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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G06T
審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 取り消して特許、登録 G06T
管理番号 1255038
審判番号 不服2011-10990  
総通号数 149 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2012-05-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-05-25 
確定日 2012-04-21 
事件の表示 特願2008-263870「簡易アニメーション作成装置」拒絶査定不服審判事件〔平成22年 4月22日出願公開、特開2010- 92402、請求項の数(4)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成20年10月10日の出願であって、平成23年2月24日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年5月25日に拒絶査定に対する審判請求がなされるとともに、手続補正がなされたものである。

2.平成23年5月25日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成23年5月25日付けの手続補正を却下する。

[理由]
2-1.本件補正
本件補正により特許請求の範囲の記載は以下のとおり補正された。
「 【請求項1】
3次元仮想空間内に設置されたステージ上にキャラクタをオブジェクトとして配置し、当該キャラクタのオブジェクトを所定の振りで動作させると共にそれらステージ及びキャラクタを仮想カメラでレンダリングすること
で、リアルタイムにアニメーションを作成することの出来る、簡易アニメーション作成装置において、
前記3次元仮想空間をメモリ内に生成する3Dステージ設定部、
前記ステージに配置することの出来る前記キャラクタのキャラクタ生成データを格納するキャラクタデータメモリ、
前記ステージ上に配置すべきキャラクタを、ユーザが入力手段を介して選択可能に表示手段上に表示する選択キャラクタ表示手段、
前記ユーザが選択した前記キャラクタを、前記ステージ上に配置する
キャラクタ配置手段、
前記キャラクタに対して指令することの出来る振りを複数種類、モー
ションコマンドとして格納すると共に、前記各モーションコマンドに対応したモーションプログラムを、前記ステージ上の各キャラクタに前記モーションコマンドに対応する振りを実行可能な形に格納したモーションプログラムメモリ、
前記キャラクタに対して指令することの出来る複数の前記モーションコマンドを、前記モーションプログラムメモリから読み出し、前記ユーザが選択した前記キャラクタの画像と共に、前記表示手段上にモーションコマンドテーブルとして、ユーザが選択可能な形で表示する、モーションコマンド表示手段、
前記モーションプログラムメモリは、前記モーションコマンドテーブルに表示された各モーションコマンドに対応した前記キャラクタの振りを示すモーションアニメーションデータを、前記各キャラクタ毎に格納しており、
前記ユーザが前記モーションコマンドテーブルにおいて選択したモー
ションコマンドに対応した、各キャラクタに対応する前記モーションアニ
メーションデータを前記モーションプログラムメモリから読み出して、該
モーションアニメーションデータに基づいて前記モーションコマンドテーブルに表示された前記キャラクタに該モーションコマンドに対応した振りをアニメーション表示させる、モーションアニメーション表示手段、
アニメーションの時間の経過を示す時間軸及び、該時間軸で定義されるアニメーションの時間経過中における、前記キャラクタのモーションコマンドを定義するキャラクタ動作軸が設定された、モーション指定タイムチャートを前記表示手段上に表示するタイムチャート表示手段、
前記ユーザが前記キャラクタについて選択した前記モーションコマンドの実行タイミングを、前記ユーザの入力手段を介した指示に基づいて、前記モーション指定タイムチャートの時間軸上の任意の時間位置に決定すると共に、当該決定された実行タイミングを、前記モーション指定タイムチャートのキャラクタ動作軸上に表示する、実行タイミング決定表示手段、
前記ユーザが前記キャラクタについて選択した前記モーションコマンド及び前記実行タイミング決定表示手段により決定された当該モーションコマンドの実行タイミングをメモリに格納してアニメーションスケジュールを作成する、モーション編集手段、
前記作成されたアニメーションスケジュールに示されたモーションコマンドに基づいて、前記ユーザの前記入力手段を介した指令に基づき、前記ステージ上のキャラクタを前記モーションプログラムに基づいて動作させる
キャラクタ動作手段、及び、
前記ステージ上のキャラクタの動作を前記仮想カメラを介してリアルタイムにレンダリングしてアニメーションデータとして完成アニメーションメモリに格納するアニメーション作成手段、
を有することを特徴とする簡易アニメーション作成装置。」

2-2.補正前の特許請求の範囲の記載
本件補正前の、平成23年2月7日付けの手続補正書の特許請求の範囲の記載は次のとおりである。
「 【請求項1】
3次元仮想空間内に設置されたステージ上にキャラクタをオブジェクトとして配置し、当該キャラクタのオブジェクトを所定の振りで動作させると共にそれらステージ及びキャラクタを仮想カメラでレンダリングすること
で、リアルタイムにアニメーションを作成することの出来る、簡易アニメーション作成装置において、
前記3次元仮想空間をメモリ内に生成する3Dステージ設定部、
前記ステージに配置することの出来る前記キャラクタのキャラクタ生成データを格納するキャラクタデータメモリ、
前記ステージ上に配置すべきキャラクタを、ユーザが入力手段を介して選択可能に表示手段上に表示する選択キャラクタ表示手段、
前記ユーザが選択した前記キャラクタを、前記ステージ上に配置する
キャラクタ配置手段、
前記キャラクタに対して指令することの出来る振りを複数種類、モー
ションコマンドとして格納すると共に、前記各モーションコマンドに対応したモーションプログラムを、
前記ステージ上の各キャラクタに前記モーションコマンドに対応する振りを実行可能な形に格納したモーションプログラムメモリ、
前記キャラクタに対して指令することの出来る複数の前記モーションコマンドを、前記モーションプログラムメモリから読み出し、前記ユーザが選択した前記キャラクタの画像と共に、前記表示手段上にモーションコマンドテーブルとして、ユーザが選択可能な形で表示する、モーションコマンド表示手段、
前記モーションプログラムメモリは、前記モーションコマンドテーブルに表示された各モーションコマンドに対応した前記キャラクタの振りを示すモーションアニメーションデータを、前記各キャラクタ毎に格納しており、
前記ユーザが前記モーションコマンドテーブルにおいて選択したモー
ションコマンドに対応した、各キャラクタに対応する前記モーションアニ
メーションデータを前記モーションプログラムメモリから読み出して、該
モーションアニメーションデータに基づいて前記モーションコマンドテーブルに表示された前記キャラクタに該モーションコマンドに対応した振りをアニメーション表示させる、モーションアニメーション表示手段、
前記ユーザが前記各キャラクタについて選択した複数の前記モーションコマンドを、その実行時間と共にメモリに格納してアニメーションスケ
ジュールを作成する、モーション編集手段、
前記作成されたアニメーションスケジュールに示されたモーションコマンドに基づいて、前記ユーザの前記入力手段を介した指令に基づき、前記ステージ上のキャラクタを前記モーションプログラムに基づいて動作させる
キャラクタ動作手段、及び、
前記ステージ上のキャラクタの動作を前記仮想カメラを介してリアルタイムにレンダリングしてアニメーションデータとして完成アニメーションメモリに格納するアニメーション作成手段、
を有することを特徴とする簡易アニメーション作成装置。
【請求項2】
前記アニメーション作成手段は、前記アニメーションデータを、2次元アニメーションデータとして格納している、ことを特徴とする、請求項1記載の簡易アニメーション作成装置。
【請求項3】
前記アニメーション作成手段は、前記レンダリングを行なった際の、前記3次元仮想空間内の前記キャラクタを含む全てのオブジェクト及び前記仮想カメラに関する3次元データを、リアルタイムアニメーションデータとして格納している、ことを特徴とする、請求項1記載の簡易アニメーション作成装置。
【請求項4】
前記簡易アニメーション作成装置は、更に、
前記3次元仮想空間内に複数台の前記仮想カメラを設定する仮想カメラ設定手段、
前記ユーザの前記入力手段を介した指示に基づき、前記レンダリングに使用する前記仮想カメラを選定し及びその使用タイミングを決定する、カメラ制御手段、
前記レンダリングに際した前記仮想カメラの選択状態及び使用タイミングを示すカメラスケジュールを生成する、カメラスケジュール生成手段を有し、
前記アニメーション作成手段は、前記生成されたカメラスケジュールに基づいて、前記仮想カメラを選択、使用してレンダリングを行なうことを特徴とする、請求項1記載の簡易アニメーション作成装置。」

2-3.補正の目的
本件補正により新たに付加された「タイムチャート表示手段」及び「実行タイミング決定表示手段」は、どちらも補正前の発明を特定する事項のいずれかを限定したものではないから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的としたものではない。
本件補正前の、平成23年2月7日付けの手続補正書の特許請求の範囲の記載は、不明りようでないから、特許法第17条の2第5項第4号の明りようでない記載の釈明を目的としたものではない。
「タイムチャート表示手段」及び「実行タイミング決定表示手段」を新たに付加することは、誤記の訂正又は請求項の削除のいずれでもないから、特許法第17条の2第5項第1号の請求項の削除又は同第3項の誤記の訂正のいずれかを目的としたものではない。

2-4.むすび
したがって、本件補正は、特許法第17条の2第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

3.本願発明について
平成23年5月25日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1ないし4に係る発明は、平成23年2月7日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1ないし4に記載された事項により特定されるとおりのものであると認める。
そして、本願については、原査定の拒絶理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2012-03-30 
出願番号 特願2008-263870(P2008-263870)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (G06T)
P 1 8・ 572- WY (G06T)
最終処分 成立  
前審関与審査官 西出 隆二  
特許庁審判長 加藤 恵一
特許庁審判官 吉村 博之
千葉 輝久
発明の名称 簡易アニメーション作成装置  
代理人 相田 伸二  

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