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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) F02M |
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管理番号 | 1202726 |
審判番号 | 不服2007-21436 |
総通号数 | 118 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2009-10-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2007-08-02 |
確定日 | 2009-08-20 |
事件の表示 | 特願2003-159149「過給機用サイレンサ」拒絶査定不服審判事件〔平成16年12月24日出願公開、特開2004-360547〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1.手続の経緯及び本願発明 本願は、平成15年6月4日の出願であって、平成19年3月23日付けで拒絶理由が通知され、平成19年5月25日に意見書が提出されたが、平成19年6月27日付けで拒絶査定がなされ、平成19年8月2日に同拒絶査定に対する審判請求がなされ、その後、平成20年10月16日付けで当審において拒絶理由が通知され、平成20年12月22日付けで意見書及び手続補正書が提出されたものであり、その請求項1ないし4に係る発明は、上記平成20年12月22日付け手続補正書により補正された明細書及び出願当初の図面の記載からみて、特許請求の範囲の請求項1ないし4に記載された事項により特定されるものと認められるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は次のとおりである。 「【請求項1】 過給機の空気吸込口に取付けられ、放射方向外方から吸込まれる空気の消音を行なうための過給機用サイレンサにおいて、 それぞれの中心部に円形孔が形成され平行に配設された一対の円板間に、それぞれ相互に逆方向に屈曲する2つの屈曲部を有し内端部が前記両円板の中心方向に延在するように形成された複数の吸音スプリッタを、前記両円板間の外方から内方に空気が吸込まれるように両円板の円周方向に間隔を隔て、かつ、前記両円板の内周縁および外周縁において隣位の一対の吸音スプリッタ間の間隔が等しくなるように同じ向きに前記両円板に固定し、前記両円板の放射方向外方から各隣位の一対の吸音スプリッタ間の空気通路に導入された空気を一方の前記円板の円形孔から前記過給機の空気吸込口内に供給するようにしたことを特徴とする過給機用サイレンサ。」 2.引用文献 2-1.引用文献記載の発明 (1)当審において平成20年10月16日付けで通知した拒絶理由に引用した、本願の出願前に頒布された刊行物である特許第2876000号公報(以下、「引用文献」という。)には、図面と共に、次の事項が記載されている。(下線は当審で付した。) ア.「【特許請求の範囲】 【請求項1】 過給機の空気吸込口に取付けられ放射方向外方から吸込まれる空気の消音を行なうための過給機のサイレンサにおいて、平行に配設され中心孔を有する2枚の円板間にそれぞれ2つの屈曲部を有しほぼZ形をなす同一形状の複数の吸音スプリッタを前記両円板間のほぼ外方から内方に空気が吸込まれるように両円板の円周方向に間隔を隔て、かつ、隣位の1対の吸音スプリッタがほぼ平行に位置するように配設したことを特徴とする過給機のサイレンサ。 【請求項2】 隣位の1対の前記吸音スプリッタ間の空気通路の間隔は、前記両円板の外方から内方に向けて漸減するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の過給機のサイレンサ。 【請求項3】 前記各吸音スプリッタの屈曲部の凹側へ隣位の空気通路から空気を供給する連通孔を各吸音スプリッタに形成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の過給機のサイレンサ。 【請求項4】 前記各吸音スプリッタの各屈曲部の凸側は円弧面に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の過給機のサイレンサ。 【請求項5】 前記吸音スプリッタは、前記各円板に対向しない外壁をアルミニウムにより形成し、これらの外壁ならびに前記両円板に囲繞された内側にグラスウール製吸音材が充填されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の過給機のサイレンサ。」(【特許請求の範囲】) イ.「【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、過給機において吸込空気から発生する騒音を消音する過給機のサイレンサに係り、特に、大型ディーゼルエンジンに使用される過給機に適用するのに好適な過給機のサイレンサに関する。」(段落【0001】) ウ.「【0002】 【従来の技術】一般に、大型ディーゼルエンジンには、その性能を高めるために過給機が使用されているが、近年、ディーゼルエンジンの高出力化のために過給機にも高圧力比と高効率が要求され、この結果、過給機は高回転数で駆動されることになってきている。そして、この過給機の高回転数の駆動により過給機からの騒音レベルも高くなっている。 【0003】過給機からの騒音は、圧縮機の上流側への騒音と、エンジン側空気通路表面から輻射される騒音とに分かれるが、いずれの騒音もその騒音源が圧縮機入口部翼枚数の次数成分に相当する風切り音であるため、圧縮機入口部における空気の流れが騒音レベルに影響を及ぼすことになる。 【0004】このため、この種の過給機の圧縮機入口側には、吸込空気からの消音を行うサイレンサが設けられている。この過給機のサイレンサには、一般に、円筒外周吸込形と角形正面吸込形の2種類がある。」(段落【0002】ないし【0004】) エ.「【0021】本発明は、前述した点に鑑み、小型でしかも過給機の負担荷重が小さい円筒外周吸込形とされ、しかも特定の周波数のみに限られず良好な消音効果を発揮しうる過給機のサイレンサを提供することを目的とする。」(段落【0021】) オ.「【0022】 【課題を解決するための手段】前述した目的を達成するため請求項1に記載の本発明の過給機のサイレンサの特徴は、平行に配設され中心孔を有する2枚の円板間にそれぞれ2つの屈曲部を有しほぼZ形をなす同一形状の複数の吸音スプリッタを前記両円板間のほぼ外方から内方に空気が吸込まれるように両円板の円周方向に間隔を隔て、かつ、隣位の1対の吸音スプリッタがほぼ平行に位置するように配設した点にある。そして、このような構成を採用したことにより、音波の通路を細分化し、通過長さを長くすることができるため、消音量を増加することができるし、また、各通路に2つの屈曲部が形成されていることにより、基本周波数より高い周波数の音波が屈曲部に衝突することになり、この基本周波数より高い周波数の音波の通り抜けを防止することができる。」(段落【0022】) カ.「【0028】図1A,Bは本発明に係るサイレンサをサイレンサ本体として含む複合型のサイレンサ6Cの全体を示すものであり、このサイレンサ6Cは、間隔を隔てて相互に平行に配設されている2枚の円板30A,30Bを有しており、これらの両円板30A,30Bの外径は相互に等しい寸法とされている。これらの円板30A,30Bのうち図示しない過給機側の端部側に位置している円板30Bの内部には、比較的大径の空気流通用の円形孔31が同心状に形成されている。また、前記円板30Bの外側には円筒体32が突設されており、この円筒体32の先端には、円周方向外方に延在するフランジ33が周設されている。そして、このフランジ33、円筒体32および前記円板30Bにかけて複数枚の放射状補強材34,34…が固定されており、前記円板30Bと円筒体32とが一体化されている。 【0029】前記両円板30A,30Bの外周縁部間には、Z状をなす複数の補強ロッド35,35…が円周方向に整列するように架設されており、これらの補強ロッド35により両円板30A,30Bの間隔が保持されるようになっている。前記各補強ロッド35の外側には金網36が巻回されており、この金網36の外側には、空気中の埃を除去するフィルタ37が巻回されている。 【0030】前記両円板30A,30Bの内側には、2枚の円板51A,51Bを有するサイレンサ本体50が前記各円板30A,30Bとそれぞれ間隔を隔てて配設されている。前記各円板51A,51Bには、前記円板30Bの円形孔31と同径でかつこの円形孔31と合致する円形孔52A,52Bが形成されている。また、これらの間隔を隔てた各2枚の円板30A,51A間ならびに円板30B,51B間には、それぞれ吸音体38A,38Bが介装されている。 【0031】前記各吸音体38A,38Bは、表面をアルミニウムなどの金属からなるパンチングメタル39A,39Bにより被覆されている内側にグラスウールのような材質の網状あるいは不織布状の吸音材40A,40Bを収納したものである。このうち、前記両円板30B,51B間に位置する吸音体38Bは、両円板30B,51Bの内周縁まで延在し、全体として円盤状をなしている。一方、前記両円板30A,51A間に位置する吸音体38Aは、前記円板51Aの内周縁を越えて円板30Aの中心部側に延在し、円板30Aの中心部には、この円板30Aと対向する前記円板30Bの円形孔31側に突出する先細ほぼ円錐台形をなす円錐台部39が突設されており、この円錐台部39の先端は、前記円板30Bの円形孔31内にまで到達している。この円錐台部39は、サイレンサ6C内に導入された空気を抵抗なく過給機(図示せず)の方向へ導くために外周面を円錐形に形成されている。」(段落【0028】ないし【0031】) キ.「【0033】前記サイレンサ本体50は、それぞれ前記円形孔52A,52Bが形成されており相互に間隔を隔てた1対の前記円板51A,51Bを有しており、これらの両円板51A,51Bの間には、図2に示すように、複数の吸音スプリッタ53,53…が各円板51A,51Bに固定されるようにして配設されている。なお、図2において、多数の吸音スプリッタ53は、便宜上、単なる1本の線により記載されているが、実際には、各吸音スプリッタ53とも同様な形状とされている。 【0034】前記各吸音スプリッタ53は、図3に詳示するように、前記各円板51A,51Bに対向しない外周がアルミニウムのような金属製からなり多数の通孔55,55…が形成されたパンチングメタルからなる外周壁54により囲繞されている。この外周壁54は、第1側壁54A,第2側壁54Bおよび両端壁54C,54Dにより形成されている。前記外周壁54には、相互に逆方向に屈曲する2つの屈曲部56A,56Bが形成され、各吸音スプリッタ53は全体としてほぼZ形をなしている。」(段落【0033】及び【0034】) ク.「【0038】前述した構成からなる複数の吸音スプリッタ53は、図2に示すように、それぞれが円板51A,51Bのほぼ半径方向に延在するようにして、両円板51A,51B間にほぼ平行に配設されているが、両円板51A,51Bの内周縁65ならびに外周縁66において隣位の各1対の吸音スプリッタ53,53間の間隔が等しくなるように、各吸音スプリッタ53は同じ向きに両円板51A,51Bに固定されている。したがって、隣位の各1対の吸音スプリッタ53,53間の空気通路67の間隔は、両円板51A,51Bの外方から内方に向けて漸減されることになる。」(段落【0038】) ケ.「【0040】図1において図示しない過給機に供給される空気は、サイレンサ6Cの外周側から内方に吸入される際に、その大部分がサイレンサ本体50の両円板51A,51B間の各1対の吸音スプリッタ53,53間の複数の空気通路67に分散されて導入されることになる。そして、各空気通路67は、各吸音スプリッタ53の2つの屈曲部56A,56Bにより空気通路67の長さを長くされているので、消音量を増加することができる。 【0041】また、各空気通路67に形成されている2つの屈曲部56A,56Bにより空気中の基本周波数より高い周波数の音波が屈曲部56A,56Bに衝突することになり、この基本周波数より高い周波数の音波の通り抜けを防止することができる。しかも、これらの屈曲部56A,56Bには、隣位の空気通路67からの空気が吸音スプリッタ53の外周壁54の開口64A,64B(64B,64A)により形成された連通孔64を介して導入されるので、前記屈曲部56A,56Bに騒音の原因となる渦の発生を防止することができる。 【0042】したがって、各空気通路67を通過した空気からは種々の周波数の音波が除去されることになる。しかも、サイレンサ本体50を通過した空気は、吸音体38Aの円錐台部39を通過するので、ここでも消音が行われることになる。」(段落【0040】ないし【0042】) コ.「【0050】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、平行に配設され中心孔を有する2枚の円板間にそれぞれ2つの屈曲部を有しほぼZ形をなす同一形状の複数の吸音スプリッタを前記両円板間のほぼ外方から内方に空気が吸込まれるように両円板の円周方向に間隔を隔て、かつ、隣位の1対の吸音スプリッタがほぼ平行に位置するように配設したので、音波の通路を細分化し、通過長さを長くすることができ、消音量を増加することができるし、さらに、各通路に2つの屈曲部が形成されていることにより、基本周波数より高い周波数の音波が屈曲部に衝突することになり、この基本周波数より高い周波数の音波の通り抜けを防止することができる。」(段落【0050】) (2)ここで、上記記載事項(1)ア.ないしコ.及び図面から、次のことが分かる。 上記記載事項(1)ア.ないしコ.及び図面から、引用文献に記載された過給機のサイレンサ6Cは、過給機の空気吸込口に取付けられ、サイレンサ6Cの外周側から吸込まれる空気の消音を行なうための過給機のサイレンサであることが分かる。 上記記載事項(1)ア.及びオ.ないしケ.並びに図面から、引用文献に記載された過給機のサイレンサ6Cは、それぞれの中心部に円形孔52A,52Bが形成され平行に配設された一対の円板51A,51B間に、それぞれ相互に逆方向に屈曲する2つの屈曲部56A,56Bを有する複数の吸音スプリッタ53を、前記両円板51A,51B間の外周側から内方に空気が吸込まれるように両円板51A,51Bの円周方向に間隔を隔てて配設されているものであることが分かる。 上記記載事項(1)ク.及び図2から、引用文献に記載された過給機のサイレンサ6Cにおいて、複数の吸音スプリッタ53は、図2に示すように、それぞれが円板51A,51Bのほぼ半径方向に延在するように配設され、両円板51A,51Bの内周縁65および外周縁66において隣位の一対の吸音スプリッタ53,53間の間隔が等しくなるように、各吸音スプリッタ53は同じ向きに前記両円板51A,51Bに固定されていることが分かる。 上記記載事項(1)カ.及び図面から、引用文献に記載された過給機のサイレンサ6Cは、両円板51A,51Bの外方から各隣位の一対の吸音スプリッタ53,53間の空気通路に導入された空気を一方の前記円板51Bの円形孔52Bから前記過給機の空気吸込口内に供給するようにしたものであることが分かる。 上記記載事項(1)オ.及びコ.並びに図面から、引用文献に記載された過給機のサイレンサ6Cは、「音波の通路を細分化し、通過長さを長くすることができるため、消音量を増加することができるし、また、各通路に2つの屈曲部が形成されていることにより、基本周波数より高い周波数の音波が屈曲部に衝突することになり、この基本周波数より高い周波数の音波の通り抜けを防止することができる。」という作用効果を奏するものであることが分かる。 (3)引用文献記載の発明 上記記載事項(1)及び(2)より、引用文献には、次の発明(以下、「引用文献記載の発明」という。)が記載されていると認められる。 「過給機の空気吸込口に取付けられ、外周側から吸込まれる空気の消音を行なうための過給機用サイレンサ6Cにおいて、 それぞれの中心部に円形孔52A,52Bが形成され平行に配設された一対の円板51A,51B間に、それぞれ相互に逆方向に屈曲する2つの屈曲部56A,56Bを有し、円板51A,51Bのほぼ半径方向に延在する複数の吸音スプリッタ53を、前記両円板間の外周側から内方に空気が吸込まれるように両円板の円周方向に間隔を隔て、かつ、前記両円板の内周縁および外周縁において隣位の一対の吸音スプリッタ53,53間の間隔が等しくなるように同じ向きに前記両円板51A,51Bに固定し、前記両円板51A,51Bの外方から各隣位の一対の吸音スプリッタ53,53間の空気通路に導入された空気を一方の前記円板51A,51Bの円形孔52A,52Bから前記過給機の空気吸込口内に供給するようにした過給機用サイレンサ。」 3.本願発明と引用文献記載の発明との対比 本願発明と引用文献記載の発明を対比すると、引用文献記載の発明における「(サイレンサ6Cの)外周側」は、その技術的意義からみて、本願発明の「(サイレンサの)放射方向外方」及び「(サイレンサの)外方」に相当する。同様に、引用文献記載の発明における「過給機用サイレンサ6C」は、本願発明の「過給機用サイレンサ」に、「円形孔52A,52B」は、「円形孔」に、「円板51A,51B」は、「円板」に、「屈曲部56A,56B」は、「屈曲部」に、「吸音スプリッタ53」は、「吸音スプリッタ」に、「両円板51A,51B間の外周側」は、「両円板間の外方」に、「両円板51A,51Bの外周側」は、「両円板の放射方向外方」に、それぞれ相当する。 そうすると、本願発明と引用文献記載の発明とは、 「過給機の空気吸込口に取付けられ、放射方向外方から吸込まれる空気の消音を行なうための過給機用サイレンサにおいて、 それぞれの中心部に円形孔が形成され平行に配設された一対の円板間に、それぞれ相互に逆方向に屈曲する2つの屈曲部を有する複数の吸音スプリッタを、前記両円板間の外方から内方に空気が吸込まれるように両円板の円周方向に間隔を隔て、かつ、前記両円板の内周縁および外周縁において隣位の一対の吸音スプリッタ間の間隔が等しくなるように同じ向きに前記両円板に固定し、前記両円板の放射方向外方から各隣位の一対の吸音スプリッタ間の空気通路に導入された空気を一方の前記円板の円形孔から前記過給機の空気吸込口内に供給するようにした過給機用サイレンサ。」 で一致し、次の[相違点]において相違している。 [相違点] 本願発明においては、複数の吸音スプリッタが、「内端部が前記両円板の中心方向に延在するように形成された」のに対し、引用文献記載の発明においては、複数の吸音スプリッタが、「円板51A,51Bのほぼ半径方向に延在する」ものではあるが、「内端部が前記両円板の中心方向に延在するように形成された」とは限定されていない点。 4.当審の判断 上記[相違点]について検討する。 過給機用サイレンサにおいて、複数の吸音スプリッタが、「内端部が前記両円板の中心方向に延在するように形成された」技術は、従来周知の技術(以下、「周知技術」という。例えば、当審において平成20年10月16日付けで通知した拒絶理由に引用した特開2001-295623号公報の段落【0021】及び図4、前記拒絶理由に引用した特開平8-296597号公報の段落【0026】及び【0027】並びに図6を参照。)にすぎない。 したがって、引用文献記載の発明において、前記周知技術を適用し、上記[相違点]に係る本願発明のような構成とすることは、当業者が格別困難なく想到し得るものである。 また、本願発明を全体として検討しても、引用文献記載の発明及び前記周知技術から予測される以上の格別の効果を奏するとも認められない。 以上から、本願発明は、引用文献記載の発明及び前記周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。 5.むすび 以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2009-06-16 |
結審通知日 | 2009-06-23 |
審決日 | 2009-07-07 |
出願番号 | 特願2003-159149(P2003-159149) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WZ
(F02M)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 稲葉 大紀 |
特許庁審判長 |
小谷 一郎 |
特許庁審判官 |
金澤 俊郎 八板 直人 |
発明の名称 | 過給機用サイレンサ |
代理人 | 大倉 奈緒子 |
代理人 | 玉利 房枝 |
代理人 | 玉利 房枝 |
代理人 | 鈴木 健之 |
代理人 | 中尾 俊輔 |
代理人 | 畑中 芳実 |
代理人 | 磯田 志郎 |
代理人 | 鈴木 健之 |
代理人 | 高橋 洋平 |
代理人 | 畑中 芳実 |
代理人 | 大倉 奈緒子 |
代理人 | 伊藤 高英 |
代理人 | 伊藤 高英 |
代理人 | 磯田 志郎 |
代理人 | 高橋 洋平 |
代理人 | 中尾 俊輔 |