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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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不服200520859 | 審決 | 特許 |
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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A61K |
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管理番号 | 1250616 |
審判番号 | 不服2009-12999 |
総通号数 | 147 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2012-03-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2009-07-17 |
確定日 | 2012-01-19 |
事件の表示 | 特願2002-81011「血清コレステロール上昇抑制剤」拒絶査定不服審判事件〔平成15年10月28日出願公開、特開2003-306436〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1.手続の経緯 本願は、平成14年3月22日(優先権主張平成14年2月15日)の出願であって、平成21年4月16日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成21年7月17日に拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに同日付で手続補正がなされたものである。 2.平成21年7月17日付けの手続補正についての補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 平成21年7月17日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。 [理由] (1)補正の概略 本件補正により、特許請求の範囲は、 補正前(平成20年9月11日受付けの手続補正書参照。)の 「【請求項1】 ヒト腸管内定着性を有し、かつ血清コレステロール上昇抑制作用を有するラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)に属する乳酸菌を培養して得られる培養物及び/または菌体を有効成分とする血清コレステロール上昇抑制剤。 【請求項2】 ラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)に属する乳酸菌がラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)・SBT2055(FERM P-15535)、同 SBT 10801(FERM P-18137)、同SBT 1703 (FERM P-17785)、 同SBT 10241(FERM P-17786) 、同SBT 0274(FERM P-17784)、同 SBT 10239(FERM P-16639)のいずれかである請求項1に記載の血清コレステロール上昇抑制剤。 【請求項3】 ラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)に属する乳酸菌が、コレステロールをコプロスタノールに変換する性質を有する菌株であるラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)である請求項1又は2に記載の血清コレステロール上昇抑制剤。 【請求項4】 ラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)に属する乳酸菌を培養して得られる培養物が発酵乳である、請求項1?3のいずれかに記載の血清コレステロール上昇抑制剤。」 から、補正後(平成21年7月17日受付けの手続補正書参照。)の 「【請求項1】 ヒト腸管内定着性を有し、かつ血清コレステロール上昇抑制作用を有するラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)に属する乳酸菌を培養して得られる培養物及び/または菌体を有効成分とする経口用の血清コレステロール上昇抑制剤。 【請求項2】 ラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)に属する乳酸菌がラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)・SBT2055(FERM P-15535)である請求項1に記載の経口用の血清コレステロール上昇抑制剤。 【請求項3】 ラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)に属する乳酸菌を培養して得られる培養物が発酵乳である、請求項1又は2に記載の経口用の血清コレステロール上昇抑制剤。」 と補正された。 (2)補正の目的 本件補正は、 (a)補正前の請求項3に係る発明を削除し、それに伴い、補正前の請求項4に係る発明を請求項3に係る発明として繰り上げ、 (b)各請求項に係る発明である「血清コレステロール上昇抑制剤」は、「経口用」であることに限定し、 (c)補正前の請求項2で特定していたラクトバチルス・ガセリ菌株を、「SBT2055」のみに限定して、 補正後の請求項1?3に係る発明とするものである。 そして、(a)の補正は、請求項の削除であって、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法(以下、「平成18年改正前の特許法」という。)第17条の2第4項第1号の請求項の削除を目的とするものに該当し、(b)、(c)の補正は、平成18年改正前の特許法第17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 そこで、本件補正後の請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成18年改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか)否かについて、以下に検討する。 (3)引用例 原査定の拒絶の理由に引用された(引用例4)、本願優先日前に頒布された刊行物である、USMAN et al.、Cholesterol-lowering activity of Lactobacillus gasseri: In vitro and in vivo results、Recent Res. Devel. Agricultural & Biological Chem.、2000、Vol.4、p.1-34には、以下の事項が記載されている(英文のため翻訳文で示す。)。 A-1 「潜在的プロバイオティクとしてのL.アシドフィルス L.アシドフィルス群は、ほとんどの成人健常者の胃腸管に存在する常在・優占乳酸菌種である(27、119)。この群は、6種:・・・、L.ガセリ(B1)、・・・からなるが、しかしながら、L.ガセリ・・・のみがプロバイオティクとして利用されている(65)。何故ならば、それらは、GRAS(安全として広く認識)菌であると認められているからである(108)。」(第7頁右欄下から第12行?第8頁左欄第4行) A-2 「V. L.ガセリによるタウロコール酸脱抱合及びコレステロール吸着 L.アシドフィルス群は、血清コレステロール減少能を持っており(11、34、39、96)、食事からのコレステロールが体内に吸収される前に、小腸で、食事からのコレステロールが細菌細胞に吸着されることによると考えられている。・・・ L.アシドフィルスによる胆汁酸の脱抱合に関する多くの報告が発表されている(5、25、32、132)。胆汁酸の脱抱合は、ヒトの血清コレステロールを減らす助けになる・・・」(第8頁左欄下から第11行?右欄第9行) A-3 「L.アシドフィルス群は、コレステロール吸着活性並びに胆汁塩-脱抱合活性が多様であるため(27、32)、高い吸着活性及び脱抱合活性を持っている菌株を選択することが必要である。」(第8頁右欄下から第19行?下から第14行) A-4 「この研究で用いたL.ガセリの28菌株は、雪印乳業株式会社(埼玉、日本)から入手した。」(第9頁左欄第3?5行) A-5 「L.ガセリによるタウロコール酸ナトリウムのin vitro脱抱合 0.2%タウロコール酸ナトリウムを添加したMRS-THIO培養液(MRSに0.2%チオグリコール酸ナトリウムを追加)中で、タウロコール酸ナトリウムの脱抱合を評価した。・・・」(第9頁左欄第13?18行) A-6 「L.ガセリの全ての菌株は、SBT0311での1.24μmol/mlからSBT0274での1.94μmol/mlまでの範囲でコール酸を遊離することでタウロコール酸ナトリウムを脱抱合でき、そして、脱抱合は菌株間で顕著には違わなかった。」(第9頁右欄下から第19行?下から第13行) A-7 「L.ガセリのin vitroコレステロール吸着活性 ルデル及びモリス(106)並びにホソノ及びトノオカ(47)により記述された方法に従って、コレステロール吸着試験を実施した。・・・」(第12頁左欄下から第17行?下から第12行) A-8 「全ての菌株がコレステロール吸着能を示した・・・」(第12頁右欄下から第7行?下から第6行) A-9 「VI. 酸及び胆汁耐性 プロバイオティクとして利用するための実験での選定では、望まれる役割の実施能力に関する要因を検討しなければならない(112)。その役割の一つが、胃内の胃酸及び小腸内の胆汁に対する細菌の安定性とされる。」(第15頁左欄下から第13行?下から第6行) A-10 「L.ガセリの胆汁耐性 胆汁塩によるL.ガセリ株の増殖速度の影響を調べるため、ウォーカー及びギリランド(133)により記述された方法を採用した。」(第15頁右欄第11?15行) A-11 「L.ガセリの酸耐性 ・・・細胞懸濁液を、濃塩酸でpH1.5、2.5及び3.5に調整した各2%スキムミルク1ml中に植菌した。その混合物を、37℃で0、1、2及び3時間培養した。・・・」(第17頁右欄第8?19行) A-12 「本研究の結果は、菌株SBT0274並びにSBT0270は、胆汁及び酸耐性であることを示している。;それ故、摂取の際、これらは、胃での強酸や腸での高濃度胆汁成分において生存する可能性を示す。」(第18頁左欄下から第12行?下から第6行) A-13 「上述に基づき、コレステロール含有飼料を与えたラットに、ラクトバチルス・ガセリ菌株SBT0270並びにSBT0274から製造された非発酵性ミルクを与えたことによる、血清コレステロール、・・・効果を、この研究で調べることにした。」(第19頁左欄第13?21行) A-14 「・・・群3は、コレステロール含有飼料とL.ガセリSBT0270から製造された非発酵性ミルクとを摂取し(NFM-A)、そして、群4は、コレステロール含有飼料とL.ガセリSBT0274から製造された非発酵性ミルクとを摂取した(NFM-B)。」(第19頁右欄第22?28行) A-15 「飼料ミルクと非発酵性ミルクの血清脂質への影響を表6に示す。総コレステロール及びLDLコレステロールレベルは、NFM-A群では、対照群よりも、それぞれ、約42%及び約64%低下した。総コレステロール濃度は、ミルク群及びNFM-B群でもわずかに低下した。しかし、その変化は顕著ではなかった(P>0.05)。」(第21頁右欄下から第20行?下から第11行) A-16 「表6.飼料ミルクとラクトバチルス・ガセリから製造された非発酵ミルクのコレステロール含有飼料を摂取したラットの血清脂質(mg/dl)への影響 処置群 総コレステロール ・・・ LDLコレステロール ・・・ 対 象 177.02 ・・・ 88.36 ・・・ スキムミルク 165.25 ・・・ 92.36 ・・・ NFM-A 103.45 ・・・ 32.21 ・・・ NFM-B 158.30 ・・・ 87.41 ・・・」(第22頁表6) (4)対比 引用例Aには、ヒト腸内常在乳酸菌であるラクトバチルス・アシドフィルス群は、コレステロールを吸着して、血清コレステロールを減少させる能力を持っており、その中のラクトバチルス・ガセリは、安全でプロバイオティクとして用いられていることが記載されている(上記A-1、A-2)。 さらに、雪印乳業(株)から提供されたラクトバチルス・ガセリ28菌株についてin vitroで試験したところ(上記A-3?A-5、A-7、A-9?A-11)、全菌株がタウロコール酸脱抱合能(上記A-6)及びコレステロール吸着能を示し(上記A-8)、そのうちの菌株SBT0274並びにSBT0270については、胆汁耐性及び酸耐性をも示したことが記載されている(上記A-12)。 よって、引用例Aには、 「ヒト腸内常在乳酸菌ラクトバチルス・ガセリ株SBT0274並びにSBT0270からなるコレステロール吸着剤。」 の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているといえる。 そこで、本願補正発明と引用発明とを対比すると、本願補正発明の「血清コレステロール上昇抑制剤」と引用発明の「コレステロール吸着剤」とは、共にコレステロール濃度を改善する薬剤である点で共通するといえるから、両者は、 「ラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)に属する乳酸菌菌体を有効成分とするコレステロール濃度改善剤。」 である点で一致し、以下の二点で相違する。 [相違点1] 本願補正発明のラクトバチルス・ガセリは、「ヒト腸管内定着性を有し、かつ血清コレステロール上昇抑制作用を有する」ものであるのに対し、引用発明では、菌株SBT0274及びSBT0270について、ヒト腸内由来のものでコレステロール吸着能を持つことは特定しているものの、「ヒト腸管内定着性を有し、かつ血清コレステロール上昇抑制作用を有する」ことまでは特定していない点。 [相違点2] 本願補正発明は、「経口用の血清コレステロール上昇抑制剤」であるのに対し、引用発明では、「コレステロール吸着剤」であることは特定しているものの、「経口用の血清コレステロール上昇抑制剤」とすることまでは特定していない点。 (5)判断 [相違点1]及び[相違点2]について 「ヒト腸管内定着性を有し、かつ血清コレステロール上昇抑制作用を有する」こと([相違点1])及び「経口用の血清コレステロール上昇抑制剤」であること([相違点2])は、ラクトバチルス・ガセリをヒトに経口投与して、その有用性を確認することで特定できる事項といえる。 そこで、引用発明において、菌株SBT0274並びにSBT0270からなるコレステロール吸着剤をヒトに経口投与して、その有用性を確認することが、当業者が容易になし得ることであるか否かについて以下に検討する。 (なお、本願明細書には、「ヒト腸管内定着性を有し、かつ血清コレステロール上昇抑制作用を有する」との事項を満足する菌株名が具体的に例示されているが(【0008】参照。)、その菌株の一つが、引用発明と同じ菌株「SBT0274」である。) 引用例Aには、ラクトバチルス・ガセリを含むL.アシドフィルス群は、コレステロールを吸着することで、血清コレステロールを減少させるとされているものの(上記A-2)、L.アシドフィルス群の活性能は多様であるため、各菌株についてin vitroで調べたところ(上記A-3?A-5、A-7、A-9?A-11)、タウロコール酸脱抱合能/コレステロール吸着能/胆汁耐性/酸耐性の点で、菌株SBT0274並びにSBT0270の二株が優れていたこと(上記A-6、A-8、A-12)が記載されており、さらに、これら菌株をそれぞれ含有するミルクとコレステロール含有飼料とをラットに与えた試験において(上記A-13、A-14)、菌株SBT0270は、血清コレステロールを顕著に低下させたことが記載されており、また、菌株SBT0274では、顕著な効果は示せなかったことが記載されている(上記A-15、A-16)。 引用例Aの上記記載より、菌株SBT0270については、in vitroでの好結果に加えて、ラットでの経口投与試験でも好結果であったことが理解できるから、次の段階として、菌株SBT0270のヒトに対する有用性について調べようとすることは、当業者であれば、容易に着想し得ることである。 また、菌株SBT0274については、ラットでの経口投与試験では顕著な効果は示せなかったものの、ヒトとラットとは種特異性が異なることから、ラットでの結果をもって、菌株SBT0274はヒトには有用性はないとの結論に至ることはないし、さらに、乳酸菌によるコレステロール吸着と血清コレステロールの上昇抑制とは、基本的には関係するものといえるから、in vitroでの試験結果により選択された二種の菌株の一つでもある菌株SBT0274についても、ヒトに対する有用性について検討することも、当業者であれば容易に着想し得ることである。 さらに、菌株SBT0274並びにSBT0270をヒトに経口投与するには、これら菌株がヒトにも投与可能なものでなければならないが、上記したように、ラクトバチルス・ガセリは、安全でプロバイオティクとして利用されているヒト腸内常在菌であり(上記A-1)、しかも、ラットでの経口投与試験も実施済みのものであるから(上記A-13?A-16)、これら菌株は、ヒトに投与可能なものであることも理解できる。 したがって、引用発明において、ヒトの血清コレステロールの上昇抑制を期待して、ラクトバチルス・ガセリ菌株SBT0274並びにSBT0270からなるコレステロール吸着剤を、ヒトに経口投与して、その有用性を確認すること、つまり、上記[相違点1]及び[相違点2]で挙げた事項を採用することは、当業者が容易になし得ることである。 そして、本願補正発明が奏する効果について検討すると、本願明細書の【0017】には、ヒト腸管内定着性を有するという効果が記載されており、また、本願明細書の【0048】?【0051】には、ヒトの血清コレステロールの上昇が抑制されるという効果が記載されており、さらに、審判請求書においても、これら効果が発明の特徴として挙げられている(審判請求書の3.(1-3)、(2-2)参照。)。 しかし、上記したように、引用例Aには、ラクトバチルス・ガセリ菌株SBT0274並びにSBT0270は、ヒト腸内常在菌であることに加え、胆汁耐性及び酸耐性を持つことも記載されているから、ヒト腸管内定着性を有することは、これら菌株の由来及び特徴を考慮することで当業者が予測し得る効果といえる。 また、上記したように、引用例Aには、ラクトバチルス・ガセリ菌株SBT0274並びにSBT0270は、コレステロールの吸着・減少能を持つことも記載されており、さらに、菌株SBT0270については、ラットの血清コレステロール減少能をも持つことが記載されているから、ヒトの血清コレステロールの上昇を抑制することも、当業者が予測し得る効果といえる。 よって、本願補正発明が奏する効果は、格別なものとは認められない。 したがって、本願補正発明は、引用例Aに記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 (6)むすび 以上のとおり、本件補正は、平成18年改正前の特許法第17条の2第5 項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により、却下すべきものである。 3.本願発明について 平成21年7月17日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願請求項1?4に係る発明は、平成20年9月11日受付けの手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1?4に記載された事項により特定されるとおりのものである。 そのうち請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、 「ヒト腸管内定着性を有し、かつ血清コレステロール上昇抑制作用を有する ラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)に属する乳酸菌を培養して得られる培養物及び/または菌体を有効成分とする血清コレステロール上昇抑制剤。」 である。 (1)引用例 原査定の拒絶の理由に引用された引用例A、及び、その主な記載事項は、前記「2.(3)」に記載したとおりである。 (2)対比・判断 本願発明は、前記2.で検討した本願補正発明に、「血清コレステロール上昇抑制剤」の限定事項である「経口用の」との構成を省いたものである。 そうすると、本願発明の構成要件を全て含み、さらに他の構成要件を付加したものに相当する本願補正発明が、前記「2.(5)」に記載したとおり、 引用例Aに記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も同様の理由により、引用例Aに記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 (3)むすび 以上のとおり、本願請求項1に係る発明は、引用例Aに記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2011-11-21 |
結審通知日 | 2011-11-22 |
審決日 | 2011-12-05 |
出願番号 | 特願2002-81011(P2002-81011) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
Z
(A61K)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 遠藤 広介 |
特許庁審判長 |
星野 紹英 |
特許庁審判官 |
平井 裕彰 前田 佳与子 |
発明の名称 | 血清コレステロール上昇抑制剤 |
代理人 | 特許業務法人 もえぎ特許事務所 |
代理人 | 石井 良夫 |
代理人 | 後藤 さなえ |