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審決分類 |
審判 査定不服 1項3号刊行物記載 取り消して特許、登録 B60C 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 B60C 審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 取り消して特許、登録 B60C |
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管理番号 | 1194356 |
審判番号 | 不服2007-4122 |
総通号数 | 113 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2009-05-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2007-02-08 |
確定日 | 2009-04-01 |
事件の表示 | 特願2001-320501「空気入りタイヤ」拒絶査定不服審判事件〔平成15年 4月23日出願公開,特開2003-118329,請求項の数(4)〕について,次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は,特許すべきものとする。 |
理由 |
第1.手続の経緯 特許出願 平成13年10月18日 拒絶理由通知 平成18年8月7日付け 意見書及び手続補正書 平成18年10月11日 拒絶査定 平成18年11月30日付け 審判請求 平成19年2月8日 (手続補正書(方式) 平成19年3月8日) 手続補正書 平成19年3月8日 前置報告書 平成19年6月1日付け 審尋 平成20年8月5日付け 回答書 平成20年10月14日 第2.平成19年3月8日付けの手続補正に対する補正の却下の決定 [結論] 平成19年3月8日付け手続補正書によってした明細書の補正を却下する。 [理由] 1.補正の内容 平成19年3月8日付け手続補正書によってした明細書の補正(以下,「本件補正」という。)は,審判請求の日から30日以内にしたものであって,平成18年10月11日付け手続補正書によって補正された明細書の特許請求の範囲についての以下の補正事項aを含むものである。 補正事項a: 「【請求項1】厚さが0.01?0.5mmであるエアバリア膜の片面に粘着性シーラントを積層し,該エアバリア膜を,タイヤ内面の少なくともトレッド部に,空間層を介在させて前記粘着性シーラント側を対向させるように貼り付けた空気入りタイヤ。 【請求項2】前記空間層を複数の独立した空間を面状に配列するように形成した請求項1に記載の空気入りタイヤ。 【請求項3】前記粘着性シーラントの厚さが0.1?4mmである請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。 【請求項4】前記エアバリア膜と空間層の合計厚さが5?20mmである請求項1?3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。」を, 「【請求項1】 厚さが0.01?0.5mmで,釘に対して貫通性のエアバリア膜の片面に,厚さ0.1?4mmの粘着性シーラントを積層し,該エアバリア膜を,タイヤ内面の少なくともトレッド部に,空間層を介在させて前記粘着性シーラント側を対向させるように貼り付けた空気入りタイヤ。 【請求項2】 前記空間層を複数の独立した空間を面状に配列するように形成した請求項1に記載の空気入りタイヤ。 【請求項3】 前記エアバリア膜と空間層の合計厚さが5?20mmである請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。」に補正する。 2.補正の目的の適否についての検討 補正後の請求項1は,補正前の請求項1を引用する請求項3に由来するものであり, 「厚さが0.01?0.5mmであるエアバリア膜の片面に,厚さ0.1?4mmの粘着性シーラントを積層し,該エアバリア膜を,タイヤ内面の少なくともトレッド部に,空間層を介在させて前記粘着性シーラント側を対向させるように貼り付けた空気入りタイヤ。」を, 「厚さが0.01?0.5mmで,釘に対して貫通性のエアバリア膜の片面に,厚さ0.1?4mmの粘着性シーラントを積層し,該エアバリア膜を,タイヤ内面の少なくともトレッド部に,空間層を介在させて前記粘着性シーラント側を対向させるように貼り付けた空気入りタイヤ。」に補正するものであると認められる。 すなわち,発明を特定するために必要な事項(以下,「発明特定事項」という。)である「エアバリア膜」について,「厚さが0.01?0.5mmであるエアバリア膜」を,「厚さが0.01?0.5mmで,釘に対して貫通性のエアバリア膜」と補正するものである。 しかしながら,補正前の請求項3には,補正後の請求項1における「釘に対して貫通性の」という事項の上位概念に当たると認められる事項は記載されていない。 したがって,補正事項aは,平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法(以下,単に「特許法」という。)第17条の2第4項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮,すなわち,いわゆる請求項の限定的減縮を目的とするものであるとは認められない。 また,補正事項aによって,補正前の「厚さが0.01?0.5mmであるエアバリア膜」について,誤記が訂正されたものでもなく,その記載が明りょうとなったものであるとも認められない。 してみると,補正事項aは,特許法第17条の2第4項各号に掲げるいずれかの事項を目的とするものであると認められない。 3.まとめ したがって,補正事項aを含む本件補正は,特許法第17条の2第4項の規定に違反するので,第159条第1項において読み替えて準用する第53条第1項の規定により,却下すべきものである。 よって,結論のとおり決定する。 第3.原査定についての検討 第2.で述べたとおり,本件補正は却下されたので,本願の請求項1ないし4に係る発明は,それぞれ,平成18年10月11日付け手続補正書により補正された明細書の特許請求の範囲の請求項1ないし4に記載された事項により特定されるとおりのものであると認める。 そして,本願については,原査定の拒絶理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることはできない。 また,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2009-03-12 |
出願番号 | 特願2001-320501(P2001-320501) |
審決分類 |
P
1
8・
572-
WY
(B60C)
P 1 8・ 121- WY (B60C) P 1 8・ 113- WY (B60C) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 岩本 昌大、有田 恭子、堀 洋樹 |
特許庁審判長 |
一色 由美子 |
特許庁審判官 |
前田 孝泰 野村 康秀 |
発明の名称 | 空気入りタイヤ |
代理人 | 斎下 和彦 |
代理人 | 小川 信一 |
代理人 | 野口 賢照 |
代理人 | 小川 信一 |
代理人 | 斎下 和彦 |
代理人 | 野口 賢照 |