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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G09G
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G09G
管理番号 1240096
審判番号 不服2009-9324  
総通号数 141 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2011-09-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-04-30 
確定日 2011-07-11 
事件の表示 特願2005-171872「液晶ディスプレイ装置」拒絶査定不服審判事件〔平成18年 1月 5日出願公開、特開2006- 3894〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1 手続の経緯

平成17年 6月13日 特許出願(パリ条約による優先権主張2004年6月14日、アメリカ合衆国)
平成20年 7月 8日 拒絶理由通知(同年7月10日発送)
平成20年11月 7日 意見書・手続補正書
平成21年 1月27日 拒絶査定(同年1月30日送達)
平成21年 4月30日 本件審判請求
平成21年 5月29日 手続補正書
平成22年 4月19日 審尋(平成22年4月20日発送)
平成22年 7月12日 回答書

2 平成21年5月29日付け手続補正についての補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]

平成21年5月29日付け手続補正を却下する。

[理由]独立特許要件違反

平成21年5月29日付け手続補正(以下「本件補正」という。)により、本件補正前の特許請求の範囲は、
「・・・
【請求項8】
パネル、及び、前記パネルを駆動する駆動システムを含み、
前記駆動システムは、
電圧源から一つの電圧を受け、当該電圧をレベルの異なる複数の電圧に変換し、これら複数の電圧を前記パネルに供給する電源回路、
前記パネルに複数の制御信号を提供するタイミング制御装置、
複数のビデオ信号を受け、複数の解読されたビデオ信号を前記パネルに提供するビデオチップ、
基準クロック周波数を提供する位相ロックループ、及び、
前記制御信号とビデオ信号を受け、前記パネルを駆動するソースドライバを含み、
前記電源回路は、パルス幅変調器を含み、このパルス幅変調器は、電圧源からの電圧信号を受け、変調後の電圧レベル-10V,7.5V,15Vを前記パネルに提供することを特徴とする液晶ディスプレイ装置。
・・・」から
「・・・
【請求項8】
パネル、及び、前記パネルを駆動する駆動システムを含み、
前記駆動システムは、
電圧源から一つの電圧を受け、当該電圧をレベルの異なる複数の電圧に変換し、これら複数の電圧を前記パネルに供給する電源回路、
共通電圧増幅器からなり共通電圧信号をパネルに供給する共通電圧回路、
光源を駆動し、前記パネルを点灯させる発光ダイオードドライバ、
前記パネルに複数の制御信号を提供するタイミング制御装置、
複数のビデオ信号を受け、複数の解読されたビデオ信号を前記パネルに提供するビデオチップ、
基準クロック周波数を提供する位相ロックループ、及び、
前記制御信号とビデオ信号を受け、前記パネルを駆動するソースドライバを含み、
前記電源回路は、パルス幅変調器を含み、このパルス幅変調器は、電圧源からの電圧信号を受け、変調後の電圧レベル-10V,7.5V,15Vを前記パネルに提供することを特徴とする液晶ディスプレイ装置。
・・・」
に補正された。 (下線は、補正箇所を明示するために請求人が付した。)

そして、この補正は、請求項8について、駆動システムが含む発明特定事項に関して、「共通電圧増幅器からなり共通電圧信号をパネルに供給する共通電圧回路」及び「光源を駆動し、前記パネルを点灯させる発光ダイオードドライバ」を付加するものである。

したがって、この補正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の請求項8に係る発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する特許法第126条第5項の規定に適合するか)について検討する。

(1)本件補正後の本願発明

本願の請求項8に係る発明(以下「本願補正発明」という。)は、本件補正により補正された明細書、特許請求の範囲及び図面の記載からみて、その請求項8に記載された以下のものと認める。
「パネル、及び、前記パネルを駆動する駆動システムを含み、
前記駆動システムは、
電圧源から一つの電圧を受け、当該電圧をレベルの異なる複数の電圧に変換し、これら複数の電圧を前記パネルに供給する電源回路、
共通電圧増幅器からなり共通電圧信号をパネルに供給する共通電圧回路、
光源を駆動し、前記パネルを点灯させる発光ダイオードドライバ、
前記パネルに複数の制御信号を提供するタイミング制御装置、
複数のビデオ信号を受け、複数の解読されたビデオ信号を前記パネルに提供するビデオチップ、
基準クロック周波数を提供する位相ロックループ、及び、
前記制御信号とビデオ信号を受け、前記パネルを駆動するソースドライバを含み、
前記電源回路は、パルス幅変調器を含み、このパルス幅変調器は、電圧源からの電圧信号を受け、変調後の電圧レベル-10V,7.5V,15Vを前記パネルに提供することを特徴とする液晶ディスプレイ装置。」

(2)引用発明
(2-1)引用刊行物の記載事項
原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前の2004年1月29日に頒布された刊行物である特開2004-29540号公報(以下「引用刊行物」という。)には、「表示制御駆動装置および表示システム」の発明に関して、以下の事項が記載されている。

<記載事項1>
「【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、液晶パネルを表示駆動する液晶表示制御駆動装置さらには半導体集積回路化された液晶表示制御駆動装置の駆動信号の出力方式に適用して有効な技術に関し、例えばLTPS(低温ポリシリコン)液晶パネルを駆動する液晶表示制御駆動装置およびそれを用いた液晶表示システムに利用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話器やPDA(パーソナル・デジタル・アシスタンツ)などの携帯用電子機器の表示装置としては、一般に複数の表示画素がマトリックス状に2次元配列されたドットマトリックス型液晶パネルが用いられており、機器内部にはこの液晶パネルの表示制御を行なう半導体集積回路化された表示制御装置(液晶コントローラ)や液晶パネルを駆動するドライバもしくはドライバを内蔵した表示制御駆動装置(液晶コントローラドライバ)が搭載されている。」

<記載事項2>
「【0006】
従来のカラー液晶パネルは各ソース線毎に外部端子が設けられているため、パネルの大きさすなわち表示ドット数が大きくなるほど外部端子数が多くなる。液晶パネルはこのパネルを駆動する半導体集積回路化された表示制御駆動装置に比べると大きいため、パネルの大型化に伴って外部端子数が増加してもそれほど問題はないが、半導体集積回路化される表示制御駆動装置は外部端子数の増加によってチップ面積およびパッケージの容積が大きくなるため、できるだけ外部端子数は少なくしたいという要望がある。」

<記載事項3>
「【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る液晶表示制御駆動装置(液晶コントロールドライバ)を備えた携帯電話器の全体構成を示すブロック図である。
この実施例の携帯電話器は、表示部としての液晶パネル100、送受信用のアンテナ120、音声出力用のスピーカ130、音声入力用のマイクロホン140、CCD(チャージ・カップルド・デバイス)やMOSセンサなどからなる固体撮像素子150、該固体撮像素子150からの画像信号を処理するDSP(Digital Signal Proc
essor)などからなる画像信号処理回路230、本発明に係る液晶表示制御駆動装置としての液晶コントロールドライバ200、スピーカ130やマイクロホン140の信号の入出力を行なう音声インタフェース241、アンテナ120との間の信号の入出力を行なう高周波インタフェース242、音声信号や送受信信号に係る信号処理等を行なうベースバンド部250、MPEG方式等に従った動画処理等マルチメディア処理機能や解像度調整機能、ジャヴァ高速処理機能等を有するマイクロプロセッサなどからなる動画処理回路(以下、アプリケーションプロセッサと称する)260、電源用IC270およびデータ記憶用のメモリ280等を備えてなる。アプリケーションプロセッサ260は、固体撮像素子150からの画像信号の他、高周波インタフェース242を介して他の携帯電話器から受信した動画データも処理する機能を有する。
【0014】
一点鎖線Aで囲まれた部分のICや部品はプリント配線基板のような1枚の基板上に搭載される。これまで液晶コントロールドライバ200は同じ基板上に実装されていたが、最近では携帯電話などの携帯端末の小型・薄型化のため、液晶コントロールドライバ200及び電源用IC270は液晶パネル100のガラス上にCOG(Chip on Glass)実装されることが増えている。システムバス290と表示データバス295が形成され、画像信号処理回路230と液晶コントロールドライバ200とベースバンド部250とアプリケーションプロセッサ260およびメモリ280はシステムバス290を介して接続され、液晶コントロールドライバ200とアプリケーションプロセッサ260およびメモリ280はさらに表示データバス295に接続されている。
【0015】
なお、上記ベースバンド部250は、例えばDSP(Digital Signal Processor)などからなり音声信号処理を行なう音声信号処理回路251、カスタム機能(ユーザ論理)を提供するASIC(application specific integrated circuits)252、ベースバンド信号の生成や表示制御、システム全体の制御等を行なうデータ処理装置としてのマイクロプロセッサもしくはマイクロコンピュータ(以下、マイコンと略す)253等により構成される。
【0016】
上記液晶パネル100は、表示画素がマトリックス状に配列されたドットマトリックス方式のカラー低温ポリシリコン(LTPS)TFT液晶パネルであり、1画素は赤、青、緑の3ドットで構成されている。また、各画素には画素電極と該画素電極を充放電するTFT(薄膜トランジスタ)からなるスイッチ素子が設けられ、同一列の画素のスイッチ素子のソースは画像信号を伝達する共通のソース線に接続され、同一行の画素のスイッチ素子のゲートは画素選択レベルを伝達する共通の配線(ゲート線と称する)に接続されている。
【0017】
所定のブロック単位で一括消去可能なフラッシュメモリ300は、表示制御を含む携帯電話器システム全体の制御プログラムや制御データが記憶される。メモリ280は,さまざまな画像処理を行った画像データ等が保存されるフレームバッファ等として用いられ,通常SRAMやSDRAMが用いられる。
【0018】
図2は、図1に示されている液晶コントロールドライバ200の実施例を示すブロック図である。
この実施例の液晶コントロールドライバ200は、外部からの発振信号もしくは外部端子に接続された振動子からの発振信号に基づいてチップ内部の基準クロックパルスを生成するパルスジェネレータ201、このクロックパルスに基づいてチップ内部のタイミング制御信号を発生するタイミング制御回路202、外部のマイコン253からの指令に基づいてチップ内部全体を制御する制御部203、前記システムバス290を介してマイコン253との間でコマンドや静止画像データなどのデータの送受信を行なうシステム・インタフェース204、外部の電源用IC270に対して制御信号GCSやクロック信号GCL
、コマンドGDA等を供給する電源インタフェース205等を備えている。
【0019】
なお、電源用IC270は、液晶駆動に必要な電圧を生成したり、タイミング制御回路202から出力されるクロックSFTCLK1,2やCLA?CLC,フレーム同期信号FLM,表示制御信号DISPTMG,EQなどをレベルシフトして液晶パネル100に供給する機能も備えている。なお、電源用IC270によってレベル変換されたタイミング信号に関しては、その記号の末尾に、SFTCLK1O,SFTCLK2O,EGO(当審注:「EQO」の誤記と認める。),FLMO,CLAO?CLCO、DISPTMGO等のように“O(オー)”が付されている。この実施例の液晶コントロールドライバ200は、このような機能を有する電源用IC270とセットで用いられる。液晶パネル100と液晶コントロールドライバ200と電源用IC270の関係を示すと、図3のようになる。
【0020】
また、この実施例の液晶コントロールドライバ200には、表示データをビットマップ方式で記憶する表示メモリとしての表示RAM(Random Access Memory)206、上記表示RAM206に対するアドレスを生成するアドレスカウンタ207、表示RAM206から読み出されたデータを保持するリードデータラッチ回路208、リードデータラッチ回路208に読み出されたデータすなわち既に表示されている表示内容とマイコン253から供給された新たな表示データとに基づいてすかし表示や重ね合わせ表示のための論理演算を行なう論理演算手段やスクロール表示のためのビットシフト手段などを備えマイコン253からの書込みデータまたは表示RAM206からのリードデータに対するビット処理を行なうビットオペレーション回路209、ビット処理されたデータを取り込んで上記表示RAM206に対してデータの書込みを行なう書込みラッチ回路221、前記表示データバス295を介して前記アプリケーションプロセッサ260からの動画データや水平・垂直同期信号HSYNC,VSYNCを受ける外部表示インタフェース222が設けられている。前記アプリケーションプロセッサ260からの動画データは、ドットクロック信号DOTCLKに同期して供給される。外部表示インタフェース222はマイコン253から供給される静止画像データも受けることができる。
【0021】
さらに、この実施例の液晶コントロールドライバ200には、外部の電源用IC270から供給される電圧DDVDHやVDH,およびVGSに基づいてカラー表示や階調表示に適した波形信号を生成するのに必要な階調電圧を生成する階調電圧生成回路223、液晶パネル100のγ特性に合わせた階調電圧を設定するγ調整回路224、液晶パネルへの表示のために表示RAM206から読み出された表示データを保持する表示データラッチ回路225、該表示データラッチ回路225に読み出された表示データからRGBそれぞれのデータを選択するとともに液晶の劣化を防止する交流駆動のためのデータに変換するセレクタ&交流化回路226、変換されたデータを保持するラッチ回路227、上記階調電圧生成回路223から供給される階調電圧の中から表示データに応じた電圧を選択して液晶パネル100のソース線に印加される電圧S1?S256を出力する出力する(当審注:「出力する出力する」は「出力する」の誤記と認める。)液晶駆動回路228、外部から供給される3.3Vや2.5Vのような電圧Vciを降圧して1.5Vのような内部回路の電源電圧Vddを生成する電圧レギュレータ229等が設けられている。TS0?TS3,COM0P?COM1Mは電圧レギュレータ229で生成される電圧を調整するためのトリミング信号である。なお、図2において、SEL1,SEL2はデータセレクタである。」

また、図1には、液晶コントロールドライバを備えた携帯電話機の全体構成に関して、以下の事項が図示されている。
<事項1>
・一点鎖線Aで囲まれた部分の回路群には、液晶コントロールドライバ200(当審注:図中の「液晶コントローラ」は、「液晶コントロールドライバ」の誤記と認める。)と電源用IC270と、アプリケーションプロセッサ260が含まれている。

また、図3には、液晶パネルと液晶コントロールドライバと電源用ICの接続関係に関して、以下の事項が図示されている。
<事項2>
・電源IC270から出力されたVcomが、液晶パネル100および液晶コントロールドライバ200(当審注:図中の「液晶コントローラドライバ」は、「液晶コントロールドライバ」の誤記と認める。)に入力されている。

<記載事項4>
「【0027】
図4には、上記液晶駆動回路228と液晶パネル側の回路の構成例が示されている。図4において、図2に示されている回路と同一の回路には同一の符号を付して重複した説明は省略する。また、図4では、電源用IC270を省略してある。そのため、タイミング制御回路202から出力される信号が液晶パネル100へ直接供給されるように示されている。電源用IC270の機能を液晶コントローラドライバ200内に取り込むことにより、このような接続も可能である。」

<記載事項5>
「【0029】
液晶駆動回路228は、レベルシフト回路LS1?LS256と階調電圧選択回路SVS1?SVS256とから構成されており、単位ラッチ回路LT1?LT256にラッチされたデータ信号はレベルシフト回路LS1?LS256によりレベルシフトされ、その信号によって階調電圧選択回路SVS1?SVS256が階調電圧生成回路223で生成された電圧のうち表示データに応じた電圧を選択して出力端子P1?P256より液晶パネル100へ出力する。
【0030】
液晶パネル100は、特に制限されるものでないが、この実施例では、各ライン(行)毎にRGBの画素が順に繰返し配置され、列方向には同一色の画素が並ぶように配置されている。各画素は、TFTからなるスイッチ素子SWと、画素電極ELとから構成され、画素電極と液晶を挟んで対抗する共通電極との間の容量に対して画像信号に応じた電荷が蓄積される。」

(2-2)引用刊行物に記載された発明
(2-2-1)
上記記載事項1には、「【0001】【発明の属する技術分野】この発明は、液晶パネルを表示駆動する液晶表示制御駆動装置さらには半導体集積回路化された液晶表示制御駆動装置の駆動信号の出力方式に適用して有効な技術に関し、例えばLTPS(低温ポリシリコン)液晶パネルを駆動する液晶表示制御駆動装置およびそれを用いた液晶表示システムに利用して有効な技術に関する。」と記載されている。
この記載によれば、引用刊行物には、「液晶表示システム」の発明が記載されている。

(2-2-2)
上記記載事項1には、「【0001】・・・液晶パネルを駆動する液晶表示制御駆動装置・・・」と、また、上記記載事項3には、「【0013】・・・図1は、本発明に係る液晶表示制御駆動装置(液晶コントロールドライバ)を備えた携帯電話器の全体構成を示すブロック図である。この実施例の携帯電話器は、表示部としての液晶パネル100、・・・本発明に係る液晶表示制御駆動装置としての液晶コントロールドライバ200、・・・MPEG方式等に従った動画処理等マルチメディア処理機能や解像度調整機能、ジャヴァ高速処理機能等を有するマイクロプロセッサなどからなる動画処理回路(以下、アプリケーションプロセッサと称する)260、電源用IC270およびデータ記憶用のメモリ280等を備えてなる。アプリケーションプロセッサ260は、固体撮像素子150からの画像信号の他、高周波インタフェース242を介して他の携帯電話器から受信した動画データも処理する機能を有する。【0014】一点鎖線Aで囲まれた部分のICや部品はプリント配線基板のような1枚の基板上に搭載される。・・・【0019】なお、電源用IC270は、液晶駆動に必要な電圧を生成したり、タイミング制御回路202から出力されるクロックSFTCLK1,2やCLA?CLC,フレーム同期信号FLM,表示制御信号DISPTMG,EQなどをレベルシフトして液晶パネル100に供給する機能も備えている。・・・【0020】また、この実施例の液晶コントロールドライバ200には、・・・前記表示データバス295を介して前記アプリケーションプロセッサ260からの動画データや水平・垂直同期信号HSYNC,VSYNCを受ける外部表示インタフェース222が設けられている。」と記載されている。また、液晶コントロールドライバを備えた携帯電話機の全体構成に関して、図1から、上記事項1として、「一点鎖線Aで囲まれた部分の回路群には、液晶コントロールドライバ200と電源用IC270と、アプリケーションプロセッサ260とが含まれている」ことが読み取れる。
これらの記載、及び、この事項によれば、引用刊行物に記載された「液晶表示システム」は、「液晶パネル100と、回路群とを有し、前記回路群は、前記液晶パネル100を駆動する液晶コントロールドライバ200と、液晶駆動に必要な電圧を生成して、前記液晶パネル100に供給する電源用IC270と、受信した動画データに対してMPEG方式等に従った動画処理等を行い、動画データを出力するアプリケーションプロセッサ260とを含」んでいる。

(2-2-3)
上記記載事項5には、「【0030】液晶パネル100は、特に制限されるものでないが、この実施例では、各ライン(行)毎にRGBの画素が順に繰返し配置され、列方向には同一色の画素が並ぶように配置されている。各画素は、TFTからなるスイッチ素子SWと、画素電極ELとから構成され、画素電極と液晶を挟んで対抗する共通電極との間の容量に対して画像信号に応じた電荷が蓄積される。」と記載されている。また、液晶パネルと液晶コントロールドライバと電源用ICの接続関係に関して、図3から、上記事項2として、「電源IC270から出力されたVcomが、液晶パネル100および液晶コントロールドライバ200に入力されている」ことが読み取れる。
また、共通電極に供給される共通電圧信号をVcomと表記することは、当該技術分野における通例である。
よって、この記載、及び、これらの事項から、引用刊行物に記載された「液晶表示システム」の「電源用IC270」は、「液晶パネル100の各画素を構成する共通電極にVcomを供給する」ものである。

(2-2-4)
上記記載事項3には、「【0018】・・・この実施例の液晶コントロールドライバ200は、外部からの発振信号もしくは外部端子に接続された振動子からの発振信号に基づいてチップ内部の基準クロックパルスを生成するパルスジェネレータ201、このクロックパルスに基づいてチップ内部のタイミング制御信号を発生するタイミング制御回路202、・・・を備えている。【0019】なお、電源用IC270は、液晶駆動に必要な電圧を生成したり、タイミング制御回路202から出力されるクロックSFTCLK1,2やCLA?CLC,フレーム同期信号FLM,表示制御信号DISPTMG,EQなどをレベルシフトして液晶パネル100に供給する機能も備えている。」と記載されている。
この記載によれば、引用刊行物に記載された「液晶表示システム」の「液晶コントロールドライバ200」は、「外部からの発振信号もしくは外部端子に接続された振動子からの発振信号に基づいてチップ内部の基準クロックパルスを生成するパルスジェネレータ201と、チップ内部のタイミング制御信号、及び、前記液晶パネル100に対する、クロックSFTCLK1,2やCLA?CLC,フレーム同期信号FLM,表示制御信号DISPTMG,EQなどを発生するタイミング制御回路202」とを備えている。

(2-2-5)
上記記載事項3には、「【0018】・・・この実施例の液晶コントロールドライバ200は、・・・このクロックパルスに基づいてチップ内部のタイミング制御信号を発生するタイミング制御回路202、・・・を備えている。【0020】また、この実施例の液晶コントロールドライバ200には、表示データをビットマップ方式で記憶する表示メモリとしての表示RAM(Random Access Memory)206、・・・前記表示データバス295を介して前記アプリケーションプロセッサ260からの動画データや水平・垂直同期信号HSYNC,VSYNCを受ける外部表示インタフェース222が設けられている。・・・【0021】さらに、この実施例の液晶コントロールドライバ200には、・・・液晶パネルへの表示のために表示RAM206から読み出された表示データを保持する表示データラッチ回路225、該表示データラッチ回路225に読み出された表示データからRGBそれぞれのデータを選択するとともに液晶の劣化を防止する交流駆動のためのデータに変換するセレクタ&交流化回路226、変換されたデータを保持するラッチ回路227、上記階調電圧生成回路223から供給される階調電圧の中から表示データに応じた電圧を選択して液晶パネル100のソース線に印加される電圧S1?S256を出力する液晶駆動回路228・・・等が設けられている。」と記載されている。
この記載によれば、引用刊行物に記載された「液晶表示システム」の「液晶コントロールドライバ200」は、「アプリケーションプロセッサ260から出力された動画データを受け、表示データとして記憶する表示RAM206と、前記タイミング制御回路202により発生された前記タイミング制御信号と、前記表示RAM206から読み出された表示データを受け、前記表示データに応じた電圧を選択して液晶パネル100のソース線に印加される電圧S1?S256を出力する液晶駆動回路228」とを備えている。

(2-2-6)
(2-2-1)?(2-2-5)によれば、引用刊行物には、以下の発明が記載されている。
「液晶パネル100と、回路群とを有し、
前記回路群は、
前記液晶パネル100を駆動する液晶コントロールドライバ200と、
液晶駆動に必要な電圧を生成して、前記液晶パネル100に供給する電源用IC270と、
受信した動画データに対してMPEG方式等に従った動画処理等を行い、動画データを出力するアプリケーションプロセッサ260とを含み、
前記電源用IC270は、前記液晶パネル100の各画素を構成する共通電極にVcomを供給し、
前記液晶コントロールドライバ200は、
外部からの発振信号もしくは外部端子に接続された振動子からの発振信号に基づいてチップ内部の基準クロックパルスを生成するパルスジェネレータ201と、
チップ内部のタイミング制御信号、及び、前記液晶パネル100に対する、クロックSFTCLK1,2やCLA?CLC,フレーム同期信号FLM,表示制御信号DISPTMG,EQなどを発生するタイミング制御回路202と、
前記アプリケーションプロセッサ260から出力された動画データを受け、表示データとして記憶する表示RAM206と、
前記タイミング制御回路202により発生された前記タイミング制御信号と、前記表示RAM206から読み出された表示データを受け、前記表示データに応じた電圧を選択して液晶パネル100のソース線に印加される電圧S1?S256を出力する液晶駆動回路228と
を備えた液晶表示システム。」(以下、「引用発明」という。)

(3)対比
本願補正発明と引用発明とを比較する。

(3-1)
引用発明の「液晶パネル100」は、本願補正発明の「パネル」に相当し、以下同様に、「液晶表示システム」は「液晶ディスプレイ装置」に相当する。

また、引用発明の「回路群」は、「前記液晶パネル100を駆動する液晶コントロールドライバ200」を含んでいるから、引用発明の「回路群」は、「前記液晶パネル100を駆動する」ものである。
よって、引用発明の「前記液晶パネル100を駆動する」「回路群」は、本願補正発明の「前記パネルを駆動する駆動システム」に相当する。

(3-2)
引用発明の「回路群」に含まれる「液晶駆動に必要な電圧を生成して、前記液晶パネル100に供給する電源用IC270」と、本願補正発明の「駆動システム」に含まれる「電圧源から一つの電圧を受け、当該電圧をレベルの異なる複数の電圧に変換し、これら複数の電圧を前記パネルに供給する電源回路」とは共に、「駆動システム」に含まれる「液晶駆動に必要な電圧を生成して、前記パネルに供給する電源回路」である点で共通する。

(3-3)
引用発明の「Vcom」は、本願補正発明の「共通電圧信号」に相当する。
よって、引用発明の「回路群」に含まれる「電源用IC270」の「前記液晶パネル100の各画素を構成する共通電極にVcomを供給」する機能部分と、本願補正発明の「駆動システム」に含まれる「共通電圧増幅器からなり共通電圧信号をパネルに供給する共通電圧回路」とは共に、「駆動システム」に含まれる「共通電圧信号をパネルに供給する共通電圧回路」である点で共通する。

(3-4)
引用発明の「チップ内部のタイミング制御信号」及び「クロックSFTCLK1,2やCLA?CLC,フレーム同期信号FLM,表示制御信号DISPTMG,EQなど」は、本願補正発明の「複数の制御信号」に相当する。
よって、引用発明の「回路群」に含まれる「液晶コントロールドライバ200」が備える「チップ内部のタイミング制御信号、及び、前記液晶パネル100に対する、クロックSFTCLK1,2やCLA?CLC,フレーム同期信号FLM,表示制御信号DISPTMG,EQなどを発生するタイミング制御回路202」は、本願補正発明の「駆動システム」に含まれる「前記パネルに複数の制御信号を提供するタイミング制御装置」に相当する。

(3-5)
引用発明の「受信」した「動画データ」は、本願補正発明の「受け」た「ビデオ信号」に相当し、以下同様に、「MPEG方式等に従った動画処理」は「解読」に、「MPEG方式等に従った動画処理」等が行われた「動画データ」は、「解読」された「ビデオ信号」に相当する。
よって、引用発明の「回路群」に含まれる「液晶コントロールドライバ200」が備える「受信した動画データに対してMPEG方式等に従った動画処理等を行い、動画データを出力するアプリケーションプロセッサ260」は、本願補正発明の「駆動システム」に含まれる「複数のビデオ信号を受け、複数の解読されたビデオ信号を前記パネルに提供するビデオチップ」に相当する。

(3-6)
引用発明の「基準クロック」は、本願補正発明の「基準クロック」に相当する。
よって、引用発明の「回路群」に含まれる「液晶コントロールドライバ200」が備える「外部からの発振信号もしくは外部端子に接続された振動子からの発振信号に基づいてチップ内部の基準クロックパルスを生成するパルスジェネレータ201」と、本願補正発明の「駆動システム」に含まれる「基準クロック周波数を提供する位相ロックループ」とは共に、「基準クロック周波数を提供する回路部」である点で共通する。

(3-7)
引用発明において、液晶駆動回路228が受ける表示データは、アプリケーションプロセッサ260から出力された動画データが、表示RAM206に表示データとして記憶されたものである。
そして、(3-5)の相当関係から、引用発明の「MPEG方式等に従った動画処理」等が行われた「動画データ」は、本願補正発明の「解読」された「ビデオ信号」に相当するから、つまるところ、引用発明の「液晶駆動回路228」が受ける「表示データ」は、本願補正発明の「ビデオ信号」に相当する。
よって、引用発明の「回路群」に含まれる「液晶コントロールドライバ200」が備える「前記タイミング制御回路202により発生された前記タイミング制御信号と、前記表示RAM206から読み出された表示データを受け、前記表示データに応じた電圧を選択して液晶パネル100のソース線に印加される電圧S1?S256を出力する液晶駆動回路228」は、本願補正発明の「駆動システム」に含まれる「前記制御信号とビデオ信号を受け、前記パネルを駆動するソースドライバ」に相当する。

(3-7)
したがって、本願補正発明と引用発明の両者は、
「パネル、及び、前記パネルを駆動する駆動システムを含み、
前記駆動システムは、
液晶駆動に必要な電圧を生成して、前記パネルに供給する電源回路、
共通電圧信号をパネルに供給する共通電圧回路、
前記パネルに複数の制御信号を提供するタイミング制御装置、
複数のビデオ信号を受け、複数の解読されたビデオ信号を前記パネルに提供するビデオチップ、
基準クロック周波数を提供する回路部、及び、
前記制御信号とビデオ信号を受け、前記パネルを駆動するソースドライバを含む
液晶ディスプレイ装置。」の点で一致し、以下の点で相違する。

[相違点1]
電源回路に関し、本願補正発明では「電圧源から一つの電圧を受け、当該電圧をレベルの異なる複数の電圧に変換し、これら複数の電圧を前記パネルに供給する電源回路であって、前記電源回路は、パルス幅変調器を含み、このパルス幅変調器は、電圧源からの電圧信号を受け、変調後の電圧レベル-10V,7.5V,15Vを前記パネルに提供する」のに対し、引用発明ではそのような発明特定事項が限定されていない点。

[相違点2]
共通電圧回路に関し、本願補正発明では「共通電圧増幅器からなる」のに対し、引用発明ではそのような発明特定事項が明示されていない点。

[相違点3]
光源の駆動部に関し、本願補正発明では「光源を駆動し、前記パネルを点灯させる発光ダイオードドライバ」を含んでいるのに対し、引用発明ではそのような発明特定事項が明示されていない点。

[相違点4]
基準クロック周波数を提供する回路部に関し、本願補正発明では「位相ロックループ」であるのに対し、引用発明ではそのような発明特定事項が明示されていない点。

(4)当審の判断
相違点1について
電源回路として、電圧源から一つの電圧を受け、当該電圧をレベルの異なる複数の電圧に変換して、これらの複数の電圧をパネルに供給する電源回路は、原査定において挙げられた特開2003-228314号公報の特に段落【0003】?【0006】、【0021】?【0025】、図1、2、8、9に記載されているように、周知の構成である。
そして、電源回路が、パルス幅変調器を含むことは、例えば、特開2002-351417号公報の特に段落【0003】?【0017】、図5に、特開2001-337653号公報の特に段落【0015】?【0021】、図1に記載されているように、一般的な事項である。
よって、引用発明において、電源用IC270が液晶駆動に必要な電圧を生成して、前記液晶パネル100に供給しているところ、電源回路として、上記周知の構成を採用して、電圧源から1つの電圧を受け、当該電圧をレベルの異なる複数の電圧に変換して、これらの複数の電圧をパネルに供給するようにし、かかる電源回路にパルス幅変調器を含ませることは、当業者が容易になし得たことである。その際、パネルに供給する複数の電圧レベルを、-10V,7.5V,15Vとすることは、使用する液晶パネルの特性に応じて、当業者が適宜なし得る設計的事項に過ぎない。
したがって、上記相違点1に係る本願補正発明の発明特定事項は、当業者が引用発明及び上記周知の構成に基づいて容易に想到し得たことである。

相違点2について
所定の電圧信号を生成するにあたって、増幅器を使用することは、至極一般的な事項である。
したがって、上記相違点2に係る本願補正発明の発明特定事項は、当業者が引用発明に基づいて容易に想到し得たことである。

相違点3について
「液晶表示装置の駆動制御」の技術分野において、光源駆動部として、液晶パネルを点灯する発光ダイオード制御回路を採用することは、例えば、特開2001-350421号公報の特に段落【0060】に記載されているように、周知・慣用の技術(以下、「周知・慣用の技術1」という。)である。
よって、引用発明の液晶表示システムは、上記記載事項1に「【0002】・・・携帯電話器やPDA(パーソナル・デジタル・アシスタンツ)などの携帯用電子機器の表示装置としては、一般に複数の表示画素がマトリックス状に2次元配列されたドットマトリックス型液晶パネルが用いられており・・・」と記載されているように、暗闇での使用も想定される携帯電話器に用いられているところ、液晶パネルを照明する光源を設け、かかる光源の駆動部として、周知・慣用の技術1を適用して、液晶パネルを点灯する発光ダイオード制御回路を採用することは、当業者が容易になし得たことである。
したがって、上記相違点3に係る本願補正発明の発明特定事項は、当業者が引用発明及び周知・慣用の技術1に基づいて容易に想到し得たことである。

相違点4について
「液晶表示装置の駆動制御」の技術分野において、基準クロック周波数を提供する回路部として、「位相ロックループを採用する」ことは、例えば、特開平6-202160号公報の特に段落【0082】、図4に記載されているように、周知・慣用の技術(以下、「周知・慣用の技術2」という。)である。
よって、引用発明において、パルスジェネレータ201が外部からの発振信号もしくは外部端子に接続された振動子からの発振信号に基づいてチップ内部の基準クロックパルスを生成しているところ、その具体的構成として、周知・慣用の技術2を適用し、位相ロックループを採用することは、当業者が容易になし得たことである。
したがって、上記相違点4に係る本願補正発明の発明特定事項は、当業者が引用発明及び周知・慣用の技術2に基づいて容易に想到し得たことである。

そして、本願補正発明によってもたらされる効果は、引用発明、並びに、上記周知の構成及び周知・慣用の技術1?2から想定することができない格別のものと認めることもできない。

したがって、本願補正発明は、引用発明、並びに、上記周知の構成及び周知・慣用の技術1?2に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

よって、本願補正発明は、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。

本願の請求項15に係る発明について付言する。
本願の請求項15に係る発明は、本願の請求項8に係る発明の発明特定事項に加えて、さらに、駆動システムが含む発明特定事項に関して、「複数の同期信号を分離する同期分離器」を付加し、「前記電源回路、共通電圧回路、発光ダイオードドライバ、同期分離器、タイミング制御装置、位相ロックループ、ソースドライバは、集積回路の中に組み込まれており」なる発明特定事項を限定したものである。
一方、引用刊行物の上記記載事項3には、「【0020】・・・前記表示データバス295を介して前記アプリケーションプロセッサ260からの動画データや水平・垂直同期信号HSYNC,VSYNCを受ける外部表示インタフェース222が設けられている。・・・」と記載されており、引用発明の「アプリケーションプロセッサ260」は、「複数の同期信号(水平・垂直同期信号HSYNC,VSYNC)を分離する」機能を有している。
そして、引用発明の液晶コントロールドライバ200は、パルスジェネレータ201、タイミング制御回路202、表示RAM206、液晶駆動回路202を備えたものであり、複数の機能素子が半導体集積回路化されたものである。
さらに、上記記載事項4には、「【0027】・・・電源用IC270の機能を液晶コントローラドライバ200内に取り込むことにより、このような接続も可能である。」と記載されており、引用刊行物には、液晶コントロールドライバ200に、電源用IC270の機能を取り込む思想が開示されている。
また、「液晶表示装置の駆動制御」の技術分野において、別体として構成されていた複数の回路を一体化した回路とすることにより、不要輻射が軽減されることは、例えば、原審の拒絶の理由に引用された、特開平11-7268号公報の特に段落【0003】?【0008】に記載されているように、周知の事項である。
よって、引用発明において、液晶コントロールドライバ200は複数の機能素子が半導体集積回路化されたものであるところ、上記周知の事項を勘案し、液晶コントロールドライバ200に対して、他の回路も含めたさらなる集積化を図ることは、当業者が当然に想到し得たことである。
したがって、本願の請求項15に係る発明は、引用発明、並びに、上記周知の構成、上記周知の事項及び周知・慣用の技術1?2に基づいて当業者が
容易に発明をすることができたものである。

(5)まとめ
以上のとおり、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する特許法第126条第5項の規定に違反するから、特許法第159条第1項で読み替えて準用する特許法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。

3 本願発明について

平成21年5月29日付け手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項8に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成20年11月7日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲からみて、請求項8に記載されたとおりのものと認める。(前記「2」の項参照。)

4 引用刊行物

引用刊行物に記載された引用発明は、前記「2 (2-2-6)」に記載されたとおりである。

5 対比・判断

本願発明は、前記「2」で検討した本願補正発明から、「共通電圧増幅器からなり共通電圧信号をパネルに供給する共通電圧回路」及び「光源を駆動し、前記パネルを点灯させる発光ダイオードドライバ」を省いたものである。
そうすると、本願発明と引用発明とを比較すると、両者は検討済みの相違点1、4において相違し、その余の点で一致する。
したがって、本願発明は、前記「2 (4)当審の判断」の「相違点1について」及び「相違点4について」において示した理由により、引用発明、並びに、上記周知の構成及び周知・慣用の技術2に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。

6 むすび
以上のとおり、本願発明は、引用発明、並びに、上記周知の構成及び周知・慣用の技術2に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、他の請求項に係る発明について審理するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2011-02-08 
結審通知日 2011-02-15 
審決日 2011-02-28 
出願番号 特願2005-171872(P2005-171872)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (G09G)
P 1 8・ 121- Z (G09G)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 西島 篤宏濱本 禎広一宮 誠  
特許庁審判長 江塚 政弘
特許庁審判官 後藤 亮治
下中 義之
発明の名称 液晶ディスプレイ装置  
代理人 特許業務法人 エビス国際特許事務所  
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