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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 E04B
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 E04B
管理番号 1255951
審判番号 不服2011-2443  
総通号数 150 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2012-06-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-02-02 
確定日 2012-04-26 
事件の表示 特願2001- 43426「建築構造」拒絶査定不服審判事件〔平成14年 8月28日出願公開、特開2002-242301〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は,平成13年2月20日の出願であって,平成22年11月4日付けで拒絶査定がなされ,これに対し,平成23年2月2日付けで拒絶査定に対する審判請求がなされると共に,同時に手続補正がなされた。
その後,同年6月16日付けで,審判請求人に前置報告書の内容を示し意見を求めるための審尋を行ったところ,同年8月12日付けで回答書が提出されたものである。


第2 補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
平成23年2月2日付けの手続補正を却下する。

[理由]
1 補正の内容・目的
平成23年2月2日付けの手続補正(以下,「本件補正」という。)は,特許請求の範囲について,補正前(平成22年8月30日付けの手続補正書参照。)の請求項1を,以下のように補正することを含むものである。

「複数の住戸が隣接配置されて,建物全体の平断面形状が一方向に長い建築構造において,桁行き方向はH形鋼柱と該H形鋼柱の強軸方向に配置されたH形鋼梁よりなるラーメン架構とし,梁間方向は戸境壁を鉛直加重及び水平加重に対する耐力要素とする構造とし,
前記戸境壁を前記H形鋼柱の弱軸方向に配置されH形鋼と一体化されたRC造壁もしくはプレキャストRC造壁によって構成すると共に,
前記ラーメン架構を構成するH形鋼柱を,強軸・弱軸の各方向の断面性能比が3.5以上に設定された中幅又は細幅のH形鋼で構成したことを特徴とする建築構造。」(以下,「本願補正発明」という。)

上記補正事項は,請求項1に係る発明を特定するために必要な事項である「H形鋼柱」を「強軸・弱軸の各方向の断面性能比が3.5以上に設定された中幅又は細幅のH形鋼で構成した」と減縮したものと認められるから,本件補正は,少なくとも,平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法(以下,「改正前特許法」という。)第17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とする補正事項を含むものである。

そこで,本件補正後の上記請求項1に係る発明(以下,「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか,すなわち,改正前特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第4項に規定する要件を満たしているか,について以下に検討する。

2 独立特許要件違反(特許法第29条第2項違反)
2-1 引用刊行物
刊行物1:実願昭47-108680号(実開昭49-066210号)のマイクロフィルム
刊行物2:特開昭60-109450号公報

(1)刊行物1
本願出願前に頒布され,原査定の拒絶の理由に引用された刊行物1には,以下の記載がある(下線は当審にて付与。)。
(1a)「本考案においては,一組のPCa版は,ブレースの節点部分で接合される構成とする。その結果,PCa版のみによっても建物に負荷される鉛直力,水平力を安全に処理できる躯体構造ができる。」(4ページ14行?17行)
(1b)「第3図は,本考案により建造される建物を,耐力要素を中心にして簡単に表わしたものである。
本考案を適用する場合にも,ビーハイブトラス架構の骨子として,柱6・・・・と,桁7・・・と,梁8・・・とにより建方された鉄骨架構にはめ込まれる床版2・・・および壁版1・・・が,鉄骨架構と強固に接合され,PCa版に内蔵されているブレース10・・・,11・・・が,柱6,桁7,梁8,と結合されることによつて,ブレーストラスが完成される。
ただし,壁版1が貼込まれる場所には,梁8が存在しない。それに代るものとして,壁版1の上下に弦材9,9が組込まれている。つまり,この部分において,ビーハイブトラス架構の特色である,壁版と床版との間で直接に力のやりとりが行われるようになつている。」(5ページ10行?6ページ4行)
(1c)「第4図に壁版1の代表的な一例を表わしている。・・・。
壁版1には,その長辺に沿ってできるだけ外寄りの位置に,T形鋼を利用した弦材9,9が配置され,版のコーナ部分から弦材9の中点を目がけて2本の平鋼ブレース11,11が交叉するように配置され,ブレース11と弦材9とはその接点を強固に接合されている。
そして,壁版1のコーナ部分および中間点に接合部12が用意され,そこに鉄骨ブレースと構造的に接合されたガセツトプレート13が露出されている。」(6ページ5行?19行)
(1d)「・・・本考案によれば,一組の壁版1と床版2の接合は,まず,壁版1を吊込んでこれを両サイドの鉄骨架構へ構造的に強固に接合したならば,・・・」(9ページ16行?19行)
(1e)第3図及び記載(1b),(1d)の「鉄骨架構」との記載からみて,柱6と桁7はH形鋼であって,桁方向はH形鋼の柱6と柱6の強軸方向に設けられた桁7よりなるラーメン構造になっており,梁方向は,柱6の弱軸方向にPCa版である壁版1が設けられ,記載(1a)からみて,PCa版である壁版1によって建物に負荷される鉛直力,水平力を安全に処理できる躯体構造であり,記載(1b),(1d)の鉄骨架構に接合される部分は柱6であると認められるから,壁版1は柱6へ構造的に強固に接合されている。

そうすると,上記記載(1a)?(1e)の記載および第3図からみて,刊行物1には,以下の発明が記載されているものと認められる。

「柱6,桁7と壁版1を有する建物の構造において,
桁方向は,H形鋼の前記柱6と前記柱6の強軸方向に設けられたH形鋼の前記桁7よりなるラーメン構造であり,
梁方向は,前記柱6の弱軸方向に設けられたPCa版である前記壁版1によって鉛直力,水平力を処理できる躯体構造であり,前記壁版1は前記柱6へ構造的に強固に接合される
建物の構造。」(以下,「刊行物1記載の発明」という。)

(2)刊行物2
本願出願前に頒布され,原査定の拒絶の理由に引用された刊行物2には,以下の記載がある(下線は当審にて付与。)。
(2a)「本発明は,鉄骨鉄筋コンクリート造の集合住宅等の建築において,張間方向で隣接する柱鉄骨間に,複数階層分に亘る戸境壁を作成する方法に関する。
例えば,集合住宅においては,桁方向がラーメン構造,張間方向が戸境壁による連続耐震壁構造といつた構造形成が一般に採用されており,このような構造形式の建物を鉄骨鉄筋コンクリート造とする場合,従来においては,柱および,桁,張間両方向の大梁を鉄筋鉄骨コンクリート造としていた。」(1ページ左下欄18行?右下欄8行)
(2b)「鉄骨鉄筋コンクリート造の集合住宅を,複数階層分づつ順次,下方から積上げ式に建築していく場合において,第1図乃至第3図に示すように,各節夫々の戸境壁(A)を作成する方法であつて,第1節においては,第1図に示すように,張間方向で隣接する柱鉄骨(1),(1)間にターンバックル(2)付きのブレース(3)を,作成すべき戸境壁(A)の肉厚内に位置する状態でX字状に張設するとともに,前記隣接柱鉄骨(1),(1)を連結する仮設梁(4)を,その第1節の最上階床スラブ(B)作成相当位置よりも上方に設けて,柱鉄骨(1)を建込み,そののち,配筋工事,型枠工事,コンクリート打設工事等を行なつて,前記ブレース(3)を埋殺し,かつ,仮設梁(4)を取外し可能な状態で鉄筋コンクリート造の張間方向大梁(a)を一体に有する第1節の戸境壁(A)を作成する。
第2節以降の建方は相互に同様であつて,第2節の建方を例にとつて説明すると,第2図及び第4図に示すように,前記第1節建方で用いた仮設梁(4)を取外して,第2節の上から二番目の床スラブ作成相当位置よりも上方において隣接鉄骨柱(1),(1)を連結せべく架設するとともに,前記隣接鉄骨柱(1),(1)間に,ターンバックル(2)付きのブレース(3)を,作成すべき戸境壁(A)の肉厚内に位置し,かつ,前記仮設梁(4)よりも低く位置する状態で張設することにより,第2節柱鉄骨(1)を建込んだ後,配筋工事,型枠工事,コンクリート打設工事等を行なつて,前記と同様な状態で仮設梁(4)よりも下方の戸境壁部分(A1)を作成し,そののち,第3図に示すように,前記仮設梁(4)を取外して,第2節の一番上の階の床スラブ作成相当位置よりも上方において隣接鉄骨柱(1),(1)を連結すべく架設した状態で,配筋工事,型枠工事,コンクリート打設工事等を行なつて,残の戸境壁部分(A2)を作成する。
第3節以降も同様の手順で戸境壁を作成していけばよい。
尚,桁方向の大梁(C)及び柱(D)は,鉄骨鉄筋コンクリート造であつて,(5)は桁方向で隣接する鉄骨柱(1),(1)を連結する梁鉄骨である。
又,本発明方法の実施にあつては,場合によつては,ブレー(3)を埋殺しにするのではなく,取外したのちに戸境壁(A)を作成しても良い。」(2ページ右上欄15行?右下欄17行)
(2c)第4図からみて,柱鉄骨(1)はH形鋼であり,桁方向である強軸方向に大きく,張間方向である弱軸方向に小さい薄い形状であるから,細幅のH形鋼であると認められる。

2-2 本願補正発明と刊行物1記載の発明との対比
本願補正発明と刊行物1記載の発明を対比すると,
刊行物1記載の発明の「桁方向」は,本願補正発明の「桁行き方向」に,
以下同様に,
「H形鋼の柱6」は,「H形鋼柱」に,
「H形鋼の桁7」は,「H形鋼梁」に,
「ラーメン構造」は,「ラーメン架構」に,
「梁方向」は,「梁間方向」に,
「PCa版」は壁なので,「プレキャストRC造壁」に,それぞれ相当する。
また,刊行物1記載の発明の「壁版1」と,本願補正発明の「戸境壁」は,「壁」である点で共通する。

さらに,刊行物1記載の発明の「壁版1によって鉛直力,水平力を処理できる躯体構造」は,本願補正発明の「壁を鉛直加重及び水平加重に対する耐力要素とする構造」に相当する。

本願補正発明の「戸境壁をH形鋼柱の弱軸方向に配置されH形鋼と一体化されたRC造壁もしくはプレキャストRC造壁によって構成する」との記載における「H形鋼」はH形鋼柱を意味していると認められ,刊行物1記載の発明の柱6はH形鋼であるから,本願補正発明の「H形鋼柱」に相当する。
そうすると,刊行物1記載の発明の「柱6の弱軸方向は,PCa版である壁版1によって・・・躯体構造であり」との点と「壁版1は柱6へ構造的に強固に接合される」点は,本願補正発明の「壁をH形鋼柱の弱軸方向に配置されH形鋼と一体化されたプレキャストRC造壁によって構成する」点に相当する。

以上のことから,本願補正発明と刊行物1記載の発明は,
「桁行き方向は,H形鋼柱と該H形鋼柱の強軸方向に配置されたH形鋼梁よりなるラーメン架構とし,梁間方向は,壁を鉛直加重及び水平加重に対する耐力要素とする構造とし,
前記壁を前記H形鋼柱の弱軸方向に配置され,前記H形鋼柱と一体化されたRC造壁もしくはプレキャストRC造壁によって構成したことを特徴とする建築構造。」で一致し,以下の点で相違している。

<相違点1>
本願補正発明は「複数の住戸が隣接配置されて,建物全体の平断面形状が一方向に長い建築構造」であって,壁が「戸境壁」であるのに対し,刊行物1記載の発明は複数の住戸が隣接配置されているか不明であり,したがって壁が戸境壁かも不明であり,建物全体の平断面形状も不明である点。

<相違点2>
本願補正発明はラーメン架構を構成するH形鋼柱を,「強軸・弱軸の各方向の断面性能比が3.5以上に設定された中幅又は細幅のH形鋼で構成」するのに対し,刊行物1記載の発明にはどのようなH形鋼の柱を用いるかについて規定されていない点。

2-3 判断
<相違点1について>
刊行物2の記載(2a)にあるように,桁方向すなわち桁行き方向がラーメン構造,張間方向すなわち梁間方向が戸境壁による連続耐震壁構造である集合住宅は当業者に周知であり,その戸境壁をコンクリート板とすることも当業者に周知な技術事項である。そうすると,刊行物1記載の発明はコンクリート板であるPCa版で囲まれた部分が複数あるから,壁のPCa版を戸境壁として複数の住戸が隣接配置し,壁の面方向,すなわち柱の弱軸方向を短い梁間方向とし,壁の面と垂直な方向,すなわち柱の強軸方向を長い桁行き方向とした,平断面形状が一方向に長い建築構造とすることは当業者が容易に想到することである。

<相違点2について>
請求人は,平成23年8月12日付け回答書において,「断面性能比」を「断面係数比」と書き改めたいとしているので誤記と認め,「断面性能比」を「断面係数比」として解釈する。
記載(2c)からみて,刊行物2の柱鉄骨(1)は細幅のH形鋼であり,柱の断面係数の比は大きいと認められる。刊行物2における,柱の強軸方向がラーメン構造であり,弱軸方向は戸境壁で支えられている構造は,刊行物1記載の発明と同じであるから,刊行物1記載の発明に刊行物2の技術を適用して,細幅であり,そのことにより強軸・弱軸の各方向の断面性能比が大きいH形鋼で構成することは当業者が容易に想到することである。そして,本願補正発明の断面性能比には臨界的意義は認められず,具体的にどの程度大きくするかは当業者の設計的事項と認められる。
また,そもそも建築物の設計者は強度について常に考慮しており,どのような鉄骨を用いるかは,どの方向にどの程度の強度が求められるかにより決める事項であって,刊行物1記載の発明の柱において,PCa版の方向に強度があまり必要でないことは設計者であれば当然に理解すると認められ,その方向の強度に無駄がないように細幅等のH形鋼を用いることは容易に想到することである。

そして,本願補正発明による作用効果は刊行物1,2記載の発明及び周知な技術事項から当業者が予測しうる程度のことである。

したがって,本願補正発明は,刊行物1,2記載の発明および当業者に周知な技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

3 補正の却下の決定のむすび
以上より,本件補正は,改正前特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第4項に規定する要件を満たしていないものであるから,同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
よって,補正の却下の決定の結論のとおり決定する。


第3 本願発明
1 本願発明
平成23年2月2日付けの手続補正は却下されたので,本願の請求項1に係る発明は,平成22年8月30日付けで補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される,以下のとおりのものと認める。

「複数の住戸が隣接配置されて,建物全体の平断面形状が一方向に長い建築構造において,桁行き方向はH形鋼柱と該H形鋼柱の強軸方向に配置されたH形鋼梁よりなるラーメン架構とし,梁間方向は戸境壁を鉛直加重及び水平加重に対する耐力要素とする構造とし,
前記戸境壁を前記H形鋼柱の弱軸方向に配置されH形鋼と一体化されたRC造壁もしくはプレキャストRC造壁によって構成したことを特徴とする建築構造。」(以下,請求項1に係る発明を,「本願発明」という。)

2 引用刊行物
原査定の拒絶の理由に引用された刊行物,及びその記載事項は,前記「第2 2 2-1」に記載したとおりである。

3 対比・判断
本願発明は,前記「第2 2」で検討した本願補正発明から「H形鋼柱」の限定事項である「強軸・弱軸の各方向の断面性能比が3.5以上に設定された中幅又は細幅のH形鋼で構成した」との構成を省いたものである。
そうすると,本願発明の構成要件をすべて含み,さらに他の構成要件を付加したものに相当する本願補正発明が,前記「第2 2 2-2,2-3」に記載したとおり,刊行物1,2及び当業者に周知な技術事項に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,本願発明も同様の理由により,刊行物1,2及び当業者に周知な技術事項に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであり,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。


<平成23年8月12日付け回答書における補正案について>
請求人は,平成23年8月12日付け回答書において審判請求時の拒絶理由が発見されない請求項7を新たな請求項1(以下,「新請求項1」という。)としたいとして,補正の機会を求めている。
しかしながら,新請求項1に係る発明は,以下のように特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

本願出願前に頒布され,原査定の拒絶の理由に引用された特開昭48-38250号に記載されたように,ノンダイヤフラムの接合は当業者に周知であり,ダイヤフラムを用いるか用いないかは当業者の設計的事項であると認められる。
また,本願出願前に頒布され,原査定の拒絶の理由に引用された特開2000?136565号公報の【0004】に「耐震設計上,柱崩壊型よりもエネルギー吸収能力の大きな梁降伏型の崩壊型を実現するため,柱の耐力を梁の耐力の1.1?1.5倍とするのが望ましいとされている。」と記載されているように,柱より梁が先に降伏するように柱と梁を設計することは当業者に周知と認められる。
[数1]に示される式は,本願の発明の詳細な説明における【0038】の(8)式と,【0047】の(17)式である。そして,【0037】の「梁フランジ13が柱ウェブ5に先行して降伏するためには,柱ウェブ5の降伏引張力:cPyが梁降伏引張力:bPy=bB×btf×bσyよりも大きいこと,すなわちcPy>bPyとなることが必要条件となる。このcPy>bPyを具体的に示すと次の式(8)になる。」,及び【0046】の「以上のようにして,cMyとbMyが式により特定できたので,梁が柱フランジより先に降伏するための条件,cMy>bMyは次式(17)となる。」等の記載からみて,柱より梁が先に降伏するための柱と梁の厚さ等についての条件を示したものである。そうすると,上記した当業者に周知と認められる設計による柱より梁が先に降伏する物は[数1]に示される式を満たすと認められ,新請求項1に係る発明に進歩性は認められない。


第4 むすび
以上のとおり,本願発明は特許を受けることができないから,本願の他の請求項に係る発明について検討するまでもなく,本願は拒絶すべきものである。

よって,結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2012-02-20 
結審通知日 2012-02-21 
審決日 2012-03-14 
出願番号 特願2001-43426(P2001-43426)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (E04B)
P 1 8・ 121- Z (E04B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 新田 亮二  
特許庁審判長 鈴野 幹夫
特許庁審判官 宮崎 恭
土屋 真理子
発明の名称 建築構造  
代理人 安島 清  
代理人 高梨 範夫  
代理人 小林 久夫  
代理人 小河 卓  

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