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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 B41J
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 B41J
管理番号 1238713
審判番号 不服2010-9205  
総通号数 140 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2011-08-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-04-28 
確定日 2011-06-13 
事件の表示 特願2000- 22283「印刷制御装置、印刷システム、印刷制御方法、記憶媒体」拒絶査定不服審判事件〔平成13年 7月31日出願公開、特開2001-205868〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成12年1月31日の出願であって、平成18年11月15日及び平成21年11月5日に手続補正がなされ、平成22年2月2日付けで拒絶査定がなされ、これに対して、同年4月28日に拒絶査定不服審判が請求されると同時に手続補正がなされたものである。

第2 平成22年4月28日付け手続補正についての補正却下の決定

〔補正却下の決定の結論〕
平成22年4月28日付け手続補正を却下する。

〔理由〕
1 本件補正の内容
(1)平成22年4月28日付け手続補正(以下「本件補正」という。)は、特許請求の範囲及び発明の詳細な説明についてするもので、特許請求の範囲については、本件補正前の請求項1に、

「印刷ジョブを発行する情報処理装置と通信可能であり、印刷部に出力画像を出力して印刷を行わせる印刷制御装置であって、
前記情報処理装置から入力される印刷ジョブから、前記印刷部で印刷を行うための出力画像を生成する第1の画像生成手段と、
前記第1の画像生成手段によって1ページ分の出力画像が生成されると、該生成された1ページ分の出力画像から、前記情報処理装置の表示部で表示可能な前記生成された1ページ分の出力画像に基づく1ページ分の表示画像を生成する第2の画像生成手段と、
前記1ページ分の出力画像の前記印刷部による印刷が終了したことを検知する印刷終了検知手段と、
前記印刷終了検知手段が前記1ページ分の出力画像の印刷が終了したことを検知した場合、前記1ページ分の表示画像と共に、前記1ページ分の出力画像の印刷の終了情報を前記情報処理装置に出力する印刷終了出力手段と
を備えることを特徴とする印刷制御装置。」とあったものを、

「複数ページの印刷出力を指示する印刷ジョブを発行する情報処理装置と通信可能であり、印刷部に出力画像を出力して印刷を行わせる印刷制御装置であって、
前記情報処理装置から入力される印刷ジョブから、前記印刷部で印刷を行うための出力画像を生成する第1の画像生成手段と、
前記第1の画像生成手段によって1ページ分の前記出力画像が生成されると、該生成された1ページ分の出力画像から、前記情報処理装置の表示部で表示可能な、前記出力画像に対応し且つ前記出力画像より低解像度の1ページ分の表示画像を生成する第2の画像生成手段と、
前記1ページ分の出力画像の前記印刷部による印刷が終了したことを検知する印刷終了検知手段と、
前記印刷終了検知手段が前記1ページ分の出力画像の印刷が終了したことを検知した場合、該印刷された1ページ分の出力画像のページ番号及び前記印刷ジョブの印刷ジョブ名を含み且つ該検知に応じて取得された終了情報と、前記1ページ分の表示画像と、が前記情報処理装置において表示されるように、前記1ページ分の表示画像と、前記終了情報と、を対応付けて前記情報処理装置に出力する印刷終了出力手段と
を備えることを特徴とする印刷制御装置。」とする補正を含んでいる(「下線は審決で付した。以下同じ。)。

(2)本件補正後の請求項1に係る上記(1)の補正は、次のアないしエの補正からなるものである。
ア 本件補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「印刷ジョブ」について、「複数ページの印刷出力を指示する」ものであるとの限定を付加する。

イ 本件補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「前記第1の画像生成手段によって1ページ分の出力画像が生成されると、」における「1ページ分の出力画像」が、本件補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「前記情報処理装置から入力される印刷ジョブから、前記印刷部で印刷を行うための出力画像を生成する第1の画像生成手段」における「前記印刷部で印刷を行うための出力画像」であるとの限定を「前記」と記載することにより付加する。

ウ 本件補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「『前記第1の画像生成手段によって1ページ分の出力画像が生成される』と、『該生成された1ページ分の出力画像』から、『第2の画像生成手段』が『生成』する『前記情報処理装置の表示部で表示可能な前記生成された1ページ分の出力画像に基づく1ページ分の表示画像』」について、「前記生成された1ページ分の出力画像」を、「前記出力画像」として、「該生成された1ページ分の出力画像」であり、かつ、「前記印刷部で印刷を行うための出力画像」であることを限定するとともに、「出力画像に基づく」は、「『該生成された1ページ分の出力画像』から、『生成』する」ですでに特定されているから、この重複した特定に代えて、その「1ページ分の表示画像」が「出力画像に対応」し且つ「前記出力画像より低解像度」であるとの限定を付加する。

エ 本件補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「前記印刷終了検知手段が前記1ページ分の出力画像の印刷が終了したことを検知した場合、前記1ページ分の表示画像と共に、前記1ページ分の出力画像の印刷の終了情報を前記情報処理装置に出力する印刷終了出力手段」について、「『共に』、『出力する』」を「『対応付け』て『出力する』」として限定し、また、「前記1ページ分の出力画像の印刷の終了情報」を「該印刷された1ページ分の出力画像のページ番号及び前記印刷ジョブの印刷ジョブ名を含み且つ該検知に応じて取得された終了情報」として、「『該印刷された1ページ分の出力画像のページ番号』及び『前記印刷ジョブの印刷ジョブ名』を含」むこと、「該検知に応じて取得された」ものであること、及び、その「出力」が「終了情報と、前記1ページ分の表示画像と、が前記情報処理装置において表示されるように」なされること、を限定する。

2 本件補正の目的
本件補正後の請求項1に係る上記1(2)の補正は、本件補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項を限定するものであるから、平成14年法律第24号改正附則第2条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項第2号の「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。
そこで、本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本願補正発明」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか)について以下に検討する。

3 刊行物の記載
(1)原査定の拒絶の理由で引用された「本願の出願前に頒布された刊行物である特開平7-261950号公報(以下「引用例1」という。)」には、次の事項が図とともに記載されている。
ア 「【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報処理装置の印刷装置に関り、特に出力の指示を行う情報処理装置と印刷装置間の距離が離れていて、印刷装置における実際の出力過程の状態確認が難しい場合に好適な印刷状態表示方式及び装置に関する。」

イ 「【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータ、ワークステーション等の情報処理装置においては、プリンタ、プロッタ等の印刷装置をそれら複数の情報処理装置間で共有するシステムが普及しつつある。これらのシステムは、設置される情報処理装置の数に比べて、設備導入に必要な資金やスペースが少なくて済む利点があるが、出力の指示を行う情報処理装置と印刷装置間の距離が離れる場合が多いため、印刷装置の動作状態を確認することが困難であるという欠点があった。特に、ユーザが印刷結果の用紙を印刷装置のところへ取りに行く場合、印刷結果をできるだけ早く入手したいユーザは、印刷の完了を正確に知りたいことになる。よって、印刷装置は、印刷を指示した情報処理装置にその印刷の完了を通知する機能が必要になる。
【0003】このような印刷状態の通知に関する機能の従来例としては、特開昭64-23323号公報に記述されているようなものがある。つまり、印刷装置が、印刷完了の通知を該印刷を指示した情報処理装置に通知するものである。また、印刷開始を通知する従来例や、各ページの印刷の開始や完了を通知する従来例もある。そして、これらの印刷の開始や完了を通知する時点は、印刷を指示した情報処理装置が印刷データの送出を完了した時点である。また、印刷を指示する情報処理装置が第2の情報処理装置を介して印刷装置に接続されている場合には、該第2の情報処理装置が印刷装置への印刷データの送出を完了した時点である。また、情報処理装置が印刷装置が印刷データの印刷装置内のメモリへの描画を完了した時点である場合もある。なお、これらの従来例における状態通知は、状態を示す文字列を情報処理装置のディスプレイ画面の下部に表示することにより為される。」

ウ 「【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例においては、情報処理装置のユーザが、印刷装置での出力過程の状態を把握する場合に、以下のような問題点がある。
【0005】従来例では、印刷装置が印刷データの受け取りを完了した時点で、印刷完了の通知を該印刷データの印刷を指示した情報処理装置に通告している。一般に、印刷装置では、受け取ったデータの画像メモリ上への展開、給紙、印刷、排紙等の過程が必要なため、従来例では、出力装置において実際に印刷が完了するのは、印刷完了が情報処理装置に出された時点からかなり後の時間になる。特に、印刷装置内に印刷データを一時的に貯えておくためのバッファメモリを備えている場合は、実際の印刷が完了するのは、印刷完了通知が為された時点からかなり後になる。よって、情報処理装置のユーザは印刷完了の通知を受けた時点で印刷装置の場所に行っても、実際の印刷は完了していないことがあるという問題点がある。
【0006】また、印刷の開始を通知する場合も、印刷の開始が通知される時点は、実際に印刷結果の排紙が開始される時点より前になる。よって、情報処理装置のユーザは印刷開始の通知を受けた時点で印刷装置の場所に行っても、実際の印刷は開始されていないことがあるという問題点がある。例えば、多くのページ数からなる文書を印刷する場合などは、第1ページめが印刷された時点、または、ある程度のページ数の印刷が完了した時点で、用紙のサイズや印刷の位置等を確認したいことがあるが、従来例では印刷の開始や終了を正確に知ることは難しかった。
【0007】また、これらの実施例では、印刷過程の状態は、文字列のみで通知されるため、印刷装置で実際に印刷さている状態(印刷に使用された用紙のサイズ、用紙中における文字、図形等の印字方向、位置)を、該印刷を指示した情報処理装置側でユーザが確認することは難しかった。例えば、従来の技術では、用紙のサイズは、該用紙を格納しているカセットにより判別されているので、該カセットに異なるサイズの用紙が混入していた場合などは、印刷は正常に行われたと判断される。また、送紙系の不具合により、用紙が傾いて送紙されて印字が正常に行われなかった場合も、印刷は正常に行われたと判断される。また、不要となった印刷済みの用紙の裏面に印刷しようとして、印刷済みの面に印刷した場合でも、印刷は正常に行われたと判断される。また、帳票や伝票等、既に表罫線が印刷されているオーバレイフォーム用紙に印刷を行う場合では、該表罫線等の枠内の正しい位置に印刷されているか否かは、判断できなかった。さらに、単票や連続紙等、用紙の形態の違いも判断できなかった。
【0008】このように、従来の印刷状態表示では、印刷装置における排紙動作と情報処理装置への印刷状態通知が時間的に正確に一致していないという問題点があった。また、印刷装置で実際に印刷された用紙の状態を、情報処理装置側で正確に知ることができないという問題点があった。【0009】本発明の目的は、かかる従来の問題点を解決し、印刷装置における印刷出力の過程の状態を正確に情報処理装置に通知し、印刷を指示したユーザが、印刷結果の確認を情報処理装置側において容易かつ正確に行なえるようにすることにある。」

エ 「【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、中央処理装置と記憶装置と入力装置と出力装置と対印刷装置の通信装置とから構成されている情報処理装置と、中央処理装置と記憶装置と出力装置と対情報処理装置の通信装置とから構成されてい印刷装置からなるシステムにおいて、次に述べる手段を設けることにより達成される。
【0011】まず、印刷装置において次の手段を設ける。
【0012】(1)印刷された用紙における各葉毎の排紙動作状態(排紙開始?排紙終了)、印刷動作状態(サイズ、印刷方向、印刷位置)、印刷イメージを取得する印刷動作状態検出手段。(2)印刷中の印刷を指示したユーザが利用中の情報処理装置に対して、排紙動作状態、印刷動作状態、印刷イメージを、リアルタイムに伝送する状態情報伝送手段。
【0013】次に、情報処理装置において次の手段を設ける。
【0014】(1)印刷装置より、排紙動作状態、印刷動作状態、印刷イメージを受け取る状態情報受信手段。
【0015】(2)排紙動作状態、印刷動作状態、印刷イメージから印刷装置の排紙動作および排紙された用紙における印刷イメージをリアルタイムに表示する印刷状態表示手段。」

オ 「【0016】
【作用】印刷装置において、情報処理装置におけるユーザの指示に基づいて印刷が行われたならば、印刷状態検出手段により、該印刷の排紙動作状態、印刷動作状態、印刷イメージを取得する。そして、それらの状態を状態伝送手段により、該印刷を指示したユーザが利用中の情報処理装置にリアルタイムに伝送する。該情報処理装置は、状態情報受信手段により、それらの情報を印刷装置から受け取り、印刷状態表示手段により、該印刷装置の排紙動作および排紙された用紙における印刷イメージをリアルタイムに表示する。
【0017】このように、情報処理装置において印刷装置おける印刷動作の状態を排紙動作に連動してリアルタイムに表示することにより、印刷装置の排紙動作と情報処理装置への印刷状態通知を時間的に正確に一致させ、また、印刷装置で実際に印刷された状態を、情報処理装置側で知ることができ、印刷装置における印刷出力の過程の状態を正確に情報処理装置に通知することができる。」

カ 「【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。本実施例では、情報処理装置において文書の印刷を指示し、該文書を印刷装置で印刷する場合について述べる。
【0019】まず、本実施例のシステム構成について図1を用いて説明する。100は文書データの印刷を指示する情報処理装置であり、200は該指示された文書データを印刷する印刷装置である。情報処理装置100、印刷装置200は、LAN(Local Area Networks)10で互いに接続されていて、文書データ等を伝送する。また、プリントサーバ20を用いる実施例もある。この場合、情報処理装置100において印刷を指示された文書データは、一旦、プリントサーバ20の記憶装置に格納され、順次印刷装置200で印刷される。
【0020】次に、図2において、本発明に係る情報処理装置100のハードウェア構成について説明する。110は中央処理ユニット(CPU)であり、文書の印刷等に関る処理プログラムの実行、及び周辺機器120?170の制御を行う。120は主メモリ(MM)であり、主に中央処理ユニット(CPU)110で処理を実行中の各種の処理プログラム、およびそれらの処理に関る各種の処理データが格納される。130はハードディスク装置(HD)であり、各種の処理プログラムおよびそれらの処理プログラムに関る処理データが格納される。140はフロッピディスク装置(FD)であり、フロッピディスクを介して他の情報処理装置との文書データや処理プログラムの受け渡しを行う。150は、LAN(Local Area Networks)10を介して他の情報処理装置100や、印刷装置200とのデータの送受信を行う通信ユニット(LAN)である。各種の処理プログラムに係る選択等の指示は、キーボード160、マウス165を介して行われる。170はディスプレイ装置(CRT)であり、各種の処理プログラムが表示を行う。180はこれらの周辺ユニット120?170と中央処理ユニット110との間のデータ転送を行うためのバスである。
【0021】次に、図3において、本発明に係る印刷装置200のハードウエア構成について説明する。210?270はそれぞれ情報処理装置100の構成要素110?170と同等である。190は、文書データの印刷を行うプリンタであり、後に述べる印刷状態検出装置400を備えている。195はプリンタ180における排紙動作状態(排紙開始?排紙終了)、印刷動作状態(サイズ、印刷方向、印刷位置)、印刷イメージを検出する状態情報入出力機構(PC)である。
【0022】次に、図4において、印刷装置200のプリンタ190に備えられている状態検出装置400の機構について説明する。状態検出装置400は、プリンタ190における用紙40の排出部440付近に設けられる。そして、排紙動作状態(排紙開始?排紙終了)、印刷動作状態(用紙サイズ、用紙方向)、用紙40に印刷された実際の印刷イメージを検出する。410は排紙開始と排紙終了を検出する光センサであり、発光ダイオード411とフォトトランジスタ412から構成される。用紙の通過により発光ダイオード411からの光が用紙40で遮断され、その光の遮断開始をフォトトランジスタ412で検出して、排紙開始を検出する。一方、受光開始を検出して、排紙完了を検出する。420は用紙サイズ/イメージセンサであり、蛍光燈421とCCDセンサ422から構成される。蛍光燈421からの光が用紙40の通過により遮断されることにより、該用紙40の幅と、該用紙40に印刷された印刷イメージを検出する。430は送紙センサであり、用紙40の送紙量を検出する。これらの検出された情報は、状態情報入出力機構195を介して、中央処理ユニット110で動作する処理プログラムに伝達される。ここでは、状態の情報の検出に、排紙の開始と終了を検出する光センサ410、イメージセンサ420、送紙センサ430を用いたが、光センサ410は、イメージセンサ420で代用して光の遮断を検出することにより、排紙の開始と終了を検出することができる。また、用紙40のを送紙する制御において、送紙量を知ることができれば、送紙センサ430は不要である。また、排紙の開始と終了のみを検出する場合には、光センサ410のみを用い、コストの高いイメージセンサ420を省略することができる。
【0023】次に、印刷データのデータ構造について、図5を用いて説明する。印刷データ500は、情報処理装置100が印刷装置200に伝送するデータであり、該印刷装置200のプリンタ190で印刷する内容が記述されている。510はデータの発信元を示す情報処理装置のネットワークアドレスであり、520はデータの受信先、つまり印刷装置のネットワークアドレスである。また、530は印刷データの内容を表現する印刷データ名称であり、540は印刷内容を示す印刷データ本体である。一つの文書等は、複数の印刷データから為る場合もあり、最後の印刷データには、印刷データ本体540の最後に印刷の終了を記述する。
【0024】次に、文書データのデータ構造について、図6を用いて説明する。文書データ550は、情報処理装置100の記憶装置内に格納されているデータである。560は文書データの内容を表現する文書データ名称であり、570は文書内容を示す文書データ本体である。文書データ550は、印刷の指示があると一つ以上の印刷データ500に変換されて印刷装置200へ伝送され、印刷される。
【0025】次に、以上で述べた構成のシステムにおける印刷状態表示処理について説明する。
【0026】まず、本実施例の印刷状態表示処理の概要について、図7を用いて説明する。印刷装置200は、印刷データ500を情報処理装置100から受信すると、印刷処理700が印刷状態検出処理800を起動し、該印刷状態検出処理800が、該情報処理装置100に対して印刷開始通知を伝送する。該印刷開始通知を受信した情報処理装置100は、印刷状態表示処理1000が、ディスプレイ装置170上のディスプレイ画面上に、後で述べる印刷状態表示ウィンドウ1010を表示する。そして、該印刷装置200の印刷処理700が印刷の処理を行うと、プリンタ190の排紙動作に従って印刷状態検出処理800が印刷状態情報を該情報処理装置100の印刷状態表示処理1000に伝送する。該印刷状態情報を受信した情報処理装置100は、印刷状態表示処理1000が該印刷状態情報に従って、印刷装置200における排紙動作にリアルタイムに連動した印刷状態表示を該印刷状態表示ウィンドウ1010内に表示する。そして、該印刷装置200の印刷状態検出処理800が、印刷データ500の印刷における最後の排紙の終了を検出したならば、該情報処理装置100に対して印刷終了通知を伝送する。該印刷終了通知を受信した情報処理装置100の印刷状態表示処理1000は、印刷状態表示ウィンドウ1010を消去する。
【0027】次に、印刷装置200における印刷処理と印刷状態検出処理について、図8を用いて詳細に説明する。印刷データを情報処理装置から受信した印刷装置200は、オペレーティングシステムプログラム50が印刷処理700を起動する。印刷処理700は、まず、印刷状態検出処理800を起動する(710)。
【0028】印刷処理700は、印刷データ500を参照し、発信元アドレス510と印刷データ名称530を印刷状態検出処理800に通知する(720)。その後、印刷処理700は、通常のプリンタにおける印刷処理と同様に、印刷データを画像メモリに展開し(730)、機械機構を制御しながら、該画像メモリの内容を用紙に印刷する(740)。印刷処理700が、印刷データ500中に、印刷の終了を示すデータを検出し、該印刷データの印刷を行うための機械機構の制御を終了したならば、印刷状態検出処理800に印刷終了を通知する(750)。なお、情報処理装置100から印刷終了を通知された場合も、印刷の処理(730、740)を終了して、印刷状態検出処理800に印刷終了を通知する(750)。
【0029】印刷状態検出処理800は、印刷処理700から印刷データ500の発信元アドレス510と印刷データ名称530を取得し、該発信元アドレス510の情報処理装置100に対して印刷開始通知と該印刷データ名称を伝送する(810)。次に、印刷状態検出処理800は、状態情報入出力機構190を監視し、該機構190を介して排紙開始が検出されたならば(820)、同じく印刷状態検出装置400で検出された用紙幅、印刷イメージ、送紙長を(830)、排紙完了が検出されるまで(840)、前述の情報処理装置100に伝送し続ける(820?830)。これらの処理820?830は、印刷処理700から印刷終了が通知されるまで(850)、各用紙の排紙毎に繰り返される。印刷処理700から印刷終了が通知されたならば(850)、情報処理装置100に対して印刷終了が通知される(850)。
【0030】次に、情報処理装置100における印刷状態表示処理について、図9を用いて説明する。ユーザが記憶装置(130または140)内に格納されている文書データ550の印刷を指示したならば、オペレーティングシステムプログラム60が印刷データ生成処理900を起動する。印刷データ生成処理900は、まず、印刷状態表示処理1000を起動する(910)。そして、文書データ550を印刷装置200の印刷処理700が解釈できる形式の印刷データ500へ変換し、印刷装置200へ伝送する(920)。一つの文書データ550は、一つ以上の印刷データ500に変換される。一つの文書データ550から生成される最後の印刷データ500の印刷データ本体540の最後には、印刷データ500の終了を示すデータガ記述される。文書データ名称560は印刷データ名称530へ複写する。
【0031】印刷データ生成処理900により起動された印刷状態表示処理1000は、印刷装置200の印刷状態検出処理800から印刷開始通知と印刷データ名称を受信したならば(1010)、ディスプレイ装置170の表示画面上に、図10、図11、または図12に示す印刷状態表示ウィンドウ1010を表示する。既に印刷状態表示ウィンドウ1010がディスプレイ装置170の表示画面上に表示されている場合でも、印刷状態表示処理1000は一つの文書データ550の印刷毎に別のタスクとして起動されるので、該印刷状態表示ウィンドウ1010を、図11に示すように別個に新たに表示する。次に、該印刷状態表示ウィンドウ1010内に該印刷データ名称1030を表示する。また、印刷装置に印刷の終了を指示する印刷終了ボタン1020を表示する。そして、印刷装置200から、排紙開始、用紙幅、印刷イメージ、送紙長、排紙完了のデータを、印刷装置200における各排紙毎に、印刷終了のデータを受信するまで繰り返し受信する(1030?1080)。まず、排紙開始と用紙幅のデータを受信したならば(1030)、印刷状態表示ウィンドウ中に、該用紙幅に合わせた用紙端のイメージを、図10(a)のように表示する(1040)。次に、印刷イメージと送紙長のデータを受信したならば(1050)、該送紙長に従って、印刷イメージのデータを基にして、印刷装置200から排出される用紙のイメージを、図10(b)のように表示していく(1060)。そして、排紙終了のデータを受信したならば(1070)、用紙端のイメージを、図10(c)のように表示する(1080)。なお、複数ページの印刷が行われ、排紙の開始・終了が繰り返される場合は、図12に示すように各ページの印刷イメージを繰り返し重ね合わせて表示する。なお、これらの用紙の表示は、デフォルトでは、実際の用紙サイズの1/4の縮小スケールで表示するが、この拡大・縮小スケールの値は変更可能である。また、該印刷状態表示ウィンドウ1010中の印刷終了ボタン1020が指示されたならば、印刷装置200の印刷処理700に対して、印刷の終了を通知する。」

キ 「【0032】以上の実施例では、情報処理装置が指示した印刷を実行中の印刷装置が、排紙動作の状態と、印刷結果として排紙された用紙の印刷イメージを、該印刷を指示した情報処理装置にリアルタイムに伝送し、該情報処理装置において、該排紙動作の状態と印刷イメージをリアルタイムに表示することにより、印刷装置の排紙動作と情報処理装置への印刷状態通知を時間的に正確に一致させ、また、印刷装置で実際に印刷された状態を正確に、情報処理装置側に通知することにより、ユーザは印刷結果の状態を、情報処理装置側において正確かつ容易に確認することができる。
【0033】また、本実施例では、印刷装置としてプリンタを用いているが、一般のファクシミリ装置でも実現可能である。ファクシミリ装置では、イメージセンサと印刷機構を当初から備えている。よって、用紙の印刷出力と同時にその用紙のイメージをイメージセンサを用いて読み取り、発信元に返送して、発信元で印刷状態を表示することにより、ファクシミリ送信の場合も上述の実施例と同様な印刷状態表示が可能である。」

ク 「【0034】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、情報処理装置が指示した印刷を実行中の印刷装置が、排紙動作の状態と、印刷結果として排紙された用紙の印刷イメージを、該印刷を指示した情報処理装置にリアルタイムに伝送し、該情報処理装置において、該排紙動作の状態と印刷イメージをリアルタイムに表示することにより、印刷装置の排紙動作と情報処理装置への印刷状態通知を時間的に正確に一致させ、また、印刷装置で実際に印刷された状態を正確に、情報処理装置側に通知することにより、ユーザは印刷結果の状態を、情報処理装置側において正確かつ容易に確認することができる。」

ケ 上記カの「印刷処理700」及び「印刷状態検出処理800」はいずれもプログラムであることが明らかであるので、上記アないしクから、引用例1には、次の発明が記載されているものと認められる(ここで、混在している「印刷出力」、「印刷」及び「出力」の用語について、同じ意味で使用されている記載は「印刷出力」に統一した。)。

「中央処理ユニットと記憶装置とキーボードなどの入力装置とディスプレイ装置などの出力装置と対印刷装置の通信装置とから構成されている情報処理装置と、
中央処理ユニットと記憶装置とキーボードなどの入力装置とディスプレイ装置などの出力装置と対情報処理装置の通信装置と文書データの印刷を行うプリンタとから構成されている印刷装置と
からなるシステムにおいて、
これらのシステムは、印刷出力の指示を行う情報処理装置と印刷装置間の距離が離れていて、印刷装置の動作状態を確認することが困難であるという欠点があり、印刷装置に、印刷出力を指示した情報処理装置にその印刷出力の完了を通知する機能が必要であるところ、従来から、印刷装置が、印刷完了や印刷開始や各ページの印刷の開始や完了などの印刷状態通知を、該印刷出力を指示した情報処理装置に通知するものはあったが、
これらの印刷の開始や完了などの印刷状態通知を通知する時点は、印刷出力を指示した情報処理装置が、文書データから変換された、印刷データの内容を表現する印刷データ名称及び印刷内容を示す印刷データ本体からなり、前記プリンタで印刷する内容が記述されている印刷データの送出を完了した時点や印刷装置が前記印刷データの印刷装置内のメモリへの描画を完了した時点であったので、一般に、印刷装置では、受け取ったデータの画像メモリ上への展開、給紙、印刷、排紙等の過程が必要であり、印刷装置内に印刷データを一時的に貯えておくためのバッファメモリを備えているため、従来例では、印刷装置において実際に印刷が完了するのは、印刷完了通知が情報処理装置に出された時点からかなり後になり、情報処理装置のユーザは印刷完了の印刷状態通知を受けた時点で印刷装置の場所に行っても実際の印刷は完了していないことがあり、印刷装置における排紙動作と情報処理装置への印刷状態通知が時間的に正確に一致していないという問題点があり、
また、これらの印刷状態通知は、状態を示す文字列を情報処理装置のディスプレイ画面の下部に表示することにより為されていたので、文字列のみで通知されるため、印刷装置で実際に印刷されている状態を、該印刷出力を指示した情報処理装置側でユーザが確認することは難しく、印刷装置で実際に印刷された用紙の状態を、情報処理装置側で正確に知ることができないという問題点もあったので、
かかる従来の問題点を解決し、印刷装置における印刷出力の過程の状態を正確に情報処理装置に通知し、印刷を指示したユーザが、印刷結果の確認を情報処理装置側において容易かつ正確に行なえるようにすることを目的として、
前記印刷装置に、
印刷された用紙における各葉毎の排紙開始及び排紙終了を含む排紙動作状態、印刷動作状態、印刷イメージを取得する印刷動作状態検出手段と、
印刷中の印刷を指示したユーザが利用中の情報処理装置に対して、排紙動作状態、印刷動作状態、印刷イメージを、リアルタイムに伝送する状態情報伝送手段と、
前記プリンタにおける排紙動作状態、印刷動作状態、印刷イメージを検出する状態情報入出力機構と、
を設け、
前記プリンタに、用紙幅、印刷イメージ、送紙長を検出する印刷状態検出装置を備え、
前記情報処理装置に、
印刷装置より、排紙動作状態、印刷動作状態、印刷イメージを受け取る状態情報受信手段と、
排紙動作状態、印刷動作状態、印刷イメージから印刷装置の排紙動作および排紙された用紙における印刷イメージをリアルタイムに表示する印刷状態表示手段と、
を設け、
前記印刷装置は、前記情報処理装置から印刷データを受信すると、印刷処理プログラム及び印刷状態検出処理プログラムを順次起動し、前記印刷処理プログラムが、受信した印刷データを画像メモリに展開し、前記プリンタを制御しながら、該画像メモリの内容を用紙に印刷させ、前記印刷状態検出処理プログラムは、前記印刷処理プログラムから印刷データの発信元アドレスと印刷データ名称を取得し、該発信元アドレスの情報処理装置に対して印刷開始通知と該印刷データ名称を伝送し、次に、前記状態情報入出力機構を監視し、各用紙の排紙毎に、用紙の排紙開始の検出から該用紙の排紙完了の検出までの間前記印刷状態検出装置で検出された用紙幅、印刷イメージ、送紙長を前述の情報処理装置に伝送し続ける処理を、前記印刷処理プログラムから印刷終了が通知されるまで繰り返し、前記印刷処理プログラムは、印刷データ中の印刷の終了を示すデータを検出し、該印刷データの印刷を行うための前記プリンタの制御を終了したならば、前記印刷状態検出処理プログラムに印刷終了を通知し、前記印刷状態検出処理プログラムは、印刷処理プログラムから印刷終了が通知されたならば、前記情報処理装置に対して印刷終了を通知するようになして、
前記印刷装置において、前記情報処理装置におけるユーザの指示に基づいて印刷が行われたならば、前記印刷動作状態検出手段により、該印刷の排紙動作状態、印刷動作状態、印刷イメージを取得して、それらの状態を前記状態情報伝送手段により、該印刷を指示したユーザが利用中の前記情報処理装置にリアルタイムに伝送し、該情報処理装置は、前記状態情報受信手段により、それらの情報を前記印刷装置から受け取り、前記印刷状態表示手段により、該印刷装置の排紙動作および排紙された用紙における印刷イメージをリアルタイムに表示することにより、前記情報処理装置において前記印刷装置おける印刷動作の状態を排紙動作に連動してリアルタイムに表示でき、ここで、複数ページの印刷が行われ、排紙の開始・終了が繰り返される場合は、各ページの印刷イメージを繰り返し重ね合わせて表示でき、前記印刷装置の排紙動作と前記情報処理装置への印刷状態通知を時間的に正確に一致させることができ、また、前記印刷装置で実際に印刷された状態を、前記情報処理装置側で知ることができ、前記印刷装置における印刷出力の過程の状態を正確に前記情報処理装置に通知することができるようにしたシステム。」(以下「引用発明」という。)

(2)原査定の拒絶の理由で引用された「本願の出願前に頒布された刊行物である特開平11-353131号公報(以下「引用例2」という。)」には、次の事項が図とともに記載されている。
ア 「【0048】返信用情報RDは、例えば、4つのデータ領域RD1?RD4から構成されている。先頭のデータ領域RD1には、返信命令が格納されている。データ領域RD2には、通信経路情報が格納されている。データ領域RD3には、ドキュメント名が格納されている。最後のデータ領域RD4には、「処理位置情報」としてのジョブ処理状態が格納されている。そして、領域RD2?RD4までが「ジョブ処理情報」を構成している。返信用情報処理部17は、返信命令を検出すると、この返信命令に従って領域RD2?RD4までを、通信経路情報に示された返送先に返信するようになっている。領域RD4のジョブ処理状態には、印刷ジョブの進捗状況を示すための情報がセットされている。例えば、先頭の返信用情報には印刷開始を示すPSがセットされ、最後の返信用情報には印刷終了を示すPEがセットされる。また、各印刷ページの終わりでそれぞれ発行される返信用情報には、当該ページの印刷終了を示すための情報P1?PNがセットされる。従って、ホストコンピュータ1側では、返信されたジョブ処理情報からジョブ処理状態を検出することにより、印刷ジョブの進行状況を把握することができる。」

イ 「【0064】一方、受信したデータが初期化要求ではない場合は、ジョブ処理情報検出部4からのジョブ処理情報を受信した場合なので、通知されたジョブ処理情報からジョブ処理状態を抽出し(S35)、このジョブ処理状態に応じた処理メッセージをディスプレイ装置に表示させる。処理メッセージとしては、例えば、「印刷が開始されました」、「1ページ目の印刷が終了しました」、「印刷が終了しました」等を採用することができる。このように、ジョブ処理状態監視部5は、ジョブ処理情報検出部4から通知されたジョブ処理情報に基づいて、印刷ジョブの処理状態を監視し、処理メッセージをディスプレイ装置に表示させる。」

ウ 「【0072】第7に、各印刷ページ毎に返信用情報を発行するため、印刷ジョブの進捗状況をページ単位で監視することができる。」

エ 「【0091】モード選定部62は、プリンタドライバ2から通知されたドキュメントの属性情報に基づいて、複数用意された発行モードの中からいずれか一つのモードを選択するようになっている。例えば、総ページ数が所定のページ数よりも多い場合は、印刷ジョブの処理状態を各ページ毎に監視せずに、複数ページを一つの単位として監視することができる。また、カラー印刷のように印刷時間がかかる場合は、ページ数の多少に関わらず各ページ毎に返信用情報を発行させて監視精度を高めてもよい。あるいは、通信トラフィックを検出し、トラフィックが増加している場合は、返信用情報をいわゆる間引き発行させることもできる。」

オ 「【0104】8.第8の実施の形態
次に、図19は、本発明の第8の実施の形態を示す説明図である。本実施の形態の特徴は、ジョブ処理状態として、印刷ジョブの進行状況を示すための処理メッセージを文字コード情報として格納した点にある。」

カ 「【0111】返信タイミング指定命令は、印刷データのうち印刷動作に関する印刷コマンド(以下「動作コマンド」とも言う)の前に位置するようにして発行される。印刷動作に関連する印刷コマンドとしては、例えば、改頁、給紙、改行、復帰、排紙等を挙げることができる。この印刷コマンドの後に位置して返信用情報が発行される。即ち、返信タイミング指定命令、印刷コマンド、返信用情報の順番でプリンタ110の解釈・主制御部112に解釈されるように、発行位置が定められている。プリンタ110は、返信タイミング指定命令を受信した場合には、返信タイミング指定命令に続く動作コマンドがエンジン制御部114によって処理されるのを確認してから返信用情報を返信する。」

キ 「【0121】受信データが印刷データの場合は、該印刷データを解釈し(S114)、通知要求フラグがセットされているか否かを判定する(S115)。通知要求フラグがセットされている場合は、エンジン制御部114に対し終了通知を依頼し(S116)、通知待ちフラグをセットする(S117)。通知待ちフラグは、エンジン制御部114からの終了通知を待ってジョブ処理情報を返信させるために用いられる。そして、印刷データの解釈結果をイメージ生成部113等に引き渡して印刷を依頼する(S118)。通知要求フラグがセットされていない場合には(S115:NO)、S116及びS117をスキップしてS118に移る。」

ク 「【0129】図28は、改頁コマンドについて返信タイミング指定命令を設定した場合の処理の流れを示す説明図である。
【0130】まず、通信処理部111が受信した印刷データは(T21)、解釈・主制御部112により解釈される(T22)。解釈・主制御部112は、イメージ生成部113にイメージデータの生成を依頼する(T23)。イメージ生成部113がイメージデータを生成すると(T24)、解釈・主制御部112はエンジン制御部114に印刷を依頼する(T25)。これにより、エンジン制御部114は、印刷を開始する(T26)。印刷は、所定時間後に終了する(T27)。
【0131】印刷実行中に、返信タイミング指定命令(TC)が通信処理部111により受信され(T31)、解釈・主制御部112により解釈される(T32)。解釈・主制御部112は、通知要求フラグをセットし、終了通知の依頼を開始する(T33)。
【0132】返信タイミング指定命令に続いて動作コマンドが受信されると(T34)、解釈・主制御部112は動作コマンドを解釈し(T35)、エンジン制御部114に対して、動作コマンドの実行依頼及び該動作コマンドの処理を終了したときの終了通知とを依頼する(T36)。この依頼は、エンジン制御部114により受領される(T37)。
【0133】動作コマンドに続いて返信用情報が受信されると(T38)、解釈・主制御部112は、返信用情報を解釈し(T39)、通知要求フラグをリセットして終了通知の依頼を終了する(T40)。また、解釈・主制御部112は、返信用情報からジョブ処理情報を中心して返信準備を行い(T41)、エンジン制御部114からの終了通知を待つ(T42)。
【0134】一方、エンジン制御部114は、T26で依頼された印刷を行っており、所定の位置で改頁を実行して(T43)印刷を終了する(T27)。エンジン制御部114は、改頁コマンドの実行が終了した旨を解釈・主制御部112に対して通知する(T44)。
【0135】解釈・主制御部112は、エンジン制御部114からの終了通知を受領すると(T45)、待機させていたジョブ処理情報の返信を通信処理部111に依頼する(T46)。依頼を受けた通信処理部111は、ジョブ処理情報を返信させる(T47)。」

(3)原査定の拒絶の理由で引用された「本願の出願前に頒布された刊行物である特開2000-20270号公報(以下「引用例3」という。)」には、次の事項が図とともに記載されている。
ア 「【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来例では、ネットワークを介して印刷する場合に、印刷結果を示す通知を行わないか、又は、印刷結果のイメージ画像を印刷ジョブの発行元に送信していないため、下記の(a)?(d)のような問題点が生じる。
【0008】(a)印刷結果を示す通知を行わないため、印刷後に印刷画像を管理するリレーショナルデータベース等に問い合わせを行う必要がある。
【0009】(b)印刷処理の結果( 成功か失敗かを示す処理のステータス、印刷枚数、印刷時刻等の情報) を確認するのみで、実際の印刷結果を目視で確認することができない。
【0010】(c)リモート印刷の場合、印刷ジョブの発行元とネットワークプリンタとは、距離が離れた場所にあることが多く、印刷結果を目視により確認するためには、ネットワークプリンタまで移動して印刷結果を確認するか、印刷結果を印刷ジョブの発行元まで郵送等の手段で送信するしかなく、このため移動時間または送信時間を要する。さらに、WWWを介して印刷ジョブを送信するクライアントは、例えばまったく別の場所から印刷ジョブを依頼することも考えられる。そのような場合には、印刷出力先のオフィスに連絡を取り、所望された内容が出力されたかを聞かなければならない。
【0011】(d)所望の印刷結果と異なる場合、ネットワークプリンタが作成したラスタ画像データを再利用することができない。
【0012】そこで、本発明の第1の目的は、印刷等のジョブ発行元で、目視による印刷等の出力結果の確認を迅速かつ容易に行うことが可能な情報処理装置を提供することにある。」

イ 「【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の画像形成装置は、外部装置から受信した印刷ジョブを解析する解析手段と、前記解析手段による解析結果に基づいて出力画像を生成し、印刷部に該出力画像を出力する画像処理手段と、前記画像処理手段により生成された出力画像をフォーマット変換し、変換された画像ファイルを前記外部装置から取得可能に保持する画像変換手段とを備える。
【0015】また、前記外部装置とは、ネットワーク及びインターネットを介して通信可能である。
【0016】また、前記外部装置から受信した印刷ジョブに基づいて、正常に印刷処理できたか否かを判断する判断手段と、前記判断手段による印刷結果をステータス情報として作成するステータス情報作成手段とを更に有し、前記ステータス情報は外部装置から取得可能に保持する。
【0017】また、前記ステータス情報作成手段により生成された印刷結果を示すステータス情報を、該当する印刷ジョブの依頼元に通知する通知手段を更に有する。」

ウ 「【0043】(第1の発明)第1の発明は、印刷ジョブを、印刷クライアントであるホストコンピュータ等の印刷ジョブ発行元と印刷サーバであるネットワークプリンタ等の印刷ジョブ発行先との間で送受信を行うシステムにおいて、ラスタ画像データから印刷結果を表示する印刷結果表示データを作成し、該印刷結果表示データを保存し、特定のプロトコルで該印刷結果表示データを公開し、印刷ジョブ発行元へ印刷結果を通知する際にその通知情報中に該印刷結果表示データを示すネットワークリソース識別子を含めるように制御する処理を印刷サーバ側で行うことを特徴とする。」

エ 「【0077】106は、印刷出力用のラスタ画像データの画像フォーマットを印刷ジョブを依頼したクライアントで視覚的に把握できるように、クライアントのアプリケーションに適したフォーマットに変換し、保存する画像データ管理部である。画像フォーマットとしては、JPEG画像フォーマットやPDF画像フォーマットが適している。また、画像データ管理部は、画像フォーマット変換の際に、YMCKのカラー属性であるラスタ画像データをRGBのカラー属性に色変換する必要もある。」

オ 「【0108】ステップS406では、作成した印刷データであるラスタ画像をプリンタ(図1の印刷部104)に送出する。
【0109】ステップS407において、正常に印刷された場合は、ラスタ画像変換手段(6)が印刷で使用したラスタ画像データに基づいてYMCKのカラー属性をRGBのカラー属性に変換し、JPEG画像フォーマットにフォーマット変換して、印刷結果を表示する画像データを作成し、画像データ公開手段(8)により特定のクライアントに対して公開する。また、正常に印刷されなかった場合は、エラー情報作成手段(12)は、上記ステータス情報からエラーを切り出し、フォーマット変換してエラー情報を作成し、公開する。」

カ 「【0147】上記実施例で説明しているように、ラスタ画像変換手段(6)は、印刷ジョブに基づいて生成されたラスタ画像のすべてのページをフォーマット変換し、画像データ管理部106の画像データ記憶手段(7)に格納し、特定のクライアントに公開している。印刷ジョブが正しく実行されたかどうかを判断するには必ずしも全てのページの印刷結果を確認する必要はなく、簡略化した方法として最初のページが正しく印刷されていることを確認すれば充分な場合がある。そのような場合に、最初のページのみ印刷結果を保存するようにすれば、印刷ジョブの結果が複数ページになる場合、印刷結果を示す画像データのサイズを小さくして、さらに処理を簡略する効果がある。」

キ 「【0155】上記印刷プログラムは、フォームの名前“inputstring”に対応づけられて記憶された文字列“Hello World.”をラスタ画像イメージに生成し、上記印刷部104に送る。
【0156】さらに、フォームの名前“address”に対応づけられて記憶された文字列“taro@foo.co.jp”から“@”文字によりユーザ名“taro”及びホスト名“foo.co.jp”を切り出し、生成した該ラスタ画像イメージをJPEG画像フォーマットに変換して、ネットワークリソース識別子としてURL“http://www.foo.co.jp/taro/print.jpg”で参照可能な形態で保存し、公開する。
【0157】上記通知データ作成部105は、上記印刷ステータス情報と上記URLを含むメッセージを作成し、上記フォームの名前“address”に対応づけられて記憶された電子メールのアドレス“taro@foo.co.jp”宛てに通知する。」

ク 「【0162】即ち、図5のステップS407、及び図6のステップS504において、まず印刷ジョブを解析して依頼元のアドレスを切り出し、該アドレスがLANネットワーク109を介して通信されるクライアントか、インターネットを介してWWWサーバ107より受信した印刷ジョブかを判断する。この判断の結果、ネットワークのクライアントから受信された印刷ジョブであると判断された場合は、ラスタ画像データを削除する。またこの判断の結果、インターネットを介した印刷ジョブと判断された場合は、印刷データを印刷部104で排紙した後にラスタ画像データをフォーマット変換し、画像データ管理部106に保持し、印刷ジョブの依頼元のクライアントに公開する。また、このとき保持しておくラスタ画像データからフォーマット変換されて生成される画像ファイルは、第9の実施の形態で説明したように、第一ページのラスタ画像データを保持することにより、より効率的になる。」

4 対比
本願補正発明と引用発明とを対比する。
(1)引用発明の「ページ」、「印刷出力」、「指示」、「印刷データ」、「送出」、「情報処理装置」、「対情報処理装置の通信装置とから構成されている」、「文書データの印刷を行うプリンタ」、「前記印刷処理プログラムが、受信した印刷データを画像メモリに展開し、前記プリンタを制御しながら、該画像メモリの内容を用紙に印刷させ」、「印刷」、「『印刷処理プログラム』を備え、『中央処理ユニット』、『記憶装置』、『入力装置』、『出力装置』、『通信装置』、『印刷動作状態検出手段』、『状態情報伝送手段』及び『状態情報入出力機構』を含む『印刷装置』の構成」、「『印刷装置』が『情報処理装置』から『受信』する『印刷データ』」、「『プリンタを制御しながら、該画像メモリの内容を用紙に印刷させ』るため『受信した印刷データを画像メモリに展開』する」、「画像メモリの内容」、「印刷処理プログラム」、「『情報処理装置』を構成する『ディスプレイ装置などの出力装置』」、「リアルタイムに表示する」、「各ページの印刷イメージ」、「『各用紙の排紙毎に、用紙の排紙開始の検出から該用紙の排紙完了の検出までの間前記印刷状態検出装置』で『印刷イメージ』を『検出』」、「『プリンタ』、『印刷状態検出装置』、『状態情報入出力機構』及び『印刷動作状態検出手段』」、「『状態情報入出力機構』及び『印刷動作状態検出手段』」、「『印刷データ』の『印刷データ名称』」、「『情報処理装置』に『伝送』」及び「『状態情報伝送手段』及び『印刷状態検出処理プログラム』」は、それぞれ、本願補正発明の「ページ」、「印刷出力」、「指示」、「印刷ジョブ」、「発行」、「情報処理装置」、「情報処理装置と通信可能」、「印刷部」、「出力画像を出力」、「印刷」、「印刷制御装置」、「情報処理装置から入力される印刷ジョブ」、「印刷部で印刷を行うための出力画像を生成する」、「出力画像」、「第1の画像生成手段」、「情報処理装置の表示部」、「表示可能」、「1ページ分の表示画像」、「1ページ分の表示画像を生成する」、「第2の画像生成手段」、「印刷終了検知手段」、「印刷ジョブの印刷ジョブ名」、「情報処理装置に出力」及び「印刷終了出力手段」に相当する。

(2)引用発明の「情報処理装置」は、複数ページの印刷も含み得る印刷出力の指示を行うものであって、文書データから変換された、「印刷ジョブ(印刷データ)」の内容を表現する印刷データ名称及び印刷内容を示す印刷データ本体からなり、前記プリンタで印刷する内容が記述されている「印刷ジョブ」を送出するものであるから、本願補正発明の「情報処理装置」と、「複数ページの印刷出力を指示する印刷ジョブを発行する」点で一致する。

(3)引用発明において、「対情報処理装置の通信装置」を含んで構成されている「印刷装置」は、「印刷処理プログラム」を起動し、該「印刷処理プログラム」が、受信した印刷データを画像メモリに展開し、前記「印刷部(プリンタ)」を制御しながら、該「出力画像(画像メモリの内容)」を用紙に印刷させるものであるから、引用発明の「印刷制御装置(『印刷処理プログラム』を備え、『中央処理ユニット』、『記憶装置』、『入力装置』、『出力装置』、『通信装置』、『印刷動作状態検出手段』、『状態情報伝送手段』及び『状態情報入出力機構』を含む『印刷装置』の構成)」と本願補正発明の「印刷制御装置」とは、「情報処理装置と通信可能」である点及び「印刷部に出力画像を出力して印刷を行わせる」点で一致する。

(4)引用発明の「第1の画像生成手段(印刷処理プログラム)」は、印刷装置が「情報処理装置」からの「印刷ジョブ(印刷データ)」を「入力(受信)」すると起動し、該「入力され」た「印刷ジョブ」を画像メモリに展開し、「印字部(プリンタ)」を制御しながら、該「出力画像(画像メモリの内容)」を用紙に印刷させるから、本願補正発明の「第1の画像生成手段」と、「前記情報処理装置から入力される印刷ジョブから、前記印刷部で印刷を行うための出力画像を生成する」点で一致する。

(5)引用発明において、前記「第1の画像生成手段(印刷処理プログラム)」が、前記「情報処理装置」から入力される「印刷ジョブ」から、前記「第2の画像生成手段(プリンタ)」で印刷を行うための「出力画像」を生成し、前記「第2の画像生成手段(プリンタ)」を制御しながら、該「出力画像」を用紙に印刷させると、前記「印刷終了出力手段(印刷状態検出処理プログラム)」は、前記「第1の画像生成手段」から「印刷ジョブ」の発信元アドレスと「印刷ジョブの印刷ジョブ名(印刷データ名称)」を取得し、該発信元アドレスの「情報処理装置」に対して印刷開始通知と該「印刷ジョブ名」を「出力(伝送)」し、次に、前記「第2の画像生成手段(状態情報入出力機構)」を監視し、各用紙の排紙毎に、用紙の排紙開始の検出から該用紙の排紙完了の検出までの間前記「第2の画像生成手段(印刷状態検出装置)」で検出された用紙幅、印刷イメージ、送紙長を前述の「情報処理装置」に伝送し続ける処理を、前記印刷処理プログラムから印刷終了が通知されるまで繰り返し、前記印刷処理プログラムは、「印刷ジョブ」中の印刷の終了を示すデータを検出し、該「印刷ジョブ」の印刷を行うための前記「第2の画像生成手段(プリンタ)」の制御を終了したならば、前記印刷状態検出処理プログラムに印刷終了を通知し、前記「印刷終了出力手段(印刷状態検出処理プログラム)」は、印刷処理プログラムから印刷終了が通知されたならば、前記「情報処理装置」に対して印刷終了を通知するようになされているから、「第2の画像生成手段」で印刷を行うための「出力画像」が前記「第1の画像生成手段」によって1ページ生成されると、該生成された1ページ分の「出力画像」は用紙に印刷されて印刷イメージとなり、この用紙における印刷イメージは、複数ページの印刷が行われ、排紙の開始・終了が繰り返される場合は、各用紙の排紙毎に、用紙の排紙開始の検出から該用紙の排紙完了の検出までの間前記「第2の画像生成手段」で検出されて前述の「情報処理装置」に伝送し続けられ、ディスプレイ装置などの出力装置と対印刷装置の通信装置とから構成されている前記「情報処理装置」において、「1ページ分の表示画像(各ページの印刷イメージ)」を繰り返し重ね合わせて前記ディスプレイ装置などの出力装置に表示されるといえる。
したがって、引用発明の「第2の画像生成手段(プリンタ、印刷状態検出装置、状態情報入出力機構)」と本願補正発明の「前記第1の画像生成手段によって1ページ分の前記出力画像が生成されると、該生成された1ページ分の出力画像から、前記情報処理装置の表示部で表示可能な、前記出力画像に対応し且つ前記出力画像より低解像度の1ページ分の表示画像を生成する第2の画像生成手段」とは、「前記第1の画像生成手段によって1ページ分の前記出力画像が生成されると、該生成された1ページ分の出力画像から、前記情報処理装置の表示部で表示可能な、前記出力画像に対応する1ページ分の表示画像を生成する」点で一致する。

(6)引用発明において、印刷動作状態検出手段は、印刷された用紙における各葉毎の排紙開始及び排紙終了を含む排紙動作状態、印刷動作状態、印刷イメージを取得するものであり、状態情報入出力機構は、「印刷部(プリンタ)」における排紙動作状態、印刷動作状態、印刷イメージを検出するものであり、印刷状態検出処理プログラムにより監視され、該印刷状態検出処理プログラムに、各用紙の排紙毎に、用紙の排紙開始の検出と該用紙の排紙完了の検出を知らせるものであるから、引用発明の「印刷終了検知手段(状態情報入出力機構及び印刷動作状態検出手段)」と本願補正発明の「印刷終了検知手段」とは、「前記1ページ分の出力画像の前記印刷部による印刷が終了したことを検知する」点で一致する。

(7)ア 引用発明において、
状態情報伝送手段は、印刷中の印刷を指示したユーザが利用中の「情報処理装置」に対して、排紙動作状態、印刷動作状態、印刷イメージを、リアルタイムに伝送するものであり、かつ、前記印刷装置において、前記「情報処理装置」におけるユーザの指示に基づいて印刷が行われたならば、「第1の画像生成手段」によって「1ページ分の出力画像」が生成されると、該「生成された1ページ分の出力画像」から、前記「情報処理装置の表示部」で表示可能な、前記「出力画像」に対応する「1ページ分の表示画像」が生成され(上記(5)参照。)、前記「印刷終了検知手段(印刷動作状態検出手段)」により、該印刷の排紙動作状態、印刷動作状態、印刷イメージを取得して、それらの状態を、該印刷を指示したユーザが利用中の前記「情報処理装置」にリアルタイムに伝送するものであって、それらの情報を、「情報処理装置」が受け取ると、その印刷状態表示手段により、該印刷装置の排紙動作および排紙された用紙における印刷イメージをリアルタイムに表示でき、ここで、複数ページの印刷が行われ、排紙の開始・終了が繰り返される場合は、「1ページ分の表示画像(各ページの印刷イメージ)」を繰り返し重ね合わせて表示できるようになっているものであるから、上記状態情報伝送手段は、「1ページ分の出力画像」の印刷が終了し「印刷終了検知手段」が「1ページ分の出力画像」の印刷が終了したことを検知した場合、前記「1ページ分の表示画像」が前記「情報処理装置」において表示されるように、前記「1ページ分の表示画像」を前記「情報処理装置」にリアルタイムに出力するものであるといえる。
また、印刷状態検出処理プログラムは、前記印刷処理プログラムから「印刷ジョブ(印刷データ)」の発信元アドレスと「印刷ジョブ名(印刷データ名称)」を取得し、該発信元アドレスの「情報処理装置」に対して印刷開始通知と該「印刷ジョブ名」を伝送するものであり、かつ、引用発明は、印刷装置が印刷完了や印刷開始や各ページの印刷の開始や完了などの印刷状態通知を、該印刷出力を指示した情報処理装置に通知し、これらの印刷状態通知を情報処理装置のディスプレイ画面に表示するのものを前提にしているから、上記印刷状態検出処理プログラムは、「印刷ジョブの印刷ジョブ名を情報処理装置において表示されるように、前記情報処理装置に出力する」ものであるといえる。
そうすると、引用発明の「印刷終了出力手段(状態情報伝送手段及び印刷状態検出処理プログラム)」は、「1ページ分の出力画像」の印刷が終了し「印刷終了検知手段」が「1ページ分の出力画像」の印刷が終了したことを検知した場合、前記「1ページ分の表示画像」が前記「情報処理装置」において表示されるように、前記「1ページ分の表示画像」を前記「情報処理装置」にリアルタイムに出力するとともに、印刷開始通知と「印刷ジョブの印刷ジョブ名」とを「情報処理装置」において表示されるように、前記「情報処理装置」に出力するものであるといえる。

イ 本願補正発明の「前記印刷終了検知手段が前記1ページ分の出力画像の印刷が終了したことを検知した場合、該印刷された1ページ分の出力画像のページ番号及び前記印刷ジョブの印刷ジョブ名を含み且つ該検知に応じて取得された終了情報と、前記1ページ分の表示画像と、が前記情報処理装置において表示されるように、前記1ページ分の表示画像と、前記終了情報と、を対応付けて前記情報処理装置に出力する印刷終了出力手段」との事項は、次の(ア)及び(イ)のいずれにも解し得るところ、本件補正前においては「前記印刷終了検知手段が前記1ページ分の出力画像の印刷が終了したことを検知した場合、前記1ページ分の表示画像と共に、前記1ページ分の出力画像の印刷の終了情報を前記情報処理装置に出力する印刷終了出力手段」と記載されていたから、次の(ア)のとおりに解すると、「前記…が…検知」した場合、「前記…を…に」出力するとの本件補正前の「出力」のタイミングを特定する「前記印刷終了検知手段が前記1ページ分の出力画像の印刷が終了したことを検知した場合、」の記載が、本件補正後では、「前記…が…検知」した場合、「該…が…前記情報処理装置」において表示されるとの「表示」のタイミングを特定する記載に変わってしまい、平成14年法律第24号改正附則第2条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項第2号の「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものでなくなってしまう。
したがって、上記1(2)エのとおり、本件補正は、本件補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項について限定するものと解して、すなわち次の(イ)のとおり解して以下対比する。
(ア)「前記印刷終了検知手段が前記1ページ分の出力画像の印刷が終了したことを検知した場合、該印刷された1ページ分の出力画像のページ番号及び前記印刷ジョブの印刷ジョブ名を含み且つ該検知に応じて取得された終了情報と、前記1ページ分の表示画像と、が前記情報処理装置において表示される」ように、「前記1ページ分の表示画像と、前記終了情報と、を対応付けて前記情報処理装置に出力」する「印刷終了出力手段」
(イ)「前記印刷終了検知手段が前記1ページ分の出力画像の印刷が終了したことを検知した場合、前記1ページ分の表示画像と、前記終了情報と、を対応付けて前記情報処理装置に出力する手段」であって、かつ、「該印刷された1ページ分の出力画像のページ番号及び前記印刷ジョブの印刷ジョブ名を含み且つ該検知に応じて取得された終了情報と、前記1ページ分の表示画像と、が前記情報処理装置において表示されるように、前記情報処理装置に出力する手段」である「印刷終了出力手段」

ウ 上記ア及びイからして、引用発明の「印刷終了出力手段」と本願補正発明の「前記印刷終了検知手段が前記1ページ分の出力画像の印刷が終了したことを検知した場合、該印刷された1ページ分の出力画像のページ番号及び前記印刷ジョブの印刷ジョブ名を含み且つ該検知に応じて取得された終了情報と、前記1ページ分の表示画像と、が前記情報処理装置において表示されるように、前記1ページ分の表示画像と、前記終了情報と、を対応付けて前記情報処理装置に出力する印刷終了出力手段」とは、「前記印刷ジョブの印刷ジョブ名と、前記1ページ分の表示画像と、が前記情報処理装置において表示されるように、前記1ページ分の表示画像と、前記印刷ジョブの印刷ジョブ名と、を前記情報処理装置に出力する」点で一致し、引用発明の「前記印刷ジョブの印刷ジョブ名」と本願補正発明の「前記印刷ジョブの印刷ジョブ名」とは「前記印刷終了検知手段が前記1ページ分の出力画像の印刷が終了したことを検知した場合、前記情報処理装置において表示される」点で一致し、引用発明の「前記1ページ分の表示画像」と本願補正発明の「前記1ページ分の表示画像」とは、同じく「前記印刷終了検知手段が前記1ページ分の出力画像の印刷が終了したことを検知した場合、前記情報処理装置において表示される」点で一致する。

(8)上記(1)ないし(7)によれば、本願補正発明と引用発明とは、
「複数ページの印刷出力を指示する印刷ジョブを発行する情報処理装置と通信可能であり、印刷部に出力画像を出力して印刷を行わせる印刷制御装置であって、
前記情報処理装置から入力される印刷ジョブから、前記印刷部で印刷を行うための出力画像を生成する第1の画像生成手段と、
前記第1の画像生成手段によって1ページ分の前記出力画像が生成されると、該生成された1ページ分の出力画像から、前記情報処理装置の表示部で表示可能な、前記出力画像に対応する1ページ分の表示画像を生成する第2の画像生成手段と、
前記1ページ分の出力画像の前記印刷部による印刷が終了したことを検知する印刷終了検知手段と、
前記印刷ジョブの印刷ジョブ名と、前記1ページ分の表示画像とが前記情報処理装置において表示されるように、前記1ページ分の表示画像と、前記印刷ジョブの印刷ジョブ名と、を前記情報処理装置に出力する印刷終了出力手段と
を備え、
前記印刷ジョブの印刷ジョブ名と、前記1ページ分の表示画像とは、前記印刷終了検知手段が前記1ページ分の出力画像の印刷が終了したことを検知した場合、前記情報処理装置において表示される印刷制御装置。」である点で一致し、次の点で相違する。

相違点1:
本願補正発明では、前記印刷終了出力手段が、前記情報処理装置において表示されるように、前記情報処理装置に出力するものに、前記印刷ジョブの印刷ジョブ名、前記1ページ分の表示画像に加え、「該印刷ジョブ名を含み」、「該印刷された1ページ分の出力画像のページ番号」も含み、且つ「該検知に応じて取得」された「終了情報」も含んでおり、これらを「対応付けて」、前記印刷終了検知手段が前記1ページ分の出力画像の印刷が終了したことを検知した場合、出力するのに対して、
引用発明では、前記印刷終了出力手段は、前記1ページ分の表示画像は、リアルタイムに、すなわち前記1ページ分の出力画像の印刷と同期して前記情報処理装置に出力しており、前記印刷ジョブの印刷ジョブ名(該印刷データ名称)は、印刷開始通知とともに前記情報処理装置に出力(伝送)しており、かつ、出力画像のページ番号については、前記情報処理装置に出力しているかどうかも不明である点。

相違点2:
前記1ページ分の表示画像が、本願補正発明では、「前記出力画像より低解像度の」ものであるのに対して、引用発明においては、その解像度を前記出力画像の解像度と比較した際どちらの解像度が低いか不明である点。

5 判断
上記相違点1及び2について検討する。
(1)相違点1について
ア 引用発明は、印刷装置が、印刷完了や印刷開始や各ページの印刷の開始や完了などの印刷状態通知を、該印刷出力を指示した情報処理装置に通知する従来のシステムは、
これらの印刷の開始や完了などの印刷状態通知を通知する時点は、印刷出力を指示した情報処理装置が、文書データから変換された、印刷データの内容を表現する印刷データ名称及び印刷内容を示す印刷データ本体からなり、前記プリンタで印刷する内容が記述されている印刷データの送出を完了した時点や印刷装置が前記印刷データの印刷装置内のメモリへの描画を完了した時点であったので、印刷装置における排紙動作と情報処理装置への印刷状態通知が時間的に正確に一致していないという第1の問題点と、
これらの印刷状態通知は、状態を示す文字列を情報処理装置のディスプレイ画面の下部に表示することにより為されていたので、文字列のみで通知されるため、印刷装置で実際に印刷さている状態を、該印刷出力を指示した情報処理装置側でユーザが確認することは難しく、印刷装置で実際に印刷された用紙の状態を、情報処理装置側で正確に知ることができないという第2の問題点とがあったので、
かかる第1の問題点及び第2の問題点を解決し、印刷装置における印刷出力の過程の状態を正確に情報処理装置に通知し、印刷を指示したユーザが、印刷結果の確認を情報処理装置側において容易かつ正確に行なえるようにすることを目的としたものである。

イ 引用発明は、具体的には、
受信した印刷データを画像メモリに展開し、前記プリンタを制御しながら、該画像メモリの内容を用紙に印刷させ、該発信元アドレスの情報処理装置に対して印刷開始通知と該印刷データ名称を伝送し、
次に、各用紙の排紙毎に、用紙の排紙開始から該用紙の排紙完了までの間印刷イメージを情報処理装置に伝送し続ける処理を、印刷終了まで繰り返し、該印刷データの印刷を行うためのプリンタの制御が終了したならば、前記情報処理装置に対して印刷終了を通知するようになして、
複数ページの印刷が行われ、排紙の開始・終了が繰り返される場合は、各ページの印刷イメージを繰り返し重ね合わせて表示でき、印刷装置の排紙動作と情報処理装置への印刷状態通知を時間的に正確に一致させ、
また、印刷装置で実際に印刷された状態を、情報処理装置側で知ることができるようにしたものである。

ウ 上記アによれば、各ページの印刷の開始や完了の印刷状態を情報処理装置に通知することは、引用発明が前提とする従来技術であり、上記イによれば、引用発明は、まず、印刷データ名称をその印刷データの印刷開始通知と同時に情報処理装置に伝送し、次に、各用紙の排紙毎に、印刷イメージをリアルタイムで情報処理装置に伝送し、前記印刷データの印刷が終了したならば、最後に、情報処理装置に印刷終了通知を伝送するようにしているが、上記ア及びイからして、要は、その情報処理装置への通知の伝送タイミングが、印刷装置の排紙動作と時間的に正確に一致していれば上記第1の問題点を解決することが可能であり、その情報処理装置への通知する情報に各ページの印刷イメージが含まれ、これが情報処理装置において表示されれば上記第2の問題点を解決することが可能であることは当業者に自明である。

エ また、引用例2(上記3(2)参照。)には、「ページ毎の返信用情報にもドキュメント名を含む」技術事項(【0048】及び図2参照。)、「印刷ジョブの処理状況を監視し、『1ページ目の印刷が終了しました』との処理メッセージをディスプレイ装置に表示させる」技術事項(【0064】参照。)、「ページ毎の返信用情報にドキュメント名及びページ番号を含む」技術事項(【0104】及び図19参照。)」「各印刷ページ毎に返信用情報を発行するため、印刷ジョブの進捗状況をページ単位で監視する」技術事項(【0072】参照。)、「通信トラフィックが増加している場合は、返信用情報を間引き発行させる」技術事項(【0091】参照。)、「返信用情報の返信について、エンジン制御部からの通知を待って通知する」技術事項(【0111】、【0121】、【0129】?【0135】参照。)などが記載されている。

オ 上記アないしエからして、引用発明において、前記印刷終了出力手段が、前記1ページ分の表示画像を前記情報処理装置に出力するタイミングを、前記印刷終了検知手段が前記1ページ分の出力画像の印刷が終了したことを検知した場合として、通信トラフィックの増加を防止し、かつ、前記情報処理装置において表示されるように前記情報処理装置に出力するものに「該印刷された1ページ分の出力画像のページ番号」と「該検知に応じて取得された終了情報」とを加え、「該印刷された1ページ分の出力画像のページ番号及び前記印刷ジョブの印刷ジョブ名」を該「終了情報」に含め、これを前記1ページ分の表示画像と対応付けて前記情報処理装置に出力し、前記情報処理装置において表示されるようにすること、すなわち、引用発明において、上記相違点1に係る本願補正発明の構成となすことは、当業者が引用例2に記載された事項に基づいて容易になし得た程度のことである。

(2)相違点2について
引用発明は、排紙された用紙における印刷イメージをリアルタイムに表示することにより、印刷装置で実際に印刷された状態を、前記情報処理装置側で知ることができるようにしたものである。
ここで引用発明の「1ページ分の表示画像」は、その解像度を高くすれば情報処理装置への伝送に時間がかかり、反対にその解像度を低くすればより高速で伝送できることは当業者に自明である。
また、引用例1の「図10、図11、または図12に示す印刷状態表示ウィンドウ1010を表示する。…排紙開始と用紙幅のデータを受信したならば(1030)、印刷状態表示ウィンドウ中に、該用紙幅に合わせた用紙端のイメージを、図10(a)のように表示する(1040)。次に、印刷イメージと送紙長のデータを受信したならば(1050)、該送紙長に従って、印刷イメージのデータを基にして、印刷装置200から排出される用紙のイメージを、図10(b)のように表示していく(1060)。そして、排紙終了のデータを受信したならば(1070)、用紙端のイメージを、図10(c)のように表示する(1080)。なお、複数ページの印刷が行われ、排紙の開始・終了が繰り返される場合は、図12に示すように各ページの印刷イメージを繰り返し重ね合わせて表示する。なお、これらの用紙の表示は、デフォルトでは、実際の用紙サイズの1/4の縮小スケールで表示するが、この拡大・縮小スケールの値は変更可能である。」(上記3(1)カ【0031】参照。)の記載及び図12の記載からみて、引用発明の「1ページ分の表示画像」の表示は、「情報処理装置の表示部」に表示した表示ウィンドウに表示でき、印刷装置で実際に印刷された状態を確認できる解像度であれば十分であり、縮小スケールでの表示でよいものである。
したがって、引用発明において、「1ページ分の表示画像」を、通信トラフィックの増加の防止(上記(2)オ参照。)を考慮しつつより高速で「情報処理装置」へ伝送し、「情報処理装置の表示部」によりリアルタイムに表示できるようにするために、表示ウィンドウに縮小スケールで表示して実際に印刷された状態を確認できる程度の低い解像度のものとなし、「前記出力画像より低解像度の」ものとすること、すなわち、引用発明において、上記相違点2に係る本願補正発明の構成となすことは、当業者が引用発明1、引用例1に記載された事項及び引用例2に記載された事項に基づいて容易になし得た程度のことである。

(3)第2の画像生成手段について
本願補正発明の第2の画像生成手段は「前記第1の画像生成手段によって1ページ分の前記出力画像が生成されると、該生成された1ページ分の出力画像から、前記情報処理装置の表示部で表示可能な、前記出力画像に対応し且つ前記出力画像より低解像度の1ページ分の表示画像を生成する」ものであるところ、引用発明では、具体的には、受信した印刷データを画像メモリに展開し、前記プリンタを制御しながら、該画像メモリの内容を用紙に印刷させ、用紙の排紙開始から該用紙の排紙完了までの間、排紙された用紙における印刷イメージを印刷状態検出装置で検出して生成されたものであるのに対して、本願明細書の発明の詳細な説明に記載されている発明の実施の形態では、具体的には、印刷部に出力して印刷を行わせた用紙上の出力画像ではなく、印刷部に出力する出力画像から、印刷を介することなく、表示画像を生成するものである点で、異なるものであるが、この点が本願補正発明の構成として特定されたとしても、「印刷部に出力する出力画像から、印刷を介することなく、表示画像を生成する」技術事項は、引用例3に記載されている(上記3(3)参照。)から、この点は、当業者が引用例3に記載された事項に基づいて容易になし得た程度のことである。

(4)効果について
本願補正発明の奏する効果は、引用発明の奏する効果、引用例1に記載の事項の奏する効果、引用例2に記載の事項の奏する効果及び引用例3に記載の事項の奏する効果から、当業者が予測できた程度のものである。

(5)まとめ
以上のとおりであるから、本願補正発明は、当業者が引用例1に記載された発明、引用例1に記載された事項、引用例2に記載された事項及び引用例3に記載された事項に基づいて容易に発明をすることができたものである。
したがって、本願補正発明は、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

6 小括
以上のとおりであるから、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明について
1 本願発明
本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1ないし13に係る発明は、平成21年11月5日付け手続補正によって補正された明細書の特許請求の範囲の請求項1ないし13に記載された事項によって特定されるものであるところ、請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成21年11月5日付け手続補正によって補正された明細書及び図面の記載からみて、上記「第2〔理由〕1(1)」に本件補正前の請求項1として記載したとおりのものと認める。

2 引用例
原査定の拒絶の理由で引用された引用例及びその記載事項は、前記「第2〔理由〕3」に記載したとおりである。

3 対比・判断
本願補正発明は、上記「第2〔理由〕2」で述べたとおり、本願発明を特定するために必要な事項について限定を付加したものに相当する。
そうすると、本願発明の構成要件をすべて含みさらに限定を付加したものに相当する本願補正発明が、前記「第2〔理由〕5」に記載したとおり、当業者が引用例1に記載された発明、引用例1に記載された事項、引用例2に記載された事項及び引用例3に記載された事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も同様の理由により、当業者が引用例1に記載された発明、引用例1に記載された事項、引用例2に記載された事項及び引用例3に記載された事項に基づいて容易に発明をすることができたものである。

4 むすび
本願発明は、当業者が引用例1に記載された発明、引用例1に記載された事項、引用例2に記載された事項及び引用例3に記載された事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2011-04-11 
結審通知日 2011-04-15 
審決日 2011-04-26 
出願番号 特願2000-22283(P2000-22283)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (B41J)
P 1 8・ 575- Z (B41J)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 清水 督史名取 乾治  
特許庁審判長 小牧 修
特許庁審判官 菅野 芳男
笹野 秀生
発明の名称 印刷制御装置、印刷システム、印刷制御方法、記憶媒体  
代理人 永川 行光  
代理人 木村 秀二  
代理人 大塚 康弘  
代理人 下山 治  
代理人 大塚 康徳  
代理人 高柳 司郎  

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