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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 B65G
管理番号 1222089
審判番号 不服2009-2500  
総通号数 130 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2010-10-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-02-05 
確定日 2010-08-19 
事件の表示 特願2003- 21996「搬送手段の制御システム」拒絶査定不服審判事件〔平成16年 8月19日出願公開、特開2004-231359〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1.手続の経緯
本件出願は、平成15年1月30日の出願であって、平成20年3月11日付けで拒絶理由が通知され、それに対して、同年5月9日付けで意見書及び手続補正書が提出されたが、同年12月25日付けで拒絶査定がなされ、平成21年2月5日に同拒絶査定に対する審判請求がなされたものである。

第2.本願発明
本件出願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成20年5月9日付け手続補正により補正された明細書及び出願当初の図面の記載からみて、特許請求の範囲の請求項1に記載された以下の事項により特定されるものである。

「 【請求項1】 直列に接続されて物品を搬送する複数台のコンベヤと、各コンベヤを駆動するモータと、各モータに対応して設けられたインバータと、各インバータを制御する制御装置とを備えた搬送手段の制御システムにおいて、
上記各インバータを各モータと一体若しくは各モータの近辺に設けるとともに、各インバータおよび制御装置にそれぞれシリアル通信により信号を送受信する通信装置を設け、
さらに各インバータを接続する電力供給線および各インバータの通信装置を接続する通信線をコンベヤに沿って設けるとともに、上記インバータのうちのいずれかの通信装置と制御装置の通信装置とを上記通信線によって接続し、
上記制御装置は各インバータとシリアル通信による相互通信を行うことにより、各インバータから送信される各インバータの動作状態を示す動作信号から各コンベヤの搬送速度を認識し、各コンベヤの搬送状態に応じて各コンベヤの物品搬送速度を制御することを特徴とする搬送手段の制御システム。」

第3.原査定の拒絶の理由に引用された特開2000-302233号公報(以下、「引用文献」という。)
(A)引用文献には、次の事項が図面とともに記載されている。
(ア)「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動手段によって駆動・停止するローラ上を被搬送物が搬送されるようにしたコンベアユニット、及びこのコンベアユニットを複数連結したコンベアシステムに関する。」(段落【0001】)

(イ)「【0019】また、本発明のコンベアシステムは、上記コンベアユニットを複数並設することにより搬送ラインブロックを形成し、各コンベアユニットのコントローラを伝送線を介して順次接続し、ブロック単位で搬送制御を行うために前記伝送線に制御信号を供給するブロック制御手段を設けたものである。このブロック制御手段の構成は適宜設計し得るものであり、例えば、搬送ラインブロックを構成するコンベアユニットのコントローラを一括して制御したり、上位制御システムと各ブロックとの交信を行う機能を保有させることが可能である。かかるコンベアシステムによれば、各コンベアユニット上のゾーン制御は各ユニットのコントローラで行いつつも、ブロック全体の制御をブロック制御手段によって行うことができ、制御の役割分担により個々の制御回路の構成の簡素化、コスト低減を図りつつも、高機能で精度の高い搬送制御を行うことができる。
【0020】更に、上記コンベアシステムが複数の搬送ラインブロックからなるものとする場合には、各ブロックのブロック制御手段を、シーケンサや管理コンピュータなどの集中制御装置に接続し、ブロック制御手段を、集中制御装置から各ブロック制御手段に与えられる制御信号に基づいて各コンベアユニットのコントローラへ伝送線を介して制御信号を供給するように構成することが可能である。かかるブロック制御手段は、集中制御装置からの制御信号をそのまま伝送線へ供給するように構成してもよく、また、集中制御装置からの制御信号に基づいて各ユニットのコントローラへ供給する制御信号を生成し、該信号を伝送線へ供給するように構成することもできる。例えば、各コントローラをネットワークIDによって管理すれば、各ユニット毎に異なる制御を行うことも可能である。なお、ブロック制御手段には、シーケンサーを内蔵することもでき、これによればより高度な制御を行うことが可能となる。」(段落【0019】及び【0020】)

(ウ)「【0022】図1に示すように、コンベアユニット1は、平行に配置された一対のサイドレール2,2間に、被搬送物を搬送する複数のローラ3,4を梯子状に支持して成る。ローラ3は自由に回転するアイドルローラであり、ローラ4はモータローラである。モータローラ4は、そのシャフトの両端をサイドレール2,2に固定し、シャフトの両端に設けたベアリングを介してローラとなる筒体を回転自在に支持し、前記シャフトに固定子を設け、この固定子に対向して回転子を筒体の内面に設け、例えばブラシレス型のDCモータとして構成される。固定子への給電はシャフトに形成した孔に挿通したリード線の一端側をシャフト端から取り出し、これをコード10における給電線に接続することで行われる。」(段落【0022】)

(エ)「【0024】サイドレール2に取り付けられているゾーン制御装置11(コントローラ)には、主幹給電線(例えば、DC24V)12、前記コード10、及び前記コネクタ6に着脱自在に接続されるセンサ信号線13が接続されており、またゾーン制御装置11の伝送線装着端子部11aには、伝送線14が接続されている。ゾーン制御装置11は前記モータローラ4の駆動を制御するものであり、図2に示すように、制御部7と電流切替部8と磁極検出部9とを備えて成る。磁極検出部9はモータローラ4のシャフトに取り付けた例えばホール素子(図示せず)からの信号をコード10における信号線から入力し、回転子位置(磁極)に関する信号を電流切替部8に供給する。電流切替部8は、回転子位置(磁極)に関する信号に基づいて固定子への電流を制御してモータローラ4の回転を実現する。制御部7は、モータローラ4のON/OFF(回転,停止)、供給電流の調整(正転/逆転,速度調整)などの制御を電流切替部8を通じて行う。」(段落【0024】)

(オ)「【0029】図3に示すように、複数のコンベアユニット1を連結して搬送ラインとすることができる。コンベアユニット1には、信号を伝送する伝送線14が装着される伝送線装着端子部11aが設けられているので、図4に示すごとく、これら複数のコンベアユニット1におけるゾーン制御装置11の電気的な連結が容易であり、コンベアユニット間での信号伝達も可能になる。コンベアユニット間で信号伝達を行う構成では、例えば、下流側のコンベアユニット1上に被搬送物が無いことの情報をそのコンベアユニット1から上流側のコンベアユニット1が受け取ったときに、上流側のコンベアユニット1が被搬送物の搬送を開始するといった制御などが可能になる。また、搬送ラインの変更でコンベアユニット1の並び替えが行われる際の各コンベアユニット間の電気的な再接続も容易である。」(段落【0029】)

(カ)「【0030】図5に示すように、一つのコンベアユニット1を1ゾーンとしてこれを複数連結し且つ伝送線装着端子部11aに伝送線14を繋ぐことによりブロックとし、このブロック単位で制御を行うために前記伝送線14を通じて各コンベアユニット1に指令を伝送するブロック制御装置18を備えてもよい。コンベアユニット1′は、機械30(被搬送物の検査機械、加工機械、移載装置等)の前に設置されるもので、以下ウエイトポイントコンベアユニットと称する。」(段落【0030】)

(キ)「【0033】そして、上記のブロック制御装置18は、ウエイトポイントコンベアユニット1′およびその隣のコンベアユニット1のゾーン制御に加え、連結されている他の複数のコンベアユニット1を全体的に制御してブロック単位での搬送ライン制御を行う。図6は図5に示すブロックの電気的接続関係を示している。ブロック制御装置18には、電流切替部8、及び磁極検出部9の他、図示したように、モータドライブ制御のための集中制御装置を兼ねるシーケンサ部20およびネットワーク部21を備えることが可能である。勿論、これらの回路構成は適宜設計変更することができ、図示例に限定されるものではない。
【0034】シーケンサ部20は、予め定められた制御内容に基づき、伝送線14を通じて各制御部7に対して、回転/停止(RUN/STOP)指令、正転/逆転(CW/CCW)指令、或いは速度指令などを出す。例えば、ブロック制御装置18が正転指令を出すと、各コンベアユニット1のモータローラ4が正転して搬送ライン(ブロック)としては被搬送物の順方向搬送を行うことになり、速度指令を出すと、各コンベアユニット1のモータローラ4が指定された速度で回転して搬送ライン(ブロック)としては被搬送物を指定された速度で搬送することになる。また、ブロック制御装置18が各コンベアユニット1から被搬送物の検出信号を得て、各コンベアユニット上での被搬送物の存在状況を考慮して各コンベアユニット1の制御部7に個別の指令を出すことも可能になる。シーケンサ部20は、このような制御を行うために、例えばCPUおよび所定のプログラムが内蔵されたメモリなどを備えてもよい。
【0035】そして、このように、ブロック制御装置18が複数のコンベアユニット1(ゾーン)を全体的に制御してブロック単位での搬送ライン制御を行うので、各コンベアユニット1(ゾーン)の側では、そのゾーン上の被搬送物の有無検出とモータドライブのための最小限の機能を備えるだけとする設計が可能となり、一つ一つのコンベアユニット1については低価格化を図り、コンベアユニット1を追加して搬送ラインを変更するような場合のユーザ側のコスト的な負担も軽減できる。」(段落【0033】ないし【0035】)

(B)上記(A)及び図面から分かること
(ク)上記(A)(カ)及び(キ)並びに図5及び図6から、複数台のコンベアユニット1は、直列に接続されて被搬送物を搬送することが分かる。

(ケ)上記(A)(ウ)及び(エ)並びに図5及び図6から、モータローラ4は、コンベアユニット1を駆動することが分かり、また、モータローラ4は、そのシャフトに固定子が設けられ、その筒体の内面に回転子が設けられることから、DCモータとして構成されることが分かる。

(コ)上記(A)(エ)及び(キ)並びに図5及び図6から、ゾーン制御装置11は、制御部7と電流切替部8と磁極検出部9とを備え、モータローラ4に対応して設けられることが分かり、また、各ゾーン制御装置11は、各モータローラ4の近辺に設けられることが分かる。

(サ)上記(A)(ア)及び(キ)並びに図5及び図6から、コンベアシステムは、複数台のコンベアユニット1と、各コンベアユニット1に設けられたモータローラ4及びゾーン制御装置11と、ブロック制御装置18とを備えていることが分かる。

(シ)上記(A)(エ)、(カ)及び(キ)並びに図5及び図6から、各ゾーン制御装置11にそれぞれ信号を送受信する伝送線装着端子部11aが設けられることが分かり、また、ブロック制御装置18 にも同様の伝送線装着端子部が設けられていることは図5及び図6の伝送線14とブロック制御装置18の接続部の記載からみて明らかである。

(ス)上記(A)(エ)ないし(キ)並びに図1、図5及び図6から、各ゾーン制御装置11を接続する主幹給電線12および各ゾーン制御装置11の伝送線装着端子部11aを接続する伝送線14がコンベアユニット1に沿って設けられることが分かり、また、伝送線14が伝送線装着端子部11aに装着されることによりゾーン制御装置11間で相互に信号が伝送されることが分かる。さらに、ゾーン制御装置11のうちのいずれかの伝送線装着端子部11aとブロック制御装置18の伝送線装着端子部とが伝送線14により接続されることが分かり、また、ブロック制御装置18とゾーン制御装置11間でもゾーン制御装置11間と同様に伝送線14により相互に信号が伝送されることは明らかである。

(セ)上記(A)(イ)及び(キ)並びに図5及び図6から、ブロック制御装置18のシーケンサ部20は、信号を伝送する伝送線14を通じて、ゾーン制御装置11の制御部7に速度指令を出して、被搬送物を指定された速度で搬送するように制御することが分かる。

(C)上記(A)及び(B)並びに図面によると、引用文献には、
「直列に接続されて被搬送物を搬送する複数台のコンベアユニット1と、各コンベアユニット1を駆動するDCモータとして構成されるモータローラ4と、各DCモータとして構成されるモータローラ4に対応して設けられたゾーン制御装置11と、各ゾーン制御装置11を制御するブロック制御装置18とを備えたコンベアシステムにおいて、
上記各ゾーン制御装置11を各DCモータとして構成されるモータローラ4の近辺に設けるとともに、各ゾーン制御装置11およびブロック制御装置18にそれぞれ信号を送受信する伝送線装着端子部11aを設け、
さらに各ゾーン制御装置11を接続する主幹給電線12および各ゾーン制御装置11の伝送線装着端子部11aを接続する伝送線14をコンベアユニット1に沿って設けるとともに、上記ゾーン制御装置11のうちのいずれかの伝送線装着端子部11aとブロック制御装置18の伝送線装着端子部とを上記伝送線14によって接続し、
上記ブロック制御装置18は各ゾーン制御装置11と相互に信号を伝送することにより、各コンベアユニット1の被搬送物搬送速度を制御するコンベアシステム。」
という発明(以下、「引用文献記載の発明」という。)が記載されている。

第4.対比
本願発明と引用文献記載の発明を対比すると、引用文献記載の発明における「被搬送物」、「コンベアユニット1」、「ブロック制御装置18」、「コンベアシステム」、「伝送線装着端子部11a」、「主幹給電線12」及び「伝送線14」は、それぞれの機能や技術的意義からみて、本願発明における「物品」、「コンベヤ」、「制御装置」、「搬送手段の制御システム」、「通信装置」、「電力供給線」及び「通信線」に、それぞれ相当する。
引用文献記載の発明における「DCモータとして構成されるモータローラ4」は、コンベアユニット1を駆動するものであるから「モータ」である限りにおいて、本願発明における「モータ」に相当する。
引用文献記載の発明における「ゾーン制御装置11」は、モータローラ4への供給電流の調整を行うことによりモータローラの回転速度を変更するものであるから、「モータ回転速度変更手段」という限りにおいて、本願発明における「インバータ」に相当する。
また、引用文献記載の発明における「相互に信号を伝送する」は、「相互通信を行う」という限りにおいて、本願発明における「シリアル通信による相互通信を行う」に相当する。
したがって、本願発明と引用文献記載の発明は、
「直列に接続されて物品を搬送する複数台のコンベヤと、各コンベヤを駆動するモータと、各モータに対応して設けられたモータ回転速度変更手段と、各モータ回転速度変更手段を制御する制御装置とを備えた搬送手段の制御システムにおいて、
上記各モータ回転速度変更手段を各モータの近辺に設けるとともに、各モータ回転速度変更手段および制御装置にそれぞれ信号を送受信する通信装置を設け、
さらに各モータ回転速度変更手段を接続する電力供給線および各モータ回転速度変更手段の通信装置を接続する通信線をコンベヤに沿って設けるとともに、上記モータ回転速度変更手段のうちのいずれかの通信装置と制御装置の通信装置とを上記通信線によって接続し、
上記制御装置は各モータ回転速度変更手段と相互通信を行うことにより、各コンベヤの物品搬送速度を制御する搬送手段の制御システム。」
の点で一致し、以下の1)及び2)の点で相違する。
1)「モータ」と「モータ回転速度変更手段」が、本願発明においては、「モータ」と「インバータ」であるのに対して、引用文献記載の発明においては、「DCモータ」と「ゾーン制御装置」であり、また、本願発明においては、「制御装置」が「各インバータから送信される各インバータの動作状態を示す動作信号から各コンベヤの搬送速度を認識し、各コンベヤの搬送状態に応じて各コンベヤの物品搬送速度を制御する」のに対して、引用文献記載の発明においては、「ブロック制御装置(本願発明の「制御装置」に相当。)」が、「各ゾーン制御装置11(「モータ回転速度変更手段」である限りにおいて、本願発明に「インバータ」に相当。)から送信される各ゾーン制御装置11の動作状態を示す動作信号から各コンベアユニット1(本願発明の「コンベヤ」に相当。)の搬送速度を認識し、各コンベアユニット1の搬送状態に応じて各コンベアユニット1の被搬送物(本願発明の「物品」に相当。)搬送速度を制御するかどうかが明らかでない点(以下、「相違点1」という。)。
2)相互に信号を伝送するために、本願発明においては、「シリアル通信」により信号を送受信するのに対して、引用文献記載の発明においては、シリアル通信であるかどうか明らかでない点(以下、「相違点2」という。)。

第5.当審の判断
まず、相違点1について検討する。
モータとインバータとを近接させたりまたは一体化させて搬送手段の駆動源として用いることは周知の技術(以下、「周知技術1」という。例えば、特開2003-12142号公報(平成15年1月15日公開)及び特開平5-69927号公報参照。)である。
また、引用文献記載の発明は、本願発明の制御装置に相当するブロック制御装置18が、本願発明の各コンベアユニット1に相当する各コンベヤの物品搬送速度を制御しているのであるから、ブロック制御装置18は、本願発明の各インバータに「各モータ回転速度変更手段」である限りにおいて相当する「各ゾーン制御装置11」の動作状態を示す動作信号から各コンベアユニット1の搬送速度を認識しているともいいえる。
そうすると、引用文献記載の発明及び周知技術1はともに搬送技術に属するものであるから、引用文献記載の発明におけるDCモータやモータ回転速度変更手段であるゾーン制御装置に代えて、上記周知技術1を採用したとすると、上記相違点1は、本願発明においては、各コンベヤの搬送状態に応じて各コンベヤの物品搬送速度を制御しているのに対して、引用文献記載の発明においては、各コンベヤの搬送状態に応じて各コンベヤの物品搬送速度を制御しているかが明らかでない点ということになる。
この点について更に検討すると、インバータを制御する装置において「インバータから送信されるインバータの動作状態を示す動作信号から各コンベヤの搬送速度を認識し、各コンベヤの搬送状態に応じて各コンベヤの物品搬送速度を制御する」ことは周知の技術(以下、「周知技術2」という。例えば、特開平10-316230号公報参照。)である。
してみれば、引用文献記載の発明に上記周知技術1を採用する際に、上記周知技術2を考慮して、上記相違点1に係る本願発明の発明特定事項とすることは、当業者であれば容易に想到し得たことである。

次に、相違点2について検討する。
引用文献記載の発明も、図5及び図6の伝送線の配線をみれば、「シリアル通信」により信号を送受信としているともいいえるが、搬送手段を制御する際の信号をシリアル通信により送受信することは周知の技術(以下、「周知技術3」という。例えば、特開2002-46849号公報及び特開2001-335148号公報参照。)でもある。
引用文献記載の発明の信号の送受信方式として、上記周知技術3を採用して上記相違点2に係る本願発明の発明特定事項とすることは、当業者であれば容易に想到し得たことである。

また、本願発明を全体としてみても、引用文献記載の発明及び上記周知技術1ないし3から予測される以上の格別な効果を奏するものではない。

よって、本願発明は、引用文献記載の発明及び上記周知技術1ないし3に基いて当業者が容易に想到し得たものである。

第6.むすび
以上のとおり、本願発明は、引用文献記載の発明及び上記周知技術1ないし3に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2010-06-22 
結審通知日 2010-06-23 
審決日 2010-07-06 
出願番号 特願2003-21996(P2003-21996)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (B65G)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 青木 良憲  
特許庁審判長 深澤 幹朗
特許庁審判官 中川 隆司
西山 真二
発明の名称 搬送手段の制御システム  
代理人 神崎 真一郎  

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