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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 H05K
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H05K
管理番号 1175556
審判番号 不服2006-5487  
総通号数 101 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2008-05-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2006-03-23 
確定日 2008-04-03 
事件の表示 特願2000-46917「電子部品実装方法」拒絶査定不服審判事件〔平成13年8月31日出願公開、特開2001-237596〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成12年2月24日の出願であって、平成18年2月16日付けで拒絶査定がされ、これに対し、同年3月23日に拒絶査定に対する審判請求がされ、同年4月13日付けで手続補正がされたものである。

2.平成18年4月13日付け手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成18年4月13日付け手続補正(以下「本件補正」ということもある。)を却下する。

[理由]
(1)手続補正の内容
本件補正のうち特許請求の範囲に係る補正事項は、請求項1の限定的減縮を目的とするものであって、この請求項1に記載された事項により特定される発明は次のとおりのものである。

「電子部品の供給部から移載ヘッドによって電子部品をピックアップし基板へ搭載する電子部品実装方法であって、既実装基板を受け取る基板受け取り部と、この基板受け取り部の既実装基板の搬送路を挟んだ対向位置に配設されて既実装基板上の既実装部品の高さを計測する投光部と受光部より成る高さ計測手段と、この高さ計測手段の高さ計測結果が送られ且つ移載ヘッドの駆動機構を制御する制御部とを備え、前記搬送路上を既実装基板が搬送される際に、前記高さ計測手段の前記投光部から照射され前記受光部によって受光された光の遮光状態により既実装部品の高さを計測してそのデータを前記制御部に伝達し、前記制御部は前記移載ヘッドに保持された電子部品が既実装部品の上を余裕隙間を保って移動するように前記基板上を移動する際の前記移載ヘッドの搬送高さ位置を制御することを特徴とする電子部品実装方法。」(以下、「本願補正発明」という。)

(2)独立特許要件違反についての当審の判断
(2-1)引用刊行物とその記載事項
原査定の理由で引用された刊行物1及び刊行物2には、それぞれ、次の事項が記載されている。

(2-1-1)刊行物1:特開平9-214182号公報
(1a)「【特許請求の範囲】
【請求項1】回路基板を搬入・位置決め・搬出する搬送手段と、電子部品供給部と、電子部品を吸着する吸着ノズルを備えて上下方向に移動する装着ヘッドと、前記装着ヘッドをXYの水平2方向に移動し位置決めするXYロボットとを有する電子部品装着機において、前記吸着ノズルの移動中に吸着している電子部品と実装されている電子部品とが干渉し合わない変動電子部品搬送高さH_(V) を、前記吸着ノズルが前記電子部品供給部から電子部品を吸着する都度、回路基板に装着されている電子部品の装着位置と高さと、前記吸着ノズルが吸着している電子部品の高さとから更新することを特徴とする電子部品装着機の電子部品搬送高さ制御方法。
【請求項2】 電子部品搬送高さH_(V) は、回路基板に装着されている最も高い電子部品の高さと前記吸着ノズルが吸着している電子部品の高さとの和に余裕高さを加えて更新される請求項1に記載の電子部品装着機の電子部品搬送高さ制御方法。
【請求項3】 電子部品搬送高さH_(V) は、回路基板に装着され、且つ、吸着ノズルの移動軌跡にある電子部品の中で最も高い電子部品の高さと前記吸着ノズルが吸着している電子部品の高さとの和に余裕高さを加えて更新される請求項1に記載の電子部品装着機の電子部品搬送高さ制御方法。
【請求項4】 吸着ノズルの移動軌跡を回路基板に装着されている最も高い電子部品を避けるように設定する請求項3に記載の電子部品装着機の電子部品搬送高さ制御方法。」

(1b)「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品を回路基板上に装着する電子部品装着機の装着方法に関し、特に、電子部品装着機の電子部品搬送高さ制御方法に関するものである。」

(1c)「【0032】先ず、回路基板1が搬送手段2によって搬入され、電子部品装着位置に位置決めされる。
【0033】次に、装着ヘッド4が、XYロボット6に移動させられて、先ず、電子部品供給部3の上方に移動し位置決めし下降して、吸着ノズル5に電子部品9を吸着させる。この時点で、コントローラ8は上記の変動電子部品搬送高さH_(V) を更新する。
【0034】次に、XYロボット6の移動により、図2に示すように、電子部品9を吸着した吸着ノズル5を認識カメラ7の上に位置決めし、認識カメラ7が、前記吸着ノズル5が吸着した電子部品9の位置補正量を計測する。
【0035】次に、図2に示すように、XYロボット6が移動すると同時に、装着ヘッド4を、前記の更新された変動電子部品搬送高さH_(V) まで下降する。前記変動電子部品搬送高さH_(V) まで下降した後は、前記変動電子部品搬送高さH_(V) を維持して部品装着位置まで移動し、位置決めする。
【0036】次に、吸着ノズル5を前記変動電子部品搬送高さH_(V) から下降させて、電子部品9を回路基板1の所定位置に装着する。」

(2-1-2)刊行物2:特開平7-79097号公報
(2a)「【請求項1】電子部品をプリント基板の所定位置に実装する電子部品実装機の基板搬送工程において、装着済み部品の高さを計測する計測工程と、計測工程から得られる高さ及び位置データを電子部品実装機に伝送する工程と、電子部品実装機において、伝送されたデータをもとにXYテーブルの移動可能期間を算出する工程と、算出結果に基づいて実装動作を行う工程からなる電子部品実装方法。」

(2b)「【0013】
【作用】電子部品実装機の基板搬送工程において、プリント基板上の装着済み電子部品の高さを計測し、そのデータを電子部品実装機に伝送するため、高さ計測に要する時間はタクトタイムに影響を与えない。また、XYテーブルの移動可能期間は装着位置近傍の装着済み電子部品の高さをもとに決まるため、移動可能期間を従来より長く設定することが可能となる。」

(2-2)対比・判断
(2-2-1)刊行物1に記載の発明
刊行物1の(1b)には「本発明は、電子部品を回路基板上に装着する電子部品装着機の装着方法に関し、」と記載されており、この「電子部品装着機の装着方法」の「装着」は、「実装」と言い換えることができるから、刊行物1には、「電子部品実装方法」が記載されているといえる。そして、この「電子部品実装方法」は、(1a)の「回路基板を搬入・位置決め・搬出する搬送手段と、電子部品供給部と、電子部品を吸着する吸着ノズルを備えて上下方向に移動する装着ヘッドと、前記装着ヘッドをXYの水平2方向に移動し位置決めするXYロボットとを有する電子部品装着機」という記載によれば、「回路基板」「電子部品供給部」「吸着」及び「装着ヘッド」は、それぞれ「基板」「電子部品の供給部」「ピックアップ」及び「移載ヘッド」と言い換えることができるから、「電子部品の供給部から移載ヘッドによって電子部品をピックアップし基板へ搭載する電子部品実装方法」といえる。また、この「電子部品実装方法」は、次のとおりのものといえる。

A.この電子部品実装方法は、(1a)の「回路基板を搬入・位置決め・搬出する搬送手段」という記載によれば、「回路基板を搬入」するものであるから、「基板受け取り部」を備えているといえる。そして、この「基板受け取り部」の「基板」は、(1a)の「前記吸着ノズルの移動中に吸着している電子部品と実装されている電子部品とが干渉し合わない変動電子部品搬送高さH_(V) を、前記吸着ノズルが前記電子部品供給部から電子部品を吸着する都度、回路基板に装着されている電子部品の装着位置と高さと、」という記載によれば、電子部品が基板に既に装着(実装)されているといえるから、「既実装基板」ということができる。

B.この電子部品実装方法は、(1a)の「電子部品を吸着する吸着ノズルを備えて上下方向に移動する装着ヘッドと、前記装着ヘッドをXYの水平2方向に移動し位置決めするXYロボットとを有する電子部品装着機において、・・・電子部品装着機の電子部品搬送高さ制御方法。」という記載によれば、装着(移載)ヘッドを上下方向及びXYの水平2方向に移動させ、電子部品の搬送高さを制御するから、「移載ヘッドの駆動機構を制御する制御部」を備えているといえる。

C.この電子部品実装方法は、(1a)の「吸着ノズルの移動中に吸着している電子部品と実装されている電子部品とが干渉し合わない変動電子部品搬送高さH_(V) を、前記吸着ノズルが前記電子部品供給部から電子部品を吸着する都度、回路基板に装着されている電子部品の装着位置と高さと、前記吸着ノズルが吸着している電子部品の高さとから更新することを特徴とする電子部品装着機の電子部品搬送高さ制御方法。」という記載、及び(1c)の「装着ヘッド4を、前記の更新された変動電子部品搬送高さH_(V) まで下降する。前記変動電子部品搬送高さH_(V) まで下降した後は、前記変動電子部品搬送高さH_(V) を維持して部品装着位置まで移動し、位置決めする。」という記載によれば、更新された変動電子部品搬送高さというデータを用いて電子部品装着機の電子部品搬送高さを制御する、すなわちデータを制御部に伝達しているといえるから、「データを前記制御部に伝達」しているといえる。

D.この電子部品実装方法は、(1a)の「電子部品搬送高さH_(V) は、回路基板に装着されている最も高い電子部品の高さと前記吸着ノズルが吸着している電子部品の高さとの和に余裕高さを加えて更新される請求項1に記載の電子部品装着機の電子部品搬送高さ制御方法。」という記載によれば、「電子部品搬送高さ」は、「移載ヘッドの搬送高さ位置」より所定の吸着ノズルの高さ(長さ)分下方であるという所定の関係にあるから、「電子部品搬送高さ制御」は、「移載ヘッドの搬送高さ位置」の「制御」と言い換えることができるし、「余裕高さ」は、「余裕隙間」と言い換えることができるから、上記B.の制御部は、「前記移載ヘッドに保持された電子部品が既実装部品の上を余裕隙間を保って移動するように前記基板上を移動する際の前記移載ヘッドの搬送高さ位置を制御する」といえる。

刊行物1の記載及びこの記載から認定された以上の事項を本願補正発明の記載ぶりに則って整理すると、刊行物1には、次のとおりの発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているといえる。

「電子部品の供給部から移載ヘッドによって電子部品をピックアップし基板へ搭載する電子部品実装方法であって、既実装基板を受け取る基板受け取り部と、電子部品搬送高さデータが送られ移載ヘッドの駆動機構を制御する制御部とを備え、吸着ノズルの移動中に吸着している電子部品と実装されている電子部品とが干渉し合わない変動電子部品搬送高さH_(V) を、前記吸着ノズルが前記電子部品供給部から電子部品を吸着する都度、回路基板に装着されている電子部品の装着位置と高さと、前記吸着ノズルが吸着している電子部品の高さとから更新し、この更新データを前記制御部に伝達し、前記制御部は前記移載ヘッドに保持された電子部品が既実装部品の上を余裕隙間を保って移動するように前記基板上を移動する際の前記移載ヘッドの搬送高さ位置を制御する電子部品実装方法。」

(2-2-2)本願補正発明と引用発明との対比
そこで、本願補正発明と引用発明とを対比すると、両者は、
「電子部品の供給部から移載ヘッドによって電子部品をピックアップし基板へ搭載する電子部品実装方法であって、既実装基板を受け取る基板受け取り部と、移載ヘッドの駆動機構を制御する制御部とを備え、前記制御部は前記移載ヘッドに保持された電子部品が既実装部品の上を余裕隙間を保って移動するように前記基板上を移動する際の前記移載ヘッドの搬送高さ位置を制御する電子部品実装方法。」という点で一致し、次の点で相違しているといえる。

相違点:
既実装基板上の既実装部品の高さデータが、本願補正発明は、「基板受け取り部の既実装基板の搬送路を挟んだ対向位置に配設されて既実装基板上の既実装部品の高さを計測する高さ計測手段」によって得られたものであって、この高さ計測手段は、「前記搬送路上を既実装基板が搬送される際に、前記高さ計測手段の前記投光部から照射され前記受光部によって受光された光の遮光状態により既実装部品の高さを計測」したもの、すなわち、搬送路上を既実装基板が搬送される際に、基板受け取り部の既実装基板の搬送路を挟んだ対向位置に配設されて既実装基板上の既実装部品の高さを計測する高さ計測手段の前記投光部から照射され前記受光部によって受光された光の遮光状態により既実装部品の高さを計測したものであるのに対して、引用発明は、「吸着ノズルが前記電子部品供給部から電子部品を吸着する都度、回路基板に装着されている電子部品の装着位置と高さと、前記吸着ノズルが吸着している電子部品の高さとから更新」したものである点

(2-2-3)相違点についての判断
刊行物2には、電子部品の実装方法において、既実装基板上の既実装部品の高さデータとして、搭載位置近傍で計測したものを制御部に伝達することが記載されているから、搭載位置近傍で計測した既実装部品の高さデータを制御部に伝達することは、本出願前当業者に知られていることといえる。そして、搭載位置近傍の計測手段を設ける位置として、基板受け取り部の既実装基板の搬送路とすることは、引用発明の実装装置における基板受け取り部の既実装基板の搬送路の位置と搭載位置との相互の関係からみて、ごく自然のことといえる。また、電子部品実装方法において、電子部品の高さを計測する手段として、投光部から照射され受光部によって受光された光の遮光状態により計測する手段も、例えば、刊行物3、特開平11-186796号公報、特開平10-256798号公報、特開平7-22800号公報、特開平4-322924号公報、特開昭63-178600号公報等に示されているように、本出願前当業者にごくありふれたものといえる。そして、この計測手段を基板受け取り部の既実装基板の搬送路に設ける際に、その計測の原理及び基板受け取り部の既実装基板の搬送路の配置から考えると、投光部と受光部は、当然に、搬送路を挟んだ対向位置に配設されるといえる。
してみると、引用発明の「吸着ノズルが前記電子部品供給部から電子部品を吸着する都度、回路基板に装着されている電子部品の装着位置と高さと、前記吸着ノズルが吸着している電子部品の高さとから更新」して得た既実装基板上の既実装部品の高さデータに換えて、基板受け取り部の既実装基板の搬送路を挟んだ対向位置に配設されて既実装基板上の既実装部品の高さを計測する高さ計測手段の前記投光部から照射され前記受光部によって受光された光の遮光状態により既実装部品の高さを計測して得たデータとすることは、本出願前当業者に周知の上記事項に基づいて当業者が容易に想到することといえる。
そして、本願発明において、引用発明と既実装基板上の既実装部品の高さデータの取得手段を換えたことにより奏する作用効果も、当業者が予測できる程度のものであって、格別顕著なものともいえない。

(2-2-4)小括
以上のように、本願補正発明は、引用発明、及び本出願前当業者に周知の事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものといえるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

(2-3)むすび
したがって、本件補正は、特許法第17条の2第5項で準用する同法第126条第5項の規定に違反するから、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

3.本願発明についての審決
(1)本願発明
平成18年4月13日付け手続補正は、上記のとおり却下すべきものであるから、本願請求項1に係る発明は、平成17年12月14日付け手続補正書によって補正された原査定時の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものであって、その発明は次のとおりのものである。

「電子部品の供給部から移載ヘッドによって電子部品をピックアップし基板へ搭載する電子部品実装方法であって、既実装基板を受け取る基板受け取り部と、この基板受け取り部に配設されて既実装基板上の既実装部品の高さを計測する高さ計測手段と、この高さ計測手段の高さ計測結果が送られ且つ移載ヘッドの駆動機構を制御する制御部とを備え、前記高さ計測手段により既実装部品の高さを計測してそのデータを前記制御部に伝達し、前記制御部は前記移載ヘッドに保持された電子部品が既実装部品の上を余裕隙間を保って移動するように前記基板上を移動する際の前記移載ヘッドの搬送高さ位置を制御することを特徴とする電子部品実装方法。」(以下、「本願発明」という。)

(2)原査定の理由の概要
原査定の理由の概要は、次のとおりのものである。
本願請求項1に係る発明は、本出願前頒布された下記刊行物1?3に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

1.特開平9-214182号公報
2.特開平7-79097号公報
3.特開平11-186796号公報

(3)引用刊行物の記載事項
原査定の理由に引用された刊行物1及び2の記載事項は、上記「2.(2)(2-1)」に記載されたとおりのものである。

(4)対比・判断
(4-1)引用発明について
引用発明は、上記「2.(2)(2-2)(2-2-1)」記載された次のとおりのものである。

「電子部品の供給部から移載ヘッドによって電子部品をピックアップし基板へ搭載する電子部品実装方法であって、既実装基板を受け取る基板受け取り部と、電子部品搬送高さデータが送られ移載ヘッドの駆動機構を制御する制御部とを備え、吸着ノズルの移動中に吸着している電子部品と実装されている電子部品とが干渉し合わない変動電子部品搬送高さH_(V) を、前記吸着ノズルが前記電子部品供給部から電子部品を吸着する都度、回路基板に装着されている電子部品の装着位置と高さと、前記吸着ノズルが吸着している電子部品の高さとから更新し、この更新データを前記制御部に伝達し、前記制御部は前記移載ヘッドに保持された電子部品が既実装部品の上を余裕隙間を保って移動するように前記基板上を移動する際の前記移載ヘッドの搬送高さ位置を制御する電子部品実装方法。」

(4-2)本願発明と引用発明との対比・判断
本願発明は、本願補正発明の、基板受け取り部「の既実装基板の搬送路を挟んだ対向位置」、「投光部と受光部より成る」高さ計測手段、「前記搬送路上を既実装基板が搬送される際に、」、及び高さ計測手段「の前記投光部から照射され前記受光部によって受光された光の遮光状態」という限定のないものといえる。そして、上記限定を有する本願補正発明は、上記「2.(2)(2-2)」で述べたように、引用発明、及び本出願前当業者に周知の事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものといえるから、上記限定のない本願発明も、本願補正発明と同様に、引用発明、及び本出願前当業者に周知の事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものといえる。

(4-3)小括
したがって、本願発明は、引用発明、及び本出願前当業者に周知の事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものといえるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。

4.むすび
したがって、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、本願は、拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2008-02-04 
結審通知日 2008-02-05 
審決日 2008-02-18 
出願番号 特願2000-46917(P2000-46917)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (H05K)
P 1 8・ 121- Z (H05K)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 内田 博之  
特許庁審判長 長者 義久
特許庁審判官 平塚 義三
近野 光知
発明の名称 電子部品実装方法  
代理人 岩橋 文雄  
代理人 内藤 浩樹  
代理人 永野 大介  

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