前に・・・報知する」構成を備えるものとして訂正され、かつ、その訂正が認められた。(必要ならば、異議2003-70101の異議決定を参照。)
しかして、前記甲第7号証の請求項1に係る発明の前記構成に対応する本件発明1及び2の訂正後の部分は、「特定小役が当選したときは・・・を決定し・・・特定小役が当選したときに・・・報知する」構成のものであるから、本件発明1及び2は、甲第7号証の請求項1に係る発明と同一ではなく、本件発明1又は2を引用する本件発明3乃至8も、前記構成において甲第7号証の請求項1に係る発明と同一ではない。
また、甲第7号証の請求項1に係る発明は、「第1停止位置決定テーブル」及び「第2停止位置決定テーブル」を発明の構成要件としているのに対し、本件発明1乃至8は、それを発明の構成要件としていないから、前記構成要件において、甲第7号証の請求項1に係る発明と本件発明1及び2は同一ではなく、本件発明1又は2を引用する本件発明3乃至8も、前記構成要件において、前記甲第7号証の請求項1乃至7に係る発明と同一ではない。
よって、本件発明1乃至8は、前記甲第7号証の請求項1乃至7に係る発明と同一ではないから、その特許は、特許法第39条第2項の規定に違反してされたものではない。

(2)佐藤亮及びアルゼ株式会社の特許異議申立て理由〔特許法第29条第2項違反〕について
i.本件発明1について
本件発明1と佐藤亮提出の甲第1号証乃至甲第8号証に記載された発明、あるいは、アルゼ株式会社提出の甲第1号証及び甲第2号証に記載された発明とを対比すると、いずれの甲各号証においても、前記(1)(1-1)i.において示した、本件発明1を特定する前記本件発明1特定事項が開示されておらず、また、該事項については、当業者が容易に想到できるものとも認められない。
そして、本件発明1は、前記本件発明1特定事項により、前記(1)(1-1)i.において示した、前記本件発明作用効果を奏するものである。
よって、本件発明1は、佐藤亮提出の甲第1号証乃至甲第8号証に記載された発明、あるいは、アルゼ株式会社提出の甲第1号証及び甲第2号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとすることはできないから、本件発明1の特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものではない。
ii.本件発明2について
本件発明2と佐藤亮提出の甲第1号証乃至甲第8号証に記載された発明、あるいは、アルゼ株式会社提出の甲第1号証及び甲第2号証に記載された発明とを対比すると、いずれの甲各号証においても、前記(1)(1-1)ii.において示した、本件発明2を特定する前記本件発明2特定事項が開示されておらず、また、該事項については、当業者が容易に想到できるものとも認められない。
そして、本件発明2は、前記本件発明2特定事項により、前記(1)(1-1)i.において示した、前記本件発明作用効果を奏するものである。
よって、本件発明2は、佐藤亮提出の甲第1号証乃至甲第8号証に記載された発明、あるいは、アルゼ株式会社提出の甲第1号証及び甲第2号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとすることはできないから、本件発明1の特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものではない。
iii.本件発明3乃至8について
本件発明3乃至8は、いずれも本件発明1又は本件発明2の構成を具備し、これを更に限定した発明である。
よって、前記i.及びii.に示したのと同様の理由で、本件発明3乃至8は、佐藤亮提出の甲第1号証乃至甲第8号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとすることはできないから、本件発明3乃至8の特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものではない。

(3)当審取消理由について
当審が通知した取消理由は、異議申立人である池田隆司、佐藤亮及びアルゼ株式会社がなした上記特許異議申立て理由をそれぞれ踏襲したものであるところ、前記(1)及び(2)に示したように該特許異議申立て理由はすべて理由がないものとなったことにより、当審が通知した取消理由も理由がないものとなったから、本件発明1乃至8の特許は、その取消理由に係る特許法の規定に違反してされたものではない。

第4.むすび
以上のとおりであるから、特許異議の申立ての理由によっては本件発明1乃至8についての特許を取り消すことはできない。
また、他に本件発明1乃至8についての特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
スロットマシン
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】複数種類の図柄を表示した複数のリールと、
各前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を停止させるときに遊技者が操作するストップスイッチと、
役の抽選を行う役抽選手段、
前記ストップスイッチの操作順番に対応する前記リールの停止制御を定めたリール制御パターンを複数設けたリール制御パターンデータテーブル、
及び前記リール制御パターンデータテーブルからリール制御パターンを抽選するリール制御パターン抽選手段を含む、遊技を制御するための遊技制御手段と、
前記リール制御パターン抽選手段で選択したリール制御パターンに関する内容を報知するリール制御パターン報知手段とを備え、
前記リール制御パターンデータテーブルの各前記リール制御パターンごとに、前記リールの停止可能位置の範囲内において特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御が行われるためのストップスイッチの操作順番、及び特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させない停止制御が行われるためのストップスイッチの操作順番がそれぞれ異なるように定められており、
前記役抽選手段で特定小役が当選したときは、リール制御パターン抽選手段によっていずれか1つの前記リール制御パターンを選択することにより、前記リールの停止可能位置の範囲内において特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御が行われるためのストップスイッチの操作順番、及び特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させない停止制御が行われるためのストップスイッチの操作順番を決定し、
前記遊技制御手段は、前記役抽選手段で特定小役が当選したときに、その特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御が行われるための前記ストップスイッチの操作順番に関する内容を、前記リール制御パターン報知手段によって報知する
ことを特徴とするスロットマシン。
【請求項2】複数種類の図柄を表示した複数のリールと、
各前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を停止させるときに遊技者が操作するストップスイッチと、
役の抽選を行う役抽選手段、
最初に操作される前記ストップスイッチに対応する前記リールの停止制御を定めたリール制御パターンを複数設けたリール制御パターンデータテーブル、
及び前記リール制御パターンデータテーブルからリール制御パターンを抽選するリール制御パターン抽選手段を含む、遊技を制御するための遊技制御手段と、
前記リール制御パターン抽選手段で選択したリール制御パターンに関する内容を報知するリール制御パターン報知手段とを備え、
前記リール制御パターンデータテーブルの各前記リール制御パターンごとに、前記リールの停止可能位置の範囲内において特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御が行われるための最初に操作すべきストップスイッチ、及び特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させない停止制御が行われるための最初に操作すべきストップスイッチがそれぞれ異なるように定められており、
前記役抽選手段で特定小役が当選したときは、リール制御パターン抽選手段によっていずれか1つの前記リール制御パターンを選択することにより、前記リールの停止可能位置の範囲内において特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御が行われるための最初に操作すべきストップスイッチ、及び特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させない停止制御が行われるための最初に操作すべきストップスイッチを決定し、
前記遊技制御手段は、前記役抽選手段で特定小役が当選したときに、その特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御が行われるための最初に操作すべき前記ストップスイッチに関する内容を、前記リール制御パターン報知手段によって報知する
ことを特徴とするスロットマシン。
【請求項3】請求項1又は請求項2に記載のスロットマシンにおいて、
前記遊技制御手段は、リール制御パターンに関する内容を前記リール制御パターン報知手段によって報知するか否かを選択するリール制御パターン報知選択手段を備える
ことを特徴とするスロットマシン。
【請求項4】請求項3に記載のスロットマシンにおいて、
前記リール制御パターン報知選択手段は、通常遊技中に、1遊技ごとに、前記リール制御パターン報知手段による報知を行うか否かを選択する
ことを特徴とするスロットマシン。
【請求項5】請求項3又は請求項4に記載のスロットマシンにおいて、
前記役抽選手段で特別役に当選し、特別役に対応する特定の図柄の組合せが有効ラインに停止したときに、通常遊技から特別遊技に移行させ、
前記リール制御パターン報知選択手段は、特別遊技の一般遊技中において、前記リール制御パターン報知手段による報知を行うか否かを選択する
ことを特徴とするスロットマシン。
【請求項6】請求項1、又は請求項1を引用する請求項3から請求項5までのいずれか1項に記載のスロットマシンにおいて、
前記遊技制御手段により制御される遊技には、
前記役抽選手段で特定小役が当選したときに、その特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御が行われるための前記ストップスイッチの操作順番に関する内容を、前記リール制御パターン報知手段によって報知する第1遊技態様と、報知しない第2遊技態様とを有する
ことを特徴とするスロットマシン。
【請求項7】請求項2、又は請求項2を引用する請求項3から請求項5までのいずれか1項に記載のスロットマシンにおいて、
前記遊技制御手段により制御される遊技には、
前記役抽選手段で特定小役が当選したときに、その特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御が行われるための最初に操作すべき所定の前記ストップスイッチに関する内容を、前記リール制御パターン報知手段によって報知する第1遊技態様と、報知しない第2遊技態様とを有する
ことを特徴とするスロットマシン。
【請求項8】請求項3を引用する請求項6、又は請求項3を引用する請求項7に記載のスロットマシンにおいて、
前記遊技制御手段は、前記リール制御パターン報知選択手段により報知することが選択されたときは、前記第1遊技態様の遊技を行い、報知しないことが選択されたときは、前記第2遊技態様の遊技を行う
ことを特徴とするスロットマシン。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技者に対して一定の利益を与える報知を行うようにしたスロットマシンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のスロットマシンにおいて、リールの停止制御を一定条件下で解除し、小役を構成する図柄の組合せについては、遊技者がそれを狙って停止させることができるようにしたものが知られている。
この種のスロットマシンでは、例えば、ビックボーナスゲーム等の特別遊技の終了後に、遊技者のメダル獲得枚数が規定枚数に到達するか、又は規定ゲーム回数に到達するまで、上記のような遊技状態にするものである。
これにより、遊技者は、自己の技量に応じて、小役を構成する図柄の組合せが有効ラインに停止するように狙ってリールを停止させることができるので、メダル獲得枚数をさらに増加させることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述の従来の技術では、例えば小役の入賞を狙うに際し、左リールに目立つような特定図柄を表示しておき、この左リールの特定図柄が有効ラインに停止することのみで、その小役の入賞とするものが多かった。このような比較的簡単な技量で小役の入賞を狙うことができるものでは、スロットマシンの中級者は、物足りないと感じることが多いという問題があった。
これに対し、3つの全てのリールの図柄の組合せで小役を構成するようにした場合、スロットマシンの中級者であっても、その小役の入賞を狙うことが困難になるという問題があった。
【0004】
また、上述のような遊技状態の間に、遊技者は、特別遊技に移行させるための特別役の当選を待つことになるので、この遊技状態での遊技回数をできるだけ多くすることが有利である。よって、遊技者は、メダルの獲得枚数が規定枚数に近づいた後は、それまでとは逆に、小役が入賞しないように狙ってリールを停止させ、メダルの獲得枚数が規定枚数を超えないようにする必要があった。
【0005】
しかし、このような操作を行うためには、スロットマシンの中級レベル以上の技量を要するものであった。
一方、スロットマシンの初級者は、小役を構成する図柄を狙って有効ラインに停止させること自体、容易ではなかった。さらには、上記のように、小役の入賞を狙って外すことは困難である。このため、このような遊技状態をつくり出すスロットマシンは、初級者と上級者との間でのメダル獲得枚数に差が付きすぎるため、初級者には敬遠されがちであるという問題がある。
【0006】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、スロットマシンの上級者であっても十分満足することができ、かつ初級者や中級者であっても、十分にメダルを獲得できるようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の解決手段によって、上述の課題を解決する。
(請求項1)
請求項1の発明は、複数種類の図柄を表示した複数のリールと、各前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を停止させるときに遊技者が操作するストップスイッチと、役の抽選を行う役抽選手段、前記ストップスイッチの操作順番に対応する前記リールの停止制御を定めたリール制御パターンを複数設けたリール制御パターンデータテーブル、及び前記リール制御パターンデータテーブルからリール制御パターンを抽選するリール制御パターン抽選手段を含む、遊技を制御するための遊技制御手段と、前記リール制御パターン抽選手段で選択したリール制御パターンに関する内容を報知するリール制御パターン報知手段とを備え、前記リール制御パターンデータテーブルの各前記リール制御パターンごとに、前記リールの停止可能位置の範囲内において特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御が行われるためのストップスイッチの操作順番、及び特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させない停止制御が行われるためのストップスイッチの操作順番がそれぞれ異なるように定められており、前記役抽選手段で特定小役が当選したときは、リール制御パターン抽選手段によっていずれか1つの前記リール制御パターンを選択することにより、前記リールの停止可能位置の範囲内において特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御が行われるためのストップスイッチの操作順番、及び特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させない停止制御が行われるためのストップスイッチの操作順番を決定し、前記遊技制御手段は、前記役抽選手段で特定小役が当選したときに、その特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御が行われるための前記ストップスイッチの操作順番に関する内容を、前記リール制御パターン報知手段によって報知することを特徴とする。
【0008】
請求項1の発明においては、リール制御パターンデータテーブルには、複数のリール制御パターンが設けられている。各リール制御パターンは、ストップスイッチの操作順番に対応するリールの停止制御を定めたものである。リール制御パターンは、特定小役の当選時に、ストップスイッチが所定の操作順番で操作されたときは、リールの停止可能位置の範囲内においてその特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御を定めたものである。さらに、ストップスイッチが所定の操作順番以外の操作順番で操作されたときは、その特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させない停止制御を定めたものである。
【0009】
リール制御パターン抽選手段は、リール制御パターンデータテーブルから、いずれかのリール制御パターンを抽選により選択する。
そして、遊技制御手段は、選択されたリール制御パターンに関する内容であって、特定小役の当選時に、その特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御が行われるためのストップスイッチの操作順番に関する内容を、リール制御パターン報知手段によって報知する。報知方法としては、例えばスロットマシンに目視可能な情報表示部を設けておき、この情報表示部に所定の内容を表示することが挙げられる。
【0010】
したがって、特定小役の当選時に、リール制御パターン報知手段により報知が行われたときは、遊技者は、報知された内容に従って所定の操作順番でストップスイッチを操作すれば、特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させて、特定小役を入賞させることができる。
【0011】
(請求項2)
請求項2の発明は、複数種類の図柄を表示した複数のリールと、各前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を停止させるときに遊技者が操作するストップスイッチと、役の抽選を行う役抽選手段、最初に操作される前記ストップスイッチに対応する前記リールの停止制御を定めたリール制御パターンを複数設けたリール制御パターンデータテーブル、及び前記リール制御パターンデータテーブルからリール制御パターンを抽選するリール制御パターン抽選手段を含む、遊技を制御するための遊技制御手段と、前記リール制御パターン抽選手段で選択したリール制御パターンに関する内容を報知するリール制御パターン報知手段とを備え、前記リール制御パターンデータテーブルの各前記リール制御パターンごとに、前記リールの停止可能位置の範囲内において特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御が行われるための最初に操作すべきストップスイッチ、及び特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させない停止制御が行われるための最初に操作すべきストップスイッチがそれぞれ異なるように定められており、前記役抽選手段で特定小役が当選したときは、リール制御パターン抽選手段によっていずれか1つの前記リール制御パターンを選択することにより、前記リールの停止可能位置の範囲内において特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御が行われるための最初に操作すべきストップスイッチ、及び特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させない停止制御が行われるための最初に操作すべきストップスイッチを決定し、前記遊技制御手段は、前記役抽選手段で特定小役が当選したときに、その特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御が行われるための最初に操作すべき所定の前記ストップスイッチに関する内容を、前記リール制御パターン報知手段によって報知することを特徴とする。
【0012】
請求項2の発明においては、リール制御パターンデータテーブルには、複数のリール制御パターンが設けられている。各リール制御パターンは、最初に操作されるストップスイッチに対応するリールの停止制御を定めたものである。リール制御パターンは、特定小役の当選時に、最初に所定のストップスイッチが操作されたときは、リールの停止可能位置の範囲内においてその特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御を定めたものである。さらに、最初に所定のストップスイッチ以外のストップスイッチが操作されたときは、その特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させない停止制御を定めたものである。
【0013】
リール制御パターン抽選手段は、リール制御パターンデータテーブルから、いずれかのリール制御パターンを抽選により選択する。
そして、遊技制御手段は、選択されたリール制御パターンに関する内容であって、特定小役の当選時に、その特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御が行われるための最初に操作すべきストップスイッチに関する内容を、リール制御パターン報知手段によって報知する。報知方法としては、例えばスロットマシンに目視可能な情報表示部を設けておき、この情報表示部に所定の内容を表示することが挙げられる。
【0014】
したがって、特定小役の当選時に、リール制御パターン報知手段により報知が行われたときは、遊技者は、報知された内容に従って最初に所定のストップスイッチを操作すれば、他のストップスイッチについては、どのような操作順番で操作しても、特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させて、特定小役を入賞させることができる。
【0015】
(請求項3)
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のスロットマシンにおいて、前記遊技制御手段は、リール制御パターンに関する内容を前記リール制御パターン報知手段によって報知するか否かを選択するリール制御パターン報知選択手段を備えることを特徴とする。
【0016】
請求項3の発明においては、リール制御パターン報知選択手段により、選択されたリール制御パターンに関する内容の報知を行うか否かが選択される。そして、報知を行うことが選択されたときは、リール制御パターンに関する内容が報知される。
したがって、報知を行うか否かの選択条件を種々設けることにより、多彩な遊技内容にすることができる。さらに、報知の有無により、遊技者のメダル獲得枚数に差を設けることができる。
【0017】
(請求項4)
請求項4の発明は、請求項3に記載のスロットマシンにおいて、前記リール制御パターン報知選択手段は、通常遊技中に、1遊技ごとに、前記リール制御パターン報知手段による報知を行うか否かを選択することを特徴とする。
【0018】
請求項4の発明においては、リール制御パターン報知選択手段により、通常遊技中に、1遊技ごとに、リール制御パターン報知手段による報知を行うか否かが選択される。そして、報知を行うことが選択されたときは、リール制御パターンに関する内容が報知される。
したがって、報知の有無により、通常遊技の内容を多彩なものにすることができるとともに、通常遊技中における遊技者のメダル獲得枚数に差を設けることができる。
【0019】
(請求項5)
請求項5の発明は、請求項3又は請求項4に記載のスロットマシンにおいて、前記役抽選手段で特別役に当選し、特別役に対応する特定の図柄の組合せが有効ラインに停止したときに、通常遊技から特別遊技に移行させ、前記リール制御パターン報知選択手段は、特別遊技の一般遊技中において、前記リール制御パターン報知手段による報知を行うか否かを選択することを特徴とする。
【0020】
請求項5の発明においては、役抽選手段により、特別役を含む役の抽選が行われる。役抽選手段による役の抽選で特別役に当選し、かつ、特別役に対応する特定の図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、通常遊技から特別遊技に移行する。この特別遊技の一般遊技中、すなわち役抽選手段で特定小役を含む役の抽選が行われる遊技において報知を行うか否かが、リール制御パターン報知選択手段により選択される。
【0021】
したがって、報知の有無により、特別遊技の内容を多彩なものにすることができるとともに、特別遊技中における遊技者のメダル獲得枚数に差を設けることができる。
【0022】
(請求項6)
請求項6の発明は、請求項1、又は請求項1を引用する請求項3から請求項5までのいずれか1項に記載のスロットマシンにおいて、前記遊技制御手段により制御される遊技には、前記役抽選手段で特定小役が当選したときに、その特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御が行われるための前記ストップスイッチの操作順番に関する内容を、前記リール制御パターン報知手段によって報知する第1遊技態様と、報知しない第2遊技態様とを有することを特徴とする。
【0023】
請求項6の発明においては、特定小役の当選時に、その特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させるためのストップスイッチの操作順番に関する内容の報知を行う第1遊技態様と、その内容の報知を行わない第2遊技態様とが設けられる。
したがって、第1遊技態様の遊技と第2遊技態様の遊技とで、遊技者が獲得できるメダル枚数に差を設けることができる。
【0024】
(請求項7)
請求項7の発明は、請求項2、又は請求項2を引用する請求項3から請求項5までのいずれか1項に記載のスロットマシンにおいて、前記遊技制御手段により制御される遊技には、前記役抽選手段で特定小役が当選したときに、その特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御が行われるための最初に操作すべき所定の前記ストップスイッチに関する内容を、前記リール制御パターン報知手段によって報知する第1遊技態様と、報知しない第2遊技態様とを有することを特徴とする。
【0025】
請求項7の発明においては、特定小役の当選時に、その特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させるための最初に操作すべきストップスイッチに関する内容の報知を行う第1遊技態様と、その内容の報知を行わない第2遊技態様とが設けられる。
したがって、第1遊技態様の遊技と第2遊技態様の遊技とで、遊技者が獲得できるメダル枚数に差を設けることができる。
【0026】
(請求項8)
請求項8の発明は、請求項3を引用する請求項6、又は請求項3を引用する請求項7に記載のスロットマシンにおいて、前記遊技制御手段は、前記リール制御パターン報知選択手段により報知することが選択されたときは、前記第1遊技態様の遊技を行い、報知しないことが選択されたときは、前記第2遊技態様の遊技を行うことを特徴とする。
【0027】
請求項8の発明においては、リール制御パターン報知選択手段により報知することが選択されたときは、リール制御パターン報知手段によって報知する第1遊技態様の遊技が行われる。また、リール制御パターン報知選択手段により報知しないことが選択されたときは、リール制御パターン報知手段によって報知しない第2遊技態様の遊技が行われる。
したがって、第1遊技態様の遊技と第2遊技態様の遊技とで、遊技者が獲得できるメダル枚数に差を設けることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態におけるスロットマシンの外観を示す正面図である。
(スロットマシン)
図1において、スロットマシン10の筐体の前面部には、フロントパネル20が設けられ、このフロントパネル20内には、3つの透明な表示窓21が設けられている。一方、筐体内部であって表示窓21の後方には、各表示窓21に対応して3つのリール31が配置されている。
なお、各リール31には、モータ(ステッピングモータ)32(図3参照)が連結されており、このモータ32の駆動により、リール31が回転される。
【0029】
(リール)
リール31は、リング状体であり、このリング状体の外周面には、後述する図2(a)に示す図柄(役を構成する図柄等)を印刷したリールテープを貼り付けたものである。各リール31には、それぞれ21個の図柄が等間隔で配列されているとともに、それぞれ異なった図柄配列がなされている。そして、1つの表示窓21内から、リール31の上下に連続する3図柄が見えるようになっている。したがって、3つの表示窓21から合計9個の図柄が見えるようになっている。
【0030】
役としては、例えば特別役、複数種類の小役、及びリプレイ(再遊技役。以下、RPと略称する。)が挙げられる。
特別役とは、通常遊技から特別遊技(遊技者にとって有利な遊技)に移行させる役であり、ビックボーナス(以下、BBと略称する。)、レギュラーボーナス(以下、RBと略称する。)、及びシングルボーナス(以下、SBと略称する。)が挙げられる。
BBとは、特別遊技の1つであるBBゲームに移行させる役である。BBゲームとは、所定回数内の一般遊技を行うとともに、この一般遊技中に一定条件下でボーナスゲームに移行できるようにしたものである。ボーナスゲームとは、所定役が高確率で当選する遊技を、一定条件下で所定回数行うものである。
そして、所定の終了条件を満たすまで、一般遊技とボーナスゲームとを繰り返すようにしたものである。
【0031】
また、RBとは、特別遊技の1つであるRBゲームに移行させる役である。RBゲームとは、BBゲーム中のボーナスゲームに相当するゲームを1セット、すなわち所定役が高確率で当選する遊技を一定条件下で所定回数行うものである。
さらにまた、SBとは、特別遊技の1つであるSBゲームに移行させる役である。SBゲームとは、上記のボーナスゲーム中の所定役が高確率で当選する遊技を、1遊技だけ行うことができるものである。
【0032】
また、小役とは、予め定めた枚数のメダルの払出しを行う役である。
さらにまた、RPとは、当該遊技でのメダルの投入枚数(ベット枚数)を維持した再遊技が行えるようにした役である。
【0033】
以上の各種の役に対応する、リール31の図柄の組合せが予め定められている。そして、全てのリール31の停止時に、有効化された有効ライン22に停止した図柄の組合せが予め定められた役の図柄の組合せと一致するときは、その役の入賞となり、メダルの払出し等、成立役に応じた利益が遊技者に与えられる。
【0034】
(有効ライン)
有効ライン22は、フロントパネル20の表示窓21を含む部分に表示されており、本実施形態では5本の有効ライン22a〜22eから構成されている。より具体的には、水平方向上段の有効ライン22a、水平方向中段の有効ライン22b、及び水平方向下段の有効ライン22c、並びに、右下がりの有効ライン22d及び左下がりの有効ライン22eから構成されている。
そして、各表示窓21から見える各リール31の上下に連続する3図柄は、水平方向上段、中段及び下段の各有効ライン22a、22b及び22c上に位置している。
【0035】
図2(a)は、第1実施形態における左リール31、中リール31及び右リール31の外周面に配列された図柄を展開して示す平面図である。なお、図2(a)では、実際の図柄とは異なり、文字によって図柄を表現している。例えば「ベル」とは、実際のベルの形を表現した図柄を意味する。さらに、図2(a)では、一部の図柄配列のみを示しており、図中、空欄になっている部分にも、所定の図柄が表示されている。
また、図柄配列の左側に付した番号は、図柄番号(1.〜21.)を示している。例えば、左リール31の12番というときは、「スイカ」を示すこととなる。
【0036】
さらにまた、図2(b)は、一部の小役に対応する特定の図柄の組合せと、それに対応するメダルの払出し枚数を示すものである。例えば全てのリール31の停止時に、いずれかの有効ライン22上にある図柄の組合せが「ベル」-「ベル」-「ベル」である場合は、小役の入賞となり、15枚のメダルが払い出される。同様に、左リールの「チェリー」が有効ライン22に停止したときは、中リール31及び右リール31の図柄にかかわらず小役の入賞となり、5枚のメダルの払出しが行われる。さらに、いずれかの有効ライン22上にある図柄の組合せが「スイカ」-「スイカ」-「スイカ」である場合は、小役の入賞となり、8枚のメダルが払い出される。
【0037】
ここで、左リール31の「チェリー」が上述した水平方向中段の有効ライン22bに停止したときは、1つの有効ライン22bに停止しているので、メダルの払出し枚数は5枚となる。しかし、全ての有効ライン22が有効化されている場合において、水平方向上段の有効ライン22aに停止したときは、同時に右下がりの有効ライン22dに停止していることにもなるので、この場合は、10枚のメダルの払出しとなる。水平方向下段の有効ライン22cかつ左下がりの有効ライン22eに停止したときも、同様である。
【0038】
説明を図1に戻す。
フロントパネル20の右下側にはメダル投入口23が設けられており、ここから遊技者によってメダルが投入されると、投入されたメダル枚数に応じて有効ライン22が有効化される。投入されたメダルが1枚のときは水平方向中段の有効ライン22b、2枚のときは水平方向の3本の有効ライン22a、22b及び22c、3枚のときは5本の全ての有効ライン22a〜22eが有効化される。
そして、投入されたメダル枚数に応じて、有効ラインランプ24が点灯する。
【0039】
(スタートスイッチ、ストップスイッチ)
また、筐体の前面部には、スタートスイッチ41及びストップスイッチ42が設けられている。
スタートスイッチ41は、リール31の回転をスタートさせるときに遊技者が操作するスイッチである。スタートスイッチ41が操作されることで、全てのリール31が回転され、リール31上の図柄は、所定の速度で表示窓21内で上下方向に移動表示される。
ストップスイッチ42は、各リール31ごとに独立して3つ並設され、遊技者がそれぞれのリール31の回転を停止するときに操作するスイッチである。
【0040】
(リール制御パターン報知手段)
フロントパネル20内において、表示窓21の図中、右側には、文字情報表示部33(本発明におけるリール制御パターン報知手段に相当するもの)が設けられている。文字情報表示部33は、例えばドットディスプレイや液晶表示装置からなるものであり、後述するが、「1」、「2」又は「3」等のように、スロットマシン10内部で行われた特定の抽選結果に関する内容を、文字情報によって遊技者に対して報知するものである。
【0041】
次に、スロットマシン10のゲーム概要について説明する。
先ず、通常遊技においては、遊技者は、メダル投入口23からメダルを投入し、有効ライン22を有効化して、スタートスイッチ41をオンする。これにより、各リール31が始動される。そして、遊技者はストップスイッチ42を押すことでリール31の回転を停止する。ここで、有効ライン22上に停止したリール31の図柄の組合せがいずれかの役に対応する図柄の組合せと一致するときは入賞となり、成立役に応じてメダルの払出し等が行われる。
【0042】
例えば、BBに対応する特定の図柄の組合せを「7」-「7」-「7」であるとすると、この図柄の組合せが有効ライン22に停止したときは、15枚のメダルの払出しを行った後、通常遊技からBBゲームに移行する。また、上述したように、例えば小役の1つに対応する特定の図柄の組合せである「ベル」-「ベル」-「ベル」が有効ライン22に停止すると、15枚のメダルが払い出される。
さらに、特別遊技のうち、BBゲームの終了後は、一定条件下で、遊技者に特典が与えられる特典付き遊技に移行する。特典付き遊技に移行するか否かは、BBに当選した後に、抽選によって決定される。
【0043】
この特典付き遊技は、例えば規定遊技回数に到達するか、メダル獲得枚数が規定枚数に到達するか、又は特典付き遊技中にBBが当選するまで行われる。
この特典付き遊技では、BB、RB、SB及びRPのみの抽選が行われ、小役の抽選は行われない。さらに、小役に対応する特定の図柄の組合せを構成する図柄の停止制御が解除される。
したがって、遊技者は、小役に対応する特定の図柄の組合せが有効ライン22に停止するように、タイミング良くストップスイッチ42をオンすれば、小役を入賞させることができる。小役は、上述したように、本実施形態では3種類(「ベル」、「チェリー」、及び「スイカ」の図柄に係るもの)が設けられている。さらに、特典付き遊技は、本実施形態では第1遊技態様と第2遊技態様とを有する。第1遊技態様では、遊技者は、文字情報表示部33に表示された内容を見て、この内容に従ってストップスイッチ42をオンすることで、より容易に、上記小役を入賞させることができる。この点の詳細については後述する。
これに対し、第2遊技態様では、このような文字情報表示部33による表示は行われない。
【0044】
なお、この特典付き遊技中に、BBが当選したときは、特典付き遊技は、終了する。また、RB又はSBが当選し、かつそれが入賞したときは、特典付き遊技を一時中断し、RBゲーム又はSBゲームに移行する。そして、RBゲーム又はSBゲームが終了したら、再度、特典付き遊技を中断直前の状態から再開する。
【0045】
次に、スロットマシン10の制御について説明する。図3は、第1実施形態のスロットマシン10の制御の概略を示すブロック図である。
(遊技制御手段)
遊技制御手段60は、スロットマシン10の遊技の進行制御等、スロットマシン10全体の制御を司る部分であり、例えばCPU、ROM及びRAM等を有する制御基板等から構成されたものである。この遊技制御手段60の入力側には、上述したスタートスイッチ41やストップスイッチ42等が電気的に接続されている。また、その出力側には、各リール31に連結されたモータ32、文字情報表示部33等が電気的に接続されている。
【0046】
遊技者によりスタートスイッチ41がオンされると、遊技制御手段60は、スタートスイッチ41のオンの信号を検知するので、モータ32を駆動して各リール31を始動させるとともに、役の抽選等を行う。
【0047】
次に、遊技者によりストップスイッチ42がオンされると、遊技制御手段60は、ストップスイッチ42のオンの信号を検知するので、その信号と役の抽選結果等とに基づいて有効ライン22に停止させるべきリール31の図柄を決定し、有効ライン22にそれぞれ所定の図柄が停止するように、モータ32の制御によってリール31を停止制御する。
そして、遊技制御手段60は、有効ライン22に停止したリール31の図柄の組合せが予め定められた何らかの役に対応する特定の図柄の組合せと一致するか否かを判別し、一致するとき(入賞時)は、成立役に応じてメダルの払出し等の処理を行う。
【0048】
(役抽選手段)
役抽選手段61は、役(特別役であるBB、RB及びSB、小役及びRP)の抽選を行うものである。役抽選手段61は、例えば、役抽選用の乱数発生手段(ハード乱数等)と、この乱数発生手段が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段と、乱数抽出手段が抽出した乱数値に基づいて、役の当選の有無及び当選役を判定する判定手段とを備えている。
【0049】
役抽選手段61の乱数発生手段は、所定の領域(例えば10進法で0〜65535)の乱数を発生させる。乱数抽出手段は、乱数発生手段によって発生した乱数を、所定の時、本実施形態では遊技者によりスタートスイッチ41がオンされた時に抽出する。判定手段は、乱数抽出手段が抽出した乱数値を、抽選テーブルと照合することにより、その乱数値が属する領域に対応する役を決定する。例えば、抽出した乱数値がBB当選領域に属する場合は、BBの当選と判定し、非当選領域に属する場合は、非当選と判定する。
【0050】
なお、通常遊技においては、特別役、小役及びRPの全てについて抽選を行うが、本実施形態の特典付き遊技では、特別役及びRPの抽選を行うものの、小役の抽選は行わない。したがって、このときは、役抽選手段61は、通常遊技時の抽選テーブルとは異なる特典付き遊技時専用の抽選テーブルを用いて役の抽選を行う。
【0051】
(停止操作順番検知手段)
停止操作順番検知手段62は、ストップスイッチ42の操作順番を検知するものである。上述したように、ストップスイッチ42は、各リール31ごとにそれぞれ設けられているが、1番目、2番目、3番目にオンされたストップスイッチ42がそれぞれ、左、中、右のリール31のうち、どのリール31に対応するストップスイッチ42であるかを検知する。各ストップスイッチ42には、それぞれオンされたときに、識別信号が停止操作順番検知手段62に送信されるように構成されている。
【0052】
なお、以上のようにしてストップスイッチ42の操作順番を検知するのは、本実施形態では、特典付き遊技中においてリール31の停止制御を行うときに、最初に操作されたストップスイッチ42に対応するリール31が、左、中又は右リール31のいずれであるかを判断するためである。
【0053】
(リール停止制御手段)
リール停止制御手段63は、遊技状態(通常遊技中、特別遊技中、又は特典付き遊技中等)と、役抽選手段61の抽選結果と、ストップスイッチ42がオンされたときのタイミング等とから、リール31の停止位置を決定するとともに、その決定された位置にリール31を停止制御するものである。
リール停止制御手段63には、停止位置決定テーブルが設けられている。この停止位置決定テーブルは、役抽選手段61の抽選結果、及び遊技状態等に対応して設けられており、ストップスイッチ42の操作タイミングに基づいたリール31の停止位置を定めたものである。
【0054】
リール停止制御手段63は、役抽選手段61の抽選結果等に対応する所定の停止位置決定テーブルを選択し、ストップスイッチ42がオンされたときに、そのタイミングに基づいて停止位置決定テーブルを参照してリール31の停止位置を決定する。そして、リール停止制御手段63は、リール31の停止位置を決定すると、モータ32を駆動制御して、リール31がその位置に停止するように制御する。
ここで、役抽選手段61で何らかの役が当選したときは、その当選役に対応する図柄の組合せができる限り有効ライン22に停止するようにリール31が停止制御される。また、役抽選手段61の抽選で非当選のときは、何らかの役に対応する特定の図柄の組合せが有効ライン22に停止しないようにリール31が停止制御される。
【0055】
(特別遊技中遊技制御手段)
特別遊技中遊技制御手段64は、特別遊技中の遊技の進行等を制御するものである。例えば、特別遊技がBBゲームであるときは、BBゲーム中の一般遊技回数をカウントする手段、BBゲーム中の各ボーナスゲームにおける所定役の入賞回数及び遊技回数をカウントする手段、BBゲーム中の一般遊技からボーナスゲームへの移行回数をカウントする手段、BBゲームの終了条件を満たしたか否かを判別する手段、BBゲームの終了条件を満たしたと判別したときはBBゲームを終了するように制御する手段等、各種の手段を備える。
【0056】
(特典付き遊技抽選手段)
特典付き遊技抽選手段65は、本実施形態では、役抽選手段61で特別役の1つであるBBに当選したときに、BBゲームの終了後に移行する遊技を、通常遊技とするか又は特典付き遊技とするかの抽選を行うものである。
ここで、特典付き遊技抽選手段65は、役抽選手段61と同様に乱数発生手段や所定の抽選テーブルを用いて通常遊技とするか特典付き遊技とするかを決定する。
【0057】
なお、特典付き遊技抽選手段65による抽選は、役抽選手段61でBBが当選したとき以降であれば、BBの入賞前後を問わず、BBゲームが終了するまでの間であれば、いつでも行うことができる。また、役抽選手段61による抽選とともに、特典付き遊技抽選手段65による抽選を行うことも可能である。例えば役抽選手段61の抽選テーブルにおいて、BB当選領域を2つに区分し、一方の領域を特典付き遊技に移行するBB当選領域とし、他方を通常遊技に移行するBB当選領域とすれば良い。
【0058】
(特典付き遊技中遊技制御手段)
特典付き遊技中遊技制御手段66は、BBゲームの終了後に特典付き遊技に移行したときに、この特典付き遊技中の遊技の進行等を制御するものである。例えば、特典付き遊技の終了条件を満たしたか否かを判別する手段、特典付き遊技中の遊技回数をカウントする手段、特典付き遊技中の遊技者のメダル獲得枚数をカウントする手段等を備えている。
【0059】
(リール制御パターンデータテーブル)
リール制御パターンデータテーブル67は、ストップスイッチ42の操作順番に対応するリール31の停止制御を定めたリール制御パターンを複数設けたものである。
図4は、第1実施形態のリール制御パターンデータテーブル67を示す図である。本実施形態では、リール制御パターンは、パターン1〜パターン3まで、3つ設けられている。そして、各パターンごとに、リール31の停止制御と、文字情報表示部33に表示される内容が予め定められている。
【0060】
例えば、「パターン1」が選択されたときは、第1リール(最初に停止されるリール)31の停止時には、引込み用停止位置決定テーブルが選択され、第2リール31及び第3リールの停止時には、最小移動用停止決定テーブルが選択される。また、文字情報表示部33には、「1」と表示される。すなわち、「1」と表示するのは、引込み用停止位置決定テーブルを用いて停止制御されるリール31を遊技者に対して報知するものである。
【0061】
なお、第1リール31は、左リール31、中リール31又は右リール31のうち、いずれであっても良い。最初にオンされたストップスイッチ42に対応するリール31が第1リール31になる。同様に、第2リール31は、2番目にオンされたストップスイッチ42に対応するリール31であり、第3リール31は、3番目(最後)にオンされたストップスイッチ42に対応するリール31である。
【0062】
(引込み用停止位置決定テーブル)
引込み用停止位置決定テーブルは、ストップスイッチ42の操作時におけるリール31の位置から停止可能位置を検索し、その停止可能位置の範囲内において所定の図柄を所定位置に停止させることが可能であるときは、その位置にリール31を停止させるように定めたテーブルである。ここで、「停止可能位置の範囲内」は、ストップスイッチ42の操作時におけるリール31の位置から5図柄までに設定されている。なお、その停止可能位置の範囲内において所定の図柄を所定位置に停止させることができないときは、リール31の移動量が最も少ない位置、すなわち、原則としてストップスイッチ42の操作の瞬間に存在する図柄の次の図柄の位置でリール31を停止させるように定められている。
【0063】
図5は、引込み用停止位置決定テーブルを示す図である。ストップスイッチ42の操作位置及びリール31の停止位置の各番号は、図2で示した図柄番号を示す。また、ストップスイッチ42の操作位置及びリール31の停止位置は、水平方向中段の有効ライン22b上での位置を示す。
【0064】
ここで、例えば左リール31において、水平方向中段の有効ライン22b上に12番の図柄が存在する瞬間にストップスイッチ42がオンされると、左リール31は直ちに停止し、水平方向中段の有効ライン22b上には11番の図柄が停止することとなる。これは、リール31が停止可能な最小移動での停止である。
水平方向中段の有効ライン22b上に1〜4、6、11〜16及び21番の図柄が存在する瞬間にストップスイッチ42がオンされても、上記と同様に、その次の図柄の位置で左リール31が停止する。
これに対し、その他の図柄が水平方向中段の有効ライン22b上に存在する瞬間にストップスイッチ42がオンされた場合は異なる。
【0065】
ここで、左リール31に係る引込み用停止位置決定テーブルでは、上記の「所定の図柄」は、15番の「ベル」及び4番の「チェリー」に設定されている。これらの図柄を所定位置に引込み可能であるときは、その図柄を所定位置に引き込むように設定されている。
そしてさらに、「所定位置」とは、15番の「ベル」については、水平方向中段の有効ライン22b上であり、4番の「チェリー」については、水平方向上段又は下段の有効ライン22a又は22c上である。
【0066】
ここで、4番の「チェリー」については、水平方向中段の有効ライン22b上に停止すると、5枚のメダルの払出しとなる。しかし、水平方向上段又は下段の有効ライン22a又は22c上に停止した場合においては、斜めの有効ライン22d及び22eが有効化されているとき、すなわち3枚のメダルが投入されて遊技が行われているときは、10枚のメダルの払出しとなる。よって、一般には、特典付き遊技中は、遊技者は最大賭数である3枚のメダルを投入して遊技を行うのが通常であるので、上記の位置に「チェリー」の図柄を引き込むように設定している。
【0067】
図5において、例えば水平方向中段の有効ライン22b上に16番から20番までの図柄が存在する瞬間にストップスイッチ42がオンされると、水平方向中段の有効ライン22bに15番の「ベル」が引き込まれ、停止する。このときは、水平方向上段、中段及び下段の有効ライン22a、22b及び22c上には全て「ベル」が停止することになる。
【0068】
また、水平方向中段の有効ライン22b上に4番又は5番の図柄が存在する瞬間にストップスイッチ42がオンされると、水平方向中段の有効ライン22bに3番の図柄が引き込まれ、停止する。したがって、水平方向下段の有効ライン22c上には4番の「チェリー」が停止する。これにより、「チェリー」に係る小役の入賞が確定し、3枚のメダル投入時は10枚の払出しとなる。
【0069】
また、水平方向中段の有効ライン22b上に6〜10番の図柄が存在する瞬間にストップスイッチ42がオンされると、水平方向中段の有効ライン22bに5番の図柄が引き込まれ、停止する。したがって、水平方向上段の有効ライン22a上には4番の「チェリー」が停止する。これにより、上記と同様に、「チェリー」に係る小役の入賞が確定し、3枚のメダル投入時は10枚の払出しとなる。
【0070】
また、中リール31に係る引込み用停止位置決定テーブルでは、上記の「所定の図柄」は、14番の「ベル」に設定されている。また、「所定位置」は、水平方向中段の有効ライン22b上に設定されている。ストップスイッチ42がオンされた瞬間に、14番の「ベル」を有効ライン22bに引込み可能な範囲にあるときは、14番の「ベル」を有効ライン22bに引き込むように設定されている。
したがって、水平方向中段の有効ライン22b上に15〜19番までの図柄が存在する瞬間にストップスイッチ42がオンされると、水平方向中段の有効ライン22bに14番の「ベル」が引き込まれ、停止する。
これに対し、その他の位置でストップスイッチ42がオンされると、中リール31は直ちに停止する。すなわち、中リール31が停止可能な最小移動での停止となる。
【0071】
さらにまた、右リール31に係る引込み用停止位置決定テーブルでは、上記の「所定の図柄」は、15番の「チェリー」に設定されている。また、「所定位置」は、水平方向中段の有効ライン22b上に設定されている。ストップスイッチ42がオンされた瞬間に、15番の「チェリー」を有効ライン22bに引込み可能な範囲にあるときは、15番の「チェリー」を有効ライン22bに引き込むように設定されている。
【0072】
したがって、水平方向中段の有効ライン22b上に16〜20番までの図柄が存在する瞬間にストップスイッチ42がオンされると、水平方向中段の有効ライン22bに15番の「チェリー」が引き込まれ、停止する。このときは、水平方向上段、中段及び下段の有効ライン22a、22b及び22c上には全て「チェリー」が停止することになる。
これに対し、その他の位置でストップスイッチ42がオンされると、右リール31は直ちに停止する。すなわち、右リール31が停止可能な最小移動での停止となる。
【0073】
(最小移動用停止位置決定テーブル)
以上の引込み用停止位置決定テーブルに対し、最小移動用停止位置決定テーブルは、ストップスイッチ42の操作時におけるリール31の位置から停止可能位置を検索し、その停止可能位置の範囲内においてリール31の移動量が最も少ない位置にリール31を停止させるように定めたテーブルである。ここで、「停止可能位置の範囲内」は、上記と同様に、ストップスイッチ42の操作時におけるリール31の位置から5図柄までに設定されている。そして、原則として、ストップスイッチ42の操作の瞬間に存在する図柄の次の図柄の位置でリール31を停止させるように定められている。
【0074】
なお、以上の引込み用停止位置決定テーブルや、最小移動用停止位置決定テーブルにおいて、リール31の移動量が最も少ない位置にリール31を停止させる場合に、ストップスイッチ42の操作の瞬間に存在する図柄の次の図柄で停止させようとすると、当選していない特別役やリプレイに対応する特定の図柄の組合せが有効ライン22に停止してしまうような場合は、それを避けるため、さらにその次の図柄の位置でリール31を停止させる。
【0075】
説明を図3に戻す。
(リール制御パターン抽選手段)
リール制御パターン抽選手段68は、リール制御パターンデータテーブル67から、リール制御パターンを抽選によって選択するものである。例えば役抽選手段61と同様の乱数発生手段及び抽選テーブルを用いて、パターン1〜パターン3までの、いずれかのリール制御パターンを選択する。各パターンの選択確率は、どのようなものであっても良いが、例えばパターン1〜パターン3がそれぞれ1/3の選択確率を有するように設定することが挙げられる。
【0076】
(リール制御パターン報知選択手段)
リール制御パターン報知選択手段69は、文字情報表示部33による表示(リール制御パターン報知手段による報知)を行うか否かを選択するものである。
特に本実施形態では、リール制御パターン報知選択手段69は、特典付き遊技を行うことに決定されたときは、報知を行うか否かを乱数を用いた抽選等によって決定する。
上述したように、特典付き遊技には第1遊技態様と第2遊技態様とが設定されている。そして、報知を行う特典付き遊技に決定されたときは、第1遊技態様の特典付き遊技を行うこととなる。
【0077】
なお、上述の特典付き遊技抽選手段65は、特典付き遊技を行うか否かの抽選に際し、特典付き遊技を行うこととするときは、さらに第1遊技態様とするか第2遊技態様とするかを抽選によって決定しても良い。
そして、リール制御パターン報知選択手段69は、特典付き遊技抽選手段65の抽選結果に基づいて、報知を行うか否かを選択するようにしても良い。
【0078】
以上のように、第1遊技態様の特典付き遊技では、パターン1〜パターン3が抽選によって選択され、それが文字情報表示部33によって遊技者に報知される。よって、遊技者は、小役の入賞をより多彩に、かつ容易に狙うことが可能になる。以下に、その具体例を説明する。
【0079】
1.文字情報表示部33に「1」と表示された場合
この場合は、遊技者は、リール制御パターンの「パターン1」が選択されたこと、すなわち1番目にオンするストップスイッチ42に対応するリール31の停止制御には引込み用停止位置決定テーブルが用いられ、2番目及び3番目にオンするストップスイッチ42に対応するリール31の停止制御には最小移動用停止位置決定テーブルが用いられることを知ることができる。
【0080】
(1)「チェリー」に係る小役の入賞を狙うとき
この場合は、最初に、左リール31に係るストップスイッチ42をオンする。これにより、左リール31の停止制御には引込み用停止位置決定テーブルが用いられる。上述のように、水平方向中段の有効ライン22b上に4〜10番の図柄が位置している瞬間にストップスイッチ42をオンすれば、水平方向上段又は下段の有効ライン22a又は22cに「チェリー」が引き込まれる。よって、「チェリー」に係る小役の入賞となり、10枚のメダルの払出しとなる。すなわち、「チェリー」に係る小役の入賞を狙う場合は、7図柄間の余裕を有する。
また、左リール31の停止後は、中リール31及び右リール31は、いずれの位置でストップスイッチ42をオンしても良い。
【0081】
(2)「ベル」に係る小役の入賞を狙うとき
この場合は、中リール31、右リール31、左リール31の順に停止させる。これにより、中リール31の停止制御には引込み用停止位置決定テーブルが用いられる。
そして中リール31を停止させる際には、14番の「ベル」が水平方向中段の有効ライン22b上に停止するようにストップスイッチ42をオンする。
次いで、右リール31に係るストップスイッチ42を、8番の「ベル」が水平方向中段の有効ライン22b上に停止するようにオンする。中リール31の停止時に水平方向中段の有効ライン22b上に「ベル」が停止していれば、右リール31は、いずれの有効ライン22上に停止しても、「ベル」に係る小役のテンパイとなる。
ここで、テンパイとは、第1リール31及び第2リール31の停止時に、双方のリール31の役を構成する図柄がいずれかの有効ライン22上に揃い(第3リール31は回転中)、第3リール31の停止時に第3リール31の当該役を構成する図柄が上記の有効ライン22上に揃えば、その役の入賞となる状態をいう。
【0082】
そして最後に、左リール31に係るストップスイッチ42を、15番の「ベル」が水平方向中段の有効ライン22b上に停止するようにオンする。この位置で正しく左リール31が停止すれば、中リール31と右リール31との停止時に、どの有効ライン22で「ベル」に係る小役がテンパイしていても、「ベル」に係る小役を必ず入賞させることができる。
なお、左リール31では、14番から16番にかけて3つ続けて「ベル」が配置されているので、遊技者は、左リール31の回転時に、容易に3つの連続する「ベル」の図柄を判別することが可能である。
【0083】
(3)小役を意図的にはずすとき
上述のように、特典付き遊技の終了条件の1つとして、メダル獲得枚数が規定枚数に到達した場合がある。一方、特典付き遊技中であっても、特別役の抽選は行われている。よって、特典付き遊技の遊技回数を規定回数近くまで行った方が、特別役の当選を待つ上で有利である。このため、遊技者は、メダル獲得枚数が規定枚数に近づいた場合には、意図的に小役が入賞しないように狙う必要がある。そこで、このような場合は、小役の入賞を意図的に外す(小役に対応する特定の図柄の組合せを構成する図柄を意図的に有効ライン22に停止しないようにする)ことになるが、リール制御パターンを知ることによって、より簡易に小役の入賞を外すことができるようになる。
【0084】
この場合は、最初に、右リール31に係るストップスイッチ42をオンする。これにより、右リール31の停止制御には引込み用停止位置決定テーブルが用いられる。そして、15番の「チェリー」が水平方向中段の有効ライン22b上に停止するようにオンする。このように図柄が停止すれば、水平方向上段、中段及び下段の各有効ライン22a、22b及び22c上には全て「チェリー」が停止することになるので、左リール31及び中リール31の停止時に、いかなる位置に「ベル」又は「スイカ」の図柄が停止しても、これらの図柄に係る小役の入賞とはならない。
【0085】
次いで、左リール31については、有効ライン22上に4番の「チェリー」が停止しないようにストップスイッチ42をオンすれば、「チェリー」に係る小役の入賞を外すことができる。
また、最後の中リール31については、いずれの位置でストップスイッチ42をオンしても良い。
【0086】
2.文字情報表示部33に「2」と表示された場合
この場合は、遊技者は、リール制御パターンの「パターン2」が選択されたこと、すなわち2番目にオンするストップスイッチ42に対応するリール31の停止制御には引込み用停止位置決定テーブルが用いられ、1番目及び3番目にオンするストップスイッチ42に対応するリール31の停止制御には最小移動用停止位置決定テーブルが用いられることを知ることができる。
【0087】
(1)「チェリー」に係る小役の入賞を狙うとき
先ず最初に、中リール31に係るストップスイッチ42を、特に図柄を狙うことなくオンし、中リール31を適当な位置で停止させる。
次いで、左リール31に係るストップスイッチ42をオンする。これにより、左リール31は、2番目に停止するリール31であるので、上述と同様に、左リール31の停止制御には引込み用停止位置決定テーブルが用いられる。よって、上述と同様にストップスイッチ42をオンし、水平方向上段又は下段の有効ライン22a又は22cに4番の「チェリー」が引き込まれるようにする。
【0088】
(2)「ベル」に係る小役の入賞を狙うとき
この場合は、右リール31、中リール31、左リール31の順に停止させる。これにより、中リール31の停止制御には引込み用停止位置決定テーブルが用いられ、右リール31及び左リール31の停止制御には最小移動用停止位置決定テーブルが用いられる。
先ず、右リール31については、8番の「ベル」が、水平方向上段又は下段の有効ライン22a又は22cに停止するようにストップスイッチ42をオンする。
【0089】
次に、中リール31については、右リール31の「ベル」が水平方向上段の有効ライン22aに停止したときは水平方向上段又は中段の有効ライン22a又は22bに、右リール31の「ベル」が水平方向下段の有効ライン22cに停止したときは水平方向中段又は下段の有効ライン22b又は22cに、それぞれ14番の「ベル」が停止するようにストップスイッチ42をオンする。なお、右リール31の「ベル」が水平方向中段の有効ライン22bに停止したときは、水平方向中段の有効ライン22bに、中リール31の14番の「ベル」が停止するようにストップスイッチ42をオンする。
そして、最後の左リール31については、テンパイしているいずれかの有効ライン22に15番の「ベル」が停止するように、すなわち3つの連続する「ベル」が表示窓21内に停止するようにストップスイッチ42をオンする。
【0090】
(3)小役を意図的にはずすとき
この場合は、2番目に右リール31を停止させ、右リール31の停止制御には引込み用停止位置決定テーブルが用いられるようにする。狙う位置としては、上記と同様に、表示窓21内に3つの連続する「チェリー」が停止するようにする。
また、左リール31については、4番の「チェリー」が有効ライン22上に停止しない位置を狙う。
さらに、中リール31については、特に制限はないので、適当に停止させれば良い。
【0091】
3.文字情報表示部33に「3」と表示された場合
この場合は、遊技者は、リール制御パターンの「パターン3」が選択されたこと、すなわち3番目にオンするストップスイッチ42に対応するリール31の停止制御には引込み用停止位置決定テーブルが用いられ、1番目及び2番目にオンするストップスイッチ42に対応するリール31の停止制御には最小移動用停止位置決定テーブルが用いられることを知ることができる。
【0092】
(1)「チェリー」に係る小役の入賞を狙うとき
この場合は、3番目に左リール31を停止させるようにすれば良い。すなわち、最初に中リール31及び右リール31を適当な位置で停止させる。そして最後に左リール31を停止させる。これにより、左リール31の停止制御には引込み用停止位置決定テーブルが用いられることになる。
左リール31の停止時に狙う位置としては、上記の「チェリー」に係る小役の入賞を狙うときと同様である。
【0093】
(2)「ベル」に係る小役の入賞を狙うとき
この場合は、右リール31、左リール31、中リール31の順に停止させる。これにより、中リール31の停止制御には引込み用停止位置決定テーブルが用いられ、左リール31及び右リール31の停止制御には最小移動用停止位置決定テーブルが用いられる。
先ず、右リール31については、8番の「ベル」が、水平方向中段の有効ライン22bに停止するように狙う。
【0094】
次に、左リール31については、水平方向中段の有効ライン22bに15番の「ベル」が停止するように、すなわち3つの連続する「ベル」が表示窓21内に停止するように狙う。
そして最後に、中リール31の14番の「ベル」が、テンパイしている有効ライン22に停止するように狙う。中リール31の停止制御には引込み用停止位置決定テーブルが用いられるので、テンパイしている有効ライン22に「ベル」の図柄を狙う場合は、5図柄間の余裕を有する。
【0095】
(3)小役を意図的にはずすとき
この場合は、3番目に右リール31を停止させ、右リール31の停止制御には引込み用停止位置決定テーブルが用いられるようにする。狙う位置としては、上記と同様に、表示窓21内に3つの連続する「チェリー」が停止するようにする。
また、左リール31については、4番の「チェリー」が有効ライン22上に停止しない位置を狙う。
さらに、中リール31については、特に制限はないので、適当に停止させれば良い。
【0096】
以上のように、遊技者は、報知されたリール制御パターンを知って、これに基づいて所定の順序でストップスイッチ42をオンすれば、各小役の入賞や小役の外しを、より容易に行うことができる。
また、報知されたリール制御パターンと、遊技者が狙う役との関係を考慮してストップスイッチ42の操作順番を決定するという、新たなゲームを提供することができる。
【0097】
続いて、スロットマシン10の遊技の流れについて、フローチャートに基づいて説明する。
図6及び図7は、第1実施形態において、第1遊技態様での特典付き遊技中のゲームの流れを示すフローチャートである。図7は、図6に続くフローチャートである。
先ず、遊技者は、メダル投入口23からメダルを投入し、有効ライン22を有効化する。ステップS1において、遊技制御手段60は、スタートスイッチ41がオンされたか否かを検知し続ける。遊技者がスタートスイッチ41をオンし、各リール31が始動されると、遊技制御手段60は、これを検知し、次のステップS2に進み、役抽選手段61による役の抽選を行う。
【0098】
ステップS2では、役抽選手段61は、BB、RB、SB及びRPについての抽選を行い、小役の抽選は行わない。
次のステップS3では、遊技制御手段60は、上記の役が当選したか否かを判別する。そして、当選したと判別したときはステップS4に進み、当選していないと判別したときはステップS6に進む。
【0099】
ステップS4では、遊技制御手段60は、報知内容の抽選を行う。ここでは、乱数等を用いていずれか1つの報知内容を抽選する。そして、次のステップS5で、選択した報知内容を文字情報表示部33により表示する。しかし、この場合は、BB等の役が当選している場合であるので、表示された報知内容に従うリール制御が行われるものではない。
【0100】
ステップS5の後は、図中「A」に進む。「A」に進んだ後は、当選役に応じた停止制御を行う。すなわち、ストップスイッチ42の操作タイミングに基づき、各リール31の停止可能位置の範囲内において、BB、RB、SB又はRPに対応する特定の図柄の組合せが有効ライン22に停止するように制御する。
なお、遊技者は、上記のリール制御と、報知内容に基づくリール制御とが対応していないことを知るので、これによって、何らかの役が当選したことを知ることができる。
【0101】
その後は、例えばRPの当選時は、RPに対応する特定の図柄の組合せの引込み制御を行い、RPを入賞させた後、メダルの自動投入を行い、ステップS1に戻る。
また、BBの当選時は、特典付き遊技を終了する処理を行う。さらにまた、RB又はSBの入賞後は、特典付き遊技を中断するとともに、それぞれRBゲーム又はSBゲームを開始させ、これらのゲームが終了したときは、再度、特典付き遊技の中断前の状態に戻るようにする。
【0102】
一方、ステップS6に進むと、リール制御パターン抽選手段68は、リール制御パターンデータテーブル67から、パターン1〜パターン3のいずれかを抽選によって選択する。そして、ステップS7で、文字情報表示部33による「1」〜「3」のいずれかの数字の表示によって、抽選結果、すなわち選択したリール制御パターンを報知する。
【0103】
次のステップS8では、遊技用制御手段60は、第1(最初の)ストップスイッチ42がオンされたか否かを検知し続ける。そして、オンが検知されるとステップS9に進む。また、オンが検知されたときは、停止操作順番検知手段62は、左、中又は右のいずれのストップスイッチ42がオンされたかを検知する。
ステップS9では、遊技用制御手段60は、選択されたリール制御パターンがパターン1であるか否かを判別する。パターン1であると判別されたときはステップS10に進み、パターン1でないと判別されたときはステップS11に進む。
【0104】
ステップS10では、引込み用停止位置決定テーブルが選択される。また、ステップS11では、最小移動用停止位置決定テーブルが選択される。そして、ステップS12に進み、リール停止制御手段63は、それぞれ選択された停止位置決定テーブルに基づいて、第1ストップスイッチ42に対応するリール31を停止制御する。すなわち、引込み用停止位置決定テーブルが選択されたときは、停止可能位置の範囲内において所定の図柄を所定位置に停止させる停止制御が行われる。一方、最小移動用停止位置決定テーブルが選択されたときは、停止可能位置の範囲内においてリール31の移動量が最も少ない位置にリール31を停止させる停止制御が行われる。
【0105】
次に、図7のステップS13に進み、遊技用制御手段60は、第2(2番目の)ストップスイッチ42がオンされたか否かを検知し続ける。そして、オンが検知されるとステップS14に進む。また、オンが検知されたときは、停止操作順番検知手段62は、いずれのストップスイッチ42がオンされたかを検知する。
ステップS14では、遊技用制御手段60は、選択されたリール制御パターンがパターン2であるか否かを判別する。パターン2であると判別されたときはステップS15に進み、パターン2でないと判別されたときはステップS16に進む。
【0106】
ステップS15及びステップS16では、上述のステップS10及びステップS11と同様に、それぞれ所定の停止位置決定テーブルが選択される。そして、ステップS17では、ステップS12と同様に、リール停止制御手段63は、それぞれ選択された停止位置決定テーブルに基づいて、第2ストップスイッチ42に対応するリール31を停止制御する。
【0107】
次にステップS18に進み、遊技用制御手段60は、第3(最後の)ストップスイッチ42がオンされたか否かを検知し続ける。そして、オンが検知されるとステップS19に進む。また、オンが検知されたときは、停止操作順番検知手段62は、いずれのストップスイッチ42がオンされたかを検知する。なお、ここで、遊技用制御手段60は、既にオンされたストップスイッチ42から、最後のストップスイッチ42がいずれのストップスイッチ42であるかを判別しても良い。
【0108】
ステップS19では、遊技用制御手段60は、選択されたリール制御パターンがパターン3であるか否かを判別する。パターン3であると判別されたときはステップS20に進み、パターン3でないと判別されたときはステップS21に進む。
【0109】
ステップS20及びステップS21では、上述のステップS10及びステップS11と同様に、それぞれ所定の停止位置決定テーブルが選択される。そして、ステップS22で、ステップS12と同様に、リール停止制御手段63は、それぞれ選択された停止位置決定テーブルに基づいて、第3ストップスイッチ42に対応するリール31を停止制御し、処理を終了する。
なお、ステップS22において最後のリール31を停止制御するときは、ステップS2で当選しなかった役、すなわちBB、RB、SB又はRPに対応する特定の図柄の組合せが有効ライン22に停止しないように制御する。停止してしまうときは、最後のリール31では、役に対応する特定の図柄の組合せを構成する図柄のいわゆる蹴飛ばし処理を行う。
【0110】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
第2実施形態では、BBゲームの一般遊技中は、特定小役が通常遊技時よりも高い確率で当選するように設定された抽選テーブルを用いて、役抽選手段61による役の抽選が行われる。ここで、特定小役に対応する特定の図柄の組合せは、「ベル」-「ベル」-「ベル」である。
【0111】
しかし、BBゲームの一般遊技中に特定小役が当選したときは、常に「ベル」の図柄が有効ライン22に引き込まれるのではなく、予め定められた所定のストップスイッチ42の操作順番で操作したときに限って引き込まれる。それ以外の操作順番でストップスイッチ42を操作したときは、リール31は最小移動となる停止可能位置で停止するように制御され、たとえ特定小役が当選していても、「ベル」の図柄を有効ライン22に引き込む制御は行われない。
【0112】
よって、特定小役が当選した場合において、予め定められた所定のストップスイッチ42の操作順番で操作したときは、その特定小役に対応する特定の図柄の組合せは、必ず有効ライン22に停止する。
これに対し、予め定められた所定のストップスイッチ42の操作順番以外の操作順番で操作したときは、遊技者は、「ベル」の図柄が有効ライン22を通過する直前にストップスイッチ42をオンしなければ、特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ライン22に停止させることはできない。
【0113】
第2実施形態では、各リール31の図柄配列が第1実施形態と異なる。図8は、第2実施形態における各リール31の図柄配列を示す平面図である。図8では、図2(a)と同様に、各リール31の図柄を展開して示すとともに、図柄番号を併記している。また、図2(a)と同様に、図8では、「ベル」の図柄配列のみを示しており、図中、空欄になっている部分にも、所定の図柄が表示されている。
【0114】
図8において、各リール31には、それぞれ4図柄又は5図柄間隔で「ベル」が配置されている。
ここで、各リール31の停止可能位置の範囲は、上述と同様に、ストップスイッチ42が操作された瞬間から5図柄以内であるとする。よって、図8のように「ベル」の図柄を配置すれば、リール停止制御手段63は、常に、所望の有効ライン22に、「ベル」の図柄を停止させることができる。
【0115】
さらに、第2実施形態では、リール制御パターンデータテーブル67は、図9に示すように設定されている。
図9において、リール制御パターンは、パターン1〜パターン3までの3つ設けられている。そして、第1(最初の)ストップスイッチ42が左、中又は右のいずれであるかによって、引込み用停止位置決定テーブル又は最小移動用停止位置決定テーブルが選択される。
【0116】
例えば、パターン1が選択された場合において、最初に左リール31に対応するストップスイッチ42がオンされたときは、引込み用停止位置決定テーブルが選択され、中又は右リール31に対応するストップスイッチ42がオンされたときは、最小移動用停止位置決定テーブルが選択される。
【0117】
そして、リール制御パターン抽選手段68は、BBゲームの一般遊技中において、役抽選手段61で特定小役が当選したときに、リール制御パターンを選択する。
また、リール制御パターンが選択されたときは、各パターンに対応する内容が文字情報表示部33に表示されることによって、特定小役の当選及び特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ライン22に停止させるためのストップスイッチ42の操作順番が報知される。例えば、「パターン1」が選択されたときは、文字情報表示部33には「左」と表示される。これは、左リール31に対応するストップスイッチ42を最初にオンすれば、各リール31の停止制御において引込み用停止位置決定テーブルが選択され、特定小役に対応する特定の図柄の組合せを構成する「ベル」の図柄が有効ライン22に引き込まれ、特定小役に対応する特定の図柄の組合せが有効ライン22に停止して、特定小役が入賞することを示すものである。
なお、ストップスイッチ42の操作順番を示唆する等、間接的にストップスイッチ42の操作順番を報知する内容を文字情報表示部33に表示しても良い。
【0118】
特定小役が当選したときに、文字情報表示部33に「左」、「中」又は「右」のいずれかが表示されれば、遊技者は、この表示によって特定小役の当選を知ることができる。さらに、表示された内容に従って、最初にオンすべきストップスイッチ42を決定すれば、いいかえればスロットマシン10で指示された順番でストップスイッチ42をオンすれば、特定小役に対応する特定の図柄の組合せを確実に有効ライン22に停止させ、特定小役を入賞させることができる。
【0119】
ところで、第2実施形態では、リール制御パターン報知選択手段69は、リール制御パターン報知手段による報知、すなわち文字情報表示部33での「左」、「中」又は「右」の表示を行うか否かを選択する。
ここで、リール制御パターン報知選択手段69は、遊技中に特定の条件を満たすときに、報知を行うように決定しても良い。あるいは、乱数を用いた抽選等によって報知を行うか否かを決定しても良い。
【0120】
さらには、役抽選手段61の抽選において、2種類のBBを設けておき、一方はBBゲームの一般遊技中に報知を行うBBとし、他方は報知を行わないBBとし、これらを抽選によって決定しても良い。そして、この場合は、リール制御パターン報知選択手段69は、役抽選手段61の抽選結果に基づいて、報知を行うか否かを選択しても良い。
【0121】
次に、第2実施形態におけるゲームの流れについて説明する。図10及び図11は、第2実施形態において、BBゲーム中の一般遊技における1遊技の流れを示すフローチャートである。図11は、図10に続くフローチャートである。なお、この例では、特定小役の当選時は、常にその旨を報知するようにしている。
先ずステップS31において、遊技制御手段60は、スタートスイッチ41がオンされたか否かを検知し続ける。遊技者がスタートスイッチ41をオンし、各リール31が始動されると、遊技制御手段60は、これを検知し、次のステップS32に進み、役抽選手段61による役の抽選を行う。
【0122】
ステップS32では、役抽選手段61は、BBゲームの一般遊技中は、この遊技状態専用の抽選テーブルを用いて、通常の小役やボーナスゲームに移行するためのシフト役の他、特定小役の抽選を行う。
次のステップS33では、遊技制御手段60は、特定小役が当選したか否かを判別する。そして、当選したと判別したときはステップS34に進み、当選していないと判別したときは図中、Cに進む。
【0123】
図中、Cに進んだ後は、通常のBBゲーム中の一般遊技における処理を行う。すなわち、一般の小役やシフト役が当選したときは、それらの役に対応する特定の図柄の組合せを有効ライン22に停止させ、それらの役が入賞するような引込み処理を行う。また、いずれの役にも入賞していないときは、いずれかの役に対応する特定の図柄の組合せが有効ライン22に停止しないように制御する。
【0124】
ステップS34では、リール制御パターン抽選手段68は、図9のリール制御パターンデータテーブル67から、パターン1〜パターン3のいずれかを抽選によって選択する。そして、ステップS35で、文字情報表示部33による「左」、「中」又は「右」のいずれかの文字の表示によって、抽選結果、すなわち選択したリール制御パターンを報知する。
【0125】
次のステップS36では、遊技用制御手段60は、第1(最初の)ストップスイッチ42がオンされたか否かを検知し続ける。そして、オンが検知されるとステップS37に進む。また、オンが検知されたときは、停止操作順番検知手段62は、左、中又は右のいずれのストップスイッチ42がオンされたかを検知する。
【0126】
ステップS37では、遊技用制御手段60は、選択されたリール制御パターン、及び第1ストップスイッチ42に対応する停止位置決定テーブルを選択する。例えば、パターン1が選択された場合において、第1ストップスイッチ42が左のストップスイッチ42であるときは、引込み用停止位置決定テーブルを選択し、第1ストップスイッチ42が中又は右のストップスイッチ42であるときは、最小移動用停止位置決定テーブルを選択する。
【0127】
そして、ステップS38に進み、リール停止制御手段63は、選択された停止位置決定テーブルに基づいて、第1ストップスイッチ42に対応する第1リール31を停止制御する。すなわち、引込み用停止位置決定テーブルが選択されたときは、特定小役に対応する特定の図柄の組合せを構成する「ベル」の図柄を有効ライン22に停止させる停止制御が行われる。一方、最小移動用停止位置決定テーブルが選択されたときは、第1ストップスイッチ42がオンされた瞬間のリール位置に基づき、停止可能位置の範囲内においてリール31の移動量が最も少ない位置にリール31を停止させる停止制御が行われる。
【0128】
次に、図11のステップS39に進み、遊技用制御手段60は、第2(2番目の)ストップスイッチ42がオンされたか否かを検知し続ける。そして、オンが検知されるとステップS40に進む。
ステップS40では、リール停止制御手段63は、ステップS37で選択された停止位置決定テーブルに基づいて、第2ストップスイッチ42に対応する第2リール31を停止制御する。
次にステップS41に進み、遊技用制御手段60は、第3(最後の)ストップスイッチ42がオンされたか否かを検知し続ける。そして、オンが検知されるとステップS42に進む。
【0129】
ステップS42では、ステップS40と同様に、リール停止制御手段63は、選択された停止位置決定テーブルに基づいて、第3ストップスイッチ42に対応する第3リール31を停止制御し、処理を終了する。
なお、ステップS42において、最後のリール31を停止制御するときは、ステップS32で当選しなかった役に対応する特定の図柄の組合せが有効ライン22に停止しないように制御する。停止してしまうときは、最後のリール31では、その役に対応する特定の図柄の組合せを構成する図柄のいわゆる蹴飛ばし処理を行う。
【0130】
(第3実施形態)
続いて、本発明の第3実施形態について説明する。
第3実施形態では、第2実施形態のように、BBゲームの一般遊技中は、特定小役が通常遊技時よりも高い確率で当選するように設定された抽選テーブルを用いて、役抽選手段61による役の抽選が行われる。ここで、特定小役は、第2実施形態と異なり、3種類(第1特定小役、第2特定小役、及び第3特定小役)設けられている。第1特定小役に対応する特定の図柄の組合せは、「プラム」-「プラム」-「プラム」である。また、第2特定小役に対応する特定の図柄の組合せは、「オレンジ」-「オレンジ」-「オレンジ」である。さらにまた、第3特定小役に対応する特定の図柄の組合せは、「ベル」-「ベル」-「ベル」である。
【0131】
図12は、第3実施形態におけるスロットマシン10の制御の概略を示すブロック図である。図12において、第1実施形態(図3)と同一部分には同一符号を付しており、以下の説明において、第1実施形態と重複する説明は省略する。
(特定小役当選報知手段)
第3実施形態では、BBゲームの一般遊技中において、上記の特定小役が当選したときは、いずれの特定小役が当選したかを報知する特定小役当選報知手段が設けられており、文字情報表示部33がその役割を果たす。
すなわち、第1特定小役が当選したときは、文字情報表示部33に「プラム」と表示される。同様に、第2特定小役の当選時には「オレンジ」と表示され、第3特定小役の当選時には「ベル」と表示される。
なお、文字による表示ではなく、「プラム」等の各図柄を画像表示するものであっても良い。
【0132】
(特定小役当選報知選択手段)
特定小役当選報知選択手段70は、上記の特定小役の当選を報知するか否かを選択するものである。
特定小役当選報知選択手段70は、第2実施形態におけるリール制御パターン報知選択手段69と同様に、遊技中に特定の条件を満たすときに、報知を行うように決定しても良い。あるいは、乱数を用いた抽選等によって報知を行うか否かを決定しても良い。
さらには、役抽選手段61の抽選において、2種類のBBを設けておき、一方はBBゲームの一般遊技中に報知を行うBBとし、他方は報知を行わないBBとし、これらを抽選によって決定しても良い。
【0133】
また、第3実施形態では、各リール31の図柄配列が第2実施形態と異なる。図13は、第3実施形態における各リール31の図柄配列を示す平面図である。図13では、図8と同様に、各リール31の図柄を展開して示すとともに、図柄番号を併記した平面図である。また、第1特定小役、第2特定小役、第3特定小役に対応する特定の図柄の組合せを構成するそれぞれの図柄「プラム」、「オレンジ」、及び「ベル」のみを示しており、図中、空欄になっている部分にも、所定の図柄が表示されている。
【0134】
図13において、左リール31には、3つの「プラム」、並びにそれぞれ5つの「オレンジ」及び「ベル」が配置されている。
また、中リール31については、3つの「オレンジ」、並びにそれぞれ5つの「プラム」及び「ベル」が配置されている。
さらにまた、右リール31については、3つの「ベル」、並びにそれぞれ5つの「プラム」及び「オレンジ」が配置されている。
【0135】
そして、3つの図柄が配置されている場合は、7図柄間隔で配置されている。さらに、5つの図柄が配置されている場合は、4又は5図柄間隔で配置されている。
ここで、各リール31の停止可能位置の範囲内を、上述と同様に、ストップスイッチ42の操作時におけるリール31の位置から5図柄までとする。
このとき、リール31に3つ配置されている図柄については、図柄の引込み制御により、少なくともいずれかの有効ライン22に停止するように、いいかえればその図柄が表示窓21内に出現するように、停止制御することができる。しかし、所望の有効ライン22に常に停止するように停止制御することはできない。
【0136】
これに対し、リール31に5つ配置されている図柄については、図柄の引込み制御により、所望の有効ライン22に常に停止するように停止制御することができる。
以上より、左リール31は、停止制御によって、「プラム」の図柄を所望の有効ライン22に常に停止させることはできないが少なくともいずれかの有効ライン22に停止させることができ、かつ、「オレンジ」及び「ベル」の図柄を所望の有効ライン22に常に停止させることができるようになっている。
【0137】
また、中リール31は、停止制御によって、「オレンジ」の図柄を所望の有効ライン22に常に停止させることはできないが少なくともいずれかの有効ライン22に停止させることができ、かつ、「プラム」及び「ベル」の図柄を所望の有効ライン22に常に停止させることができるようになっている。
【0138】
さらにまた、右リール31は、停止制御によって、「ベル」の図柄を所望の有効ライン22に常に停止させることはできないが少なくともいずれかの有効ライン22に停止させることができ、かつ、「オレンジ」及び「プラム」の図柄を所望の有効ライン22に常に停止させることができるようになっている。
【0139】
よって、例えば、遊技者は、「プラム」に係る第1特定小役が当選したことを知ったときは、左リール31に係るストップスイッチ42を最初にオンすれば、リール31の引込み制御によって、常に第1特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ライン22に停止させ、第1特定小役を入賞させることができる。
すなわち、最初に左リール31に係るストップスイッチ42をオンし、「プラム」の図柄の引込み処理が行われると、いずれかの有効ライン22には「プラム」の図柄が停止する。次に、中リール31及び右リール31に係るストップスイッチ42をそれぞれオンし、「プラム」の図柄の引込み処理が行われると、左リール31の「プラム」の図柄が停止しているいずれかの有効ライン22に、中リール31及び右リール31の「プラム」の図柄が停止する。
【0140】
これに対し、例えば、「プラム」に係る第1特定小役が当選した場合において、右リール31、中リール31、左リール31の順に停止させた場合は、右リール31と中リール31との各「プラム」の図柄が停止した有効ライン22に、左リール31の「プラム」の図柄を常に引き込むことはできない。
よって、「プラム」に係る第1特定小役が当選した場合は、左リール31を最初に停止させれば、引込み処理が行われることによって、必ず第1特定小役に対応する特定の図柄の組合せが有効ライン22に停止するが、中リール31又は右リール31を最初に停止させたときは、第1特定小役に対応する特定の図柄の組合せが有効ライン22に停止するとは限らない。
【0141】
このことは、第2特定小役及び第3特定小役についても同様である。
「オレンジ」に係る第2特定小役が当選した場合は、中リール31を最初に停止させれば、引込み処理が行われることによって、必ず第2特定小役に対応する特定の図柄の組合せが有効ライン22に停止するが、左リール31又は右リール31を最初に停止させたときは、第2特定小役に対応する特定の図柄の組合せが有効ライン22に停止するとは限らない。
【0142】
同様に、「ベル」に係る第3特定小役が当選した場合は、右リール31を最初に停止させれば、引込み処理が行われることによって、必ず第3特定小役に対応する特定の図柄の組合せが有効ライン22に停止するが、左リール31又は中リール31を最初に停止させたときは、第3特定小役に対応する特定の図柄の組合せが有効ライン22に停止するとは限らない。
【0143】
これにより、当選した特定小役がどの特定小役であるかが報知されれば、遊技者は、ストップスイッチ42を上記の順番によってオンすることで、その当選した特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ライン22に停止させることができるが、報知されないときは、当選した特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ライン22に停止させることができない場合がある。
【0144】
次に、第3実施形態におけるゲームの流れについて説明する。図14は、第3実施形態において、BBゲーム中の一般遊技における1遊技の流れを示すフローチャートである。なお、この例では、特定小役の当選時には常にその旨を報知するようにしている。
先ずステップS51において、遊技制御手段60は、スタートスイッチ41がオンされたか否かを検知し続ける。遊技者がスタートスイッチ41をオンし、各リール31が始動されると、遊技制御手段60は、これを検知し、次のステップS52に進み、役抽選手段61による役の抽選を行う。
【0145】
ステップS52では、役抽選手段61は、BBゲームの一般遊技中は、この遊技状態専用の抽選テーブルを用いて、ボーナスゲームに移行するためのシフト役の他、第1特定小役、第2特定小役及び第3特定小役の抽選を行う。
次のステップS53では、遊技制御手段60は、いずれかの特定小役が当選したか否かを判別する。そして、当選したと判別したときはステップS54に進み、当選していないと判別したときは図中、Eに進む。
【0146】
図中、Eに進んだ後は、通常のBBゲームの一般遊技中における処理を行う。すなわち、シフト役が当選したときは、シフト役に対応する特定の図柄の組合せが有効ライン22に停止するように引込み処理を行う。また、いずれの役にも当選していないときは、いずれかの役に対応する特定の図柄の組合せが有効ライン22に停止しないように制御する。
【0147】
ステップS54では、特定小役当選報知手段(文字情報表示部33)は、当選した特定小役に係る図柄を、「プラム」、「オレンジ」、又は「ベル」と報知(表示)する。
そして、次のステップS55で、リール停止制御手段63は、当選した特定小役に対応する引込み用停止位置決定テーブルを選択する。
【0148】
そして、ステップS56で、遊技用制御手段60は、いずれかのストップスイッチ42がオンされたか否かを検知し続け、オンされたことを検知したときはステップS57に進み、対応するリール31を停止制御する。
次いで、ステップS58で、遊技用制御手段60は、全てのリール31が停止したか否かを判別し、停止したと判別したときは、図示しないが、特定小役が入賞したか否かを検知するとともに、入賞を検知したときはその特定小役に対応するメダルの払出し等の処理を行ってから、本フローチャートによる処理を終了する。一方、ステップS58で全てのリール31が停止していないと判別したときは、ステップS56に戻る。
【0149】
なお、ステップS57において、最後のリール31を停止制御するときは、ステップS52で当選しなかった役に対応する特定の図柄の組合せが有効ライン22に停止しないように制御する。停止してしまうときは、最後のリール31では、その役に対応する特定の図柄の組合せを構成する図柄のいわゆる蹴飛ばし処理を行う。
【0150】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、例えば、以下のような種々の変形が可能である。
(1)第1実施形態では、特典付き遊技中での制御を例に挙げて説明したが、通常遊技や特別遊技中に、第1実施形態のような遊技状態を作り出すことも可能である。
同様に、第2実施形態及び第3実施形態では、BBゲーム中の一般遊技での制御を例に挙げて説明したが、通常遊技や特別遊技の終了後の遊技で、一定条件下で、第2実施形態や第3実施形態のような遊技状態を作り出すことも可能である。
【0151】
(2)本実施形態におけるリール制御パターンデータテーブル67は、例示であり、これに限定されるものではない。例えば、図4中、全てのリール31について引込み用停止位置決定テーブルを選択するパターンや、全てのリール31について最小移動用停止位置決定テーブルを選択するパターン等を設けても良い。
【0152】
(3)第1実施形態では、特典付き遊技に移行する場合において、報知を行う第1遊技態様と、報知を行わない第2遊技態様とを設けた。しかし、これに限られず、リール制御パターン報知選択手段69は、特典付き遊技中に、1遊技ごとに、リール制御パターンを報知するか否かを例えば抽選によって選択するようにしても良い。同様に、第2実施形態や第3実施形態においても、特定小役が当選した遊技ごとに、報知を行うか否かを抽選等によって決定しても良い。
【0153】
(4)本実施形態では、引込み用停止位置決定テーブル、及び最小移動用停止位置決定テーブルを用いて、リール31の停止位置を決定した。しかし、これらの停止位置決定テーブルを使用せずにリール31の停止位置を決定しても良い。例えば、ストップスイッチ42がオンされたときに、停止可能位置を検索し、その停止可能位置の範囲内で、適切な停止位置を決定することも可能である。
【0154】
(5)第3実施形態において、特定小役は3つ設けたが、これに限らず、いくつ設けても良い。また、特定小役に対応する特定の図柄の組合せを構成する図柄の配列についても第3実施形態で示したものに限定されるものではない。いずれか1つのリール31には、リール31の停止制御によって特定小役に対応する特定の図柄の組合せを構成する図柄を所望の有効ライン22に常に停止させることはできないが少なくともいずれかの有効ライン22に停止させることができるようにすれば良い。さらに、他のリール31には、リール31の停止制御によって特定小役に対応する特定の図柄の組合せを構成する図柄を所望の有効ライン22に常に停止させることができるようにすれば良い。
【0155】
(6)第2実施形態では、特定小役の当選時は、その特定小役に対応する特定の図柄の組合せを構成する図柄を所望の有効ライン22に常に停止可能なように、特定小役に対応する特定の図柄の組合せを構成する「ベル」の図柄を配置した。しかし、これに限らず、「ベル」の図柄の引込み制御が行われた場合であっても、特定小役に対応する特定の図柄の組合せが有効ライン22に停止する確率が100%にはならないように「ベル」の図柄を配置しても良い。例えば、リール31の図柄配列の一部に、「ベル」の図柄を6図柄間隔で配置しても良い。このようにすれば、図柄の引込み可能な範囲がストップスイッチ42の操作時の図柄から5図柄以内と設定したときは、特定小役が当選し、かつ引込み用停止位置決定テーブルが選択されたとしても、特定小役に対応する特定の図柄の組合せが有効ライン22に停止する確率が100%にならないようにすることができる。
また、図柄の引込み可能な範囲は、本実施形態で示したように、ストップスイッチ42の操作時の図柄から5図柄以内ということに限定されるものではなく、これより狭い範囲又は広い範囲のいずれであっても良い。
【0156】
(7)本実施形態では、引込み用停止位置決定テーブル及び最小移動用停止位置決定テーブルを用いたが、これ以外の停止位置決定テーブルを用いても良い。
例えば第2実施形態において、「ベル」の図柄を有効ライン22に停止させないことを積極的に行うもの、例えばストップスイッチ42の操作タイミングでは表示窓21内に「ベル」の図柄が停止してしまう場合であっても、いわゆる蹴飛ばし処理によって表示窓21外に「ベル」の図柄を停止させるようにする停止位置決定テーブルを用いても良い。あるいは、「ベル」の図柄が有効ライン22に停止しにくい制御を行うもの、例えば「ベル」の図柄の有効ライン22への引込み制御を行うものの、特定の位置でストップスイッチ42が操作されたときに限って引込み制御を行う停止位置決定テーブルを用いても良い。
【0157】
【発明の効果】
(請求項1)
請求項1の発明によれば、特定小役の当選時に、リール制御パターン報知手段により報知が行われたときは、遊技者は、報知された内容に従って所定の操作順番でストップスイッチを操作すれば、特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させて、特定小役を入賞させることができる。
【0158】
(請求項2)
請求項2の発明によれば、特定小役の当選時に、リール制御パターン報知手段により報知が行われたときは、遊技者は、報知された内容に従って最初に所定のストップスイッチを操作すれば、他のストップスイッチについては、どのような操作順番で操作しても、特定小役に対応する特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させて、特定小役を入賞させることができる。
【0159】
(請求項3)
請求項3の発明によれば、報知を行うか否かの選択条件を種々設けることにより、多彩な遊技内容にすることができる。さらに、報知の有無により、遊技者のメダル獲得枚数に差を設けることができる。
【0160】
(請求項4)
請求項4の発明によれば、報知の有無により、通常遊技の内容を多彩なものにすることができるとともに、通常遊技中における遊技者のメダル獲得枚数に差を設けることができる。
【0161】
(請求項5)
請求項5の発明によれば、報知の有無により、特別遊技の内容を多彩なものにすることができるとともに、特別遊技中における遊技者のメダル獲得枚数に差を設けることができる。
【0162】
(請求項6、請求項7、請求項8)
請求項6、請求項7、請求項8の発明によれば、第1遊技態様の遊技と第2遊技態様の遊技とで、遊技者が獲得できるメダル枚数に差を設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の第1実施形態におけるスロットマシンの外観を示す正面図である。
【図2】
(a)は、第1実施形態における左、中及び右リールの外周面に配列された図柄を展開して示す平面図である。(b)は、一部の小役に対応する特定の図柄の組合せと、それに対応するメダルの払出し枚数を示すものである。
【図3】
第1実施形態のスロットマシンの制御の概略を示すブロック図である。
【図4】
第1実施形態のリール制御パターンデータテーブルを示す図である。
【図5】
引込み用停止位置決定テーブルを示す図である。
【図6】
第1実施形態において、第1遊技態様での特典付き遊技中のゲームの流れを示すフローチャートである。
【図7】
第1実施形態において、第1遊技態様での特典付き遊技中のゲームの流れを示すフローチャートであり、図6に続くフローチャートである。
【図8】
第2実施形態における各リールの図柄配列を示す平面図である。
【図9】
第2実施形態のリール制御パターンデータテーブルを示す図である。
【図10】
第2実施形態において、BBゲーム中の一般遊技における1遊技の流れを示すフローチャートである。
【図11】
第2実施形態において、BBゲーム中の一般遊技における1遊技の流れを示すフローチャートであり、図10に続くフローチャートである。
【図12】
第3実施形態におけるスロットマシンの制御の概略を示すブロック図である。
【図13】
第3実施形態における各リールの図柄配列を示す平面図である。
【図14】
第3実施形態において、BBゲーム中の一般遊技における1遊技の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 スロットマシン
20 フロントパネル
21 表示窓
22(22a、22b、22c、22d、22e) 有効ライン
23 メダル投入口
24 有効ラインランプ
31 リール
32 モータ
33 文字情報表示部(リール制御パターン報知手段、特定小役当選報知手段)
41 スタートスイッチ
42 ストップスイッチ
60 遊技用制御手段
61 役抽選手段
62 停止操作順番検知手段
63 リール停止制御手段
64 特別遊技中遊技制御手段
65 特典付き遊技抽選手段
66 特典付き遊技中遊技制御手段
67 リール制御パターンデータテーブル
68 リール制御パターン抽選手段
69 リール制御パターン報知選択手段
70 特定小役当選報知選択手段
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2006-01-13 
出願番号 特願2000-354779(P2000-354779)
審決分類 P 1 651・ 121- YA (A63F)
P 1 651・ 4- YA (A63F)
最終処分 維持  
前審関与審査官 吉村 尚  
特許庁審判長 二宮 千久
特許庁審判官 塩崎 進
渡部 葉子
登録日 2002-04-26 
登録番号 特許第3302976号(P3302976)
権利者 サミー株式会社
発明の名称 スロットマシン  
代理人 中村 正  
代理人 中村 正  

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