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審決分類 |
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 H04N 審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 特許、登録しない。 H04N 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H04N |
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管理番号 | 1242656 |
審判番号 | 不服2010-8949 |
総通号数 | 142 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2011-10-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2010-04-26 |
確定日 | 2011-08-31 |
事件の表示 | 特願2008-159550「画像処理装置およびその方法」拒絶査定不服審判事件〔平成20年 9月18日出願公開、特開2008-219952〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1.手続の経緯 本願は、平成10年8月7日に出願した特許出願(特願平10-224647号)の一部を平成20年6月18日に新たな特許出願としたものであって、平成21年8月20日付けの拒絶理由の通知に対し、平成21年10月21日付けで手続補正がなされたが、平成22年1月19日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成22年4月26日に審判請求がなされるとともに、同日付けで手続補正がなされたものである。 第2.平成22年4月26日付けの手続補正についての補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 平成22年4月26日付けの手続補正を却下する。 [理由] 1.補正の内容 上記手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項のうち、請求項2の記載は次のとおりである。 「複写機能を有する画像処理装置によって第一のパッチ群を形成し、前記第一のパッチ群を読み取り、前記第一のパッチ群の読取結果を用いて、第一の階調変換特性を設定する第一の設定ステップと、 コンピュータから受信したページ記述言語で記述されたデータをラスタライズするコントローラのメモリに記憶され、パッチ群の色、前記パッチ群の輪郭線、前記パッチ群の座標を記述したページ記述言語で記述されたデータを前記コントローラがラスタライズした第二のパッチ群を前記画像処理装置により形成し、前記第二のパッチ群を読み取り、前記第二のパッチ群の読取結果を用いて、複数種類のターゲットに合ったプリントを選択して実施するために第二の階調変換特性を複数設定する第二の設定ステップと、 複写を行う場合は前記第一の階調変換特性を選択し、ホストコンピュータから受信したページ記述言語で記述されたデータを前記コントローラによりラスタライズした後にプリントする場合は、前記設定された複数の第二の階調変換特性のうち選択信号に基づき選択された第二の階調変換特性を選択する選択ステップとを有することを特徴とする画像処理方法。」 2.補正の適否 上記請求項2は、補正前の請求項3における「第二の変換特性」について、「複数種類のターゲットに合ったプリントを選択して実施するために第二の階調変換特性を複数設定する」こと、「前記設定された複数の第二の階調変換特性のうち選択信号に基づき選択された第二の階調変換特性を選択する」ことを限定するものであるから、この補正は、補正前の請求項に記載された発明を特定するために必要な事項を限定するものである。 したがって、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法(以下、「平成18年改正前特許法」という)第17条の2第4項第2号に規定された特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 そこで、補正後の請求項2に係る発明(以下、「本願補正発明」という)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否か(平成18年改正前特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するか否か)について以下に検討する。 (1)本願補正発明 本願補正発明は、上記1.補正の内容に記載したとおりのものである。 (2)刊行物の記載事項 これに対して、原査定の拒絶の理由で引用された本願の出願の日前に頒布された刊行物である特開平10-164304号公報(以下、「刊行物1」という)には、図面とともに、次のア?キの事項が記載されている。 ア.「【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル方式の複写機とパーソナルコンピュータなどの外部画像処理装置を接続した画像形成システムに関する。」 イ.「【0049】図7に示す操作部142の液晶画面305で、ACCメニューを呼び出すと、液晶画面305は図8に示すようにその表示が切り替わる。コピー使用時、あるいはプリンタ使用時用の自動階調補正の[実行]を選択すると、液晶画面305の表示は図9に示すように切り替わる。コピー使用時を選択した場合には、コピー使用時に使用する階調補正テーブルが、プリンタ使用時を選択するとプリンタ使用時の階調補正テーブルが参照データに基づいて変更される。 【0050】ここで、図9の表示画面305において印刷スタートを選択すると、図10に示すように、YMCK各色および文字と写真の各画質モードに対応した複数の濃度階調パターン311を転写紙310上に形成する(図6におけるステップ2001)。」 ウ.「【0052】転写材にパターンが出力された後、転写材をコンタクトガラス(原稿台)118上に載置するように操作画面上に図11の画面が表示される。 【0053】パターンが形成された転写材をコンタクトガラス(原稿台)118上に載置し(ステップ2002)、読取スタートを選択すると、スキャナが走行し、YMCK濃度パターンのRGBデータを読み取る(ステップ2003)。次いでYMCK階調補正テーブルを選択する(ステップ2004)。そして、この処理をYMCKの各色(ステップ2005)および写真、文字の各画質モード毎に行う(ステップ2006)。これらの処理を実行している間、操作画面には図12の画面が表示される。」 エ.「【0058】YMCK階調変換テーブルは、スキャナ401での読取値a〔i〕からプリンタ特性を求め、参照テーブルに最も近いテーブルを予めROM416中に記載されているYMCKγ補正テーブルから選択する。」 オ.「【0069】次に、パーソナルコンピュータで構成される外部の画像処理装置(以下、単に「コンピュータ」と称する。)と今まで説明した複写機101とを接続したシステムについて説明する。図18にその概略構成を示す。ケーブル331は、複写機101側は図1のI/F部414に接続され、コンピュータ321側は後で説明するI/F部362に接続される。」 カ.「【0080】引き続き、図18に示したシステム用、すなわち、プリンタ用のACCの動作を図21のフローチャートに基づいて説明する。 【0081】この動作では、まず、コンピュータ321のモニタ画面332にプリンタの詳細設定画面(図22の501)を呼び出す(ステップ5001)。次いで、図22のオプション511を選択すると、オプション画面(図23の521)が表示される。図23の自動階調補正(ACC)531を選択すると、自動階調補正画面(図24の541)が表示される。 【0082】自動階調補正画面541において、階調パターン出力の実行を選択すると、前述した複写機101のコピー用ACCと同様に、図10に示すような濃度階調パターンが印刷される。具体的に説明すると、階調パターン出力の実行551が選択されると、複写機101のシステムコントローラ419に階調パターン出力のための準備を促す。すなわち、印刷できる状態にする。このとき、プリンタγ補正回路410には、入力=出力となるテーブルを設定しておく。準備が終了すると、コンピュータ321に準備完了を知らせる。この知らせを受けて、コンピュータ321はあらかじめコンピュータ本体351のメモリに格納させておいた階調パターンデータ(例えば図10)をFMボード352のメモリ360に書き込む。書込が終了すると、複写機101に出力され、転写材上にYMCK各色、および文字、写真の各画質モードに対応した複数の濃度階調パターンが形成される。複写機101はコンピュータ321に階調パターンが印刷されたことを知らせる(ステップ5002)。」 キ.「【0085】この選択が終了すると、ステップ5006でコンタクトガラス(原稿台)118の階調パターンを読み取る(ステップ5006)。具体的に説明すると、コンピュータ321は複写機101のシステムコントローラ419に階調パターンを読み取るように指示する。すると、複写機101は読み取りを開始し、読み取った階調パターンデータをコンピュータ321に送る。コンピュータ321は送られてきたデータをFMボード352のメモリ360に格納する。格納が終了すると、複写機101を開放する。 【0086】ステップ5007では、メモリ360に格納されている階調パターン、高濃度の補正する/しない(ステップ5005)、プリンタ用参照データ(階調パターンと同様にコンピュータ本体351のメモリに格納しておく)から、最適なγテーブルを選択する(選択用γテーブルも階調パターンを同じように、コンピュータ本体351のメモリに格納しておく)。γテーブルの選択方法は、複写機101のコピー用γテーブルの選択で説明したことと同様なので、説明は省略する。 【0087】ここで、選択したプリンタ用γテーブル(文字/写真 各256byte×4色)はコンピュータ本体351のメモリに格納しておく。」 以上の記載から、刊行物1には以下の発明(以下、「刊行物1発明」という)が記載されている。 複写機の表示画面において印刷スタートを選択するとYMCK各色および文字と写真の各画質モードに対応した複数の濃度階調パターンを転写紙上に形成し、パターンが形成された転写材をコンタクトガラス(原稿台)上に載置し、YMCK濃度パターンのRGBデータを読み取り、該読取値からプリンタ特性を求め、参照テーブルに最も近いテーブルを予めROM中に記載されているYMCKγ補正テーブルから選択し、 コンピュータのモニタ画面に表示された自動階調補正画面において、階調パターン出力の実行が選択されると、コンピュータはあらかじめコンピュータ本体のメモリに格納させておいた階調パターンデータをFMボードのメモリに書き込み、書込が終了すると、複写機に出力され、転写材上にYMCK各色、および文字、写真の各画質モードに対応した複数の濃度階調パターンが形成され、階調パターンが形成された転写材を複写機のコンタクトガラス(原稿台)上に載置して階調パターンを読み取り、読み取った階調パターンデータをFMボードのメモリに格納し、メモリに格納されている階調パターン、高濃度の補正する/しない、プリンタ用参照データから、複写機のコピー用γテーブルの選択と同様に最適なプリンタ用γテーブルを選択し、 前記複写機のコピー用γテーブル、プリンタ用γテーブルにより階調補正を行う、 デジタル方式の複写機とパーソナルコンピュータなどの外部画像処理装置を接続した画像形成システム。 また、原査定の拒絶の理由で引用された本願の出願の日前に頒布された刊行物である特開平9-282472号公報(以下、「刊行物2」という)には、次のクの事項が記載されている。 ク.「【0023】コントローラ102は、ホストコンピュータ101より送られてきたPDLデータを翻訳し、ラスタ画像データに変換するラスタイメージ処理(RIP)を行う。このラスタ画像データは、接続ケーブル242を介して画像形成装置103に送られ、画像が出力される。」 (3)刊行物1との対比・判断 本願補正発明と刊行物1発明とを対比する。 刊行物1発明の「複写機」は、「複写機能を有する画像処理装置」であり、該複写機により転写紙上に形成される「YMCK各色および文字と写真の各画質モードに対応した複数の濃度階調パターン」は、本願補正発明の「第一のパッチ群」に相当する。 また、刊行物1発明において、前記(第一のパッチ群に相当する)パターンを読み取り、該読取値からプリンタ特性を求めることにより選択する「YMCKγ補正テーブル」の補正特性は、本願補正発明の「第一の階調変換特性」に相当する。 したがって、本願補正発明と刊行物1発明とは、「複写機能を有する画像処理装置によって第一のパッチ群を形成し、前記第一のパッチ群を読み取り、前記第一のパッチ群の読取結果を用いて、第一の階調変換特性を設定する第一の設定ステップ」を有する点で一致する。 刊行物1発明の「FMボード」は、コンピュータ本体のメモリに格納させておいた階調パターンデータをそのメモリに書き込み、書込が終了すると、複写機に出力され、転写材上にYMCK各色、および文字、写真の各画質モードに対応した複数の濃度階調パターンが形成されるのであるから、本願補正発明の「コントローラ」に対応するものであり、また、転写材上に形成される、「YMCK各色、および文字、写真の各画質モードに対応した複数の濃度階調パターン」は、本願補正発明の「第二のパッチ群」に相当する。 また、刊行物1発明において、前記(第二のパッチ群に相当する)パターンを読み取り、読み取った階調パターンデータを用いて選択する「プリンタ用γテーブル」の補正特性は、本願補正発明の「第二の階調変換特性」に相当する。 したがって、本願補正発明と刊行物1発明とは、「コンピュータから受信しコントローラのメモリに記憶された第二のパッチ群を前記画像処理装置により形成し、前記第二のパッチ群を読み取り、前記第二のパッチ群の読取結果を用いて、第二の階調変換特性を設定する第二の設定ステップ」を有するといえる点で共通している。 刊行物1発明において、選択された「コピー用γテーブル」、「プリンタ用γテーブル」は、それぞれ、コピーを行うとき(本願補正発明における‘複写を行う場合’に相当)、コンピュータからのデータをプリントするとき(本願補正発明における‘ホストコンピュータから受信したデータをプリントする場合’に相当)に選択されて用いられるものであることは明らかである。 したがって、本願補正発明と刊行物1発明とは、「複写を行う場合は前記第一の階調変換特性を選択し、ホストコンピュータから受信したデータをプリントする場合は、第二の階調変換特性を選択する選択ステップ」を有するといえる点で共通している。 刊行物1発明の画像形成システムにおいて、選択したテーブルにより行う階調補正を方法として捉えると、その方法は「画像処理方法」ということができる。 以上をまとめると、本願補正発明と刊行物1発明の一致点及び相違点は次のとおりである。 [一致点] 複写機能を有する画像処理装置によって第一のパッチ群を形成し、前記第一のパッチ群を読み取り、前記第一のパッチ群の読取結果を用いて、第一の階調変換特性を設定する第一の設定ステップと、 コンピュータから受信しコントローラのメモリに記憶された第二のパッチ群を前記画像処理装置により形成し、前記第二のパッチ群を読み取り、前記第二のパッチ群の読取結果を用いて、第二の階調変換特性を設定する第二の設定ステップと、 複写を行う場合は前記第一の階調変換特性を選択し、ホストコンピュータから受信したデータをプリントする場合は、第二の階調変換特性を選択する選択ステップとを有することを特徴とする画像処理方法。 [相違点1] コンピュータから受信しコントローラのメモリに記憶された第二のパッチ群を画像処理装置により形成するときの第二のパッチ群が、本願補正発明においては、「パッチ群の色、前記パッチ群の輪郭線、前記パッチ群の座標を記述したページ記述言語で記述されたデータを前記コントローラがラスタライズした」ものであるのに対し、刊行物1発明では、そのような特定はなされていない点。 [相違点2] ホストコンピュータから受信したデータをプリントする場合のデータが、本願発明では、「ページ記述言語で記述されたデータを前記コントローラによりラスタライズした後にプリントする」データであるのに対し、刊行物1発明では、そのような特定はなされていない点。 [相違点3] 第二の設定ステップで設定し、選択ステップで選択する第二の階調変換特性について、本願補正発明においては、「複数種類のターゲットに合ったプリントを選択して実施するために第二の階調変換特性を複数設定」し、「前記設定された複数の第二の階調変換特性のうち選択信号に基づき選択された第二の階調変換特性を選択する」のに対し、刊行物1発明では、設定し選択される第二の階調変換特性は複数ではない点。 これらの相違点について検討する。 [相違点1]、[相違点2]について ホストコンピュータから受信したデータをコントローラのメモリを介してプリント(形成)する場合に、ホストコンピュータから受信するデータをページ記述言語で記述し、コントローラによりラスタライズした後にプリントすることは普通に行われている周知技術(例えば、上記第2.2.(2)クに記載したように刊行物2に記載されている)であるから、刊行物1発明において、コンピュータ本体のメモリに格納させておいた階調パターンデータをページ記述言語で記述し、FMボード(本願補正発明の「コントローラ」に相当)でラスタライズしてメモリに書き込みプリントすること、および、ホストコンピュータから受信したページ記述言語で記述されたデータをFMボードによりラスタライズした後にプリントすることは、当業者が容易に想到し得ることである。また、階調パターンデータをページ記述言語で記述するときに、パッチ群の色、前記パッチ群の輪郭線、前記パッチ群の座標を記述することは、所望の色、形のパッチを形成するためには当然必要なことであり、当業者が適宜なし得ることにすぎない。 [相違点3]について プリンタにおいて、複数種類のターゲットに合ったプリントを選択して実施するために階調変換特性を複数設定し、前記設定された複数の階調変換特性のうち選択信号に基づき選択された階調変換特性で階調変換を行うことは周知の技術(下記(*)を参照)であるから、刊行物1発明の「プリンタ用γテーブル」の補正特性(本願補正発明の「第二の階調変換特性」に相当する)を、上記周知技術のように、複数種類のターゲットに合ったプリントを選択して実施するために、階調変換特性を1つだけではなく複数設定するようにし、前記設定された複数の階調変換特性のうち選択信号に基づき選択された階調変換特性で階調変換を行うことは、当業者が容易に想到し得たことである。 (*)例えば、特開平5-336365号公報には、「画像形成装置に、複数のガンマ特性γ1 、γ2 …γk 、選択手段1、シャープネス変更手段2、画像形成手段3を設ける。文字原稿、網点画像等の画像の種類に応じて、最適なガンマ特性を選択する。」と記載されている。 以上のとおり、本願補正発明は、刊行物1発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 よって、本件補正は、平成18年改正前特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反してなされたものであるから、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3.本願発明について 1.本願発明 平成22年4月26日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項に係る発明は、平成21年10月21日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1ないし8に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項3に係る発明(以下、「本願発明」という)は、次のとおりのものである。 「複写機能を有する画像処理装置によって第一のパッチ群を形成し、前記第一のパッチ群を読み取り、前記第一のパッチ群の読取結果を用いて、第一の階調変換特性を設定する第一の設定ステップと、 コンピュータから受信したページ記述言語で記述されたデータをラスタライズするコントローラのメモリに記憶され、パッチ群の色、前記パッチ群の輪郭線、前記パッチ群の座標を記述したページ記述言語で記述されたデータを前記コントローラがラスタライズした第二のパッチ群を前記画像処理装置により形成し、前記第二のパッチ群を読み取り、前記第二のパッチ群の読取結果を用いて、第二の階調変換特性を設定する第二の設定ステップと、 複写を行う場合は前記第一の階調変換特性を選択し、ホストコンピュータから受信したページ記述言語で記述されたデータを前記コントローラによりラスタライズした後にプリントする場合は前記第二の階調変換特性を選択する選択ステップとを有することを特徴とする画像処理方法。」 2.刊行物 原査定の拒絶の理由で引用された刊行物、及び、その記載事項は、前記第2.2.(2)に記載したとおりである。 3.対比・判断 本願発明は、前記第2.2.で検討した本願補正発明における「第2の変換特性」についての限定事項を省いたものである。 そうすると、本願発明の特定事項を全て含み、さらに他の特定事項を付加したものに相当する本願補正発明が前記第2.2.に記載したとおり、刊行物1に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により、刊行物1に記載された発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 第4.まとめ 以上のとおり、本願の請求項1に係る発明は、刊行物1に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、本願は、その余の請求項について論及するまでもなく、拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2011-07-01 |
結審通知日 | 2011-07-04 |
審決日 | 2011-07-19 |
出願番号 | 特願2008-159550(P2008-159550) |
審決分類 |
P
1
8・
572-
Z
(H04N)
P 1 8・ 575- Z (H04N) P 1 8・ 121- Z (H04N) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 山内 裕史 |
特許庁審判長 |
吉村 博之 |
特許庁審判官 |
千葉 輝久 板橋 通孝 |
発明の名称 | 画像処理装置およびその方法 |
代理人 | 木村 秀二 |
代理人 | 下山 治 |
代理人 | 大塚 康弘 |
代理人 | 高柳 司郎 |
代理人 | 大塚 康徳 |
代理人 | 永川 行光 |