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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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不服20051439 | 審決 | 特許 |
不服200515647 | 審決 | 特許 |
不服200414570 | 審決 | 特許 |
不服20051648 | 審決 | 特許 |
不服200513231 | 審決 | 特許 |
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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G11B 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G11B |
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管理番号 | 1178357 |
審判番号 | 不服2004-24410 |
総通号数 | 103 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2008-07-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2004-11-29 |
確定日 | 2008-05-21 |
事件の表示 | 特願2001-398557「マルチストリームが記録された情報貯蔵媒体、その記録装置、その記録方法、その再生装置、及びその再生方法」拒絶査定不服審判事件〔平成14年 8月23日出願公開、特開2002-237170〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、平成13年12月27日(パリ優先による優先権主張2001年2月5日、韓国)の出願であって、平成16年4月8日付け拒絶理由通知に対して、平成16年7月13日付けで手続補正がなされたが、平成16年8月26日付けで拒絶の査定がなされ、これに対し、平成16年11月29日付けで拒絶査定不服審判が請求されるとともに、平成16年12月28日付けで手続補正がなされたものである。 第2 平成16年12月28日付け手続補正についての補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 平成16年12月28日付けの手続補正を却下する。 [理 由] 1.補正後の本願発明 平成16年12月28日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)は、特許請求の範囲についてするもので、本件補正前に 「 【請求項1】 オーディオデータ及び/またはビデオデータを含むメインデータと、 前記メインデータと別のビットストリームで記録され、前記メインデータに同期されて再生されるためのサブデータと、 前記メインデータと前記サブデータとが同期して再生されるための相関関係を定義するナビゲーション情報とを含むことを特徴とする情報貯蔵媒体。 【請求項2】 前記メインデータ及びサブデータと別のビットストリームで記録され、前記メインデータと関連付けて再生されるための他のデータをさらに含み、 前記ナビゲーション情報は前記メインデータと前記他のデータと関連付けて再生可能に定義された相関関係をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の情報貯蔵媒体。 【請求項3】 前記メインデータは内部エンコーダより生じるか、あるいはデジタルインターフェースを通じて入力されて記録されることを特徴とする請求項2に記載の情報貯蔵媒体。 【請求項4】 前記サブデータ及び/または他のデータは内部エンコーダより生じるか、あるいはデジタルインターフェースを通じて入力されて記録されることを特徴とする請求項3に記載の情報貯蔵媒体。 【請求項5】 (a) オーディオデータ及び/またはビデオデータを含むメインデータを記録する段階と、 (b) 前記メインデータと同期されて再生されるためのサブデータを前記メインデータと別のビットストリームで記録する段階と、 (c) 前記メインデータと前記サブデータとが同期して再生されるための相関関係を定義するナビゲーション情報を記録する段階とを含むことを特徴とする記録方法。 【請求項6】 (d) 前記メインデータと関連付けて再生されるための他のデータを前記メインデータ及びサブデータと別のビットストリームで記録する段階と、 (e) 前記メインデータと前記他のデータとを関連付けて再生するための相関関係を定義するナビゲーション情報を記録する段階とをさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の記録方法。 【請求項7】 前記(a)段階は、 (a1) デジタルインターフェースを通じて前記メインデータを受信する段階と、 (a2) 受信されたメインデータを記録する段階とを含むことを特徴とする請求項6に記載の記録方法。 【請求項8】 前記(a)段階は、 (a1) 前記メインデータを生成する段階と、 (a2) 生成されたメインデータを記録する段階とを含むことを特徴とする請求項6に記載の記録方法。 【請求項9】 前記(b)段階は、 (b1) 前記デジタルインターフェースを通じて前記サブデータを受信する段階と、 (b2) 受信されたサブデータを記録する段階とを含むことを特徴とする請求項7に記載の記録方法。 【請求項10】 前記(b)段階は、 (b1) 前記サブデータを生成する段階と、 (b2) 生成されたサブデータを記録する段階とを含むことを特徴とする請求項7に記載の記録方法。 【請求項11】 前記(c)段階は、 (c1) 前記デジタルインターフェースを通じて前記他のデータを受信する段階と、 (c2) 受信された他のデータを記録する段階とを含むことを特徴とする請求項6に記載の記録方法。 【請求項12】 前記(c)段階は、 (c1) 前記他のデータを生成する段階と、 (c2) 生成された他のデータを記録する段階とを含むことを特徴とする請求項6に記載の記録方法。 【請求項13】 (a) オーディオデータ及び/またはビデオデータを含むメインデータを読出す段階と、 (b) 前記メインデータと別のビットストリームで記録され、前記メインデータと同期されて再生されるためのサブデータとを読出す段階と、 (c) 読出されたメインデータ及びサブデータをこれらのデータの相関関係を定義するナビゲーション情報に基づいて混合する段階とを含むことを特徴とする再生方法。 【請求項14】 (d1) 混合されたメインデータ及びサブデータをデジタルインターフェースを通じて出力する段階をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の再生方法。 【請求項15】 (d2) 混合されたメインデータ及びサブデータをデコーデュイングする段階をさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の再生方法。 【請求項16】 前記(c)段階は、 (c1) 読出されたメインデータ及びサブデータが同期して再生されるための相関関係を定義するナビゲーション情報を読出す段階と、 (c2) 読出されたメインデータ及びサブデータを前記ナビゲーション情報に基づいて混合する段階とを含むことを特徴とする請求項14に記載の再生方法。 【請求項17】 (a) オーディオデータ及び/またはビデオデータを含むメインデータを読出す段階と、 (b) 前記メインデータと別のビットストリームで記録され、前記メインデータと同期されて再生されるためのサブデータを読出す段階と、 (c) 前記メインデータ及びサブデータと別のビットストリームで記録され、前記メインデータと関連付けて再生されるための他のデータを読出す段階と、 (d) 読出されたメインデータ、サブデータ、及び他のデータをこれらのデータの相関関係を定義するナビゲーション情報に基づいて混合する段階とを含むことを特徴とする再生方法。 【請求項18】 (e1) 混合されたメインデータ、サブデータ、及び他のデータをデジタルインターフェースを通じて出力する段階をさらに含むことを特徴とする請求項17に記載の再生方法。 【請求項19】 (e2) 混合されたメインデータ、サブデータ、及び他のデータをデコーデュイングする段階をさらに含むことを特徴とする請求項18に記載の再生方法。 【請求項20】 前記(d)段階は、 (d1) 読出されたメインデータとサブデータとが同期されて再生されるように、そして読出されたメインデータと他のデータとを関連付けて再生するための相関関係を定義するナビゲーション情報を読出す段階と、 (d2) 読出されたメインデータ、サブデータ、及び他のデータを前記ナビゲーション情報に基づいて混合する段階とを含むことを特徴とする請求項17に記載の再生方法。 【請求項21】 (a) オーディオデータ及び/またはビデオデータを含むメインデータと別のビットストリームで記録され、前記メインデータと同期されて再生されるためのサブデータを読出す段階と、 (b) 前記メインデータ及びサブデータと別のビットストリームで記録され、前記メインデータと関連付けて再生されるための他のデータを読出す段階と、 (c) 読出されたサブデータと他のデータとをこれらのデータの相関関係を定義するナビゲーション情報に基づいて混合する段階とを含むことを特徴とする再生方法。 【請求項22】 (d1) 混合されたメインデータ及び他のデータをデジタルインターフェースを通じて出力する段階をさらに含むことを特徴とする請求項21に記載の再生方法。 【請求項23】 (d2) 混合されたメインデータ及び他のデータをデコーデュイングする段階をさらに含むことを特徴とする請求項22に記載の再生方法。 【請求項24】 前記(c)段階は、 (c1) 前記サブデータと他のデータとを関連付けて再生されるように定義されたナビゲーション情報を読出す段階と、 (c2) 読出されたサブデータ及び他のデータを前記ナビゲーション情報に基づいて混合する段階とを含むことを特徴とする請求項21に記載の再生方法。 【請求項25】 オーディオデータ及び/またはビデオデータを含むメインデータを記録し、前記メインデータと同期して再生されるためのサブデータを前記メインデータと別のビットストリームで記録し、前記メインデータと前記サブデータとが同期して再生されるための相関関係を定義するナビゲーション情報を記録する記録部と、 前記ナビゲーション情報を生成し、前記記録部へ提供する制御部とを含むことを特徴とする記録装置。 【請求項26】 前記記録部は、前記メインデータと関連付けて再生されるための他のデータを前記メインデータ及びサブデータと別のビットストリームで記録し、前記メインデータと前記他のデータとを関連付けて再生するための相関関係を定義するナビゲーション情報をさらに記録し、 前記制御部は前記メインデータと前記他のデータとの相関関係を定義するナビゲーション情報を生成して前記記録部へ提供することを特徴とする請求項25に記載の記録装置。 【請求項27】 前記メインデータ及び/またはサブデータを受信するためのデジタルインターフェースをさらに含むことを特徴とする請求項26に記載の記録装置。 【請求項28】 前記デジタルインターフェースは前記他のデータを受信し、前記記録部は受信された他のデータを記録し、 前記他のデータに関するナビゲーションデータを記録することを特徴とする請求項27に記載の記録方法。 【請求項29】 前記メインデータ及び/またはサブデータを入力されてエンコーディングするためのエンコーダをさらに含むことを特徴とする請求項28に記載の記録装置。 【請求項30】 オーディオデータ及び/またはビデオデータを含むメインデータを読出し、前記メインデータと別のビットストリームで記録され前記メインデータと同期して再生されるためのサブデータを読出す読出部と、 前記読出部により読出されたメインデータ及びサブデータをこれらのデータの相関関係を定義するナビゲーション情報に基づいて混合する混合部とを含むことを特徴とする記載の再生装置。 【請求項31】 混合されたメインデータ及びサブデータを出力するデジタルインターフェースをさらに含むことを特徴とする請求項30に記載の再生装置。 【請求項32】 混合されたメインデータ及びサブデータをデコーデュイングするデコーダをさらに含むことを特徴とする請求項31に記載の再生装置。 【請求項33】 前記読出部は、読出されたメインデータとサブデータとが同期して再生されるための相関関係を定義するナビゲーション情報を読出し、 前記混合部は読出されたメインデータとサブデータとを前記ナビゲーション情報に基づいて混合することを特徴とする請求項32に記載の再生装置。 【請求項34】 オーディオデータ及び/またはビデオデータを含むメインデータを読出し、前記メインデータと別のビットストリームで記録され前記メインデータと同期して再生されるためのサブデータを読出し、前記メインデータ及びサブデータと別のビットストリームで記録され前記メインデータと関連付けて再生されるための他のデータを読出す読出部と、 前記読出部により読出されたメインデータ、サブデータ、及び他のデータをこれらのデータの相関関係を定義するナビゲーション情報に基づいて混合する混合部とを含むことを特徴とする再生装置。 【請求項35】 混合されたメインデータ、サブデータ、及び他のデータを出力するデジタルインターフェースをさらに含むことを特徴とする請求項34に記載の再生装置。 【請求項36】 混合されたメインデータ、サブデータ、及び他のデータをデコーデュイングするデコーダをさらに含むことを特徴とする請求項34に記載の再生装置。 【請求項37】 前記読出部は読出されたメインデータとサブデータとが同期して再生されるように、そして読出されたメインデータと他のデータとを関連付けて再生するための相関関係を定義するナビゲーション情報を読出し、 前記混合部は読出されたメインデータ、サブデータ、及び他のデータを前記ナビゲーション情報に基づいて混合することを特徴とする請求項34に記載の再生装置。 【請求項38】 オーディオデータ及び/またはビデオデータを含むメインデータと別のビットストリームで記録され前記メインデータと同期して再生されるためのサブデータを読出し、前記メインデータ及びサブデータと別のビットストリームで記録され前記メインデータと関連付けて再生されるための他のデータを読出す読出部と、 前記読出部により読出されたサブデータと他のデータとをこれらのデータの相関関係を定義するナビゲーション情報に基づいて混合する混合部を含むことを特徴とする再生装置。 【請求項39】 混合されたメインデータ及び他のデータを出力するためのデジタルインターフェースをさらに含むことを特徴とする請求項38に記載の再生装置。 【請求項40】 混合されたメインデータ及び他のデータをデコーデュイングするデコーダをさらに含むことを特徴とする請求項39に記載の再生装置。 【請求項41】 前記読出部は前記サブデータと他のデータとを関連付けて再生されるように定義されたナビゲーション情報を読出し、 前記混合部は読出されたサブデータ及び他のデータを前記ナビゲーション情報に基づいて混合することを特徴とする請求項40に記載の再生装置。 【請求項42】 前記ナビゲーション情報は、メインデータに対する識別子と、メインデータに対応する付加データに関する再生時間情報とを具備することを特徴とする請求項1記載の情報貯蔵媒体。 【請求項43】 前記ナビゲーション情報は、メインデータに対する識別子と、メインデータに対応する付加データに関する再生時間情報とを具備することを特徴とする請求項5記載の記録方法。 【請求項44】 前記ナビゲーション情報は、メインデータに対する識別子と、メインデータに対応する付加データに関する再生時間情報とを具備することを特徴とする請求項13記載の再生方法。 【請求項45】 前記ナビゲーション情報は、メインデータに対する識別子と、メインデータに対応する付加データに関する再生時間情報とを具備することを特徴とする請求項17記載の再生方法。 【請求項46】 前記ナビゲーション情報は、メインデータに対する識別子と、メインデータに対応する付加データに関する再生時間情報とを具備することを特徴とする請求項21記載の再生方法。 【請求項47】 前記ナビゲーション情報は、メインデータに対する識別子と、メインデータに対応する付加データに関する再生時間情報とを具備することを特徴とする請求項25記載の記録装置。 【請求項48】 前記ナビゲーション情報は、メインデータに対する識別子と、メインデータに対応する付加データに関する再生時間情報とを具備することを特徴とする請求項30記載の再生装置。 【請求項49】 前記ナビゲーション情報は、メインデータに対する識別子と、メインデータに対応する付加データに関する再生時間情報とを具備することを特徴とする請求項34記載の再生装置。 【請求項50】 前記ナビゲーション情報は、メインデータに対する識別子と、メインデータに対応する付加データに関する再生時間情報とを具備することを特徴とする請求項38記載の再生装置。」 とあったものを、 「 【請求項1】 オーディオデータ及び/またはビデオデータを含むメインデータと、 前記メインデータと別のビットストリームで記録され、前記メインデータに同期されて再生されるためのサブデータと、 前記メインデータと前記サブデータとが同期して再生されるための相関関係を定義するナビゲーション情報とを含み、 前記ナビゲーション情報はメインデータに対する識別子とメインデータに対応する付加データに関する再生時間情報を備えることを特徴とする情報貯蔵媒体。 【請求項2】 前記メインデータ及びサブデータと別のビットストリームで記録され、前記メインデータと関連付けて再生されるための他のデータをさらに含み、 前記ナビゲーション情報は前記メインデータと前記他のデータと関連付けて再生可能に定義された相関関係をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の情報貯蔵媒体。 【請求項3】 前記メインデータは内部エンコーダより生じるか、あるいはデジタルインターフェースを通じて入力されて記録されることを特徴とする請求項2に記載の情報貯蔵媒体。 【請求項4】 前記サブデータ及び/または他のデータは内部エンコーダより生じるか、あるいはデジタルインターフェースを通じて入力されて記録されることを特徴とする請求項3に記載の情報貯蔵媒体。 【請求項5】 (a) オーディオデータ及び/またはビデオデータを含むメインデータを記録する段階と、 (b) 前記メインデータと同期されて再生されるためのサブデータを前記メインデータと別のビットストリームで記録する段階と、 (c) 前記メインデータと前記サブデータとが同期して再生されるための相関関係を定義するナビゲーション情報を記録する段階とを含み、 前記ナビゲーション情報はメインデータに対する識別子とメインデータに対応する付加データに関する再生時間情報を備えることを特徴とする記録方法。 【請求項6】 (d) 前記メインデータと関連付けて再生されるための他のデータを前記メインデータ及びサブデータと別のビットストリームで記録する段階と、 (e) 前記メインデータと前記他のデータとを関連付けて再生するための相関関係を定義するナビゲーション情報を記録する段階とをさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の記録方法。 【請求項7】 前記(a)段階は、 (a1) デジタルインターフェースを通じて前記メインデータを受信する段階と、 (a2) 受信されたメインデータを記録する段階とを含むことを特徴とする請求項6に記載の記録方法。 【請求項8】 前記(a)段階は、 (a1) 前記メインデータを生成する段階と、 (a2) 生成されたメインデータを記録する段階とを含むことを特徴とする請求項6に記載の記録方法。 【請求項9】 前記(b)段階は、 (b1) 前記デジタルインターフェースを通じて前記サブデータを受信する段階と、 (b2) 受信されたサブデータを記録する段階とを含むことを特徴とする請求項7に記載の記録方法。 【請求項10】 前記(b)段階は、 (b1) 前記サブデータを生成する段階と、 (b2) 生成されたサブデータを記録する段階とを含むことを特徴とする請求項7に記載の記録方法。 【請求項11】 前記(c)段階は、 (c1) 前記デジタルインターフェースを通じて前記他のデータを受信する段階と、 (c2) 受信された他のデータを記録する段階とを含むことを特徴とする請求項6に記載の記録方法。 【請求項12】 前記(c)段階は、 (c1) 前記他のデータを生成する段階と、 (c2) 生成された他のデータを記録する段階とを含むことを特徴とする請求項6に記載の記録方法。 【請求項13】 (a) オーディオデータ及び/またはビデオデータを含むメインデータを読出す段階と、 (b) 前記メインデータと別のビットストリームで記録され、前記メインデータと同期されて再生されるためのサブデータとを読出す段階と、 (c) 読出されたメインデータ及びサブデータをこれらのデータの相関関係を定義するナビゲーション情報に基づいて混合する段階とを含み、 前記ナビゲーション情報はメインデータに対する識別子とメインデータに対応する付加データに関する再生時間情報を備えることを特徴とする再生方法。 【請求項14】 (d1) 混合されたメインデータ及びサブデータをデジタルインターフェースを通じて出力する段階をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の再生方法。 【請求項15】 (d2) 混合されたメインデータ及びサブデータをデコーデュイングする段階をさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の再生方法。 【請求項16】 前記(c)段階は、 (c1) 読出されたメインデータ及びサブデータが同期して再生されるための相関関係を定義するナビゲーション情報を読出す段階と、 (c2) 読出されたメインデータ及びサブデータを前記ナビゲーション情報に基づいて混合する段階とを含むことを特徴とする請求項14に記載の再生方法。 【請求項17】 (a) オーディオデータ及び/またはビデオデータを含むメインデータを読出す段階と、 (b) 前記メインデータと別のビットストリームで記録され、前記メインデータと同期されて再生されるためのサブデータを読出す段階と、 (c) 前記メインデータ及びサブデータと別のビットストリームで記録され、前記メインデータと関連付けて再生されるための他のデータを読出す段階と、 (d) 読出されたメインデータ、サブデータ、及び他のデータをこれらのデータの相関関係を定義するナビゲーション情報に基づいて混合する段階とを含み、 前記ナビゲーション情報はメインデータに対する識別子とメインデータに対応する付加データに関する再生時間情報を備えることを特徴とする再生方法。 【請求項18】 (e1) 混合されたメインデータ、サブデータ、及び他のデータをデジタルインターフェースを通じて出力する段階をさらに含むことを特徴とする請求項17に記載の再生方法。 【請求項19】 (e2) 混合されたメインデータ、サブデータ、及び他のデータをデコーデュイングする段階をさらに含むことを特徴とする請求項18に記載の再生方法。 【請求項20】 前記(d)段階は、 (d1) 読出されたメインデータとサブデータとが同期されて再生されるように、そして読出されたメインデータと他のデータとを関連付けて再生するための相関関係を定義するナビゲーション情報を読出す段階と、 (d2) 読出されたメインデータ、サブデータ、及び他のデータを前記ナビゲーション情報に基づいて混合する段階とを含むことを特徴とする請求項17に記載の再生方法。 【請求項21】 (a) オーディオデータ及び/またはビデオデータを含むメインデータと別のビットストリームで記録され、前記メインデータと同期されて再生されるためのサブデータを読出す段階と、 (b) 前記メインデータ及びサブデータと別のビットストリームで記録され、前記メインデータと関連付けて再生されるための他のデータを読出す段階と、 (c) 読出されたサブデータと他のデータとをこれらのデータの相関関係を定義するナビゲーション情報に基づいて混合する段階とを含み、 前記ナビゲーション情報はメインデータに対する識別子とメインデータに対応する付加データに関する再生時間情報を備えることを特徴とする再生方法。 【請求項22】 (d1) 混合されたメインデータ及び他のデータをデジタルインターフェースを通じて出力する段階をさらに含むことを特徴とする請求項21に記載の再生方法。 【請求項23】 (d2) 混合されたメインデータ及び他のデータをデコーデュイングする段階をさらに含むことを特徴とする請求項22に記載の再生方法。 【請求項24】 前記(c)段階は、 (c1) 前記サブデータと他のデータとを関連付けて再生されるように定義されたナビゲーション情報を読出す段階と、 (c2) 読出されたサブデータ及び他のデータを前記ナビゲーション情報に基づいて混合する段階とを含むことを特徴とする請求項21に記載の再生方法。 【請求項25】 オーディオデータ及び/またはビデオデータを含むメインデータを記録し、前記メインデータと同期して再生されるためのサブデータを前記メインデータと別のビットストリームで記録し、前記メインデータと前記サブデータとが同期して再生されるための相関関係を定義するナビゲーション情報を記録する記録部と、 前記ナビゲーション情報を生成し、前記記録部へ提供する制御部とを含み、 前記ナビゲーション情報はメインデータに対する識別子とメインデータに対応する付加データに関する再生時間情報を備えることを特徴とする記録装置。 【請求項26】 前記記録部は、前記メインデータと関連付けて再生されるための他のデータを前記メインデータ及びサブデータと別のビットストリームで記録し、前記メインデータと前記他のデータとを関連付けて再生するための相関関係を定義するナビゲーション情報をさらに記録し、 前記制御部は前記メインデータと前記他のデータとの相関関係を定義するナビゲーション情報を生成して前記記録部へ提供することを特徴とする請求項25に記載の記録装置。 【請求項27】 前記メインデータ及び/またはサブデータを受信するためのデジタルインターフェースをさらに含むことを特徴とする請求項26に記載の記録装置。 【請求項28】 前記デジタルインターフェースは前記他のデータを受信し、前記記録部は受信された他のデータを記録し、 前記他のデータに関するナビゲーションデータを記録することを特徴とする請求項27に記載の記録方法。 【請求項29】 前記メインデータ及び/またはサブデータを入力されてエンコーディングするためのエンコーダをさらに含むことを特徴とする請求項28に記載の記録装置。 【請求項30】 オーディオデータ及び/またはビデオデータを含むメインデータを読出し、前記メインデータと別のビットストリームで記録され前記メインデータと同期して再生されるためのサブデータを読出す読出部と、 前記読出部により読出されたメインデータ及びサブデータをこれらのデータの相関関係を定義するナビゲーション情報に基づいて混合する混合部とを含み、 前記ナビゲーション情報はメインデータに対する識別子とメインデータに対応する付加データに関する再生時間情報を備えることを特徴とする記載の再生装置。 【請求項31】 混合されたメインデータ及びサブデータを出力するデジタルインターフェースをさらに含むことを特徴とする請求項30に記載の再生装置。 【請求項32】 混合されたメインデータ及びサブデータをデコーデュイングするデコーダをさらに含むことを特徴とする請求項31に記載の再生装置。 【請求項33】 前記読出部は、読出されたメインデータとサブデータとが同期して再生されるための相関関係を定義するナビゲーション情報を読出し、 前記混合部は読出されたメインデータとサブデータとを前記ナビゲーション情報に基づいて混合することを特徴とする請求項32に記載の再生装置。 【請求項34】 オーディオデータ及び/またはビデオデータを含むメインデータを読出し、前記メインデータと別のビットストリームで記録され前記メインデータと同期して再生されるためのサブデータを読出し、前記メインデータ及びサブデータと別のビットストリームで記録され前記メインデータと関連付けて再生されるための他のデータを読出す読出部と、 前記読出部により読出されたメインデータ、サブデータ、及び他のデータをこれらのデータの相関関係を定義するナビゲーション情報に基づいて混合する混合部とを含み、 前記ナビゲーション情報はメインデータに対する識別子とメインデータに対応する付加データに関する再生時間情報を備えることを特徴とする再生装置。 【請求項35】 混合されたメインデータ、サブデータ、及び他のデータを出力するデジタルインターフェースをさらに含むことを特徴とする請求項34に記載の再生装置。 【請求項36】 混合されたメインデータ、サブデータ、及び他のデータをデコーデュイングするデコーダをさらに含むことを特徴とする請求項34に記載の再生装置。 【請求項37】 前記読出部は読出されたメインデータとサブデータとが同期して再生されるように、そして読出されたメインデータと他のデータとを関連付けて再生するための相関関係を定義するナビゲーション情報を読出し、 前記混合部は読出されたメインデータ、サブデータ、及び他のデータを前記ナビゲーション情報に基づいて混合することを特徴とする請求項34に記載の再生装置。 【請求項38】 オーディオデータ及び/またはビデオデータを含むメインデータと別のビットストリームで記録され前記メインデータと同期して再生されるためのサブデータを読出し、前記メインデータ及びサブデータと別のビットストリームで記録され前記メインデータと関連付けて再生されるための他のデータを読出す読出部と、 前記読出部により読出されたサブデータと他のデータとをこれらのデータの相関関係を定義するナビゲーション情報に基づいて混合する混合部を含み、 前記ナビゲーション情報はメインデータに対する識別子とメインデータに対応する付加データに関する再生時間情報を備えることを特徴とする再生装置。 【請求項39】 混合されたメインデータ及び他のデータを出力するためのデジタルインターフェースをさらに含むことを特徴とする請求項38に記載の再生装置。 【請求項40】 混合されたメインデータ及び他のデータをデコーデュイングするデコーダをさらに含むことを特徴とする請求項39に記載の再生装置。 【請求項41】 前記読出部は前記サブデータと他のデータとを関連付けて再生されるように定義されたナビゲーション情報を読出し、 前記混合部は読出されたサブデータ及び他のデータを前記ナビゲーション情報に基づいて混合することを特徴とする請求項40に記載の再生装置。」 と請求項42ないし50を削除し、請求項1、請求項5、請求項13、請求項17、請求項21、請求項25、請求項30、請求項34、請求項38に上記削除した各請求項の上記構成要件を追加、乃至、削除した各請求項の構成にシフトする補正をしようとするものである。 すると、本件補正の請求項2についてみれば請求項1を補正することにより本件補正前の請求項2の「ナビゲーション情報」を「メインデータに対する識別子とメインデータに対応する付加データに関する再生時間情報を備える」と限定するものとなるから、平成18年改正前特許法第17条の2第4項第2号に掲げる特許請求の範囲の限縮を目的とするものである。 そこで、本件補正における特許請求の範囲の請求項2に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成18年改正前特許法第17条の2第5項において準用する同法第126第5項に規定する要件を満たすか)否かを、請求項2に係る発明(以下「本願補正発明」という。)について以下検討する。 2.刊行物及びその記載 原査定の拒絶の理由に引用された、本願出願前に頒布された刊行物である特開平11-298845号公報(以下「刊行物1」という。)には、図面とともに以下の技術事項が記載されている。(なお、下線は当審で付与した。) (1)「【特許請求の範囲】 【請求項1】少なくとも動画像データと音声データがパック、パケット構造を有するMPEGストリームとして記録されている光ディスクにおいて、前記MPEGストリームに対してアフターレコーディングを行った音声データがMPEGストリームとして他の領域に記録され、アフターレコーディング音声データの各パックのデコーダバッファへの入力開始時刻(SCR)がオリジナル音声データの各パックのデコーダバッファへの入力開始時刻(SCR)と同一値が夫々付けられていることを特徴とする光ディスク。」 (2)「【0061】DVDレコーダが扱う全てのデータは、図8(a)に示す様にROOTディレクトリ直下のVIDEO_RTディレクトリ下に置かれる。 【0062】DVDレコーダが扱うファイルは大きく2種類に区別され、1つの管理情報ファイルと複数(少なくとも1つ)のAVファイルである。 【0063】(管理情報ファイル)次に図9(a)を用いて管理情報ファイルの中身について説明する。 【0064】管理情報ファイル内には、大きく分けてVOBテーブルとPGCテーブルに区分けされる。VOBとはMPEGのプログラムストリームであり、PGCはVOB内の任意の部分区間(または全区間)を一つの論理再生単位とするCellの再生順序を定義するものである。言い換えれば、VOBはMPEGとして意味を持つ一つの単位であり、PGCはプレーヤが再生を行う一つの単位である。 (3)【0067】PGCテーブルは、中にPGC数(Number_of_VOBs)と各PGC情報が記録され、PGC情報はPGC内のCell数(Number_of_Cells)と各Cell情報から構成され、Cell情報は対応するVOB_ID、VOB内での再生開始時刻(Cell_Start_Time)、VOB内での再生時間(Cell_Playback_Time)、VOB内での再生開始アドレス(Cell_Start_Address)、VOB内での再生終了アドレス(Cell_End_Address)と、このCellで再生する音声をオリジナルオーディオまたはアフレコオーディオから指定するオーディオフラグ(Audio_Flag)、アフレコオーディオ用のCell_Start_Address、Cell_End_Addressから構成される。」 【0068】(AVファイル)次に、図9(b)を用いてAVファイルについて説明する。 【0069】AVファイルは複数(少なくとも一つ)のVOBから構成され、AVファイル内でVOBは連続的に記録されている。AVファイル内のVOBは前述した管理情報ファイルのVOB情報で管理されている。プレーヤは、最初に管理情報ファイルにアクセスし、VOBの開始アドレスおよび終了アドレスを読み出すことで、VOBへのアクセスが可能になる。また、VOB内は論理的な再生単位としてCellが定義される。CellはVOBの部分再生区間(または全区間)であり、ユーザが自由に設定が可能である。このCellによって、実際のAVデータの操作を行う事無しに簡易な編集を行う事が可能である。VOBと同様にCellへのアクセス情報は、管理情報ファイル内のCell情報内で管理されている。プレーヤは、最初に管理情報ファイルにアクセスし、Cellの開始アドレスおよび終了アドレスを読み出すことで、Cellへのアクセスが可能になる。」 (4)「【0071】AVファイルは大きく次の二種類が存在する。一つ目は、通常に録画および録音を行ったVOB。二つ目は、アフレコオーディオをのみを記録したVOBである。 【0072】アフレコオーディオのみを記録したVOBとは、通常に録画および録音を行ったVOBに対してアフレコを行ったオーディオデータを記録したアフレコオーディオVOBである。 【0073】(アフレコオーディオVOB)次にアフレコオーディオ用VOBについて説明する。 【0074】図10(a)は通常に録画および録音を行ったVOB、図10(b)は前述したVOBにアフレコを行ったオーディオデータを記録してあるVOB、図10(c)は前述した二つのVOBを合成したVOBであり、本発明の場合、この最後のVOBがデコーダに送られるデータである。 【0075】ここで重要なことは、アフレコオーディオVOBに記録されているオーディオパックに付けられているSCRは全てオリジナルのVOB内に存在するオーディオパックに付けられているSCRに一致していることと、同一SCRを有するオーディオパック間では、オーディオパック内のオーディオパケットに付けられているPTSおよびストリームを識別するストリームIDが同一値であり、またペイロードサイズが同一である。従来技術でも説明したが、MPEGシステムストリームに付けられているタイムスタンプはストリーム内で連続する値を有しており、特にSCRはストリーム内で必ず増加する特性を有している。アフレコオーディオ用VOB内のオーディオパックのSCRを全てオリジナルVOB内に存在するオーディオパックのSCRに一致させることで、オリジナルVOBからオーディオパックを抜き出し、アフレコVOBのオーディオパックを挿入した合成VOB(図10(c))を間単に作り出す事が可能になる。」 (5)「【0092】次に、図12を用いてDVDレコーダにおける再生動作について説明する。ユーザインターフェース部1201が最初にユーザからの要求を受ける。ユーザインターフェース部1201はユーザからの要求をシステム制御部1202に伝え、システム制御部1202はユーザからの要求を解釈および各モジュールへ処理要求を行う。ユーザからの要求がPGCの再生であった場合、システム制御部1202は、ドライブ1209を通してPGC情報を読み出す。読み出したPGC情報内のCell情報に記述されているVOB_IDから該当するVOB情報を読み出し、Cell情報およびVOB情報からDVD-RAMディスクに記録されているAVデータへの読み出しを行い、トラックバッファに格納する。この時重要なことは、Cell情報内のアフレコオーディオの再生を示すオーディオフラグ(Audio_Flag)が立てられている場合は、オリジナルVOBだけでなく、アフレコオーディオ用VOBからもAVデータを読み出すことである。」 上記摘示事項を、図面とともに総合整理すると、刊行物1には以下の発明が記載されているものと認める。 「AVファイルと管理情報ファイルとを記録した光ディスクであり、 AVファイルは、通常に録画及び録音を行ったオリジナルVOBと、アフレコオーディオをのみを記録したアフレコVOBとからなり、 管理情報ファイルは、VOB内の任意の部分区間(または全区間)を一つの論理再生単位とするCell情報が記憶され、Cell情報は対応するVOB_ID、VOB内での再生開始時刻(Cell_Start_Time)、VOB内での再生時間(Cell_Playback_Time)、VOB内での再生開始アドレス(Cell_Start_Address)、VOB内での再生終了アドレス(Cell_End_Address)と、このCellで再生する音声をオリジナルオーディオまたはアフレコオーディオから指定するオーディオフラグ(Audio_Flag)、アフレコオーディオ用のCell_Start_Address、Cell_End_Addressから構成され、 再生時に、Cell情報内のアフレコオーディオの再生を示すオーディオフラグ(Audio_Flag)が立てられている場合は、オリジナルVOBだけでなく、アフレコオーディオ用VOBからもAVデータを読み出させ、オリジナルVOBからオーディオパックを抜き出し、アフレコVOBのオーディオパックを挿入した合成VOBをデコーダに供給する光ディスク。」(以下「刊行物発明」という。) また、同じく、原査定の拒絶の理由で引用された刊行物である特開平11-259930号公報(以下「刊行物2」という。)には、番組情報記録装置として、具体的に、図面とともに以下の記載がある。 (6)「【0032】放送情報には、デジタル放送番組の標準的な動画像情報(メインストリーム)と、その他の情報(サブストリーム)がある。 【0033】サブストリームには、大きく分けて、特定の番組に対する付加的な情報を伝達するための付加情報(例えば、その番組のインデックスになるような情報、受信側におけるその番組に対する何らかの制御に供されることの可能な情報、その番組の紹介情報など)、それ以外の目的で使用される独立情報がある。独立情報は、動画像情報(もしくは静止画)であることもある。また、上記の付加情報はその主たる部分は画像情報ではないが、その一部として動画像情報(もしくは静止画)を含む場合もある。特定のメインストリーム(番組)と関連を持つサブストリームは、その関連する番組と同期して放送される場合と、非同期に放送される場合とがある。」 (7)「【0046】なお、番組情報以外で特定のメインストリームと関連を持つサブストリームが放送されることがある場合には、そのようなサブストリームも関連するメインストリームに対応付けて自動記録すると好ましい。そのようなサブストリームの優先度は、関連するメインストリームと同じものを保持するのが好ましい。」 (8)「【0098】図3の構成例では、磁気ディスク装置や光ディスク装置などを単独にまたは組み合わせて蓄積メディア(61?6N)として利用し、プロセッサ63により蓄積メディアを制御するようにしている。番組情報総記録時間数は、これら記録メディアの種類や数により決定される。」 3.対比 (a)刊行物発明の「光ディスク」は、本願補正発明の「情報貯蔵媒体」に相当する。 (b)刊行物発明の「通常に録画および録音を行ったオリジナルVOB」は、「録画及び録音を行ったAVファイル」であるから、本願補正発明の「オーディオデータ及び/またはビデオデータを含むメインデータ」に相当する。 (c)刊行物発明の「アフレコオーディオをのみを記録したアフレコVOB」は、「通常に録画及び録音を行ったオリジナルVOB」に「挿入し」合成されるものであるから、本願補正発明の「メインデータに同期されて再生されるためのサブデータ」に相当する。 (d)刊行物発明の「管理情報ファイル」は、「通常に録画及び録音を行ったオリジナルVOB」と「アフレコーオーディオのみを記録したアフレコVOB」との関係を記録したファイルであり、本願補正発明の「前記メインデータと前記サブデータとが同期して再生されるための相関関係を定義するナビゲーション情報」に対応する。 (e)刊行物発明の「管理情報ファイル」には「VOB内の任意の部分区間(または全区間)を一つの論理再生単位とするCell情報が記憶され、Cell情報は対応するVOB_ID」と「VOB内での再生開始時刻(Cell_Start_Time)」及び「このCellで再生する音声をオリジナルオーディオまたはアフレコオーディオから指定するオーディオフラグ(Audio_Flag)」を備えている。そして、VOB内での再生開始時刻(Cell_Start_Time)は、オーディオフラグがアフレコオーディオを指定している場合においては、オフレコオーディオ用のCellがオリジナルのVOB内で再生される再生開始時刻(Cell_Start_Time)を意味するものであり、「VOB_ID」は対応するオリジナルVOBの識別子を意味するから、本願補正発明の「メインデータに対する識別子とメインデータに対応する付加データに関する再生時間情報」に相当する情報を備えている。 したがって、本願補正発明と刊行物1発明との[一致点]及び[相違点]は以下のとおりである。 [一致点] 「オーディオデータ及び/またはビデオデータを含むメインデータと、 前記メインデータと別のビットストリームで記録され、前記メインデータに同期されて再生されるためのサブデータと、 前記メインデータと前記サブデータとが同期して再生されるための相関関係を定義するナビゲーション情報とを含み、 前記ナビゲーション情報はメインデータに対する識別子とメインデータに対応する付加データに関する再生時間情報を備える情報貯蔵媒体。」の点。 [相違点] 本願発明では「メインデータ及びサブデータと別のビットストリームで記録され、前記メインデータと関連付けて再生されるための他のデータをさらに含み、前記ナビゲーション情報は前記メインデータと前記他のデータと関連付けて再生可能に定義された相関関係をさらに含む」のに対して、刊行物には「他のデータ」についての記載がない点で相違する。 4.判断 上記相違点について検討する。 刊行物2には、前記(6)?(8)を総合整理すると、メインストリームと関連を持つ、メインストリームの紹介情報等の独立情報であるサブストリームを、光磁気ディスク等の記録メディアに、メインストリームと対応付けて記録しておくことが記載されている。 そして、刊行物2は、刊行物1と光ディスク等の媒体にストリームデータを記録し再生する方法で共通する。 してみると、刊行物1に記載された発明においても、光ディスクに、オリジナルVOB以外に、オリジナルVOBの紹介情報等のその他の情報をオリジナルVOBと対応付けて記録する構成を採用して、上記相違点の構成とすることは当業者が容易に想到し得ることである。 そして、上記相違点についての判断を総合しても本願補正発明の奏する効果は、各刊行物から当業者が十分予測可能なもので格別のものではない。 したがって、本願補正発明は、上記刊行物1に記載された発明に刊行物2を組合せることで当業者が容易に発明をすることができたものである。 5.本件補正についての結び 以上のとおり、本願補正発明は、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるから、本件補正は、平成18年改正前特許法第17条の2第5項で準用する同法第126条第5項に規定する要件を満たさないものであり、特許法第159条第1項で読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明について 1.本願発明 平成16年12月28日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1乃至50に係る発明は、平成16年7月13日付け手続補正書により補正された明細書の特許請求の範囲の請求項1乃至50に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ、請求項2に係る発明(以下「本願発明」)は、「第2[理由]1.」に本件補正前の請求項2として記載したとおりのものである。 2.刊行物及びその記載 原査定の拒絶の理由で引用された刊行物及びその記載事項は、前記「第2[理由]2.」に記載したとおりである。 3.対比・判断 本願発明は、上記「第2[理由]」で検討した本願補正発明の「ナビゲーション情報」が「メインデータに対する識別子とメインデータに対応する付加データに関する再生時間情報を備える」点に関する限定を除したものに相当する。 そうすると、本願発明の構成要件を全て含み、更に他の要件を付加したものに相当する本願補正発明が、前記「第2[理由]4.」に記載したとおり、刊行物1及び刊行物2に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により刊行物に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 4.むすび 以上のとおり、本願の請求項2に係る発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。 したがって、その余の請求項について論及するまでもなく、本願は、拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2007-12-17 |
結審通知日 | 2007-12-18 |
審決日 | 2008-01-04 |
出願番号 | 特願2001-398557(P2001-398557) |
審決分類 |
P
1
8・
575-
Z
(G11B)
P 1 8・ 121- Z (G11B) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 田付 徳雄、前田 祐希 |
特許庁審判長 |
江畠 博 |
特許庁審判官 |
小松 正 漆原 孝治 |
発明の名称 | マルチストリームが記録された情報貯蔵媒体、その記録装置、その記録方法、その再生装置、及びその再生方法 |
代理人 | 実広 信哉 |
代理人 | 村山 靖彦 |
代理人 | 志賀 正武 |
代理人 | 渡邊 隆 |