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審決分類 審判 査定不服 発明同一 特許、登録しない。 G03B
管理番号 1245483
審判番号 不服2010-20888  
総通号数 144 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2011-12-22 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-09-16 
確定日 2011-10-17 
事件の表示 特願2006-229400「写真シール作成装置および方法、並びにプログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成20年 3月 6日出願公開、特開2008- 52121〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願の手続の経緯は、以下のとおりである。
平成18年8月25日:出願
平成22年1月5日:拒絶理由通知
同年3月8日:手続補正
同年3月30日:最後の拒絶理由通知
同年5月31日:手続補正
同年6月11日:平成22年5月31日付けの手続補正に対する補正の却下の決定、及び拒絶査定
同年9月16日:拒絶査定に対する審判請求

第2 本願発明の特許性
1.本願発明
本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成22年3月8日付けの手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された、以下のとおりのものと認める。
「被写体を撮り込み、撮影画像に合成する合成用画像を生成する撮り込み手段と、
利用者の入力に基づいて、前記撮り込み手段により得られた前記合成用画像を編集し、
前記撮影画像に重畳する領域を設定する第1の編集手段と、
前記利用者を被写体として撮影する撮影手段と、
前記撮影手段による撮影時、前記第1の編集手段により編集が行われることによって領域が設定された前記合成用画像と、前記撮影手段による撮影によって得られた前記撮影画像とを合成する合成手段と、
前記利用者の入力に基づいて、前記合成手段による合成によって得られた撮影合成画像に対する落書き編集を行う第2の編集手段と、
前記第2の編集手段により落書き編集された前記撮影合成画像をシールシートに印刷する印刷手段と
を備える写真シール作成装置。」

2.先願発明
(1)原審の平成22年1月5日付けの拒絶理由通知で引用された、本願の出願日前に出願され、出願後に出願公開(特開2007-240887号公報)された特許出願である、特願2006-63307号(以下「先願」という。)の願書に最初に添付された特許請求の範囲、明細書又は図面(以下「先願明細書等」という。)には、以下の事項が記載されている。
(1a)「【0001】
本発明は、自動写真撮影装置及びその方法に関し、さらに詳しくは、重ね撮影が可能な自動写真撮影装置に関する。」
(1b)「【0017】
本発明の目的は、任意のパターンで重ね撮影ができる自動写真撮影装置及びその方法を提供することである。」
(1c)「【0036】
[第1の実施の形態]
1.外観構成
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態による自動写真撮影装置1は、撮影を行う撮影空間2と、撮影により得られた写真画像の編集を行う2つの編集空間3とに分かれる。図1では一方の編集空間3のみが示されており、他方の編集空間はその裏側に位置している。撮影空間2には、撮影装置4及び背面装置5が互いに対向して設置され、編集空間3には、2つの画像編集装置8が背中合わせに設置され、さらに撮影装置4に隣接して設置される。撮影空間2及び編集空間3はサイドカーテン(図示せず)などにより外部と区分されている。」
(1d)「【0038】
撮影装置4の正面にはコインを投入するためのコイン投入口31が設けられ、撮影装置4の側面には撮影空間2で撮影しかつ編集空間3で編集した画像をシール紙に印刷して排出するプリント排出口51が設けられる。
【0039】
この自動写真撮影装置1を利用する場合、まず利用者はコイン投入口31にコインを投入する。コインを受け付けると、自動写真撮影装置1は利用可能な状態にあればその旨を案内する。利用者はその案内に従って撮影空間2に入り、撮影装置4に向かって撮影操作を行う。撮影終了後、利用者は編集空間3に移動し、今度は画像編集装置8に向かって画像編集操作、具体的には、フレーム、スタンプ、ペン書きの文字や図形などの編集画像を入力する。
【0040】
図2を参照して、撮影装置4の正面中央にはカメラ10が設けられ、その下方には撮影用ディスプレイ11が設けられ、さらにそれらの周りには照明装置9が設けられる。
【0041】
カメラ10は利用者を被写体として撮影するもので、一般にデジタルカメラが用いられる。カメラ10は複数台設けたり、移動や角度調節をできるようにしたりしてもよい。
【0042】
撮影用ディスプレイ11は、自身が被写体となる利用者用の確認モニタで、表示画面が見やすいように利用者に向けられている。撮影用ディスプレイ11は、カメラ10で撮影されている映像を左右反転してライブ映像(動画)としてリアルタイムで表示する。したがって、利用者は鏡のように映る自分の姿を見ながら撮影を行うことができる。さらに、その表示画面上には透明なタッチパネル12(図3参照)が貼り付けられており、撮影用ディスプレイ11は、タッチパネル12に対する利用者の入力操作を受け付ける。撮影用ディスプレイ11の下方には、利用者による種々の操作をタッチパネル12上で入力するためのタッチペン13が設けられる。撮影用ディスプレイ11はライブ映像の他、確認用の撮影済み写真画像、各種案内画面、操作ボタンなども表示する。詳細は後述する。」
(1e)「【0113】
[第2の実施の形態]
また、図45に示すように撮影装置4内に小物撮影ボックス36を埋設してもよい。小物撮影ボックス36は撮影装置4の前面に開口部を有し、図46に示すように小物38を収納できるように空間が形成されている。小物撮影ボックス36の天板上にはカメラ37が設置され、小物撮影ボックス36内の小物38を撮影できるようになっている。本例では、小物38として利用者のノートが載置されている。
【0114】
撮影用ディスプレイ11には、図47に示すように、カメラ37で撮影されている小物のライブ映像LV1が表示される。この表示画面の左側には、カメラ10用のライブ映像調整ボタン56と、カメラ37用のライブ映像調整ボタン57とが表示される。図48に示すように、利用者がタッチペン13を用いてライブ映像LV1内に指定領域DRを設定すると、その指定領域DR内にカメラ10で撮影されている利用者のライブ映像LV2が表示される。ここでは、小物のライブ映像LV1は前景レイヤで、利用者のライブ映像LV2は後景レイヤである。利用者が切替ボタン27を押すと、図49に示すように、小物のライブ映像LV1が後景レイヤとなり、利用者のライブ映像LV2が前景レイヤとなる。すなわち、ライブ映像LV2内に設定された指定領域DR内に、カメラ37で撮影されている小物のライブ映像LV1が表示される。
【0115】
図47?図49に示された表示画面において、利用者はライブ映像調整ボタン56,57を押すことにより、両ライブ映像LV1,LV2がバランスよくマッチするように調整することができる。
【0116】
図48に示された表示画面において、利用者が撮影ボタン20を押すと、図50に示すようにカウントダウンが始まり、所定時間経過後に図51に示すようにライブ映像LV1,LV2が固定され、写真画像SP1,SP2として保存される。本例では、利用者のノートの中に自身の顔が入った合成写真画像CPが作成される。」

これらの記載事項を含む先願明細書等全体の記載及び当業者の技術常識を総合的に勘案すれば、先願明細書等には、以下の発明(以下「先願発明」という。)が記載されている。
「天板上には小物撮影カメラ(37)が設置され、小物(38)を収納できるように空間が形成されて、ボックス内の小物を撮影できるようになっている物撮影ボックス(36)と、
小物撮影カメラで撮影されている小物のライブ映像(LV1)が表示され、利用者がタッチペン(13)を用いて小物のライブ映像内に指定領域(DR)を設定するとその指定領域内に利用者撮影カメラ(10)で撮影されている利用者のライブ映像(LV2)が表示される撮影用ディスプレイ(11)と、
利用者が撮影ボタン(20)を押すと、小物のライブ映像及び利用者のライブ映像が固定され、写真画像として保存される手段と、
撮影終了後、利用者が編集空間(3)で画像編集装置(8)に向かって画像編集操作、具体的には、フレーム、スタンプ、ペン書きの文字や図形などの編集画像を入力する手段と
編集空間で編集した画像をシール紙に印刷して排出する手段と
を有する自動写真撮影装置。」

3.対比
本願発明と先願発明とを比較すると、先願発明の「小物」、「利用者を撮影した映像」、「小物撮影カメラ」及び「指定領域」は、それぞれ、本願発明の「被写体」、「撮影画像」、「撮り込み手段」及び「撮影画像に重畳する領域」に相当する。
そして、先願発明の「利用者がタッチペンを用いて小物のライブ映像内に設定した指定領域内に利用者のライブ映像が表示される」ことは、本願発明の「被写体を撮影画像に合成する」ことに相当する。
このことから、先願発明が本願発明の「第1の編集手段」を有することは明らかである。
また、先願発明の「利用者撮影カメラ」は、本願発明の「利用者を被写体として撮影する撮影手段」に相当するから、先願発明の「利用者が撮影ボタンを押すと、小物のライブ映像及び利用者のライブ映像が固定され、写真画像として保存される手段」は、本願発明の「前記撮影手段による撮影時、前記第1の編集手段により編集が行われることによって領域が設定された前記合成用画像と、前記撮影手段による撮影によって得られた前記撮影画像とを合成する合成手段」に相当する。
そして、先願発明の「撮影終了後、利用者が編集空間で画像編集装置に向かって画像編集操作、具体的には、フレーム、スタンプ、ペン書きの文字や図形などの編集画像を入力する手段」及び「編集空間で編集した画像をシール紙に印刷して排出する手段」は、それぞれ本願発明の「利用者の入力に基づいて、前記合成手段による合成によって得られた撮影合成画像に対する落書き編集を行う第2の編集手段」及び「前記第2の編集手段により落書き編集された前記撮影合成画像をシールシートに印刷する印刷手段」に相当する。
したがって、先願発明の「自動写真撮影装置」は、本願発明の「写真シール作成装置」に相当する。
すなわち、両者は、
「被写体を撮り込み、撮影画像に合成する合成用画像を生成する撮り込み手段と、
利用者の入力に基づいて、前記撮り込み手段により得られた前記合成用画像を編集し、
前記撮影画像に重畳する領域を設定する第1の編集手段と、
前記利用者を被写体として撮影する撮影手段と、
前記撮影手段による撮影時、前記第1の編集手段により編集が行われることによって領域が設定された前記合成用画像と、前記撮影手段による撮影によって得られた前記撮影画像とを合成する合成手段と、
前記利用者の入力に基づいて、前記合成手段による合成によって得られた撮影合成画像に対する落書き編集を行う第2の編集手段と、
前記第2の編集手段により落書き編集された前記撮影合成画像をシールシートに印刷する印刷手段と
を備える写真シール作成装置。」
の点で一致し、相違点はない。

4.小括
したがって、本願発明は、先願発明と同一であり、しかも、本願発明の発明者が先願発明の発明者と同一ではなく、また、本願の出願時点において、本願の出願人が先願の出願人と同一でもないので、特許法第29条の2の規定により特許を受けることができない。

第3 まとめ
以上のとおりであるから、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2011-08-22 
結審通知日 2011-08-23 
審決日 2011-09-05 
出願番号 特願2006-229400(P2006-229400)
審決分類 P 1 8・ 161- Z (G03B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 吉川 陽吾  
特許庁審判長 神 悦彦
特許庁審判官 森林 克郎
伊藤 幸仙
発明の名称 写真シール作成装置および方法、並びにプログラム  
代理人 稲本 義雄  
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