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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
無効2007800010 審決 特許
無効2009800049 審決 特許
無効200480231 審決 特許
無効200680221 審決 特許
無効200680012 審決 特許

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審決分類 審判 全部無効 特39条先願  A63B
審判 全部無効 特120条の4、2項訂正請求(平成8年1月1日以降)  A63B
管理番号 1162732
審判番号 無効2006-80172  
総通号数 94 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2007-10-26 
種別 無効の審決 
審判請求日 2006-09-05 
確定日 2007-07-20 
訂正明細書 有 
事件の表示 上記当事者間の特許第2669051号発明「ソリッドゴルフボール」の特許無効審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 訂正を認める。 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 
理由 1.手続の経緯
本件特許第2669051号に係る発明は、平成1年5月11日に特許出願されたものであって、平成9年7月4日にその特許の登録がなされたものであり、その後の平成18年9月5日にアクシネット・ジャパン・インクより本件特許に係る発明につき特許無効の審判が請求され、これに対して平成18年11月21日に被請求人より答弁書及び訂正請求書が提出され、平成19年3月15日に被請求人より上申書が提出されたものである。
(なお、審判請求人は当審による弁駁指令に対して何らの応答もしなかった。)

2.訂正の適否
(2-1)訂正の内容
平成18年11月21日付け訂正請求書による訂正請求(以下、「本件訂正」という。)は、本件特許の願書に添付した明細書の記載を、同訂正請求書に添付した訂正明細書(以下、「訂正明細書」という。)のとおりに訂正することを求めるものであって、その訂正内容は、次のとおりのものである。

(イ)訂正事項a
請求項1において、「ワンピースゴルフボール又はカバー材で直接もしくは中間層を介して被覆した多層構造ゴルフボールの芯球」を「カバー材で直接もしくは中間層を介して被覆した多層構造ゴルフボールの芯球」と訂正する。
(ロ)訂正事項b
本件特許明細書の3頁16行?17行(本件特許公報2頁左欄19行?21行)の「ワンピースゴルフボール又は多層構造ソリッドゴルフボールの芯球」を「多層構造ソリッドゴルフボールの芯球」に訂正する。
(ハ)訂正事項c
本件特許明細書の4頁1行?3行(本件特許公報2頁左欄24行?26行)の「ワンピースゴルフボール又はカバー材で直接もしくは中間層を介して被覆した多層構造ゴルフボールの芯球」を「カバー材で直接もしくは中間層を介して被覆した多層構造ゴルフボールの芯球」と訂正する。
(ニ)訂正事項d
本件特許明細書の4頁12行?13行(本件特許公報2頁左欄35行?36行)の「ワンピースゴルフボール又は多層構造ソリッドゴルフボールの芯球」を「多層構造ソリッドゴルフボールの芯球」に訂正する。
(ホ)訂正事項e
本件特許明細書の7頁19行?8頁1行(本件特許公報2頁右欄43行?44行)の「ワンピースゴルフボール又は多層構造ソリッドゴルフボールの芯球」を「多層構造ソリッドゴルフボールの芯球」に訂正する。

(2-2)訂正の目的の適否、新規事項の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否
上記訂正事項aは、訂正前の請求項1に「ワンピースゴルフボール又はカバー材で直接もしくは中間層を介して被覆した多層構造ゴルフボールの芯球」と選択的に記載されていた事項を、その内の「カバー材で直接もしくは中間層を介して被覆した多層構造ゴルフボールの芯球」と限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであることが明らかであり、また、上記訂正事項b?eは、上記訂正事項aの訂正に伴い、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載とを整合させるものであって、明りょうでない記載の釈明を目的とするものであるということができる。
そして、上記訂正事項a?eは、いずれも、願書に添付した明細書及び図面(以下、「特許明細書」という。)に記載した事項の範囲内のものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(2-3)むすび
以上のとおり、本件訂正における上記訂正事項a?eは、いずれも、特許法第134条の2第1項ただし書きに適合し、同条第5項において準用する同法第126条第3項及び第4項の規定に適合するといえるから、本件訂正を認める。

3.本件特許の請求項1に係る発明
本件特許の請求項1に係る発明(以下、「本件発明」という。)は、上記のとおり本件訂正が認められることから、訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される次のものと認める。

(本件発明)
「カバー材で直接もしくは中間層を介して被覆した多層構造ゴルフボールの芯球を、基材ゴムと、不飽和カルボン酸の金属塩と、チオフェノール類、チオカルボン酸類及びそれらの金属塩から選ばれる有機硫黄化合物とを含有するゴム組成物で形成したことを特徴とするソリッドゴルフボール。」

4.請求人の主張
審判請求人は、本件発明に係る特許を無効とするとの審決を求め、その理由として、本件発明は本件出願前に出願された特許第2961735号の請求項1に係る発明(以下、「先願発明」という。)と同一であり、特許法39条第1項の規定により特許を受けることができないものであると主張し、その証拠方法として次の証拠を提出する。

(証拠)
甲第1号証:特許第2961735号の写し。

5.被請求人の主張
一方、被請求人は、本件審判請求は成り立たないとの審決を求め、答弁書の提出と同時に訂正請求をするとともに、先願発明につき「本日付けで訂正審判を請求した(乙第1号証)」ので、当該訂正審判が認められれば、訂正後の先願発明と本件発明とは同一の発明であるとはいえないと主張する。

(証拠)
乙第1号証:特許第2961735号の訂正審判請求書の写し。
(なお、添付証拠には、「甲第1号証」との表記がされているが、「乙第1号証」の誤記であると解する。)

6.先願発明について
(6-1)先願発明(特許第2961735号)の訂正審判について
ところで、甲第1号証の先願発明につき、被請求人より平成18年11月21日に請求されたところの上記訂正審判(2006-39188号)は、平成19年3月19日付けで「特許第2961735号に係る明細書を本件審判請求書に添付された訂正明細書のとおり訂正することを認める。」旨の審決(以下、当該審決を「訂正審決」といい、その訂正明細書を「先願特許の訂正明細書」という。)がなされ、当該審決は同年3月29日に確定した。

(6-2)先願発明
上記のとおり、先願発明に係る訂正審決が確定したので、先願発明は、先願特許の訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載されたとおりの次のものであると認められる。

(先願発明)
「基材ゴムと、メタクリル酸の金属塩及び/又はアクリル酸の金属塩と、過酸化物系架橋開始剤とを含有するゴム組成物にペンタクロロチオフェノール、ペンタクロロチオフェノールの亜鉛塩、α,α-ジフェニル-β-ピクリルヒドラジル、N,N,N′,N′-テトラエチル-p-フェニレンジアミン、N-(3-N-オキシアニリノ-1,3-ジメチルブチリデン)アニリンオキシドからの遊離基、p,p′-ジフルオルジフェニルアミン、クロルアニル、ガルビノキシル、ヨウ素及び塩化第2鉄から選ばれるラジカル捕獲剤を添加し、これを加硫・成型してワンピースボールを得ることを特徴とするソリッドゴルフボールの製造方法。」

7.対比・判断
(7-1)対比
そこで、本件発明と先願発明とを対比すると、本件発明が「ソリッドゴルフボール」という物の発明であるのに対して先願発明が「ソリッドゴルフボールの製造方法」という製造方法の発明である点で、両者の発明はそのカテゴリーが相違するものの、先願発明の「メタクリル酸の金属塩及び/又はアクリル酸の金属塩」が本件発明の「不飽和カルボン酸の金属塩」に、先願発明の「ペンタクロロチオフェノール、ペンタクロロチオフェノールの亜鉛塩、α,α-ジフェニル-β-ピクリルヒドラジル、N,N,N′,N′-テトラエチル-p-フェニレンジアミン、N-(3-N-オキシアニリノ-1,3-ジメチルブチリデン)アニリンオキシドからの遊離基、p,p′-ジフルオルジフェニルアミン、クロルアニル、ガルビノキシル、ヨウ素及び塩化第2鉄から選ばれるラジカル捕獲剤」が本件発明の「チオフェノール類、チオカルボン酸類及びそれらの金属塩から選ばれる有機硫黄化合物」に、それぞれ対応するといえる。

そうすると、両者は、カテゴリーが相違する点(相違点1)を除けば、
「ソリッドゴルフボールを、基材ゴムと、不飽和カルボン酸の金属塩と、チオフェノール類、チオカルボン酸類及びそれらの金属塩から選ばれる有機硫黄化合物とを含有するゴム組成物で形成した」ものである点で共通するといえるものの、次の点で相違するといえる。

(相違点2)
「ソリッドゴルフボール」の構成に関して、本件発明は「カバー材で直接もしくは中間層を介して被覆した多層構造ゴルフボール」であるのに対し、先願発明は「ワンピースボール」である点。

そこで、上記相違点につき、以下検討する。
(7-2)当審の判断
最初に、相違点2について検討する。
ソリッドゴルフボールの構成において、先願発明の「ワンピースボール」の構造と本件発明の「カバー材で直接もしくは中間層を介して被覆した多層構造ゴルフボール」の構造とが相互に重複することのない構成であることは明らかである。
してみると、相違点1につき検討するまでもなく、本件発明は、先願発明と実質的に同一の構成を備えたものということはできない。

したがって、本件発明は、先願発明と同一であるということはできない。

なお、審判請求人は、本件発明が特許法39条第1項の規定に違反するからその特許が無効である旨を主張するに止まるものであるが、他の無効理由の存在につき、本件発明の原審の拒絶理由に引用された特開昭59-228868号公報(以下、「刊行物1」という。)、並びに先願発明の原審の拒絶理由で引用された「特公昭55-19615号公報」(以下、「刊行物2」という。)及び「特開昭62-195031号公報」(以下、「刊行物3」という。)についても付言すると、次のとおりである。
刊行物1は、基材ゴム、不飽和カルボン酸の金属塩及び「ジペンタメチレンチウラムテトラスルフロイド」又はその誘導体を含有する「ソリッドゴルフボール」の発明を開示するものであり、また、刊行物2は、ポリブタジエンと、不飽和カルボン酸の金属塩と、ジクミルペルオキサイドのような遊離基開始剤とを含有する混合物を加熱・成形したソリツドゴムゴルフボールの発明を開示するものであり、さらに、刊行物3は、ラジカルまたは酸素を捕捉し得る官能基を有する架橋高分子微粉体からなるゴム用老化防止剤を用いたゴム製品を開示するものあって、いずれの刊行物にも、ソリッドゴルフボールのゴム組成物に、本件発明における「チオフェノール類、チオカルボン酸類及びそれらの金属塩から選ばれる有機硫黄化合物」を含有させることについては開示がない。
そうすると、本件発明は、上記刊行物1ないし刊行物3に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明することができたものということもできない。

8.むすび
以上のとおり、本件発明は、先願発明と同一であるということができず、特許法第123条第1項第2号に該当するものではないから、審判請求人が主張する理由によって本件発明に係る特許を無効とすることはできない。
審判に関する費用については、特許法第169条第2項において準用する民事訴訟法第61条の規定により、請求人が負担すべきものとする。
よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
ソリッドゴルフボール
(57)【特許請求の範囲】
1.カバー材で直接もしくは中間層を介して被覆した多層構造ゴルフボールの芯球を、基材ゴムと、不飽和カルボン酸の金属塩と、チオフェノール類、チオカルボン酸類及びそれの金属塩から選ばれる有機硫黄化合物とを含有するゴム組成物で形成したことを特徴とするソリッドゴルフボール。
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
本発明は、飛び性能に優れたソリッドゴルフボールに関する。
従来の技術及び発明が解決しようとする課題
ソリッドゴルフボールには、完全一体成形のワンピースゴルフボールと芯球をカバーで被覆したツーピースゴルフボールと、更には芯球とカバー層との間に1層又は2層以上の中間層を有する多層構造ゴルフボールとがある。
これらのソリッドゴルフボールは、ゴム組成物を加硫成型して得られる弾性部分をその一部(多層構造ボールの芯球)又は全部(ワンピースゴルフボール)に有している。従来、このような弾性部分を形成するためのゴム組成物中には、ポリブタジエンゴム等の基材ゴムと共にボールの反溌係数及び耐衝撃性を向上させるために、α,β-エチレン系不飽和カルボン酸の金属塩等の不飽和結合を有するモノマーを共架橋剤として配合することが知られている。この共架橋剤は過酸化物等の共架橋開始剤の作用によって例えばポリブタジエンゴム主鎖にグラフト又は架橋し、ポリブタジエンと該モノマーとによる三次元架橋重合体を形成し、ワンピースゴルフボール又は多層構造ゴルフボールの芯球に適度な硬さと耐久性を付与するものであり、このような共架橋剤を配合したゴム組成物で形成したワンピースゴルフボール又は芯球をカバーで被覆した多層構造ソリッドゴルフボールは良好な飛び性能及び耐久性を示すことが知られている。
しかしながら、ゴルフプレーヤーのゴルフボールの飛び性能に対する要求は非常に強く、従って飛び性能の更なる向上が望まれている。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、更に飛び性能の向上したソリッドゴルフボールを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段及び作用
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行なった結果、ポリブタジエンゴム等の基材ゴムに共架橋剤として不飽和カルボン酸の金属塩を配合したゴム組成物に対し、チオフェノール類、チオカルボン酸類及びそれらの金属塩から選ばれる有機硫黄化合物を添加することにより、これを加硫して得られるゴム弾性体の反溌弾性が向上すること、またこのゴム組成物を用いて多層構造ソリッドゴルフボールの芯球を形成することにより、ボール打撃時の初速度が向上し、優れた飛び性能を示すソリッドゴルフボールが得られることを見い出し、本発明を完成したものである。
従って、本発明は、カバー材で直接もしくは中間層を介して被覆した多層構造ゴルフボールの芯球を、基材ゴムと、不飽和カルボン酸の金属塩と、チオフェノール類、チオカルボン酸類及びそれらの金属塩から選ばれる有機硫黄化合物とを含有するゴム組成物で形成したことを特徴とするソリッドゴルフボールを提供する。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のソリッドゴルフボールは、上述したように、基材ゴムと不飽和カルボン酸の金属塩とチオフェノール類、チオカルボン酸類及びそれらの金属塩から選ばれる有機硫黄化合物とを含有するゴム組成物で多層構造ソリッドゴルフボールの芯球を形成したものである。
ここで、上記基材ゴムとしては、通常のワンピースゴルフボール又は多層構造ソリッドゴルフボールの芯球材料として使用されるものを用いることができ、特に制限されないが、シス構造を少なくとも40%以上有する1,4-ポリブタジエンゴムが高反溌弾性,押出加工性,加硫物の高強度化等の点から特に好ましく使用される。この場合、このような1,4-ポリブタジエンゴムに天然ゴム,ポリイソプレンゴム,スチレンブタジエンゴムなどを所望により適宜配合することができる。なお、1,4-ポリブタジエンゴムは基材ゴム成分中に80重量%以上含有するようにすることが好ましく、これが80重量%未満であるとポリブタジエンゴムが持つ優れた反溌弾性が損なわれる場合がある。
また、上記不飽和カルボン酸の金属塩は共架橋剤として配合されるもので、その具体例としては、アクリル酸,メタクリル酸,マレイン酸,フマル酸等の炭素原子数3?8の不飽和脂肪酸の亜鉛塩やマグネシウム塩などが例示されるが、特にアクリル酸又はメタクリル酸の亜鉛塩が好適に使用される。これら不飽和カルボン酸の金属塩は、予め金属塩の形に調製したものを配合してもよいが、ゴム組成物中でα,β-不飽和カルボン酸と金属酸化物又は金属水酸化物等とを反応させて金属塩とすることもできる。なお、この不飽和カルボン酸の金属塩の配合量は特に限定されないが、上記基材ゴム100重量部に対して25?40重量部とすることが好ましい。
本発明ソリッドゴルフボールの製造に用いられるゴム組成物は上記基材ゴム,共架橋剤に加えてチオフェノール類、チオカルボン酸類及びそれらの金属塩から選ばれる有機硫黄化合物を配合したものである。ここで、チオフェノール類、チオカルボン酸類としては、ペンタクロロチオフェノール,4-t-ブチル-o-チオフェノール,4-t-ブチルチオフェノール,2-ベンズアミドチオフェノール等のチオフェノール類、チオ安息香酸等のチオカルボン酸類、が好適に用いられ、またチオフェノール類又はチオカルボン酸類の金属塩としては、上記チオフェノール類、チオカルボン酸類の亜鉛塩などが好ましく使用される。これらは1種を単独で使用しても、2種以上を組み合せて使用してもよい。なお、これら化合物の配合量は、上記基材ゴム100重量部に対して0.05?2重量部、特に0.1?0.5重量部とすることが好ましい。
上記ゴム組成物には、共架橋開始剤を配合することができる。この場合、共架橋開始剤としては、過酸化物系のもの、例えばジクミルパーオキサイドやt-ブチルパーオキシベンゾエート,ジ-t-ブチルパーオキサイド,1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)3,3,5-トリメチルシクロヘキサン等の有機過酸化物が好適に使用されるが、中でもジクミルパーオキサイドが特に好ましく用いられる。この共架橋開始剤の配合量は、基材ゴム100重量部に対して0.5?3重量部、特に1?2.5重量部とすることが好ましい。更に、このゴム組成物中には、酸化亜鉛、可塑化剤、老化防止剤その他のワンピースゴルフボールや多層構造ソリッドゴルフボールの芯球の製造に通常使用し得る成分を必要により適宜配合することができる。
本発明のソリッドゴルフボールは、上記ゴム組成物を加熱等により加硫し、成型して、多層構造ソリードゴルフボールの芯球を製造するものであるが、この場合、その製造法、条件等は通常の方法、条件とすることができる。
なお、ツーピースボール等の多層構造ソリッドゴルフボールとする場合は、上記ゴム組成物で形成した芯球にカバーを被覆するが、この場合カバー材料としては、アイオノマー,サーリン,ポリエステル,ナイロン等の通常のカバー材料を好適に使用し得る。
発明の効果
本発明のソリッドゴルフボールは、上述した構成としたことにより、飛び性能の更なる向上を達成することができる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、実施例、比較例に先立ち、本発明ソリッドゴルフボールを構成するツーピースゴルフボール用ソリッドコア(芯球)を製造し、その性能を従来のツーピースゴルフボール用コアと比較した実験例を示す。
〔実験例〕
第1表に示す配合成分を混合して6種のゴム組成物を調製した。これを金型を用い、155℃で20分間加硫して直径38.0mmのツーピースゴルフボール用ソリッドコアを製造した。次に、これらをUSGA方式に従い、フライホイール式の打撃試験機を用い、ヘッドスピード38m/secで打撃したときの初速度を測定した。結果を第1表に示す。

第1表に示した結果より、ゴム組成物中に有機硫黄化合物の金属塩であるペンタクロロチオフェノールの亜鉛塩を配合することにより、コア性能(打撃初速度)が向上することが確認された。
〔実施例,比較例〕
第2表に示す配合成分を混合して2種類のゴム組成物を調製し、これを金型を用い、155℃で20分間加硫して直径38mmのツーピースゴルフボール用のソリッドコアを2種類製造した。次いで、これらのコアにアイオノマー樹脂を被覆形成して直径42.7mmのツーピースゴルフボールを製造した。
これらのゴルフボールをUSGA方式に従い、フライホイール式の打撃試験機を用い、ヘッドスピード38m/secで打撃したときの初速度を測定した。結果を第2表に示す。

第2表の結果より、本発明のゴルフボールはボール初速度が高く、飛び性能が向上したものであることが確認された。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2007-05-23 
結審通知日 2007-05-28 
審決日 2007-06-08 
出願番号 特願平1-118460
審決分類 P 1 113・ 4- YA (A63B)
P 1 113・ 832- YA (A63B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 石井 哲  
特許庁審判長 大元 修二
特許庁審判官 宮川 哲伸
西田 秀彦
登録日 1997-07-04 
登録番号 特許第2669051号(P2669051)
発明の名称 ソリッドゴルフボール  
代理人 田中 玲子  
代理人 吉見 京子  
代理人 小佐野 愛  
代理人 大野 聖二  
代理人 木崎 孝  
代理人 石井 良夫  
代理人 村田 真一  
代理人 吉見 京子  
代理人 小佐野 愛  
代理人 木崎 孝  
代理人 村田 真一  
代理人 佐藤 公亮  
代理人 石井 良夫  
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