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審決分類 審判 全部無効 出願日、優先日、請求日  A63F
審判 全部無効 2項進歩性  A63F
管理番号 1240061
審判番号 無効2007-800238  
総通号数 141 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2011-09-30 
種別 無効の審決 
審判請求日 2007-10-31 
確定日 2011-05-30 
訂正明細書 有 
事件の表示 上記当事者間の特許第3417553号「遊技機」の特許無効審判事件についてされた平成21年12月15日付け審決に対し、知的財産高等裁判所において審決取消の判決(平成22年(行ケ)第10043号 平成22年6月30日決定言渡)があったので、さらに審理のうえ、次のとおり審決する。 
結論 訂正を認める。 特許第3417553号の請求項1に係る発明についての特許を無効とする。 審判費用は、被請求人の負担とする。 
理由 第1.手続の経緯
本件特許は,特願平9-334984号(以下「P1出願」という。)及び特願平10-251528号(以下「P2出願」といい,P1出願に基づく優先権主張がされている。)に基づく優先権を主張して出願された特願平10-318954号(以下「原出願」といい,P1出願及びP2出願に基づく優先権主張がされている。)の一部を特許法44条1項の規定により新たな出願とした特願2000-306285号(P1出願及びP2出願に基づく優先権主張がされている。)の特許であり,P1出願からの主立った経緯は次のとおりである。

平成 9年11月19日 P1出願
平成10年 9月 4日 P2出願
平成10年11月10日 原出願
平成12年10月 5日 本件出願
平成15年 4月11日 特許第3417553号として設定登録(請求項 数1)
平成15年12月15日?同月17日 特許異議申立(異議2003-73 047)
平成16年 8月19日 訂正請求(書面には同月18日の日付が記載され ている。)
平成17年 3月31日 訂正を認めた上で,請求項1に係る特許を維持す る旨の決定

平成19年10月31日 請求人より請求項1の特許に対して本件審判請求 (書面には同月29日の日付が記載されている。)
平成20年 1月21日 被請求人より答弁書提出
平成20年 3月21日 被請求人より証人尋問申立書及び尋問事項書提出
平成20年 5月13日 被請求人より上申書提出
平成20年 5月23日 請求人より上申書提出(書面には同月21日の日 付が記載されている。)
平成20年 5月30日 請求人より上申書及び上申書(2)提出
平成20年 5月30日 被請求人より口頭審理陳述要領書,上申書(1) ?(3),証人尋問申立書及び尋問事項書提出
平成20年 5月30日 証人尋問及び口頭審理を実施(証人尋問及び口頭 審理の一部期間において,無効2007-800 167及び無効2007-800181と併合し た)
平成20年 7月 1日 被請求人より意見書提出(書面には6月30日の 日付が記載されている。)
平成20年 7月 8日 請求人より意見書提出(書面には6月30日の日 付が記載されている。)
平成20年10月15日 審決(特許第3417553号の請求項1に係る 発明についての特許を無効とする。)

平成20年11月26日 審決取消訴訟の提起(被請求人による)(平成2 0年(行ケ)10447号)
平成21年 2月20日 訂正の審判請求(訂正2009-390017号 )
平成21年 2月27日 特許法181条2項の規定に基づく決定(特許庁 が無効2007-800238号事件について平 成20年10月15日にした審決を取り消す。)
平成21年 3月 5日(3月9日発送) 訂正請求のための期間指定通知平成21年 3月12日 被請求人より上申書提出
平成21年 3月19日 訂正請求
平成21年 4月27日 請求人より弁駁書提出
平成21年 6月17日 被請求人より答弁書提出
平成21年 6月26日 被請求人より上申書提出
平成21年 7月 3日 被請求人より上申書提出
平成21年 7月 8日 被請求人より上申書提出
平成21年12月15日 審決(特許第3417553号の請求項1に係る 発明についての特許を無効とする。)

平成22年 2月 5日 審決取消訴訟の提起(被請求人による)(平成2 2年(行ケ)10043号)
平成22年 5月 6日 訂正の審判請求(訂正2010-390044号 )
平成22年 6月30日 特許法181条2項の規定に基づく決定(特許庁 が無効2007-800238号事件について平 成21年12月15日にした審決を取り消す。)平成22年 7月13日(7月15日発送) 訂正請求のための期間指定通 知
平成22年 7月26日 訂正請求
平成22年 9月 2日 請求人より弁駁書提出

なお,被請求人は平成22年7月13日付け訂正請求のための期間指定通知に対して訂正請求をしなかったので,被請求人が行った平成22年5月6日付けの訂正審判請求(訂正2010-390044号)は,特許法134条の3第5項の規定により,当該期間の末日である平成22年7月26日に,その訂正審判の請求書に添付された訂正した明細書,特許請求の範囲を援用した訂正請求とみなされた。

第2.当事者の主張
1.請求人の主張
本件の請求項1に係る発明(以下「本件発明」といい,その特許を「本件特許」という。)はP1出願の願書に最初に添付した明細書又は図面に記載されていないので,P1出願に基づく優先権主張は成立せず,特許性を論ずる上での出願日は,P2出願がされた平成10年9月4日である。
本件発明は,甲第12号証?甲第15号証の2に記載された発明に基づいて,又はこれら発明及び本件出願前に公然実施されたパチスロ機「ハナビ」に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであって,本件特許は特許法29条2項の規定に違反してされた特許であるから,同法123条1項2号の規定に該当し無効とされるべきである。
平成22年7月26日付け訂正請求書による訂正(以下「本件訂正」という。)は,後述する<訂正事項a4>が不明確なものであり,また新規事項を追加するものであるから,特許法134条の2第5項で準用する同法126条3項の規定に違反するものであり,訂正の要件を欠く不適法なものである。また,本件訂正が認められたとしても,本件訂正発明は,進歩性を有さず,明確性要件に違反するものである。

2.被請求人の主張
本件発明の出願日が平成10年9月4日であることは認めるが,本件特許は特許法29条2項の規定に違反してされた特許ではない。

(訂正前の発明に対して)
本件発明と甲第12号証記載の発明(以下「甲12発明」という。)は以下の3点において相違し,これら相違点は甲第13号証?甲第15号証の2及び公然実施された「ハナビ」によっても容易想到ということはできない。
〈相違点ア〉本件発明においては,報知情報が各入賞態様に対してその成立を表す情報が複数存在するものであり,停止手段の停止検出時に行われる前記発光手段による発光制御および前記音発生手段による出音からなる報知であるのに対して,甲12発明においてはこの点が明確でない点。
〈相違点イ〉本件発明においては,予め定められた複数種類の発光態様の中から発光態様を選択して選択された発光態様で光源を発光制御する発光制御手段が,入賞態様決定手段によって決定された入賞態様およびその時の遊技状態に応じて,抽出乱数値によって発光態様を選択し,その時の遊技状態が特定の遊技状態である場合には,前記入賞態様決定手段によって決定された入賞態様にかかわらず常に特定の発光態様を選択する発光態様選択テーブルと,前記発光態様選択テーブルを参照して選択された発光態様で前記光源を発光制御する発光制御手段であるのに対し,甲12発明においてはそのような構成ではない点。
〈相違点ウ〉本件発明においては,効果音を出音する音発生手段が,予め定められた複数種類の効果音の中から前記光源の発光態様に応じた効果音を選択し,前記光源の発光態様が前記特定の発光態様である場合には特定の出音態様の効果音を選択する音選択テーブルと,前記音選択テーブルを参照して選択された効果音を出音する音発生手段であるのに対し,甲12発明においてはそのような構成ではない点。
「ハナビ」が行う内部制御については,ROMを解析しなければ判明せず,同ROMは厳重に秘密管理されているから,「ハナビ」が製造販売されることにより公然実施されたとしても,公然実施と認定できるのは,遊技者が容易に知り得る形態にとどまり,ROM解析をしなければ知り得ない事項まで含めて公然実施とは認定できない。
「パチスロ必勝ガイド」1999年2月号(平成10年12月25日国会図書館受入)の93頁に「ビッグ中の演出はナシ!」とあるけれども,「常にナシ!」と記載されているのではなく,ビッグ中に常に演出がないことはROM解析をしなければ判明しない。

(訂正,および訂正後の発明に対して)
訂正明細書等には,報知態様の選択に用いられる数値である「抽選値」が記載されており,「抽選値の情報」という表現は,確認的な重複記載に過ぎない。そのため,訂正明細書等には,「前記抽出乱数値によって一の発光態様を決定するための抽選値の情報を有する複数種類のデモ抽選テーブル」が記載されており,本件訂正は,新規事項を追加するものではない。
また,甲第13号証の8頁の表および甲第14号証の41頁の表は,遊技状態および入賞態様の情報を有しており,訂正後発明の「デモ抽選テーブル」に対応するものではない。更に,甲第13号証乃至甲第15号証には,デモ抽選テーブルを選択するための「デモ抽選テーブル選択テーブル」の構成は記載されていない。
更に,訂正後発明においては,ボーナスゲーム中を除けば,入賞態様毎に異なるデモ抽選テーブルが対応しているから,すべての入賞態様を知ることができるのであり,また,遊技状態が異なれば,入賞態様とデモ抽選テーブルとのすべての対応が同一ではないから,現在行われている遊技状態が何であるかを知ることができるのである。

4.当事者の提出した書証
当事者の提出した書証は以下のとおりである。
甲第1号証:特許原簿
甲第2号証:本件特許公報
甲第3号証:異議2002-71307の特許決定公報
甲第4号証:平成16年8月18日付け訂正請求書
甲第5号証:異議2002-71307における平成16年8月18日付け 意見書
甲第6号証:P1出願の当初明細書及び図面
甲第7号証:P2出願の当初明細書及び図面
甲第8号証:原出願の公開公報
甲第9号証:基準日時系列表
甲第10号証:東京高裁平成14年(行ケ)539号判決要旨
甲第11号証:アルゼ株式会社第26期有価証券報告書
甲第12号証:特開平8-117390号公報
甲第13号証:「パチスロ攻略マガジン」1998年4月号の表紙及び4? 8頁(平成10年4月1日 株式会社双葉社発行)
甲第14号証:「パチスロ必勝ガイド」1998年10月号の表紙,裏表紙 ,2?5頁及び40?41頁(株式会社白夜書房発行 国立 国会図書館平成10年8月21日受入)
甲第15号証:「必勝パチスロファン」1998年10月号の表紙,裏表紙 ,2?7頁及び同誌同年11月号の表紙及び裏表紙(株式会 社白夜書房発行 国立国会図書館にて10月号は平成10年 9月2日受入,11月号は同年10月7日受入)
甲第15号証の2:特開平8-280873号公報
甲第16号証:「パチスロ必勝本SPECIAL」2000年5月号増刊の 表紙,70?71頁及び他2頁(2000年5月15日辰巳 出版株式会社発行)
甲第17号証:「パチスロ大図鑑1964?2000」の表紙,裏表紙,奥 付及び10?15頁(2007年5月21日株式会社白夜書 房発行)
甲第18号証:「ハナビ」のマシン語プログラム
甲第19号証:「ハナビ」の逆アセンブルリスト(注釈付)
甲第20号証:本件発明と「ハナビ」の対照表
甲第21号証:田中正彦の陳述書
甲第22号証:田中正彦の陳述書
甲第23号証:田中正彦の陳述書

乙第1号証:「ハナビ」の遊技機本体内部の写真
乙第2号証:「ハナビ」の取扱説明書
乙第3号証:健全化対策実施要綱
乙第4号証:四訂版 風営適正化法関係法令集に掲載された保証書の書式
乙第5号証:サンダーVの販売台数に関する資料
乙第6号証:サンダーVのパンフレット
乙第7号証:別所直鋼の陳述書
乙第8号証:磯山裕一の陳述書
乙第9号証:福田貞夫の陳述書
乙第10号証:並木利夫の陳述書
乙第11号証の1?乙第11号証の16:サンダーVの販売台数について, 被請求人から株式会社メーシー販売への通知書
乙第12号証:売買契約書
乙第13号証:約款
乙第14号証:畠山裕明の陳述書
乙第15号証:福田貞夫の陳述書
乙第16号証:サンダーVの取扱説明書
乙第17号証:別所直鋼の陳述書
乙第18号証:平成13年6月5日付沖縄本部営業社員からの市場調査の報 告,FAX送信文書
乙第19号証:平成12年11月21日付沖縄本部営業社員からの新規機種 「大花火-30」についての稼働率の報告,FAX送信文書乙第20号証:平成14年5月付パチスロ機「バベル」売買契約書
乙第21号証:平成12年2?9月パチスロ機「大花火-30」「サンダー V-30」「アステカ-30」のリース注文書
乙第22号証:塚越繁の陳述書
乙第23号証:塚越繁の陳述書
乙第24号証:長沢幸男の陳述書
乙第25号証:別所直鋼の陳述書
乙第26号証:風営適正化法関係法令集 四訂版,表紙,85,102,1 38頁及び奥付
乙第27号証:風営適正化法関係法令集 四訂版,表紙,244,277頁 及び奥付
乙第28号証:長沢幸男の陳述書
乙第29号証:長沢幸男の陳述書

第3 訂正請求について
1.訂正請求の内容
平成22年7月26日の訂正請求は,本件特許発明の明細書(平成16年8月19日付け訂正請求書に添付の明細書,以下「特許明細書」という。)を,訂正請求書に添付した訂正明細書によって訂正しようとするものであって,次の事項を訂正内容とするものである。

(1)訂正事項a
特許請求の範囲の【請求項1】を
「種々の図柄を可変表示する可変表示装置と,前記図柄を照明する光源と,複数の遊技の入賞態様の中から乱数値によって1つの入賞態様を決定する入賞態様決定手段と,前記可変表示装置の可変表示を停止させる停止手段と,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた報知情報を報知する報知手段とを備えて構成される遊技機において,
前記報知情報は,前記各入賞態様に対してその成立を表す報知情報が複数存在し,
前記報知手段は,前記入賞態様決定手段によって決定された入賞態様およびその時の遊技状態に応じて,予め定められた複数種類の発光態様の中から前記乱数値とは異なる抽出乱数値によって発光態様を選択し,その時の遊技状態が特定の遊技状態である場合には,前記入賞態様決定手段によって決定された入賞態様にかかわらず常に特定の発光態様を選択する発光態様選択テーブルと,予め定められた複数種類の効果音の中から前記光源の発光態様に応じた効果音を選択し,前記光源の発光態様が前記特定の発光態様である場合には特定の出音態様の効果音を選択する音選択テーブルと,前記発光態様選択テーブルを参照して選択された発光態様で前記光源を発光制御する発光制御手段と,前記音選択テーブルを参照して選択された効果音を出音する音発生手段とを備え,
前記発光態様選択テーブルは,予め定められた複数種類の発光態様の中から前記抽出乱数値によって一の発光態様を決定するための抽選値の情報を有する複数種類のデモ抽選テーブルと,前記複数種類のデモ抽選テーブルのうち,1つのデモ抽選テーブルを,その時の遊技状態および前記入賞態様決定手段によってその時に決定されている前記入賞態様に応じて選択し,その時の遊技状態が特定の遊技状態である場合には,前記入賞態様決定手段によって決定された入賞態様にかかわらず常に,前記特定の発光態様についての抽選値の情報のみを有する特定のデモ抽選テーブルを選択するデモ抽選テーブル選択テーブルと,から構成されており,
前記デモ抽選テーブル選択テーブルは,ボーナス・ゲーム作動中を除く各遊技状態においては,入賞態様毎に異なるデモ抽選テーブルが対応し,かつ,遊技状態が異なれば,入賞態様とデモ抽選テーブルとのすべての対応が同一ではなく,
前記停止手段の操作検出時に行われる前記発光制御手段による発光制御および前記音発生手段による出音によって前記報知情報を報知することを特徴とする遊技機。」と訂正する。

(2)訂正事項b
特許明細書の段落【0011】を
「【課題を解決するための手段】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので,種々の図柄を可変表示する可変表示装置と,前記図柄を照明する光源と,複数の遊技の入賞態様の中から乱数値によって1つの入賞態様を決定する入賞態様決定手段と,前記可変表示装置の可変表示を停止させる停止手段と,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた報知情報を報知する報知手段とを備えて構成される遊技機において,前記報知情報は,前記各入賞態様に対してその成立を表す報知情報が複数存在し,前記報知手段は,前記入賞態様決定手段によって決定された入賞態様およびその時の遊技状態に応じて,予め定められた複数種類の発光態様の中から前記乱数値とは異なる抽出乱数値によって発光態様を選択し,その時の遊技状態が特定の遊技状態である場合には,前記入賞態様決定手段によって決定された入賞態様にかかわらず常に特定の発光態様を選択する発光態様選択テーブルと,予め定められた複数種類の効果音の中から前記光源の発光態様に応じた効果音を選択し,前記光源の発光態様が前記特定の発光態様である場合には特定の出音態様の効果音を選択する音選択テーブルと,前記発光態様選択テーブルを参照して選択された発光態様で前記光源を発光制御する発光制御手段と,前記音選択テーブルを参照して選択された効果音を出音する音発生手段とを備え,前記発光態様選択テーブルは,予め定められた複数種類の発光態様の中から前記抽出乱数値によって一の発光態様を決定するための抽選値の情報を有する複数種類のデモ抽選テーブルと,前記複数種類のデモ抽選テーブルのうち,1つのデモ抽選テーブルを,その時の遊技状態および前記入賞態様決定手段によってその時に決定されている前記入賞態様に応じて選択し,その時の遊技状態が特定の遊技状態である場合には,前記入賞態様決定手段によって決定された入賞態様にかかわらず常に,前記特定の発光態様についての抽選値の情報のみを有する特定のデモ抽選テーブルを選択するデモ抽選テーブル選択テーブルと,から構成されており,前記デモ抽選テーブル選択テーブルは,ボーナス・ゲーム作動中を除く各遊技状態においては,入賞態様毎に異なるデモ抽選テーブルが対応し,かつ,遊技状態が異なれば,入賞態様とデモ抽選テーブルとのすべての対応が同一ではなく,前記停止手段の操作検出時に行われる前記発光制御手段による発光制御および前記音発生手段による出音によって前記報知情報を報知することを特徴とする。」と訂正する。

2.訂正目的,新規事項の有無の検討
(1)訂正事項aについて
訂正事項aに含まれる訂正内容を,個別の訂正事項として列記し,その訂正目的及び新規事項の有無を検討すると以下のとおりである。

<訂正事項a1>
特許明細書の特許請求の範囲の請求項1の「乱数抽選によって複数の遊技の入賞態様の中から1つの入賞態様を決定する入賞態様決定手段」を「複数の遊技の入賞態様の中から乱数値によって1つの入賞態様を決定する入賞態様決定手段」と訂正する。

当該訂正は,訂正前の請求項1における「乱数抽選によって」を,「乱数値によって」と訂正し,その記載位置を訂正するものである。
この訂正は,後述する訂正事項a2において,発光態様を選択するための「抽出乱数値」を「前記乱数値とは異なる抽出乱数値」と限定することに伴い,入賞態様決定手段に関する記載について整合性を図るものであるから,明りょうでない記載の釈明を目的とするものであって,特許明細書に記載された事項の範囲内においてするものであり,実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない。

<訂正事項a2>
特許明細書の特許請求の範囲の請求項1の「予め定められた複数種類の発光態様の中から抽出乱数値によって発光態様を選択し」を「予め定められた複数種類の発光態様の中から前記乱数値とは異なる抽出乱数値によって発光態様を選択し」と訂正する。

当該訂正は,訂正前の請求項1における「抽出乱数値」を,「前記乱数値とは異なる抽出乱数値」と限定するものである。
「第2の実施形態」に関して,特許明細書の段落【0158】には「次に,RAM33を一定時間間隔でリフレッシュするためのカウンタから任意のタイミングでカウント値Cが抽出される(ステップ204)。」と記載され,同段落【0159】には「このカウント値Cは0?127の範囲で変化しており,抽出されたこのカウント値Cを用いて報知態様選択のための乱数抽選が行われる。つまり,このカウント値Cから,ステップ203で選択されたデモ抽選テーブルにおける最上段の抽選値Rが減算され,減算結果A(=C-R)の正負が判断される(ステップ205)。減算結果Aが負にならない場合には,次にテーブルの次段の抽選値が抽選値Rにセットされ(ステップ206),その後A-Rの減算が行われてその結果A(=A-R)の正負が判断される(ステップ207)。この演算は減算結果Aが負になるまで行われ,負になった場合にはその抽選値Rの欄のリールランプ消灯パターンが予兆報知される演出態様に選択される(ステップ208)。」と記載されている。
一方,「第1の実施形態」についての記載において,「第2の実施形態」と同一または相当する部分とされる乱数発生器36に関して,特許明細書の段落【0043】には「乱数発生器36は0?65535(=216)の範囲の乱数を発生するものとしている。」と記載されており,また,特許明細書の段落【0044】には「同テーブルによれば,入賞判定時に0?200の範囲にある乱数がサンプリング回路37によって抽出されれば,内部抽選結果は大当たり入賞となって「BB」当選フラグが立ち,201?380の範囲にある乱数がサンプリング回路37によって抽出されれば,内部抽選結果は中当たり入賞となって「RB」当選フラグが立つ。同様に,381?10000の範囲にある乱数が抽出されれば,各役の小当たり入賞当選フラグが立ち,10001?18000の範囲にある乱数が抽出されれば,「再遊技」当選フラグが立ち,18001?65535の範囲にある乱数が抽出されれば,「ハズレ」当選フラグが立つ。」と記載されている。
そうすると,特許明細書には,複数の遊技の入賞態様の中から1つの入賞態様を決定するための乱数値と予め定められた複数種類の発光態様の中から発光態様を選択するための抽出乱数値が異なるものであることが記載されていると認められるから,訂正事項a2は,特許明細書に記載された事項の範囲内において特許請求の範囲を減縮するものであって,実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない。

<訂正事項a3>
特許明細書の特許請求の範囲の請求項1の「前記音選択テーブルを参照して選択された効果音を出音する音発生手段とを備え,」の次に,「前記発光態様選択テーブルは,予め定められた複数種類の発光態様の中から前記抽出乱数値によって一の発光態様を決定するための抽選値の情報を有する複数種類のデモ抽選テーブルと,前記複数種類のデモ抽選テーブルのうち,1つのデモ抽選テーブルを,その時の遊技状態および前記入賞態様決定手段によってその時に決定されている前記入賞態様に応じて選択し,その時の遊技状態が特定の遊技状態である場合には,前記入賞態様決定手段によって決定された入賞態様にかかわらず常に,前記特定の発光態様についての抽選値の情報のみを有する特定のデモ抽選テーブルを選択するデモ抽選テーブル選択テーブルと,から構成されており,」を加入する。

当該訂正は,訂正前の請求項1における「発光態様選択テーブル」を「予め定められた複数種類の発光態様の中から前記抽出乱数値によって一の発光態様を決定するための抽選値の情報を有する複数種類のデモ抽選テーブルと,前記複数種類のデモ抽選テーブルのうち,1つのデモ抽選テーブルを,その時の遊技状態および前記入賞態様決定手段によってその時に決定されている前記入賞態様に応じて選択し,その時の遊技状態が特定の遊技状態である場合には,前記入賞態様決定手段によって決定された入賞態様にかかわらず常に,前記特定の発光態様についての抽選値の情報のみを有する特定のデモ抽選テーブルを選択するデモ抽選テーブル選択テーブルと,から構成されており,」と限定するものである。
特許明細書の段落【0143】には「デモ抽選テーブル選択テーブルおよびデモ抽選テーブルは,上記の入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて報知手段が点灯制御するリールバックランプ消灯パターンの種類を選択する報知態様選択手段を構成している。」と記載されており,同段落【0144】には「図37に示すデモ抽選テーブル選択テーブルは,遊技状態および当選フラグから図38?図40に示すNo.0?No.17のデモ抽選テーブルを選択するためのものである。」と記載されており,同【0146】には「例えば,GMLVSTSのビット2のデータが1(04H)にセットされ,FLGCTRのデータが07Hであれば,遊技状態は一般遊技中で当選フラグはBBになる。従って,その時のデモ抽選テーブルは,デモ抽選テーブル選択テーブルからNo.7のデモ抽選テーブルになる。このNo.7のデモ抽選テーブルは図39に示され,同テーブルに示される抽選値を使った後述する抽選により,リールランプ消灯パターンの種類が選択される。例えば,No.7のデモ抽選テーブルで抽選値18の欄の組合せが選択されると,リールランプ消灯パターンはパターン5になる。」と記載されており,図37には遊技状態(GMLVSTS)が「RB作動中」,「BB作動中」の場合には入賞態様決定手段によって決定された入賞態様(FLGCTR)にかかわらず常に特定のデモ抽選テーブル(テーブルNo.17)を選択することが図示され,図40には特定の発光態様(消灯パターン1)についての抽選値(128)のみを有するデモ抽選テーブル(No.17)が図示されている。
そうすると,特許明細書には訂正事項a3について記載されていると認められるから,訂正事項a3は,特許明細書に記載された事項の範囲内において特許請求の範囲を減縮するものであって,実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない。
なお,平成21年4月27日付け弁駁書(6?7頁)において,請求人は,「抽選値の情報」という発明特定事項は,特許明細書には開示されておらず,本件訂正は新規事項を追加するものである旨主張しているのでこの点について検討する。特許明細書の図38?40には,「抽選値」として数字が記載されており,それに対応して消灯パターンが記載されていることは明らかで,当該「抽選値」を用いて消灯パターンを決定することが特許明細書の段落【0158】?【0161】に記載されている。一方,「抽選値の情報」なる記載は特許明細書には存在しないが,「抽選値」が「情報」であることは自明なことであって,「抽選値の情報」は確認的な記載に過ぎず,これ以上の意味に解すべき余地もない。したがって,「抽選値の情報」という発明特定事項は特許明細書に記載されていないから本件訂正は新規事項を追加するものである,とすることはできない。

<訂正事項a4>
訂正事項a3の次に,「前記デモ抽選テーブル選択テーブルは,ボーナス・ゲーム作動中を除く各遊技状態においては,入賞態様毎に異なるデモ抽選テーブルが対応し,かつ,遊技状態が異なれば,入賞態様とデモ抽選テーブルとのすべての対応が同一ではなく,」を加入する。

当該訂正は,訂正前の請求項1における「前記デモ抽選テーブル選択テーブル」を「ボーナス・ゲーム作動中を除く各遊技状態においては,入賞態様毎に異なるデモ抽選テーブルが対応し,かつ,遊技状態が異なれば,入賞態様とデモ抽選テーブルとのすべての対応が同一ではなく,」と限定するものである。
特許明細書のデモ抽選テーブル選択テーブルを示す図37には,RB作動中及びBB作動中を除く一般遊技中,RB内部当り中及びBB内部当り中において,入賞態様毎に異なるデモ抽選テーブルが対応することが記載されている。また,一般遊技中における「入賞態様とデモ抽選テーブルとのすべての対応」(以下,「すべての対応」という。)は,RB内部当り中及びBB内部当り中の「すべての対応」と同一ではなく,更に,RB内部当り中とBB内部当り中を比較すると,「2枚チェリー」,「ベル」及び「リプレイ」とデモ抽選テーブルとの対応は両者で同一であるが,「はずれ」,「4枚チェリー」及び「スイカ」とデモ抽選テーブルとの対応は両者で異なり,「すべての対応」で同一ではないから,図37には,ボーナス・ゲーム作動中を除く各遊技状態においては,遊技状態が異なれば,入賞態様とデモ抽選テーブルとのすべての対応が同一ではないことが記載されているといえる。
そうすると,特許明細書には訂正事項a4について記載されていると認められるから,訂正事項a4は,特許明細書に記載された事項の範囲内において特許請求の範囲を減縮するものであって,実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない。
なお,平成22年9月2日付け弁駁書において,訂正事項a4について,請求人は明確性違反,新規事項の追加である旨主張している。しかしながら,「遊技状態が異なれば,入賞態様とデモ抽選テーブルとのすべての対応が同一ではなく」と訂正した意図は,一つの遊技状態における「入賞態様とデモ抽選テーブルとのすべての対応」が他の遊技状態における「入賞態様とデモ抽選テーブルとのすべての対応」と同一ではないと限定しようとするものであることが明らかである。そうでなければ,「遊技状態が異なれば,入賞態様とデモ抽選テーブルとのすべての対応が異なり」という訂正がされたはずである。よって、訂正事項a4を不明確なものとすることはできない。また,「遊技状態が異なれば,入賞態様とデモ抽選テーブルとのすべての対応が同一ではなく」が特許明細書等の図37に記載されたものであることは上述のとおりであって,新規事項を追加するものではない。

(2)訂正事項bについて
訂正事項bについての訂正内容は,上記訂正事項aの特許請求の範囲の訂正に伴い,特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との整合性を図るものであるから,明りようでない記載の釈明を目的とするものであって,特許明細書に記載された事項の範囲内においてするものであり,実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない。

3.まとめ
以上のとおり,訂正事項a,bは,特許明細書に記載された事項の範囲内において,特許請求の範囲の減縮するものであって,または,明りようでない記載の釈明を目的とするものであって,実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではないから,特許法126条1項のただし書に適合し,同126条3項及び4項の規定に適合する。

第4.当審の判断
1.本件発明の認定
前述のとおり(「第3」参照。),本件訂正は認められるから,本件発明は本件訂正により訂正された明細書の特許請求の範囲【請求項1】に記載された事項によって特定される次のとおりのものと認める。
「種々の図柄を可変表示する可変表示装置と,前記図柄を照明する光源と,複数の遊技の入賞態様の中から乱数値によって1つの入賞態様を決定する入賞態様決定手段と,前記可変表示装置の可変表示を停止させる停止手段と,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた報知情報を報知する報知手段とを備えて構成される遊技機において,
前記報知情報は,前記各入賞態様に対してその成立を表す報知情報が複数存在し,
前記報知手段は,前記入賞態様決定手段によって決定された入賞態様およびその時の遊技状態に応じて,予め定められた複数種類の発光態様の中から前記乱数値とは異なる抽出乱数値によって発光態様を選択し,その時の遊技状態が特定の遊技状態である場合には,前記入賞態様決定手段によって決定された入賞態様にかかわらず常に特定の発光態様を選択する発光態様選択テーブルと,予め定められた複数種類の効果音の中から前記光源の発光態様に応じた効果音を選択し,前記光源の発光態様が前記特定の発光態様である場合には特定の出音態様の効果音を選択する音選択テーブルと,前記発光態様選択テーブルを参照して選択された発光態様で前記光源を発光制御する発光制御手段と,前記音選択テーブルを参照して選択された効果音を出音する音発生手段とを備え,
前記発光態様選択テーブルは,予め定められた複数種類の発光態様の中から前記抽出乱数値によって一の発光態様を決定するための抽選値の情報を有する複数種類のデモ抽選テーブルと,前記複数種類のデモ抽選テーブルのうち,1つのデモ抽選テーブルを,その時の遊技状態および前記入賞態様決定手段によってその時に決定されている前記入賞態様に応じて選択し,その時の遊技状態が特定の遊技状態である場合には,前記入賞態様決定手段によって決定された入賞態様にかかわらず常に,前記特定の発光態様についての抽選値の情報のみを有する特定のデモ抽選テーブルを選択するデモ抽選テーブル選択テーブルと,から構成されており,
前記デモ抽選テーブル選択テーブルは,ボーナス・ゲーム作動中を除く各遊技状態においては,入賞態様毎に異なるデモ抽選テーブルが対応し,かつ,遊技状態が異なれば,入賞態様とデモ抽選テーブルとのすべての対応が同一ではなく,
前記停止手段の操作検出時に行われる前記発光制御手段による発光制御および前記音発生手段による出音によって前記報知情報を報知することを特徴とする遊技機。」

2.出願日の認定
請求人は,「その時の遊技状態が特定の遊技状態である場合には,前記入賞態様決定手段によって決定された入賞態様にかかわらず常に特定の発光態様を選択する発光態様選択テーブル」及び「発光態様が前記特定の発光態様である場合には特定の出音態様の効果音を選択する音選択テーブル」との事項はP1出願の願書に最初に添付した明細書又は図面(以下,これらを併せて「P1出願当初明細書」という。)に記載されていないことを理由として,本件発明の進歩性を論じる上での出願日はP2出願日であると主張している。
そこで出願日の認定について検討すると,P1出願当初明細書には「入賞態様の報知選択抽選処理は,図8に例示する報知選択抽選確率テーブルを用いて行われ,サンプリング回路37によって特定された上記の1つの乱数値が,この確率テーブルの報知区画データのどの区画に属する値になっているか判断されることによって行われる。」(段落【0054】)とあり,【図8】には当選フラグ,ヒット区画データ及び報知区画データが1つの表に示されているから,報知パターンは「複数の遊技の入賞態様の中から」「1つの入賞態様を決定する」乱数値そのものによって決定されると解さねばならず,そうである以上「前記報知手段は,前記入賞態様決定手段によって決定された入賞態様・・に応じて,予め定められた複数種類の発光態様の中から前記乱数とは異なる抽出乱数値によって発光態様を選択」するには該当しない。
P1出願当初明細書には「遊技状態の種類には「RB作動中」,「BB作動中の一般遊技」,「一般遊技」,「RB内部当たり中の一般遊技」および「BB内部当たり中の一般遊技」の5種類がある。」(段落【0047】)との記載があり,当初図面の【図9】には,各遊技状態における報知パターンの出現確率テーブルが示されている。【図9】には,「RB作動中」という遊技状態において,当選フラグが「ハズレ」及び「JAC当選」の2つしかなく,それぞれの報知パターンの出現確率がP11及び0であることが示されている。しかし,JAC当選報知パターンの出現確率が0であるからといって,ハズレ報知パターンの出現確率が100%とされているわけではないから,「RB作動中」を本件発明の「特定の遊技状態」に対応させたとしても,「特定の遊技状態である場合には,前記入賞態様決定手段によって決定された入賞態様にかかわらず常に特定の発光態様を選択する」に該当するとはいえない。
そればかりか,本件発明の「その時の遊技状態が特定の遊技状態である場合には,前記入賞態様決定手段によって決定された入賞態様にかかわらず常に特定の発光態様を選択」は「前記入賞態様決定手段によって決定された入賞態様およびその時の遊技状態に応じて,予め定められた複数種類の発光態様の中から前記乱数値とは異なる抽出乱数値によって発光態様を選択」であることを前提としているのであり,この前提自体がP1出願当初明細書の記載範囲外であることは前示のとおりであるから,同前提のもとでの「その時の遊技状態が特定の遊技状態である場合には,前記入賞態様決定手段によって決定された入賞態様にかかわらず常に特定の発光態様を選択」がP1出願当初明細書の記載されていないことは明らかであり,それは自明の事項でもない。
したがって,P1出願を「先の出願」として,特許法41条2項の規定を本件に適用することはできず,進歩性を判断する上での本件出願日は,早くともP2出願日,すなわち平成10年9月4日である。
更に,本件訂正のうち,訂正事項a3は,概略,「発光態様選択テーブル」が「複数種類のデモ抽選テーブル」と「デモ抽選テーブル選択テーブル」から構成される旨,訂正するものである。また,訂正事項a4は,概略,「デモ抽選テーブル選択テーブル」の構成を規定するものである。
そこで検討するに,P1出願当初明細書には,「入賞態様の報知選択抽選処理は,図8に例示する報知選択抽選確率テーブルを用いて行われ,サンプリング回路37によって特定された上記の1つの乱数値が,この確率テーブルの報知区画データのどの区画に属する値になっているか判断されることによって行われる。」(段落【0054】)とあり,【図8】には当選フラグ,ヒット区画データ及び報知区画データが1つの表に示されているものの,「複数種類のデモ抽選テーブル」および「デモ抽選テーブル選択テーブル」に相当するものは記載されていない。
したがって,この点からも,P1出願を「先の出願」として,特許法41条2項の規定を本件に適用することはできず,進歩性を判断する上での本件出願日は,早くともP2出願日,すなわち平成10年9月4日である。

3.甲第12号証の記載事項
甲第12号証(以下,「甲12」という。他の証拠方法についても「第」及び「号証」は略して記載する。)には,以下のア?キの記載がある。
ア.「複数の図柄を可変表示する可変表示部と,ゲーム毎にサンプリングされる乱数値を予め設定された入賞確率テーブル中のデータと照合することにより入賞態様を判定し,その判定した入賞態様に対応する図柄の組合せが出現するように前記可変表示部の可変表示動作を停止制御する制御部とを備えた遊技機において,
前記制御部は,前記入賞確率テーブルとして,一の入賞役に対して設定された複数の入賞図柄の組合せを示すデータと,該入賞図柄の組合せと一対一対応して設定された内部的当選役を示すデータとを格納する記憶手段を有し,前記乱数値がサンプリングされた時,その乱数値が前記内部的当選役のいずれかに該当するか否かを判断し,その判断結果に対応した前記入賞確率テーブル中のデータに基づいて前記可変表示部の動作を制御することを特徴とする遊技機。」(【請求項1】)
イ.「請求項1の遊技機において,前記乱数値が前記内部的当選役のいずれかに該当するとき,その内部的当選を遊技者に知らせる報知手段を備えたことを特徴とする遊技機。」(【請求項3】)
ウ.「大ヒットが得られたときには通常のゲームモードからビッグボーナス(BB)ゲームモードに移行し,その間のゲームで大量のコイン払い出しが受けられるような機能をもっているものが多い。このようなスロットマシンでは,大ヒットが得られるか否かが遊技者にとって大きな関心事となる。そこで,大ヒットのリクエスト信号が発生したときには,大ヒットのリクエスト信号が発生した状態になっていることを遊技者に示唆することが興趣を高める上で非常に効果的である。」(段落【0009】)
エ.「乱数値が内部的当選役のいずれかに該当するとき,その内部的当選を遊技者に知らせる報知手段を備える。この場合,可変表示部は,外周に複数の図柄を配列した複数の回転リールで構成され,報知手段は,回転リールの内側に設置された発光体で構成される。あるいは,報知手段は,制御部からの制御信号に応じて動作する駆動回路及びスピーカ等の発音装置を含む効果音発生手段で構成される。」(段落【0021】)
オ.「図10及び図11に示すように,3つのリール2,3,4の各々について可変表示部の窓に現れるシンボルの裏面側に,3個のランプ(LED,電球などの発光体)41を縦方向に配列した基板42を設置し,これら3列のランプ41を,図3のCPU21により,例えばストップボタン12が押された直後に,図12(A),(B),(C)に示すような種々のパターンで点滅又は点灯するように制御する。」(段落【0081】)
カ.「内部的当選の種類に応じて上述の点灯パターンを変えることにより,どの種類の入賞役に当たり易い状態であるかを遊技者に知らせることもできる。」(段落【0082】)
キ.「更に,上記のようなバックライトの利用に加えて又はバックライトを利用する代わりに,スピーカのような発音装置から適当な音を発生することによっても,内部的当選を遊技者に知らせることができる。」(段落【0083】)

4.甲12記載の発明の認定
記載ア?キを含む甲12の全記載及び図示によれば,甲12には次の発明が記載されていると認めることができる。
「外周に複数の図柄を配列した複数の回転リールで構成された可変表示部と,ゲーム毎にサンプリングされる乱数値を予め設定された入賞確率テーブル中のデータと照合することにより入賞態様を判定し,その判定した入賞態様に対応する図柄の組合せが出現するように前記可変表示部の可変表示動作を停止制御する制御部とを備えた遊技機において,
前記回転リールの内側に設置された発光体及び発音装置を備え,前記乱数値が前記内部的当選役のいずれかに該当するとき,ストップボタンが押された直後に入賞態様に応じて前記発光体の点灯パターンを種々のパターンで点滅又は点灯するように制御することに加え,前記発音装置により適当な音を発生することによって,内部的当選を報知する遊技機。」(以下,「甲12発明」という。)

5.本件発明と甲12発明の一致点及び相違点の認定
甲12発明の「外周に複数の図柄を配列した複数の回転リールで構成された可変表示部」,「発光体」,「ストップボタン」及び「発音装置」は,本件発明の「種々の図柄を可変表示する可変表示装置」,「図柄を照明する光源」,「可変表示装置の可変表示を停止させる停止手段」及び「音発生手段」にそれぞれ相当する。
甲12発明は「ゲーム毎にサンプリングされる乱数値を予め設定された入賞確率テーブル中のデータと照合することにより入賞態様を判定」するのだから,本件発明でいう「複数の遊技の入賞態様の中から乱数抽選によって1つの入賞態様を決定する入賞態様決定手段」を備える。
甲12発明の「種々のパターンで点滅又は点灯」及び「適当な音」は,本件発明の「前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた報知情報」と異ならず,甲12発明は本件発明の「報知手段」を備える。さらに,甲12発明は「種々のパターンで点滅又は点灯」及び「適当な音」により内部的当選を報知するのであるから,発光体の制御手段(本件発明の「発光制御手段」に相当)及び効果音を出音する音発生手段を備えるものと認める。さらに,「種々のパターンで点滅又は点灯」が「予め定められた複数種類の発光態様の中から」選択されること,「適当な音」が「予め定められた複数種類の効果音の中から」選択されることも明らかである。
甲12発明の「ストップボタンが押された直後」と本件発明の「前記停止手段の操作検出時」に実質的相違はないから,「前記停止手段の操作検出時に行われる前記発光制御手段による発光制御・・・によって前記報知情報を報知する」ことも本件発明と甲12発明の一致点である。
したがって,本件発明と甲12発明は,
「種々の図柄を可変表示する可変表示装置と,前記図柄を照明する光源と,複数の遊技の入賞態様の中から乱数値によって1つの入賞態様を決定する入賞態様決定手段と,前記可変表示装置の可変表示を停止させる停止手段と,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた報知情報を報知する報知手段とを備えて構成される遊技機において,
前記報知手段は,前記入賞態様決定手段によって決定された入賞態様に応じて,予め定められた複数種類の発光態様の中から選択された発光態様で前記光源を発光制御する発光制御手段と,予め定められた複数種類の効果音の中から選択された効果音を出音する音発生手段とを備え,
前記停止手段の操作検出時に行われる前記発光制御手段による発光制御によって前記報知情報を報知する遊技機。」である点で一致し,以下の各点で相違する。

〈相違点1〉本件発明においては,各入賞態様に対してその成立を表す報知情報が複数存在するものであり,停止手段の停止検出時に行われる前記発光手段による発光制御および前記音発生手段による出音からなる報知であるのに対して,甲12発明においては,「各入賞態様に対してその成立を表す情報」が存在すること,及び報知情報が「種々のパターンで点滅又は点灯」及び「適当な音」であることは認められるものの,「種々のパターンで点滅又は点灯」及び「適当な音」が「各入賞態様に対してその成立を表す情報」として「複数存在」するのかどうか明らかでなく,また「発音装置により適当な音を発生する」時点が「前記停止手段の操作検出時」かどうか明らかでない点。
〈相違点2〉報知のうち発光に関するものとして,本件発明の報知手段は「入賞態様決定手段によって決定された入賞態様およびその時の遊技状態に応じて,前記乱数値とは異なる抽出乱数値によって発光態様を選択し,その時の遊技状態が特定の遊技状態である場合には,前記入賞態様決定手段によって決定された入賞態様にかかわらず常に特定の発光態様を選択する発光態様選択テーブル」及び「前記発光態様選択テーブルを参照して選択された発光態様で前記光源を発光制御する発光制御手段」を具備し,更に「前記発光態様選択テーブルは,予め定められた複数種類の発光態様の中から前記抽出乱数値によって一の発光態様を決定するための抽選値の情報を有する複数種類のデモ抽選テーブルと,前記複数種類のデモ抽選テーブルのうち,1つのデモ抽選テーブルを,その時の遊技状態および前記入賞態様決定手段によってその時に決定されている前記入賞態様に応じて選択し,その時の遊技状態が特定の遊技状態である場合には,前記入賞態様決定手段によって決定された入賞態様にかかわらず常に,前記特定の発光態様についての抽選値の情報のみを有する特定のデモ抽選テーブルを選択するデモ抽選テーブル選択テーブルと,から構成されており,前記デモ抽選テーブル選択テーブルは,ボーナス・ゲーム作動中を除く各遊技状態においては,入賞態様毎に異なるデモ抽選テーブルが対応し,かつ,遊技状態が異なれば,入賞態様とデモ抽選テーブルとのすべての対応が同一ではなく,」との限定があるのに対し,甲12発明にはそのような構成がない点。
〈相違点3〉報知のうち出音に関するものとして,本件発明の報知手段は「前記光源の発光態様に応じた効果音を選択し,前記光源の発光態様が前記特定の発光態様である場合には特定の出音態様の効果音を選択する音選択テーブル」及び「前記音選択テーブルを参照して選択された効果音を出音する音発生手段」を具備するのに対し,甲12発明にはそのような構成がない点。

6.相違点の判断及び本件発明の進歩性の判断
(1)相違点1について
イ.本件発明は「前記停止手段の操作検出時に行われる前記発光制御手段による発光制御および前記音発生手段による出音によって前記報知情報を報知する」ものであるが,「前記停止手段の操作検出時に行われる」が直後の「前記発光制御手段による発光制御」のみを修飾するのか,それとも「前記音発生手段による出音」をも修飾するのかは,請求項1の記載のみからは明らかでない。そこで,発明の詳細な説明及び図面を参酌するに,「リール停止音1の出音タイミングチャートは図29に示される。・・・その出音タイミングは,同図(c)に示すいずれかの停止ボタン16?18の操作検出タイミングにおいて,停止要求の有ったいずれかのリール3?5についてのリールバックランプ57の消灯要求が同図(a)に示すように無い時である。」(段落【0132】)等の記載があるとともに,【図29】?【図35】には停止ボタンONに同期してリール停止音が出音されることが図示されているから,「前記音発生手段による出音」も「前記停止手段の操作検出時に行われる」と解する。
他方,甲12記載キの「上記のようなバックライトの利用」が記載オの「ストップボタン12が押された直後に,図12(A),(B),(C)に示すような種々のパターンで点滅又は点灯」を意味するとしても,それに加えて記載キの「発音装置から適当な音を発生」する場合まで,「ストップボタン12が押された直後」であるかどうかを,甲12の記載から確定することができない。
しかし,「上記のようなバックライトの利用に加えて・・・発音装置から適当な音を発生する」といった場合,バックライトの利用と音発生が同時期である場合と,そうでない場合との両者がともに想起される。
加えて,甲14(国会図書館受入日より,P2出願日前に頒布されたと認める。)の4頁左中央部の「●補足説明」欄には「ハナビでは,ストップボタンを押した瞬間に「予告音」が鳴る事がある。まず,第1リール停止の瞬間に花火の点火音がすればチャンス到来。続いて第2リールで打ち上げ音,第3リールでは花火開花音と,段階を経てチャンスは広がってゆく。そして,効果音ごとに各リールのバックライトが消灯し,花火開花(全消灯)までいけば必ず何らかのフラッシュが出現するのである。」との記載がある。すなわち,ストップボタンの操作時に効果音である「点火音」,「打ち上げ音」,「花火開花音」が鳴ることがあり,効果音ごとに各リールのバックライトが消灯するのであって,当該「効果音」及び「各リールのバックライトが消灯」は報知情報と認められるから,甲14には消灯による報知と効果音による報知が同時期(ストップボタン操作時)に報知されることが記載されている。
そうであれば,甲12発明における「発音装置により適当な音を発生する」時点を「前記発光体の点灯パターンを種々のパターンで点滅又は点灯」と同じ時点,すなわち「前記停止手段の操作検出時」とすることには何の困難性もない。

ロ.甲13には,パチスロ機サンダーVの「完全解析マニュアル」と称する記事が掲載されており,4頁には「役の構成」,「BIG中小役確率」,「通常時小役確率」及び「ボーナス抽選確率表」の各表がある。そして,「役の構成」における「BIG CHANCE」が他の表で「BIG」と略記されていること,「役の構成」における「BONUS GAME」が「ボーナス抽選確率表」中の「REG」と同義であること,及び「BIG中小役確率」に「JACIN」と記載されたものに入賞すると「BONUS GAME」に移行することは当業者の技術常識の範囲内である。8頁には,「「ボーナスフラグ成立」「ボーナス中」「JACゲーム中」,更に「小役フラグ成立の有無」も加味され,想定し得る全ての状態に関して,個別に,各演出への振り分けテーブルが存在する・・・それぞれ抽選が行われた直後に,予告音発生の有無,リールランプの消灯が何リール分行われるか,または否か,併せて,何らかの役フラグが成立して場合には,どのフラッシュを出現させるか。上記振り分け表の通り,全演出がワンセットとなったテーブルにより,予め決定されているのだ。・・・「消灯」項目にAと書かれていれば最初に押したリールランプが,Bと書かれていれば次に押したリールランプも,Cと書かれていれば全消灯となり,無表記の場合は消灯無しである。」との記載とともに,ボーナス未成立,ボーナス成立毎の振り分けテーブル,並びにBIG中の各状態,BIG当選プレイ及びREG当選プレイの振り分けテーブル(以下,すべての表を意味する場合に「振り分けテーブル」といい,そのうち1つの表を意味する場合に「個別振り分けテーブル」という。)が示されている。なお,「BIG中の各状態」において,「ベル・チェリー・JAC当り」及び「スイカ・JAC当り」とあるところ,どちらか一方の「JAC当り」は「JACハズレ」の誤記であり,「JAC当り」及び「JACハズレ」は,BONUS GAME(REG)中の当選役である。「BIG中の各状態」については,「ハズレ」「リプレイ」「ベル」「チェリー」「JAC当り」「スイカ」「JACハズレ」の各入賞態様に対する「個別振り分けテーブル」が,まとめて示されている。
ここで,甲13における8頁の「振り分けテーブル」についてみると,例えば,「ボーナス未成立・ベル」と記載された「個別振り分けテーブル」においては消灯のパターンとしては4種類のパターン(A,AB,ABC,消灯無し)があり,「ボーナス成立・スイカ」と記載された「個別振り分けテーブル」では2種類のパターン(ABC,消灯無し)があることが認められ,BIG中を除いて他の「個別振り分けテーブル」おいても同様に複数種類のパターンがあることが認められる。そして,同8頁の「「小役フラグ成立の有無」も加味され,想定し得る全ての状態に関して,個別に,各演出への振り分けテーブルが存在する。・・・何らかの役フラグが成立している場合には・・・上記振り分け表の通り,全演出がワンセットとなったテーブルにより,予め決定されているのだ。」との記載から各演出が入賞態様の成立を表すものと認められるから,甲13にはBIG中を除いて各入賞態様に対してその成立を表す報知情報が複数存在することが記載されている。
そうであれば,甲12発明においても,甲12の記載オ?キによれば,「種々のパターンで点滅又は点灯」と「前記発音装置により適当な音を発生」は,それぞれ独自に「前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた報知情報を報知」することが可能であるとともに,イ.で検討したとおり,リール消灯パターンが有する各リール消灯と同時に,各リール消灯に対応した効果音を発生させる場合には,「種々のパターンで点滅又は点灯」及び「前記発音装置により適当な音を発生」により報知することにも困難性はない。そうすれば,「種々のパターンで点滅又は点灯」及び「適当な音」それぞれが「各入賞態様に対してその成立を表す情報」となるから,「前記報知情報は,前記各入賞態様に対してその成立を表す報知情報が複数存在し」との構成に至る。

ハ.したがって,BIG中の遊技状態を除いては相違点1に係る本件発明の構成を採用することは当業者にとって想到容易である。なお,BIG中の遊技状態に関しては,相違点2で述べる。

(2)相違点2について
イ.「複数種類のデモ抽選テーブル」について
甲13の8頁の「振り分けテーブル」において,「ボーナス未成立」,「ボーナス成立」,「BIG中」は遊技状態による区別であり,「ハズレ」,「2or4枚チェリー」,「ベル」,「スイカ」,「リプレイ」はそのゲームにおける当選役であり,「BIG当選プレイ」又は「REG当選プレイ」とは「ボーナス未成立」における当選役がBIG又はREGであることをそれぞれ意味することは明らかであって,当選役は「入賞態様決定手段によってその時に決定されている入賞態様」ということができる。また,「個別振り分けテーブル」においては,「予告音」,「リール消灯」,「フラッシュ」の組み合わせによる演出が出現率「整数/128」で決定されていることが記載されており,特に「リール消灯」についてみれば,BIG中の「個別振り分けテーブル」を除き消灯のパターンとしては4種類のパターン(A,AB,ABC,消灯無し)のうちの2?4種類のパターンが出現することが記載されており,「個別振り分けテーブル」において出現可能なパターンは「予め定められた複数種類の発光態様」ということができる。更に,「個別振り分けテーブル」は,どのような報知をするか決定しているものであるから,「デモ決定テーブル」といいかえることができる。
そうすると,甲13には,BIG中を除き「予め定められた複数種類の発光態様の中から特定の出現率で一の発光態様を決定する複数種類のデモ決定テーブル」が記載されていると認めることができる。
甲13においては,特定の出現率で一の発光態様を決定しているが,どのように決定しているか記載はない。しかし,入賞判定用乱数値と異なる乱数値によって報知態様を決定することは,特開平8-280873号公報(段落【0045】参照),特開平8-168561号公報(段落【0105】,【0109】参照)に示されるように従来周知であって,遊技機において報知を乱数値によって抽選で決定することは設計事項に過ぎない。そうすれば,甲13の「デモ決定テーブル」を採用する際に,その決定を入賞判定用乱数値と異なる抽出乱数値によって行うこと,乱数抽選のための抽選値の情報をテーブルに持たせることに何ら困難性はない。
以上により,甲12発明において,発光態様を決定するため,「予め定められた複数種類の発光態様の中から入賞判定用乱数値と異なる抽出乱数値によって一の発光態様を決定するための抽選値の情報を有する複数種類のデモ抽選テーブル」を具備するものとすることは当業者にとって想到容易である。

ロ.「デモ抽選テーブル選択テーブル」について
甲13の8頁の「振り分けテーブル」においては「その時の遊技状態」及び「入賞態様決定手段によってその時に決定されている入賞態様」に応じて「個別振り分けテーブル」が選択されるものであるが,本件発明の「デモ抽選テーブル選択テーブル」の存在までは認めることはできない。
しかし,複数のテーブルの1つを選択するに際し,どのテーブルを選択すべきかを決定するための別のテーブルを記憶し,その別のテーブルにアクセスすることは,特開平10-113439号公報(段落【0055】?【0058】),特開平10-201911号公報(段落【0107】),特開平10-15175号公報(段落【0087】?【0089】),特開平10-15156号公報(図6,図7),特開平7-101103号公報(段落【0075】),特開平8-211869号公報(図6)に例示されるように,遊技機分野を含め一般に従来周知の技術でもある。
そして,甲13の「個別振り分けテーブル」は,「遊技状態」及び「入賞態様」によって区別され,それに応じて選択されるものであるから,複数のテーブルから1つのテーブルを選択するための何等かの手段が必要であることは自明である。したがって,甲12発明に甲13を適用して「複数種類のデモ抽選テーブル」を具備するものとする際に,その「デモ抽選テーブル」を選択するための手段として上記周知技術を採用して本件発明の「デモ抽選テーブル選択テーブル」に相当するテーブルを設けることは当業者にとって想到容易である。

甲13は,8頁において「2or4枚チェリー」とあるように,2枚チェリーと4枚チェリーの場合は同じ「個別振り分けテーブル」を用いるものであるから,「入賞態様毎に異なるデモ抽選テーブルが対応する」ものではない。また,「ボーナス成立」又は「ボーナス未成立」との記載からみて,ビッグボーナスフラグ成立中とレギュラーボーナスフラグ成立中は,すべての入賞態様(ハズレ,チェリー,ベル,スイカ,リプレイ)において,入賞態様が同じならば同じ「個別振り分けテーブル」を用いるものであるから,「遊技状態が異なれば,入賞態様とデモ抽選テーブルとのすべての対応が同一でなく」でもない。そこで,相違点2のうち「前記デモ抽選テーブル選択テーブルは,ボーナス・ゲーム作動中を除く各遊技状態においては,入賞態様毎に異なるデモ抽選テーブルが対応し,かつ,遊技状態が異なれば,入賞態様とデモ抽選テーブルとのすべての対応が同一でなく,」について検討する。
甲13においては,確かに2枚チェリーと4枚チェリーの場合は同じ「個別振り分けテーブル」を用いるものであるが,ハズレ,ベル,スイカ,リプレイは「個別振り分けテーブル」を他の入賞態様と共用するものはなく,また,チェリーは,チェリー同士は別として,「個別振り分けテーブル」を他の入賞態様と共用するものはない。そして,甲13においてはチェリー以外の入賞態様は「個別振り分けテーブル」を他の入賞態様と共用することはないこと,2枚チェリーと4枚チェリーを同じ「個別振り分けテーブル」とする必然はないこと,使用する「個別振り分けテーブル」の種類を増やせばより多様な演出ができることは自明なことを考慮すると,チェリーにおいて2枚役と4枚役で用いる「個別振り分けテーブル」を異なるものとするか否かは,演出の効果を考慮して適宜決定すればよい設計事項に過ぎないものといわざるを得ない。また,甲14(41頁)においては,少なくとも「通常時」においては,「成立役別予告パターン」として「2枚チェリー」,「4枚チェリー」が別なものとされており,他の成立役もすべて異なったものとなっていることを考慮すると,この点からもチェリーにおいて2枚役と4枚役で用いる「個別振り分けテーブル」を異なるものとすることに困難性は見いだせない。
また,甲13においては,ビッグボーナスフラグ成立中とレギュラーボーナスフラグ成立中は,すべての入賞態様において,入賞態様が同じならば同じ「個別振り分けテーブル」を用いるものであるが,「個別振り分けテーブル」を他の入賞態様と共用することがないことはボーナス未成立時のハズレ,ベル,スイカ,リプレイにおいて行われていること,ビッグボーナスフラグ成立中とレギュラーボーナスフラグ成立中において同じ「個別振り分けテーブル」を用いる必然はないこと,使用する「個別振り分けテーブル」の種類を増やせばより多様な演出ができることは自明なことを考慮すると,ビッグボーナスフラグ成立中とレギュラーボーナス成立中で用いる「個別振り分けテーブル」群(ハズレ,ベル,スイカ,リプレイ)を異なるものとするか否かは,演出の効果を考慮して適宜決定すればよい設計事項に過ぎないものといわざるを得ない。

ハ.「特定の遊技状態」について
甲12発明の役の構成が甲13記載のものと同一とはいえないけれども,どのような役構成にするかは自由である。また,本件出願当時の遊技機(パチスロ機)としては,甲13のようにBIG及びREGを当選役として有し,通常状態のほかに,ボーナス(BIG又はREG)成立中,BIG中(JACIN前),JACゲーム中の各遊技状態を有するものが一般的であったことを考慮すると,甲12発明の当選役及び遊技状態として,甲13記載の役構成及び遊技状態を採用することは設計事項に属する。
甲13の「BIG中小役確率」(4頁)によれば,BIG中(JACIN前)には「リプレイ(JACIN)」及び「ベル」の当選確率が他の当選(ハズレを除く)に比して圧倒的に高く,「役の構成」に「BONUS GAMEは12回行うか,8回当たって終了」と記載されていることからすると,BONUS GAME(JACゲーム)では,当たりかハズレしかなく,当たり確率が極めて高いと解される。また,このようなことは本件出願当時のパチスロ機の技術常識でもある。
そうすると,BIG中(JACIN前)やJACゲームにおいて,遊技者が狙うべき入賞は,入賞態様を報知しなくとも定まっており(特に,JACゲームでは「当たり」を狙うだけであるし,狙わなくとも,当たりに当選すれば,いわゆる引き込み制御により入賞成立することが多い。),入賞態様を報知することの意義は小さいというべきである。
甲13記載のBIG中の振り分けテーブルによれば,「ハズレ」「リプレイ」「ベル」「チェリー」「JAC当り」(「JACハズレ」の誤記かもしれない)では消灯パターン「なし」しかない。「スイカ」「JAC当り」では消灯パターン「なし」以外がごく低確率で生じるが,「JAC当り」について意義が乏しいことは前示のとおりである。「スイカ」については「8/128」の出現率でリール消灯がされるだけであり,スイカ当選率は3枚賭けであっても「1/512」である(4頁の「BIG中小役確率」を参照。)から,結局のところ最大でも「1/8192」という超低確率でリール消灯されるにすぎない。要するに,甲13では,BIG中の個別振り分けテーブルでは消灯パターンが「なし」であるか,「なし」以外のパターンがあるとしてもその出現率は極めて低くされている。そして,BIG中ではリール消灯により報知を行うべき必要性も低い。
そればかりか,P2出願日前の平成10年7月にパチスロ機「ハナビ」が製造販売されたことは明らかであり,「ハナビ」においても,リール消灯等による報知が行われることは,(1)で述べたとおり,甲14により明らかである(「必勝パチスロファン」1998年10月号の表紙,裏表紙,2?7頁(株式会社白夜書房発行 国立国会図書館にて平成10年9月2日受入)(以下,「甲15」という。)にもそのことが記載されている。)。P2出願日の後発行されたものであるが「パチスロ必勝ガイド」1999年2月号(株式会社白夜書房発行)93頁の左上部の囲み欄には,「祝福のV字フラッシュを始めとしたビッグ中の演出はナシ! サンダーVでは,ボーナスインの瞬間に必ずV字フラッシュが出現した。すなわち,テンパイしたリプレイをハズせばその成功を祝福してくれ,フラッシュしなかった場合はただのハズレと判断できたのである。これはこれで非常にアツかったのだが,残念な事にハナビにはこの演出は採用されていない。」との記載がある。同記事に「祝福のV字フラッシュを始めとした」とある以上,V字フラッシュだけでなく,サンダーVにおいて行われていたあらゆる演出がハナビではビッグ中(甲12発明の「BIG中」と同義と認める。)では行われないと解される。そして,パチスロ機は改変,改造が厳しく禁止されている常識を考慮すると,本件出願前に製造販売された「ハナビ」が販売開始時から同記事に記載されたような演出を行うことは明らかである。
ハナビを製造販売(ホールに設置)することが,ROMの内容を含めて公然実施に該当するかはひとまず措くとしても,ビッグ中に演出があるかどうか(「常に」かどうかは別である。)は,ROM解析をするまでもなくホールで遊技をすれば直ちに判明する事項であるから,「ハナビ」が上記演出を行うことは本件出願前に広く知られていたものと推認される。
そして,「常に」かどうかは別として,「ハナビ」ではビッグ中に演出しない(演出には「リール消灯」も含まれる。)ことがP2出願日前に判明しており,ビッグ中の演出にさほど技術的意義がないこと,サンダーVにおいてもリール消灯は超低確率でしか行われないことを総合考慮すれば,ビッグ中であることを条件として,「停止手段の操作検出時」(リール停止時)に常にリール消灯しないことに困難性があるとは到底認めることができない。わずかなリール消灯の可能性があるとしても,現実に「ハナビ」においてビッグ中の消灯実績がないのならば,そのことを知った当業者はビッグ中常にリール消灯しないという制御を行っていると解釈するのが普通であるから,ビッグ中常にリール消灯しないという制御を採用することには何の困難性もない。
また,前掲「パチスロ必勝ガイド」1999年2月号には,JACゲーム(REG中)において演出をするかどうか記載されていないが,前示のとおり,JACゲームではビッグ中に増して入賞報知の意義が乏しいから,JACゲーム(REG中)において常にリール消灯しないという制御を採用することにも何の困難性もない。
以上のとおりであるから,甲12発明を出発点として,当選役及び遊技状態として,甲13記載の役構成及び遊技状態を採用するとともに,BIG中(JACIN前)又はJACゲーム中(これらが,本件発明の「特定の遊技状態」に相当する。)に,入賞態様にかかわらず常に発光体を点灯状態に保つ(本件発明の「特定の発光態様」に相当する。)ことは当業者にとって想到容易である。

ニ.「特定のデモ抽選テーブル」について
甲12発明において「複数種類のデモ抽選テーブル」及び「デモ抽選テーブル選択テーブル」を具備するようにすることは想到容易であることは上記したとおりであるが,BIG中(JACIN前)又はJACゲーム中(これらが,本件発明の「特定の遊技状態」に相当する。)に,入賞態様にかかわらず常に発光体を点灯状態に保つには,BIG中(JACIN前)又はJACゲーム中以外の遊技状態では「デモ抽選テーブル選択テーブルによって選択したデモ抽選テーブルにおいて抽出乱数値によって発光態様を選択する」場合であっても,BIG中(JACIN前)又はJACゲーム中だけ,「デモ抽選テーブル選択テーブル」,「デモ抽選テーブル」を参照しない構成等が不可能ではない。しかしながら,すべての遊技状態及び入賞態様に共通した制御手順が便利であることはいうまでもないから,BIG中(JACIN前)又はJACゲーム中の場合には,甲13における「BIG中の各状態における「ハズレ」や「ベル」が100%で消灯なしに至る振り分け率のテーブルを示しているように,100%の確率で発光体を点灯状態に保つ(本件発明の「常に特定の発光態様」に相当)パターンについての抽選値の情報のみを有する「特定のデモ抽選テーブル」を設けて,該「特定のデモ抽選テーブル」を「デモ抽選テーブル選択テーブル」が選択するようにすることは,極めて普通に採用される構成である。

ホ.「発光態様選択テーブル」について
甲13?15記載の技術,公然実施されたパチスロ機「ハナビ」及び周知技術に基づけば,「予め定められた複数種類の発光態様の中から前記抽出乱数値によって一の発光態様を決定するための抽選値の情報を有する複数種類のデモ抽選テーブル」及び「前記複数種類のデモ抽選テーブルのうち,1つのデモ抽選テーブルを,その時の遊技状態および前記入賞態様決定手段によってその時に決定されている前記入賞態様に応じて選択し,その時の遊技状態が特定の遊技状態である場合には,前記入賞態様決定手段によって決定された入賞態様にかかわらず常に,前記特定の発光態様についての抽選値の情報のみを有する特定のデモ抽選テーブルを選択するデモ抽選テーブル選択テーブル」との構成を採用することが想到容易であることは上記の通りであるが,「発光態様選択テーブル」が当該「デモ抽選テーブル」及び「デモ抽選テーブル選択テーブル」から構成されているとすることは,単に「発光態様選択テーブル」がこれらのテーブルから成っていることを意味しているだけであって特段の技術的意義は認められない。
そして,本件発明の報知手段が「入賞態様決定手段によって決定された入賞態様およびその時の遊技状態に応じて,前記乱数値とは異なる抽出乱数値によって発光態様を選択し,その時の遊技状態が特定の遊技状態である場合には,前記入賞態様決定手段によって決定された入賞態様にかかわらず常に特定の発光態様を選択する発光態様選択テーブル」を具備するという相違点は,既に検討した「デモ抽選テーブル」及び「デモ抽選テーブル選択テーブル」の構成をあわせたもの,又は上位概念化したものであることは明らかであるから,当該相違点も同様に想到容易である。

へ.「発光制御手段」について
甲12発明では「入賞態様に応じて前記発光体の点灯パターンを種々のパターンで点滅又は点灯」しており,これは甲13記載の「リールランプの消灯」と共通している。甲12発明では,点灯パターンの選択に遊技状態が関係するとはいえないし,抽出乱数値によって点灯パターンを選択するともいえないけれども,甲13記載の技術を採用して,報知手段が「前記発光態様選択テーブルを参照して選択された発光態様で前記光源を発光制御する発光制御手段」との構成を具備するものとすることは当業者にとって想到容易である。

ト.以上のとおりであるから,相違点2に係る本件発明の構成を採用することは当業者にとって想到容易である。

(3)相違点3について
(1)で述べたように,甲14には,第1?第3リール停止の際に,「効果音ごとに各リールのバックライトが消灯」すること,すなわち,バックライト消灯と効果音を1対1に対応させることが記載されている。
相違点1,2の容易性については(1),(2)で述べたとおりであるが,相違点1については,同一の「前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた報知情報」を「種々のパターンで点滅又は点灯」及び「前記発音装置により適当な音を発生」により報知することに困難性がないことを説示し,その根拠として,上記甲14記載の技術を引用した。
すなわち,相違点1,2に係る本件発明の構成を採用するに当たっては,バックライト消灯と効果音を1対1に対応させることが前提であるから,「前記光源の発光態様に応じた効果音を選択し,前記光源の発光態様が前記特定の発光態様である場合には特定の出音態様の効果音を選択」することが必然である。
また,効果音選択についても発光態様選択と同様に,音選択テーブルを用意しておき,「音選択テーブルを参照して選択された効果音を出音する音発生手段」との構成を採用することは設計事項であり,バックライト消灯と効果音を1対1に対応させれば,「予め定められた複数種類の効果音の中から前記光源の発光態様に応じた効果音を選択」するよりなく,「前記光源の発光態様が前記特定の発光態様である場合には特定の出音態様の効果音を選択」せざるを得ない。
なお,前項ではBIG中(JACIN前)又はJACゲーム中に,入賞態様にかかわらず常に発光体を点灯状態に保つことの容易性について説示したところ,これを効果音についていうと,BIG中(JACIN前)又はJACゲーム中に,入賞態様にかかわらず常に特別の効果音を発生しないことになる。効果音無しも,効果音(報知)の1つと捉えることができるが,スロットマシン(甲12記載ウのとおり,甲12発明はスロットマシンである。)では,リール停止の際に停止音を発生することが多く,リール停止時に全く無音であることは特別の効果音を発生しないとしても通常の停止音(効果音の1つである。)を発生するから,発光体を点灯状態に保つ場合にも「特定の出音態様の効果音を選択」することとなる。
したがって,相違点3に係る本件発明の構成を採用することも当業者にとって想到容易である。

(4)本件発明の進歩性の判断
以上により,相違点1?3に係る本件発明の構成を採用することは当業者にとって想到容易であり,これら構成を採用したことによる格別の作用効果を認めることもできない。
なお,被請求人は平成20年1月21日付け答弁書において,「「特定の発光状態以外の発光態様が選択された場合には,遊技者は,特定の遊技状態でないということを容易に把握できる」という効果を奏するのである。」(15頁5?7行)及び「「特定の出音態様以外の出音態様が選択された場合には,遊技者は,特定の遊技状態でないということを容易に把握できる」という効果を奏するのである。」(同頁22?24行)と主張するが,「特定の遊技状態」とは甲13の用語に従えば,BIG中又はREG中の状態でよく(本件発明の実施例もそうである。),これら状態にあるのかどうかは,それまでの遊技過程から遊技者が認識しており(遊技過程以外にも,JACゲームは1枚賭けしかできないことが普通であるから,そのことによっても認識できる。),被請求人が主張するような効果があると認めることはできないし,仮に効果があるとしても,進歩性を肯定しなければならないほどの顕著な効果ではあり得ないので,被請求人の主張は採用できない。
また,被請求人は平成21年6月17日付け答弁書において,「訂正後発明では,2つのテーブルが協働することで,遊技状態および入賞態様の組合せと発光態様との関連付けを自由に変更することができる,という格別の効果を奏するのである。」(7頁21?23行)と主張するが,テーブルの数を少なくする,あるいは多くする等(同頁12?20行)は,そのような改変が可能であることを述べたに過ぎず,「2つのテーブル」とすることによる顕著な効果とは認められない。
更に,被請求人は訂正請求とみなされた平成22年5月6日付けの訂正審判請求(訂正2010-390044号)の請求書において,「ボーナス・ゲーム作動中を除けば,入賞態様毎に異なるデモ抽選テーブルが対応しているから,すべての入賞態様を区別して知ることができるのであり,また,遊技状態が異なれば,入賞態様とデモ抽選テーブルとのすべての対応が同一ではないから,現在行われている遊技状態が何であるかを知ることができるのである。」(23頁17?21行)と主張する。しかし,甲13においても,チェリーの2枚役と4枚役の場合を除けば入賞態様毎に異なるデモ抽選テーブルが対応しており,その効果は結局程度の差に過ぎず,顕著な効果とは認められない。また,甲13においてもボーナス未成立と成立では入賞態様とデモ抽選テーブルとのすべての対応が同一ではなく,ボーナス成立時において更にRB成立とBB成立ですべての対応が同一でないものとしても,その効果は結局程度の差に過ぎず,顕著な効果とは認められない。
したがって,本件発明は甲12発明,甲13?甲15記載の技術及びP2出願日前に公然実施されたパチスロ機「ハナビ」に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから,本件特許は特許法29条2項の規定に違反してされた特許である。

第5 むすび
以上述べたとおり,請求項1の特許は特許法29条2項の規定に違反してされた特許であるから,同法123条1項2号の規定に該当し,無効とされるべきである。
審判に関する費用については,特許法169条2項の規定において準用する民事訴訟法61条の規定により,被請求人が負担すべきものとする。
よって,結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
遊技機
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
種々の図柄を可変表示する可変表示装置と、前記図柄を照明する光源と、複数の遊技の入賞態様の中から乱数値によって1つの入賞態様を決定する入賞態様決定手段と、前記可変表示装置の可変表示を停止させる停止手段と、前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた報知情報を報知する報知手段とを備えて構成される遊技機において、
前記報知情報は、前記各入賞態様に対してその成立を表す報知情報が複数存在し、
前記報知手段は、前記入賞態様決定手段によって決定された入賞態様およびその時の遊技状態に応じて、予め定められた複数種類の発光態様の中から前記乱数値とは異なる抽出乱数値によって発光態様を選択し、その時の遊技状態が特定の遊技状態である場合には、前記入賞態様決定手段によって決定された入賞態様にかかわらず常に特定の発光態様を選択する発光態様選択テーブルと、予め定められた複数種類の効果音の中から前記光源の発光態様に応じた効果音を選択し、前記光源の発光態様が前記特定の発光態様である場合には特定の出音態様の効果音を選択する音選択テーブルと、前記発光態様選択テーブルを参照して選択された発光態様で前記光源を発光制御する発光制御手段と、前記音選択テーブルを参照して選択された効果音を出音する音発生手段とを備え、
前記発光態様選択テーブルは、予め定められた複数種類の発光態様の中から前記抽出乱数値によって一の発光態様を決定するための抽選値の情報を有する複数種類のデモ抽選テーブルと、前記複数種類のデモ抽選テーブルのうち、1つのデモ抽選テーブルを、その時の遊技状態および前記入賞態様決定手段によってその時に決定されている前記入賞態様に応じて選択し、その時の遊技状態が特定の遊技状態である場合には、前記入賞態様決定手段によって決定された入賞態様にかかわらず常に、前記特定の発光態様についての抽選値の情報のみを有する特定のデモ抽選テーブルを選択するデモ抽選テーブル選択テーブルと、から構成されており、
前記デモ抽選テーブル選択テーブルは、ボーナス・ゲーム作動中を除く各遊技状態においては、入賞態様毎に異なるデモ抽選テーブルが対応し、かつ、遊技状態が異なれば、入賞態様とデモ抽選テーブルとのすべての対応が同一ではなく、
前記停止手段の操作検出時に行われる前記発光制御手段による発光制御および前記音発生手段による出音によって前記報知情報を報知することを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乱数抽選によって決定された入賞態様を遊技者に報知する機能を備えた遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の遊技機としては例えばスロットマシンがある。一般的なスロットマシンでは、図63(a)に示すように、前面パネル2の背後に3個のリール3,4,5が3列に並設されている。各リール3?5の外周には種々の図柄が描かれており、これら図柄は、各リール毎に設けられた図示しない内蔵光源(バックライト)によって背後から照明され、前面パネル2に形成された各窓6,7,8を介して観察される。この窓には5本の入賞ラインが記されており、スロットマシン遊技は、いずれかのこの入賞ライン上に所定の図柄の組み合わせが揃うか否かによって行われる。
【0003】
遊技は遊技者によって投入口にメダルが投入されることによって開始され、投入口にメダルが投入されると、同図(a)に示すようにバックライトが全部点灯する。このバックライトは遊技終了後一定期間、遊技者のメダル投入操作等がなかった場合には、同図(b)に示すように全部消灯している。各リール3?5は遊技者によるスタートレバーの操作に応じて回転し、各窓6?8には図柄が列方向に回転移動表示される。各リール3?5が一定速度に達すると各リール3?5に対応して設けられた各ストップボタンの操作は有効となる。
【0004】
遊技者は移動する図柄を観察しながら各ストップボタンを操作し、各リール3?5の回転を停止させ、所望の図柄をいずれかの入賞ライン上に停止表示させようとする。各リール3?5は各ストップボタンの操作タイミングに応じてその回転が停止する。この停止時にいずれかの入賞ライン上に所定の図柄組み合わせが表示されると、その図柄組み合わせに応じた入賞が得られる。
【0005】
入賞態様には大当たり入賞や中当たり入賞,小当たり入賞等があり、大当たり入賞や中当たり入賞は図柄「7」や所定のキャラクタ図柄が入賞ライン上に3個揃うと発生する。大当たり入賞ではビッグ・ボーナス・ゲーム(BBゲーム)、中当たり入賞ではレギュラー・ボーナス・ゲーム(RBゲーム)といった特別遊技が行え、大量のコインを獲得することが出来る。また、小当たり入賞は「チェリー」や「ベル」といった図柄が入賞ライン上に3個揃うと発生し、この小当たり入賞では数枚のメダルを獲得することが出来る。同図(c)は図柄「ベル」が中央の入賞ラインに揃った場合を示しており、この場合にはバックライトは点滅する。
【0006】
このような入賞態様は、スタートレバーが操作された直後に行われる乱数抽選によって決定され、各リールが遊技者によって停止操作される前には既に定まっている。この乱数抽選は遊技機内部に構成された入賞態様決定手段で実施される。この乱数抽選によって大当たり入賞が決定されると、機器前面パネルに設けられた告知ランプといった表示器が点灯し、機械の内部抽選によって大当たり入賞が発生したことが遊技者に報知される。その後、遊技者の停止ボタン操作に応じて各リールの回転が停止制御され、乱数抽選によって決定された入賞の図柄組合せが入賞ライン上に停止表示されると、入賞が発生する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の遊技機では、内部抽選によって大当たり入賞が発生したことは遊技者に報知されるが、告知ランプが単に点灯することだけによって報知されており、何ら遊技上の面白味はない。
【0008】
また、上記従来の遊技機では、「リーチ目」と呼ばれる所定の図柄組合せが各リールの回転停止時に表示されることにより、内部抽選によって大当たり入賞が発生する状況にあることが遊技者に報知される。しかし、リール停止時の図柄組合せが、大当たり成立の報知方法の1つである「リーチ目」であることを読めるのは遊技に慣れた熟練者であり、遊技の初心者はこの「リーチ目」をリールの出目から読むことは難しかった。
【0009】
また、上記従来の遊技機では、内部抽選によって大当たり入賞が発生すると上述したように直ちに告知ランプが点灯し、遊技者にその内部抽選結果が報知される。従って、従来の遊技機では大当たり入賞発生の内部抽選結果はそのまま機械的に遊技者に知らされ、遊技者は例えばリーチ目を探すようにその内部抽選結果を探す喜びを持つことが出来なかった。
【0010】
また、報知されるのは大当たり入賞が内部抽選によって生じた場合だけであり、遊技者に伝えられる情報は限られていた。このため、機械内部の乱数抽選で決定された内部抽選の結果は、大当たり入賞以外の入賞態様については、各窓に図柄が実際に停止表示されるまで分からなかった。従って、遊技者は、この内部抽選結果を予め把握できないため、リールの回転を最初に停止操作する際、どのような図柄を入賞ライン上に揃えれば良いかを知ることは全く出来なかった。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、種々の図柄を可変表示する可変表示装置と、前記図柄を照明する光源と、複数の遊技の入賞態様の中から乱数値によって1つの入賞態様を決定する入賞態様決定手段と、前記可変表示装置の可変表示を停止させる停止手段と、前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた報知情報を報知する報知手段とを備えて構成される遊技機において、前記報知情報は、前記各入賞態様に対してその成立を表す報知情報が複数存在し、前記報知手段は、前記入賞態様決定手段によって決定された入賞態様およびその時の遊技状態に応じて、予め定められた複数種類の発光態様の中から前記乱数値とは異なる抽出乱数値によって発光態様を選択し、その時の遊技状態が特定の遊技状態である場合には、前記入賞態様決定手段によって決定された入賞態様にかかわらず常に特定の発光態様を選択する発光態様選択テーブルと、予め定められた複数種類の効果音の中から前記光源の発光態様に応じた効果音を選択し、前記光源の発光態様が前記特定の発光態様である場合には特定の出音態様の効果音を選択する音選択テーブルと、前記発光態様選択テーブルを参照して選択された発光態様で前記光源を発光制御する発光制御手段と、前記音選択テーブルを参照して選択された効果音を出音する音発生手段とを備え、前記発光態様選択テーブルは、予め定められた複数種類の発光態様の中から前記抽出乱数値によって一の発光態様を決定するための抽選値の情報を有する複数種類のデモ抽選テーブルと、前記複数種類のデモ抽選テーブルのうち、1つのデモ抽選テーブルを、その時の遊技状態および前記入賞態様決定手段によってその時に決定されている前記入賞態様に応じて選択し、その時の遊技状態が特定の遊技状態である場合には、前記入賞態様決定手段によって決定された入賞態様にかかわらず常に、前記特定の発光態様についての抽選値の情報のみを有する特定のデモ抽選テーブルを選択するデモ抽選テーブル選択テーブルと、から構成されており、前記デモ抽選テーブル選択テーブルは、ボーナス・ゲーム作動中を除く各遊技状態においては、入賞態様毎に異なるデモ抽選テーブルが対応し、かつ、遊技状態が異なれば、入賞態様とデモ抽選テーブルとのすべての対応が同一ではなく、前記停止手段の操作検出時に行われる前記発光制御手段による発光制御および前記音発生手段による出音によって前記報知情報を報知することを特徴とする。
【0012】
本構成によれば、報知手段が発光制御手段および音発生手段を備えているため、内部抽選によって決定された入賞態様に応じた報知情報は、停止手段の操作検出時に発光制御手段が制御する複数態様の光源の発光および音発生手段が出音する複数種類の効果音と共に遊技者に報知される。
【0013】
従って、入賞態様は、停止手段によって可変表示が停止される際に判明する。すなわち、停止手段の操作により、可変表示装置の可変表示が停止するだけではなく、内部抽選によって決定された入賞態様が発光制御手段が制御する光源の発光態様および音発生手段が出音する効果音の種類によって遊技者に報知される。この結果、停止ボタン操作は面白味を増すようになる。また、報知は大当たり入賞態様だけではなくて各入賞態様に対して行われ、遊技者は大当たり入賞以外の内部抽選結果も知ることが出来る。このため、停止ボタンの操作は容易に行えるようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明による遊技機をスロットマシンに適用した第1の実施形態について説明する。
【0015】
図1は本実施形態によるスロットマシン1の正面図である。
【0016】
スロットマシン1の前面パネル2の背後には可変表示装置を構成する3個のリール3,4,5が回転自在に設けられている。各リール3,4,5の外周面には複数種類の図柄(以下、シンボルという)から成るシンボル列が描かれている。これらシンボルはスロットマシン1の正面の表示窓6,7,8を通してそれぞれ3個ずつ観察される。また、表示窓6,7,8の下方右側には、遊技者がメダルを入れるための投入口9が設けられている。
【0017】
各リール3?5は図2に示す回転リールユニットとして構成されており、フレーム51にブラケット52を介して取り付けられている。各リール3?5はリールドラム53の外周にリール帯54が貼られて構成されている。リール帯54の外周面には上記のシンボル列が描かれている。また、各ブラケット52にはステッピングモータ55が設けられており、各リール3?5はこれらモータ55が駆動されて回転する。
【0018】
各リール3?5の構造は図3(a)に示される。なお、同図において図2と同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。リール帯54の背後のリールドラム53内部にはランプケース56が設けられており、このランプケース56の3個の各部屋にはそれぞれバックランプ57a,57b,57cが取り付けられている。これらバックランプ57a?57cは図3(b)に示すように基板58に実装されており、この基板58がランプケース56の背後に取り付けられている。また、ブラケット52にはホトセンサ59が取り付けられている。このホトセンサ59は、リールドラム53に設けられた遮蔽板60がリールドラム53の回転に伴ってホトセンサ59を通過するのを検出する。
【0019】
各バックランプ57a?57cは後述するランプ駆動回路48によって個別に点灯制御される。各バックランプ57a?57cの点灯により、リール帯54に描かれたシンボルの内、各バックランプ57の前部に位置する3個のシンボルが背後から個別に照らし出され、各表示窓6?8にそれぞれ3個ずつのシンボルが映し出される。
【0020】
また、図1に示す表示窓6?8には、横3本(中央L1および上下L2A,L2B)および斜め2本(斜め右下がりL3A,斜め右上がりL3B)の入賞ラインが記されている。ゲーム開始に先立ち、遊技者がメダル投入口9に1枚のメダルを投入したときは、各リール3?5上にある中央の入賞ラインL1だけが図4(a)に示すように有効化される。また、2枚のメダルを投入口9に投入したときはこれに上下の入賞ラインL2A,L2Bが加わり、横3本の入賞ラインL1,L2AおよびL2Bが同図(b)に示すように有効化される。また、3枚のメダルを投入口9に投入したときは全ての入賞ラインL1,L2A,L2B,L3AおよびL3Bが同図(c)に示すように有効化される。
【0021】
なお、同図における丸印は各リール3?5上に描かれたシンボルを表している。このような入賞ラインの有効化は、各入賞ラインの端部に配置された有効化ライン表示ランプ23(図1参照)が点灯することにより、遊技者に表示される。
【0022】
また、表示窓6?8の下方左側には、1BETスイッチ10,2BETスイッチ11およびマックスBETスイッチ12が設けられている。クレジット数表示部13にメダルがクレジットされている場合には、メダル投入口9へのメダル投入に代え、これら1BETスイッチ10,2BETスイッチ11およびマックスBETスイッチ12の各押ボタン操作により、1回のゲームにそれぞれ1枚,2枚および3枚のメダルが賭けられる。クレジット数表示部13は、表示する数値の桁数に応じた個数の7セグメントLEDで構成されており、現在クレジットされているメダル数を表示する。
【0023】
これらBETスイッチ10?12の下方にはクレジット/精算切換スイッチ(C/Pスイッチ)14およびスタートレバー15が設けられており、スタートレバー15の右方の機器中央部には停止ボタン16,17,18が設けられている。C/Pスイッチ14の押しボタン操作により、メダルのクレジット/払い出し(PLAY CREDIT/PAY OUT)を切り換えることが出来る。
【0024】
また、スタートレバー15のレバー操作により、リール3,4,5の回転が一斉に開始する。停止ボタン16,17,18は、各リール3,4,5に対応して配置されており、これら各リール3?5の回転が一定速度に達したとき操作が有効化され、遊技者の押しボタン操作に応じて各リールの回転を停止させる。
【0025】
また、スロットマシン1の正面下部には透音孔19およびメダル受皿20が設けられている。透音孔19は、機器内部に収納されたスピーカから発生した音を外部へ出すものである。メダル受皿20はメダル払出口21から払い出されるメダルを貯めるものである。また、スロットマシン1の正面上部には、各入賞に対してどれだけのメダルが払い出されるかが示されている配当表示部22が設けられている。
【0026】
また、各リール3,4,5の右方の前面パネル2には液晶表示部24が設けられている。この液晶表示部24は各リール3,4,5の回転表示をしたり、遊技履歴を表示したり、ボーナスゲーム中に演出を行ったりするディスプレイ装置である。
【0027】
図5は、本実施形態のスロットマシン1における遊技処理動作を制御する制御部と、これに電気的に接続された周辺装置(アクチュエータ)とを含む回路構成を示している。
【0028】
制御部はマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)30を主な構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイコン30は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32およびRAM33を含んで構成されている。CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34および分周器35と、一定範囲の乱数を発生させる乱数発生手段である乱数発生器36および発生した乱数の中から任意の乱数を抽出する乱数抽出手段である乱数サンプリング回路37が接続されている。
【0029】
マイコン30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、リール3,4,5を回転駆動する各ステッピングモータ55、メダルを収納するホッパ38、液晶表示部24、スピーカ39およびバックランプ57a?57cがある。これらはそれぞれモータ駆動回路40、ホッパ駆動回路41、表示駆動回路42、スピーカ駆動回路43およびランプ駆動回路48によって駆動される。これら駆動回路40?43,48は、マイコン30のI/Oポートを介してCPU31に接続されている。各ステッピングモータ55はモータ駆動回路40によって1-2相励磁されており、400パルスの駆動信号が供給されるとそれぞれ1回転する。
【0030】
また、マイコン30が制御信号を生成するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートレバー15の操作を検出するスタートスイッチ15Sと、メダル投入口9から投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ9Sと、前述したC/Pスイッチ14とがある。また、ホトセンサ59、およびこのホトセンサ59からの出力パルス信号を受けて各リール3,4,5の回転位置を検出するリール位置検出回路44もある。
【0031】
ホトセンサ59は各リール3,4,5が一回転する毎に遮蔽板60を検出してリセットパルスを発生する。このリセットパルスはリール位置検出回路44を介してCPU31に与えられる。RAM33内には、各リール3?5について、一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納されており、CPU31はリセットパルスを受け取ると、RAM33内に形成されたこの計数値を“0”にクリアする。このクリア処理により、各シンボルの移動表示と各ステッピングモータ55の回転との間に生じるずれが、一回転毎に解消されている。
【0032】
さらに、上記の入力信号発生手段として、リール停止信号回路45と、払出し完了信号発生回路46とがある。リール停止信号回路45は、停止ボタン16,17,18が押された時に、対応するリール3,4,5を停止させる信号を発生する。また、メダル検出部47はホッパ38から払い出されるメダル数を計数し、払出し完了信号発生回路46は、このメダル検出部47から入力した実際に払い出しのあったメダル計数値が所定の配当枚数データに達した時に、メダル払い出しの完了を知らせる信号をCPU31へ出力する。
【0033】
ROM32には、このスロットマシン1で実行されるゲーム処理の手順がシーケンスプログラムとして記憶されている他、入賞確率テーブル,シンボルテーブル、入賞シンボル組合せテーブルおよび入賞態様報知選択抽選確率テーブル等がそれぞれ区分されて格納されている。
【0034】
入賞確率テーブルは、サンプリング回路37で抽出された乱数を各入賞態様に区分けする乱数区分手段を構成しており、乱数発生器36で発生する一定範囲の乱数を各入賞態様に区画するデータを記憶している。このような入賞確率テーブルは例えば図6に示すように構成される。同図におけるa1?a3,b1?b3,c1?c3,d1?d3,e1?e3,f1?f3,g1?g3は予め設定された数値データであり、サンプリング回路37で抽出された乱数を各入賞態様に区画する際に用いられる。このデータは、投入メダル枚数が1枚の場合には「a1?g1」、2枚の場合には「a2?g2」、3枚の場合には「a3?g3」の各数値の組合せが用いられる。
【0035】
これら数値は通常「a<b<c<d<e<f<g」の大小関係に設定され、抽出された乱数値がa未満であれば大当たり入賞(大ヒット)となって「BB」当選フラグが立つ。また、抽出された乱数値がa以上b未満であれば中当たり入賞(中ヒット)となって「RB」当選フラグが立つ。また、抽出された乱数値がb以上f未満であれば小当たり入賞(小ヒット)となり、この場合、b以上c未満の場合には「スイカ」当選フラグが立ち、c以上d未満の場合には「ベル」当選フラグ、d以上e未満の場合には「4枚チェリー」当選フラグ、e以上f未満の場合には「2枚チェリー」当選フラグが立つ。また、抽出された乱数値がf以上g未満であれば「再遊技」当選フラグが立ち、g以上であれば入賞なしの「ハズレ」当選フラグが立つ。
【0036】
つまり、入賞態様は、サンプリングされた1つの乱数値がこのどの数値範囲に属するかによって決定され、「ハズレ」および「再遊技」を含めて合計8種類の当選フラグによって表される。ここで、乱数発生器36,サンプリング回路37,入賞確率テーブルおよびマイコン30は入賞態様決定手段を構成している。各種のヒットはこのような入賞確率テーブルのデータ設定に応じた確率の下で発生するため、遊技者の技量に極端に左右されることなく、例えば1日の営業時間内でのトータル的なメダル支払い率がほぼ一定に維持されている。
【0037】
また、シンボルテーブルは図7に概念的に示される。このシンボルテーブルは各リール3?5の回転位置とシンボルとを対応づけるものであり、シンボル列を記号で表したものである。このシンボルテーブルにはコードナンバに対応したシンボルコードが各リール3?5毎に記憶されている。コードナンバは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として各リール3?5の一定の回転ピッチ毎に順次付与されている。シンボルコードはそれぞれのコードナンバ毎に対応して設けられたシンボルを示している。
【0038】
また、入賞シンボル組合せテーブルには、配当表示部22に示される各入賞シンボル組合せのシンボルコードや、特定ゲーム発生のフラグが成立していることを遊技者に示唆する「リーチ目」を構成するシンボル組合せのシンボルコード、各入賞を表す入賞判定コード、入賞メダル配当枚数等が記憶されている。この入賞シンボル組合せテーブルは、第1リール3,第2リール4、第3リール5の停止制御時、および全リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。
【0039】
また、入賞態様報知選択抽選確率テーブルは、上記の入賞態様決定手段で決定された入賞態様を所定確率で遊技者に報知する際に参照される。ランプ駆動回路48、バックランプ57a?57cおよびマイコン30は、入賞態様を報知する報知手段を構成しており、各停止ボタン16?18の各操作に連動して各バックランプ57a?57cを入賞態様の種類に応じた異なる8パターンで点灯制御し、入賞態様を後述するように報知する。
【0040】
報知確率は、当選フラグの種類,遊技状態およびメダル投入枚数によって予め定められており、例えば、3枚賭けで一般遊技をしている際に用いられる入賞態様報知選択抽選確率テーブルは例えば図8に示すように構成されている。
【0041】
この確率テーブルは、図6に示す入賞確率テーブルにおける3枚賭けの確率テーブルに対応して示されている。つまり、図8に示す報知選択抽選確率テーブルの上段には、図6に示す3枚賭け時のヒット区画データである数値データa3?g3の各値が示されている。また、下段には3枚賭け一般遊技時の報知区画データの各値が示されている。ここで、乱数発生器36は0?65535(=2^(16))の範囲の乱数を発生するものとしている。
【0042】
同テーブルによれば、入賞判定時に0?200の範囲にある乱数がサンプリング回路37によって抽出されれば、内部抽選結果は大当たり入賞となって「BB」当選フラグが立ち、201?380の範囲にある乱数がサンプリング回路37によって抽出されれば、内部抽選結果は中当たり入賞となって「RB」当選フラグが立つ。同様に、381?10000の範囲にある乱数が抽出されれば、各役の小当たり入賞当選フラグが立ち、10001?18000の範囲にある乱数が抽出されれば、「再遊技」当選フラグが立ち、18001?65535の範囲にある乱数が抽出されれば、「ハズレ」当選フラグが立つ。
【0043】
また、入賞判定時にサンプリング回路37によって0?150または20000?20200の範囲にある乱数が抽出されていれば、「BB」当選フラグの入賞態様報知パターンによって各バックランプ57a?57cが点灯制御される。つまり、0?150の範囲にある乱数が抽出されて「BB」当選フラグが立った場合には、「BB」当選フラグの入賞態様報知が行われる。また、20000?20200の範囲にある乱数が抽出されて「ハズレ」当選フラグが立っている場合にも、この「BB」当選フラグの入賞態様報知が行われる。一方、151?200の範囲にある乱数が抽出されて「BB」当選フラグが立っていても、この範囲の乱数は「BB」当選フラグ報知区画データの範囲外であるため、「BB」当選フラグの入賞態様報知は行われない。
【0044】
すなわち、「BB」当選フラグの入賞態様報知が行われても、必ずしも内部抽選によって「BB」当選フラグが立っているとは限らず、また、「BB」当選フラグの入賞態様報知が行われていなくても、内部抽選によって「BB」当選フラグが立っていないとは限らない。「BB」当選フラグの入賞態様報知は所定の信頼度の下で行われており、図8に示すテーブルの場合には、「BB」当選フラグが立っている場合にこの入賞態様報知が行われる確率は151/352で約43%{(0?150の151)/(0?150の151と20000?20200の201との和)}になっている。また、「BB」当選フラグが立っていない場合にこの入賞態様報知が行われる確率は201/352で約57%になっている。この結果、入賞態様報知は約57%の確率ではずれることになる。
【0045】
このような入賞態様報知は中当たり入賞の[RB」当選フラグや小当たり入賞の各当選フラグ、「再遊技」当選フラグについても同様に行われる。ただし、入賞態様報知の信頼度は全ての役において一率である必要はなく、メダル投入枚数や遊技状態によって異ならせてもよい。例えば、図8に示すテーブルでは、「スイカ」当選フラグの報知が当たっている確率は390/810で約48%であり、この報知がはずれている確率は420/810で約52%である。
【0046】
図9の出現確率テーブルは、上記の入賞態様報知選択抽選が行われた結果、各バックランプ57a?57cの点灯制御によって各当選フラグが報知される確率、つまり、各バックランプ報知パターンが出現する確率を表している。この出現確率は当選フラグの種類および遊技状態によって異なり、例えば、ハズレ入賞態様報知パターンが出現する確率は、遊技状態によってP11?P15と変化する。
【0047】
ここで、遊技状態の種類には「RB作動中」,「BB作動中の一般遊技」,「一般遊技」,「RB内部当たり中の一般遊技」および「BB内部当たり中の一般遊技」の5種類がある。
【0048】
RBは前述したレギュラー・ボーナス・ゲームを意味しており、このRBゲームでは複数回の高配当ゲームが一組となったボーナスゲームが1回行える。「RB作動中」はこのRBゲーム中の遊技状態を表しており、ハズレまたはJAC当選のいずれかが生じる。また、BBは前述したビッグ・ボーナス・ゲームを意味しており、このBBゲームでは一般遊技および上記のボーナスゲームのセットを複数回行うことが出来る。「BB作動中の一般遊技」はBBゲーム中のこの一般遊技のことを意味しており、この一般遊技では小当たり入賞が高確率で発生する。また、「一般遊技」はいずれの入賞も生じていない遊技状態である。「RB内部当たり中の一般遊技」,「BB内部当たり中の一般遊技」は、RB当選フラグ,BB当選フラグは立っているが、各リール3?5に所定の入賞シンボル組合せが停止表示されず、未だRBゲーム,BBゲームに突入していない一般遊技状態のことを表している。
【0049】
次に、本実施形態においてマイコン30で制御される遊技機の動作について説明する。
【0050】
図10および図11はこの遊技処理の概略を示すフローチャートである。
【0051】
まず、CPU31により、メダルBETがなされたかどうかが判別される(図10,ステップ101参照)。この判別は、メダル投入口9にメダルが投入され、メダルセンサ9Sからの検出信号入力があった場合、あるいはBETスイッチ10,11,12からの信号入力があった場合に“YES”となる。その場合、第1リール3,第2リール4および第3リール5に内蔵された各バックランプ57a?57cは、CPU31によるランプ駆動回路48の制御により、図13(g),(h),(i)のタイミングチャートに示すように点灯する。次に、スタートレバー15の操作によりスタートスイッチ15Sからのスタート信号入力があったか否かが判別される(ステップ102)。
【0052】
この判別が“YES”の場合、前述した入賞態様決定手段によって入賞判定(確率抽選処理)が行われ(ステップ103)、この入賞判定処理に引き続き、入賞態様の報知選択抽選処理が行われる(ステップ104)。入賞判定および報知選択抽選処理が行われるタイミングは、図13(k)のタイミングチャートに示され、同図(j)に示すスタートレバー15の操作直後に行われる。
【0053】
前述したように入賞判定は、乱数発生器36で発生し、サンプリング回路37によって特定された1つの乱数値が、入賞確率テーブル(図6参照)においてどの入賞グループに属する値になっているか判断されることによって行われる。この入賞態様決定手段で決定された入賞態様は当選フラグの種類によって表され、「ハズレ」,「再遊技」,「2枚チェリー」,「4枚チェリー」,「ベル」,「スイカ」,「RB」および「BB」の8種類の中のいずれか1つの当選フラグがRAM33の所定領域にセットされる。
【0054】
また、入賞態様の報知選択抽選処理は、図8に例示する報知選択抽選確率テーブルを用いて行われ、サンプリング回路37によって特定された上記の1つの乱数値が、この確率テーブルの報知区画データのどの区画に属する値になっているか判断されることによって行われる。この報知選択抽選結果もRAM33の所定領域に書き込まれ、入賞態様が予兆として報知される場合にはステップ104で報知フラグがセットされる。セットされるこの報知フラグは、報知する入賞態様の種類をも表すものとする。
【0055】
次に、第1リール3,第2リール4,第3リール5の回転処理が行われ(ステップ105)、これら各リール3,4,5は図13(a),(b),(c)のタイミングチャートに示すように一斉に回転し出す。このリール回転処理に引き続き、各リール3,4,5の停止制御が行われる(ステップ106)。このリール停止制御処理の概要は図12のフローチャートに示される。
【0056】
なお、このリール停止制御においては、便宜上、第1リール停止ボタン16,第2リール停止ボタン17,第3リール停止ボタン18が図13(d),(e),(f)のタイミングチャートに示すようにこの順番に操作され、各リール3?5が同図(a),(b),(c)に示すように第1リール3,第2リール4,第3リールの順番で停止する場合について説明する。しかし、各リール3?5の停止順序はこれに限定されるものではなく、例えば、第1リール停止ボタン16,第3リール停止ボタン18,第2リール停止ボタン17のように、ランダムな操作順序により停止するようにしてもよい。
【0057】
遊技者による各停止ボタン16?18の操作は、前述したように、リール停止信号回路45を介してCPU31によって検出されている。第1リール停止ボタン16のON操作が図12のステップ121で検出され、停止手段から可変表示装置へ可変表示の停止要求が発せられた場合には、第1リール3の停止制御処理が行われる(ステップ122)。つまり、第1リール停止ボタン16が遊技者によって操作された時点で、第1リール3のステッピングモータ55に供給された駆動パルスの数がRAM33から読み出され、第1リール3の回転位置と対応づけられる。第1リール3の回転位置が分かると、シンボルテーブル(図7参照)との対照により、観察窓6に現れている3個のシンボルがシンボルコードとして把握される。
【0058】
この場合、大ヒットの当選フラグが立っているときには、観察窓6の有効化入賞ライン上に大ヒットを構成するシンボルがあるか否かがチェックされる。同様に、中ヒット,小ヒットの当選フラグが立っているときには、観察窓6の有効化入賞ライン上に中ヒット,小ヒットを構成するシンボルがあるか否かがチェックされる。有効化入賞ライン上に当選フラグに対応したシンボルがあるときは、CPU31は即座に第1リール3を停止させる。なお、第1リール3を瞬間的に停止させ得ないことを考慮し、リール回転位置の何ステップ分か前にこの処理を行うようにしてもよい。
【0059】
上記のチェック処理により、当選フラグに対応したシンボルが観察窓6の有効化入賞ライン上に現れていない場合には、さらに第1リール3をシンボル4コマ分回転させたときにどのようなシンボルが現れてくるかをチェックする。もし、この中に当選フラグに対応するシンボルが有ったときには、そのコマ位置まで第1リール3を回転させてそこで停止させる。この引き込み制御処理は後述する第2リール4および第3リール5の各停止制御処理時にも行われる。
【0060】
次に、第1リール・バックランプ制御処理が行われる(ステップ123)。この制御処理は、上述したステップ104の報知選択抽選処理で報知フラグがセットされている場合に実行される。この報知フラグがセットされている場合には、第1リール3に内蔵されたバックランプ57a?57cが、報知フラグの種類に応じたパターンで消灯制御される。例えば、報知フラグが「BB」当選フラグに対応するものである場合には、第1リール3のバックランプ57a?57cは図13(g)のタイミングチャートに示すタイミングで消灯される。
【0061】
各リール3?5のバックランプ57a?57cは図14(a)に示すように回転中点灯しているが、ステップ123のこの処理により、第1リール3のバックランプ57a?57cは同図(b)に示すように消灯する。この際、第2リール4および第3リール5は回転中であり、これら各リール4,5の各バックランプ57a?57cは点灯している。なお、同図において図1と同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。
【0062】
次に、第2リール4の停止ボタン17がON操作されたか否かが検出され(ステップ124)、この停止ボタン17のON操作が検出された場合には、第2リール4の停止制御処理が行われる(ステップ125)。この停止制御処理では、第2リール4が回転している状態で、まず、観察窓7の中央の入賞ラインL1にコードナンバ0?20の21通りのシンボルが停止することを想定し、有効化入賞ライン上に既に停止している第1リール3のシンボルとの組合せが読み込まれる。また、第3リール5については回転中であることを表す回転コードが読み込まれる。なお、第2リール4も回転中であるが、上記処理によって停止されることを仮定しているため、回転コードとしては読み込まれない。
【0063】
このようにしてシンボルコードの組合せが読み込まれると、前述した入賞シンボル組合せテーブルが参照され、第1リール3の停止により決定されたシンボルに対し、第2リール4が21通りの回転位置で停止したとき、有効化入賞ライン上にどのような入賞が生じる可能性があるかが順次判断されていく。例えば、図15(a)に示すように第1リール3が停止していたとすれば、第2リール4の停止位置を21通り想定してそのときのシンボル組合せパターンがチェックされる。例えば、同図(b)に示すように、第2リール4が観察窓7の中央でコードナンバ「5」で停止したとすると、各入賞ラインL1,L2A,L2B,L3A,L3B上でのシンボル組合せは同図(c)に示すようになる。
【0064】
第3リール5の矢印は回転中であることを示す回転コードであるが、第3リールの停止位置によっては、入賞ラインL1に「A-A-A」の大ヒット入賞、入賞ラインL2Bに「E-E-E」の小ヒット入賞が生じる可能性がある。従って、第2リール4のコードナンバ「5」に対しては、図16に示すように大ヒットの予想フラグと小ヒットの予想フラグとがセットされる。このような予想フラグの有無が第2リール4の全てのコードナンバについてチェックされ、これらデータはRAM33に書き込まれる。
【0065】
このようにしてRAM33に書き込まれた予想フラグデータは、第2リール4の停止制御時に参照される。つまり、第2リール4の停止ボタン17が操作されたとき、第2リール4のコードナンバに対応する予想フラグが参照され、大ヒットの予想が発生している場合には、有効化入賞ライン上に大ヒットのシンボルが停止するように第2リール4の停止制御が実行される。
【0066】
ステップ125における上記のリール停止制御処理が終わると、次に、第2リール・バックランプ制御処理が行われる(ステップ126)。この制御処理も、上述したステップ104の報知選択抽選処理で報知フラグがセットされている場合に実行される。この報知フラグがセットされている場合には、第2リール4に内蔵されたバックランプ57a?57cが、報知フラグの種類に応じたパターンで消灯制御される。
【0067】
例えば、報知フラグが「BB」当選フラグに対応するものである場合には、第2リール4のバックランプ57a?57cは図13(h)のタイミングチャートに示すタイミングで消灯される。従って、ステップ123の処理によって第1リール3のバックランプ57a?57cが図14(b)に示すように消灯制御されたのに続き、今度は上記のステップ126の処理により、第2リール4のバックランプ57a?57cが同図(c)に示すように消灯制御される。この際、第3リール5は回転中であり、リール5のバックランプ57a?57cは点灯している。
【0068】
次に、第3リール5の停止ボタン18がON操作されたか否かが検出され(ステップ127)、この停止ボタン18のON操作が検出された場合には、第3リール5の停止制御処理が行われる(ステップ128)。この停止制御処理では、既に第1リール3および第2リール4が停止してそのシンボルの組合せが特定されているので、これらのシンボルの組合せに対し、第3リール5の各々のコードナンバ毎に入賞の可能性が判定され、図16に示すテーブルと同様にして入賞予想フラグが立てられる。
【0069】
この予想フラグデータも第3リール5の停止ボタン18が操作されたときに参照され、大ヒットの予想が立っているときには、有効化入賞ライン上に大ヒットのシンボルが停止するように第3リール5の停止制御が実行される。この第3リール5の停止制御処理時には、既に停止している第1リール3,第2リール4のシンボルとの組合せによって当選フラグ通りの入賞が得られるだけでなく、当選フラグと異なる入賞が得られないようにリール停止位置が制御される。
【0070】
ステップ122の第1リール停止制御処理,ステップ125の第2リール停止制御処理およびステップ128の第3リール停止制御処理により、当選フラグが「ハズレ」の場合には、いずれの有効化入賞ライン上にも入賞シンボル組合せが揃わないように各リール3?5が停止制御される。
【0071】
また、当選フラグが「2枚チェリー」の場合には、いずれかの有効化入賞ライン上にシンボル「チェリー」の組合せが揃うように各リール3?5が停止制御される。また、当選フラグが「4枚チェリー」の場合には、2本の有効化入賞ライン上にシンボル「チェリー」の組合せがそれぞれ揃うように各リール3?5が停止制御される。また、当選フラグが「ベル」,「スイカ」の場合には、いずれかの有効化入賞ライン上にシンボル「ベル」,「スイカ」の組合せが揃うように各リール3?5が停止制御される。
【0072】
また、当選フラグが「RB」,「BB」の場合には、いずれかの有効化入賞ライン上にシンボル「7」または所定のキャラクタ・シンボルの組合せが揃うように各リール3?5が停止制御される。
【0073】
次に、このリール停止制御処理が終了すると、第3リール・バックランプ制御処理が行われる(ステップ129)。この制御処理も、上述したステップ104の報知選択抽選処理で報知フラグがセットされている場合に実行される。この報知フラグがセットされている場合には、第3リール5に内蔵されたバックランプ57a?57cが、報知フラグの種類に応じたパターンで消灯制御される。
【0074】
例えば、報知フラグが「BB」当選フラグに対応するものである場合には、第3リール5のバックランプ57a?57cは図13(i)のタイミングチャートに示すタイミングで消灯される。従って、ステップ123,126の処理によって第1リール3,第2リール4の各バックランプ57a?57cが図14(b),(c)に示すように消灯制御されたのに続き、今度は上記のステップ129の処理により、第3リール5のバックランプ57a?57cが同図(d)に示すように消灯制御される。この結果、全リール3?5の各バックランプ57a?57cが消灯する。
【0075】
なお、上述したリール停止制御処理では、各停止ボタン16?18の操作が検出された後に各リール3?5の停止制御(ステップ122,125,128)を行い、その後に各リールバックランプ57a?57cの制御(ステップ123,126,129)を行った。しかし、このリール停止制御処理とリールバックランプ制御処理は、停止ボタン操作または自動停止要求信号の検出後であれば順番はどちらでも構わない。つまり、各停止ボタン16?18の操作または自動停止要求信号が検出された後に各リールバックランプ57a?57cの制御(ステップ123,126,129)を行い、その後に各リール3?5の停止制御(ステップ122,125,128)を行うようにしてもよい。
【0076】
このようにして図10のステップ106のリール停止制御処理が終了すると、次に、全リール停止時の表示が所定の入賞シンボル組合せであるか否かが、入賞シンボル組合せテーブルを参照して判断される(図10,ステップ107)。つまり、リール停止制御は全て機械によって行われるのではなく、遊技者による各停止ボタン16?18の操作タイミングも問われているため、内部抽選の結果入賞当選フラグが立っていても、停止ボタン16?18が所定タイミングに操作されないと、有効化入賞ライン上に入賞シンボル組合せは揃わず、入賞は発生しない。
【0077】
入賞が得られなかったときにはステップ107の判定は“NO”となり、処理は初めのステップ101に戻る。また、入賞判定の結果リプレイゲーム(再遊技)であるときは、処理はステップ102のスタートレバー15の操作待ち処理に戻る(ステップ108)。リプレイゲームでない入賞のときには、CPU31によってホッパ駆動回路41が制御され、所定枚数のメダルがホッパ38によってコイン受け皿20へ払い出される(図11,ステップ110)。
【0078】
例えば、「2枚チェリー」の小当たり入賞の場合には2枚のメダルが払い出され、「4枚チェリー」の小当たり入賞の場合には4枚のメダルが払い出される。また、「ベル」の小当たり入賞の場合には6枚のメダル、「スイカ」の小当たり入賞の場合には8枚のメダルが払い出される。また、「BB」,「RB」の大当たり入賞の場合にはそれぞれ15枚のメダルが払い出される。
【0079】
次に、BBゲームが発生したか否かが判断され(ステップ111)、BBゲームが発生している場合にはBBゲームが実行される(ステップ112)。また、BBゲームが発生していない場合には、次にRBゲームが発生したか否かが判断され(ステップ113)、RBゲームが発生している場合にはRBゲームが実行される(ステップ114)。その後、上述した処理が繰り返されてスロットマシン遊技が行われる。
【0080】
このような本実施形態によれば、各停止ボタン16?18の各操作に連動し、各回転リール3?5を照明する各バックランプ57a?57cが入賞態様の種類に応じた異なるパターンで消灯することにより、入賞態様が遊技者に報知される。
【0081】
上述した実施形態の説明では、各回転リール3?5の各バックランプ57a?57cが各停止ボタン16?18の操作に連動して「消灯-消灯-消灯」することにより、大当たり入賞の「BB」当選フラグに対応する予兆報知が遊技者に対して行われた。この「BB」当選フラグの報知消灯パターン以外にも、各当選フラグの種類に応じて各バックランプ57a?57cは様々なパターンで次のように点灯制御され、入賞態様が遊技者に報知される。
【0082】
つまり、ステップ104(図10参照)の報知選択抽選処理において「RB」当選フラグに対応する報知フラグが立った場合には、ステップ123(図12参照)の第1リール・バックランプ制御処理で、第1リール3のバックランプ57a?57cが図17(b)に示すように消灯される。なお、この場合も各リール3?5の回転中は各バックランプ57a?57cは同図(a)に示すように全て点灯している。その後、ステップ126の第2リール・バックランプ制御処理で、第2リール4のバックランプ57a?57cが同図(c)に示すように消灯される。また、ステップ129の第3リール・バックランプ制御処理では、第3リールのバックランプ57a?57cは同図(d)に示すように点灯したままの状態にされる。
【0083】
遊技者は、各停止ボタン16?18の各操作に連動し、各リール3?5の各バックランプ57a?57cが「消灯-消灯-点灯」する消灯パターンを認識することにより、内部抽選によって中当たり入賞の「RB」当選フラグが機械内部で立っている可能性があることを知ることが出来る。大ヒット入賞を発生させる「BB」当選フラグおよび中ヒット入賞を発生させる「RB」当選フラグは、次回の遊技にも持ち越されるため、遊技者は次回の遊技で、「BB」ゲーム入賞シンボル組合せまたは「RB」ゲーム入賞シンボル組合せを各リール3?5に停止表示させるように、予め狙って各停止ボタン16?18を操作をすることが出来る。
【0084】
また、報知選択抽選処理によって「スイカ」当選フラグに対応する報知フラグが立った場合には、第1リール・バックランプ制御処理で、第1リール3のバックランプ57a?57cが図18(b)に示すように消灯される。なお、この場合も各リール3?5の回転中は各バックランプ57a?57cは同図(a)に示すように全て点灯している。その後、第2リール・バックランプ制御処理では、第2リール4のバックランプ57a?57cは同図(c)に示すように点灯したままの状態にされる。そして、第3リール・バックランプ制御処理では、第3リールのバックランプ57a?57cが同図(d)に示すように消灯される。
【0085】
遊技者は、各停止ボタン16?18の各操作に連動し、各リール3?5の各バックランプ57a?57cが「消灯-点灯-消灯」する消灯パターンを認識することにより、内部抽選によって小当たり入賞の「スイカ」当選フラグが立っていた可能性があることを知ることが出来る。この小当たり入賞当選フラグは、大当たり入賞当選フラグおよび中当たり入賞当選フラグと異なり、次回の遊技には持ち越されず、その遊技限りのフラグである。従って、その遊技が終了した時点で「スイカ」当選フラグが立っていたことを認識しても、意味がないように思える。
【0086】
しかし、遊技を重ねて行くうちに、最初の2つのリールバックランプが「消灯-点灯」したら、「スイカ」当選フラグが立っている可能性があることを把握できるようになり、第3リールの停止ボタン操作では「スイカ」のシンボルを狙ってリール停止操作することも出来るようになる。また、このようにして当選フラグをリールバックランプの消灯パターンによって遊技者に報知することにより、各停止ボタン16?18の操作時に消灯パターンを推測する面白味が新たに生じ、遊技の興趣は向上するようになる。
【0087】
また、報知選択抽選処理によって「ベル」当選フラグに対応する報知フラグが立った場合には、第1リール・バックランプ制御処理で、第1リール3のバックランプ57a?57cが図19(b)に示すように消灯される。なお、この場合も各リール3?5の回転中は各バックランプ57a?57cは同図(a)に示すように全て点灯している。その後、第2リール・バックランプ制御処理では、第2リール4のバックランプ57a?57cは同図(c)に示すように点灯したままの状態にされる。そして、第3リール・バックランプ制御処理でも、第3リールのバックランプ57a?57cは同図(d)に示すように点灯したままの状態にされる。
【0088】
遊技者は、各停止ボタン16?18の各操作に連動し、各リール3?5の各バックランプ57a?57cが「消灯-点灯-点灯」する消灯パターンを認識することにより、内部抽選によって小当たり入賞の「ベル」当選フラグが立っていた可能性があることを知ることが出来る。
【0089】
また、報知選択抽選処理によって「4枚チェリー」当選フラグに対応する報知フラグが立った場合には、第1リール・バックランプ制御処理で、第1リール3のバックランプ57a?57cは図20(b)に示すように点灯したままの状態にされる。なお、この場合も各リール3?5の回転中は各バックランプ57a?57cは同図(a)に示すように全て点灯している。その後、第2リール・バックランプ制御処理では、第2リール4のバックランプ57a?57cが同図(c)に示すように消灯される。そして、第3リール・バックランプ制御処理でも、第3リールのバックランプ57a?57cが同図(d)に示すように消灯される。
【0090】
遊技者は、各停止ボタン16?18の各操作に連動し、各リール3?5の各バックランプ57a?57cが「点灯-消灯-消灯」する消灯パターンを認識することにより、内部抽選によって小当たり入賞の「4枚チェリー」当選フラグが立っていた可能性があることを知ることが出来る。
【0091】
また、報知選択抽選処理によって「2枚チェリー」当選フラグに対応する報知フラグが立った場合には、第1リール・バックランプ制御処理で、第1リール3のバックランプ57a?57cは図21(b)に示すように点灯したままの状態にされる。なお、この場合も各リール3?5の回転中は各バックランプ57a?57cは同図(a)に示すように全て点灯している。その後、第2リール・バックランプ制御処理では、第2リール4のバックランプ57a?57cが同図(c)に示すように消灯される。そして、第3リール・バックランプ制御処理では、第3リールのバックランプ57a?57cは同図(d)に示すように点灯しままの状態にされる。
【0092】
遊技者は、各停止ボタン16?18の各操作に連動し、各リール3?5の各バックランプ57a?57cが「点灯-消灯-点灯」する消灯パターンを認識することにより、内部抽選によって小当たり入賞の「2枚チェリー」当選フラグが立っていた可能性があることを知ることが出来る。
【0093】
また、報知選択抽選処理によって「再遊技」当選フラグに対応する報知フラグが立った場合には、第1リール・バックランプ制御処理で、第1リール3のバックランプ57a?57cは図22(b)に示すように点灯したままの状態にされる。なお、この場合も各リール3?5の回転中は各バックランプ57a?57cは同図(a)に示すように全て点灯している。その後、第2リール・バックランプ制御処理でも、第2リール4のバックランプ57a?57cは同図(c)に示すように点灯したままの状態にされる。そして、第3リール・バックランプ制御処理では、第3リールのバックランプ57a?57cが同図(d)に示すように消灯される。
【0094】
遊技者は、各停止ボタン16?18の各操作に連動し、各リール3?5の各バックランプ57a?57cが「点灯-点灯-消灯」する消灯パターンを認識することにより、内部抽選によって「再遊技」当選フラグが立っていた可能性があることを知ることが出来る。
【0095】
また、報知選択抽選処理によって「ハズレ」当選フラグに対応する報知フラグが立った場合には、第1リール・バックランプ制御処理で、第1リール3のバックランプ57a?57cは図23(b)に示すように点灯したままの状態にされる。なお、この場合も各リール3?5の回転中は各バックランプ57a?57cは同図(a)に示すように全て点灯している。その後、第2リール・バックランプ制御処理でも、第2リール4のバックランプ57a?57cは同図(c)に示すように点灯したままの状態にされる。そして、第3リール・バックランプ制御処理でも、第3リールのバックランプ57a?57cは同図(d)に示すように点灯したままの状態にされる。
【0096】
遊技者は、各停止ボタン16?18の各操作に連動し、各リール3?5の各バックランプ57a?57cが「点灯-点灯-点灯」する消灯しない消灯パターンを認識することにより、内部抽選によって「ハズレ」当選フラグが立っていたことを知ることが出来る。
【0097】
このように本実施形態によれば、入賞態様は各停止ボタン16?18が操作されて行くのに伴って判明して行く。すなわち、各停止ボタン16?18の操作は、各リール3?5の回転表示を各列毎に順次停止させて行くだけではなく、内部抽選によって決定された入賞態様を遊技者に順次報知させて行く。この結果、停止ボタン操作の面白味は増すようになる。
【0098】
また、この入賞態様の報知は、全ての内部抽選結果に対して行われるのではなく、報知選択抽選確率テーブル(図8参照)に示すような所定確率で行われる。従って、入賞態様は遊技者に報知される場合もあり、報知されない場合もある。よって、遊技者によって入賞態様の報知が期待されるようになり、報知があった場合にはその喜びも増し、停止ボタン操作の面白味は一層増すようになる。
【0099】
また、報知は大当たり入賞態様だけではなくて各入賞態様に対して行われ、遊技者は大当たり入賞以外の内部抽選結果も知ることが出来るようになる。このため、停止ボタンの操作は容易に行えるようになる。
【0100】
なお、上記実施形態においては本発明による遊技機をスロットマシンに適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、可変表示装置を備えた、例えば、パチンコ機といった弾球遊技機や、その他のアミューズメント機器に適用してもよい。このような遊技機の中には、可変表示を停止操作するボタンを持たずに、それぞれの可変表示部が各可変表示列毎に順次自動的に停止するものも存在する。このような場合でも、それぞれの可変表示列が自動停止するタイミングで、上述した入賞態様報知手段を動作させれば、上記実施形態と同様の効果が得られる。
【0101】
また、上記実施形態においては、3個の各バックランプ57a?57cを各リール3?5毎に同時に点灯,消灯させる点灯制御について説明したが、各バックランプ57a?57cを個別に点灯,消灯させる点灯制御としてもよく、また、個別に点滅させる点灯制御としてもよい。
【0102】
例えば、上記実施形態において、「スイカ」当選フラグに対応する入賞態様報知を図24に示すように行う。つまり、各リール3?5の回転中は同図(a)に示すように各バックランプ57a?57cは全て点灯しているが、第1リール停止ボタン16が操作された場合には、同図(b)に示すように、第1リール3の各バックランプ57a?57cを消灯制御する。また、第2リール停止ボタン17が操作された場合には、同図(c)に示すように、バックランプ57a,57bだけ消灯制御し、一番下のバックランプ57cは点灯状態にしておく。その後、第3リール停止ボタン18が操作された場合には、同図(d)に示すように、各バックランプ57a?57cを消灯制御する。
【0103】
また、「ベル」当選フラグに対応する入賞態様報知を図25に示すように行う。つまり、各リール3?5の回転中は同図(a)に示すように各バックランプ57a?57cは全て点灯しているが、第1リール停止ボタン16が操作された場合には、同図(b)に示すように、第1リール3の各バックランプ57a?57cを消灯制御する。また、第2リール停止ボタン17が操作された場合には、同図(c)に示すように、バックランプ57a,57cだけ消灯制御し、真ん中のバックランプ57bは点灯状態にしておく。その後、第3リール停止ボタン18が操作された場合には、同図(d)に示すように、各バックランプ57a?57cを点灯させた状態にしておく。
【0104】
上述した実施形態では、「スイカ」当選フラグに対応する入賞態様報知は、図18に示すように、各リール3,4,5のバックランプ57a?57cを3個同時に「消灯-点灯-消灯」するパターンによって点灯制御を行い、「ベル」当選フラグに対応する入賞態様報知は、図19に示すように、各リール3,4,5のバックランプ57a?57cを3個同時に「消灯-点灯-点灯」するパターンによって点灯制御を行った。従って、上述した実施形態では、第2リール4が停止した時点では、各バックランプ57a?57cが「消灯-点灯」という同じパターンで点灯制御されている。このため、上述した実施形態では、第2リール4の操作時点では、報知される当選フラグの種類が「スイカ」か「ベル」かは分からない。
【0105】
しかし、第2リール4操作時の各バックランプ57a?57cを図24(c)および図25(c)に示すように個別に点灯制御することにより、第2リール操作時に当選フラグの種類が「スイカ」か「ベル」かを識別することが出来るようになる。従って、第3リール5の操作時には停止表示させるシンボルをこれらのいずれかのシンボルに狙いを定めることが出来る。このように3リールで合計9個の各バックランプ57a?57cを個々に点灯制御することにより、多彩な予兆報知パターンを組むことが可能となる。
【0106】
なお、ここでは個別点灯して予兆報知する当選フラグを「スイカ」と「ベル」として説明したが、他の小当たり入賞当選フラグ,大当たりおよび中当たり入賞当選フラグや「再遊技」当選フラグ等についても、同様にして予兆報知することが出来る。
【0107】
また、バックランプ57a?57cの点灯箇所は、報知する当選フラグの種類に応じて予め固定させておく必要はない。例えば、予兆報知する当選フラグに応じた入賞シンボルが停止した箇所のバックランプを点灯制御するようにしてもよい。例えば、予兆報知する当選フラグが「スイカ」で、「スイカ」のシンボルがリールの上段に停止した場合には、このシンボル「スイカ」の背後にあるバックランプ57aを点灯制御する。また、「スイカ」のシンボルがリールの下段まで滑って停止した場合には、このシンボル「スイカ」の背後にあるバックランプ57cを点灯制御する。
【0108】
また、予兆報知する当選フラグに応じた入賞シンボルが有効化入賞ライン上に停止した場合にのみ、そのシンボルをいずれかのバックランプ57a?57cによって個別点灯するようにしてもよい。例えば、1枚賭けで遊技が行われている際には、予兆報知する当選フラグに対応した入賞シンボルが中央の入賞ラインL1に停止した場合にのみ、バックランプ57bが個別点灯するようにする。
【0109】
具体的に、今回の遊技が1枚掛けで入賞ラインL1が有効化され、スタートレバー15の操作に応じて抽出された乱数値が100であった場合を想定する。この場合には、まず、入賞態様報知選択抽選確率テーブル(図8参照)が参照されてBB当選フラグ成立が決定される。次に、停止ボタン16?18の操作が遊技者によって行われるが、遊技者の停止操作によってBB当選フラグに対応した入賞シンボルが有効化入賞ラインL1に引き込める場合と引き込めない場合とがある。
【0110】
まず、BB当選フラグに対応した入賞シンボルが有効化入賞ラインL1に引き込める場合について説明する。例えば、第1停止操作によって左リール3のBB入賞シンボルが有効化入賞ラインL1上に引き込まれて停止した場合には、左リール3の中央のバックランプ57bが点灯する。引き続いて第2停止操作によって中リール4のBB入賞シンボルが有効化入賞ラインL1上に引き込まれて停止した場合には、同様に中リール4の中央のバックランプ57bが点灯する。ここで、遊技者は、有効化入賞ラインL1上にBB入賞シンボルが停止し、かつ、各バックランプ57bが点灯したことを認識することにより、BB当選を予想し、期待感が高まる。
【0111】
次に、BB当選フラグに対応した入賞シンボルが有効化入賞ラインL1に引き込めない場合について説明する。例えば、第1停止操作によって左リール3が停止されても、BB入賞シンボルが有効化入賞ラインL1上に引き込まれないため、たとえBB当選フラグが成立していても、左リール3のバックランプ57bは点灯しない。引き続いて第2停止操作によって中リール4が停止されても、BB入賞シンボルが有効化入賞ラインL1上に引き込まれないため、同様に中リール4のバックランプ57bも点灯しない。
【0112】
このように報知選択抽選確率テーブルによってBB当選フラグが報知態様として決定されても、報知される入賞シンボルが有効化入賞ライン上に停止しない場合には当選フラグを報知しない構成にすることも可能である。
【0113】
この構成を採用した場合の実際の制御は、例えば次のように行われる。まず、停止ボタン操作時におけるステッピングモータ55への供給駆動パルス数がRAM33から読み出され、リール回転位置が割り出される。そして、シンボルテーブル(図7参照)とリール回転位置との比較により、どのようなシンボルが各入賞ライン上に停止しているのかが判断される。次に、今回の遊技の有効化入賞ラインがどの入賞ラインであるかが判断され、引き続いて当選フラグはどの入賞態様に対して成立しているのかが把握される。その後、入賞態様報知を行うか否かが上記のように決定される。
【0114】
このような点灯制御により、各停止ボタン16?18を順次操作していって特定のシンボルだけが点灯するのに遊技者が気付けば、そのシンボル組合せによって入賞する当選フラグが立っている可能性があることを遊技者は認識することが出来る。従って、このような点灯制御によっても上述した実施形態と同様な効果が奏される。
【0115】
また、上記実施の形態では、報知手段としてリールバックランプ57を用いた場合について説明したが、本発明は報知手段がこれに限定されるものではない。例えば、バックランプ57の代わりにスピーカ39を報知手段とし、このスピーカ39から発せられる音によって内部抽選結果を遊技者に報知する構成としてもよい。ここで、音とはブザー音,合成音,音楽といった聴覚で識別可能なものをいう。
【0116】
例えば、バックランプ57の消灯・点灯パターンに対応してスピーカ39から出力する音のパターンを変化させる。遊技者は、「スイカ」当選フラグや「ベル」当選フラグといった予兆表示される当選フラグの種類を、この音のパターンの種類によって区別することが出来る。一例を挙げれば、バックランプ57の点灯に対応して「ピー」という単音、消灯に対応して「ピー、ピー、ピー」といった連続音をスピーカ39から出力する。この際、報知は、スピーカ39の出力音単独で行ってもよいし、また、バックランプ57の発光とスピーカ39の出力音とを併せて行ってもよい。
【0117】
また、上述した実施形態では、「スイカ」当選フラグは各リール3?5の各バックランプ57が図18に示すように「消灯-点灯-消灯」するパターンで報知され、「ベル」当選フラグは図19に示すように「消灯-点灯-点灯」するパターンで報知されている。従って、第2リール4が停止した時点では各バックランプは同じ「消灯-点灯」パターンで点灯制御されているため、この時点では当選フラグが「スイカ」か「ベル」かを識別することは出来ない。しかし、第2リール4が停止するタイミングで、「スイカ」当選フラグの予兆の場合にはスピーカ39から「スイカ!」という合成音を出力し、「ベル」当選フラグの予兆の場合にはスピーカ39から「ベル!」という合成音を出力する。バックランプ57による報知にスピーカ39による報知を補助的に加えるこのような構成によれば、第2リール停止時に当選フラグの種類を知ることが出来る。
【0118】
また、スピーカ39を単独の報知手段とした場合、「スイカ」の予兆報知を、第1リール停止操作時に「ス」、第2リール停止操作時に「イ」、第3リール停止操作時に「カ」という合成音をスピーカ39からそれぞれ出力して行ってもよい。
【0119】
また、液晶表示部24を報知手段としてもよい。液晶表示部24を報知手段とした場合には、例えば、予兆報知する当選フラグに対応したシンボルをこの液晶表示部24に表示させて入賞態様を遊技者に報知する。また、キャラクタを液晶表示部24に登場させ、このキャラクタの動作や展開ストーリーの発展の違いによって当選フラグの種類を報知するようにしてもよい。
【0120】
また、停止ボタン16?18を報知手段としてもよい。この場合には、各停止ボタン16?18の操作部の裏側にボタン部に衝撃を与えるソレノイド等を設置し、成立した当選フラグの種類によって異なる振動を遊技者の指に与え、触覚で予兆報知する。
【0121】
また、上述した実施形態では、停止ボタン16?18の各操作に連動して各リール3?5の各バックランプ57を点滅制御し、入賞態様を報知した。しかし、いずれか1つの停止ボタン16?18、例えばランダムに選択されたまたは固定した1つの停止ボタン16?18が操作される際に、入賞態様を報知するようにしてもよい。例えば、第1停止ボタン16が操作された際に第1停止リール3の各バックランプ57a?57cを特定の態様で点滅表示し、これと共にスピーカ39から入賞態様に応じた音を出力するようにしてもよい。また、これと同様に、ランダムに選択されたまたは固定したいずれか2つの停止ボタン操作に連動し、入賞態様を報知するようにしてもよい。
【0122】
このような各報知手段によっても前述した実施形態と同様な効果が奏される。
【0123】
次に、本発明による遊技機をスロットマシンに適用した第2の実施形態について説明する。
【0124】
図26はこの第2の実施形態によるスロットマシン1の正面図である。なお、同図において図1と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。この第2の実施形態によるスロットマシンでは、各リール3,4,5の直下の前面パネル2に告知ランプ25が設けられている。この告知ランプ25は、BBまたはRBゲームの内部当選フラグが立って後述する所定条件が成立すると点灯し、これらのボーナスゲームが機械内部の抽選で当選したことを遊技者に告知する。
【0125】
図27は、第2の実施形態のスロットマシン1における遊技処理動作を制御する制御部と、これに電気的に接続された周辺装置(アクチュエータ)とを含む回路構成を示している。なお、同図において図5と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。この第2の実施形態によるスロットマシンでは、ランプ駆動回路48に告知ランプ25が接続されており、告知ランプ25はランプ駆動回路48によって駆動される。
【0126】
本実施形態においても、ランプ駆動回路48、バックランプ57a?57cおよびマイコン30は、各停止ボタン16?18の操作によって各リール3?5の回転表示が停止されるのに連動し、各リール3?5の表示を順次演出して入賞態様を所定確率で遊技者に報知する報知手段を構成している。この報知手段によって演出される表示態様には8種類ある。
【0127】
前述した図14および図17?図23は、報知手段が演出するこの8種類の表示態様と同じ表示態様を示している。図23に示される表示態様は「リールランプ消灯パターン1」の表示態様であり、図22に示される表示態様は「リールランプ消灯パターン2」、図21に示される表示態様は「リールランプ消灯パターン3」、図20に示される表示態様は「リールランプ消灯パターン4」、図19に示される表示態様は「リールランプ消灯パターン5」、図18に示される表示態様は「リールランプ消灯パターン6」、図17に示される表示態様は「リールランプ消灯パターン7」、図14に示される表示態様は「リールランプ消灯パターン8」の表示態様である。
【0128】
また、スピーカ39,スピーカ駆動回路43およびマイコン30は予め定められた種類または長さの効果音を発生させる音発生手段を構成しており、本実施形態ではこの音発生手段も上記の報知手段を構成している。この音発生手段は、例えば、図28に示すリール停止音選択テーブルに従い、4種類の長さのリール停止音1?4を出音する。
【0129】
つまり、第1停止ボタンの操作検出時に、停止要求の有ったリールのバックランプ57が点灯要求されている場合はリール停止音1が選択され、消灯要求されている場合はリール停止音2が選択される。また、第2停止ボタンの操作検出時に、停止要求の有ったリールのバックランプ57が点灯要求されている場合はリール停止音1が選択され、消灯要求されている場合はリール停止音3が選択される。また、第3停止ボタンの操作検出時に、停止要求の有ったリールのバックランプ57が点灯要求されている場合はリール停止音1が選択され、消灯要求されている場合はリール停止音4が選択される。
【0130】
リール停止音1の出音タイミングチャートは図29に示される。リール停止音1は、同図(b)に示すように長さ327.60[ms]の単発音である。その出音タイミングは、同図(c)に示すいずれかの停止ボタン16?18の操作検出タイミングにおいて、停止要求の有ったいずれかのリール3?5についてのリールバックランプ57の消灯要求が同図(a)に示すように無い時である。また、リール停止音1の消音タイミングは、出音タイミングから327.60[ms]の時間が経過した時、またはこの時間の経過前に次の停止ボタンの操作が検出された時である。
【0131】
例えば、図30(d)に示すように、第1停止ボタンの操作検出時から327.60[ms]の時間が経過する前に第2停止ボタンの操作が検出されると、同図(b)に示すリール停止音1は消音する。同図(c)は次に選択されたリール停止音を表し、その長さは選択されたリール停止音1?4の種類によって327.60?589.68[ms]の間で変化する。なお、同図(a)は第1停止ボタンの操作によって停止要求の有ったリールバックランプ57の点灯状態である。
【0132】
リール停止音2の出音タイミングチャートは図31に示される。リール停止音2は、同図(b)に示すように長さ393.12[ms]の単発音である。その出音タイミングは、同図(c)に示す停止ボタンの操作検出タイミングにおいて、第1停止要求の有ったいずれかのリール3?5についてのリールバックランプ57の消灯要求が同図(a)に示すように有る時である。また、リール停止音2の消音タイミングは、出音タイミングから393.12[ms]の時間が経過した時、またはこの時間の経過前に次の停止ボタンの操作が検出された時である。
【0133】
例えば、図32(d)に示すように、第1停止ボタンの操作検出時から393.12[ms]の時間が経過する前に第2停止ボタンの操作が検出されると、同図(b)に示すリール停止音2は消音する。同図(c)は次に選択されたリール停止音を表し、その長さは選択されたリール停止音1?4の種類によって327.60?589.68[ms]の間で変化する。なお、同図(a)は第1停止ボタンの操作によって停止要求の有った第1停止リールのバックランプ57の点灯状態である。
【0134】
リール停止音3の出音タイミングチャートは図33に示される。リール停止音3は、同図(b)に示すように長さ499.59[ms]の単発音である。その出音タイミングは、同図(c)に示す停止ボタンの操作検出タイミングにおいて、第2停止要求の有ったいずれかのリール3?5についてのリールバックランプ57の消灯要求が同図(a)に示すように有る時である。また、リール停止音3の消音タイミングは、出音タイミングから499.59[ms]の時間が経過した時、またはこの時間の経過前に次の停止ボタンの操作が検出された時である。
【0135】
例えば、図34(d)に示すように、第2停止ボタンの操作検出時から499.59[ms]の時間が経過する前に第3停止ボタンの操作が検出されると、同図(b)に示すリール停止音3は消音する。同図(c)は次に選択されたリール停止音を表し、その長さは選択されたリール停止音1?4の種類によって327.60?589.68[ms]の間で変化する。なお、同図(a)は第2停止ボタンの操作によって停止要求の有った第2停止リールのバックランプ57の点灯状態である。
【0136】
リール停止音4の出音タイミングチャートは図35に示される。リール停止音4は、同図(b)に示すように長さ589.68[ms]の単発音である。その出音タイミングは、同図(c)に示す停止ボタンの操作検出タイミングにおいて、第3停止要求の有ったいずれかのリール3?5についてのリールバックランプ57の消灯要求が同図(a)に示すように有る時である。また、リール停止音3の消音タイミングは、出音タイミングから589.68[ms]の時間が経過した時である。
【0137】
また、音発生手段は、図36に示すリール停止音選択テーブルに従い、連動演出手段によって各列のリール3?5の表示が演出される毎に、4種類のリール停止音1?4のいずれかを出音するようにしてもよい。
【0138】
つまり、第1停止ボタンの操作検出時に、停止要求の有ったリールのバックランプ57が点灯要求されている場合はリール停止音1として音階「ド」が選択され、消灯要求されている場合はリール停止音2として音階「レ」が選択される。また、第2停止ボタンの操作検出時に、停止要求の有ったリールのバックランプ57が点灯要求されている場合はリール停止音1の音階「ド」が選択され、消灯要求されている場合はリール停止音3として音階「ミ」が選択される。また、第3停止ボタンの操作検出時に、停止要求の有ったリールのバックランプ57が点灯要求されている場合はリール停止音1の音階「ド」が選択され、消灯要求されている場合はリール停止音4として音階「ファ」が選択される。
【0139】
図27に示すROM32には、第1の実施形態と同様に、このスロットマシン1で実行されるゲーム処理の手順がシーケンスプログラムとして記憶されている他、入賞確率テーブル,シンボルテーブル、入賞シンボル組合せテーブル、デモ抽選テーブル選択テーブル、デモ抽選テーブル、および図28や図36に示した上述したリール停止音選択テーブル等がそれぞれ区分されて格納されている。
【0140】
入賞確率テーブルは、第1の実施形態と同様に、サンプリング回路37で抽出された乱数を各入賞態様に区分けする乱数区分手段を構成しており、例えば前述した図6に示すように構成される。ここでも、乱数発生器36,サンプリング回路37,入賞確率テーブルおよびマイコン30は入賞態様決定手段を構成している。また、シンボルテーブルも第1の実施形態と同様に図7に概念的に示される。また、入賞シンボル組合せテーブルも第1の実施形態と同様に構成されている。
【0141】
また、デモ抽選テーブル選択テーブルおよびデモ抽選テーブルは、上記の入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて報知手段が点灯制御するリールバックランプ消灯パターンの種類を選択する報知態様選択手段を構成している。この報知態様選択手段による報知態様の選択抽選処理も、図13(k)に示す入賞態様確率抽選タイミングに続くタイミングで行われる。
【0142】
図37に示すデモ抽選テーブル選択テーブルは、遊技状態および当選フラグから図38?図40に示すNo.0?No.17のデモ抽選テーブルを選択するためのものである。遊技状態は図41(a)に示す遊技状態ステータス(GMLVSTS)格納領域を参照することによって判明する。このGMLVSTS格納領域はRAM33中に1バイトのデータとして記憶されている。ビット0?4には遊技状態が記憶されており、データが1にセットされてオンになっている遊技状態がその時の遊技状態である。遊技状態の種類にはGMLVSTSに示されるように「RB作動中」,「BB作動中」,「一般遊技中」,「RB内部当たり中」および「BB内部当たり中」の5種類がある。
【0143】
当選フラグは図41(b)に示すフラグカウンタ(FLGCTR)格納領域を参照することによって判明する。このFLGCTR格納領域もRAM33中に1バイトのデータとして記憶されている。16進数の00?07の1バイトデータにより、その時の当選フラグが示されている。
【0144】
例えば、GMLVSTSのビット2のデータが1(04H)にセットされ、FLGCTRのデータが07Hであれば、遊技状態は一般遊技中で当選フラグはBBになる。従って、その時のデモ抽選テーブルは、デモ抽選テーブル選択テーブルからNo.7のデモ抽選テーブルになる。このNo.7のデモ抽選テーブルは図39に示され、同テーブルに示される抽選値を使った後述する抽選により、リールランプ消灯パターンの種類が選択される。例えば、No.7のデモ抽選テーブルで抽選値18の欄の組合せが選択されると、リールランプ消灯パターンはパターン5になる。
【0145】
また、遊技状態ステータスが一般遊技中でフラグカウンタがBB内部当たり中の上記の場合において、No.7のデモ抽選テーブルで抽選値55の欄の組合せが選択されると、リールランプ消灯パターンはパターン1になる。また、GMLVSTSのビット2のデータが1にセットされ、FLGCTRのデータが00Hであれば、遊技状態は一般遊技中で当選フラグはハズレになる。この時のデモ抽選テーブルは、デモ抽選テーブル選択テーブルからNo.0のデモ抽選テーブルになる。
【0146】
このNo.0のデモ抽選テーブルは図38に示され、同テーブルから抽選値100の欄が抽選によって選択されると、この時の演出態様組合せも、リールランプ消灯パターンはパターン1になる。つまり、異なる当選フラグが成立するゲームにおいても、予兆報知パターン決定用乱数の値によっては、同一の予兆報知パターンが出現する可能性がある。
【0147】
このようにして当選フラグの種類は、その時の遊技状態によって定まるリールランプ消灯パターンの種類によって遊技者に報知されるが、その信頼度は一様ではない。例えば、一般遊技中におけるBBフラグ当選の予兆報知が上記のように行われたとしても、その時に必ずしもBBフラグが当選しているとは限らない。つまり、一般遊技中にBBフラグが当選している際にその予兆報知が行われる確率はX(=0?100)%であり、また、一般遊技中にBBフラグが当選していないのにその予兆報知が行われる確率は(100-X)%である。
【0148】
また、RB内部当たり中またはBB内部当たり中にRBまたはBBフラグ当選の予兆報知が行われる確率も、同様に予め0?100%のいずれかの所定値に定められている。本実施形態では、この中でRB内部当たり中またはBB内部当たり中にRBまたはBBフラグ当選の予兆報知が100%の確率で行われる消灯パターンはパターン7とパターン8の2種類である。つまり、消灯パターン7または消灯パターン8が現れるのは、RBまたはBBフラグが当選している場合だけであり、RBまたはBBフラグが当選していない場合はない。
【0149】
RBまたはBBゲームが確定する消灯パターンの種類も、ROM32の所定領域に予め記憶されている。
【0150】
また、マイコン30,ランプ駆動回路48および告知ランプ25は、入賞態様決定手段で決定された特定の入賞態様(本実施形態ではRBまたはBBの内部当たり)に対応した報知情報を報知手段によって100%の確率で遊技者に報知する際,その報知情報を表示器(本実施形態では告知ランプ25)の表示によって遊技者に告知する告知手段を構成している。
【0151】
次に、本実施形態においてマイコン30で制御される遊技機の動作について説明する。
【0152】
図42はこの遊技処理の前半の概略を示すフローチャートであり、この処理に引き続き前述した図11に示す後半の遊技処理が行われる。この第2の実施形態による遊技処理は、報知選択抽選処理(ステップ104’)、リール停止制御処理(ステップ106’)が第1の実施形態と異なり、また、このリール停止制御処理の後に告知ランプ制御処理(ステップ120)が追加して行われる点が第1の実施形態と異なる。
【0153】
遊技処理は、まず、CPU31により、メダルBETがなされたかどうかが判別され(図42,ステップ101参照)、メダル投入またはBETが有った場合には、次に、スタートレバー15の操作によってスタートスイッチ15Sからのスタート信号入力があったか否かが判別される(ステップ102)。
【0154】
この判別が“YES”の場合、入賞態様決定手段によって確率抽選処理が行われる(ステップ103)。入賞態様決定手段で決定された入賞態様は前述したFLGCTR(図41(b)参照)に、「ハズレ」,「2枚チェリー」,「4枚チェリー」,「ベル」,「スイカ」,「再遊技」,「RB」および「BB」の8種類の中のいずれか1つのデータが書き込まれて一時記憶される。
【0155】
この入賞判定処理に引き続き、入賞態様の報知選択抽選処理が行われる(ステップ104’)。入賞態様の報知選択抽選処理は、図43に示すフローチャートに従って行われる。
【0156】
まず、RAM33に格納されたGMLVSTS領域(図41(a)参照)が参照され、その時の遊技状態が把握される(図43、ステップ201)。次に、FLGCTR領域に格納されたデータが参照され、当選フラグの種類が把握される(ステップ202)。次に、その時の遊技状態および当選したフラグの種類から、デモ抽選テーブル選択テーブル(図37参照)を参照してNo.0?No.17のうちのいずれか1つのデモ抽選テーブルが選択される(ステップ203)。次に、RAM33を一定時間間隔でリフレッシュするためのカウンタから任意のタイミングでカウント値Cが抽出される(ステップ204)。
【0157】
このカウント値Cは0?127の範囲で変化しており、抽出されたこのカウント値Cを用いて報知態様選択のための乱数抽選が行われる。つまり、このカウント値Cから、ステップ203で選択されたデモ抽選テーブルにおける最上段の抽選値Rが減算され、減算結果A(=C-R)の正負が判断される(ステップ205)。減算結果Aが負にならない場合には、次にテーブルの次段の抽選値が抽選値Rにセットされ(ステップ206)、その後A-Rの減算が行われてその結果A(=A-R)の正負が判断される(ステップ207)。この演算は減算結果Aが負になるまで行われ、負になった場合にはその抽選値Rの欄のリールランプ消灯パターンが予兆報知される演出態様に選択される(ステップ208)。
【0158】
例えば、一般遊技中にBBフラグが当選した場合には前述したようにNo.7のデモ抽選テーブルが選択されるが、この際の演出態様の選択抽選処理は次のように行われる。まず、ステップ204でリフレッシュ・カウンタ値Cとして50が抽出されたとすると、ステップ205のC-Rの減算は、抽選値Rに最上段の抽選値55がまずセットされ、減算結果A=50-55=-5になる。この減算結果Aは負であるため、抽選値55の欄のリールランプ消灯パターン1が予兆報知態様に選択される。
【0159】
また、RB内部当たり中に4枚チェリーが当選した場合にはNo.10のデモ抽選テーブルが選択されるが(図37参照)、この際の演出態様組合せの選択抽選処理は次のように行われる。まず、リフレッシュ・カウンタ値Cとして40が抽出されたとすると、C-Rの減算は、抽選値Rに最上段の抽選値10がまずセットされ、減算結果A=40-10=30になる。この減算結果Aは正であるため、次にテーブルの次段の抽選値50が抽選値Rにセットされ、減算結果A=30-50=-20の正負が判断される。この減算結果Aは負であるため、抽選値50の欄のリールランプ消灯パターン7が予兆報知態様に選択される。
【0160】
次に、第1リール3,第2リール4,第3リール5の回転処理が行われ(図42,ステップ105)、これら各リール3,4,5は一斉に回転し出す。このリール回転処理に引き続き、各リール3,4,5の停止制御が行われる(ステップ106’)。このリール停止制御処理の概要は図44のフローチャートに示される。
【0161】
なお、ここで説明するリール停止制御においては、便宜上、第1リール停止ボタン16,第2リール停止ボタン17,第3リール停止ボタン18がこの順番に操作され、各リール3?5が第1リール3,第2リール4,第3リール5の順番で停止する場合について説明する。しかし、各リール3?5の停止順序はこれに限定されるものではなく、例えば、第1リール停止ボタン16,第3リール停止ボタン18,第2リール停止ボタン17のように、ランダムな操作順序により停止するようにしてもよい。
【0162】
遊技者による各停止ボタン16?18の操作は、前述したように、リール停止信号回路45を介してCPU31によって検出されており、第1リール停止ボタン16のON操作が図44のステップ121で検出された場合には、第1リール3の停止制御処理が前述したように行われる(ステップ122)。
【0163】
次に、第1リール・バックランプ制御処理が行われる(ステップ123)。この制御処理は、上述したステップ104’の報知選択抽選処理で選択されたデモ抽選テーブルのリール消灯パターンに従って実行され、第1リール3に内蔵されたバックランプ57a?57cが、選択されたリールランプ消灯パターンに従って点灯制御される。
【0164】
例えば、一般遊技中にBBフラグが当選し、デモ抽選テーブルNo.7の抽選値55の欄のリールランプ消灯パターン1として選択された上記の場合には、第1リール3の各バックランプ57a?57cは図23(b)に示すように消灯されない。また、RB内部当たり中に4枚チェリーが当選し、デモ抽選テーブルNo.10の抽選値50の欄のリールランプ消灯パターン7として選択された上記の場合には、第1リール3の各バックランプ57a?57cは図17(b)に示すように消灯される。
【0165】
次に、リール停止音出音処理(ステップ131)が行われる。音発生手段によって発生されるこのリール停止音の種類は、前述したようにリール停止音選択テーブルに従って選択される。
【0166】
例えば、一般遊技中にBBフラグが当選し、デモ抽選テーブルNo.7の抽選値55の欄のリールランプ消灯パターン1として選択された上記の場合には、第1停止リール3の各バックランプ57a?57cは上記のように消灯されず、点灯した状態にされる。従って、リール停止音選択テーブルとして図28に示すテーブルが用いられる場合には、長さ327.60[ms]のリール停止音1が選択され、第1停止ボタン16の操作タイミング検出時に図29に示すように出音される。また、リール停止音選択テーブルとして図36に示すテーブルが用いられる場合には、音階「ド」のリール停止音1が選択され、同様のタイミングで出音される。
【0167】
また、RB内部当たり中に4枚チェリーが当選し、デモ抽選テーブルNo.10の抽選値50の欄のリールランプ消灯パターン7として選択された上記の場合には、第1停止リール3の各バックランプ57a?57cは上記のように消灯される。従って、リール停止音選択テーブルとして図28に示すテーブルが用いられる場合には、長さ393.12[ms]のリール停止音2が選択され、第1停止ボタン16の操作タイミング検出時に図31に示すように出音される。また、リール停止音選択テーブルとして図36に示すテーブルが用いられる場合には、音階「レ」のリール停止音2が選択され、同様のタイミングで出音される。
【0168】
次に、第2リール4の停止ボタン17がON操作されたか否かが検出され(ステップ124)、この停止ボタン17のON操作が検出された場合には、第2リール4の停止制御処理が前述したように行われる(ステップ125)。次に、第2リール・バックランプ制御処理が行われる(ステップ126)。この制御処理も、上述したステップ104’の報知選択抽選処理で選択されたリールランプ消灯パターンに従い、第2リール4に内蔵されたバックランプ57a?57cが点灯制御される。
【0169】
例えば、一般遊技中にBBフラグが当選し、デモ抽選テーブルNo.7の抽選値55の欄のリールランプ消灯パターン1として選択された上記の場合には、第2リール4の各バックランプ57a?57cは図23(c)に示すように消灯されない。また、RB内部当たり中に4枚チェリーが当選し、デモ抽選テーブルNo.10の抽選値50の欄のリールランプ消灯パターン7として選択された上記の場合には、第2リール4の各バックランプ57a?57cは図17(c)に示すように消灯される。
【0170】
次に、リール停止音出音処理(ステップ132)が行われる。このリール停止音の種類も、前述したようにリール停止音選択テーブルに従って選択される。
【0171】
例えば、一般遊技中にBBフラグが当選し、デモ抽選テーブルNo.7の抽選値55の欄のリールランプ消灯パターン1として選択された上記の場合には、第2停止リール4の各バックランプ57a?57cは上記のように消灯されず、点灯した状態にされる。従って、リール停止音選択テーブルとして図28に示すテーブルが用いられる場合には、長さ327.60[ms]のリール停止音1が選択され、第2停止ボタン17の操作タイミング検出時に図29に示すように出音される。また、リール停止音選択テーブルとして図36に示すテーブルが用いられる場合には、音階「ド」のリール停止音1が選択され、同様のタイミングで出音される。
【0172】
また、RB内部当たり中に4枚チェリーが当選し、デモ抽選テーブルNo.10の抽選値50の欄のリールランプ消灯パターン7として選択された上記の場合には、第2停止リール4の各バックランプ57a?57cは上記のように消灯される。従って、リール停止音選択テーブルとして図28に示すテーブルが用いられる場合には、長さ499.59[ms]のリール停止音3が選択され、第2停止ボタン17の操作タイミング検出時に図33に示すように出音される。また、リール停止音選択テーブルとして図36に示すテーブルが用いられる場合には、音階「ミ」のリール停止音3が選択され、同様のタイミングで出音される。
【0173】
次に、第3リール5の停止ボタン18がON操作されたか否かが検出され(ステップ127)、この停止ボタン18のON操作が検出された場合には、第3リール5の停止制御処理が前述したように行われる(ステップ128)。このリール停止制御処理が終了すると、第3リール・バックランプ制御処理が行われる(ステップ129)。この制御処理も、上述したステップ104’の報知選択抽選処理で選択された演出態様組合せのリールランプ消灯パターンに従い、第3リール5に内蔵されたバックランプ57a?57cが点灯制御される。
【0174】
例えば、一般遊技中にBBフラグが当選し、デモ抽選テーブルNo.7の抽選値55の欄のリールランプ消灯パターン1として選択された上記の場合には、第3リール5の各バックランプ57a?57cは図23(d)に示すように消灯されない。従って、第1リール3,第2リール4および第3リール5の各バックランプ57a?57cは、各停止ボタン16,17,18の操作に連動していずれも消灯せず、「点灯,点灯,点灯」したままの状態になる。
【0175】
また、RB内部当たり中に4枚チェリーが当選し、デモ抽選テーブルNo.10の抽選値50の欄のリールランプ消灯パターン7として選択された上記の場合には、第3リール5の各バックランプ57a?57cは図17(d)に示すように消灯されない。従って、第1リール3,第2リール4および第3リール5の各バックランプ57a?57cは、各停止ボタン16,17,18の操作に連動して「消灯,消灯,点灯」する。
【0176】
次に、リール停止音出音処理(ステップ133)が行われる。このリール停止音の種類も、前述したようにリール停止音選択テーブルに従って選択される。
【0177】
例えば、一般遊技中にBBフラグが当選し、デモ抽選テーブルNo.7の抽選値55の欄のリールランプ消灯パターン1として選択された上記の場合には、第3停止リール5の各バックランプ57a?57cは上記のように消灯されず、点灯した状態にされる。
【0178】
従って、リール停止音選択テーブルとして図28に示すテーブルが用いられる場合には、長さ327.60[ms]のリール停止音1が選択され、第3停止ボタン18の操作タイミング検出時に図29に示すように出音される。この結果、各停止ボタン16,17,18の操作に連動し、上記のように第1,第2,第3リール3,4,5の各バックランプ57a?57cが「点灯,点灯,点灯」されると共に、同じ長さの音が例えば「ブー,ブー,ブー」と3回出音される。
【0179】
また、リール停止音選択テーブルとして図36に示すテーブルが用いられる場合には、音階「ド」のリール停止音1が選択され、出音される。この結果、各停止ボタン16,17,18の操作に連動し、上記のように第1,第2,第3リール3,4,5の各バックランプ57a?57cが「点灯,点灯,点灯」されると共に、同じ音階の音が「ド,ド,ド」と3回出音される。
【0180】
また、RB内部当たり中に4枚チェリーが当選し、デモ抽選テーブルNo.10の抽選値50の欄のリールランプ消灯パターン7として選択された上記の場合には、第3停止リール5の各バックランプ57a?57cは上記のように消灯されない。
【0181】
従って、リール停止音選択テーブルとして図28に示すテーブルが用いられる場合には、長さ327.60[ms]のリール停止音1が選択され、第3停止ボタン18の操作タイミング検出時に図29に示すように出音される。この結果、各停止ボタン16,17,18の操作に連動し、上記のように第1,第2,第3リール3,4,5の各バックランプ57a?57cが「消灯,消灯,点灯」されると共に、長さが異なる音が例えば「ブー,ブーー,ブ」と3回出音される。
【0182】
また、リール停止音選択テーブルとして図36に示すテーブルが用いられる場合には、音階「ド」のリール停止音1が選択され、出音される。この結果、各停止ボタン16,17,18の操作に連動し、上記のように第1,第2,第3リール3,4,5の各バックランプ57a?57cが「消灯,消灯,点灯」されると共に、音階が異なる音が「レ,ミ,ド」と3回出音される。
【0183】
このようにして図42のステップ106’のリール停止制御処理が終了すると、次に、告知ランプ25の点灯制御が行われる(図42、ステップ120)。この告知ランプ制御は図45に示すフローチャートに従って行われる。
【0184】
まず、ROM32に記憶された確定パターン(消灯パターン7,8)が参照され(ステップ301)、今回のリールランプ消灯パターンがいずれかの確定パターンに一致するか否かが判断される(ステップ302)。一致しない場合には処理は終了する。一致する場合には次に告知ランプ25が現在点灯中か否かが判断され(ステップ303)、点灯中でない場合には告知ランプ25がランプ駆動回路48によって点灯制御される(ステップ304)。点灯中である場合には処理は終了する。
【0185】
例えば、RB内部当たり中に4枚チェリーが当選し、デモ抽選テーブルNo.10の抽選値50の欄のリールランプ消灯パターン7が演出された上記の場合は、ROM32に記憶された確定パターンに一致する。従って、この場合にはマイコン30の制御によってランプ駆動回路48が駆動され、告知ランプ25が点灯する。
【0186】
この際、マイコン30,ランプ駆動回路48および告知ランプ25は、入賞態様決定手段で決定されたRBまたはBBの内部当たりを上記の演出によって100%の確率で遊技者に報知する際、その報知情報を告知ランプ25の点灯表示によって遊技者に告知する告知手段を構成している。
【0187】
図46は告知ランプ25の点灯タイミングチャート図である。告知ランプ25は、BBまたはRBが確定する確定パターンが同図(b)に示すタイミングで表示し終わった時に、同図(a)に示すタイミングで点灯する。また、この告知ランプ25は、BBまたはRBの内部当たりフラグが同図(c)に示すようにONし、各リール3?5の停止時にBBまたはRBのシンボル組合せが停止表示されてBBまたはRB入賞が同図(d)に示すタイミングで発生し、その入賞によるメダル払い出しが終了する同図(e)に示すタイミングで消灯する。
【0188】
このように確定パターンが表示されたことを条件に告知ランプ25が点灯されることにより、今表示された予兆報知が、BBまたはRBの内部当たりが100%の確率で起きている予兆報知であることを、遊技者は認識することが出来る。
【0189】
上記の告知ランプ制御が終了すると遊技処理は、次に、全リール停止時の表示が所定の入賞シンボル組合せであるか否かが、入賞シンボル組合せテーブルを参照して判断される(図42,ステップ107)。入賞が得られなかったときにはステップ107の判定は“NO”となり、処理は初めのステップ101に戻る。また、入賞判定の結果リプレイゲーム(再遊技)であるときは、処理はステップ102のスタートレバー15の操作待ち処理に戻る(ステップ108)。
【0190】
リプレイゲームでない入賞のときには、所定枚数のメダルがホッパ38によってコイン受け皿20へ払い出される(図11,ステップ110)。次に、BBゲームが発生したか否かが判断され(ステップ111)、BBゲームが発生している場合にはBBゲームが実行される(ステップ112)。また、BBゲームが発生していない場合には、次にRBゲームが発生したか否かが判断され(ステップ113)、RBゲームが発生している場合にはRBゲームが実行される(ステップ114)。その後、上述した処理が繰り返されてスロットマシン遊技が行われる。
【0191】
このような本実施形態によっても、内部抽選によって決定された入賞態様が停止ボタン16?18の操作に連動して遊技者に報知される。すなわち、各停止ボタン16?18の操作によって各リール3?5が停止されるのに連動し、各バックランプ57a?57cの表示態様(リールランプ消灯パターン)が報知手段によって順次演出されることにより、入賞態様が遊技者に報知される。
【0192】
例えば、上述したRB内部当たり中に4枚チェリーが当選し、デモ抽選テーブルNo.10の抽選値50の欄の消灯パターン7が選択された場合には、遊技者は、第1リール3,第2リール4,第3リール5を各停止操作する最中に各バックランプ57a?57cが消灯,消灯,点灯するのを視覚でとらえる共に、例えば長さが異なる音「ブー,ブーー,ブ」を聴覚でとらえる。
【0193】
本実施形態でも上記のように各停止ボタン16?18の操作によって各リール3?5の回転が各列毎に順次停止して行くのに伴い、内部抽選によって決定された当選フラグの種類が遊技者に順次報知されて行く。従って、従来、機械内部の乱数抽選で決定された内部抽選の結果は、大当たり入賞以外の入賞態様については、各窓に図柄が実際に停止表示されるまで全く分からなかったが、本実施形態によれば、遊技者は入賞態様をある程度予測できるようになる。
【0194】
また、本実施形態においては、BBまたはRBの内部当たりが100%の確率で報知される場合に、告知ランプ25の点灯表示により、BBまたはRBの内部当たりが起きていることが遊技者に告知される。BBまたはRBの内部当たりが100%より小さい確率で報知される場合、つまり、BBまたはRBの内部当たりが内部抽選によって発生していても必ずその報知がなされるとは限らない場合には、告知ランプ25の点灯表示によってその内部抽選結果は告知されない。従って、遊技者は、告知ランプ25にBBまたはRBの内部当たり発生の内部抽選結果が表示されていない場合にも、停止ボタン16?18の操作に連動して報知される各バックランプ57a?57cの表示態様によってBBまたはRBの内部当たり発生の内部抽選結果を知ることが出来る。
【0195】
このため、大当たり入賞発生の内部抽選結果がそのまま機械的に遊技者に知らされる従来の遊技機と異なり、本実施形態による遊技機によれば、遊技者は例えばリーチ目を探すようにその内部抽選結果を探す喜びを持つことが出来るようになる。
【0196】
なお、上記実施形態の説明においては、報知手段を構成する音発生手段が、各リール3?5の表示が演出される毎に、予め定められた種類または長さのリール停止音を発生させるようにした。しかし、各停止ボタン16?18の構造をソレノイド等を用いて操作時に震動する体感式ボタン構造とし、上記の音発生手段に代わり、または上記の音発生手段と共に、この各停止ボタン16?18が、各リール3?5の表示が演出される毎に予め定められた態様で震動するようにしてもよい。
【0197】
また、上記実施形態の説明においては告知手段である告知ランプ25を機器前面パネルに告知専用に設けた場合について説明したが、既存の表示装置を使って特定入賞態様のフラグ成立を告知するようにしてもよい。例えば、スピーカ39から特殊な音を放出して特定フラグの成立を告知してもよい。また、各リール3?5を震えさせて特定フラグの成立を告知してもよい。
【0198】
また、各入賞態様のフラグ成立を予兆報知する報知手段により、告知手段を実現するようにしてもよい。例えば、各リール3?5の全停止時に、各リール3?5の各バックランプ57a?57cの点滅態様を特定の報知態様で表示して特定フラグ成立を告知するようにしてもよい。
【0199】
また、液晶表示部24を各入賞態様のフラグ成立を予兆報知する報知手段として使用し、しかも、この液晶表示部24を告知手段としても使用するようにしてもよい。つまり、リールバックランプ等の表示態様の演出組合せによって予兆報知を行う代わりに、液晶表示部24にキャラクタ等を登場させ、このキャラクタ表示の変化の組合せによって予兆報知を行ったり、その背景画像表示の変化の組合せによって予兆報知を行ってもよい。そして、この液晶表示部24の表示を予兆報知と異なる特定の態様で表示させて告知手段の告知をするようにしてもよい。
【0200】
例えば、上記の第2の実施形態および前述した第1の実施形態では、各リール3?5の各バックランプ57a?57cを8種類のリールランプ消灯パターン1?8で表示し、各入賞態様のフラグ成立を予兆報知したが、図47?図54に示す、液晶表示部24に登場させたキャラクタの8種類の動作パターン1?8によって予兆報知するようにしてもよい。
【0201】
図47は、前述したリールランプ消灯パターン1(図23参照)に対応する動作パターン1であり、「ハズレ」当選フラグに対応した表示態様である。液晶表示部24には女の子のキャラクタ「くみちゃん」の3体が常に表示されており、各停止ボタン16?18が操作されていない時には左,中央および右に位置する3体の全ては同図(a)に示す基本姿勢にある。
【0202】
第1実施形態では、「ハズレ」当選フラグが立ち、第1リール停止ボタン16が操作されると、第2実施形態では、デモ抽選テーブルから消灯パターン1が予兆報知態様として選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、液晶表示部24のキャラクタの姿勢は同図(b)に示すものになり、3体の各基本姿勢に変化が生じない。次に、第2リール停止ボタン17が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(c)に示すものになり、同様に3体の各基本姿勢に変化が生じず、さらに、第3リール停止ボタン18が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(d)に示すものになり、やはり3体の各基本姿勢に変化が生じない。
【0203】
図48は、前述したリールランプ消灯パターン2(図22参照)に対応する動作パターン2であり、「再遊技」当選フラグに対応した表示態様である。本パターンでも、各リール停止ボタン16?18が操作されていない時には液晶表示部24に表示される3体の全ては同図(a)に示す基本姿勢にある。
【0204】
第1実施形態では、「再遊技」当選フラグが立ち、第1リール停止ボタン16が操作されると、第2実施形態では、デモ抽選テーブルから消灯パターン2が予兆報知態様として選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、液晶表示部24のキャラクタの姿勢は同図(b)に示すものになり、3体の各基本姿勢に変化が生じない。次に、第2リール停止ボタン17が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(c)に示すものになり、同様に3体の各基本姿勢に変化が生じず、さらに、第3リール停止ボタン18が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(d)に示すものになり、右に位置するキャラクタの右足が少し後ろへ上がる。
【0205】
図49は、前述したリールランプ消灯パターン3(図21参照)に対応する動作パターン3であり、「2枚チェリー」当選フラグに対応した表示態様である。本パターンでも、各リール停止ボタン16?18が操作されていない時には液晶表示部24に表示される3体の全ては同図(a)に示す基本姿勢にある。
【0206】
第1実施形態では、「2枚チェリー」当選フラグが立ち、第1リール停止ボタン16が操作されると、第2実施形態では、デモ抽選テーブルから消灯パターン3が予兆報知態様として選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、液晶表示部24のキャラクタの姿勢は同図(b)に示すものになり、3体の各基本姿勢に変化が生じない。次に、第2リール停止ボタン17が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(c)に示すものになり、中央に位置するキャラクタの右足が少し後ろへ上がる。さらに、第3リール停止ボタン18が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(d)に示すものになり、各姿勢に変化が生じない。
【0207】
図50は、前述したリールランプ消灯パターン4(図20参照)に対応する動作パターン4であり、「4枚チェリー」当選フラグに対応した表示態様である。本パターンでも、各リール停止ボタン16?18が操作されていない時には液晶表示部24に表示される3体の全ては同図(a)に示す基本姿勢にある。
【0208】
第1実施形態では、「4枚チェリー」当選フラグが立ち、第1リール停止ボタン16が操作されると、第2実施形態では、デモ抽選テーブルから消灯パターン4が予兆報知態様として選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、液晶表示部24のキャラクタの姿勢は同図(b)に示すものになり、3体の各基本姿勢に変化が生じない。次に、第2リール停止ボタン17が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(c)に示すものになり、同様に各基本姿勢に変化が生じない。さらに、第3リール停止ボタン18が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(d)に示すものになり、右に位置するキャラクタの右足が大きく後ろへ上がる。
【0209】
図51は、前述したリールランプ消灯パターン5(図19参照)に対応する動作パターン5であり、「ベル」当選フラグに対応した表示態様である。本パターンでも、各停止ボタン16?18が操作されていない時には液晶表示部24に表示される3体の全ては同図(a)に示す基本姿勢にある。
【0210】
第1実施形態では、「ベル」当選フラグが立ち、第1リール停止ボタン16が操作されると、第2実施形態では、デモ抽選テーブルから消灯パターン5が予兆報知態様として選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、液晶表示部24のキャラクタの姿勢は同図(b)に示すものになり、3体の各基本姿勢に変化が生じない。次に、第2リール停止ボタン17が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(c)に示すものになり、中央に位置するキャラクタの右足が少し後ろへ上がる。さらに、第3リール停止ボタン18が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(d)に示すものになり、右に位置するキャラクタの右足が大きく後ろへ上がる。
【0211】
図52は、前述したリールランプ消灯パターン6(図18参照)に対応する動作パターン6であり、「スイカ」当選フラグに対応した表示態様である。本パターンでも、各リール停止ボタン16?18が操作されていない時には液晶表示部24に表示される3体の全ては同図(a)に示す基本姿勢にある。
【0212】
第1実施形態では、「スイカ」当選フラグが立ち、第1リール停止ボタン16が操作されると、第2実施形態では、デモ抽選テーブルから消灯パターン6が予兆報知態様として選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、液晶表示部24のキャラクタの姿勢は同図(b)に示すものになり、3体の各基本姿勢に変化が生じない。次に、第2リール停止ボタン17が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(c)に示すものになり、同様にキャラクタの姿勢に変化が生じない。さらに、第3リール停止ボタン18が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(d)に示すものになり、右に位置するキャラクタが足を抱えてジャンプする。
【0213】
図53は、前述したリールランプ消灯パターン7(図17参照)に対応する動作パターン7であり、「RB」当選フラグに対応した表示態様である。本パターンでも、各リール停止ボタン16?18が操作されていない時には液晶表示部24に表示される3体の全ては同図(a)に示す基本姿勢にある。
【0214】
第1実施形態では、「RB」当選フラグが立ち、第1リール停止ボタン16が操作されると、第2実施形態では、デモ抽選テーブルから消灯パターン7が予兆報知態様として選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、液晶表示部24のキャラクタの姿勢は同図(b)に示すものになり、左に位置するキャラクタの右足が少し後ろへ上がる。次に、第2リール停止ボタン17が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(c)に示すものになり、中央に位置するキャラクタの右足が大きく後ろへ上がる。さらに、第3リール停止ボタン18が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(d)に示すものになり、右に位置するキャラクタが足を抱えてジャンプする。
【0215】
図54は、前述したリールランプ消灯パターン8(図14参照)に対応する動作パターン8であり、「BB」当選フラグに対応した表示態様である。本パターンでも、各リール停止ボタン16?18が操作されていない時には液晶表示部24に表示される3体の全ては同図(a)に示す基本姿勢にある。
【0216】
第1実施形態では、「BB」当選フラグが立ち、第1リール停止ボタン16が操作されると、第2実施形態では、デモ抽選テーブルから消灯パターン8が予兆報知態様として選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、液晶表示部24のキャラクタの姿勢は同図(b)に示すものになり、左に位置するキャラクタの右足が少し後ろへ上がる。次に、第2リール停止ボタン17が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(c)に示すものになり、中央に位置するキャラクタが足を抱えてジャンプする。さらに、第3リール停止ボタン18が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(d)に示すものになり、右に位置するキャラクタも足を抱えてジャンプする。
【0217】
また、図55?図62に示す、液晶表示部24に登場させたキャラクタの8種類の動作パターン1?8によって予兆報知するようにしてもよい。
【0218】
図55は、前述したリールランプ消灯パターン1(図23参照)に対応する動作パターン1であり、「ハズレ」当選フラグに対応した表示態様である。各リール停止ボタン16?18が操作されていない時には液晶表示部24には同図(a)に示すように何も表示されていない。
【0219】
第1実施形態では、「ハズレ」当選フラグが立ち、第1リール停止ボタン16が操作されると、第2実施形態では、デモ抽選テーブルから消灯パターン1が予兆報知態様として選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、液晶表示部24には女の子のキャラクタ「くみちゃん」の基本姿勢が同図(d)に示すように1体表示される。次に、第2リール停止ボタン17が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(c)に示すものになり、姿勢に変化が生じず、さらに、第3リール停止ボタン18が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(d)に示すものになり、やはり姿勢に変化が生じない。
【0220】
図56は、前述したリールランプ消灯パターン2(図22参照)に対応する動作パターン2であり、「再遊技」当選フラグに対応した表示態様である。本パターンでも、各停止ボタン16?18が操作されていない時には液晶表示部24には同図(a)に示すように何も表示されていない。
【0221】
第1実施形態では、「再遊技」当選フラグが立ち、第1リール停止ボタン16が操作されると、第2実施形態では、デモ抽選テーブルから消灯パターン2が予兆報知態様として選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、液晶表示部24には同図(b)に示すキャラクタの基本姿勢が表示される。次に、第2リール停止ボタン17が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(c)に示すものになり、姿勢に変化が生じず、さらに、第3リール停止ボタン18が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(d)に示すものになり、キャラクタの右足が少し後ろへ上がる。
【0222】
図57は、前述したリールランプ消灯パターン3(図21参照)に対応する動作パターン3であり、「2枚チェリー」当選フラグに対応した表示態様である。本パターンでも、各停止ボタン16?18が操作されていない時には液晶表示部24には同図(a)に示すように何も表示されていない。
【0223】
第1実施形態では、「2枚チェリー」当選フラグが立ち、第1リール停止ボタン16が操作されると、第2実施形態では、デモ抽選テーブルから消灯パターン3が予兆報知態様として選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、液晶表示部24には同図(b)に示すキャラクタの基本姿勢が表示される。次に、第2リール停止ボタン17が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(c)に示すものになり、キャラクタの右足が少し後ろへ上がる。さらに、第3リール停止ボタン18が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(d)に示すものになり、基本姿勢に戻る。
【0224】
図58は、前述したリールランプ消灯パターン4(図20参照)に対応する動作パターン4であり、「4枚チェリー」当選フラグに対応した表示態様である。本パターンでも、各リール停止ボタン16?18が操作されていない時には液晶表示部24には同図(a)に示すように何も表示されていない。
【0225】
第1実施形態では、「4枚チェリー」当選フラグが立ち、第1リール停止ボタン16が操作されると、第2実施形態では、デモ抽選テーブルから消灯パターン4が予兆報知態様として選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、液晶表示部24には同図(b)に示すキャラクタの基本姿勢が表示される。次に、第2リール停止ボタン17が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(c)に示すものになり、姿勢に変化が生じない。さらに、第3リール停止ボタン18が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(d)に示すものになり、キャラクタの右足が大きく後ろへ上がる。
【0226】
図59は、前述したリールランプ消灯パターン5(図19参照)に対応する動作パターン5であり、「ベル」当選フラグに対応した表示態様である。本パターンでも、各リール停止ボタン16?18が操作されていない時には液晶表示部24には同図(a)に示すように何も表示されていない。
【0227】
第1実施形態では、「ベル」当選フラグが立ち、第1リール停止ボタン16が操作されると、第2実施形態では、デモ抽選テーブルから消灯パターン5が予兆報知態様として選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、液晶表示部24には同図(b)に示すキャラクタの基本姿勢が表示される。次に、第2リール停止ボタン17が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(c)に示すものになり、キャラクタの右足が少し後ろへ上がる。さらに、第3リール停止ボタン18が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(d)に示すものになり、キャラクタの右足が大きく後ろへ上がる。
【0228】
図60は、前述したリールランプ消灯パターン6(図18参照)に対応する動作パターン6であり、「スイカ」当選フラグに対応した表示態様である。本パターンでも、各リール停止ボタン16?18が操作されていない時には液晶表示部24には同図(a)に示すように何も表示されていない。
【0229】
第1実施形態では、「スイカ」当選フラグが立ち、第1リール停止ボタン16が操作されると、第2実施形態では、デモ抽選テーブルから消灯パターン6が予兆報知態様として選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、液晶表示部24には同図(b)に示すのキャラクタの基本姿勢が表示される。次に、第2リール停止ボタン17が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(c)に示すものになり、キャラクタの姿勢に変化が生じない。さらに、第3リール停止ボタン18が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(d)に示すものになり、キャラクタが足を抱えてジャンプする。
【0230】
図61は、前述したリールランプ消灯パターン7(図17参照)に対応する動作パターン7であり、「RB」当選フラグに対応した表示態様である。本パターンでも、各リール停止ボタン16?18が操作されていない時には液晶表示部24には同図(a)に示すように何も表示されていない。
【0231】
第1実施形態では、「RB」当選フラグが立ち、第1リール停止ボタン16が操作されると、第2実施形態では、デモ抽選テーブルから消灯パターン7が予兆報知態様として選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、液晶表示部24には同図(b)に示す、右足が少し後ろへ上がったキャラクタが表示される。次に、第2リール停止ボタン17が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(c)に示すものになり、キャラクタの右足が大きく後ろへ上がる。さらに、第3リール停止ボタン18が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(d)に示すものになり、足を抱えてジャンプした姿勢になる。
【0232】
図62は、前述したリールランプ消灯パターン8(図14参照)に対応する動作パターン8であり、「BB」当選フラグに対応した表示態様である。本パターンでも、各リール停止ボタン16?18が操作されていない時には液晶表示部24には同図(a)に示すように何も表示されていない。
【0233】
第1実施形態では、「BB」当選フラグが立ち、第1リール停止ボタン16が操作されると、第2実施形態では、デモ抽選テーブルから消灯パターン8が予兆報知態様として選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、液晶表示部24には同図(b)に示す、右足が少し後ろへ上がったキャラクタが表示される。次に、第2リール停止ボタン17が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(c)に示すものになり、足を抱えてジャンプした姿勢になる。さらに、第3リール停止ボタン18が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(d)に示すものになり、足を抱えてジャンプした姿勢が続く。
【0234】
このように液晶表示部24にキャラクタの8種類の動作パターン1?8を表示させ、各入賞態様のフラグ成立を予兆報知する場合にも、前述した第2の実施形態と同様に、動作パターン7と動作パターン8とを確定パターンとしてBBまたはRBの内部当たりを遊技者に告知するようにしてもよい。
【0235】
また、上記実施形態においても本発明による遊技機をスロットマシンに適用した場合について説明したが、前述したように本発明はこれに限定されることはなく、可変表示装置を備えた、例えば、パチンコ機といった弾球遊技機や、その他のアミューズメント機器に適用してもよい。
【0236】
本発明をパチンコ機に適用する場合、上記各実施形態のスロットマシンにおけるスタートレバー操作、入賞態様決定用乱数抽出、リール回転開始、といった遊技の流れは、パチンコ機においては、ある特定の入賞口へのパチンコ球の入賞、入賞態様決定用乱数抽出、パチンコ機に組み込まれたスロットマシン・リールの回転開始、といった遊技の流れに置き換えられる。また、上記各実施形態のスロットマシンで、リールの図柄がある特定の態様で停止表示されたときに行われたメダルの払い出しは、パチンコ機においては、アタッカやチューリップといった変動入賞装置を開放させ、多くの出球を遊技者に付与するというように、パチンコゲーム上での特典を与えることに置き換えられる。
【0237】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、報知手段が音発生手段を備えているため、内部抽選によって決定された入賞態様に応じた報知情報は、停止手段の操作検出時に発光制御手段が制御する複数態様の光源の発光および音発生手段が出音する複数種類の効果音と共に遊技者に報知される。
【0238】
また、本発明によれば、内部抽選によって決定された入賞態様に応じた報知情報は、停止手段の操作検出時に発光制御手段が制御する光源の発光態様および音発生手段が出音する効果音の種類によって遊技者に報知される。従って、入賞態様は、停止手段によって可変表示が停止される際に判明し、停止手段の操作は面白味を増すようになる。また、リーチ目の出目を判断できない遊技の初心者であっても、この報知によってある程度入賞態様の予測をすることが可能となる。また、報知は各入賞態様に対して行われるため、停止手段の操作は容易に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の第1の実施形態によるスロットマシンの外観を示す正面図である。
【図2】
図1に示すスロットマシンの回転リールユニットを示す斜視図である。
【図3】
図2に示す回転リールユニットを構成する回転リールの構造を示す斜視図である。
【図4】
図1に示すスロットマシンの表示窓に記された入賞ラインが順次有効化される状態を示す図である。
【図5】
図1に示すスロットマシンの主要な制御回路構成を示すブロック図である。
【図6】
第1,第2の各実施形態によるスロットマシンの遊技処理に用いられる入賞確率テーブルを示す図である。
【図7】
第1,第2の各実施形態によるスロットマシンの遊技処理に用いられるシンボルテーブルを示す図である。
【図8】
第1の実施形態によるスロットマシンの遊技処理に用いられる入賞態様報知選択抽選確率テーブルを示す図である。
【図9】
図8に示す報知選択抽選確率テーブルを用いた結果各予兆報知パターンが出現する確率を示す出現確率テーブルである。
【図10】
第1の実施形態によるスロットマシンの遊技処理を示す第1のフローチャートである。
【図11】
第1,第2の各実施形態によるスロットマシンの遊技処理を示す第2のフローチャートである。
【図12】
図10に示すリール停止制御処理の内容を示すフローチャートである。
【図13】
第1の実施形態によるスロットマシンの遊技処理において実行される各処理のタイミングを示すタイミングチャート図である。
【図14】
第1,第2の各実施形態によるスロットマシンの遊技処理において遊技者に報知される第1の入賞態様の報知消灯パターンを示す図である。
【図15】
第1,第2の各実施形態によるスロットマシンの遊技処理で各回転リールに割り当てて読み込まれるシンボルコードの関係を示す図である。
【図16】
第1,第2の各実施形態によるスロットマシンの遊技処理に用いられるヒット予想フラグテーブルを示す図である。
【図17】
第1,第2の各実施形態によるスロットマシンの遊技処理において遊技者に報知される第2の入賞態様の報知消灯パターンを示す図である。
【図18】
第1,第2の各実施形態によるスロットマシンの遊技処理において遊技者に報知される第3の入賞態様の報知消灯パターンを示す図である。
【図19】
第1,第2の各実施形態によるスロットマシンの遊技処理において遊技者に報知される第4の入賞態様の報知消灯パターンを示す図である。
【図20】
第1,第2の各実施形態によるスロットマシンの遊技処理において遊技者に報知される第5の入賞態様の報知消灯パターンを示す図である。
【図21】
第1,第2の各実施形態によるスロットマシンの遊技処理において遊技者に報知される第6の入賞態様の報知消灯パターンを示す図である。
【図22】
第1,第2の各実施形態によるスロットマシンの遊技処理において遊技者に報知される第7の入賞態様の報知消灯パターンを示す図である。
【図23】
第1,第2の各実施形態によるスロットマシンの遊技処理において遊技者に報知される第8の入賞態様の報知消灯パターンを示す図である。
【図24】
図18に示す第3の入賞態様の報知消灯パターンの変形例を示す図である。
【図25】
図19に示す第4の入賞態様の報知消灯パターンの変形例を示す図である。
【図26】
本発明の第2の実施形態によるスロットマシンの外観を示す正面図である。
【図27】
図28に示すスロットマシンの主要な制御回路構成を示すブロック図である。
【図28】
第2の実施形態によるスロットマシンの遊技処理に用いられる第1のリール停止音選択テーブルを示す図である。
【図29】
図28に示すリール停止音1のタイミングチャートである。
【図30】
リール停止音1の消音前に次の停止ボタンが押された際のリール停止音1のタイミングチャートである。
【図31】
図28に示すリール停止音2のタイミングチャートである。
【図32】
リール停止音2の消音前に次の停止ボタンが押された際のリール停止音2のタイミングチャートである。
【図33】
図28に示すリール停止音3のタイミングチャートである。
【図34】
リール停止音3の消音前に次の停止ボタンが押された際のリール停止音3のタイミングチャートである。
【図35】
図28に示すリール停止音4のタイミングチャートである。
【図36】
第2の実施形態によるスロットマシンの遊技処理に用いられる第2のリール停止音選択テーブルを示す図である。
【図37】
第2の実施形態によるスロットマシンの遊技処理に用いられるデモ抽選テーブル選択テーブルを示す図である。
【図38】
第2の実施形態によるスロットマシンの遊技処理に用いられる第1のデモ抽選テーブルを示す図である。
【図39】
第2の実施形態によるスロットマシンの遊技処理に用いられる第2のデモ抽選テーブルを示す図である。
【図40】
第2の実施形態によるスロットマシンの遊技処理に用いられる第3のデモ抽選テーブルを示す図である。
【図41】
(a)は第2の実施形態によるスロットマシンのRAMに記憶された遊技状態ステータス(GMLVSTS)格納領域の内容、(b)は同RAMに記憶されたフラグカウンタ(FLGCTR)格納領域の内容を示す図である。
【図42】
第2の実施形態によるスロットマシンの遊技処理を示す第1のフローチャートである。
【図43】
図42に示す報知選択抽選処理の内容を示すフローチャートである。
【図44】
図42に示すリール停止制御処理の内容を示すフローチャートである。
【図45】
図42に示す告知ランプ制御処理の内容を示すフローチャートである。
【図46】
第2の実施形態における告知ランプの点灯タイミングチャートを示す図である。
【図47】
第1,第2の各実施形態の第1の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において遊技者に報知される第1の入賞態様のキャラクタ動作パターンを示す図である。
【図48】
第1,第2の各実施形態の第1の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において遊技者に報知される第2の入賞態様のキャラクタ動作パターンを示す図である。
【図49】
第1,第2の各実施形態の第1の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において遊技者に報知される第3の入賞態様のキャラクタ動作パターンを示す図である。
【図50】
第1,第2の各実施形態の第1の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において遊技者に報知される第4の入賞態様のキャラクタ動作パターンを示す図である。
【図51】
第1,第2の各実施形態の第1の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において遊技者に報知される第5の入賞態様のキャラクタ動作パターンを示す図である。
【図52】
第1,第2の各実施形態の第1の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において遊技者に報知される第6の入賞態様のキャラクタ動作パターンを示す図である。
【図53】
第1,第2の各実施形態の第1の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において遊技者に報知される第7の入賞態様のキャラクタ動作パターンを示す図である。
【図54】
第1,第2の各実施形態の第1の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において遊技者に報知される第8の入賞態様のキャラクタ動作パターンを示す図である。
【図55】
第1,第2の各実施形態の第2の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において遊技者に報知される第1の入賞態様のキャラクタ動作パターンを示す図である。
【図56】
第1,第2の各実施形態の第2の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において遊技者に報知される第2の入賞態様のキャラクタ動作パターンを示す図である。
【図57】
第1,第2の各実施形態の第2の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において遊技者に報知される第3の入賞態様のキャラクタ動作パターンを示す図である。
【図58】
第1,第2の各実施形態の第2の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において遊技者に報知される第4の入賞態様のキャラクタ動作パターンを示す図である。
【図59】
第1,第2の各実施形態の第2の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において遊技者に報知される第5の入賞態様のキャラクタ動作パターンを示す図である。
【図60】
第1,第2の各実施形態の第2の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において遊技者に報知される第6の入賞態様のキャラクタ動作パターンを示す図である。
【図61】
第1,第2の各実施形態の第2の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において遊技者に報知される第7の入賞態様のキャラクタ動作パターンを示す図である。
【図62】
第1,第2の各実施形態の第2の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において遊技者に報知される第8の入賞態様のキャラクタ動作パターンを示す図である。
【図63】
従来のスロットマシンにおける各リールバックランプの点灯状態を示す図である。
【符号の説明】
1…スロットマシン
2…前面パネル
3,4,5…第1,第2,第3リール
6,7,8…窓
9…メダル投入口
10,11,12…BETスイッチ
13…クレジット数表示部
14…クレジット/精算切換スイッチ
15…スタートレバー
16,17,18…停止ボタン
19…透音孔
20…メダル受皿
21…メダル払出口
22…配当表示部
23…有効化ライン表示ランプ
24…液晶表示部
L1,L2A,L2B,L3A,L3B…入賞ライン
57a,57b,57c…バックランプ
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2011-04-01 
結審通知日 2008-10-03 
審決日 2008-10-15 
出願番号 特願2000-306285(P2000-306285)
審決分類 P 1 113・ 03- ZA (A63F)
P 1 113・ 121- ZA (A63F)
最終処分 成立  
前審関与審査官 神 悦彦池谷 香次郎  
特許庁審判長 小原 博生
特許庁審判官 伊藤 陽
澤田 真治
登録日 2003-04-11 
登録番号 特許第3417553号(P3417553)
発明の名称 遊技機  
代理人 長沢 幸男  
代理人 長沢 幸男  
代理人 井崎 康孝  
代理人 豊岡 静男  
代理人 大西 剛  
代理人 中込 秀樹  
代理人 辻村 和彦  
代理人 岩渕 正紀  
復代理人 宇田 浩康  
代理人 中込 秀樹  
代理人 岩渕 正樹  
代理人 田中 康久  
代理人 長沢 美智子  
代理人 森本 純  
代理人 中尾 真一  
復代理人 山崎 道雄  
代理人 今井 博紀  
代理人 辰巳 忠宏  
復代理人 中村 理紗  
代理人 田中 康久  
代理人 岩渕 正紀  
代理人 佐藤 玲太郎  
代理人 松永 暁太  
代理人 小松 陽一郎  
復代理人 辻 淳子  
代理人 福田 あやこ  
代理人 井口 喜久治  
代理人 松永 暁太  
代理人 岩渕 正樹  
代理人 豊岡 静男  
代理人 井口 嘉和  
代理人 長沢 美智子  
代理人 大西 剛  
代理人 今井 博紀  
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