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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1201321
審判番号 不服2008-20319  
総通号数 117 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2009-09-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2008-08-07 
確定日 2009-07-31 
事件の表示 平成10年特許願第254608号「麻雀卓」拒絶査定不服審判事件〔平成12年 2月29日出願公開、特開2000- 61132〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成10年8月25日に特許出願された特願平10-254608号であって、平成17年8月25日付けで手続補正がなされ、平成19年11月7日付けで拒絶理由通知がなされ、平成20年1月4日付けで意見書が提出されるとともに手続補正がなされ、同年1月24日付けで拒絶理由通知がなされ、同年4月7日付けで意見書が提出され、同年6月30日付けで拒絶査定がなされ、これに対して同年8月7日付けで拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。

第2 本願発明
本願の請求項2に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成20年1月4日付け手続補正書により補正された明細書の特許請求の範囲の、請求項2に記載されたとおりのものであって、請求項2は請求項1を引用して記載されているから、請求項1?2に記載された事項により特定される次のとおりのものである。

「【請求項1】 麻雀卓の上面中央に表示装置を具え、
前記表示装置の周囲に複数個のスイッチが配設され、
前記表示装置にゲーム進行に必要な種々の情報が表示され、
前記複数個のスイッチによりゲーム進行に必要な種々の情報が入力される麻雀卓であって、
前記複数個のスイッチの機能がゲームの状況に応じて変更され、
前記複数個のスイッチの中でゲームの状況に応じて操作可能なスイッチが明示される、
麻雀卓。
【請求項2】 前記複数個のスイッチが自照式スイッチあるいはインディケータ付スイッチであり、その時に操作可能なスイッチが前記自照ランプあるいは前記インディケータにより明示される、請求項1の麻雀卓。」


第3 引用例
1 引用例
原査定の拒絶の理由に引用された本願の出願の日前に頒布された刊行物である特開平7-236768号公報(以下、「引用例」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている。(後述の「2 引用発明の認定」において特に参照される箇所に下線を付した。)

(a)請求項2;
「【請求項2】 麻雀卓の上面中央に表示装置を具え、前記表示装置の周囲にスイッチが設けられ、前記表示装置にはゲーム進行に必要な種々の情報が表示されるとともに前記表示装置の周囲に設けられたスイッチによりゲーム進行に必要な種々の情報が入力される麻雀卓。」

(b)【0017】?【0022】;
「【0017】(b)に示された表示画面例は図1(b)に対応するサイコロを使用してゲームを開始しようとする画面であり、そのゲームにおける親が誰であるかが表示され、中央に2個のサイコロ27,28が表示されるとともにサイコロを操作するための「サイコロ」と表示されたサイコロスイッチ表示30が「親」表示29の隣に表示されている。ゲームを開始するにあたっては「親」がこの「サイコロ」と表示されたサイコロスイッチ表示30に触れるとマイクロコンピュータが電子サイコロプログラムを動作させることによりサイコロ表示27,28の目が変化する。
【0018】ここに示された表示画面の他に、次のような画面が表示される。
(1)待機画面
麻雀卓が使用されていない状態での画面であり、使用を開始することを入力するための例えば「開始」の表示が対応するタッチパネルスイッチの位置に表示されている。なお、この画面には「開始」スイッチ位置以外の情報は表示されていないから、料金表、連絡事項あるいは広告を表示しておいてもよい。
(2)席決め画面
「開始」スイッチが操作されると席を決めるために、サイコロ、風牌の背面、等が表示され、「サイコロ」スイッチを操作することにより通常の手順により席が決定される。
(3)ルール決定画面
席が決定されると麻雀ゲームのルールが表示され、対応するタッチパネルスイッチを操作することによりルールが決定される。
(4)ゲーム開始画面
ルールが決定されるとサイコロが表示され「サイコロ」スイッチを操作することにより通常の手順により起家が決定され、起家が決定されると(b)に示された画面になり、ゲームが開始される。
(5)ゲーム情報画面
ゲームが開始されると、ゲームの結果に影響する要素である場の風、現在の親は誰か、懸賞の額、積み棒、リーチの状況及びゲーム参加者全員の持ち点が表示されるとともに、「リーチ」、「和り」、「流れ」用のタッチパネルスイッチの位置が表示される。リーチを行う場合には「リーチ」用のタッチパネルスイッチを操作することによりリーチを行ったこと及びリーチ棒の表示が行われる。
(6)「和り」画面
「和り」になった者が「和り」用のタッチパネルスイッチを操作し、牌を自動点数計算装置上に置くと、自動点数計算装置が点数を計算し、「自模」の場合は3人のゲーム参加者から、「振込」の場合には振り込んだ1人のゲーム参加者から、自動的に持ち点の移動が行われ、持ち点のマイナスを含む結果が表示される。
(7)「流れ」画面
「和り」になった者がいないときに「流れ」用のタッチパネルスイッチを操作するとペナルティの実行、懸賞の増額等の処理が行われる。「和り」あるいは「流れ」の処理が終了すると(b)に示された画面になり、次のゲームが開始される。
(8)終了画面
ゲームが完全に終了した場合、あるいはゲーム参加者の内の誰かの持ち点がなくなった場合等ゲームを終了させる必要が生じた場合には、コンピュータがルールにしたがってゲームを終了させ、最終的な点数の配分を行う。(当審注:前記(1)?(8)は、公報では○の中に数字。)
【0019】以上説明した実施例における入力用のスイッチは表示画面上に設けられたタッチパネルスイッチによって構成されているが、このタッチパネルスイッチは高価であり、操作する者の指の汚れによって表示画面が見にくくなったりあるいは動作が不完全になることがある。そのため、入力用スイッチとしてタッチパネルスイッチに代えて他の適当なスイッチ手段を採用することができ、その場合スイッチは表示画面の周囲に配置する。その実施例を図3によって説明する。
【0020】この図において、31は麻雀卓本体、32は麻雀卓本体上に取り付けられる枠体である。麻雀卓本体31の側部には点棒を収納し計数する点棒箱33が設けられている。麻雀卓本体上面部中央には表示装置34が設けられ、その周囲には麻雀牌を麻雀牌自動セッティング機構に投入するためのホッパ35が形成され、ホッパ近くにはセッティングされた麻雀牌をゲーム用にセットするリフト機構(図においてはセットされた麻雀牌36に下に隠れている)が設けられている。
【0021】この自動麻雀卓の表示装置34の拡大図を(b)に示す。表示装置34はCRT表示管37を用いて構成されており、その周囲に種々の操作を行うためのスイッチ及び情報をマイクロコンピュータに入力するためのスイッチが配設されている。操作スイッチはサイコロ操作スイッチ38及びホッパ操作スイッチ39であり、入力用スイッチは複数のスイッチ40である。CRT画面の表示にしたがってこれらのスイッチ38,39,40を操作することによって、各種の操作が行われるとともに、情報が入力される。スイッチとしては一般的な機械的スイッチの他に各種のタッチ式スイッチが使用可能である。
【0022】(b)に拡大図を示す表示装置34の表示画面例は図1(b)に対応するサイコロを使用してゲームを開始しようとする画面であり、そのゲームにおける親が誰であるかが親表示43によって表示され、中央に2個のサイコロ41,42が表示されている。その他の表示画面は図2に示されたタッチパネルスイッチを有するものと同様であるからここで改めて説明することは省略する。」


2 引用発明の認定
上記記載から、引用例には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「麻雀卓の上面中央に表示装置を具え、前記表示装置の周囲に入力用の複数のスイッチ40が設けられ、前記表示装置にはゲーム進行に必要な種々の情報が表示されるとともに前記表示装置の周囲に設けられた前記入力用の複数のスイッチ40によりゲーム進行に必要な種々の情報が入力されるものであり、前記表示装置の表示にしたがって前記入力用の複数のスイッチ40を操作することによって、情報が入力される麻雀卓。」


3 周知例1
原査定の拒絶の理由に引用された本願の出願の日前に頒布された刊行物である特開平9-24161号公報(以下、「周知例1」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている。(後述の「第5 当審の判断」において特に参照される箇所に下線を付した。)
(c)【0024】;
「【0024】(1)基本操作
次に、本実施例のゲーム装置の基本操作について図3(A)、(B)を用いて説明する。本実施例では、第1操作部14のボタンD、第2操作部16のボタンHの少なくとも一方を押すと、走行がスタートし、その後、何も操作しなければスキーは直滑降でまっすぐに走行することになる。本実施例では、第1操作部14をゲームキャラクタ38の右足50に、第2操作部16を左足52に見立てて操作を行う。即ち、スキーが走行している状態でボタンDを押すと、右スキー54への荷重がなされたとされ、図3(B)のPに示すように走行方向が左方向(画面に向かって右方向)に変化し、左ターンが行われる。一方、スキーが走行している状態でボタンHを押すと、左スキー56への荷重がなされたとされ、図3(B)のQに示すように走行方向が右方向(画面に向かって左方向)に変化し、右ターンが行われる。」

(d)【0027】;
「【0027】(2)ショートターン
次にショートターン操作について説明する。まず図4(A)に示すように、左右のどちらにターンするかを決定する。例えばボタンDが押されると左ターンが開始される。その後に、図4(B)に示すように、反対側のボタンHを押し、両方のボタンを押した状態にする。この時、第1操作部14のボタンDを押してから第2操作部16のボタンHを押すまでの時間間隔が短いほど急激な荷重がなされたとして、ターンを鋭いものとする。これによりゆっくりとしたターンから素早いショートターンに切り替えることが可能となる。つまり、プレーヤがこの操作に熟練することで、ターンの緩急を自由に変化させることができる。右ショートターンを行いたい場合には、ボタンHを押してからボタンDを押すまでの時間間隔を短くすればよい。」

(e)【0032】;
「【0032】また図6(B)に示すように本実施例では、ボタンF、Jを押した場合に、ブレーキングが行われる。このブレーキングによりスキーの減速、停止が行われる。そしてボタンF、Jのいずれか一方を押すと緩やかなブレーキングが行われ、両方を押すと急ブレーキとなる。ブレーキングを指示するものとして、ボタンD、Hの逆側に位置するボタンF、Jを採用したのは、ボタンD、Hを押すことがスキーを前に進める操作に相当し、ブレーキングはその逆の操作に相当するからである。」

(f)【0038】;
「【0038】例えばブレーキング等によりスキーが完全に停止した状態では、第1、第2操作部14、16は歩行動作を指示するものとなる。即ちスキーが停止した状態で図8(A)に示すようにボタンF、Jを押すと、ゲーム画面に向かって上側にゲームキャラクタが歩行する。同様に図8(B)?(C)に示すように、ボタンE、Kを押した場合には左側に、G、Iを押した場合には右側に歩行する。一方、図8(D)に示すように、D、Hを押した場合にはスキーの滑り出しが再開される。なお本実施例では、例えば上側に歩行する場合、ボタンF、Jの両方を押す必要はなく、少なくとも一方を押せばよい。またボタンF、J及びE、K及びG、Iを、各々、上、左、右の方向に対応させたのは、プレーヤの操作の容易化を図るためである。」


4 周知例2
原査定の拒絶の理由に引用された本願の出願の日前に頒布された刊行物である特開平10-113466号公報(以下、「周知例2」という。)には、次の事項が記載されている。(後述の「第5 当審の判断」において特に参照される箇所に下線を付した。)
(g)【0083】;
「【0083】また、本実施の形態では、操作部10には限られた個数の操作ボタンが設けられている。この為、各操作ボタンには、各キャラクタの複数の動作が割り付けられている。例えば、操作部10のAボタンを押すと、プレーヤキャラクタが敵のキャラクタを走りながら攻撃するというような動作を行うようにゲーム設定されている場合を想定する。この場合に、プレーヤキャラクタが敵キャラクタを走りながら攻撃している途中で、再度Aボタンを押すと、プレーヤキャラクタがジャンプしながら敵を攻撃するような動作をするようにプログラムする。このように、一つのボタンを複数の機能を割り付けることにより、限られたボタンを有効に利用し、各キャラクタに複雑な動作をさせ、ゲームをより面白くさせることができる。」


5 周知例3
原査定の拒絶の理由に引用された本願の出願の日前に頒布された刊行物である実願平3-105887号(実開平5-44179号)のCD-ROM(以下、「周知例3」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている。(後述の「第5 当審の判断」において特に参照される箇所に下線を付した。)
(h)【0003】?【0005】;
「【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら上記の構造の電子遊戯機では、ゲーム毎に操作スイッチが設けられているため、スイッチ数が増して構造が複雑となり、操作しにくいという問題がある。
上記問題を解消するには、操作部に全てのゲームの実行に必要な個数の操作スイッチを設け、選択されたゲームごとに所定の操作スイッチにそのゲームに合った特定機能を付与するとともに、画面上の各操作スイッチの対応位置に機能を表示して遊戯者に知らしめる方法が有効である。
【0004】
しかしながら、これら操作スイッチの個数が増すと、選択したゲームに必要な操作スイッチの位置や機能が分かりづらく、操作性が悪いという問題がある。
【0005】
この考案は、上記問題に着目してなされたもので、選択されたゲームに応じて操作スイッチの位置や機能を効果的に表示し、ゲーム操作を行ないやすくした電子遊戯機を提供することを目的とする。」

(i)【0016】;
「【0016】
各操作スイッチ2a?2gも、透明なアクリル板などで形成された背照式の押釦スイッチであって、各スイッチの内部に同色で発光する豆ランプが設けられている。これらの豆ランプは、選択されたゲームにおいて、その操作スイッチに何らかの機能が付与されたときに点灯するもので、図示例では操作スイッチ2a,2b,2d,2f,2gが、選択されたゲームCに用いられる操作スイッチとして有効化され、点灯している。」

(j)【0021】;
「【0021】
前記スイッチ機能表示エリア14には、前記操作スイッチ2a?2gの各位置に対応して矩形状のスイッチ画像24a?24gが表示されている。このうち、機能を付与された操作スイッチ2a,2b,2d,2f,2gに対応するスイッチ画像24a,24b,24d,24f,24gは、操作スイッチが内蔵する豆ランプの発光色と同色に塗りつぶされて表されるとともに、各スイッチ画像の上部位置に各スイッチに付与された機能を示す文字19?23が表示されている。なお機能が付与されていない操作スイッチ2c,2eに対応するスイッチ画像24c,24eは、輪郭線のみが表され、内部は画面の背景色と同色に設定される。
なお、スイッチの機能を示す文字19?23は、スイッチ画像の内部に白抜き文字などで示してもよい。」

(k)【0023】;
「【0023】
図4は、この考案の第3実施例であって、各操作スイッチ2a?2gとスイッチ機能表示エリア14との関係が示してある。
この実施例においても第1の実施例と同様、有効化したゲーム操作スイッチ2a,2b,2d,2f,2gは、それぞれに対応する豆ランプが点灯している。スイッチ機能表示エリア14の表示は、操作スイッチが押操作される毎に図4(1)?(3)の順で切り換えられるもので、つぎに操作すべきスイッチの対応位置に矢印画像25?29がスイッチの機能を示す文字19?23とともに表示される。さらにスイッチ機能表示エリア14の余白にはスイッチ操作に関する簡単なメッセージ情報30?32が表示されている。
なお、この図示例では次に操作するスイッチを矢印画像で示しているが、これに限らずスイッチの位置に対応させておればどのような図形であってもよい。」


6 周知例4
原査定の拒絶の理由に引用された本願の出願の日前に頒布された刊行物である特開平7-204355号公報(以下、「周知例4」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている。(後述の「第5 当審の判断」において特に参照される箇所に下線を付した。)
(l)【0017】;
「【0017】コントロールパネル30には、画面領域41aに表示されている5枚のカードの中からいずれか1枚を選択するスイッチ31?35と、掛け率を入力するスイッチ36と、最大掛け率を入力するスイッチ37と、コインの払い戻しを請求するスイッチ38とが設けられている。ここで、スイッチ36は1回押すごとに掛け率が2倍、3倍と順番に高くなり、スイッチ37は1回押すだけで最大の掛け率(例えば、10倍)になるスイッチである。」

(m)【0019】?【0029】;
「【0019】次に図4?図7を用いて、本実施例のカードゲーム遊戯装置の動作及び遊戯方法について説明していく。
【0020】まず、プレーヤーがコインをコイン投入口61より投入すると、コイン投入検知器60が、投入を示す信号と投入したコインの枚数を示す信号とをCPU20に伝達する。そして、CPU20は第1の表示制御プログラム11?第6の表示制御プログラム18を動作させて、図4(a)に示す初期画面をCRT40に表示させる。この初期画面では、図4(a)に示すように、乱数発生器70によって、52枚のトランプカードから所定の5枚のカードが選択され、画面領域41aに並べて表示される。初期状態ではこれら5枚のカードのいずれのカードも画面領域41bに移動できるので、すべてのカードの下に“SELECTABLE”が表示される。また、画面領域41bには背景色だけが表示され、・・・(中略)・・・。
【0021】次に、プレーヤーが画面領域41aに表示された5枚のカードの中から“ハートの3”のカードを選択し、このカードに対応したスイッチ34を押すと、このカードを画面領域41bに移動させる指示の信号がCPU20に伝達される。CPU20は第1の表示制御プログラム11を動作させて、画面領域41aの“ハートの3”のカードを消去する。そして、同一の領域に、乱数発生器70によって新たに選択されたカード(クラブのエース)を表示させる。また、CPU20は第2の表示制御プログラム13を動作させて、画面領域41bに“ハートの3”のカードを表示させる。
【0022】・・・(中略)・・・。
【0023】さらにまた、CPU20は移動判定プログラム12を動作させて、画面領域41bに表示された“ハートの3”のカードと同一の番号(3)または同一のスーツ(ハート)のカードが画面領域41aに表示された5枚のカードの中にあるかの判定を行う。その結果、“ハートのA”のカードが移動可能なカードであると判定され、このカードの下に“SELECTABLE”が表示される。以上の処理によって、図4(b)に示すような画像がCRT40に表示される。
【0024】次に、プレーヤーが“SELECTABLE”が表示されたカードである“ハートのA”のカードを選択し、このカードに対応したスイッチ35を押すと、このカードを画面領域41bに移動させる指示の信号がCPU20に伝達される。CPU20は第1の表示制御プログラム11を動作させて、画面領域41aの“ハートのA”のカードを消去する。そして、同一の領域に、乱数発生器70によって新たに選択されたカード(ダイヤの10)を表示させる。また、CPU20は第2の表示制御プログラム13を動作させて、画面領域41bに“ハートのA”のカードを表示させる。
【0025】・・・(中略)・・・。
【0026】さらにまた、CPU20は移動判定プログラム12を動作させて、画面領域41bに表示された“ハートのA”のカードと同一の番号(A)または同一のスーツ(ハート)のカードが画面領域41aに表示された5枚のカードの中にあるかの判定を行う。その結果、“スペードのA”、“ダイヤのA”、および“クラブのA”のカードが移動可能なカードであると判定され、これらのカードの下に“SELECTABLE”が表示される。以上の処理によって、図5(c)に示すような画像がCRT40に表示される。
【0027】次に、プレーヤーが“SELECTABLE”が表示されている3枚のカードの中から“クラブのA”のカードを選択し、このカードに対応したスイッチ34を押すと、このカードを画面領域41bに移動させる指示の信号がCPU20に伝達される。CPU20は第1の表示制御プログラム11を動作させて、画面領域41aの“クラブのA”のカードを消去する。そして、同一の領域に、乱数発生器70によって新たに選択されたカード(ハートの10)を表示させる。また、CPU20は第2の表示制御プログラム13を動作させて、画面領域41bに“クラブのA”のカードを表示させる。
【0028】・・・(中略)・・・。
【0029】さらにまた、CPU20は移動判定プログラム12を動作させて、画面領域41bに表示された“クラブのA”のカードと同一の番号(A)または同一のスーツ(クラブ)のカードが画面領域41aに表示された5枚のカードの中にあるかの判定を行う。その結果、“スペードのA”、“クラブの2”、および“クラブのA”のカードが移動可能なカードであると判定され、これらのカードの下に“SELECTABLE”が表示される。以上の処理によって、図5(d)に示すような画像がCRT40に表示される。」

(n)【0038】?【0039】;
「【0038】本発明は上記実施例に限定されず種々の変形例が考えられ得る。
【0039】例えば上記実施例では、CRT40の画面領域41aに5枚のカードを並べて表示しているが、7枚のカードを表示してもよい。このように7枚のカードを表示した場合には、これらのカードの所定の5枚をポーカーの役のために利用するものとする。この場合、カードの枚数は7枚に限定されることはなく、8枚でも10枚でもよい。また、画面領域41aから画面領域41bへのカードの移動は、瞬間的に移動させてもよく、また滑るように移動させてもよい。さらに、スイッチ31?35の内、移動可能なカードに対応したスイッチを発光させて、プレーヤーの選択をより容易にしてもよい。」


第4 対比
1 対比
本願発明と引用発明とを対比する。
引用発明の「表示装置」は本願発明の「表示装置」に相当し、引用発明の「入力用の複数のスイッチ40」は本願発明の「複数個の操作スイッチ」に相当し、引用発明の「麻雀卓」は本願発明の「麻雀卓」に相当する。

してみれば、引用発明の「麻雀卓の上面中央に表示装置を具え、前記表示装置の周囲に入力用の複数のスイッチ40が設けられ、前記表示装置にはゲーム進行に必要な種々の情報が表示されるとともに前記表示装置の周囲に設けられた前記入力用の複数のスイッチ40によりゲーム進行に必要な種々の情報が入力される」麻雀卓は、本願発明の「麻雀卓の上面中央に表示装置を具え、前記表示装置の周囲に複数個のスイッチが配設され、前記表示装置にゲーム進行に必要な種々の情報が表示され、前記複数個のスイッチによりゲーム進行に必要な種々の情報が入力される麻雀卓」に相当する。


2 一致点
よって、本願発明と引用発明とは、
「麻雀卓の上面中央に表示装置を具え、
前記表示装置の周囲に複数個のスイッチが配設され、
前記表示装置にゲーム進行に必要な種々の情報が表示され、
前記複数個のスイッチによりゲーム進行に必要な種々の情報が入力される麻雀卓。」
の発明である点で一致し、次の点で相違している。

3 相違点
(1)相違点1;
本願発明では「前記複数個のスイッチの機能がゲームの状況に応じて変更され」るのに対し、引用発明ではこの点についての限定がない点。

(2)相違点2;
本願発明では「前記複数個のスイッチの中でゲームの状況に応じて操作可能なスイッチが明示される」とともに「前記複数個のスイッチが自照式スイッチあるいはインディケータ付スイッチであり、その時に操作可能なスイッチが前記自照ランプあるいは前記インディケータにより明示される」のに対し、引用発明ではこの点について明確に記載されていない点。


第5 当審の判断
1 上記の相違点について検討する。
(1)相違点1について;
ゲームに使用するスイッチとして、同じスイッチの操作であってもゲームの進行状況に応じてそのスイッチの機能を変更させる技術は周知技術(周知例1?2を参照。)である。
引用発明の入力用の複数のスイッチ40も、麻雀というゲームに使用するスイッチであるから、「ゲームに使用するスイッチ」の当該周知技術を、引用発明の「ゲームに使用するスイッチ」である入力用の複数のスイッチ40に適用して、上記相違点1に係る本願発明の発明特定事項を得ることは、当業者が容易になし得たことである。

(2)相違点2について;
引用発明にも、入力用の複数のスイッチ40を表示装置の表示にしたがって操作することが記載されている。
そして、ゲームに使用するスイッチとして、「自照式スイッチあるいはインディケータ付スイッチ」を採用し、「ゲームの状況に応じて」、「その時に操作可能なスイッチが前記自照ランプあるいは前記インディケータにより明示される」ようにして、操作性を向上させる技術も周知技術(周知例3?4を参照。)である。
してみれば、上記相違点1について検討したと同様に、当該周知技術を引用発明の入力用の複数のスイッチ40に適用して、上記相違点2に係る本願発明の発明特定事項を得ることは当業者が容易になし得たことである。


2 本願発明の奏する作用効果について
そして、本願発明によってもたらされる効果は、引用発明及び周知技術から、当業者が予測し得る程度のものである。


第6 むすび
したがって、本願発明は、引用例に記載された発明及び周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2009-05-18 
結審通知日 2009-05-26 
審決日 2009-06-09 
出願番号 特願平10-254608
審決分類 P 1 8・ 121- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 古川 直樹  
特許庁審判長 末政 清滋
特許庁審判官 今関 雅子
村田 尚英
発明の名称 麻雀卓  
代理人 南條 眞一郎  
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