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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
平成17行ケ10312審決取消請求事件 判例 特許
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平成17行ケ10197審決取消請求事件 判例 特許

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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A61K
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A61K
管理番号 1172291
審判番号 不服2004-24214  
総通号数 99 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2008-03-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2004-11-25 
確定日 2008-02-07 
事件の表示 特願2000-222707「口腔用組成物」拒絶査定不服審判事件〔平成14年 2月 6日出願公開、特開2002- 37721〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成12年7月24日の出願(特願2000-222707号)であって、平成16年10月22日付で拒絶査定がされ、これに対し、同年11月25日付で拒絶査定に対する審判請求がされ、同年12月24日付で手続補正書が提出されているものである。

2.平成16年12月24日付の手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成16年12月24日付の手続補正を却下する。
[理由]
(1)補正後の本願発明
本件補正は、特許請求の範囲の請求項2について、

「【請求項2】次の成分(A)、(B)及び(C)
(A)フッ素イオン供給成分 0.02?0.7重量%(フッ素原子換算)
(B)乳酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸及びアジピン酸から選ばれる1種以上の酸性化合物及びその塩 0.1?5mol/kg、
(C)水 5?90重量%、
を含有し、組成物の30重量%水溶液のpHが3.5?5.5であり、実質的にカルシウムイオンを含まない、歯の美白用歯磨き剤。」を

「【請求項2】次の成分(A)、(B)及び(C)
(A)フッ素イオン供給成分 0.02?0.7重量%(フッ素原子換算)
(B)乳酸、リンゴ酸及び酒石酸から選ばれる1種以上の酸性化合物及びその塩 0.1?5mol/kg、
(C)水 5?90重量%、
を含有し、組成物の30重量%水溶液のpHが3.5?5.5であり、実質的にカルシウムイオンを含まない、歯の美白用歯磨き剤。」とする補正(以下、「本願補正発明」という。)を含むものである。

上記補正は、補正前の請求項2の「(B)乳酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸及びアジピン酸から選ばれる1種以上の酸性化合物及びその塩 0.1?5mol/kg」を「(B)乳酸、リンゴ酸及び酒石酸から選ばれる1種以上の酸性化合物及びその塩 0.1?5mol/kg」と限定するものであるから特許法第17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。

そこで、本願補正発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか)について以下に検討する。

(2)引用例の記載の概要
原査定の拒絶の理由に引用された特開平3-169810号公報(以下、引用例Aという。)には以下の事項が記載されている。

引用例A;

(A-1)「1.ヒト又はより下等の動物における口腔の歯垢又は歯肉もしくは歯周疾患の治療又は予防用組成物であって、
(a)下記構造を有するモノペルオキシフタレート化合物:
(構造式略)(上記式中R″は芳香環のペルオキシ酸官能基と適合しうる1以上の置換基である)又はその薬学上許容される塩もしくはエステルの安全有効量;及び
(b)適切なキャリア;
を含む(上記組成物は約3.0?約5.0のpHを有する)ことを特徴とする組成物。

6.一方がモノペルオキシフタレート化合物を含有しかつ他方が酸緩衝剤を含有した2つの別組成物からなる、請求項1に記載の組成物。
7.組成物が練歯磨剤であって、モノペルオキシフタレート組成物が無水であり、酸緩衝組成物が水性組成物である、請求項6に記載の組成物。
8.酸緩衝成分がモノ、ジ又はトリカルボン酸である、請求項7に記載の組成物。」(1頁左下欄6行?2頁左上欄下から3行、特許請求の範囲の請求項1,6?8)

(A-2)「モノペルオキシフタレート化合物は水性もしくは極性溶媒媒体中で又は酸化/還元剤との接触に不安定であるため、それらの物質を全体として組成物に含有させることが望まれる場合にはそのような物質と本化合物との接触を回避するために注意が払われねばならない。これを達成する一方法は、ミックス組成物の口内挿入直前に混合される二組成物とすることである。」(4頁左上欄6?13行)

(A-3)「組成物用法
本発明の組成物は使用直前に…二相を混合して用いられ…る。」(7頁左下欄13?17行)

(A-4)例1?10(二相のうち、主相として例1?5,副相として例6?10)として代表的な練歯磨組成物が示されていて、主相の例として例1:
「フッ化ナトリウム 0.270重量%
クエン酸ナトリウム 4.390重量%
クエン酸 1.000重量%
サッカリン 0.300重量%
ソルビトール 40.370重量%
シリカ 20.000重量%
カルボキシメチルセルロース(CMC) 1.100重量%
グリセリン 10.000重量%
アルキル硫酸ナトリウム 4.000重量%
二酸化チタン 0.525重量%
着色剤 0.050重量%
香味剤 1.100重量%
pH調整 5.0
水 適量 全量 100%」

副相の例として例6:
「87.4%MMPP(モノペルオキシフタル酸のマグネシウム塩)
57.470重量%
鉱油 25.520重量%
ペトロラタム 17.010重量%
(全量) 100.000」
が記載されている。(8頁左上欄?同頁右上欄)

(A-5)「本組成物がいかなる形をとったとしても、最終(混合)処方剤中におけるモノペルオキシフタレート濃度は0.01?約10%の範囲内…であるべきである。」(4頁左上欄19行?同頁右上欄3行)

(A-6)「口内に入れる最終処方剤は約3?約5…のpHを有しかつ歯エナメル質にとって安全であるべきである。pHコントロール剤は所望のpH範囲に緩衝するのであればいかなる物質であってもよい。このような物質としてはモノ、ジ、トリ及び高級ポリ力ルボキシレート…のような有機物質がある。かかる物質としては特にクエン酸、リンゴ酸、酒石酸…が含まれる。」(4頁右上欄4?13行)

(A-7)「主相
主相の製造法は典型的な歯磨剤製造法と同様である。水が適切なミックスタンクに加えられ、加熱される。…塩基形の緩衝剤が加えられ、ミックスタンク内で溶解される。…次いで酸形の緩衝剤…が加えられる。」(7頁右上欄4?12行)

(3)対比
引用例Aには主相と副相とからなる練歯磨き組成物が記載されており、主相として、例1:
「フッ化ナトリウム 0.270重量%
クエン酸ナトリウム 4.390重量%
クエン酸 1.000重量%
サッカリン 0.300重量%
ソルビトール 40.370重量%
シリカ 20.000重量%
カルボキシメチルセルロース(CMC) 1.100重量%
グリセリン 10.000重量%
アルキル硫酸ナトリウム 4.000重量%
二酸化チタン 0.525重量%
着色剤 0.050重量%
香味剤 1.100重量%
pH調整 5.0
水 適量 全量 100%」、

副相として、例6:
「87.4%MMPP(モノペルオキシフタル酸のマグネシウム塩)
57.470重量%
鉱油 25.520重量%
ペトロラタム 17.010重量%
(全量) 100.000」

が記載されている(摘記事項(A-1)、(A-4))。
上記の練歯磨組成物の
ア.主相中のフッ素イオン供給成分、酸性化合物及びその塩、及び水の量
イ.主相と副相を混合した最終(混合)処方剤中のそれぞれの量
は以下のとおりである。

ア.主相中の量
(i)フッ素イオン供給成分について
引用例A発明のフッ化ナトリウム 0.270重量%はフッ化ナトリウムの分子量が42(フッ素の原子量が19、ナトリウムの原子量が23)である。
したがって、フッ素イオン供給成分はフッ素原子換算で0.270×19/[19+23]=0.12重量%含まれていることとなる。

(ii)酸性化合物及びその塩について
(ii-1)クエン酸
引用例A発明の主相にはクエン酸が1.000重量%すなわち1.000g/100g、含まれている。主相1kgあたり換算すれば、クエン酸は10g/kg含まれ、クエン酸[C6H8O7]の分子量は192である。したがって、クエン酸は主相に10/192=0.052mol/kg含まれていることとなる。
(ii-2)クエン酸ナトリウム
引用例A発明の主相にはクエン酸ナトリウムが4.390重量%すなわち4.390g/100g含まれている。主相1kgあたり換算すれば、クエン酸ナトリウムは43.9g/kg含まれ、クエン酸ナトリウムの分子量は258である。したがって、クエン酸ナトリウムは43.9/258=0.170mol/kg含まれていることとなる。
そうすると,クエン酸及びクエン酸ナトリウムは合わせて、0.052mol/kg+0.170mol/kg=0.222mol/kg含まれていることとなる。

(iii)水について
引用例A発明の水の量は主相中で全量100%から、水以外の配合成分である「フッ化ナトリウム 0.270重量%、クエン酸ナトリウム 4.390重量%、クエン酸 1.000重量%、サッカリン 0.300重量%、ソルビトール 40.370重量%、シリカ 20.000重量%、カルボキシメチルセルロース(CMC) 1.100重量%、グリセリン 10.000重量%、アルキル硫酸ナトリウム 4.000重量%、二酸化チタン 0.525重量%、着色剤 0.050重量%、及び香味剤 1.100重量%」を差し引いたものである。
したがって、水は16.9重量%含まれている。

イ.主相と副相を混合した最終(混合)処方剤中の量
引用例Aには「本組成物がいかなる形をとったとしても、最終(混合)処方剤中におけるモノペルオキシフタレート濃度は0.01?約10%の範囲内であるべきである。」(摘記事項(A-5))と記載されている。
そうすると、主相として例1、副相として例6とする歯磨剤組成物は、例6の副相中にモノペルオキシフタレートが87.4%×57.470g/100g=50.2g/100gすなわち50.2重量%含まれているから、主相の配合量をM、副相の配合量をS、とし、M/S=tとすると、

0.01/100≦(S×0.502)/(M+S)≦10/100
でなければならない。この式を変形すれば

0.0001≦0.502/(t+1)≦0.1
さらに変形すれば
4.02≦t≦5019

すなわち主相の配合量:副相の配合量=4.02:1?5019:1となる。

そうすると、上記の練歯磨組成物中にはフッ素イオン供給成分、クエン酸ナトリウムとクエン酸、水はそれぞれ

フッ素イオン供給成分:0.12×4.02/5.02(=0.096重量%)?0.12×5019/5020(=0.12重量%)、

クエン酸ナトリウムとクエン酸:0.222mol/kg×4.02/5.02(=0.177mol/kg)?0.222mol/kg×5019/5020(=0.222mol/kg)、

水:16.9×4.02/5.02(=13.5重量%)?16.9×5019/5020(=16.9重量%)

の範囲内でなければならないこととなる。
また、上記の練歯磨組成物中にはカルシウムイオンは含まれていないことは、主相(例1)及び副相(例6)の配合成分中にカルシウムが含まれていない(摘記事項(A-4))ことから明らかである。

したがって、引用例Aには、「フッ素イオン供給成分 0.096?0.12重量%(フッ素原子換算)、クエン酸及びそのナトリウム塩 0.177?0.222mol/kg、及び水 13.5?16.9重量%を含有し、実質的にカルシウムイオンを含まない練歯磨組成物」(以下、「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。

本願補正発明と引用発明とを対比する。
引用発明のクエン酸及びそのナトリウム塩は、本願補正発明の(B)成分の酸性化合物に相当し、そして、引用発明のフッ素イオン供給成分、クエン酸及びそのナトリウム塩及び水の配合量は、それぞれ本願補正発明の対応する(A),(B)、(C)成分の配合量の範囲に含まれる。また、引用発明の練歯磨組成物は本願補正発明の歯磨き剤のことである。
したがって、両者は、「フッ素イオン供給成分 0.096?0.12重量%(フッ素原子換算)、酸性化合物及びその塩 0.177?0.222mol/kg、及び水 13.5?16.9重量%を含有し、実質的にカルシウムイオンを含まない歯磨き剤」である点で一致し、以下の点で相違する。

(相違点1)本願補正発明は、酸性化合物及びその塩が乳酸、リンゴ酸及び酒石酸から選ばれる1種以上の酸性化合物及びその塩であるのに対して、引用発明はクエン酸及びクエン酸ナトリウムである点
(相違点2)本願補正発明は、組成物の30重量%水溶液のpHが3.5?5.5であるのに対して、引用発明は、練歯磨組成物自体のpHが記載されていない点
(相違点3)本願補正発明は歯の美白用であるのに対して、引用発明では歯の美白用であることが記載されていない点

(4)判断
(相違点1について)
引用例Aには「pHコントロール剤は所望のpH範囲に緩衝するのであればいかなる物質であってもよい。このような物質としてはジ、トリ力ルボキシレートのような有機物質がある。かかる物質としては特にクエン酸、リンゴ酸、酒石酸が含まれる。」(摘記事項(A-6))と記載され、トリカルボン酸であるクエン酸とジカルボン酸であるリンゴ酸、酒石酸が区別なく記載されている。さらに、「主相の製造法は典型的な歯磨剤製造法と同様である。水が適切なミックスタンクに加えられ、加熱される。塩基形の緩衝剤が加えられ、ミックスタンク内で溶解される。次いで酸形の緩衝剤が加えられる。」(摘記事項(A-7))と記載されていて、塩基形の緩衝剤と酸形の緩衝剤を併用することが記載されている。また、緩衝剤とは一般に酸とその塩とを含むことは明らかである。
そうすると、引用発明において、酸性化合物及びその塩としてクエン酸及びクエン酸ナトリウムに代えて、リンゴ酸及び酒石酸から選ばれる1種以上の酸性化合物及びその塩を用いることは当業者であれば容易になし得ることである。

(相違点2について)
本願の当初明細書には、「本発明の口腔用組成物においては、組成物自体?組成物の30重量%水溶液のpHが3?5.5であることが、本発明組成物を口腔に適用した場合にハイドロキシアパタイト又はフルオロアパタイトに対する溶解性を持たせ、かつフッ化カルシウムに対して低い溶解性とするうえで重要である。このことより好ましいpHは3.5?5.0である。30重量%という条件は実使用濃度を想定している。」(段落【0015】)と記載されていて、30重量%という条件は実使用濃度を想定したものであることが記載されている。
一方、引用例Aには、「口内に入れる最終処方剤は約3?約5のpHを有しかつ歯エナメル質にとって安全であるべきである。」(摘記事項(A-6))と記載されていて、最終処方剤のpH、すなわち実使用濃度のpHを約3?約5のpHとすることが記載されている。
そうすると、引用発明において、組成物の30重量%水溶液のpH値を3.5?5.5に特定することは当業者であれば容易になし得ることである。

(相違点3について)
歯磨き剤は、一般にその目的・効果として歯牙の汚れを落として歯の本来の白さを取り戻し美しくみせる(美白)ことを含むものである。
一方、引用発明の歯磨き剤は、その主相は典型的な歯磨き剤製造方法により製造されるものである(摘記事項(A-7))。してみると引用発明の歯磨き剤は当然に歯の美白効果を有するものであり、本願補正発明に「歯の美白用」と記載されている点は実質的な相違点ではない。
そして、本願補正発明の効果は当業者が予測し得る範囲内のものである。

なお、請求人は、審判請求書(平成17年2月17日に提出の手続補正書(方式))において、美白率をLab値で算出する試験(試験例1?2)を提出し、乳酸及びリンゴ酸は酢酸よりも顕著に優れた効果を有する旨主張しているが、本願の当初明細書には酸性化合物について、「成分(B)の酸性化合物は、pKa(25℃)が2.5?6.0のもの…である。…これらの酸性化合物としては、例えば、…、酢酸、…等の一塩基酸;…;乳酸、…、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、…等のヒドロキシカルボン酸;…が挙げられる」(段落【0010】、【0011】)と、酢酸、クエン酸、乳酸、及びリンゴ酸は同等の酸化合物として記載されており、「人間の目視による試験で酢酸、又はクエン酸を使用しても乳酸、又はリンゴ酸の場合と同様の美白効果を得ることができる」(段落【0021】?【0025】、【実施例1】、【表1】)旨記載されている。してみると、審判請求書記載において主張する効果は、本願の当初明細書に記載されていないものであり採用することはできない。

したがって、本願補正発明は引用例Aに記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

(5)むすび
以上のとおり、本件補正は特許法第17条の2第5項で準用する同法第126条第5項の規定に違反するものであり、特許法第159条第1項で読み替えて準用する特許法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。

3.本願発明について
平成16年12月24日付の手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項2に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成16年9月21日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項2に記載された、以下のとおりのものであると認める。

「【請求項2】 次の成分(A)、(B)及び(C)
(A)フッ素イオン供給成分 0.02?0.7重量%(フッ素原子換算)
(B)乳酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸及びアジピン酸から選ばれる1種以上の酸性化合物及びその塩 0.1?5mol/kg、
(C)水 5?90重量%、
を含有し、組成物の30重量%水溶液のpHが3.5?5.5であり、実質的にカルシウムイオンを含まない、歯の美白用歯磨き剤。」

(1)引用例
原査定の拒絶の理由に引用された刊行物およびその記載事項は、前記「2.(2)」に記載したとおりである。

(2)対比・判断
本願発明は、前記2.で検討した本願補正発明の「酸性化合物及びその塩」についての「乳酸、リンゴ酸及び酒石酸から選ばれる1種以上の酸性化合物及びその塩」という限定事項を「乳酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸及びアジピン酸から選ばれる1種以上の酸性化合物及びその塩」に拡張するものである。
そうすると、本願補正発明が、前記「2.(4)」に記載したとおり、引用例Aに記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願補正発明を包含する本願発明も同様の理由により引用例Aに記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである

(3)むすび
以上のとおり、本願発明は、引用例Aに記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2007-11-26 
結審通知日 2007-11-27 
審決日 2007-12-10 
出願番号 特願2000-222707(P2000-222707)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (A61K)
P 1 8・ 575- Z (A61K)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 大宅 郁治  
特許庁審判長 塚中 哲雄
特許庁審判官 谷口 博
弘實 謙二
発明の名称 口腔用組成物  
代理人 山本 博人  
代理人 中嶋 俊夫  
代理人 村田 正樹  
代理人 有賀 三幸  
代理人 特許業務法人アルガ特許事務所  
代理人 高野 登志雄  
代理人 的場 ひろみ  

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