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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1255971
審判番号 不服2011-8679  
総通号数 150 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2012-06-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-04-22 
確定日 2012-04-26 
事件の表示 特願2004-219059「基板モジュールの取付構造」拒絶査定不服審判事件〔平成18年 2月 9日出願公開、特開2006-34612〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第一.手続の経緯
本願は、平成16年7月27日の出願であって、拒絶理由に対して平成22年7月12日付けで手続補正がなされ、その後、平成23年1月27日付けでなされた拒絶査定に対し、同年4月22日に拒絶査定不服審判が請求されるとともに、手続補正がなされたものである。
また、当審において、同年9月6日付けで審査官による前置報告書の内容を添付して審尋を行い、請求人から同年11月11日に回答書が提出されている。

第二.平成23年4月22日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成23年4月22日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
1.本件補正後の本願発明
本件補正により補正された、特許請求の範囲の請求項1記載の発明(以下「本願補正発明」という。)は次のとおりである。
「 遊技盤の裏側に位置する後壁板に基板モジュールが取り付けられる遊技機において、
前記後壁板において前記基板モジュールの遊技盤側に近接する近接面、および前記基板モジュールの遊技盤側において前記後壁板に近接する近接面のうち、いずれか一方の近接面には、該近接面より凹んだ嵌合孔および該嵌合孔の一部分を塞ぐ板状の被嵌合部が形成され、いずれか他方の近接面には、該近接面から前記被嵌合部の厚さ以上に突出した突出部および該突出部から前記近接面に沿って延びる嵌合部が形成され、
さらに、前記いずれか一方の近接面には、該近接面よりも凹んでいるガイド孔が、前記嵌合部における前記近接面に沿った面積よりも広い面積にわたって上下方向および左右方向に拡がる大きさで、かつ、前記嵌合孔とつながって一つの孔となる位置に形成されており、
前記基板モジュールは、前記嵌合部が前記ガイド孔に嵌め込まれた状態で該ガイド孔から前記嵌合孔まで変位するようにスライドさせ、前記嵌合部が前記嵌合孔における前記被嵌合部よりも奥側に位置し、かつ、前記突出部が前記嵌合孔において前記被嵌合部により塞がれていない領域に位置した状態とすることによって前記後壁板に取り付けられ、
前記ガイド孔は、該ガイド孔の上端が前記嵌合孔の上端以下の高さに位置しており、前記ガイド孔の外周部分は、前記嵌合孔の上端よりも低くなる部分から前記嵌合孔の外周部分へと至る領域を有するように形成され、
前記遊技盤の裏側に取り付けられた状態で左右方向に隣接する第1の前記基板モジュールと第2の前記基板モジュールの前記ガイド孔は、前記嵌合部を嵌め込んだ状態で第1の前記基板モジュールをスライド可能な範囲でスライドさせた際に、前記遊技盤の裏側に取り付けられた第2の前記基板モジュールと第1の前記基板モジュールとが干渉しないように、および、前記嵌合部を嵌め込んだ状態で第2の前記基板モジュールをスライド可能な範囲でスライドさせた際に、前記遊技盤の裏側に取り付けられた第1の前記基板モジュールと第2の前記基板モジュールとが干渉しないように、第1の前記基板モジュールにおける前記ガイド孔が第1の前記基板モジュールにおける前記嵌合孔の左側に位置し、第1の前記基板モジュールにおける前記嵌合孔が第2の前記基板モジュールにおける前記嵌合孔の左側に位置し、第2の前記基板モジュールにおける前記ガイド孔が第2の前記基板モジュールにおける前記嵌合孔の右側に位置する位置関係で形成されている
ことを特徴とする基板モジュールの取付構造。」

また、本件補正により補正された、特許請求の範囲の請求項2?10記載の発明は次のとおりである。
「【請求項2】 遊技盤の裏側に位置する後壁板に基板モジュールが取り付けられる遊技機において、
前記後壁板において前記基板モジュールの遊技盤側に近接する近接面、および前記基板モジュールの遊技盤側において前記後壁板に近接する近接面のうち、いずれか一方の近接面には、該近接面より凹んだ嵌合孔および該嵌合孔の一部分を塞ぐ板状の被嵌合部が形成され、いずれか他方の近接面には、該近接面から前記被嵌合部の厚さ以上に突出した突出部および該突出部から前記近接面に沿って延びる嵌合部が形成され、
さらに、前記いずれか一方の近接面には、該近接面よりも凹んでいるガイド孔が、前記嵌合部における前記近接面に沿った面積よりも広い面積にわたって上下方向および左右方向に拡がる大きさで、かつ、前記嵌合孔とつながって一つの孔となる位置に形成されており、
前記基板モジュールは、前記嵌合部が前記ガイド孔に嵌め込まれた状態で該ガイド孔から前記嵌合孔まで変位するようにスライドさせ、前記嵌合部が前記嵌合孔における前記被嵌合部よりも奥側に位置し、かつ、前記突出部が前記嵌合孔において前記被嵌合部により塞がれていない領域に位置した状態とすることによって前記後壁板に取り付けられ、
前記ガイド孔は、該ガイド孔の下端が前記嵌合孔の下端以上の高さに位置しており、前記ガイド孔の外周部分は、前記嵌合孔の下端よりも高くなる部分から前記嵌合孔の外周部分へと至る領域を有するように形成され、
前記遊技盤の裏側に取り付けられた状態で左右方向に隣接する第1の前記基板モジュールと第2の前記基板モジュールの前記ガイド孔は、前記嵌合部を嵌め込んだ状態で第1の前記基板モジュールをスライド可能な範囲でスライドさせた際に、前記遊技盤の裏側に取り付けられた第2の前記基板モジュールと第1の前記基板モジュールとが干渉しないように、および、前記嵌合部を嵌め込んだ状態で第2の前記基板モジュールをスライド可能な範囲でスライドさせた際に、前記遊技盤の裏側に取り付けられた第1の前記基板モジュールと第2の前記基板モジュールとが干渉しないように、第1の前記基板モジュールにおける前記ガイド孔が第1の前記基板モジュールにおける前記嵌合孔の左側に位置し、第1の前記基板モジュールにおける前記嵌合孔が第2の前記基板モジュールにおける前記嵌合孔の左側に位置し、第2の前記基板モジュールにおける前記ガイド孔が第2の前記基板モジュールにおける前記嵌合孔の右側に位置する位置関係で形成されている
ことを特徴とする基板モジュールの取付構造。
【請求項3】 前記後壁板には、前記基板モジュールが該後壁板において取り付けられる取付位置に到達するまでの間、該基板モジュールに押さえられて遊技盤の表側に向けて埋没した状態となる一方、前記基板モジュールが前記取付位置に到達したら、遊技盤の裏側に向けて突出して該基板モジュールの端部を押さえる状態となり、これにより前記基板モジュールが前記取付位置から変位することを規制する変位規制部が設けられている
ことを特徴とする請求項1から2のいずれかに記載の基板モジュール取付構造。
【請求項4】 前記嵌合孔は、前記基板モジュールが前記後壁板において取り付けられる取付位置に到達した際に前記嵌合部および前記突出部が位置する嵌合領域と、前記嵌合孔に到達した前記嵌合部を前記嵌合領域まで導くための導入領域と、からなり、前記嵌合領域には、該嵌合領域を前記ガイド孔から分断すると共に、前記嵌合部が前記嵌合領域から前記ガイド孔側へ変位することを規制する分断規制部が形成されている
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の基板モジュール取付構造。
【請求項5】 前記基板モジュールおよび前記後壁板には、それぞれ前記後壁板に前記基板モジュールが取り付けられた際に重なり合う位置関係で貫通孔が形成されており、
前記後壁板に取り付けられた前記基板モジュールは、該基板モジュールおよび前記後壁板に形成された貫通孔を貫通するように取り付けられるカシメ部材により取り外し不能に固定される
ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の基板モジュール取付構造。
【請求項6】 前記基板モジュールにおける前記貫通孔は、前記基板モジュール本体から前記近接面に沿って延びるモジュール側延出部に形成されている
ことを特徴とする請求項5に記載の基板モジュール取付構造。
【請求項7】 前記後壁板における前記貫通孔は、前記後壁板本体から前記近接面に沿って延びる壁板側延出部に形成されている
ことを特徴とする請求項6に記載の基板モジュール取付構造。
【請求項8】 前記カシメ部材は、その一端側が、前記基板モジュールから前記後壁板に向けて前記貫通孔を通過する際に該貫通孔の内周部分に押されて弾性変形することで前記貫通孔を通過可能な形状となり、前記後壁板の前記貫通孔を通過して遊技盤の表側まで到達した際に前記貫通孔を通過不能な形状に戻るように構成され、また、その他端側が、前記貫通孔を通過不能な大きさのフランジ状に形成されており、
前記後壁板には、該後壁板の貫通孔を通過して遊技盤の表側へ突出した前記カシメ部材の一端側を覆い隠すカバー部が設けられており、
前記基板モジュールには、前記カシメ部材を収納すると共に、該カシメ部材の他端側を押圧して前記貫通孔から前記カシメ部材の一端側を突出させるための押圧孔を有する収納部が設けられている
ことを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載の基板モジュール取付構造。
【請求項9】 遊技盤の裏側に複数の基板モジュールが取り付けられる遊技機において、
前記複数の基板モジュールにおける前記貫通孔は、それぞれ前記後壁板に前記基板モジュールが取り付けられた際に該貫通孔が前記後壁板における同一の貫通孔と重なり合う位置関係となるように形成されている
ことを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載の基板モジュール取付構造。
【請求項10】 前記カシメ部材は、その一端側が、前記基板モジュールから前記後壁板に向けて前記貫通孔を通過する際に該貫通孔の内周部分に押されて弾性変形することで前記貫通孔を通過可能な形状となり、前記後壁板の前記貫通孔を通過して遊技盤の表側まで到達した際に前記貫通孔を通過不能な形状に戻るように構成され、また、その他端側が、前記貫通孔を通過不能な大きさのフランジ状に形成されており、
前記後壁板には、該後壁板の貫通孔を通過して遊技盤の表側へ突出した前記カシメ部材の一端側を覆い隠すカバー部が設けられており、
前記複数の基板モジュールのうちいずれかの基板モジュールには、前記カシメ部材を収納すると共に、該カシメ部材の他端側を押圧して前記貫通孔から前記カシメ部材の一端側を突出させるための押圧孔を有する収納部が設けられている
ことを特徴とする請求項9に記載の基板モジュール取付構造。」
(下線部は補正によって追加又は変更された箇所。)

2.補正要件(目的)の検討
本件補正は、本件補正前の請求項1及び2を引用する請求項3において、その発明を特定するために必要な事項である、「基板モジュール」について、当該「基板モジュール」を第1の基板モジュールと第2の基板モジュールに特定すると共に、当該第1の基板モジュールと第2の基板モジュールの配置、及びガイド孔、嵌合孔の配置等、その取付け構造を特定する構成を付加して本件補正後の請求項1及び2とし、本件補正前の請求項1及び2を削除するとともに、本件補正前の請求項4?11を1つ繰り上げ、それらの請求項における引用請求項を整合させる補正である。
してみると、本件補正は、本件補正前の請求項3に記載した発明を特定するために必要な事項の限定、請求項の削除及び明りょうでない記載の釈明を目的とする補正である。
よって、本件補正は、平成18年法律第55号による改正前の特許法(以下「改正前特許法」という。)第17条の2第4項1号、2号及び4号に該当する。

3.補正要件(独立特許要件:特許法第29条第2項)の検討
(1)引用された文献の記載事項
原査定の拒絶の理由に引用された特開2002-177598号公報(以下「引用文献1」という。)には、図面とともに、以下の事項が記載されている。
【0009】まず始めに、図8及び図9を参照して、本発明を適用したパチンコ機の機械的構成の概略について説明する。図8はパチンコ機1の正面図であり、図9はパチンコ機1の背面図である。パチンコ機1は、長方形状に枠組み形成される外枠3と、その外枠3の内側に開閉可能に軸支されるミドル枠5から構成されている。尚、ミドル枠5には、パチンコ機1の主要構成部のほぼ全てが集約されている。そして、ミドル枠5の正面上方には、各種の入賞装置等を配置した遊技盤7と、その遊技盤7の前方に開閉可能であるガラス枠9が構成されている。さらに、ミドル枠5の正面下方には、発射装置11に遊技球を供給し且つ賞品球を受ける上皿13、賞品球を受ける下皿15、遊技者の操作により遊技球を発射可能な発射ハンドル17、各種の遊技音を発生するスピーカ19が構成されている。一方、ミドル枠5の背面側には、払出前の遊技球を貯留させる遊技球タンク21、遊技球を整列誘導させる整列樋23及び流下樋25、遊技球の払出を行う賞品球払出装置27が構成されている。さらに、ミドル枠5の背面下部には、セーフ球通路及びアウト球通路、賞品球通路等が設けられた機構板29が構成されている。
【0010】さらに、ミドル枠5の背面側には、各種の電気制御装置が構成されている。まず、機構板29の背面側には、主制御装置31、音制御装置33、払出制御装置51及び電源制御装置55が構成されている。ここで、主制御装置31にはパチンコ機1の主制御を行う主基板が収納され、音制御装置33にはスピーカ19を制御する音基板が収納され、払出制御装置51には賞品球払出装置27を制御する払出基板53が収納され、電源制御装置55には各基板に直流電源を供給する電源基板57が収納されている。尚、払出制御装置51と電源制御装置55は、制御装置取付台61に取り付けられ、制御装置集約部45を構成している。ここで、制御装置取付台61にはひんじピン41が設けられ、機構板29にはひんじ孔43が設けられている。そして、ひんじピン41をひんじ孔43に嵌合することにより、制御装置取付台61は、ひんじピン41を軸として片開き可能に取り付けられた構造となっている。また、遊技盤7の背面側には、図柄制御装置35及び電飾制御装置37が構成されている。ここで、図柄制御装置35には遊技盤7の正面側に設けられた液晶表示装置の表示を制御する図柄基板が収納され、電飾制御装置37にはパチンコ機1の正面側に設けられた各種LEDの表示を制御する電飾基板が収納されている。また、その他、ミドル枠5の裏面側には、各種の基板、スイッチ、ソレノイド及びLED等との配線の中継を行う各種の中継基板39a,39b,59等が構成されている。
【0015】次に、払出制御装置51と制御装置取付台61との取付け構成について説明する。まず、払出制御装置51を構成する箱体70aの底面には、嵌合爪74a及び円形の係止孔75aが構成されている。尚、嵌合爪74aは、略「L」字形の断面に成形され、上下逆向きに対となって構成されている。また、制御装置取付台61には、嵌合孔82a、係止凸部83a及び境界凸部84が構成されている。尚、嵌合孔82aは、孔の幅が広い広幅部と孔の幅が狭い狭幅部から成り、嵌合爪74aに対応して上下逆向きに対となって構成されている。また、係止凸部83aは、係止孔75aに対応して半球状に形成され、その周囲は略「コ」字形に孔が形成されている。また、境界凸部84は、払出制御装置51及び電源制御装置55が取付けられる表面の中央に構成され、取付け時の位置決めを補助する。そして、払出制御装置51を制御装置取付台61に取付けるには、図3(A)に示すように図中の矢印方向へ嵌合爪74aを嵌合孔82aの広幅部に挿入し、図3(B)に示すように払出制御装置51の底面を制御装置取付台61の表面に当接させる。次に図3(B)に示すように図中の矢印方向へ払出制御装置51をスライド移動させることにより、図3(C)に示すように嵌合爪74aが嵌合孔82aの狭幅部に嵌合されると伴に、係止凸部83aが係止孔75aに係止される。これにより、金属ネジ等を使用することなく、払出制御装置51を制御装置取付台61に取付けることができる。
【0016】次に、電源制御装置55と制御装置取付台61との取付け構成について説明する。まず、電源制御装置55を構成する箱体70bの底面には、嵌合爪74b及び円形の係止孔75bが構成されている。尚、嵌合爪74bは、略「L」字形の断面に成形され、上下逆向きに対となって構成されている。また、制御装置取付台61には、嵌合孔82b、係止凸部83b及び境界凸部84が構成されている。尚、嵌合孔82bは、孔の幅が広い広幅部と孔の幅が狭い狭幅部から成り、嵌合爪74bに対応して上下逆向きに対となって構成されている。また、係止凸部83bは、係止孔75bに対応して半球状に形成され、その周囲は略「コ」字形に孔が形成されている。また、境界凸部84は、払出制御装置51及び電源制御装置55が取付けられる表面の中央に構成され、取付け時の位置決めを補助する。そして、電源制御装置55を制御装置取付台61に取付けるには、前述した払出制御装置51の取付けと同様に、嵌合爪74bを嵌合孔82bの広幅部に挿入し、電源制御装置55の底面を制御装置取付台61の表面に当接させる。電源制御装置55をスライド移動させることにより、嵌合爪74bが嵌合孔82bの狭幅部に嵌合されると伴に、係止凸部83bが係止孔75bに係止される。これにより、金属ネジ等を使用することなく、電源制御装置55を制御装置取付台61に取付けることができる。

また、図1、図2及び図4?図7等の記載から、制御装置取付台61に取り付けられた状態で払出制御装置51と電源制御装置55が上下方向に隣接している制御装置の取付構造であることが見てとれる。

摘記した上記の記載や図面等によれば、引用文献1には、以下の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。
「 遊技盤7を有するミドル枠5の背面下部に機構板29が構成されており、該機構板29には制御装置取付台61が取り付けられ、該制御装置取付台61には払出基板53が収納されている払出制御装置51と電源基板57が収納されている電源制御装置55が取り付けられるパチンコ機1において、
前記制御装置取付台61には、孔の幅が広い広幅部と孔の幅が狭い狭幅部から成る嵌合孔82a、82bが構成され、前記払出制御装置51を構成する箱体70aの底面には、嵌合爪74aが構成され、前記電源制御装置55を構成する箱体70bの底面には、嵌合爪74bが構成されており、
前記嵌合爪74aを前記嵌合孔82aの前記広幅部に挿入し、前記払出制御装置51の底面を前記制御装置取付台61の表面に当接させ、前記払出制御装置51をスライド移動させることにより、前記嵌合爪74aが前記嵌合孔82aの狭幅部に嵌合されて、前記払出制御装置51が前記制御装置取付台61に取付けられ、
前記嵌合爪74bを前記嵌合孔82bの前記広幅部に挿入し、前記電源制御装置55の底面を前記制御装置取付台61の表面に当接させ、前記電源制御装置55をスライド移動させることにより、前記嵌合爪74bが前記嵌合孔82bの狭幅部に嵌合されて、前記電源制御装置55が前記制御装置取付台61に取付けられ、
前記広幅部と前記狭幅部から成る前記嵌合孔82a及び前記嵌合孔82bは、前記嵌合爪74a及び前記嵌合爪74bに対応して上下逆向きに対となって構成されており、
前記制御装置取付台61に取り付けられた状態で前記払出制御装置51と前記電源制御装置55が上下方向に隣接している制御装置の取付構造。」

(2)引用発明と本願補正発明との対比
引用発明の「遊技盤7」は、本願補正発明の「遊技盤」に相当し、
以下同様に、「制御装置取付台61」は「後壁板」に、
「パチンコ機1」は「遊技機」に、
「制御装置の取付構造」は「基板モジュールの取付構造」に、それぞれ相当する。
さらに、引用文献1の記載等からみて、以下のことがいえる。

a.引用発明の「制御装置取付台61」は、遊技盤7を有するミドル枠5の背面下部にある機構板29に取り付けられているから、遊技盤7の裏側に位置するものといえる。
また、引用発明の「払出制御装置51」及び「電源制御装置55」には、それぞれ払出基板53及び電源基板57が収納されているから、いずれも本願補正発明の「基板モジュール」に相当するものといえる。
そうすると、引用発明の「払出制御装置51」及び「電源制御装置55」は、本願補正発明の「第1の前記基板モジュール」及び「第2の前記基板モジュール」に相当するものということができる。

b.引用発明の「制御装置取付台61」の表面と、「払出制御装置51を構成する箱体70aの底面」及び「電源制御装置55を構成する箱体70bの底面」とが、「制御装置取付台61」に「払出制御装置51」及び「電源制御装置55」を取り付けた状態において、互いに近接することは明らかであるから、引用発明の「制御装置取付台61」の表面は、本願補正発明の「後壁板において前記基板モジュールの遊技盤側に近接する近接面」に相当し、引用発明の「払出制御装置51を構成する箱体70aの底面」及び「電源制御装置55を構成する箱体70bの底面」は、本願補正発明の「基板モジュールの遊技盤側において前記後壁板に近接する近接面」に相当するものといえる。
また、制御装置取付台61の嵌合孔82a、82bがその表面より凹んでいることはいうまでもなく、かつ、孔の幅が狭い狭幅部の近傍が板状であって嵌合爪74aと箱体70aの底面との間又は嵌合爪74bと箱体70bの底面との間に入り込む状態となることも明らかである。
そうしてみると、引用発明の「孔の幅が狭い狭幅部」は本願補正発明の「嵌合孔」に相当し、引用発明の「制御装置取付台61」には、本願補正発明の「該近接面より凹んだ嵌合孔および該嵌合孔の一部分を塞ぐ板状の被嵌合部」に相当するものが形成されているということができるとともに、引用発明の「箱体70aの底面」及び「箱体70bの底面」には、本願補正発明の「該近接面から前記被嵌合部の厚さ以上に突出した突出部および該突出部から前記近接面に沿って延びる嵌合部」に相当するものが形成されているといえる。

c.引用発明の「孔の幅が広い広幅部」は「嵌合爪74a」及び「嵌合爪74b」が挿入可能となっているから、引用発明の「孔の幅が広い広幅部」は本願補正発明の「ガイド孔」に相当するとともに、引用発明は本願補正発明の「該近接面よりも凹んでいるガイド孔が、前記嵌合部における前記近接面に沿った面積よりも広い面積にわたって上下方向および左右方向に拡がる大きさで、かつ、前記嵌合孔とつながって一つの孔となる位置に形成されており」に相当する構成を備えたものといえる。

d.引用発明において「前記嵌合爪74aを前記嵌合孔82aの前記広幅部に挿入し、前記払出制御装置51の底面を前記制御装置取付台61の表面に当接」させることは、本願補正発明において「前記嵌合部が前記ガイド孔に嵌め込まれた状態」となることに相当し、引用発明において「前記払出制御装置51をスライド移動させること」は、本願補正発明において「前記基板モジュール」を「該ガイド孔から前記嵌合孔まで変位するようにスライド」させることに相当し、引用発明において「前記嵌合爪74aが前記嵌合孔82aの狭幅部に嵌合されて、前記払出制御装置51が前記制御装置取付台61に取付けられ」ることは、本願補正発明において「前記基板モジュール」が「前記嵌合部が前記嵌合孔における前記被嵌合部よりも奥側に位置し、かつ、前記突出部が前記嵌合孔において前記被嵌合部により塞がれていない領域に位置した状態とすることによって前記後壁板に取り付けられ」ることに相当する。
また、同様に引用発明において「前記嵌合爪74bを前記嵌合孔82bの前記広幅部に挿入し、前記電源制御装置55の底面を前記制御装置取付台61の表面に当接」させることは、本願補正発明において「前記嵌合部が前記ガイド孔に嵌め込まれた状態」となることに相当し、引用発明において「前記電源制御装置55をスライド移動させること」は、本願補正発明において「前記基板モジュール」を「該ガイド孔から前記嵌合孔まで変位するようにスライド」させることに相当し、引用発明において「前記嵌合爪74bが前記嵌合孔82bの狭幅部に嵌合されて、前記電源制御装置55が前記制御装置取付台61に取付けられ」ることは、本願補正発明において「前記基板モジュール」が「前記嵌合部が前記嵌合孔における前記被嵌合部よりも奥側に位置し、かつ、前記突出部が前記嵌合孔において前記被嵌合部により塞がれていない領域に位置した状態とすることによって前記後壁板に取り付けられ」ることに相当する。
そして、引用発明の各構成要素と、本願補正発明の各構成要素との相当関係を考慮すれば、引用発明は本願補正発明の「前記基板モジュールは、前記嵌合部が前記ガイド孔に嵌め込まれた状態で該ガイド孔から前記嵌合孔まで変位するようにスライドさせ、前記嵌合部が前記嵌合孔における前記被嵌合部よりも奥側に位置し、かつ、前記突出部が前記嵌合孔において前記被嵌合部により塞がれていない領域に位置した状態とすることによって前記後壁板に取り付けられ」に相当する構成を有するものであるといえる。

e.上記b.及びc.で述べたとおり、引用発明の「孔の幅が狭い狭幅部」及び「孔の幅が広い広幅部」は、それぞれ本願補正発明の「嵌合孔」及び「ガイド孔」に相当し、引用文献1の図1等からみて、「嵌合孔82a」及び「嵌合孔82b」のうち下側に位置するものは、「孔の幅が狭い狭幅部」の上端部の高さと「孔の幅が広い広幅部」の上端部の高さは同じであるから、「孔の幅が広い広幅部」の上端が「孔の幅が狭い狭幅部」の上端以下の高さに位置しているものといえる。
よって、引用発明と本願補正発明は、“少なくとも一部の前記ガイド孔は、該ガイド孔の上端が前記嵌合孔の上端以下の高さに位置して”いる点で共通している。

f.上記a.で述べたとおり、引用発明の「制御装置取付台61」は遊技盤7の裏側に位置するものといえるから、引用発明の「前記制御装置取付台61に取り付けられた状態」は、本願補正発明の「前記遊技盤の裏側に取り付けられた状態」に相当する。
そうすると、引用発明と本願補正発明は、“前記遊技盤の裏側に取り付けられた状態で第1の前記基板モジュールと第2の前記基板モジュールが隣接している”点で共通している。

以上を総合すると、両者は、
「 遊技盤の裏側に位置する後壁板に基板モジュールが取り付けられる遊技機において、
前記後壁板において前記基板モジュールの遊技盤側に近接する近接面、および前記基板モジュールの遊技盤側において前記後壁板に近接する近接面のうち、いずれか一方の近接面には、該近接面より凹んだ嵌合孔および該嵌合孔の一部分を塞ぐ板状の被嵌合部が形成され、いずれか他方の近接面には、該近接面から前記被嵌合部の厚さ以上に突出した突出部および該突出部から前記近接面に沿って延びる嵌合部が形成され、
さらに、前記いずれか一方の近接面には、該近接面よりも凹んでいるガイド孔が、前記嵌合部における前記近接面に沿った面積よりも広い面積にわたって上下方向および左右方向に拡がる大きさで、かつ、前記嵌合孔とつながって一つの孔となる位置に形成されており、
前記基板モジュールは、前記嵌合部が前記ガイド孔に嵌め込まれた状態で該ガイド孔から前記嵌合孔まで変位するようにスライドさせ、前記嵌合部が前記嵌合孔における前記被嵌合部よりも奥側に位置し、かつ、前記突出部が前記嵌合孔において前記被嵌合部により塞がれていない領域に位置した状態とすることによって前記後壁板に取り付けられ、
少なくとも一部の前記ガイド孔は、該ガイド孔の上端が前記嵌合孔の上端以下の高さに位置しており、
前記遊技盤の裏側に取り付けられた状態で第1の前記基板モジュールと第2の前記基板モジュールが隣接している基板モジュールの取付構造。」
の点で一致し、以下の点で相違している。

[相違点1]本願補正発明の「ガイド孔」は、「該ガイド孔の上端が前記嵌合孔の上端以下の高さに位置しており、前記ガイド孔の外周部分は、前記嵌合孔の上端よりも低くなる部分から前記嵌合孔の外周部分へと至る領域を有するように形成」されているのに対し、引用発明の「孔の幅が広い広幅部」の一部(嵌合孔82a及び82bのうち上側のもの)は、その上端が「孔の幅が狭い狭幅部」の上端以下の高さに位置しておらず、また、引用発明の「孔の幅が広い広幅部」の上端以外の部分は、「孔の幅が狭い狭幅部」の上端よりも低くなる部分から前記狭幅部へと至るようにはなっていない点。

[相違点2]本願補正発明の「第1の前記基板モジュールと第2の前記基板モジュール」は、左右方向に隣接するのに対して、引用発明の「払出制御装置51」と「電源制御装置55」は、上下方向に隣接しており、そのため引用発明の「孔の幅が狭い狭幅部」及び「孔の幅が広い広幅部」は、本願補正発明の「嵌合孔」及び「ガイド孔」のような位置関係となっていない点。

(3)相違点の検討及び判断
[相違点1について]
爪等の嵌合部を嵌合孔に位置させて部材を取り付ける構造として、複数の嵌合部と嵌合孔を形成し、複数の嵌合孔につながるガイド孔を同じ形態とすることは、例えば、特開2000-189637号公報(特に段落【0043】及び【図7】)、特開2000-102435号公報(特に段落【0018】及び【図3】)及び特開平11-201386号公報(特に段落【0014】?【0017】及び【図1】?【図4】)に記載されるように従来周知の技術(以下「周知技術」という。)である。
また、引用発明の「孔の幅が広い広幅部」の上端は、図1及び3によれば水平にのびているが、該広幅部を嵌合爪74a及び74bを挿入しやすくするために、大きめの寸法とすることは普通に行われており、そうした場合、広幅部上端の隅に丸みを持たせて外周部に至るようにすることも常套の形態である。
そうしてみると、引用発明の上下逆向きに対となって構成されている「嵌合孔82a」及び「嵌合孔82b」を、それぞれ上側のものと同じ向きに構成するとともに、「孔の幅が広い広幅部」上端の隅に丸みを持たせて、該広幅部の上端以外の部分が「孔の幅が狭い狭幅部」の上端よりも低くなる部分から前記狭幅部の下端へと至るようにして、上記相違点1に係る本願補正発明のような構成とすることは、パチンコ機の技術分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に想到し得ることといえる。

[相違点2について]
前置報告書で提示された特開2000-325629号公報(以下「引用文献2」という。)には、以下の事項が記載されている。
【0023】各係合手段53,54 は、図9及び図10に示すように、取り付け台28と各基板ケース36,37 との間に介在され、取り付け台28側の係合部56,57 と基板ケース36,37 側の被係合部58,59 とからなり、基板ケース36,37 を隣接方向(左右方向)に沿って近接位置から離間方向へと反対側に移動させたときに、その被係合部58,59 が係合部56,57 に係脱自在に係合して基板ケース36,37 を取り付け台28側に締め付けるように構成されている。
【0027】即ち、取り付け台28には、その裏側に各係合部56,57 に対応する凹部66,67 と、この凹部66,67 を取り囲む周壁部68,69 とが一体に形成され、その凹部66,67内に突出するように各周壁部68,69 に係合部56,57 が一体に形成されている。上下の係合部56,57 は各凹部66,67 に対して上下方向の反対側に、左右の係合部56,57 は各凹部66,67 に対して左右方向の反対側に夫々配置されている。なお、各係合部56,57 には、締め付け用の突部56a,57a が設けられている。各凹部66,67及び周壁部68,69 は左右方向の矩形状であり、係合部56,57 は、周壁部68,69 の上下及び左右方向の反対側の隅から凹部66,67 内に突出している。
【0031】上記構成の弾球遊技機において、ランプ基板ケース36を裏カバー11の取り付け台28に装着する場合は、ランプ基板ケース36の被係合部58を凹部66の嵌脱空間70に合わせた後、このランプ基板ケース36を取り付け台28側に押圧する。するとランプ基板ケース36の端部が弾性係合片74の当接部77に当接し、その当接部77を介して弾性係合片74が前側に弾性変形するため、ランプ基板ケース36のケース受け体84が受けレール部60,61 に当接する。
【0032】次にランプ基板ケース36を案内リブ62に沿って左右方向の外側に操作すると、ランプ基板ケース36が受けレール部60に当接した状態で案内リブ62に沿って摺動し、被係合部58が凹部66内で係合部56に係合する。そして、被係合部58が凹部66内で規制部72に当接すると、ランプ基板ケース36が当接部77から離脱して弾性係合片74が後方に復帰し、そのロック部75がランプ基板ケース36の端部に係合する。これによって係合手段53によりランプ基板ケース36を取り付け台28の装着位置に容易に装着し固定できる。
【0052】取り付け台28の各取り付け部位51,52 に基板ケース36,37 を装着するに際しては、複数個の各基板ケース36,37 を取り付け台28の各取り付け部位51,52 に対して下側から、左右方向の外側から又は上側から着脱自在に挿入して装着するようにしても良い。従って、各基板ケース36,37 の取り付け台28に対する装着構造は、実施形態の係合手段53,54 に限定されるものではない。

摘記した上記の記載や図面等によれば、引用文献2には、以下の技術(以下「引用文献2記載の技術」という。)が記載されている。
「基板ケース36,37を左右方向に隣接して取り付ける取り付け台28と、該取り付け台28に設けられた凹部66,67内の係合部56,57と、該係合部56,57と係合する被係合部58,59を備えた基板ケース36,37を有する弾球遊技機において、
前記取り付け台28に前記基板ケース36,37を装着するに際し、前記基板ケース36,37を、それぞれ前記取り付け台28の左右方向の外側から前記取り付け台28の左右中央方向に移動させて取り付ける技術。」

そして、引用発明及び引用文献2記載の技術ともに、遊技機において基板収納用の装置を取り付ける点で共通しており、引用文献2記載の技術における「基板ケース36,37」、「凹部66,67」及び「被係合部58,59」は、それぞれ引用発明における「払出制御装置51と電源制御装置55」、「嵌合孔82a、82b」及び「嵌合爪74a、74b」に対応しているから、引用発明に引用文献2記載の技術を適用して、嵌合孔82a、82b及び嵌合爪74a、74bの配置や形態を変更し、払出制御装置51と電源制御装置55を制御装置取付台61の左右方向に隣接させるとともに、それぞれ前記制御装置取付台61の左右方向の外側から前記制御装置取付台61の左右中央方向に移動させて取り付けるようにして、上記相違点2に係る本願補正発明のような構成とすることは、当業者が容易に想到し得ることといえる。

(4)まとめ
以上のように上記相違点1及び2は、当業者が容易に想到し得るものであり、本願補正発明の作用効果も、引用発明、周知技術及び引用文献2に記載された技術に基づいて当業者が予測できる範囲のものである。
よって、本願補正発明は、引用発明、周知技術及び引用文献2に記載された技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであって、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができない。

4.むすび
したがって、本件補正は、改正前特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。

第三.本願発明について
1.本願発明
平成23年4月22日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成22年7月12日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。
「 遊技盤の裏側に位置する後壁板に基板モジュールが取り付けられる遊技機において、
前記後壁板において前記基板モジュールの遊技盤側に近接する近接面、および前記基板モジュールの遊技盤側において前記後壁板に近接する近接面のうち、いずれか一方の近接面には、該近接面より凹んだ嵌合孔および該嵌合孔の一部分を塞ぐ板状の被嵌合部が形成され、いずれか他方の近接面には、該近接面から前記被嵌合部の厚さ以上に突出した突出部および該突出部から前記近接面に沿って延びる嵌合部が形成され、
さらに、前記いずれか一方の近接面には、該近接面よりも凹んでいるガイド孔が、前記嵌合部における前記近接面に沿った面積よりも広い面積にわたって上下方向および左右方向に拡がる大きさで、かつ、前記嵌合孔とつながって一つの孔となる位置に形成されており、
前記基板モジュールは、前記嵌合部が前記ガイド孔に嵌め込まれた状態で該ガイド孔から前記嵌合孔まで変位するようにスライドさせ、前記嵌合部が前記嵌合孔における前記被嵌合部よりも奥側に位置し、かつ、前記突出部が前記嵌合孔において前記被嵌合部により塞がれていない領域に位置した状態とすることによって前記後壁板に取り付けられ、
前記ガイド孔は、該ガイド孔の上端が前記嵌合孔の上端以下の高さに位置しており、前記ガイド孔の外周部分は、前記嵌合孔の上端よりも低くなる部分から前記嵌合孔の外周部分へと至る領域を有するように形成されている
ことを特徴とする基板モジュールの取付構造。」

2.特許法第29条第2項の検討
(1)引用文献記載事項
原査定における引用文献1及びその記載事項は、上記「第二.3.(1)」に記載したとおりである。

(2)引用発明と本願発明との対比及び判断
本願発明は、上記「第二」で検討した本願補正発明から、「前記遊技盤の裏側に取り付けられた状態で左右方向に隣接する第1の前記基板モジュールと第2の前記基板モジュールの前記ガイド孔は、前記嵌合部を嵌め込んだ状態で第1の前記基板モジュールをスライド可能な範囲でスライドさせた際に、前記遊技盤の裏側に取り付けられた第2の前記基板モジュールと第1の前記基板モジュールとが干渉しないように、および、前記嵌合部を嵌め込んだ状態で第2の前記基板モジュールをスライド可能な範囲でスライドさせた際に、前記遊技盤の裏側に取り付けられた第1の前記基板モジュールと第2の前記基板モジュールとが干渉しないように、第1の前記基板モジュールにおける前記ガイド孔が第1の前記基板モジュールにおける前記嵌合孔の左側に位置し、第1の前記基板モジュールにおける前記嵌合孔が第2の前記基板モジュールにおける前記嵌合孔の左側に位置し、第2の前記基板モジュールにおける前記ガイド孔が第2の前記基板モジュールにおける前記嵌合孔の右側に位置する位置関係で形成されている」点についての構成、すなわち上記「第二.3.(2)」に記載の相違点2に係る構成を省いたものといえる。
そうすると、引用発明と本願発明との相違点は、引用発明と本願補正発明との相違点から「相違点2」を省いた「相違点1」のみとなるところ、該相違点1については、上記「第二.3.(3)」に記載したとおり、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

(3)まとめ
以上のとおり、本願発明は、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

第四.むすび
本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、本願の他の請求項(請求項2?11)について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2012-02-22 
結審通知日 2012-02-28 
審決日 2012-03-14 
出願番号 特願2004-219059(P2004-219059)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (A63F)
P 1 8・ 121- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 村上 恵一  
特許庁審判長 小原 博生
特許庁審判官 澤田 真治
瀬津 太朗
発明の名称 基板モジュールの取付構造  
代理人 足立 勉  
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