• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G06F
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G06F
管理番号 1229216
審判番号 不服2007-27603  
総通号数 134 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2011-02-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2007-10-09 
確定日 2010-12-20 
事件の表示 特願2000-612816「メディア情報を提示するユーザ・インターフェース」拒絶査定不服審判事件〔平成12年10月26日国際公開、WO00/63766、平成14年12月10日国内公表、特表2002-542535〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯

本願は,平成12年4月17日(優先権主張 1999年4月15日,米国)を国際出願日とする出願であって,平成18年11月28日付けで拒絶の理由が通知され,平成19年6月5日付けで意見書とともに手続補正書の提出がなされ,同年7月3日付けで拒絶査定され,同年10月9日に拒絶査定不服審判の請求がなされ,同年11月6日付けで手続補正書の提出がなされたものである。


第2 平成19年11月6日付け手続補正についての補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]
平成19年11月6日付け手続補正を却下する。

[理由]
1.補正後の本願発明

平成19年11月6日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)により,少なくとも特許請求の範囲の請求項12は,次のとおり補正された。

平成19年6月5日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項12に記載された事項
「 【請求項12】時間ベース・メディアのプレゼンテーションを選択するディジタル処理システムであって、
前記時間ベース・メディアのタイム・ラインのグラフィカル表現を表示する手段と、
前記タイム・ラインの前記グラフィカル表現に沿って現在時間のグラフィカル表現を表示する手段と、
前記タイム・ラインの前記グラフィカル表現に沿って開始グラフィカル・インジケータおよび停止グラフィカル・インジケータを表示する手段と、
プレゼンテーションに関して前記時間ベース・メディアの一部を選択するために、前記タイム・ラインの前記グラフィカル表現に沿って前記開始グラフィカル・インジケータおよび前記停止グラフィカル・インジケータの少なくとも1つをドラッグする手段とを含み、前記ディジタル処理システムは前記時間ベース・メディアの編集を可能としないことを特徴とするディジタル処理システム。」を,本件補正は,
「 【請求項12】時間ベース・メディアのプレゼンテーションを選択するディジタル処理システムであって、
前記時間ベース・メディアのタイム・ラインのグラフィカル表現を表示する手段と、
前記タイム・ラインの前記グラフィカル表現に沿って現在時間のグラフィカル表現を表示する手段と、
前記タイム・ラインの前記グラフィカル表現に沿って開始グラフィカル・インジケータおよび停止グラフィカル・インジケータを表示する手段と、
プレゼンテーションに関して前記時間ベース・メディアの一部を選択するために、前記タイム・ラインの前記グラフィカル表現に沿って前記開始グラフィカル・インジケータおよび前記停止グラフィカル・インジケータの少なくとも1つをドラッグする手段とを含み、前記時間ベース・メディアはストリーミング・メディアを含み、前記ディジタル処理システムは編集コマンドを表示しないことを特徴とするディジタル処理システム。」(下線は補正により記載を変更した個所。)と補正するするものであって,当該補正は該請求項12に記載した発明を特定するために必要な事項を限定するものであって,特許請求の範囲を減縮するものである。

そこで,本件補正(平成19年11月6日付け手続補正)による請求項12に記載された発明(以下「本願補正発明」という。)が,特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか)について検討する。

2.引用発明

原査定の拒絶の理由に引用された特開平9-179710号公報(平成9年7月11日国内公開。以下「引用文献」という。)には,図面とともに次の事項が記載されている。

(1)
「【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数のメディアキャプチャ装置で獲得されたセッションの再生を制御するためのコンピュータ制御型ディスプレイシステムであって、前記複数のメディアキャプチャ装置の少なくとも一つが共有表現メディアであり、前記共有表現メディアはグラフィックオブジェクトを生成して表示するためのものであり、前記コンピュータ制御型ディスプレイシステムは前記セッションを再生するために一つ或いはそれ以上のプレーヤに連結されており、前記コンピュータ制御型ディスプレイシステムが、
ディスプレイと、
前記獲得されたセッションの一時的データを受け取るためのセッション入力手段であって、前記一時的データがタイムストリームとイベントから成るものと、
ユーザーが前記コンピュータ制御型ディスプレイシステムと相互に作用できるようにするためのユーザ入力手段と、
前記一つ或いはそれ以上のプレーヤによって前記セッションの再生を同期させるための同期手段と、
前記共有表現メディアで実行されたタイムストリーム表現動作からディスプレイ情報を発生させるための処理回路であって、前記ディスプレイ情報は前記ディスプレイのウィンドウに表示するためのものであり、前記ウィンドウは前記共有表現メディアで実行された動作の一時的な順序を再生するためのプレーヤとして動作し、前記再生が一つ或いはそれ以上のグラフィックオブジェクトを前記ウィンドウに表示させるものであり、前記ウィンドウは更に前記セッションの再生を制御するためのユーザインターフェースとして動作するものであり、
前記ウィンドウの一つ或いはそれ以上のグラフィックオブジェクトへのユーザの相互作用を検出し前記同期手段への再生制御信号を発生させるウィンドウ制御回路であって、前記再生制御信号が前記ユーザの相互作用に対応しているものとからなるコンピュータ制御型ディスプレイシステム。」(公報第2ページ第1欄)

(2)
「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セッションのマルチメディアキャプチャ、再生、及び、編集の分野に関する。」(公報第2ページ第2欄)

(3)
「【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ミーティングのような共同作業を表現する一時的データの再生を制御するためのユーザーインターフェースを目指すものである。そのような一時的データは、一つ或いはそれ以上のキャプチャ装置(例えばオーディオ記録か電子ホワイトボード)によって獲得される。一時的データは、タイムストリームとイベントから成る。タイムストリームは、ミーティングの或る記録可能な局面を表現するタイムスタンプされたデータのセットである。オーディオ及びビデオの記録、或いは、電子ホワイトボードの上の行動の蓄積された履歴は、タイムストリームの例である。イベントは、タイムストリームの中の出来事である。イベントは、共同作業の間の時間の点またはスパンへの直接的なアクセス提供するインデックスを生成するために使われる。タイムストリームは、イベントを固有に定義するかもしれない。または、イベントを識別するために、分析される場合がある。イベント情報は、タイムスタンプ、イベント型、及び、イベントのインスタンスの様々な特性のリストから成る。
【0010】セッションの再生は、セッションアクセス装置の制御の下で行なわれる。セッションアクセス装置に連結されるのは、タイムストリームを再生するための複数のプレーヤである。セッションアクセス装置は、セッション再生を制御するためのユーザーインターフェースを生成するためにイベント情報を利用する。ユーザーインターフェースは、複数のウィンドウから成る。各々のウィンドウは、プレーヤ、再生制御装置、または、ユーザーが追加のタイムストリーム情報を生成することを許すエディターを表現することができる。本発明においては、共有表現メディア(例えば電子ホワイトボード)のためにタイムストリームを再生するためのプレーヤとして振舞うウィンドウは、同じくセッションの再生を制御するために使われる。ウィンドウで表示された各々のグラフィックオブジェクトは、一つ或いはそれ以上のイベント(例えば削除個所イベント)と関連づけられる。グラフィックオブジェクトの選択は、再生時間を関連づけられたイベントの一つの時間へ移動することを可能にする。選択は、ウィンドウのエリアの上で行われる場合もある。これは、ユーザーが、選択されたエリアで行われたマーキングと関連している全てのイベントを見ることを可能にする(幾つかのマーキングは、消したり移動されたりするので)。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の現時点での好適な実施態様における一時的データの獲得及び再生のためのシステムのブロック図である。図2は、本発明の現時点での好適な実施態様において利用することができるセッションアクセスワークステーションのブロック図である。図3は、本発明の現時点での好適な実施態様のセッションアクセスワークステーションの動作の単純化された疑似状態である。図4は、本発明の現時点での好適な実施態様のセッションアクセスワークステーションに連結されるディスプレイのビジュアルユーザインターフェースの図である。図5は、本発明の現時点での好適な実施態様のセッションのためのタイムラインユーザインターフェースディスプレイの図である。図6は、概観時間トラックディスプレイエリアと焦点時間トラックディスプレイエリアの関係をハイライトするタイムラインインターフェースの単純化された図である。図7は、図6の焦点バーが引き伸ばされこれに従って焦点時間トラックディスプレイエリアの寸法が変えられている動作の結果を示す図である。図8は、二つのセッションの再生を制御するためのタイムラインユーザインターフェースディスプレイシステムの図である。図9は、二つの不連続な焦点セグメントが概観時間トラックエリアに表示され、焦点時間トラックエリアが各々の焦点セグメントの詳細を含むタイムラインインターフェースの図である。図10は、図9の焦点時間トラックエリアのサイズ修正の結果を示すタイムラインインターフェースの図である。図11は、LiveBoardウィンドウの選択動作の結果として生じたトラックセクションを含む複数のキャプチャ装置で記録したセッションの再生のためのタイムラインインターフェースの例である。図12は、一つのトラックの上で図11のオーディオのトラックを併合した結果を示すタイムラインユーザインターフェースディスプレイの更なる図である。図13は、ノートトラックの上にノートを開けた結果を示す図11のタイムラインユーザインターフェースディスプレイの更なる図である。図14は、図11のタイムラインユーザインターフェースを生成するのに使用した同じセッションについてのミーティングプレーヤの図である。図15は、本発明の現時点での好適な実施態様におけるLiveBoardウィンドウの図である。図16は、LiveBoardウィンドウとタイムラインインターフェースの間の相関性の図である。すなわち、グラフィックオブジェクトからタイムラインへのインデックス付けである。図17は、Liveboardウィンドウとタイムラインインターフェースの間の相関性の図である。すなわち、LiveBoardウィンドウとタイムラインインターフェースの両方が同時に同じものを反映する同期化されたディスプレイ状態である。図18は、Liveboardウィンドウとタイムラインインターフェースの間の相関性の図である。すなわち、一時的なものから空間のへのインデックス付けである。図19は、LiveBoardウィンドウとタイムラインインターフェースの間の相関性の図である。すなわち、グラフィックオブジェクトにつき多数のイベントである。図20は、LiveBoardウィンドウとタイムラインインターフェースの間の相関性の図表である。すなわち、オブジェクトエリアの位置選定によってインデックスを付ける。図21及び図22は、LiveBoardウィンドウが編集された前後の“バウンシング-ボール”再生モードにおけるLiveBoardウィンドウの例を提供する。
【0012】本発明は、ミーティングのような共同作業、及び、他の非共同作業の記録の再生の提供する。
【0013】本発明の目的は、作業そのものの自然な副産物である共同作業のミーティング記録へインデックスを生成することである。これは、人々が記録されたセッションの一部への直接アクセスを得る直観的な方法を提供する。話者の変更、ホワイトボードへの書き込み及びマーキング操作、ノートを取ることのようなイベントは、有益なインデックスポイントを提供するミーティングの自然の副産物の例である。
【0014】本発明のシステムは、ソフトウェアに基づいたタイムストリームアーキテクチャ及びシステムアーキテクチャを参照して述べられる。タイムストリームアーキテクチャは、現時点での好適な実施態様が実行されるソフトウェアフレームワークを述べる。システムアーキテクチャは、本発明の機能の構成要素を述べる。
【0015】タイムストリーム及びシステムアーキテクチャの記述で使われる用語は、ここで定義される。
【0016】タイムストリーム(Timestream)は、キャプチャ装置で獲得されたタイムスタンプされたメディアデータを意味し、プレーヤーで再生することができる。
【0017】イベント(Events)は、獲得される活動の間の或る点または間隔で発生する出来事、例えば、話者の交代或いはホワイトボードへの書き込みである。
【0018】一時的データ(Temporal Data)は、タイムストリームとイベントの結合を意味する。
【0019】セッション(Sessions)は、ミーティングのように密着して獲得された活動を表現する一時的データの収集物に名前が付けられる。
【0020】プレーヤ(Players)は、その元の形態で、または、タイムストリームのダイナミックスを示す形態で、タイムストリームを再生することができる。
【0021】エディタ(Editors)は、ビジュアルインジケータを変化させることができる、或いは、イベントとタイムストリームをセッションに付加することができるユーザインターフェースを意味する。
【0022】再生制御装置(Playback Controllers)は、セッションの再生が制御されるユーザインターフェースを意味する。
【0023】キャプチャ装置(Capture Devices)は、一時的データを獲得して蓄積する装置である。異なった型のキャプチャ装置は、セッションの異なったメディア(例えば、オーディオ、ビデオ、ホワイトボード上の書き込み)を獲得する。」(公報第3ページ第3欄?第4ページ第6欄)

(4)
【0054】本発明のハードウェアアーキテクチャのブロック図は、図1を参照して説明される。図1を参照すると、セッション始動モジュール101は、セッションを記録する準備として種々の“ハウスキーピング”機能を行なう。セッション始動モジュールは、好適には、種々の記録構成要素に連結されるコンピュータに基づいたシステム上で実行されるソフトウェアとして具体化される。そのタスクの間で、セッション始動モジュールは、セッション蓄積装置103が生成することができる一時的データを蓄積するための十分な利用することができる蓄積容量を有することを確かめなければならない。これは、記録されるセッションの長さ、及び、使用されるキャプチャ装置の数/型に関する推定を行うことにより達成される。キャプチャセッション始動モジュール101は、各々のキャプチャ装置102a-cによって“記録”の開始を同様に同期させる。各々のキャプチャ装置は、同時に、或いは、異なった時間に記録を開始することができる。
【0055】キャプチャ装置102a-cは、種々のメディアのタイムストリームを獲得し、或るインスタンスにおいてはイベントを生成する。キャプチャ装置102aは、タイムストリームとイベントデータ107を発生させる。現時点での好適な実施態様においては、キャプチャ装置102aの例は、カリフォルニア州、サンホセのゼロックスカンパニー(Xerox Company)のLiveWorks(商標)から入手可能な市販の製品LiveBoard(商標)のような電子ホワイトボードである。相互作用が発生するに従って、LiveBoardから獲得されたタイムストリームデータは、非同期的に発生する。イベントも、所定の機能(例えば、LiveBoardの上でページの変更)の呼び出しによって同様に発生させられる場合がある。
【0056】キャプチャ装置102bは、タイムストリーム108を発生させる。そのような型のキャプチャ装置においては、キャプチャ装置は絶えずタイムストリームデータを獲得するモードにある。キャプチャ装置102bの典型的な例は、ビデオ及びオーディオのレコーダである。そのようなキャプチャ装置102bの別の例は、ポインタである。ポインタキャプチャ装置は、ポインタ、例えば、投影されたスライド或いは他の視覚部材の上で何かを指し示すために、プレゼンテーションの間に典型的に使われるレーザーポインタの動きを獲得するものである。ポインタキャプチャ装置は、一般的に見られる材料が前もって用意されているときに、正式のプレゼンテーションのために特に有益である。ポインタタイムストリームの再生は、このようにプレゼンテーションの再生の間のポインタの動きを示す。
【0057】キャプチャ装置102cは、イベント109を単に発生させる。キャプチャ装置102cの例は、ボタンである。ボタンは、ボタンタイムストリームのイベントの生成を、ボタンを操作するユーザと関連づける装置である。ボタンイベントは、興味があるトピックの開始、特に有益な対話、トピックの切り換わりのような種々の活動を指し示すために、ユーザによって生成される場合がある。別の例は、スライドプロジェクタである。スライドプロジェクタタイムストリームにおけるイベントは、スライドの変更を指し示す。
【0058】キャプチャ装置102a-bは、好適には、デジタルフォーマットでタイムストリームを獲得する。タイムストリームの種々の部分への直接的且つランダムなアクセスを容易にするため、デジタルフォーマットでタイムストリームを蓄積することは望ましい。しかしながら、アナログフォーマットでタイムストリームデータを獲得して蓄積することは、本発明の範囲内である。タイムストリームのフォーマットは、タイムストリームを生成するために使用されるキャプチャ装置に対応する。例えば、オーディオのタイムストリームは、或る規則的な間隔で取られた一組のオーディオのサンプルから成るが、一方、LiveBoardタイムストリームがタイムスタンプされたプリミティブな動作(以下よりの詳細に説明される)の履歴ファイルである。獲得されたタイムストリームデータの管理は、どのような方法であるにせよ、それらが最も適切であると見做す方法で、それらのデータを蓄積するために選択することができる種々のメディアサーバによって行なわれる。
【0059】生成された一時的データは、セッション蓄積装置103に蓄積される。セッション蓄積装置103は、データの異なった型、すなわち、セッションデータ、イベントデータ、及び、タイムストリームデータについて永久的な蓄積装置を提供する。セッション蓄積装置103は、実際には、異なった物理的な蓄積装置に分散され、タイムストリームアーキテクチャ(以下に述べる)の異なった構成要素によって管理される。
【0060】同様に、セッション蓄積装置103に連結されているのは、一時的データアナライザ104である。一時的データアナライザ104は、イベント110を識別するために、一時的データ111を分析するために使われる処理手段(例えば、コンピュータに基づいたシステム)である。イベント情報は、セッション蓄積装置103に同様に蓄積される。
【0061】記録されたセッションへのアクセスは、セッションアクセスワークステーション105により達成される。このアクセスは、ネットワーク(例えばクライアント-サーバアーキテクチャで)を介して、或いは、直接接続とすることができる。アクセスセッション始動モジュール109は、セッションを再生するために必要な種々の“ハウスキーピング”機能を行う。アクセスセッション始動モジュールの機能性は、典型的にはセッションアクセスワークステーション105によって行なわれる。セッションアクセスワークステーション105は、典型的にはコンピュータ制御型ディスプレイシステムであり、そこでは、セッション再生に対する制御は、ディスプレイ上に表示されたグラフィックユーザインターフェースにより達成される。そのようなグラフィックユーザインターフェースは、以下に述べられる。現時点での好適な実施態様においては、セッションアクセスワークステーションは、カリフォルニア州、マウンテンビューのSUN Microsystems Inc.から入手可能なX-Windowsグラフィックユーザインターフェースを備えたSun OS 4.1オペレーティングシステムが実行されるSUN SparcStation-10である。
【0062】更に、セッションアクセスワークステーション105に連結されているのは、プレーヤ106、再生制御装置107、及び、エディタ108である。種々のプレーヤ、再生制御装置、及びエディタの各々は、セッションアクセスワークステーションの中で統合される。そこで、電子ホワイトボードタイムストリームの再生は、ワークステーションのディスプレイ上の第1のウィンドウにより達成され、ビデオタイムストリームはワークステーションのディスプレイ上の第2のウィンドウにより達成され、オーディオタイムストリームは、ワークステーションのオーディオサブシステムにより達成される。しかしながら、プレーヤはセッションアクセスワークステーションの中で統合される必要がなく、個別の再生装置とすることができることは当業者にとって明白だろう。更に、現時点での好適な実施態様においては、単一のウィンドウが、プレーヤ、再生制御装置、及び、エディタの機能を行なうことができる。現時点での好適な実施態様におけるウィンドウの組織及びそれらに付随する機能性は、図3を参照して以下に詳細に述べられる。」(公報第10ページ第18欄?第12ページ第21欄)

(5)
「【0082】図4は、セッションアクセスワークステーションのスクリーンディスプレイを説明する。図4のスクリーンディスプレイは、同時に開いている複数のウィンドウを示す。ほとんどのグラフィックユーザインターフェース指向のウィンドウに関しては、ウィンドウのサイズと配置はユーザの選択事項である。図4を参照すると、同時に表示されているのは、LiveBoardウィンドウ401、ビデオウィンドウ402、タイムラインインターフェースウィンドウ403、ノートウィンドウ404-405、オーディオのウィンドウ406、マルチメディア編集ウィンドウ407、及び、ミーティングプレーヤウィンドウ408である。LiveBoardウィンドウ401は、プレーヤ、再生制御装置として、或いは、エディタとして動作することができる。プレーヤとして、それはLiveBoardタイムストリームを再生するために使用される。制御装置として、それは、そこに表示されたオブジェクトとの相互作用を通してセッションの再生に対する制御を可能にする(以下に詳細に述べる)。エディタとして、ユーザは、新しいオブジェクトを生成するか、或いは、セッションの次の再生で表示されるセッションに関する特定の注釈を作ることができる。
【0083】ビデオウィンドウ402は、ビデオのタイムストリームを再生するために使用されるプレーヤである。ノートウィンドウ404と405は、ミーティングのコースの間のキャプチャ装置として使用可能なラップトップコンピュータ或いは同様な装置とすることができるノートを再生するために使用されるプレーヤである。
【0084】ミーティングプレーヤウィンドウ408は、プレーヤと再生制御装置である。ミーティングプレーヤウィンドウ408は、種々な他の一時的データのイベントを使って、それが再生されるにつれてミーティングのダイナミックスのシミュレーションを提供する。再生は、ミーティングプレーヤウィンドウ408に現れる種々のアイコンとの相互作用により制御される。ミーティングプレーヤウィンドウは、以下に詳細に述べられる。
【0085】オーディオウィンドウ406は、オーディオのタイムストリームの再生、特にセッションのオーディオ再生のための話者の音量を制御するために使用される制御装置である。
【0086】マルチメディアエディタ407は、タイムストリームとしてセッションに導入して戻すことができるノート、イベント、或いは、他の情報を生成するために使用されるエディタである。更に、マルチメディアエディタ407は、見ためのセッションアクセスワークステーションを必要としないマルチメディア文書を生成するために使うことができる。
【0087】タイムラインインターフェースウィンドウ403は、再生制御装置である。タイムラインインターフェースウィンドウ403は、イベントの一時的なものに基づいたビューを、それらがセッションの間に発生するに従って具体的に表現する。タイムラインインターフェースウィンドウ403は、以下に詳細に述べられる。
【0088】本発明の現時点で好適な実施態様のタイムラインインターフェースは、タイムラインに沿ったイベントの表現との相互作用により再生制御を提供する。イベントは、固定期間、或いは、期間不定(生成時間だけが重要である)のいずれでもよい。セッション始動の間、イベントデータはセッションアクセスワークステーションの中へロードされる。イベントデータは、タイムライン上で縮尺調整されたビジュアルインジケータを生成するために使われる。これらのビジュアルインジケータは、再生をセッションの対応する時間に直接移動させるインデックス点として使用することができる。イベントデータをタイムライン表現に組織するための内部構造がここで述べられる。
【0089】ロードされたイベントデータは、ユーザにイベントデータを簡単な方法で制御させるために組織される。この組織は、型マップ、イベントメニュー、及び、トラックマップにより定義される。全てのイベント型は、Htypesと呼ばれる階層構造の名前を有する。例えば:
Speaker/Adam
LiveBoard/Edit/Move
Button/Betty
Note/Laptop/Charlie
ユーザが定義した型マップは、そのようなHtypesを生成するために使われる。型マップは、各々のイベントのパラメータを使用し、Htypeを作り出すルールのセットである。次いで、Htypesのセットは、時間トラックエリアのラベルエリア内でユーザに対して示される簡単な階層構造のイベントメニューの中へ整えられる。全てのイベントは、トラック上でユーザに表示することができる。レイアウトは、トラックマップにより定義される。トラックマップは、各々が対応するトラック上に表現されるHtypesのリストを持つ複数のトラックのリストである。
【0090】ビジュアルインジケータは、各々のHtypesについて生成される。ビジュアルインジケータは、どのようなグラフィックスタイルでもよいが、ビジュアルインジケータの二つの概略のクラスが最も一般的に使われる。第1のクラスは、セグメントと称される。セグメントは、イベントが生じる期間に対応するために、タイムラインの上でサイズ調整され、縮尺調整された長方形のボックスとして表示される。第2のクラスは、開始点と称される。これらは、左端がイベントが始まった時間の点に垂直に位置し、右端がイベントに対応する活動が無期限に続くことを表すために、右を“指す”三角形として表示される。そのようなイベントについては、イベント(例えば、人がノートを取りはじめることを示すイベント)の期間についての関心はない。種々の動作は、ビジュアルインジケータに関して行うことができる。ビジュアルインジケータの動作は、以下のものを含む。
-ビジュアルインジケータを生成する(所定の型又はデフォルトによる型)。
-ビジュアルインジケータを選択する。
-ビジュアルインジケータを選択から外す。
-異なったトラックへビジュアルインジケータを動かす(時間は同じまま)。
-異なったトラックへビジュアルインジケータをコピーする(時間は同じまま)。
-ビジュアルインジケータにより表現されたイベントに関する一層多くの情報を見る。
-選択されたビジュアルインジケータのディスプレイパラメータを編集する。
-ビジュアルインジケータ時間を編集する。
-ビジュアルインジケータ開始時間を調整する。
-ビジュアルインジケータ(セグメント)終了時間を調整する。
-ビジュアルインジケータ時間位置を調整する。
【0091】図5は、タイムラインウィンドウ内の基本的なエリアを説明する。図5を参照すると、タイムラインウィンドウ501は、複数のディスプレイエリアから成る。概観時間トラックエリア502は、セッションの概観を提供するために使われ、焦点時間トラックエリア503は、全体のセッションより少ないか等しい期間にわたって一層詳細な情報を提供する。各々のトラックエリアの動作が、同じ型の一時的な情報を提供することができることは注意すべきである。違いは、情報が意図する詳細さ(すなわち、全体のセッション対セッションの一部)のスケールである。
【0092】概観トラックエリア502内に定義されたのはクロックエリア512であり、焦点時間トラック503内に定義されたのはクロックエリア513である。対応する時間トラックエリアの時間スパンとスケールを示すために、各々のクロックエリア512と513は、クロック時間と印マークを現す。概観時間トラックエリア502は、その中に、焦点トラック508と称される特別なトラックを定義した。焦点トラック508の上にあるのは、焦点セグメント509である。焦点セグメント509は、焦点時間トラックエリア503に詳述されるセッションの期間に対応する。更に、それぞれのトラックエリアに関連するのは、ラベルエリアである。各々のラベルエリアは、対応する時間トラックエリアで表示される“トラック”を識別するためにのものである。ラベルエリア504は概観時間トラックエリア502に対応し、ラベルエリア505は焦点時間トラックエリア503に対応する。概観時間トラックエリア502と焦点時間トラックエリア503の間の関係は、焦点エリア507で示される。この関係は、焦点セグメント509の終わりから焦点時間トラックエリア503の終わりへ広がるアーム510と511により、明白に目で見えるようにされる。
【0093】同様に、図5で説明したのはボタンエリア506である。ボタンエリア506は、種々の再生制御機能を呼び出すための“ソフト”ボタンを含む静的なエリアである。そのようなボタンは、カーソル制御装置を使うことにより、ポイントしてクリックする方法で呼び出される。ボタンの配置と機能は、例示的なものであり、特定の一般に使用される機能への簡単なアクセスを提供することを意図している。
【0094】ボタン520は、再生を10秒スキップして戻させるために使用され、ボタン521は、再生を10秒スキップして先送りさせる。ボタングループ522の方向を示す矢は、文脈に応じた移動或いはスクロールのために用意される。ボタン523は、セッションの再生を停止するために用意される。ボタン524は、セッションの再生を始める。ボタン525は、選択されたトラック或いは選択されたトラックのセットの上の次のイベントへスキップすることを可能とする。ボタン526は、編集モードに入って、タイムラインインターフェース、或いは、その上に表示されたビジュアルインジケータを修正するために用意される。ボタングループ527は、文脈に応じた削除或いはコピー(例えば、ビジュアルインジケータをコピー或いは削除する)のために用意される。ボタングループ528は、文脈に応じた拡張或いは折り畳み(例えば、トラックのセットを単一のトラックの中へ折り畳むか、または、折り畳まれたトラックのセットを拡大する)のために用意される。ボタン529は、セッションメニューを表示するために使われる。セッションメニューは、ユーザが、セッションのためにデータをロードし、セッションをセーブし、或いは、セッションを止めることを可能にする。
【0095】上記されたように、焦点時間トラックディスプレイエリアに示されるセッションの一部は、概観時間トラックエリアの焦点トラックの上に含まれる焦点セグメントにより示される。焦点時間トラックエリアにおいて焦点のスパンを変えるために、焦点セグメントはユーザによりサイズが修正される。これは、図6-7で説明される。図6において、焦点セグメント601は、焦点トラックエリア602に示されるセッションの一部を示す。この関係を識別する他のビジュアルキューは、それぞれのクロックエリア603と604に対する変化、すなわち、時間トラックエリアについての印マークとそれぞれの開始及び終了時間のサイズ修正、及び、時間インジケータ605と606の相対位置決めを含む。同様に、図6に示されるには、現在の再生時間を示す再生時間インジケータ607である。
【0096】焦点セグメントのサイズ修正は、種々のカーソル制御動作により達成される。現時点で好適な実施態様においては、カーソルが焦点セグメントの右端の上に位置している間にマウスのボタンが押されると、焦点セグメントはカーソルの移動の方向に引き伸ばされる。焦点セグメントの左側も、同じ方法で操作される。
【0097】図7は、焦点時間トラックエリアに示されたスパンを増加するために、右に引き伸ばされた焦点セグメント701の右側の結果の図である。この増加したスパンは、クロックエリア702と703の変化によりも同様に反映される(印マークの縮尺修正と焦点時間トラックエリアについての終了時間の変化)。
【0098】タイムラインインターフェースは、多数のセッションの再生を制御するために、或いは、単一のセッションの多数のスパンに焦点を合わせるために使用することができる。図8は、二つのセッションのためのタイムラインインターフェースの図である。二つのセッションは、一日中のミーティングの午前半分と午後半分を表現するかもしれない。または、それらは、毎週のプロジェクト検討ミーティングのような定期的に予定されたミーティングの異なった出来事を表現するかもしれない。典型的には、二つのセッションは或る共通性を有する。図8を参照すると、タイムラインインターフェースウィンドウ801は、二つの概観時間トラックエリア802と803と、対応する焦点時間トラックエリア804と805から成る。焦点セグメント806は、概観時間トラックエリア802に対応するセッションにおけるスパンと、焦点時間トラックエリア804におけるそのスパンについての詳細を示す。同様に、焦点セグメント807は、概観時間トラックエリア803に対応するセッションにおけるスパンと、焦点時間トラックエリア805におけるそのスパンについての詳細を示す。実際のトラックは、それぞれの焦点時間トラックエリア804と805で同一である必要はないことを示す。もしそれらが異なっていれば、分離ラベルエリアが必要とされる。ディスプレイエリアで非常に多くのスペースを使用するので、これは望ましくない。」(公報第15ページ第27欄?第17ページ第32欄)

(6)
【図5】には,明細書段落【0091】?【0098】の記載を参酌すると,「タイムラインウィンドウ(501)」が示され,該タイムラインウィドウについて,上から順に記号502の「概観時間トラックエリア」,その下に記号507の「焦点エリア」,その下に記号503の「焦点時間トラックエリア」,その下に記号506の「ボタンエリア」の記載が,さらに,記号529の「ボタン」には「セッション」と記載されている。
なお,以下「ボタン529」を「セッションボタン(529)」という。

上記の引用文献の記載によれば,引用文献には,次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。

「複数のメディアキャプチャ装置で獲得されたセッションの再生を制御するためのコンピュータ制御型ディスプレイシステムであって,
ディスプレイと,
キャプチャ装置であるオーディオ記録か電子ホワイトボードによって獲得されたセッションの一時的データを受け取るためのセッション入力手段とからなるコンピュータ制御型ディスプレイシステムにおいて,
一時的データは,タイムストリームとイベントから成り,
タイムストリームは,キャプチャ装置で獲得されたタイムスタンプされたメディアデータを意味し,
セッションは,ミーティングのように密着して獲得された活動を表現する一時的データの収集物であり,
ディスプレイには,タイムラインウィンドウが表示され,
タイムラインウィンドウ(501)は,概観時間トラックエリア(502),焦点エリア(507),焦点時間トラックエリア(503),ボタンエリア(506)から成り,
概観時間トラックエリア(502)はセッションの概観を提供し,概観時間トラックエリア(502)の中に焦点トラック(508)を定義し,焦点トラック(508)の上には焦点セグメント(509)があり,焦点セグメント(509)は焦点時間トラックエリア(503)に詳述されるセッションの期間に対応し,ボタンエリア(506)の中にはセッションボタン(529)を含み,セッションボタン(529)はセッションメニューを表示し,セッションメニューはユーザがセッションのためにデータをロードし,セッションをセーブし,或いは,セッションを止めることを可能にし,
焦点時間トラックエリアに示されるセッションの一部は、概観時間トラックエリアの焦点トラックの上に含まれる焦点セグメントにより示され,焦点時間トラックエリアにおいて焦点のスパンを変えるために、焦点セグメントはユーザによりサイズが修正され,該修正は,焦点時間トラックエリアについての印マークとそれぞれの開始及び終了時間のサイズ修正、及び、時間インジケータ(605)の相対位置決めを含む,
焦点セグメントのサイズ修正は,カーソルが焦点セグメントの右端の上に位置している間にマウスのボタンが押されると,焦点セグメントはカーソルの移動の方向に引き伸ばされ,焦点セグメントの左側も,同じ方法で操作される,
コンピュータ制御型ディスプレイシステム。」

3.周知技術

(1)周知例1

国際公開第98/00973号(1998年1月8日国際公開。以下「周知例1」という。(対応する国内公表 特表2000-514264号公報))には,図面とともに次の事項が記載されている。

「Detailed Description of the Embodiments

Video Deliverv Svstem
Referring now to Figure 1. a video server or video delivery system 30 for storing and transferring video streams is shown. The system 30 is preferably a vldeo-on-demand (VOD) or near video-on-demand (NVOD) system, or other type of video delivery system, which is capable of transferring or playing video or multimedia streams to one or more users, preferably a plurality of users. In the present disclosure, the term video stream is used to refer to a file or sequence of data for presenting a video display. The term video stream also includes a multimedia stream which includes both video and audio components.
As shown, in one embodiment the video delivery system 30 comprises one or more media servers or video servers 50 connected through a broadband network 40 to a plurality of subscribers 52. As discussed below, each media server 50 preferably includes a general purpose computer system 60 (Fig. 2). The broadband network 40 is preferably a network suitable for multimedia content. such as an ATM (Asynchronous Transfer Mode) network. a satellite broadcast network. or an IP/RTP (Internet Protocol/ Real Time Protocol) network. The subscribers 52 preferably include display devices such as televisions, computers, etc. The media servers 50 provide video or multimedia streams through the broadband network 40 to the respective subscribers 52.
The media server 50 is capable of transferring or playing a plurality of video or multimedia streams. In the preferred embodiment, the system 50 is capable of transferring or playing a normal play stream at any of various indicated positions or locations. In the present disclosure, the term normal play stream refers to a video stream designed to play at a normal or standard presentation rate. In one embodiment, each normal play stream may also have associated one or more uick play streams, which may comprise one or more of a fast forward and/or fast reverse stream. In the present disclosure, the term trick play streams refers to fast forward and/or fast reverse video streams, preferably compressed streams, which are generated from a normal play stream, and which have a different presentation rate than the normal play streams.
The normal play streams are preferably compressed video streams. The present invention operates independently of the type or format of the video streams. Thus the normal play video streams may be compressed in any of various types of formats, including MPEG-1, MPEG-2, Motion IPEG, QuickTime, etc. Further, the present invention operates independently of the frame rate and other presentation characteristics.

Figure 2 - Subscriber Unit
Referring now to Figure 2. a diagram illustrating a user viewing a subscriber unit 52 according to the preferred embodiment of the present invention is shown. As shown, the subscriber unit 52 comprises a television or other display device 53. The television 53 includes a display screen 59 for displaying video images, as is well know in the art. It is noted that the television or display device 53 may comprise any various types of display units. including a digital TV or high definition TV (HDTV), a computer system having a video monitor, or other types of display devices.
The subscriber unit 52 also includes a set top box 57 or other logic which is coupled to the television 53. The set top box 57 connects to a cable 58 which couples to the network 40 and hence to media server 50. The set top box logic 57 may be comprised in the television 53 or may comprise an adapter card inserted into a bus of a computer system. The term set top box as used herein refers to any type of external logic or device, or any type of logic comprised in a television or other display device, for performing processing functions associated with the display of multimedia content, such as video or audio decompression, executing an interactive application, or displaying the slider bar 54 of the present invention.
As shown, the display screen 59 of the television 53 displays a graphical icon 54 for enabling a user to index into desired positions of a video stream. In the preferred embodiment, the graphical icon 54 is a slider bar 54. The slider bar 54 includes a small knob or cursor 55 which may be moved within the slider bar 54. In the present disclosure, the term slider bar includes both the slider bar 54 and the knob 55. The term slider bar as used herein is also intended to include other graphical icons for indicating a position in a video stream. As shown, a user, preferably using a remote control 56, operates buttons or dials on the remote control 56 to control movement of the knob 55 within the slider bar 54. The user may manipulate or adjust the knob 55 within the slider bar 54 to effect a jump in position within a desired movie or video stream being watched. Thus, if the user has begun watching a movie and desires to fast forward or jump to the end of the movie. the user simply uses the remote control 56 to move the knob 55 within the slider bar 54 from the left side of the slider bar 54 to the right side of the slider bar 54, i.c.. from the beginning of the movie to near the end of the movie.
In response to user manipulation of the knob 55 within slider bar 54, signals are received bv the set top box 57. The set top box 57 then preferably calculates information based on the received user input and provides this information back to the respective video server 50 providing the video output stream. As described further below, in response to user manipulation or adjustment of the slider bar 54. the video server 50 provides a video output at the desired position or location in the video stream as indicated bv the manipulated slider bar 54.
In the preferred embodiment, the slider bar 54 is displayed bv the set top box 57 connected to the television set 53. In the preferred embodiment, the slider bar 54 is only displayed when the user pauses the video stream. When the slider bar 54 is displayed, the set top box 57 updates movement of the knob 55 within slider bar 54 to reflect a current position of the video stream or movie being played on the television 53. Thus when the slider bar 54 is displayed on the screen 58, the knob 55 is displayed at the appropriate location in the slider bar 54 relative to the position of the video stream being displayed. In an alternate embodiment, the slider bar 54 is continuously displayed, and the location of the slider bar knob 55 is updated as the respective video stream is provided to the television 53 through the set top box 57.
In an alternate embodiment of the present invention, the slider bar graphical icon 54 is provided directly by the video server 50 in conjunction with the movie video stream being output. In this embodiment. the video server 50 preferably only displays the slider bar 54 when a pause command is received or other user input is received indicating a desire to use the slider bar 54. The media server 50 displays the knob or cursor 55 of the appropriate location within the slider bar 54 to reflect the current position of the movie being displayed. 」(国際公報第6ページ?第7ページ)

上記の周知例1の記載によれば,周知例1には概略次の事項が記載されている。

「ビデオ・ストリームを記憶し転送するためのビデオ・サーバすなわちビデオ配信システム30は、1以上のメディア・サーバすなわちビデオ・サーバ50を含み、これらは、広帯域ネットワーク40を通して複数の加入者52に接続している。各メディア・サーバ50は、汎用コンピュータ・システム60(図2)を含んでいる。広帯域ネットワーク40は、好ましくは、マルチメディア・コンテンツに適したネットワーク、例えばATM(非同期転送モード)ネットワーク、衛星放送ネットワーク、あるいはIP/RTP(インターネット・プロトコル・リアルタイム・プロトコル)ネットワークである。加入者52は、テレビジョン、コンピュータ等のディスプレイ・デバイスを備えている。メディア・サーバ50は、ビデオまたはマルチメディアのストリームを広帯域ネットワーク40を通して各加入者52に供給する。
メディア・サーバ50は、複数のビデオまたはマルチメディアのストリームを転送あるいは再生する能力をもっている。このシステム50は、種々の指示された位置または場所の内いずれかにてノーマル・プレイ・ストリームを転送あるいは再生することができる。
テレビ53のディスプレイ・スクリーン59は、ユーザがビデオ・ストリームの所望の位置にインデックスできるようにするためのグラフィカル・アイコン54を表示する。グラフィカル・アイコン54は、スライダ・バー54である。このスライダ・バー54は、小さなノブまたはカーソル55を備え、これは、スライダ・バー54内で動かすことができる。リモコン56を使うユーザは、リモコン56上のボタンまたはダイアルを操作することにより、スライダ・バー54内でのノブ55の動きを制御する。ユーザは、スライダ・バー54内でノブ55を操作あるいは調節することにより、視聴中の所望のムービーまたはビデオ・ストリーム内で位置の“ジャンプ”を行うことができる。したがって、ユーザがムービーの視聴を開始しそしてこのムービーの最後まで“高速前進”または“ジャンプ”したい場合、ユーザは、単にリモコン56を使うことにより、スライダ・バー54内で、スライダ・バー54の左端からスライダ・バー54の右端まで、すなわちムービーの始めからムービーの終わりまでノブ55を動かせばよい。
スライダ・バー54内でのノブ55のユーザ操作に応答して、信号をセットトップ・ボックス57が受ける。このとき、セットトップ・ボックス57は、受けたユーザ入力に基づいて情報を計算し、そしてこの情報を、このビデオ出力ストリームを供給するそれぞれのビデオ・サーバ50に供給し戻す。スライダ・バー54のユーザによる操作または調節に応答して、ビデオ・サーバ50は、操作されたスライダ・バー54が指示するビデオ・ストリーム内の所望の位置または場所におけるビデオ出力を供給する。」

上記の「video streams(ビデオ・ストリーム)」は,本願補正発明の「ストリーミング・メディア」に相当し,また「時間ベース・メディア」であることは明らかである。そして,上記の「set top box(57)」は,「時間ベース・メディアのプレゼンテーションをするディジタル処理システム」といえる。

(2)周知例2

特開平10-187402号公報(平成10年7月21日国内公開。以下「周知例2」という。)には,図面とともに次の事項が記載されている。

「【0015】図1は、本発明の第1の実施形態を示す概略図である。この実施形態では、コンピュータ・モニタ1000にビデオが表示される。このモニタはコンピュータ1001が生成するデータ(テキスト、ビデオ)を表示する。標準構成ではコンピュータ1001にはキーボード1002およびマウス1003も接続されている。コンピュータはスピーカを装備している。ビデオは通常の映画と同様にオーディオ機能を備えている。コンピュータはまた標準の方式でイーサネット、トークン・リングまたは電話回線モデムなどのネットワーク接続装置1004に接続され、この装置からワールド・ワイド・ウェブ(WWW)にアクセスできる。
【0016】ビデオはビデオ表示ウィンドウ1010内に表示される。ウィンドウは標準の方式でボーダで区切られ、マウスを標準の方式で使用することによってその移動およびサイズ変更を行うことができる。ボーダの上辺には標準のパネル・バー1020があり、アクティブ・ファイル・ボタン1021を備えている。ボタン1021にカーソルを合わせマウスをクリックして起動すると、ビデオ・プログラム終了などのアクションを開始するためのメニューが表示される。バーにはさらにアクティブ・ボタン1022および1023があり、ボタン1022を起動するとオプション・メニューが表示され、1023を起動すると表示ウィンドウが最小化されて、画面上またはコントロール・バー(Windows 95の場合)上でアイコンに変わる。この機能を使って、通常サイズから最大サイズに画面を切り替えたりビデオ・プログラムを終了する操作が迅速に行える。以上が標準のボタン構成である。ウィンドウの下側にはパネル・バー1030があり、パネル・バーにはアクティブ領域(ボタン)1040およびアクティブ・スライダ1050がある。領域1040は再生や停止/一時停止などの一般的なビデオ機能の制御、スライダ1050はビデオのランダム・アクセス頭出し機能の制御に用いる。以上は当技術分野では標準構成である。
【0017】表示されるビデオは組込みハイパーリンクでコード化されている。組込みハイパーリンクはビデオ表示ウィンドウ内のある領域1080である。この領域ではある時間間隔で、コンピュータ・ネットワークに接続された各種URLのhtmlファイルを指示する特別情報がビデオ・データ・ストリームにコード化されている。この時間間隔における領域1080はホット・リンクと呼ばれる。
【0018】パネル・バー1030にはアクティブ発光領域1060がある。ビデオにコード化されたホット・リンクがない時間間隔には、この発光領域は緑になっている。ビデオにホット・リンクがある時間間隔には、この発光領域は赤になる。ビデオにホット・リンクがあってカーソルが表示ウィンドウ内にある場合、その領域は色の変化またはわかりやすいボーダで強調表示される。このオプションはオプション・メニューで提供される。
【0019】カーソル1070をホット・リンクに合わせてユーザがマウスの左ボタンをクリックすると、コンピュータからコード化されたURLへ、リンク先のhtmlファイルをコンピュータへ返送するよう要求する信号が送信される。htmlファイルのコンテンツにはコンピュータが実行する命令が含まれる。一般にこれらはモニタにテキストまたはマルチメディア・データを表示することを目的とする。マルチメディア・データにはスピーカから再生されるオーディオも含めることができる。この新しいデータの表示中、ビデオは一時停止する。一時停止方法としては、ビデオ・データがローカル・ファイルにダウンロードされている場合にはビデオ・プレーヤの休止コマンドを使い、(より一般には)ホット・ビデオの送信元であるURLへ休止要求を送り、送信元から休止コマンドを発行させてデータ・ストリーミングを停止する方法がある。発信元のURLが休止コマンドをサポートしていない場合、ビデオ表示は一時停止できない。ユーザは新しく表示された情報を見ながら、ビデオ表示ウィンドウをアイコン化することもできる。ユーザは後でカーソルを1040の再生ボタンに合わせてマウス・ボタンをクリックしてホット・ビデオを再開することもできる。
【0020】見る人が(1023のサイズ変更ボタンをクリックして)ビデオを全画面モードで見ようとする場合、アクティブ発光領域はビデオ表示ウィンドウ(このときは最大表示されている)の右下隅に埋め込まれる。
【0021】いかなる時間間隔においても、複数のホット・リンクがビデオに存在することがあり、カーソルがビデオ表示ウィンドウ内にある限り、すべてのホット・リンクを同時に見ることができる。」(公報第3ページ第4欄?第4ページ第6欄)

上記の「ビデオ・データ・ストリーム」は,本願補正発明の「ストリーミング・メディア」に相当し,また「時間ベース・メディア」であることは明らかである。そして,上記の「コンピュータ(1001)」は,「時間ベース・メディアのプレゼンテーションをするディジタル処理システム」といえる。

4.対比

本願補正発明(請求項12に係る発明)と引用発明を比較する。

・引用発明の「コンピュータ制御型ディスプレイシステム」,「セッションの再生」は本願補正発明の「ディジタル処理システム」,「プレゼンテーション」に相当する。

・引用発明の「タイムストリーム」は,タイムスタンプされたメディアデータであるから,本願補正発明の「時間ベース・メディア」に相当し,そして,引用発明は焦点セグメントによりセッションの一部を焦点時間トラックエリアに表示するのであって,セッションはタイムストリームから成る一時的データを含むものであるから,引用発明は本願補正発明の「時間ベース・メディアのプレゼンテーションを選択する」構成を備えているといえる。

・引用発明において,「焦点トラック」が「タイム・ライン」を「グラフィカル」に表現していることは明らかであり,タイムストリーム等から成る一時的データが焦点トラックに対応する焦点時間エリアに詳述されるのであるから,該「焦点トラック」は本願補正発明の「時間ベース・メディアのタイム・ラインのグラフィカル表現を表示する手段」といえ,引用発明の「時間インジケータ」は本願補正発明の「タイム・ラインのグラフィカル表現に沿って現在時間のグラフィカル表現を表示する手段」に相当する。
そして,引用発明は,焦点セグメントのサイズ修正が,カーソルが焦点セグメントの右端の上に位置している間にマウスのボタンが押されると,焦点セグメントはカーソルの移動の方向に引き伸ばされ,焦点セグメントの左側も,同じ方法で操作され,ここにおいて,焦点セグメントの「右端」が「終了時間」に,同じく「左側」が「開始時間」を表していることは明らかであって,マウスのボタンを押し,カーソルの移動方向に引き延ばす操作は「ドラッグ」と呼ばれるから,引用発明は本願補正発明の「タイム・ラインのグラフィカル表現に沿って開始グラフィカル・インジケータおよび停止グラフィカル・インジケータを表示する手段」,「プレゼンテーションに関して前記時間ベース・メディアの一部を選択するために、前記タイム・ラインの前記グラフィカル表現に沿って前記開始グラフィカル・インジケータおよび前記停止グラフィカル・インジケータの少なくとも1つをドラッグする手段」を備えているといえる。

以上から,本願補正発明と引用発明は,次の点で一致,相違する。

<一致点>
「時間ベース・メディアのプレゼンテーションを選択するディジタル処理システムであって、
前記時間ベース・メディアのタイム・ラインのグラフィカル表現を表示する手段と、
前記タイム・ラインの前記グラフィカル表現に沿って現在時間のグラフィカル表現を表示する手段と、
前記タイム・ラインの前記グラフィカル表現に沿って開始グラフィカル・インジケータおよび停止グラフィカル・インジケータを表示する手段と、
プレゼンテーションに関して前記時間ベース・メディアの一部を選択するために、前記タイム・ラインの前記グラフィカル表現に沿って前記開始グラフィカル・インジケータおよび前記停止グラフィカル・インジケータの少なくとも1つをドラッグする手段とを含む,
ディジタル処理システム。」

<相違点1>
「時間ベース・メディア」について本願補正発明は「ストリーミング・メディア」を含むのに対して,引用発明には「ストリーミング・メディア」について記載がない点。

<相違点2>
本願補正発明では「編集コマンドを表示しない」構成であるのに対して,引用発明にはそのような構成について記載がない点。

5.当審の判断

<相違点1>及び<相違点2>について
時間ベース・メディアのプレゼンテーションをするディジタル処理システムにおいて,時間ベース・メディアが,ストリーミング・メディアを含むことは,周知(例えば,上記周知例1,2,及び佐藤 新,ストリーミングソフトを極める,日経パソコン,日経BP社,1999年2月8日,第330号,p.166-175(平成22年2月5日付け審尋で提示。)参照。以下「周知技術」という。)であり,引用発明に周知技術を適用することは,当業者が容易に想到し得たものであり,また,編集コマンドを表示しないようにすることは,当業者が適宜なし得る事項に過ぎない。

そして,本願補正発明のように構成したことによる効果も,引用発明及び周知技術から予測できる程度の事項である。

したがって,本願補正発明は,引用発明及び周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものである。

6.補正却下の決定のまとめ

以上のとおりであるから,本願補正発明(本件補正(平成19年11月6日付け手続補正)による請求項12に記載された発明)は,特許法第29条第2項の規定に該当し,特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。
したがって,本件補正は,平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので,同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。


第3 本願発明

上記「第2」に記載のとおり,平成19年11月6日付け手続補正は却下されたので,本願の請求項12に係る発明(以下「本願発明」という。)は,平成19年6月5日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項12に記載された次の事項により特定されるものである。

「 【請求項12】時間ベース・メディアのプレゼンテーションを選択するディジタル処理システムであって、
前記時間ベース・メディアのタイム・ラインのグラフィカル表現を表示する手段と、
前記タイム・ラインの前記グラフィカル表現に沿って現在時間のグラフィカル表現を表示する手段と、
前記タイム・ラインの前記グラフィカル表現に沿って開始グラフィカル・インジケータおよび停止グラフィカル・インジケータを表示する手段と、
プレゼンテーションに関して前記時間ベース・メディアの一部を選択するために、前記タイム・ラインの前記グラフィカル表現に沿って前記開始グラフィカル・インジケータおよび前記停止グラフィカル・インジケータの少なくとも1つをドラッグする手段とを含み、前記ディジタル処理システムは前記時間ベース・メディアの編集を可能としないことを特徴とするディジタル処理システム。」


第4 当審の判断

1.引用文献及び周知技術

引用文献及び周知技術については,上記「第2」の「2.引用発明」,「3.周知技術」,及び「5.当審の判断」に記載したとおりである。

2.対比,当審の判断

本願発明は,上記「第2」の「1.補正後の本願発明」に記載した,本願補正発明にした限定事項を省いたものである。

そうすると,本願発明の構成をすべて含み,さらに,他の構成要件を付加したものに相当する本願補正発明が,上記「第2」の「5.当審の判断」に記載したとおり,上記引用発明及び周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,本願発明も,同様の理由により,上記引用発明及び周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものである。


第5 まとめ

以上のとおり,本願発明(平成19年6月5日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項12に記載された発明)は,上記引用発明及び周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法第29条第2項の規定により,特許を受けることができない。

したがって,本願は,他の請求項について論及するまでもなく,拒絶すべきものである。

よって,結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2010-07-12 
結審通知日 2010-07-16 
審決日 2010-08-09 
出願番号 特願2000-612816(P2000-612816)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G06F)
P 1 8・ 575- Z (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 岩橋 龍太郎  
特許庁審判長 大野 克人
特許庁審判官 近藤 聡
鈴木 重幸
発明の名称 メディア情報を提示するユーザ・インターフェース  
代理人 坂田 恭弘  
代理人 高柳 司郎  
代理人 大塚 康弘  
代理人 永川 行光  
代理人 下山 治  
代理人 木村 秀二  
代理人 大塚 康徳  
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ