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審決分類 審判 査定不服 発明同一 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1253197
審判番号 不服2010-21947  
総通号数 148 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2012-04-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-09-30 
確定日 2012-03-08 
事件の表示 特願2006- 33597「弾球遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成19年 8月23日出願公開、特開2007-209591〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成18年2月10日の出願であって、平成22年7月8日付けで拒絶査定がされ、これに対し平成22年9月30日に拒絶査定不服審判が請求された。

2.本願発明
本願の請求項1?5に係る発明は、平成22年4月2日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲に記載されたとおりのものと認める(以下、請求項1に係る発明を「本願発明」という。)。

「【請求項1】
前面側に遊技領域が形成された遊技盤と、該遊技盤の下方に配設されて遊技領域に向けて遊技球を発射する発射装置と、を備えた弾球遊技機において、
前記遊技盤は、前記発射装置から発射された遊技球を誘導して、前記遊技領域の上方部所定位置に設けられた遊技球流出口まで誘導する遊技球誘導部を備え、
前記遊技球誘導部の所定部位を前記遊技盤に埋設して、その埋設部位の前面側を遊技領域に設定し、
前記遊技球誘導部の上方端部から下方側所定範囲の奥手側壁には、該奥手側壁の上方端部に向かって前記遊技領域側に傾斜する誘導傾斜部を形成したことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項2】
前記遊技球誘導部の上方端部の前記遊技領域側に、前記遊技球流出口を有して前記誘導傾斜部により前記遊技領域側に誘導された遊技球を前記遊技領域の面方向に再誘導する流出口形成部材を設けたことを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
【請求項3】
前記遊技盤が取り付けられる前面枠本体と、
前記前面枠本体の下部に設けられる取付ベースと、
前記発射装置に設けられ、当該発射装置から発射された遊技球を前記遊技球誘導部に案内するための発射球ガイド部材と、
を備え、
前記取付ベースには前記発射装置が取付けられ、
前記発射球ガイド部材は、前記遊技球誘導部の埋設部位の下方端部に接続されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の弾球遊技機。
【請求項4】
前記遊技盤の前面側に、前記遊技球誘導部に対応する前面開口の凹部を形成し、該凹部に前記遊技球誘導部を形成する断面コ字状部を有する誘導部形成部材をコ字状開口部が前方を向いた状態で埋設し、該コ字状開口部を平板状の閉鎖部材で閉鎖することで、当該閉鎖部材の前方側に前記遊技領域を形成し、
前記コ字状開口部の上方端部からその下方側所定範囲にかけた奥手側壁に、前記誘導傾斜部を形成したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の弾球遊技機。
【請求項5】
前記閉鎖部材の一側端部に、遊技領域区画壁を備え、
前記閉鎖部材の他側端部に、当該閉鎖部材の前方側に遊技球を誘導するための閉鎖部材誘導部を備えたことを特徴とする請求項4に記載の弾球遊技機。」

3.特許法29条の2に対して
(1)先願刊行物記載事項
原査定の拒絶の理由(平成22年1月28日付け拒絶理由通知)で提示した本件出願の日前の特許出願である特願2004-305001号(特開2006-115961号公報として本件出願後に出願公開された。)の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲(以下「先願明細書等」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている。

(ア)「【0077】
遊技球発射ハンドル16は、球皿22よりも右方で手前側に突出して配設されている。遊技者による遊技球発射ハンドル16の操作に応じて、遊技球発射装置40によって遊技球Bが後述する遊技盤30の方へ打ち込まれるようになっている。
【0078】
具体的には、遊技球発射装置40は、遊技者による操作を受ける遊技球発射ハンドル16と、この遊技球発射ハンドル16の操作量に応じた強さで動作するアクチュエータ42と、アクチュエータ42によって駆動されるハンマ44とを備えている。アクチュエータ42によって駆動されるハンマ44が遊技球Bを打ちつけることにより、遊技球Bを発射する。
【0079】
この実施例1では、遊技球発射装置40として、遊技球Bをハンマ44で打撃するタイプの構成を採用しているが、遊技球Bを電磁方式で射出する電磁式遊技球射出装置など、種々の方式の遊技球発射装置を採用してもよい。なお、上述した遊技球発射ハンドル16が本発明における操作手段に相当し、上述した遊技球発射装置40が本発明における遊技球発射手段に相当する。
【0080】
内枠14は、外形が矩形状の樹脂ベースを主体に構成されており、樹脂ベースの中央部には略円形状の窓孔24が形成されている。樹脂ベースの後側には遊技盤30が着脱可能に装着されている。遊技盤30は四角形状の合板よりなり、その周縁部が樹脂ベース(内枠14)の裏側に当接した状態で取着されている。従って、遊技盤30の前面部の略中央部分(後述する遊技領域31)が樹脂ベースの窓孔24を通じて内枠14の前面側に露出した状態となっている。また、窓穴21には、2枚のガラス50(図3参照)が前後に所定間隔を隔てて取着されている。なお、上述したガラス50が本発明における視認窓に相当する。
【0081】
図1に示すように、遊技盤30は、遊技球Bが転動可能な遊技領域31を備えており、この遊技領域31に、一般入賞口(図示省略)、可変入賞装置32、第1の始動口33(例えば作動チャッカ)、第2の始動口34(例えばスルーゲート)、可変表示装置ユニット35等が備えられている。これらの一般入賞口、可変入賞装置32、第1の始動口33(例えば作動チャッカ)、第2の始動口34(例えばスルーゲート)、可変表示装置ユニット35等は、遊技盤30における、ルータ加工によって形成された各貫通孔にそれぞれに配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取り付けられている。前述の一般入賞口31、可変入賞装置32および第1の始動口33に遊技球Bが入球し、当該入球が図示省略した検出スイッチ(入賞口スイッチ、カウントスイッチ、作動口スイッチ等)で検出され、この検出スイッチの出力に基づいて、球皿22へ所定数の賞品球が払い出される。その他に、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、各種入賞装置等に入球しなかった遊技球Bはこのアウト口36を通って図示しない球排出路の方へと案内されるようになっている。遊技盤30には、遊技球Bの落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車37等の各種部材(役物)が配設されている。」

(イ)「【0089】
また、図1、図3に示すように、貫通通路部62を通過してきた遊技球Bを、遊技領域31とガラス50との間に当該遊技領域31と平行に出力するように規制する出力方向規制部69を備えている。図3は、図1のパチンコ機10でのA-A線断面図である。この出力方向規制部69は、貫通通路部62の前面側の開口部62aに、曲通路部70を連通接続することで構成されている。図3に示すように、曲通路部70は、入力側開口部72が貫通通路部62の前面側の開口部62aに連通され、出力側開口部74が遊技盤30の前面側で遊技領域31の面に対して垂直(略垂直としてもよい)に向けられたものであり、かつ、遊技盤30の遊技領域31から外側に向かう方向から当該遊技領域31に平行となる方向(図3に一点鎖線で示す矢印方向)に曲げられたものである。つまり、図3に示すように、出力方向規制部69は、遊技盤30の遊技領域31から外側に向かう方向から当該遊技領域31に平行となる方向に曲げられた曲通路部70を備え、貫通通路部62を通過してきた遊技球Bを曲通路部70に通過させることでその遊技球Bを遊技領域31とガラス50との間に当該遊技領域31と平行に出力するように規制するものである。」

(ウ)「【0163】
図17,図18に示すように、遊技盤30は、その前面側に所定経路で削成された有底形状の溝部160が形成されている。また、誘導通路部60Aは、遊技盤30の溝部160と、この溝部160の開口を塞ぐ閉塞部材162とを備え、溝部160と閉塞部材162とで形成される内部空間中を遊技球Bが通過していくようにしたものである。窓部材26Aは、閉塞部材162の少なくとも一部を透明としたものとしている。
【0164】
なお、この実施例6では、窓部材26Aは、閉塞部材162の少なくとも一部を透明としたものとしているが、半透明としてもよい。また、前述の実施例1のように、図1,図6,図7に示すように照射部28を備えるようにしてもよい。このように照射部28からの光によって、誘導通路部60A内を通過する遊技球Bの視認性が高まるのであれば、照射部28を採用すればよい。
【0165】
閉塞部材162は、その前面側の外面を遊技盤30の遊技領域31の面と同一または略同一として当該遊技盤30に取り付けられている。つまり、閉塞部材162は、溝部160への取り付け状態において、その前面側の外面と遊技領域31の面とが面一となっている。
【0166】
また、閉塞部材162は、その前面側の外面に、遊技球Bが当たることで遊技球Bの挙動に変化を与えるための棒状体38を備えている。
【0167】
なおこの実施例6では、閉塞部材162のガラス50と対向する側に棒状体38を配設しているが、棒状体38を設けないようにしてもよい。
【0168】
上述したように、本実施例6のパチンコ機10によれば、遊技盤30は、その前面側に所定経路で削成された有底形状の溝部160が形成され、誘導通路部60Aは、遊技盤30の溝部160と、この溝部160の開口を塞ぐ閉塞部材162とを備え、溝部160と閉塞部材162とで形成される内部空間中を遊技球Bが通過していくようにしたものであり、窓部材26Aは、閉塞部材162の少なくとも一部を透明としたものとしているので、誘導通路部60Aを通過する遊技球Bを、窓部材26A(閉塞部材162の透明とした箇所に相当する)を介して見ることができ、遊技盤30の遊技領域31の貫通通路部62から当該遊技領域31に向けて出射された遊技球Bをその時点で初めて見るのではなく、遊技球発射装置40から発射された遊技球Bが貫通通路部62に到達するまでの間で誘導通路部60Aを通過する遊技球Bを、窓部材26を介して見ることができる。つまり、遊技盤30の遊技領域31に打ち込まれるまでの様子を知ることができ、遊技球発射に実感を持つことができる。しかも、遊技盤30は、その前面側に削成された有底形状の溝部160を備え、誘導通路部60Aは、遊技盤30の前面側の溝部160と、この溝部160の開口を塞ぐ閉塞部材162とを備え、遊技盤30の溝部160と誘導通路部60Aの閉塞部材162とで形成される内部空間中を遊技球Bが通過していくものとしているので、誘導通路部60Aは遊技盤30の厚み方向に埋め込んだ格好となり、誘導通路部60Aの遊技盤30の背面側への突出量を無くすことができ、誘導通路部60Aのスペースを最小限に抑えることができ、スペースメリットを出すことができる。その結果、遊技盤自体を拡大することなく遊技領域を拡大でき、かつ、誘導通路部60Aのスペースを最小限に抑えることができる遊技機を提供することができる。」

摘記した上記(ア)?(ウ)の記載や図面等によれば、先願明細書等及び図面には以下の発明(以下「先願発明」という。)が記載されている。
「遊技球Bが転動可能な遊技領域31を備えた遊技盤30と、遊技球発射装置40によって前記遊技球Bが前記遊技盤30の方へ打ち込まれるようになっているパチンコ機10において、
前記遊技盤30は、その前面側に所定経路で削成された有底形状の溝部160が形成されており、前記溝部160と、前記溝部160の開口を塞ぐ閉塞部材162とから誘導通路部60Aを構成し、前記溝部160と前記閉塞部材162とで形成される内部空間中を前記遊技球Bが通過していくようにしたものであり、前記閉塞部材162は、その前面側の外面を前記遊技盤30の前記遊技領域31の面と同一または略同一として前記遊技盤30に取り付けられており、前記閉塞部材162は、前記溝部160への取り付け状態において、その前面側の外面と前記遊技領域31の面とが面一となり、前記閉塞部材162は、その前面側の外面に、前記遊技球Bが当たることで前記遊技球Bの挙動に変化を与えるための棒状体38を備えており、
前記遊技球発射装置40から発射された前記遊技球Bが貫通通路部62に到達し、前記貫通通路部62を通過してきた前記遊技球Bを曲通路部70に通過させることで出力側開口部74から前記遊技球Bを前記遊技領域31とガラス50との間に前記遊技領域31と平行に出力するパチンコ機10。」

(2)先願発明と本願発明との対比
先願発明の「遊技領域31」は本願発明の「遊技領域」に相当し、以下同様に、
「遊技盤30」は「遊技盤」に、
「遊技球発射装置40」は「発射装置」に、
「遊技球B」は「遊技球」に、
「パチンコ機10」は「弾球遊技機」に、
「出力側開口部74」は「遊技球流出口」に、
それぞれ相当する。

さらに、先願明細書等及び図面の記載から次のことがいえる。

請求項1における「前面側」とは、遊技盤において、本願の図2?図6の記載から見て遊技を行う遊技者と向かい合う側のことであり、先願発明の遊技領域31は先願の図17及び技術常識から、遊技盤における遊技を行う遊技者と向かい合う側に備えられているので、先願発明の遊技領域31は遊技盤の「前面側に」形成されており、先願発明は本願発明の「前面側に遊技領域が形成された遊技盤」に相当する構成を備えているといえる。

先願の図17には、遊技球発射装置40が遊技盤30の下方に配設されていることが記載されていることから、先願発明は本願発明の「該遊技盤の下方に配設されて遊技領域に向けて遊技球を発射する発射装置」に相当する構成を備えているといえる。

上記(ア)及び(ウ)の記載から、先願明細書等には、遊技球発射装置40によって遊技球Bを遊技盤30の方へ打ち込み、遊技球Bが遊技盤30に設けた誘導通路部60Aを通過し、遊技盤30の遊技領域31の貫通通路部62から当該遊技領域31に向けて出射されることが記載されていることから、先願発明は本願発明の「前記遊技盤は、前記発射装置から発射された遊技球を誘導」することに相当する構成を備えているといえる。

上記(ウ)の記載及び図17には、遊技球Bを遊技領域31と平行に出力する貫通通路部62及び曲通路部70を遊技領域31の上方部の所定位置に設けることが記載されており、曲通路部70には出力側開口部74が設けられていることから、先願発明は本願発明の「前記遊技領域の上方部所定位置に設けられた遊技球流出口」を備えているといえる。また、先願発明では、前記遊技盤30は、その前面側に所定経路で削成された有底形状の溝部160が形成されており、前記溝部160と、前記溝部160の開口を塞ぐ閉塞部材162とから誘導通路部60Aを構成し、前記溝部160と前記閉塞部材162とで形成される内部空間中を前記遊技球Bが通過していき、前記遊技球発射装置40から発射された前記遊技球Bが貫通通路部62に到達し、前記貫通通路部62を通過してきた前記遊技球Bを曲通路部70に通過させることで出力側開口部74から前記遊技球Bを前記遊技領域31とガラス50との間に前記遊技領域31と平行に出力することから、先願発明の「誘導通路部60A」及び「貫通通路部62」は本願発明の「遊技球誘導部」に相当し、先願発明は本願発明の「前記遊技盤は、前記発射装置から発射された遊技球を誘導して、前記遊技領域の上方部所定位置に設けられた遊技球流出口まで誘導する遊技球誘導部」に相当する構成を備えているといえる。

先願発明では、誘導通路部60Aは遊技盤30の前面側に所定経路で削成された有底形状の溝部160と、溝部160の開口を塞ぐ閉塞部材162とから形成されているので、誘導通路部60Aは遊技盤30に埋設されているといえ、誘導通路部60Aを構成する閉塞部材162の前面側の外面と遊技領域31の面とが面一となり、閉塞部材162は、その前面側の外面に、遊技球Bが当たることで遊技球Bの挙動に変化を与えるための棒状体38を備えていることから、前面側を遊技領域に設定された埋設部位は、本願発明の「遊技球誘導部」に相当する「誘導通路部60A」及び「貫通通路部62」のうちの「誘導通路部60A」、すなわち「所定部位」であるので、先願発明は本願発明の「前記遊技球誘導部の所定部位を前記遊技盤に埋設して、その埋設部位の前面側を遊技領域に設定」することに相当する構成を備えているといえる。

上記(ウ)の記載及び図17、図18には、貫通通路部62の詳細について明記されていないものの、遊技盤30に削成された有底形状の溝部160と溝部160の開口を塞ぐ閉塞部材162とから誘導通路部60Aを構成し、前記溝部160と前記閉塞部材162とで形成される内部空間中を前記遊技球Bが通過していくこと、そして、その溝部160から所定の高さを有した遊技盤の前面に誘導されていることは記載されており、また、出力側開口部74から出力された遊技球Bは、図17では遊技球Bの軌跡として返しゴム54に到達する例も記載されている。そうすると、誘導通路部60Aを通過してきた遊技球Bの勢いを貫通通路部62において勢いを減ずる構成とすることは考えられないから、先願の出願時の技術常識を参酌すれば、誘導通路部60Aから遊技盤30の前面に遊技球Bを誘導する誘導路として溝部160の底から遊技領域31に向かって傾斜する傾斜部とする以外は想定することができないため、該傾斜部を備えることは先願明細書等及び図面に記載されているに等しい事項である。
したがって、先願発明は「前記遊技球誘導部の上方端部から下方側所定範囲の奥手側壁には、該奥手側壁の上方端部に向かって前記遊技領域側に傾斜する誘導傾斜部を形成した」ことに相当する構成を実質的に備えているといえる。

以上を総合すると、両者は、
「前面側に遊技領域が形成された遊技盤と、該遊技盤の下方に配設されて遊技領域に向けて遊技球を発射する発射装置と、を備えた弾球遊技機において、
前記遊技盤は、前記発射装置から発射された遊技球を誘導して、前記遊技領域の上方部所定位置に設けられた遊技球流出口まで誘導する遊技球誘導部を備え、
前記遊技球誘導部の所定部位を前記遊技盤に埋設して、その埋設部位の前面側を遊技領域に設定し、
前記遊技球誘導部の上方端部から下方側所定範囲の奥手側壁には、該奥手側壁の上方端部に向かって前記遊技領域側に傾斜する誘導傾斜部を形成したことを特徴とする弾球遊技機。」
である点で一致し、相違点はない。
以上のように、本願発明は、先願発明と同一である。

4.むすび
したがって、本願発明は、その出願の日前の他の特許出願であって、その出願後に出願公開された特願2004-305001号(特開2006-115961号)の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載された発明と同一であり、しかも、両発明の発明者が同一ではなく、また両出願の出願人がその出願の時において同一でもないので、特許法第29条の2の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願は、他の請求項について検討するまでもなく、拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2011-12-26 
結審通知日 2012-01-10 
審決日 2012-01-24 
出願番号 特願2006-33597(P2006-33597)
審決分類 P 1 8・ 161- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 石塚 良一  
特許庁審判長 伊藤 陽
特許庁審判官 吉村 尚
澤田 真治
発明の名称 弾球遊技機  
代理人 荒船 博司  
代理人 荒船 良男  

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