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審決分類 審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない。 E04B
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 E04B
審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 特許、登録しない。 E04B
管理番号 1223583
審判番号 不服2009-2407  
総通号数 131 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2010-11-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-02-04 
確定日 2010-09-17 
事件の表示 特願2002-280065「壁部材と壁構造」拒絶査定不服審判事件〔平成16年 3月11日出願公開、特開2004- 76553〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1.手続の経緯
本願は、平成14年8月20日の出願であって、平成20年12月18日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成21年2月4日に拒絶査定に対する審判請求がなされるとともに、同年3月6日付けで手続補正がなされたものである。
その後、平成21年12月22日付けで、審判請求人に前置報告書の内容を示し意見を求めるための審尋を行ったところ、平成22年3月8日付けで回答書が提出された。

第2.平成21年3月6日付けの手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
平成21年3月6日付けの手続補正を却下する。
[理由]
1.補正の内容、補正後の本願発明
本件補正は、補正前(平成19年7月23日付け手続補正書を参照。)の特許請求の範囲の請求項1、請求項6、請求項10を

「【請求項1】表面材を成形した建築用パネルの、その表面材の長手方向の両端を折り曲げて切断端部の裏打材を覆う、折曲片を持つ建築用パネルに関して、その建築用パネルの折曲片と、他の建築用パネルの折曲片との間を左右方向に接続する、出隅部の壁下地の柱に施工する出隅部材と、接続部の壁下地の柱に施工する目地部材の壁部材において、柱間のピッチの倍数からシール手段の幅以上を差し引いた長さの建築用パネルを、シール手段を介して、建築用パネルの端部を左右方向の両側の壁部材に亘して接続可能にシール手段を位置づける事を特徴とする長尺の金属板を成形する壁部材。」
「【請求項6】裏面側に開口する浅いコの字形の柱被覆面の両端にシール手段を持つ、目地部材の柱被覆材である事を特徴とする、特許請求の範囲第1?3項記載の壁部材。」
「【請求項10】柱被覆材の柱被覆面の裏面に裏張体が裏打ちされる事を特徴とする、特許請求の範囲第6項記載の壁部材。」

から、次のとおりに補正しようとする補正事項を含む。

「【請求項1】表面材を成形した建築用パネルの、その一側端に差込片と他側端に他の建築用パネルの差込片が差し込まれる嵌合溝と嵌合溝を延長した釘打片とを形成し、その裏面側に裏打材を形成し、その表面材の長手方向の両端を折り曲げて切断端部の裏打材を覆う折曲片を持つ建築用パネルの嵌合溝に他の建築用パネルの差込片を差込んで、その釘打片を釘打ち等により壁下地の柱に固定し、それらを繰り返して建築用パネルを複数施工し、その建築用パネルの折曲片と、他の建築用パネルの折曲片との間を左右方向に、シール手段を介して壁部材により接続する壁構造に関して、柱の中心線間の距離についての柱間のピッチの倍数からシール手段の幅以上を差し引いた長さの建築用パネルを、出隅部の壁下地の柱に施工する出隅部材と、接続目地部の壁下地の柱に施工する目地部材の壁部材において、建築用パネルの切断端部の近くの釘打片を、建築用パネルの切断端部とにより溝部を形成する、長尺の金属板により形成する少なくとも片方の壁部材が、裏面側にL字形折り曲げた被覆面とその側端をクランク状に裏面側に折り曲げたシール面を形成した出隅部材か、裏面側に開口する浅いコの字形の柱被覆面とその側端をL字形に表面側に折り曲げてシール側面を形成した柱被覆材である、左右方向の両側の壁部材に亘して、その釘打片を出隅部と接続目地部の壁下地の柱に釘打ち等により固定する事を特徴とする壁構造。」
「【請求項6】裏面側に開口する浅いコの字形の柱被覆面の両端にシール手段を持つ、目地部材の柱被覆材である事を特徴とする、特許請求の範囲第1?3項いずれか一項に記載の壁構造。」
「【請求項10】柱被覆材の柱被覆面の裏面に裏張体が裏打ちされる事を特徴とする、特許請求の範囲第6項記載の壁構造に使用される壁部材の柱被覆材。」

2.補正の目的についての判断
補正前の請求項1、請求項1を引用する請求項6、請求項6を引用する請求項10に係る発明の対象は、いずれも「壁部材」であり、請求項10に係る発明は、請求項1を引用する請求項6に係る発明を特定する事項をさらに限定した発明である。
ここで、補正前の請求項1に係る発明の「壁部材」は、その構成が明確でないが、請求項1には、建築用パネル、出隅部材及び目地部材の壁部材、シール手段やその配置を含む壁構造全体が特定されており、請求項1を引用する請求項6、請求項6を引用する請求項10に係る発明も、請求項1に係る発明で特定される壁構造全体をさらに限定した発明と認められる。
これに対し、補正後の請求項1、請求項1を引用する請求項6に係る発明の対象は、「壁構造」であるのに対し、請求項10に係る発明の対象は「壁部材」であって、請求項10に係る発明は、請求項1を引用する請求項6に係る発明の「壁構造」を限定したものではない。
すなわち、補正後の請求項10に係る発明において、「特許請求の範囲第6項記載の壁構造に使用される」とは、単に補正後の請求項10に係る発明の「柱被覆材の柱被覆面の裏面に裏張体が裏打ちされた壁部材の柱被覆材」が、請求項6で特定される壁構造に「使用される」ことを示すのみであって、発明の対象は「壁部材の柱被覆材」であり、「壁構造」を限定したものではない。
そうすると、上記補正は、補正後の請求項10に係る発明において、発明の対象を「建築用パネル、出隅部材及び目地部材の壁部材、シール手段やその配置を含む壁構造全体」から「壁部材の柱被覆材」に変更するものであるから、当該補正は特許請求の範囲を変更するものであり、特許法第17条の2第4項に掲げる何れの目的(請求項の削除、特許請求の範囲の減縮、誤記の訂正、明りょうでない記載の釈明)にも該当しない。

3.補正の目的についての判断のむすび
したがって、本件補正は、平成18年改正前特許法第17条の2第4項に掲げる目的の何れの事項にも該当しないものであり、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。

よって、補正の却下の決定の結論のとおり決定する。

第3.本願発明について
1.本願明細書・特許請求の範囲の請求項1
平成21年3月6日付けの手続補正は上記のとおり却下された。平成19年12月10日付け及び平成20年8月11日付けの手続補正も、既に補正の却下の決定がなされているので、本願明細書は、平成19年7月23日付けの手続補正により補正された明細書と認められ、その特許請求の範囲の請求項1には、上記第2.1に示すとおりの記載がある。

2.特許請求の範囲の記載要件について(特許法第36条第6項第2号)
本願の特許請求の範囲の請求項1の記載は、原査定の拒絶の理由(平成20年6月3日付け拒絶理由通知書を参照。)の<理由B>(1)に記載のとおり、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。
すなわち、当該請求項1の記載は、出隅部材及び目地部材(壁部材)、建築用パネル、及びシール手段を用いた壁構造を示すものと解釈されるが、請求項1の末尾が「壁部材」となっているため、建築用パネル及びシール手段が、請求項1に係る発明において不可欠な構成なのか不明であり、その結果、当該請求項1に係る発明は明確性を欠いている。

3.本願発明の想到容易性について(特許法第29条第2項)
(1)本願発明
本願の請求項1は、上記第3.2.で指摘したように記載が明確でないので、明細書及び図面の記載を参酌して、本願の請求項1に係る発明が次のような構成であると認定して、該請求項1に係る発明が、その特許出願日前に頒布された刊行物に基づいて容易に発明をすることができたものであるかについて検討する。

「【請求項1】表面材を成形した建築用パネルの、その表面材の長手方向の両端を折り曲げて切断端部の裏打材を覆う、折曲片を持つ建築用パネルを用いる壁構造であって、
壁部材は、長尺の金属板により形成される、その建築用パネルの折曲片と、他の建築用パネルの折曲片との間を左右方向に接続する、出隅部の壁下地の柱に施工する出隅部材と、接続部の壁下地の柱に施工する目地部材の壁部材であり、
柱間のピッチの倍数からシール手段の幅以上を差し引いた長さの建築用パネルの端部を左右方向の両側の壁部材に亘して接続可能にシール手段を位置づけるものであり、壁下地に固定された建築用パネル/壁部材の継ぎ目部はシール手段を介して接続される事を特徴とする壁構造。」(以下、「本願発明」という。)

(2)刊行物及びその記載
刊行物1 特開平11-107489号公報
刊行物2 特開2000-282607号公報

(2-1) 原査定の拒絶の理由に引用され、本願出願前に頒布された刊行物である上記刊行物1には、図面とともに、以下の記載がある。
(1a)「【発明の実施の形態】以下本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。柱カバー11は上下方向に長い長尺下地板3の表面に短冊状外装材4を上下方向に複数枚積み重ねた状態で配設して固着されたものである。上下方向に長い長尺下地板3は金属板により形成してあり、・・・」(【0010】)
(1b)「図5には上記のような構成の柱カバー11の施工状態が示してある。図中14は柱であって、柱14の両側に外壁パネル15が建て込んである。外壁パネル15はパネル本体16の表面側に胴縁17を設け、この胴縁17の表面側に外装板18を取付けて外壁パネル15が構成してある。・・・胴縁17には上下方向に長い位置決め部材19が取付けてあり、該位置決め部材19に各外装板18の側端部を位置決めすることで、複数の外装板18の側端部を上下方向に一直線状に揃えて取付けることができるようにしてある。
柱14の表面側には柱カバー下地体20が配置されて両側の外壁パネル15のパネル本体16に釘等の固着具により固着してある。柱カバー下地体20は枠体20aの表面側に面板21を取着して構成してあり、枠体20内に断熱材22を充填してある。上記した柱カバー下地体20の表面側の面板21に本発明の柱カバー11を当て、長尺下地板3の両側端部の外側片9をビス等の固着具の取付け部としてこの部分を固着具により柱カバー下地体20に固着するものである。柱カバー11の側端部と外壁パネル15の外装板18の側端部との間には縦方向の目地が形成されるが、この目地の底にはバックアップ材23を嵌め込み、更にコーキング材のような目地材24を充填するものである。」(【0013】-【0014】)
(1c)「図6には外壁のコーナ部分において柱14の出隅を柱カバー11で覆った例を示している。本実施形態においては、柱カバー11として平状の平柱カバー11aと、水平断面L字状をしたコーナ柱カバー11bとの2種類を用いてある。」(【0015】)
(1d)「図8、図9には長尺下地板3の本体2の裏面側に形成した溝25に断熱材26を充填した場合の例が示してある。なお、図8、図9に示す実施形態においては、柱14の外面に柱カバー下地体を配設することなく、直接柱14の外面に柱カバー11を配置し、該柱カバー11の長尺下地板3の両側端部の外側片9をビス等の固着具の取付け部としてこの部分を固着具により外壁パネル15の側端部と柱14との間に介在されたアダプタ27に固着して取付けてある。柱カバー11の側端部と外壁パネル15の外装板18の側端部との間には縦方向の目地が形成されるが、この目地の底にはバックアップ材23を嵌め込み、更にコーキング材のような目地材24を充填するものである。図9はコーナの柱カバー11を示し、この実施形態においては、直角に隣接する短冊状外装材4の側端部突き合わせ部分にシーリング材28を充填してある。」(【0016】)
(1e)「【図18には水平断面L字状をしたコーナ柱カバー11bの他例が示してあり、L字状をした本体2のコーナ部を表面側に扇状に突設し、この中央突曲部2cの両側面と本体2の両側の位置決め片1との間に短冊状外装材4をそれぞれ嵌め込んで中央突曲部2cの側面と位置決め片1とを位置決め部材として位置決めして取付けてある。中央突曲部2cの表面には塗装、吹き付け、シート貼り等の仕上げがなされて表面仕上げ41が形成される。
なお、図19は本発明の応用例であり、水平断面L字状をした本体2の両端部から裏面側に位置決め片1′を突設し、該位置決め片1′の後端から外側方に外側片9を突出して長尺下地板3を構成し、この長尺下地材3の裏面側に位置決め片1′を位置決め部材としてシージグングボード、ロックウールボード、石膏ボード等の防火下地45を取付け、表面側に塗装、吹き付け、シート貼り等の表面仕上げ41を形成した例である。」(【0024】-【0025】)
(1f)【図5】【図6】には、柱14、外壁パネル15、柱カバー11、目地材24等が組み合わされて外壁を構成する壁構造が示されている。
(1g)【図5】【図6】等には、外壁パネル15が柱側面に配置されることが示されており、外壁パネル15の長さが柱間のピッチの倍数からシール手段の幅以上を差し引いた長さであることが読み取れる。

上述の記載事項(1a)?(1g)及び図面の記載から見て、刊行物1には、以下の発明が記載されているものと認められる。(以下、「刊行物1記載の発明」という。)
「外壁パネル15を用いる壁構造であって、
柱カバー11は、その長尺下地材が金属板により形成してあり、水平断面L字状をしたコーナ柱カバー11bと平状の平柱カバー11aとがコーナ柱、平柱に用いられ、
柱間のピッチの倍数からシール手段の幅以上を差し引いた長さの建築用パネルの端部と柱カバーとの間の縦目地には、目地材24が充填されて接続される壁構造。」

(2-2)同じく上記刊行物2には、図面とともに、以下の記載がある。
(2a)「・・・図2は、間仕切壁の平面断面図を示し、横目地パネル1の表面側は鋼板、アルミニウム板等の材料からなり、その仕上げとしてアクリル焼付塗装、プライマー塗装の上にクロス貼り、プライマー塗装の上に突き板貼り等の各種の表面処理を施して表面部材2としている。横目地パネル1の裏面側は、断熱、防音、防火等の目的で石膏ボード等の裏当て材3を形成している。横方向の両端部は表面部材2を延出させて先端を裏面側に折曲させて断面コ字型の取付部4を形成している。従って、取付部4では、裏面側の裏当て材3を切除している。」(【0008】)

(3)対比
そこで、本願発明と刊行物1記載の発明とを対比する。
刊行物1記載の発明の「外壁パネル15」と本願発明の「建築用パネル」とは、「建築用壁パネル」の点で共通する。
刊行物1記載の発明の「目地材24」は、本願発明の、「シール手段」に相当する。
刊行物1記載の発明の「コーナ柱カバー11b」及び「平柱カバー11a」は、それぞれ、出隅部、接続部の壁下地の柱に施工され、建築用壁パネルとの間でシール手段を介して接続される部材である点で、本願発明の「出隅部材」及び「目地部材」に相当するといえる。また、同様に、「コーナ柱カバー11b」及び「平柱カバー11a」の両者を総称した「柱カバー11」が「壁部材」に相当するといえる。

よって、本願発明と刊行物1記載の発明とは、
「建築用壁パネルを用いる壁構造であって、
壁部材は、長尺の金属板により形成される、その建築用壁パネルと、他の建築用壁パネルとの間を左右方向に接続する、出隅部の壁下地の柱に施工する出隅部材と、接続部の壁下地の柱に施工する目地部材の壁部材であり、
柱間のピッチの倍数からシール手段の幅以上を差し引いた長さの建築用パネルの端部と左右方向の両側の壁部材との間の継ぎ目部はシール手段を介して接続される壁構造。」

の点で一致し、以下の点で相違する。

相違点1
本願発明では、建築用壁パネルが表面材を成形したものであり、その表面材の長手方向の両端を折り曲げて切断端部の裏打材を覆う折曲片を持つ建築用パネルであり、結果として、壁部材は、その建築用壁パネルの折曲片と他の建築用壁パネルの折曲片との間を左右方向に接続するものとなるのに対し、刊行物1記載の発明では、建築用壁パネルについて上記のような限定がなく、結果として、壁部材についても、建築用パネルの折曲片に関する構成について開示がない点。

相違点2
本願発明は、建築用壁パネルの端部を左右方向の両側の壁部材に亘して接続可能にシール手段を位置づけるものであるのに対し、刊行物1記載の発明は、建築用壁パネルの端部を左右方向の両側の壁部材に亘していない点。

(4)判断
上記相違点について検討する。
1)相違点1について
上記刊行物2には、表面材(表面部材2)を成形したものであり、その表面材の長手方向の両端を折り曲げて切断端部の裏打材(裏当て材)を覆う折曲片(取付部4)を持つ建築用壁パネルが記載されている。また、同様の建築用壁パネルは、特開2002-188218号公報にも記載されている。
刊行物1記載の発明において、シール面の平滑化等の目的のために、建築用壁パネルとして、上記刊行物2等に記載の、表面材の長手方向の両端を折り曲げて切断端部の裏打材を覆う折曲片を持つものを採用することは、当業者が容易になし得ることである。
そして、刊行物1記載の発明の建築用壁パネルとして、表面材の長手方向の両端を折り曲げて切断端部の裏打材を覆う折曲片を持つものを採用すれば、壁部材は、隣接する建築用壁パネルの折曲片間を左右方向に接続するものとなると認められる。

2)相違点2について
建築用壁パネルを下地柱に取り付けるにあたり、建築用壁パネルの端部を左右方向の壁部材(出隅部材用コーナー材)に亘して接続可能にシール手段を位置させることは、本願の拒絶の理由(平成19年5月15日付けの拒絶理由通知書<理由B>参照。)に提示され、本願出願前に頒布された刊行物である実願昭56-189174号(実開昭58-93134号)のマイクロフィルムにも記載のように周知の技術であり、刊行物1記載の発明において、建築用壁パネルの取付方を、建築用壁パネルの端部を左右方向の壁部材に亘して接続可能にシール手段を位置させるものに変更して本願の相違点2に係る構成とすることは、当業者が容易になし得ることである。

3)本願発明の作用効果について
本願発明の作用効果は、刊行物1、2に記載された発明及び周知技術から当業者が予測できる程度のものである。

(5)想到容易性についてのむすび
したがって、本願発明は、刊行物1、2に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。

第4.むすび
したがって、本願は、特許請求の範囲の請求項1の記載が明確でないから、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしておらず、特許を受けることができない。また、本願の請求項1に係る発明は、刊行物1、2に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、本願の他の請求項について検討するまでもなく、本願は拒絶をすべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2010-06-04 
結審通知日 2010-06-29 
審決日 2010-07-13 
出願番号 特願2002-280065(P2002-280065)
審決分類 P 1 8・ 537- Z (E04B)
P 1 8・ 121- Z (E04B)
P 1 8・ 572- Z (E04B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 田中 洋行鉄 豊郎  
特許庁審判長 山口 由木
特許庁審判官 伊波 猛
土屋 真理子
発明の名称 壁部材と壁構造  

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