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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 F02C
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 F02C
管理番号 1244533
審判番号 不服2010-15715  
総通号数 143 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2011-11-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-07-13 
確定日 2011-10-06 
事件の表示 特願2000- 72091「ガスタービン吸気用フィルタユニット」拒絶査定不服審判事件〔平成13年 9月26日出願公開、特開2001-263090〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成12年3月15日の出願であって、平成21年12月9日付けで拒絶理由が通知され、平成22年2月8日付けで意見書及び手続補正書が提出されたが、平成22年4月5日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成22年7月13日付けで拒絶査定不服審判が請求されると同時に、同日付けで明細書を補正する手続補正書が提出され、その後、当審において平成23年1月31日付けで書面による審尋がなされ、これに対して平成23年4月1日付けで回答書が提出されたものである。


第2 平成22年7月13日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成22年7月13日付けの手続補正を却下する。

[理由]
1 本件補正の内容
平成22年7月13日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)は、特許請求の範囲に関して、本件補正により補正される前の(すなわち、平成22年2月8日付けの手続補正書により補正された)以下のaに示す請求項1及び2を、bに示す請求項1及び2へと補正するものである。

a 本件補正前の特許請求の範囲の請求項1及び2
「【請求項1】 雨水分離用フィルタ、高性能フィルタ及び前記2つのフィルタの間に設けられた中性能フィルタの3段で構成されるガスタービン吸気用フィルタユニットにおいて、
前記中性能フィルタの濾材が2層構造で、気流方向の上流側に平均繊維径10?40μm、濾材の単位面積あたりの繊維充填量10?200cm^(3)/m^(2)の濾材と、下流側に平均繊維径1?20μm、濾材の単位面積あたりの繊維充填量10?150cm^(3)/m^(2)の濾材とを有し、
前記中性能フィルタを構成するそれぞれの濾材の面積を6?12m^(2)/台とすることを特徴とするガスタービン吸気用フィルタユニット。
【請求項2】 前記高性能フィルタは、気流方向の上流側に粒径0.3?0.5μmの粒子に対し10?70%の捕集効率を有する濾材と、下流側に粒径0.3?0.5μmの粒子に対し90?99.99%の捕集効率を有する濾材とを重ねて構成され、前記高性能フィルタを構成するそれぞれの濾材の面積を25?35m^(2)/台とすることを特徴とする請求項1記載のガスタービン吸気用フィルタユニット。」

b 本件補正後の特許請求の範囲の請求項1及び2
「【請求項1】 雨水分離用フィルタ、高性能フィルタ及び前記2つのフィルタの間に設けられた中性能フィルタの3段のみで構成されるガスタービン吸気用フィルタユニットにおいて、
前記中性能フィルタの濾材が2層構造で、気流方向の上流側に平均繊維径10?40μm、濾材の単位面積あたりの繊維充填量10?200cm^(3)/m^(2)の濾材と、下流側に平均繊維径1?20μm、濾材の単位面積あたりの繊維充填量10?150cm^(3)/m^(2)の濾材とを有し、
前記中性能フィルタを構成するそれぞれの濾材の面積を6?12m^(2)/台とすることを特徴とするガスタービン吸気用フィルタユニット。
【請求項2】 前記高性能フィルタは、気流方向の上流側に粒径0.3?0.5μmの粒子に対し10?70%の捕集効率を有する濾材と、下流側に粒径0.3?0.5μmの粒子に対し90?99.99%の捕集効率を有する濾材とを重ねて構成され、前記高性能フィルタを構成するそれぞれの濾材の面積を25?35m^(2)/台とすることを特徴とする請求項1記載のガスタービン吸気用フィルタユニット。」(なお、下線は補正箇所を示すために請求人が付したものである。)

2 本件補正の目的
本件補正は、請求項1に関し、「ガスタービン吸気用フィルタユニット」が「3段で構成される」を「3段のみで構成される」と限定するものであり、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。

3 本件補正の適否についての判断
そこで、本件補正後の請求項1に記載された事項により特定される発明(以下、「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるのかどうかについて、以下に検討する。

3-1 引用文献
3-1-1 引用文献1
原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願前に頒布された刊行物である特開平7-253028号公報(以下、「引用文献1」という。)には、次の事項が図面とともに記載されている。

a 「【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に付き説明する。図1は、本発明ガスタービン吸気用フィルタユニットの実施例を示すもので、図略のガスタービンの吸気用ダクトに連設したケーシング1内に、ガスタービンの連続運転にとって有害な塵埃等の有害物質を吸気空気中から除去するために、パネル型のデミスター2、巻取帯状型あるいは吹流し型のプレフィルタ3、箱型の中性能フィルタ4、及び箱型の高性能フィルタ5から成る4段式のフィルタユニット6を設けるようにした。」(段落【0009】)

上記a及び図面から、次のことが分かる。

b 上記a及び図面から、デミスター2と高性能フィルタ5との間に、プレフィルタ3及び中性能フィルタ4が設けられていることが分かる。

上記a及びb並びに図面から、引用文献1には、次の発明が記載されているといえる。

「デミスター2、高性能フィルタ5、前記2つのフィルタの間に設けられたプレフィルタ3及び中性能フィルタ4の4段で構成されるガスタービン吸気用フィルタユニット。」(以下、「引用文献1記載の発明」という。)

3-1-2 引用文献2
原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願前に頒布された刊行物である特開平8-117527号公報(以下、「引用文献2」という。)には、次の事項が図面とともに記載されている。

a 「【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、濾材が交換可能で外枠の再利用が可能な中性能フィルタに関するものであり、各種空調設備に幅広く用いることができる。」(段落【0001】)

b 「【0006】また、濾材の有効面積は0.5?5.0m^(2)/台であることが好ましい。これは、0.5m^(2) /台未満の場合は所望の効率と粉塵保持容量が確保できず、5.0m^(2) /台を超えるとフィルタがコンパクトとならず、廃棄時の容積も大きくなってしまうからである。
【0007】また、前記上流側非エレクトレット粗層は、繊維充填密度0.005?0.05cc/cc、平均繊維径20?50μmの非エレクトレット不織布であり、前記下流側エレクトレット密層は繊維充填密度0.10?0.40cc/cc、平均繊維径10?30μmのエレクトレット不織布であることが好ましい。これは、非エレクトレット不織布の繊維充填密度が0.005cc/cc未満では中性能フィルタが対象とする粉塵の捕集ができず、0.05cc/ccを超えると粗濾材としての性能以上となり、圧力損失の増加を招くからであり、また、平均繊維径が20μm未満では粗濾材としての捕集性能を越え、圧力損失の増加を招き、50μm超えると中性能フィルタが対象とする粉塵の捕集ができないからである。また、積層濾材の下層に用いるエレクトレット不織布の繊維充填密度が0.10cc/cc未満では捕集効率が不足し、0.40cc/ccを超えると圧力損失が高くなり、粉塵保持容量が少なくなり、また、平均繊維径が10μm未満では圧力損失が高く、粉塵保持容量が少なくなり、30μmを超えると捕集効果が不足するからである。」(段落【0006】及び【0007】)

c 「【0010】
【作用】…(中略)…本発明における層濾過捕集では上流側に粗層を用いることによって、粗大な粒子はこの層に厚さ方向で捕集される。このため粉塵は厚さ方向に順次捕集され、この濾材の下層にある密濾材であるエレクトレット不織布への負荷を軽減することが可能となる。…(後略)…」(段落【0010】)

d 「【0016】(実施例4)上流側から第1層:繊維径35μm、厚み8mm、繊維充填密度0.027cc/ccのポリエステル繊維不織布(300g/m^(2) )、第2層:無し、第3層:エレクトレット化した繊維径20μm、厚み1.5mm、繊維充填密度0.11cc/ccのポリプロピレン繊維不織布(150g/m^(2) )を積層し、袋加工して濾材交換型中性能フィルタ用濾材を得た。これを表1に示す寸法の外枠に収容し、濾材充填率5.4の袋型フィルタを作製した。」(段落【0016】)

上記aないしd及び図面から、次のことが分かる。

e 上記dから、上流側に非エレクトレット粗層、下流側にエレクトレット密層を積層し、2層構造とすることが分かる。

3-2 対比
本願補正発明と引用文献1記載の発明とを対比すると、引用文献1記載の発明における「デミスタ-2」は、その技術的意義並びに形状及び配置関係等からみて、本願補正発明における「雨水分離用フィルタ」に相当し、以下同様に、「高性能フィルタ5」は「高性能フィルタ」に、「ガスタービン吸気用フィルタユニット」は「ガスタービン吸気用フィルタユニット」に、それぞれ相当する。
また、引用文献1記載の発明における「プレフィルタ3及び中性能フィルタ4」は、本願補正発明における「中性能フィルタ」に、「雨水分離用フィルタと高性能フィルタの間に設けられたフィルタ」という限りにおいて相当する。

よって、本願補正発明と引用文献1記載の発明とは、
「雨水分離用フィルタ、高性能フィルタ及び前記2つのフィルタの間に設けられたフィルタで構成されるガスタービン吸気用フィルタユニット。」
の点で一致し、次の点で相違する。

相違点
雨水分離用フィルタと高性能フィルタの間に設けられたフィルタが、
本願補正発明においては、中性能フィルタのみであり、該中性能フィルタについて「前記中性能フィルタの濾材が2層構造で、気流方向の上流側に平均繊維径10?40μm、濾材の単位面積あたりの繊維充填量10?200cm^(3)/m^(2)の濾材と、下流側に平均繊維径1?20μm、濾材の単位面積あたりの繊維充填量10?150cm^(3)/m^(2)の濾材とを有し、前記中性能フィルタを構成するそれぞれの濾材の面積を6?12m^(2)/台とする」のに対し、
引用文献1記載の発明においては、プレフィルタ3及び中性能フィルタ4であり、これらのフィルタの構成について明らかではない点(以下、「相違点」という。)。

3-3 判断
上記相違点について検討する。

(1)本願の段落【0002】に示された特開平7-253029号公報に記載されているように、ガスタービン吸気用フィルタユニットの2段のフィルタを複合化して段数を減少させることは周知の技術課題(以下、「周知の技術課題」という。)である。
また、プレフィルタとして機能する上流側の粗層と、下流側の密層とからなる、2層構造で1段の吸気用フィルタは周知(以下、「周知技術」という。例えば、引用文献2には、上記3-1-2のcのように、上流側の粗層によって「粗大な粒子」が捕集されることが記載されており、平成23年4月1日付けの回答書によると、「粗大な粉じん」を除去するものが「プレフィルタ」である。このほか、実願平2-66219号(実開平4-26006号)のマイクロフィルムの明細書第1ページ第18ないし20行及び第2ページ第18ないし20行、特開2000-42323号公報(平成12年2月15日出願公開)の段落【0001】ないし【0003】、特開昭54-94176号公報の第2ページ左下欄第3行ないし第3ページ左上欄第3行を参照。)である。
してみれば、引用文献1記載の発明において、周知の技術課題及び周知技術を考慮して、プレフィルタ3と中性能フィルタ4とを2層構造で1段のフィルタとすることは、当業者が格別の創意を要することなく想到できたことである。

(2)次に、平均繊維径、繊維充填量、濾材の面積を決定することについて検討する。上記周知技術を立証するために例示した引用文献2には、上記3-1-2のように具体的な数値が開示されており、これらの数値を目安としながら、要求される濾過性能等に応じて平均繊維径、繊維充填量、濾材の面積を決定することは、当業者が設計上適宜なし得たことであるので、引用文献2に示された数値に基づいて本願補正発明の数値が得られるかどうかについて以下に検討する。
a 上流側の濾材に要求される技術課題
本願明細書には「上流側に平均繊維径10?40μm、濾材の面積あたりの繊維充填量が10?200cm^(3)/m^(2)の濾材を用いる理由は、この範囲の濾材が、自身の圧力損失の上昇を抑えながら、大気中の比較的大きな粒子を捕集し、下流側の濾材の圧力損失の上昇を防ぐのに最適なものであるから」(段落【0007】)と記載され、引用文献2には「繊維充填密度が0.005cc/cc未満では中性能フィルタが対象とする粉塵の捕集ができず、0.05cc/ccを超えると粗濾材としての性能以上となり、圧力損失の増加を招くからであり、また、平均繊維径が20μm未満では粗濾材としての捕集性能を越え、圧力損失の増加を招き、50μm超えると中性能フィルタが対象とする粉塵の捕集ができないからである」(上記3-1-2のb)と記載されている。
これらの記載から、本願補正発明と引用文献2のフィルタとの両者において、上流側の濾材に要求される技術課題は共通している。
b 上流側の濾材の平均繊維径
本願補正発明は「平均繊維径10?40μm」であるのに対し、引用文献2には「平均繊維径20?50μm」(上記3-1-2のb)と示されており、平均繊維径は両者で重複している。
c 上流側の濾材の繊維充填量
本願補正発明は「濾材の単位面積あたりの繊維充填量10?200cm^(3)/m^(2)」であるのに対し、引用文献2には、「繊維充填密度0.005?0.05cc/cc」(上記3-1-2のb)と示され、また、実施例4として「厚み8mm、繊維充填密度0.027cc/cc」(上記3-1-2のd)すなわち「繊維充填量216cm^(3)/m^(2)」が例示されている。
ここで、引用文献2には、繊維充填密度「0.005?0.05cc/cc」(上記3-1-2のb)及び厚み「8mm」(上記3-1-2のd)から、繊維充填量「40?400cm^(3)/m^(2)」が実質的に開示されているので、繊維充填量は両者で重複している。また仮に、引用文献2には繊維充填量「40?400cm^(3)/m^(2)」が実質的に開示されていないとしても、実施例4の「216cm^(3)/m^(2)」は本願補正発明の「10?200cm^(3)/m^(2)」とほぼ同等であり、本願の発明の詳細な説明を参酌しても、「200cm^(3)/m^(2)」と「216cm^(3)/m^(2)」との間には、有利な効果について顕著な差異があるとはいえない。
d 下流側の濾材
上記aないしcで検討した上流側の濾材と同様に下流側の濾材についても、本願補正発明と引用文献2のフィルタとは、要求される技術課題が共通し、平均繊維径及び濾材の繊維充填量は重複している。また、仮に該繊維充填量が重複しないとしても、両者の数値はほぼ同等であり、有利な効果について顕著な差異はない。
e 濾材の面積
本願補正発明は「6?12m^(2)/台」であるのに対し、引用文献2には「0.5?5.0m^(2)/台」(上記3-1-2のb)と示されており、両者は異なっているが、本願の願書に最初に添付された明細書には、「本発明のガスタービン吸気用フィルタユニットを構成する中性能フィルタは、例えばガラス繊維などの無機繊維やポリエステル繊維などの有機繊維を用い、濾材面積2?12m^(2)/台となるような吹き流し形中性能フィルタとすることが好ましい。これは、2m^(2)/台より小さい場合は、フィルタの寿命が極端に短く、12m^(2)/台を超える場合は、フィルタの圧力損失が高くなりすぎる問題があるからである。」(段落【0006】)と記載され、具体的には「6m^(2)/台」(段落【0018】)が開示されるのみであることから、「6?12m^(2)/台」と「0.5?5.0m^(2)/台」との間には、有利な効果について顕著な差異はない。
上記aないしeを総合すると、引用文献2には上記相違点の数値と重複するかほぼ同等の数値が示されており、また、上記相違点の数値には引用文献2に示された数値と比較して臨界的な意義が存在しないことから、引用文献2に示された数値を目安としながら平均繊維径、繊維充填量、濾材の面積を決定し、上記相違点の数値とすることは、当業者が設計上適宜なし得た程度のことである。

(3)上記(1)及び(2)のとおりであるから、引用文献1記載の発明において、周知の技術課題及び周知技術を考慮し、プレフィルタ3と中性能フィルタ4とを2層構造で1段のフィルタとするとともに、要求される濾過性能等に応じて平均繊維径、繊維充填量、濾材の面積を決定し、上記相違点に係る本願補正発明の発明特定事項とすることは、当業者が格別の創意を要することなく想到できたことである。
また、本願補正発明を全体としてみても、本願補正発明の奏する効果は、引用文献1記載の発明並びに周知の技術課題及び周知技術から当業者が予測できた範囲内のものであり、格別に顕著な効果ではない。

(4)よって、本願補正発明は、引用文献1記載の発明並びに周知の技術課題及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際に独立して特許を受けることができないものである。

4 むすび
以上のとおり、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。


第3 本願発明について
1 本願発明
平成22年7月13日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、上記第2[理由]1のaの請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものである。

2 引用文献1及び2
引用文献1及び2の記載事項並びに引用文献1記載の発明は、上記第2[理由]3-1に示したとおりである。

3 対比及び判断
本願発明は、上記第2[理由]2で検討したとおり、本願補正発明の「3段のみで構成される」という発明特定事項を「3段で構成される」と上位概念化したものに相当する。
そして、上記第2[理由]3で検討したように、本願補正発明は引用文献1記載の発明並びに周知の技術課題及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願補正発明を上位概念化した本願発明も同様の理由により当業者が容易に発明をすることができたものである。

4 むすび
以上のとおり、本願発明は、引用文献1記載の発明並びに周知の技術課題及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2011-08-02 
結審通知日 2011-08-09 
審決日 2011-08-22 
出願番号 特願2000-72091(P2000-72091)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (F02C)
P 1 8・ 121- Z (F02C)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 石黒 雄一  
特許庁審判長 伊藤 元人
特許庁審判官 金澤 俊郎
西山 真二
発明の名称 ガスタービン吸気用フィルタユニット  
代理人 清水 善廣  
代理人 辻田 幸史  
代理人 阿部 伸一  

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