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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G06K
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G06K
管理番号 1178180
審判番号 不服2005-12046  
総通号数 103 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2008-07-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2005-06-27 
確定日 2008-05-15 
事件の表示 平成 8年特許願第 21631号「達成度表示用カードシステム及び達成度表示用カード」拒絶査定不服審判事件〔平成 9年 7月31日出願公開、特開平 9-198472〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1.手続の経緯
本願は、平成8年1月16日の出願であって、平成17年2月17日付けで拒絶理由通知がなされ、同年4月20日付けで手続補正がなされたが、同年5月23日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年6月27日に審判請求がなされるとともに同年7月11日付けで手続補正がなされたものである。

第2.平成17年7月11日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成17年7月11日付けの手続補正を却下する。

[理由]
1.本件補正
平成17年7月11日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)により、特許請求の範囲は、

「【請求項1】
情報記録部と、可視情報を外部エネルギーで繰り返し書き換える情報表示部とを有するカードと、
上記情報記録部に対する情報の少なくとも読み出しと、上記情報表示部に対する可視情報の書き換えを行うリーダライタと、
情報記録部及び情報表示部に対する情報の処理を行うデータ処理装置とを備え、
データ処理装置は物事の進み具合を目標値までの差に対する達成度、目標値に対する比率として計算した達成度として算出し、該達成度に関する情報を、上記データ処理装置に備えられたイメージファイル及びメッセージファイルから選択して、選択した絵柄イメージ及びメッセージをリーダライタによりカードの情報表示部に表示することを特徴とする達成度表示用カードシステム。
【請求項2】
少なくとも情報記録部と、可視情報を外部エネルギーで繰り返し書き換える情報表示部とを有し、物事の進み具合を目標値までの差に対する達成度、目標値に対する比率として計算した達成度として捉え、その達成度に関する情報を、データ処理装置に備えられたイメージファイル及びメッセージファイルから選択して、選択した絵柄イメージ及びメッセージを前記情報表示部に表示することを特徴とする達成度表示用カード。」

と補正された。

2.新規事項の有無、補正の目的要件
本件補正は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてなされており、特許法第17条の2第3項の規定に適合し、かつ、特許法第17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮(請求項に記載した発明を特定するために必要な事項を限定するものであって、その補正前の当該請求項に記載された発明とその補正後の請求項に記載された発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるもの)を目的とするものである。

3.独立特許要件
本件補正は特許法17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とすることから、本件補正後の前記請求項2に記載された発明(以下、「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか)以下に検討する。

(1)補正後の発明
本件補正により、本願補正発明は、前記「1.補正後の本願発明」の「【請求項2】」に記載されたものと認められる。

(2)引用文献
原査定の拒絶の理由に引用された、国際公開第95/11494号公報パンフレット(以下、「引用文献」という。)には以下の事項が記載されている。(注意:下線は便宜上、当審にて付与したもの。)

(ア)「一時的な画像形成(記録)が行え、かつ、不要となったときにその画像の消去ができ、しかもこれら記録、消去の繰返しが可能な可逆性感熱記録材料が注目されている。」(1頁21行目?23行目。)

(イ)「本発明は、書き換え可能な情報記録部及び書き換え可能な画像記録部を有し、該画像記録部が可逆的感熱記録材料からなるカードに、カードリーダ・ライタで情報の記録及び読み出し並びに画像の記録を行う方法であって、情報記録部への記録すべき各種情報のうち、特定の数量情報又はそれを加工した情報を画像記録部に記録することを特徴とする。」(4頁9行目?14行目。)

(ウ)「本発明では、カードのリーダ・ライタとして、従来の機能にサーマルヘッド等の画像形成機能を付加したカードリーダ・ライタを用い、情報記録部に対する情報の記録及び読み出しと、画像記録部に対する画像の記録を行う。このカードリーダ・ライタの構成例を模式的に第1図に示す。このカードリーダライタは、テンキー、キーボード、マウス等のデータ入力のための公知の入力手段からなるデータ入力部11、カードの情報記録部に記録情報を記録させる機能及びカードの情報記録部から記録情報を読み出す機能を備えた記録情報リーダ・ライタ部12、カードの画像記録部に画像を記録する機能を有する画像ライタ部13、各部の制御、各種演算を行う制御部14、RAM及びROMからなるメモリ15、作業画面の表示を行う表示部16から構成される。」(6頁15行目?7頁2行目。)

(エ)「情報記録部に記録すべき特定の数量情報を監視し、該数量情報があらかじめ定めた値に達するタイミングで画像記録部を書き換えるようにしたものである。ここで、特定の数量情報とは、例えばカードがポイントカードに利用される場合は、物品の購入合計額であるが、勿論カードの用途によりその種類は適宜選択される。」(7頁18行目?22行目。)

(オ)「情報記録部に新たに記録すべき特定の数量情報をポイント数に換算し、情報記録部から読み出した既に獲得したポイント数に、新たに獲得したポイント数を付加し、合計のポイント数があらかじめ定めた値に達するタイミングで画像記録部を書き換えるようにしてもよい。
また、情報記録部から読み出した特定の数量情報の累積値と新たに付加すべき特定の数量情報とを加算した値をポイント数に換算し、そのポイント数があらかじめ定めた値に達するタイミングで画像記録部を書き換えるようにしてもよい。
さらに、本発明では、情報記録部への記録すべき各種情報のうち、特定の数量情報又はそれを加工した情報を画像記録部に記録することができる。ここで、数量情報とは、例えばカードがプリペイドカードの場合は残高、ボトルキープカードの場合は残量、テレフォンカードの場合は残り度数、特定の数量情報を加工した情報とは、例えばカードがポイントカードの場合は累積ポイント数のような情報である。」(8頁17行目?9頁7行目。)

(カ)「本発明で用いられる画像記録部の材料としては、熱により透明度や色調が可逆的に変化するものならばなんでも良いが、例えばポリマーを2種以上混合して、その相溶状態の違いで透明、白濁に変化するもの(特開昭61-258853号公報)、液晶高分子の相変化を利用したもの(特開昭62-66990号公報)、常温より高い第一の特定温度で第一の色の状態となり、第一の特定温度よりも高い第二の特定温度で加熱し、その後冷却することにより第二の色の状態となるもの、等が挙げられる。」(10頁5行目?12行目。)

(キ)「より具体的に説明すると、追記記録部31に25個の印が印字されたとすると、書き換え記録部32には、例えば「ただ今、25ポイント達成です」といったような文言が表示される(第5図(b))。追記記録部31にさらに25個の印が印字される(合計50個の印が印字される)と、書き換え記録部32には、「目標半分達成、がんばりましょう」といったような文言が前回印字された文句を消去し、新たに印字される。この様な方法でやっていき、最後、通算100個の印が追記記録部21に印字されると、書き換え記録部22に「ポイント達成、おめでとうございます」といったような終了の文言が新たに印字される。」(12頁3行目?11行目。)

(ク)「第8図はカードをボトルキープカードとして利用した例(裏面は第2図(b)と同じ)である。61はカード62は可逆性感熱記録材料からなる画像記録部である。カード裏面の情報き4記録部25にはカード使用者のID番号、氏名、ボトル中味残量等を含む各種情報が記録されるが、画像記録部62にはカード使用毎にカード使用者が最も知りたいボトル中味残量等の特定情報が記録される。」(14頁16行目?21行目。)

(ケ)「第8図」には、画像記録部62に中身の入ったボトルの絵柄イメージと残り70%というメッセージを表示したカード(ボトルキープカード)が記載されている。

(ア)、(イ)及び(カ)における記載からすると、
引用文献には、少なくとも情報記録部と、可視情報を外部からの熱で繰り返し書き換える画像記録部または買い換え記録部とを有した、ポイントカード、ボトルキープカード等の各種カードが記載されている。

(オ)における記載「ここで、数量情報とは、例えばカードがプリペイドカードの場合は残高、ボトルキープカードの場合は残量、テレフォンカードの場合は残り度数、特定の数量情報を加工した情報とは、例えばカードがポイントカードの場合は累積ポイント数のような情報」及び(キ)における記載「書き換え記録部32には、「目標半分達成、がんばりましょう」といったような文言が前回印字された文句を消去し、新たに印字される。この様な方法でやっていき、最後、通算100個の印が追記記録部21に印字されると、書き換え記録部22に「ポイント達成、おめでとうございます」といったような終了の文言が新たに印字される。」からすると、
ポイントカードにおいては、ポイント累積の進み具合をポイント達成の目標値に対する達成度として捉えていると解される。
そして、(イ)における記載「画像記録部が可逆的感熱記録材料からなるカードに、カードリーダ・ライタで情報の記録及び読み出し並びに画像の記録を行う」、(ウ)における記載「カードリーダライタは、・・・(中略)・・・カードの情報記録部に記録情報を記録させる機能及びカードの情報記録部から記録情報を読み出す機能を備えた記録情報リーダ・ライタ部12、カードの画像記録部に画像を記録する機能を有する画像ライタ部13、各部の制御、各種演算を行う制御部14、RAM及びROMからなるメモリ15、作業画面の表示を行う表示部16から構成される。」、及び(エ)における記載「情報記録部に記録すべき特定の数量情報を監視し、該数量情報があらかじめ定めた値に達するタイミングで画像記録部を書き換える」からすると、
前記達成度をカードリーダライタに備えられた制御部が監視し、達成度があらかじめ定めた値に達するタイミングで、カードリーダライタに備えられた制御部が、カードリーダライタに備えられた画像ライタ部を介して、画像記録部を書き換えると解される。

そして、(キ)における記載「書き換え記録部32には、例えば「ただ今、25ポイント達成です」といったような文言が表示される(第5図(b))。追記記録部31にさらに25個の印が印字される(合計50個の印が印字される)と、書き換え記録部32には、「目標半分達成、がんばりましょう」といったような文言が前回印字された文句を消去し、新たに印字される。この様な方法でやっていき、最後、通算100個の印が追記記録部21に印字されると、書き換え記録部22に「ポイント達成、おめでとうございます」といったような終了の文言が新たに印字される。」からすると、
達成度があらかじめ定めた値に達するタイミングで、前記カードリーダライタに備えられた制御部が、前記達成度に関する所定のメッセージ(例えば半分達成したタイミングで所定のメッセージ「目標半分達成、がんばりましょう」、及び目標を達成したタイミングで所定のメッセージ「ポイント達成、おめでとうございます」)を選択して、選択したメッセージを、カードリーダライタに備えられた画像ライタ部を介して、前記画像記録部に記録すなわち、表示するものと認められる。
そして、前記所定のタイミングで記録される「目標半分達成、がんばりましょう」や「ポイント達成、おめでとうございます」といった達成度に関するメッセージが、カードリーダライタに備えられた所定のメモリ領域に格納されていることは、当業者にとって自明である。

よって、(ア)?(ク)における記載及び関連する図面からすると、引用文献には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。

少なくとも情報記録部と、可視情報を外部からの熱で繰り返し書き換える画像記録部とを有し、カードリーダライタに備えられた制御部が、ポイント累積の進み具合を目標値に対する達成度として捉え、その達成度を監視し、達成度があらかじめ定めた値に達するタイミングで、達成度に関するメッセージを、カードリーダライタに備えられた所定のメモリ領域から選択して、選択した所定の「目標半分達成、がんばりましょう」や「ポイント達成、おめでとうございます」等といった達成度に関するメッセージを、カードリーダライタに備えられた画像ライタ部を介して、前記画像記録部に表示することを特徴とするポイントカード。

(3)対比
ここで、本願補正発明と引用発明とを比較する。
引用発明の「外部からの熱」、「画像記録部」、「ポイント累積の進み具合」、及び「ポイントカード」は、それぞれ、本願補正発明の「外部エネルギー」、「情報表示部」、「物事の進み具合」、及び「達成度表示用カード」に相当する。
また、引用発明の「カードリーダライタ」は、本願補正発明の「データ処理装置」に相当する。

そして、引用発明の「目標値に対する達成度」と、本願補正発明の「目標値までの差に対する達成度、目標値に対する比率として計算した達成度」とは、ともに目標値に対する達成度である点で共通する。
また、引用発明の「達成度に関するメッセージ」は、本願補正発明の「達成度に関する情報」に対応する。
また、引用発明の「所定のメモリ領域」と、本願補正発明の「イメージファイル及びメッセージファイル」とは、ともに所定の記憶手段である点で共通する。

よって、本願補正発明と引用発明とは、以下の点で一致し、また、相違している。

(一致点)
少なくとも情報記録部と、可視情報を外部エネルギーで繰り返し書き換える情報表示部とを有し、物事の進み具合を目標値に対する達成度として捉え、その達成度に関する情報を、データ処理装置に備えられた所定の記憶手段から選択して、選択したメッセージを前記情報表示部に表示することを特徴とする達成度表示用カード。

(相違点1)
「目標値に対する達成度」について、本願補正発明は「目標値までの差に対する達成度、目標値に対する比率として計算した達成度」であるのに対して、引用発明は「目標値までの差に対する達成度、目標値に対する比率として計算した達成度」かどうか、明らかでない点。

(相違点2)
本願補正発明の「達成度に関する情報」は、「絵柄イメージ及びメッセージ」であるのに対して、引用発明は「メッセージ」である点。

(相違点3)
本願補正発明は「イメージファイル及びメッセージファイル」を備えるのに対して、引用発明が「イメージファイル及びメッセージファイル」を備えているかどうか明らかでない点。

(4)判断
相違点1について検討する。
本願の出願の日前である平成6年3月25日に頒布された刊行物である特開平6-84025号公報に(注意:下線は便宜上、当審にて付与したもの。)、
「【0005】・・・(中略)・・・また、特典対象ポイントまであと何ポイント集めれば良いかを印字することができ、顧客のポイント収集意欲を高揚させて販売促進を図ることができる」と記載されているように、
目標値までの差に対する達成度を目標に対する達成度とすることは、当業者にとって、周知技術である。

また、本願の出願の日前である平成6年10月21日に頒布された刊行物である特開平6-295390号公報に(注意:下線は便宜上、当審にて付与したもの。)、
「【0099】・・・(中略)・・・全画面の目標達成度100%に対する現在の累積点数の比率面積を色反転表示している。これにより,一目で目標に対する現在の点数状況がわかり,累積点数の比率面積が増加するにつれて,目標到達までの意欲がさらに増すことになる。」と記載されているように、
目標値に対する比率として計算した達成度を目標に対する達成度とすることは、当業者にとって、周知技術である。

してみれば、引用発明の「目標値に対する達成度」に前記周知技術を適用することで、本願補正発明のように「目標値までの差に対する達成度、目標値に対する比率として計算した達成度」とすることは、当業者であれば適宜なし得たことである。
よって、相違点1は格別のものではない。

相違点2及び相違点3について検討する。
本願の出願の日前である平成6年10月21日に頒布された刊行物である特開平6-295390号公報に(注意:下線は便宜上、当審にて付与したもの。)、
「【0100】・・・(中略)・・・図32(d)に示すように,目標をイメージイラストで表示するときに,完全表示の目標達成度100%に対する累積点数の比率面積で段階表示するようにしてもよい。」と記載されているように、
目標達成度を対応するイメージイラスト(すなわち、絵柄イメージ)で段階表示することは、当業者にとって、周知技術である。
そして、引用文献の「第8図」に、カード(ボトルキープカード)の画像記録部62に中身の入ったボトルの絵柄イメージ及び残り70%というメッセージを表示することが示唆されていることを勘案すると、引用発明において、前記周知技術を適用することで、本願補正発明のように、達成度に関する情報として、絵柄イメージ及びメッセージを採用することは、当業者であれば、適宜なし得たことである。
また、データ処理装置において、データを格納する所定のメモリ領域としてファイルを採用することは、当業者にとって周知の常套手段であることからすると、引用発明におけるカードリーダライタに備えられた「所定のメモリ領域」として、本願補正発明のようにカードリーダライタに備えられた「イメージファイル及びメッセージファイル」とすることも、当業者であれば、適宜なし得たことである。
よって、相違点2及び相違点3は格別のものではない。

上記で検討したごとく、相違点1?相違点3はいずれも格別のものではなく、そして、本願補正発明の構成によってもたらされる効果も、当業者であれば当然に予測可能なものに過ぎず格別なものとは認められない。

したがって、本願補正発明は上記引用発明、及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

4.むすび
以上のとおり、本件補正は、補正後の発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるから、特許法第17条の2第5項の規定により準用する特許法第126条第5項の規定に適合していない。
したがって、本件補正は、特許法第159条第1項において準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。

第3.本願発明について
平成17年7月11日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項2に係る発明(以下、同項記載の発明を「本願発明」という。)は、平成17年4月20日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項2に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。

「少なくとも情報記録部と、可視情報を外部エネルギーで繰り返し書き換える情報表示部とを有し、物事の進み具合を目標数値に対する達成度として捉え、その達成度に関する情報を、データ処理装置に備えられたイメージファイル及びメッセージファイルから選択して、選択した絵柄イメージ及びメッセージを前記情報表示部に表示することを特徴とする達成度表示用カード。」

(1)引用文献
原査定の拒絶の理由に引用された、引用文献およびその記載事項は、前記「第2.平成17年7月11日付けの手続補正についての補正却下の決定」の「3.独立特許要件」の「(2)引用文献」に記載したとおりである。

(2)対比・判断
本願発明は、前記「第2.平成17年7月11日付けの手続補正についての補正却下の決定」の「3.独立特許要件」の「(1)補正後の発明」に記載された本願補正発明の発明特定事項「目標値までの差に対する達成度、目標値に対する比率として計算した達成度」をその上位概念である「目標数値に対する達成度」としたものである。
そうすると、本願発明の構成要件を全て含み、さらに特定の構成要件に限定要件を付加したものに相当する本願補正発明が、前記「第2.平成17年7月11日付けの手続補正についての補正却下の決定」の「3.独立特許要件」の「(4)判断」に記載したとおり、引用発明、及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により、引用発明、及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

(3)むすび
以上のとおり、本願発明は、引用発明、及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2008-03-12 
結審通知日 2008-03-18 
審決日 2008-03-31 
出願番号 特願平8-21631
審決分類 P 1 8・ 575- Z (G06K)
P 1 8・ 121- Z (G06K)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 安田 太石川 正二  
特許庁審判長 赤川 誠一
特許庁審判官 桑江 晃
相崎 裕恒
発明の名称 達成度表示用カードシステム及び達成度表示用カード  
代理人 金山 聡  

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