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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 B41J
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 B41J
管理番号 1200979
審判番号 不服2006-24194  
総通号数 117 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2009-09-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2006-10-26 
確定日 2009-07-23 
事件の表示 特願2001-320260「集積型発光装置、露光装置及び記録装置」拒絶査定不服審判事件〔平成15年 4月23日出願公開、特開2003-118164〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成13年10月18日の出願であって、平成18年9月20日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年10月26日に拒絶査定に対する審判請求がなされるとともに、同年11月27日付けで手続補正がなされ、その後、平成20年4月22日付けで、審査官により作成された前置審査報告書の内容についての審尋がなされたところ、同年6月30日付けで回答書が提出されたものである。

2.平成18年11月27日付けの手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
平成18年11月27日付けの手続補正を却下する。
[理由]
(1)補正内容
平成18年11月27日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)は、平成18年7月3日付け手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載の、
「複数の画素の夫々に対応した発光素子からなる発光素子群と、
前記発光素子群に含まれる夫々の発光素子に対応して設けられた受光素子からなり、前記発光素子の発光を検出する受光素子群と、
を有し、各画素に、
前記受光素子を蓄積動作せしめる蓄積動作手段と、
画像データと前記蓄積動作手段からの信号と、を比較する比較手段と、
前記比較手段の出力に基づいて前記発光素子の発光時間を制御する制御手段と、
前記発光素子を駆動せしめる駆動手段と、
を有することを特徴とする集積型発光装置。」
を、
「複数の発光素子からなる発光素子群と、
前記発光素子群に含まれる夫々の発光素子に対応して設けられた受光素子からなり、前記発光素子の発光を検出する受光素子群と、
を有し、各画素に、
前記受光素子を蓄積動作せしめる蓄積動作手段と、
画像データと前記蓄積動作手段からの信号と、を比較する比較手段と、
同一画素に含まれる前記比較手段の出力に基づいて前記発光素子の発光時間を制御する制御手段と、
前記発光素子を駆動せしめる駆動手段と、
を有することを特徴とする集積型発光装置。」(下線は補正箇所を示す。)
とする補正事項を含む。
上記補正事項は、補正前の請求項1に係る発明を特定するために必要な事項である「制御手段」が「同一画素に含まれる」ことに限定するものであるから、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の前記請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明1」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか)について以下に検討する。
なお、上記補正事項は、補正前の請求項1に係る発明を特定する事項である「複数の画素の夫々に対応した発光素子からなる発光素子群」を「複数の発光素子からなる発光素子群」とする事項を含むが、本件補正後の請求項1における「画像データと前記蓄積動作手段からの信号と、を比較する比較手段と、同一画素に含まれる前記比較手段の出力に基づいて前記発光素子の発光時間を制御する制御手段」なる記載、及び、後述するように、LEDアレイ等の「複数の発光素子からなる発光素子群」を用いる集積型発光装置において、各発光素子を各画素の夫々に対応させて設けることは周知慣用の技術事項であることからみて、本願補正発明1は、実質的に「複数の発光素子」のそれぞれが、画素のそれぞれに対応して設けられていることを含んでいるということができるので、上記事項は、本件補正前の請求項1に係る発明の範囲を拡張しないものとみなせる。

(2)引用例
原査定の拒絶の理由に引用された刊行物である特開昭52-87024号公報(以下、「引用例」という。)には、図面とともに、以下の事項が記載されている。(下線は当審で付与。)

(2-a)「感光記録媒体と、この記録媒体上を光学的に走査する陰極線管と、この陰極線管の電子ビームをオン・オフ制御するブランキング回路と、このブランキング回路にスタート信号を与えることにより前記陰極線管の電子ビームをオン状態となす手段と、この手段によりオン状態となつた電子ビームに応じて発光し前記陰極線管から前記感光記録媒体に照射される照射光の光量を検出する光検出器と、この光検出器の出力を積分する積分回路と、この積分回路の出力を感光記録媒体の感度に応じた単位光量に相当する基準値と比較する比較器と、この比較器から出力される一致出力で前記積分器を一旦リセツト状態となす手段と、この手段により一旦リセツトされ再び積分動作する前記積分回路の繰返し積分動作回数を計数しその計数値が記録すべき濃淡画像情報の所定の濃淡レベルに相当する値に達したとき前記ブランキング回路にストツプ信号を与え前記陰極線管の電子ビームをオフ状態となすカウンタとを具備したことを特徴とする濃淡画像記録装置。」(1頁左下欄第5行?同頁右下欄第5行)

(2-b)「本発明はたとえばフライングスポツトスキヤナ等を用いて写真フイルム等の感光記録媒体に濃淡画像情報に応じた濃淡画像を記録する濃淡画像記録装置に関する。
一般にこの種の画像記録装置は感光記録媒体に対する照射光量を記録すべき画像の濃淡レベルに応じて可変することが要求される。かかる要求を満たす手段として従来次のような方式のものが知られている。その一つは、画面上の各点における光の照射時間を一定にし、濃淡レベルに応じて輝度を可変にする輝度変調方式である。また他の一つは輝度は一定のままにし、照射光量の積分値が濃淡レベルに応じて可変可能な所定値に達するまでの期間照射をつづける参照光積分方式である。」(1頁右下欄第7行?2頁左上欄第1行)

(2-c)「以下、本発明の詳細を図面に示す実施例によつて明らかにする。第1図は本発明の一実施例の構成を示す図であり、第2図は同実施例の動作説明用の信号波形図である。第1図において、制御回路1は、ブランキング回路2におけるブランキング用フリツプ・フロツプ(以下FFと略称する)3のセツト端子にスタートパルスAを与えると共に、濃淡レベルを決定するためのカウンタ4に濃淡レベルデータBを供給し、さらに単位光量に相当する基準電圧Vrを得るためのレジスタ付きデイジタル・アナログ変換器(以下DA変換器と略称する)5に単位光量データCを供給する。しかして制御回路1から第2図に示す如くスタートパルスAが時点t_(1)で送出されると、FF3はセツト状態となり、セツト出力Dを送出する。このセツト出力Dはブランキング回路2におけるブランキング増幅器6によつて増幅されて陰極線管(以下CRTと略称する)7の第1グリツド8に与えられる。
CRT7は例えばフライングスポツトスキヤナであつて、電子ビームの走査によりけい光面上の輝点を移動させ、これにより後述する感光記録媒体上を光学的に走査するためのものである。しかして前述の如くブランキング増幅器6から第1グリツド8に信号が与えられると、ブランキングが解除され電子ビームがオン状態となつてけい光面上に輝点を生じさせる。上記CRT7のけい光面から発せられた光は結像レンズ9を通り、さらにハーフミラー10によつてその一部が反射され光路を約90°折曲されて感光記録媒体たとえば写真フィルム11上に結像し露光をなす。前記ハーフミラー10を通過した光はたとえば光電子増倍管等の光電変換器からなる光検出器12によつて光量を検出され前記写真フイルム11に対する照射光量に応じた電気信号が取出される。しかして上記光検出器12は前記CRT7のけい光面のむらや光学系のシエーデイングを除去した状態でフイルム11上に達する光量を監視する。光検出器12の検出々力は積分回路13に入力して積分される。
積分回路12はアナログスイツチ14を備えており、このスイツチ14の閉成によりコンデンサ15に充電されていた電荷を瞬時的に放電させ積分状態をリセツトさせ得るものとなつている。」(2頁右上欄第18行?3頁左上欄第1行)

(2-d)「このため比較器16の出力Eは実質的には第2図に示す如くパルス状のものとなる。そしてCRT7の輝点が消えない限り積分回路13は再び積分動作を行なう。このため比較器16の出力端からは積分回路13の繰返し時間Tに同期した一定周期のパルス列が送出されることになる。上記積分回路13の繰返し時間Tが単位光量に相当する時間となる。しかして上記パルス列は前記カウンタ4のクロツク入力端に加わり計数される。このカウンタ4は前述したように制御回路1から記録すべき濃度に対応したレベルの濃淡レベルデータBが与えられている。上記カウンタ4の容量としては、たとえば256階調の濃度表示を行なうときは8ビツト必要であり、128階調の濃度表示を行なう場合は7ビツト必要である。今、カウンタ4が8ビツトである場合、Nなる濃度のデイジタル量を書込みたいときは、256-Nなるデータをカウンタにセツトしてやればよい。この場合、カウンタはパルス信号をN回計数すると出力Fを送出する。しかして、たとえば第2図に示す如く時点t_(2)においてカウンタ4から出力Fが送出されると、このカウンタ出力Fは前記ブランキング回路2におけるFF3のリセツト端子にストツプ信号として加わる。FF3のリセツト端子にカウンタ出力Fが印加されると、FF3は、リセツト状態となり、FF3のセツト出力Dは零となる。
このためCRT7はブランキング状態となり電子ビームをオフにする。しかしてCRT7の輝度は消え、積分回路13の繰返し動作も停止する。かくして一つの画点の書込動作が終了する。次の画点の書込動作も上記と同様の動作によつて行われる。但しその点に記録すべき濃淡レベルが前とは異なる場合は制御回路1からカウンタ4へ供給する濃淡レベルデータBが別のものになる。」(3頁左上欄第17行?左下欄第12行)

引用例に記載のものは、陰極線管7を駆動する駆動手段を有することは自明であること、及び、引用例には濃淡画像記録装置用の発光装置が記載されていることを考慮に入れて、上記摘記事項を総合して勘案すると、引用例には以下の発明(以下、「引用例記載発明」という。)が実質的に記載されている。

「感光記録媒体11上を光学的に走査する照射光発生用の陰極線管7と、
前記照射光発生用の陰極線管7に対応して設けられ、感光記録媒体11上を光学的に走査する照射光の光量を検出する光検出器12と、
を有し、
前記光検出器12の出力を積分動作し、積分値が単位光量に達する毎にリセットされる積分回路13と、
各画点の濃淡レベルデータBと前記積分回路13の積分動作回数を比較するためのカウンタ4と、
前記カウンタ4の出力に基づいて前記陰極線管からの照射光の発光時間を制御するブランキング回路2と、
前記陰極線管7を駆動せしめる駆動手段と、
を有する濃淡画像記録装置用の発光装置。」

(3)本願補正発明1(前者)と引用例記載発明(後者)の対比
後者の「光検出器12」、「前記光検出器12の出力を積分動作し、積分値が単位光量に達する毎にリセットされる積分回路13」、「各画点の濃淡レベルデータB」、「前記積分回路13の積分動作回数を比較するためのカウンタ4」、「濃淡画像記録装置用の発光装置」は、それぞれ、前者の「受光素子」、「受光素子を蓄積動作せしめる蓄積動作手段」、「画像データ」、「比較手段」、「発光装置」に相当する。
そして、後者における「感光記録媒体11上を光学的に走査する照射光を発生する陰極線管7」と、前者における「複数の発光素子からなる発光素子群」は、ともに発光手段である点で共通し、後者における「感光記録媒体11上を光学的に走査する照射光の光量を検出する光検出器12」と、前者における「前記発光素子群に含まれる夫々の発光素子に対応して設けられた受光素子からなり、前記発光素子の発光を検出する受光素子群」は、ともに発光手段に対応して設けられ、発光手段の発光を検出する受光手段である点で共通する。
そうすると、両者は、
「発光手段と、
前記発光手段に対応して設けられた受光素子からなり、前記発光手段の発光を検出する受光手段と、
を有し、
前記受光素子を蓄積動作せしめる蓄積動作段手段と、
画像データと前記蓄積動作手段からの信号と、を比較する比較手段と、
前記比較手段の出力に基づいて前記発光手段の発光時間を制御する制御手段と、
前記発光手段を駆動せしめる駆動手段と、
を有する発光装置。」
である点で一致し、以下の点で相違する。

(3-1)相違点1
前者の発光手段は、「複数の発光素子からなる発光素子群」であるのに対して、後者の発光手段は、「感光記録媒体11上を光学的に走査する照射光発生用の陰極線管7」である点。

(3-2)相違点2
前者の受光手段は、「発光素子群に含まれる夫々の発光素子に対応して設けられた受光素子からなり、前記発光素子の発光を検出する受光素子群」であるのに対して、後者の受光手段は、「照射光発生用の陰極線管7に対応して設けられ、感光記録媒体11上を光学的に走査する照射光の光量を検出する光検出器12」である点。

(3-3)相違点3
前者は、蓄積動作手段、比較手段、制御手段、及び、駆動手段を各画素毎に有するものであるのに対して、後者は発光手段(陰極線管7)用にそれらを一つずつ有するものである点。

(4)相違点についての判断
(4-1)相違点1及び相違点2について
電子写真装置の感光体露光用等に用いられる発光手段として、LEDアレイのような「複数の発光素子からなる発光素子群」を用いることは、例えば、審査時に示された特開平3-230571号公報、特開平10-138558号公報、特開2000-238333号公報、特開2001-85160号公報に記載されているように、本願出願前に周知慣用の技術的事項である。
そして、感光体露光用等に用いられる発光装置において、LEDアレイのような「複数の発光素子からなる発光素子群」からなる発光手段を用いる際に、個々の発光素子の経年変化等による発光量の変動が画像の質に悪影響を与えないようにするため、各発光素子のそれぞれに対応して受光素子を設け、各受光素子により検知された各発光素子の発光量を検知して、それぞれの発光素子の発光量を補正することも、上記特開平3-230571号公報(第5図、第6図、及びそれらの説明文)、特開2000-238333号公報(【0036】?【0037】、【図1】?【図2】)、特開2001-85160号公報(【0016】、【0017】、【図1】)の他に、特開平4-371860号公報(【0014】、【図2】)、特開平7-132649号公報(【0017】、【図7】)、特開平8-236746号公報(【0006】、【図11】)に記載されているように、本願出願前に周知の技術的事項である。
してみると、引用例記載発明における発光手段である「感光記録媒体11上を光学的に走査する照射光発生用の陰極線管7」に代えて、「複数の発光素子からなる発光素子群」からなる発光手段を採用とするに際して、同時に、個々の発光素子の経年変化等による発光量の変動を抑制するために、受光手段を「発光素子群に含まれる夫々の発光素子に対応して設けられた受光素子からなり、前記発光素子の発光を検出する受光素子群」からなるものとすることにより、相違点1に係る構成、及び、相違点2に係る構成を有するものとすることは、当業者が必要に応じて適宜行う事項である。

(4-2)相違点3について
引用例記載発明における発光手段としての「感光記録媒体11上を光学的に走査する照射光発生用の陰極線管7」に代えて、「複数の発光素子からなる発光素子群」を採用する場合、各発光素子毎の発光を検出して積分する積分手段を設け、画像データと積分手段によって得られた信号を比較し、それぞれの画点毎の濃度を調整しなければならないことは自明である。
そして、LEDアレイのような「複数の発光素子からなる発光素子群」からなる発光手段において、画素毎に発光素子、発光素子の制御手段及び駆動手段等を有するものとすることは、前記特開平3-230571号公報、特開平10-138558号公報、特開2000-238333号公報、特開2001-85160号公報の他に、特開平9-311664号公報(【図4】及びその説明文)に記載されているように、本願出願前に周知の技術的事項である。
また、引用例記載発明における「陰極線管7」に代えて、LEDアレイのような「複数の発光素子からなる発光素子群」からなり、各発光素子を各画素毎に有する発光手段を使用する場合、蓄積動作手段、比較手段、制御手段、及び、駆動手段を各画素毎に有するものとすることは当然行われるべき事項である。
してみると、引用例記載発明において、相違点1に係る構成、及び、相違点2に係る構成を有するものとするに際して、同時に、相違点3に係る構成を有するものとすることは当然のことであり、引用例記載発明において、相違点3に係る構成を有するものとした点も格別のことではない。

(4-3)効果について
上記(4-1)で述べたように、感光体露光用等に用いられる発光装置において、LEDアレイのような「複数の発光素子からなる発光素子群」を用いる場合に、各発光素子の経年変化等による発光量の変動による画像の劣化を防止することは周知の技術的事項である。
そして、引用例記載発明は、画像データ(各画点の濃淡レベルデータB)と受光手段(光検出回路12)の出力を積分して得られた信号を比較することにより、各画点の濃淡レベルを制御するのであるから、引用例記載発明が、発光手段の経年変化等による発光量の変化にかかわらず、各画点を所望の濃淡レベルとすることができるという効果を奏することは明らかである。
してみると、引用例記載発明における発光手段としてLEDアレイのような「複数の発光素子からなる発光素子群」からなるものを使用するに際して、相違点1に係る構成ないし相違点3に係る構成を有するものとすることにより、画素毎に設けた各発光素子の経年変化による発光量の変化を補正することができるという効果を奏することは、当業者に自明な事項である。

(4-4)まとめ
上記のとおり、引用例記載発明において、相違点1に係る構成ないし相違点3に係る構成を有するものとすることは、いずれも当業者が適宜行うことである。
また、引用例記載発明において、相違点1に係る構成ないし相違点3に係る構成を組み合わせたことにより、当業者が予期せぬ格別の効果が奏せられるものでもない。
したがって、本願補正発明1は、引用例に記載された発明、及び、周知技
術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

(5)補正の却下の決定についてのむすび
以上のとおりであるから、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

3.本願発明について
平成18年11月27日付けの手続き補正は上記のとおり却下されたので
、本願の特許請求の範囲の請求項1ないし請求項9に係る発明は、平成18年7月3日付け手続補正により補正されたとおりのものであるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明1」という。)は、前記「2.(1)」で摘記したとおりである。

(1)引用例
原査定の拒絶の理由に引用された引用例及びその記載事項は、前記「2.(2)」に記載したとおりである。

(2)対比・判断
本願発明1は、前記「2.」で検討した本願補正発明1から、「制御手段」の限定事項である「同一画素に含まれる」との構成を省いたものである。
そして、本願発明1は、複数の発光素子が「画素のそれぞれに対応した」との構成を有するものであるが、この構成は、前記「2.(1)」で述べたように、本願補正発明1に、実質的に含まれている事項である。
そうすると、本願発明1の構成要件を全て含み、さらに他の構成要件を付加したものに相当する本願補正発明1が、前記「2.(4)」に記載したとおり、引用例に記載された発明、及び、周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明1も同様の理由により、引用例に記載された発明、及び、周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

(3)むすび
以上のとおり、本願の特許請求の範囲の請求項1に係る発明は、引用例に記載された発明、及び、周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができず、本願の他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2009-05-22 
結審通知日 2009-05-26 
審決日 2009-06-08 
出願番号 特願2001-320260(P2001-320260)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (B41J)
P 1 8・ 121- Z (B41J)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 名取 乾治  
特許庁審判長 山下 喜代治
特許庁審判官 一宮 誠
赤木 啓二
発明の名称 集積型発光装置、露光装置及び記録装置  
代理人 渡辺 敬介  
代理人 山口 芳広  
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