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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
審判199935003 審決 特許
無効200680233 審決 特許

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審決分類 審判 全部無効 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  A63F
審判 全部無効 2項進歩性  A63F
審判 全部無効 特36条4項詳細な説明の記載不備  A63F
管理番号 1148667
審判番号 無効2006-80006  
総通号数 86 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1997-09-16 
種別 無効の審決 
審判請求日 2006-01-17 
確定日 2006-12-11 
事件の表示 上記当事者間の特許第3536272号発明「電子式ホール遊技機」の特許無効審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第3536272号の請求項1及び2に係る発明についての特許を無効とする。 審判費用は、被請求人の負担とする。 
理由 第1.手続の経緯
1.本件特許第3536272号の請求項1及び2に係る発明は、平成8年3月12日に出願され、平成16年3月26日に特許の設定登録がなされた。

2.これに対して、平成18年1月17日に、請求人である黒田博道より、本件特許の請求項1及び2に係る発明は特許法第36条第6項第1号及び第4項に規定する要件を満たしておらず、さらに、当該請求項1及び2に係る発明は、特許法第29条第2項の規定に違反し特許されたものであるから無効であるとの理由で特許を無効とする旨の審判が請求された。

3.これを受けて、平成18年2月2日付けで、被請求人である株式会社シリウスに対して答弁が指令され、これに対して、被請求人から、その指定期間内である平成18年4月5日付けで答弁書の提出がなされた。

4.そして、当審より、平成18年4月25日(発送日18年4月28日)に、請求人に対して答弁書の副本を送付するとともに職権審理結果通知書を通知し、被請求人に対して無効理由通知書を通知したところ、請求人から、その指定期間内の平成18年5月29日に弁駁書及び意見書の提出がなされ、被請求人から、その指定期間内の平成18年5月29日に、意見書の提出がなされた。

第2.本件発明
本件特許第3536272号の請求項1及び請求項2に係る発明(以下、「本件発明」という。)は、本件の特許明細書及び図面の記載からみて、その設定登録時の特許請求の範囲の請求項1及び請求項2に記載された以下の事項により特定されるものである。

「【請求項1】 ゲームプログラムを記憶したROMと、確率的計算等による当たり外れの決定、賞品の払出し等のゲームプログラム中の画像表示に関与しない部分を実行してゲームの進行を制御する第1のCPUと、ゲームプログラム中の画像表示に関与する部分を実行して画像表示を制御する第2のCPUと、電子表示器と、これらを格納する筐体とを備え、筐体は枠体と枠体に着脱可能に取り付けられた扉とを有し、電子表示器と第2のCPUとは枠体内に格納され、ゲームプログラムを記憶したROMと第1のCPUとは扉内に格納されていることを特徴とする電子式ホール遊技機。」(以下、「本件第1発明」という。)

「【請求項2】 ゲームプログラム中の画像表示に関与する部分を一時的に格納するRAMを備え、前記RAMは枠体内に格納されていることを特徴とする請求項1に記載の電子式ホール遊技機。」(以下、「本件第2発明」という。)

第3.当事者の主張
1.請求人の主張
請求人は、審判請求書において、特許第3536272号の特許を無効とする、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求めることを請求の趣旨とし、本件発明の特許を無効とすべき理由として以下の(1)及び(2)の2点により、本件発明は無効とされるべきものであると主張する。

(1)特許法第36条違反
本件特許は、特許法第36条第6項第1号及び同第4項に規定する要件を満たしていないので、特許法第123条第1項第4号の規定により無効とされるべきである。(以下、「無効理由1」という。)

具体的には、
「本件特許は、分説した構成bが下記の通りとなっている。

b.電子表示器と第2のCPUとは枠体内に格納され、
ゲームプログラムを記憶したROMと第1のCPUとは扉内に格納されていることを特徴とする

ここで、「ゲームプログラムを記憶したROMと第1のCPUとは扉内に格納されている」との記載中、「扉内に格納」の意味が理解できない。
発明の実施の形態でも、「ROM1とROM2とCPU1とは、扉1b内に格納されている。」と記載されているのみであり、それ以外の具体的記載がない。また、図面にも具体的な記載がない。
一方、発明の実施の形態では、「ゲームスタートボタンと操作ボタンとは扉1bに取り付けられている。」と記載され、「取り付け」と前記「格納」とを区別して使用している。
従って、基板が入ったケースが扉に固定されている場合を含まないことは理解できるものの、扉が中空状に形成され、その中空の扉の内部にゲームプログラムを記憶したROMと第1のCPUとが格納されているとでも考えるしかない。
この点に関して、発明の詳細な説明に具体的な説明がない。」
という主張である。

(2)特許法第29条第2項違反
本件発明は、甲第1号証乃至甲第6号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定に違反して特許されたものであるから、その特許は特許法第123条第1項第2号の規定により無効とされるべきである。 (以下、「無効理由2」という。)

甲第1号証:特開平5-237234号公報
甲第2号証:特開平5-305172号公報
甲第3号証:特開平7-289712号公報
甲第4号証:特開平6-23134号公報
甲第5号証:特開平7-144041号公報
甲第6号証:登録実用新案第3010399号公報

2.被請求人の主張
被請求人は、答弁書において、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求め、無効審判の請求人が主張する、無効の理由について、以下(1)及び(2)のように反論している。

(1)特許法第36条違反について
例えば「玄関ドア」とは、玄関の開口を開閉する面板のみならず、面板に取り付けられた郵便受けの箱体、面板に取り付けられた覗き窓、面板に取り付けられた把手等、面板に付属する諸部材をも含む概念である。従って当然に、構成b中の文言「扉」は、枠体の開口を開閉する面板のみならず、面板に附属する諸部材をも含む概念である。ところで、ROMやCPUを扉に配設する場合、剥き出しのまま扉の面板から突出させて配設することは先ず考えられない。常識的に考えれば、面板に形成した凹部内に格納し、或いは凹部を形成しない面板に取り付けた何らかの保護空間内にROMやCPUを格納するであろう。このような構成を文言「扉内に格納」から読み取ることは、当業者にとって、何ら困難ではなく、当業者による本願発明の実施が前記文言に起因して妨げられるとの無効審判請求人の主張は全く的外れである。
無効審判請求人は、本件特許発明の構成b中の文言「扉内に格納」は、基板が入ったケースが扉に固定されている場合を含まないと主張しているが、前述の如く、「扉」は固定されたケースも含む概念なので、「扉内に格納」は当然、基板が入ったケースが固定される場合も含む。

(2)特許法第29条第2項違反について
本件発明は、請求人が提出した甲第1号証乃至甲第6号証に基づき当業者が容易に発明をすることができたものではない。

第4.当審で通知した無効理由の概要
本件第1発明及び本件第2発明は、刊行物である下記の第1引用例及び第2引用例に記載の発明、ならびに、周知事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定に違反して特許されたものであり、本件発明の特許は、同法第123条第1項第2号の規定により、無効にすべきものである。(以下、「当審無効理由」という。)

第1引用例:特開平6-142307号公報
第2引用例:特開平3-198884号公報

第5.当審の判断1(無効理由1について)
1.株式会社岩波書店広辞苑第五版によれば、「格納」とは、「しまい入れること。」を意味し、「内」とは、「一定の範囲のうち。」を意味しており、そもそも、本件発明の「ROMと第1のCPUとは扉内に格納されている」の意味が、ROMと第1のCPUが扉の一定の範囲のうちにしまい入れられていることであることは、字句から明らかなことであって、本件発明の「扉内に格納」の意味は、理解できるものである。


2.本件特許明細書の「【発明が解決しようとする課題】電子表示器と、画像制御を行う第2のCPUとは高価なので、電子式ホール遊技機の交換に際して筐体を含む全ての部品を交換すると、電子式ホール遊技機の交換に要する費用が高くなる。」(【0003】段落)、及び、「電子式ホール遊技機の交換に際しては、・・・ROMと・・・第1のCPUとは枠体に着脱可能に取り付けられた扉内に格納されているので、電子式ホール遊技機の交換に際しては、ゲームプログラムを記憶したROMと第1のCPUとを格納した扉を、別のゲームプログラムを記憶したROMと別の第1のCPUとを格納した別の扉に交換すれば良い。」(【0004】段落、【0011】段落)との記載からもわかるように、本件発明は、ゲームプログラムを記憶したROMと第1のCPUが扉内に格納される構成にしたことで、扉とゲームプログラムを記憶したROM及び第1のCPUとを一体的に交換できるようにしたことに技術的意義があるのであって、扉に対してゲームプログラムを記憶したROM及び第1のCPUをどのように配置するかについて特定されなければならないものではない。
してみれば、扉とゲームプログラムを記憶したROM及び第1のCPUとを一体的に交換できるようにするという技術的意義が明確である本件発明において、扉に対するゲームプログラムを記憶したROM及び第1のCPUの配置は、具体的な説明がなくとも当業者であれば、電子回路技術一般で広く知られている、ROM及びCPUといった電子部品を配置するための技術に基づき適宜設計し得るものであり、特許明細書に「ROM1とROM2とCPU1とは、扉1b内に格納されている。」と記載されているのみで、それ以外の具体的記載がないからといって、当業者が発明を実施し得ないとはいえない。
また、上記のとおり、「ゲームプログラムを記憶したROMと第1のCPUとは扉内に格納されている」との記載による発明特定事項の技術的意義は、明らかなものであって、発明の詳細な説明に記載した範囲を超えるものではないので、本件発明は、発明の詳細な説明に記載されたものである。

3.発明の実施の形態では、扉に対する部品の配置として、「ROM1とROM2とCPU1」は「格納」と表現され、「ゲームスタートボタンと操作ボタン」は「取り付け」と表現されている。
上記表現の違いについて考察すると、発明の詳細な説明において、ROM1とROM2とCPU1は、扉と一体的に交換する構成として特定されているものであるが、ゲームスタートボタン及び操作ボタンは、扉と一体的に交換する構成とは特定されていないこと、あるいは、周知の遊技機において、ROM1とROM2とCPU1は、プレイヤの操作とは無関係な構成であって、一般的には、プレイヤが触れない配置となっているものであるが、ゲームスタートボタン及び操作ボタンは、プレイヤの操作と関連する構成であって、プレイヤが操作できるように配置されるものであること、といった扉に対する配置における違いが存在していることによって、「ROM1とROM2とCPU1」と「ゲームスタートボタンと操作ボタン」とは、扉への配置について、異なる文言により区分けして表現されていることがわかる。
そして、「格納」及び「取り付け」という表現の違いは、上記「ROM1とROM2とCPU1」と「ゲームスタートボタンと操作ボタン」の特質の違いをイメージしやすいように選択されているものであるといえる。
しかし、本件発明の技術的意義を考えれば、「ROM1とROM2とCPU1」は、扉に対しての配置を具体的に特定されなければならないものではなく、「ゲームスタートボタンと操作ボタン」もプレイヤが操作できるようになっていることが充足されれば、扉に対しての配置を具体的に特定されなければならないものではないので、本件の発明の詳細な説明において、「格納」及び「取り付け」という2つの表現が用いられているからといって、「格納」と表現される事項から「取り付け」という態様のものが排除されるわけではない。
すなわち、特許明細書において、扉に対する部品の配置として、「格納」及び「取り付け」という2つの表現がなされているからといって、ただちに本件発明の「格納」に「基板が入ったケースが扉に固定されている場合」が含まれないといえるものではなく、本件発明の「格納」に「基板が入ったケースが扉に固定されている場合」が含まれるか否かは、電子回路技術一般で広く知られている、ROM及びCPUといった電子部品を配置するための技術に基づき判断されるものである。

4.以上のとおり、本件発明の「扉内に格納」の意味は、理解できるものであり、本件発明は、発明の詳細な説明に基づき当業者が発明を実施し得るものなので、本件特許は、特許法第36条第6項第1号及び同第4項に規定する要件を満たすものである。

第6.当審の判断2(当審無効理由について)
1.引用例に記載の発明
(1)第1引用例に記載の発明
第1引用例には、以下の事項が記載されている。

(1-1)「表示状態が変化可能な可変表示装置を有し、該可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様になった場合に所定の遊技価値が付与可能となる可変表示装置付遊技機であって、
前記可変表示装置の表示状態を遊技者に表示するための表示窓が形成され、遊技機の前面側を構成している前面構成部材と、
該前面構成部材が着脱自在に取付けられた遊技機枠体とを含み、
前記可変表示装置は、前記表示窓に対応する位置となるように前記遊技機枠体側に配設されていることを特徴とする、可変表示装置付遊技機。」(【特許請求の範囲】)

(1-2)「【発明が解決しようとする課題】・・・この種の従来の可変表示装置付遊技機に設けられている可変表示装置は、近年比較的高価なものが用いられる傾向にある。ところが、従来の可変表示装置付遊技機においては、遊技場に設置されている遊技機のイメージチェンジを図るべく前記前面構成部材を他の種類のものに取替えた場合には、その前面構成部材に前記可変表示装置が取付けられていたために、その高価な可変表示装置も前面枠構成部材と共に取替える状態となり、前面構成部材の交換に際してコストが高くつくという欠点があった。
本発明は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、前面構成部材を交換する際のコストを極力抑えることのできる可変表示装置付遊技機を提供することである。」(段落【0003】?【0004】)

(1-3)「【作用】本発明によれば、遊技機の前面側を構成している前面構成部材に、可変表示装置の表示状態を遊技者に表示するための表示窓が形成されており、その前面構成部材が遊技機枠体に着脱自在に取付けられている。そして、可変表示装置が、前記表示窓に対応する位置となるように遊技機枠体側に配設されているために、可変表示装置をその遊技機枠体側に残したままの状態で前面構成部材を他の種類のものに交換することが可能となる。」(段落【0006】)

(1-4)「図1は、可変表示装置付遊技機の一例のパチンコ遊技機1を示す全体正面図である。パチンコ遊技機1の前面枠2の右下隅には、回動調整可能な打球操作ハンドル6が設けられており、遊技者がこの打球操作ハンドル6を操作することにより、玉貯留皿3上に貯留されているパチンコ玉を1つずつ遊技盤7前面に形成されている遊技領域8内に打込むことができる。遊技領域8には、複数種類の図柄を可変表示することにより表示状態が変化可能な可変表示装置9が臨んでいる。この可変表示装置9の周囲を囲む状態で飾り部材10が遊技盤7に設けられている。
遊技領域8には、始動入賞口16a,16b,16cが設けられており、遊技領域8内に打込まれたパチンコ玉が始動入賞領域16a,16b,16cに入賞すれば、その始動入賞玉が始動入賞玉検出器17a,17b,17cにより検出される。その検出出力に基づいて、可変表示装置9が可変開始された後停止制御され、停止時の表示結果が特定の表示態様(たとえば777)となった場合に、可変入賞球装置11の開閉板12が開成されて遊技者にとって有利な第1の状態となる。この開閉板12は、ソレノイド13が励磁されていない通常の状態では閉成して遊技者にとって不利な第2の状態となっているが、ソレノイド13が励磁されることにより開成して第1の状態となる。」(段落【0008】?【0009】)

(1-5)「図2は、パチンコ遊技機1の一部内部構造を示す全体背面図である。遊技盤7の裏面側には機構板18が設けられており、その機構板18には、開口20が形成されている。この開口20に対応する位置に、可変表示装置を構成しているLCDユニット30が設けられる。このLCDユニット30は、取付孔51にビス止めすることにより機構板18の裏面側に固定されている。この状態で、LCDユニット30の表示部88(図5参照)が遊技盤7前面側から視認できる。LCDユニット30はカバーで覆われており、そのカバー内には、マイコンインターフェイス41やLCD制御用マイクロコンピュータ42が実装された基板40がビスにより取付けられている。基板40の図示左側には、コネクタ44が設けられているとともに、制御用データ格納手段の一例のROMカセット45が着脱自在に設けられている。」(段落【0013】)

(1-6)「機構板18には、さらに、ゲーム制御用基板26を収納したゲーム制御用基板ボックス25が設けられている。このゲーム制御用基板26は、パチンコ遊技機1の遊技制御を行なうものであり、その図示左側に、コネクタ72,73が設けられている。コネクタ72とコネクタ44とが電気的に接続され、ゲーム制御用基板26と可変表示装置の基板40との間でデータの伝送が可能に構成されている。・・・ゲーム制御用基板26には、制御用データ格納手段の一例のROMカセット27が着脱可能に設けられている。このROMカセット27には、パチンコ遊技機1のゲーム制御を行なうための制御用データの一例のプログラムが記憶されており、そのプログラムに従ってゲーム制御用基板26に実装されているチップCPU240(図18参照)が動作し、可変表示装置9や可変入賞球装置11等が制御される。」(段落【0014】)

(1-7)「図3は、パチンコ遊技機1を構成する主要部を分解した分解斜視図である。パチンコ遊技機1は、主に、前面枠2と遊技盤7と遊技機枠体の一例の外枠102とから構成されている。前面枠2には、ガラス扉301と前面板3とが開閉自在に設けられている。・・・前面枠2の裏面側には、遊技盤7と機構板18とを保持するためのミドルプレート107が取付けられている。さらにミドルプレート107の裏面側には突起101a,101bが設けられている。
一方、遊技盤7の上下位置には、嵌合孔100a,100bが穿設されており、この嵌合孔100a,100bを前面枠2側の突起101a,101bに嵌合させて遊技盤7を前面枠2に対し位置合わせする。その状態で、前述した回動レバー23を反時計回り方向に回動させることにより、遊技盤7がミドルプレート107側に押しつけられた状態で固定される。この遊技盤7には、ほぼ中央に表示窓の一例の開口300が形成されており、この開口300の周囲に飾り部材10が設けられている。そして、前述したように、この開口300の位置に可変表示装置9の表示部が臨むように構成されており、遊技者がこの開口300から可変表示装置9の表示部を視認することが可能となる。遊技盤7には、さらに開口105とその開口の前面側をカバーする飾り部材106とが設けられている。
機構板18には、前記開口300に対応する位置に開口20が形成されており、この開口20にLCDユニット30が位置するようにLCDユニット30が取付けられる。図中121はビス孔(図5参照)であり、後述するように、LCDユニット30の上下方向の取付位置を変更調整できるように構成されている。・・・遊技盤7が取付けられた前面枠2と機構板18とが外枠102に対し回動自在および取外し可能に設けられ、パチンコ遊技機1が構成される。遊技盤7と前面枠2とにより、前記可変表示装置の表示状態を遊技者に表示するための表示窓が形成され、遊技機の前面側を構成している前面構成部材が構成されている。」(段落【0017】?【0020】)

(1-8)「図9は、他の例のパチンコ遊技機1の一部内部構造を示す全体背面図である。図2に示したパチンコ遊技機1と同じ機能を有する同じ部品に対しては同じ参照番号を付し、ここでは、図2に示したパチンコ遊技機1との相違点について主に説明する。図2に示したパチンコ遊技機1の場合には、制御用データ格納手段の一例のROMカセット27がゲーム制御用基板26に着脱自在に設けられていたが、この図9のパチンコ遊技機1の場合には、遊技盤7の裏面側に制御用データ格納手段の一例のROM70が固定されて設けられている。そして、遊技盤7とともにROM70を他のものに交換することにより、新たな遊技制御が行なわれるように構成されている。このROM70は基板90に実装され、シリコン91により基板90に固められた状態で固定的に設けられている。そして、ROM70が設けられた基板90を収納するROMケース92が遊技盤7の裏面側に取外し不能な状態で固定的に設けられている。この基板90と中継端子基板28とが配線ケーブル93により接続されており、基板90とゲーム制御用基板26とが、中継端子基板28のコネクタ94,コネクタ95を介して電気的に接続されている。そして、ROM70に記憶されている制御用のプログラムに従ってゲーム制御用基板26が動作してパチンコ遊技機1がゲーム制御される。」(段落【0036】)

(1-9)「図10は、さらに他の例のパチンコ遊技機1の一部内部構造を示す全体背面図である。図2に示したパチンコ遊技機1と同じ機能を有する同じ部品については同じ参照番号を付し、ここでは、図2に示したパチンコ遊技機1との相違点について主に説明する。・・・この図10に示すパチンコ遊技機1には、表示用データを専用に記憶しているROMカセットは設けられておらず、ゲーム制御用基板26に設けられている制御用データ格納手段の一例のROMカセット112によりその表示用データ専用のROMカセットが兼用構成されている。このROMカセット112の構成が図11に示されている。
図11は、ROMカセット112の構成を示す説明図であり、(a)は下方から見た図、(b)は正面から見た図である。ROMカセット112内には、基板113が内蔵されており、この基板113には、賞球データを記憶する賞球データ記憶部115と、ゲーム制御用データを記憶するゲーム制御用データ記憶部116と、可変表示装置9による表示データ(図柄データ)を記憶する表示データ記憶部117とが形成されている。賞球データとは、どこの入賞口にパチンコ玉が入賞した場合には何個賞品玉を払出すかというデータであり、ゲーム制御用データとは、可変表示装置9や可変入賞球装置11を制御してゲームを制御するための制御用のプログラムであり、表示データとは、可変表示装置9により表示される図柄に関するデータである。」(段落【0037】?【0038】)

(1-10)「本実施例ではパチンコ機,スロットマシンともに前面枠に対し遊技盤あるいは表示パネルを交換するようにしたが、遊技盤や表示パネルは前面枠から取外さないように構成し、交換の際には前面枠ごと交換するようにしてもよい。」(段落【0045】)

上記(1-1)?(1-7)、(1-9)及び(1-10)の記載によれば、第1引用例には、以下の発明が記載されているものと認められる。

「前面枠2と機構板18とが外枠102に対し回動自在および取外し可能に設けられ、
前面枠2には、ガラス扉301と前面板3とが開閉自在に設けられ、遊技盤7が前面枠2から取外さないように取付けられており、
遊技盤7前面には、遊技領域8が形成され、遊技領域8には、可変入賞球装置11があり、
遊技盤7には、開口300が形成されており、
機構板18には、前記開口300に対応する位置に開口20が形成されており、この開口20の裏面側に、可変表示装置を構成しているLCDユニット30が固定して設けられ、
LCDユニット30は、カバーで覆われており、そのカバー内には、LCD制御用マイクロコンピュータ42が実装された基板40がビスにより取付けられており、
機構板18には、ゲーム制御用基板26を収納したゲーム制御用基板ボックス25が設けられ、
ゲーム制御用基板26には、パチンコ遊技機1のゲーム制御を行なうためのプログラムに従って動作し可変表示装置9や可変入賞球装置11等を制御するチップCPU240が実装され、ROMカセット112が着脱可能に設けられ、
ROMカセット112内には、可変表示装置9や可変入賞球装置11を制御してゲームを制御するための制御用のプログラムであるゲーム制御用データを記憶するゲーム制御用データ記憶部116と、可変表示装置9により表示される図柄に関するデータである表示データを記憶する表示データ記憶部117とが形成されているパチンコ遊技機1。」(以下、「引用発明」という。)

(2)第2引用例に記載の発明
第2引用例には、以下の事項が記載されている。

(2-1)「本実施例においては電気的遊技機器制御用の電気的制御装置を恒久的に使用可能な第1電気的制御装置47と、遊技盤4を交換する度に交換を要する第2電気的制御装置48とに分割し、第1電気的制御装置47はパチンコ機1の本体側に、第2電気的制御装置48は遊技盤4の裏面側にそれぞれ取り付ける。
第1電気的制御装置47は各種電気部品を有する第1制御基板50を・・・収納したもので・・・第1制御基板50には電力増幅器55a、・・・予め定められた音声を生成するアンプ59、コンデンサ60等よりなる音声領域61等を設け、各種電気部品は裏面のプリント配線によって機能的に接続してある。・・・
第2電気的制御装置48は各種電気部品を有する第2制御基板62を・・・収納したもので・・・第2制御基板62には演算処理手段たるCPU、制御データ記憶手段たるROM、変動データ記憶手段たるRAMを一体的に組んだワンチップ・マイクロコンピュータ68・・・等を設け、各種電気部品は裏面のプリント配線によって機能的に接続してあり・・・各種電気的遊技機器や各種表示器への制御信号を出力する。」(第4ページ左上欄第14行?第5ページ左上欄第10行)

(2-2)「第2電気的制御装置48を遊技盤4の裏面側に設けられた入賞球集合樋4aの背面へ着脱自在に取り付け、接続線75を介して遊技盤4の各種電気的遊技機器と接続すれば、変動入賞装置10等の電気的遊技機器と第2電気的制御装置48を接続する接続線75の長さを短くでき、接続用コネクタがコネクタピン73から抜け落ちたり、接続線75の途中が断線したりといった事故が生ずるのを防げると共に、接続線75内を流れる電気信号中に混入した外部ノイズによって第2制御基板62上の集積回路や各種電気部品が誤動作するのを防げる。
すなわち、これらの相乗効果によって第1電気的制御装置47と第2電気的制御装置48に分割構成した電気的制御装置による電気的遊技機器の制御動作を安定ならしめ、極めて信頼性の高いパチンコ機1とすることができる。」(第5ページ右下欄第12行?第6ページ左上欄第8行)

2.本件第1発明について
(1)本件第1発明と引用発明との対比
(1-1)引用発明における「LCD制御用マイクロコンピュータ42」は本件第1発明の「ゲームプログラム中の画像表示に関与する部分を実行して画像表示を制御する第2のCPU」に相当し、以下同様に、「LCDユニット30」は「電子表示器」に、「外枠102」及び「前面枠2」は「筐体」に、「外枠102」は「枠体」に、「前面枠2」は「扉」に、「パチンコ遊技機1」は「電子式ホール遊技機」にそれぞれ相当する。

(1-2)パチンコ遊技機のゲーム制御において、確率的計算等による当たり外れの決定、賞品の払出し等が行われることは、例をあげるまでもなく周知のことであり、引用発明の「パチンコ遊技機1のゲーム制御を行なうためのプログラムに従って動作し可変表示装置9や可変入賞球装置11等を制御するチップCPU240」は、本件第1発明の「確率的計算等による当たり外れの決定、賞品の払出し等のゲームプログラム中の画像表示に関与しない部分を実行してゲームの進行を制御する第1のCPU」に相当するものである。

(1-3)上記1.(1)(1-9)で摘記したように引用発明は、「表示用データを専用に記憶しているROMカセットは設けられておらず、ゲーム制御用基板26に設けられている制御用データ格納手段の一例のROMカセット112によりその表示用データ専用のROMカセットが兼用構成されている」点において図2に示されたパチンコ遊技機1と相違するものである。
そして、上記「表示用データを専用に記憶しているROMカセット」は、上記1.(1)(1-9)で参照される図10と図2の比較からもわかるように「ROMカセット45」のことであり、上記1.(1)(1-5)で摘記した「制御用データ格納手段の一例のROMカセット45」との記載によれば、「ROMカセット45」は「制御用データ格納手段の一例」である。
ところで、上記1.(1)(1-6)で摘記した「制御用データの一例のプログラム」、ならびに、上記1.(1)(1-9)で摘記した「賞球データとは、どこの入賞口にパチンコ玉が入賞した場合には何個賞品玉を払出すかというデータ」及び「表示データとは、可変表示装置9により表示される図柄に関するデータである」との記載等によれば、第1引用例において、制御用データがプログラムを意味し、他のデータと区別されていることは、当業者に自明のことである。
そして、図2に示されたパチンコ遊技機1において、ゲーム制御がROMカセット27及びCPU240によってなされていること、ならびに、ROMカセット45の配置を考えれば、ROMカセット45における制御用データが、LCD制御マイクロコンピュータ42を制御するためのプログラムを含むものであることもまた当業者にとって自明のことである。
してみれば、表示用データ専用のROMカセットが兼用構成されている引用発明の「ROMカセット112」内には、LCD制御マイクロコンピュータ42を制御するためのプログラムが形成されているといえるのであるから、引用発明の「ROMカセット112」は、本件第1発明の「ゲームプログラムを記憶したROM」に相当するものである。

(1-4)引用発明において、LCDユニット30、LCD制御用マイクロコンピュータ42、チップCPU240、及び、ROMカセット112は、機構板18に対して設けられている。
そして、引用発明において、機構板18は、外枠102に対し設けられるものであって、引用発明を説明する第1引用文献の図3を見ればわかるように、前面枠2と外枠102との間に設けられている。
してみれば、前面枠2と外枠102との間に設けられた機構板18に設けられているLCDユニット30、LCD制御用マイクロコンピュータ42、チップCPU240、及び、ROMカセット112は、外枠内に格納されているといえる状態にあり、上記(1-1)記載の相当関係に照らしてみると、引用発明は、電子表示器と第2のCPUとは枠体内に格納されているものであり、また、ゲームプログラムを記憶したROMと第1のCPUとも枠体内に格納されているものである。

(1-5)よって、本件第1発明と引用発明は、
「ゲームプログラムを記憶したROMと、確率的計算等による当たり外れの決定、賞品の払出し等のゲームプログラム中の画像表示に関与しない部分を実行してゲームの進行を制御する第1のCPUと、ゲームプログラム中の画像表示に関与する部分を実行して画像表示を制御する第2のCPUと、電子表示器と、これらを格納する筐体とを備え、筐体は枠体と枠体に着脱可能に取り付けられた扉とを有し、電子表示器と第2のCPUとは枠体内に格納されている電子式ホール遊技機。」
である点で一致し、以下の点で相違する。

(1-6)本件第1発明は、ゲームプログラムを記憶したROMと第1のCPUとは扉内に格納されているのに対して、引用発明は、ゲームプログラムを記憶したROMと第1のCPUとは枠体内に格納されている点。(以下、「相違点1」という。)

(2)相違点1についての検討
(2-1)上記1.(1)(1-8)で摘記した事項によれば、第1引用例には、遊技盤7の裏面側に制御用データ格納手段のROM70を固定して設けることで、遊技盤7とともにROM70を他のものに交換し、新たな遊技制御が行なわれるように構成する発明が記載されている。
また、上記1.(2)(2-1)で摘記した事項によれば、第2引用例には、電気的遊技機器制御用の電気的制御装置を恒久的に使用可能な第1電気的制御装置47と、遊技盤を交換する度に交換を要する第2電気的制御装置48とに分割し、第1電気的制御装置47はパチンコ機1の本体側に、第2電気的制御装置は遊技盤4の裏面側にそれぞれ取り付ける発明が記載されている。
上記各発明は、引用発明と同じくパチンコ遊技機に関する発明であり、引用発明において、遊技の制御に必要な構成を遊技盤とともに交換できるようにすることは、当業者が容易に想到し得ることである。

ところで、出願当時のパチンコ遊技機に一般的に用いられていたゲームの進行を制御するCPUの価格が、当時の可変表示装置の価格に比べてはるかに安価であったことを念頭において、上記1.(1)(1-2)で摘記した「高価な可変表示装置も前面枠構成部材と共に取替える状態となり、前面構成部材の交換に際してコストが高くつくという欠点」を抑えるという引用発明の課題をみれば、引用発明において、ゲームの進行を制御するCPUの配置は、その課題において重要なものとはいえない。
ここで、上記1.(2)で摘記した事項によれば、第2引用例には、CPUが含まれている第2電気的制御装置48を遊技盤4の裏面側に取り付けることで、変動入賞装置10等の電気的遊技機器と第2電気的制御装置48を接続する接続線75が短くでき、断線事故や外部ノイズによる誤動作が防げるという効果が記載されていること、
遊技盤にゲームの進行を制御するCPUを制御データ記憶手段たるROMともども取り付け、遊技盤とともに交換を行う構成のパチンコ遊技機は、例えば、第2引用例の他に特開平6-98972号公報にも記載されているように周知のものであることを考えれば、
遊技の制御に必要な構成を遊技盤とともに交換できるようにするにあたって、ROMだけにとどまらず、第1のCPUも遊技盤とともに交換できるようにすることは、当業者が適宜設計し得る事項であり、前記相違点1に係る本件第1発明の構成のようにすることは、当業者が容易になし得ることである。

(2-2)また、本件第1発明の効果が、第1引用例、第2引用例、及び、周知の技術に基づく効果の総和以上の格別なものとは認められない。

(2-3)したがって、本件第1発明は、第1引用例、第2引用例、及び、周知の技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

3.本件第2発明について
(1)本件第2発明と引用発明との対比
本件第2発明と引用発明は、上記相違点1に加えて、次の点で相違する。

本件第2発明は、ゲームプログラム中の画像表示に関与する部分を一時的に格納するRAMを備え、前記RAMは枠体内に格納されているのに対して、引用発明は、そのように構成されていない点。(以下、「相違点2」という。)

(2)相違点2についての検討
(2-1)変更が予定されるプログラムについて、プログラムをRAMに読み込ませた後にCPUで実行する技術は、例えば、特開昭62-216064号公報、実願平4-5199号(実開平5-66749号)のCD-ROM、特開平5-151149号公報、特開平7-146837号公報に記載されているように周知の技術であり、前記相違点2に係る本件第2発明の構成のようにすることは、当業者が容易になし得ることである。

(2-2)また、本件第2発明の効果が、第1引用例、第2引用例、及び、周知事項に基づく効果の総和以上の格別なものとは認められない。

(2-3)したがって、本件第2発明は、第1引用例、第2引用例、及び、周知事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

4.むすび
以上のとおり、本件第1発明、及び、本件第2発明は、第1引用例、第2引用例、及び、周知事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

第7.当審で通知した無効理由に対する被請求人の主張について
被請求人は、当審で通知した上記無効理由に対し、平成18年5月29日付けの意見書で、「引用発明は、2枚の扉と枠体とを備え、一方の扉内に電子表示器、第2のCPU、ゲームプログラムを記憶したROM、第1のCPUの全てを格納した電子式ホール遊技機を開示しているものであって、審判官の主張するように電子表示器、第2のCPU、ゲームプログラムを記憶したROM、第1のCPUの全てを枠体内に格納した電子式ホール遊技機を開示したものではない。審判官の主張は、本件特許請求項1の発明を知った上で、引用発明の構成を無理やり本願特許発明の構成に当てはめるために考え出された後知恵に基づく詭弁であり、妥当性を欠く。」と主張している。

この点について検討すると、第1引用例の【0020】段落及び図3を見ると、第1引用例に記載された機構板18は、外枠102に対して、回動自在および取外し可能に設けられるものであり、第1引用例の図3に係る発明は、2枚の扉と枠体とを備えた電子式ホール遊技機として認識することもできる。

しかしながら、上記第6.1.(1)(1-2)で摘記した記載からもわかるように、引用発明は、高価な可変表示装置を前面枠構成部材と共に取替えると前面構成部材の交換に際してコストが高くつくという知見による課題に基づき、前面構成部材を交換する際のコストを極力抑えるためのものであり、引用発明の認定の基礎となる上記第6.1.(1)(1-7)において摘記した記載事項である、遊技盤7と前面枠2とにより前面構成部材が構成されているという技術内容を考え合わせれば、第1引用例において、機構板18及び外枠102は、上記課題を解決するにあたっては、どちらも交換されない構成であると認識されるものである。
してみれば、当業者が、第1引用例の図3に係る発明を見た場合に、機構板18及び外枠102を交換されない構成として一体的に捉えて、電子表示器、第2のCPU、ゲームプログラムを記憶したROM、第1のCPUの全てを枠体内に格納した電子式ホール遊技機と認識することは、第1引用例の発明の本質に着目すれば自然になされることであり、後知恵に基づく詭弁であるとはいえないので、被請求人の上記主張は採用できない。

第8.むすび
以上のとおり、本件第1発明、及び、本件第2発明は、いずれも特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであるから、請求人の主張する上記無効理由2について検討するまでもなく、同法第123条第1項第2号に該当し、無効とすべきものである。

審判に関する費用については、特許法第169条第2項の規定で準用する民事訴訟法第61条の規定により、被請求人が負担すべきものとする。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2006-10-10 
結審通知日 2006-10-17 
審決日 2006-10-30 
出願番号 特願平8-83347
審決分類 P 1 113・ 537- Z (A63F)
P 1 113・ 536- Z (A63F)
P 1 113・ 121- Z (A63F)
最終処分 成立  
前審関与審査官 植野 孝郎  
特許庁審判長 二宮 千久
特許庁審判官 渡部 葉子
宮本 昭彦
登録日 2004-03-26 
登録番号 特許第3536272号(P3536272)
発明の名称 電子式ホール遊技機  
代理人 坂口 嘉彦  

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