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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) A63F |
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管理番号 | 1258839 |
審判番号 | 不服2010-26198 |
総通号数 | 152 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2012-08-31 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2010-11-19 |
確定日 | 2012-06-21 |
事件の表示 | 特願2007- 99784「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成20年10月23日出願公開、特開2008-253574〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1.手続の経緯 本願は、平成19年4月5日の出願であって、平成22年9月3日付けで拒絶査定がされ、これに対し平成22年11月19日に拒絶査定不服審判が請求され、当審において、平成24年1月12日付けで拒絶の理由が通知され、これに対し平成24年3月19日付けで手続補正がされた。 2.本願発明 本願の請求項1?4に記載された発明は、平成24年3月19日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1?4に記載された以下のとおりのものと認める(以下、請求項1に係る発明を「本願発明」という。)。 「【請求項1】 主制御基板と副制御基板とを備える遊技機であって、 前記副制御基板は、 前記主制御基板から出力されるコマンドのうち、大当たり時に実行する大当たり演出に類似したハズレリーチ演出の実行を指示するハズレリーチコマンドを受信するハズレリーチコマンド受信手段と、 前記ハズレリーチコマンド受信手段によって受信されたハズレリーチコマンドに対応した複数のハズレリーチ演出の中からいずれかのハズレリーチ演出を選択する選択手段と、 前記選択手段によって選択されたハズレリーチ演出を実行する演出実行手段と、 前記演出実行手段によって実行されたハズレリーチ演出の履歴に関する情報を記憶する記憶手段と、 を備え、 前記選択手段は、前記記憶手段によって記憶された情報に基づいて、同一のハズレリーチ演出(以下「連続ハズレリーチ演出」という)がリーチ演出を伴わないハズレ演出を挟んで所定回数連続して実行されていないと判断された場合に、次回のハズレリーチ演出として、前記複数のハズレリーチ演出の中からいずれかのハズレリーチ演出を選択し、 連続ハズレリーチ演出がリーチ演出を伴わないハズレ演出を挟んで所定回数連続して実行されたと判断された場合に、次回のハズレリーチ演出として、前記複数のハズレリーチ演出の中から前記連続ハズレリーチ演出をのぞくいずれかのハズレリーチ演出を選択することを特徴とする遊技機。 【請求項2】 主制御基板から出力されるコマンドのうち、大当たり演出の実行を指示する大当たりコマンドを受信する大当たりコマンド受信手段を備え、 前記選択手段は、前記大当たりコマンド受信手段によって受信された大当たりコマンドに基づいて、大当たり確定の所定時間前まで前記連続ハズレリーチ演出と略同一の演出となる大当たり演出を選択し、 前記演出実行手段は、前記選択手段によって選択された大当たり演出を実行することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 【請求項3】 前記ハズレリーチ演出は、前記コマンドの種類に応じて記憶されており、 前記ハズレリーチコマンド受信手段は、前記主制御基板から出力される複数種類のハズレリーチコマンドの中から、一つのハズレリーチコマンドを受信し、 前記選択手段は、前記ハズレリーチコマンド受信手段によって受信した一つのハズレリーチコマンドに対応したハズレリーチ演出を選択することを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。 【請求項4】 前記記憶手段は、ハズレリーチ演出ごとに実行回数値カウンタを備えており、前記複数のハズレリーチ演出の中からいずれかのハズレリーチ演出が実行された場合に、当該ハズレリーチ演出の実行回数値カウンタを1つ増やすとともに、当該ハズレリーチ演出以外のすべてのハズレリーチ演出の実行回数値カウンタを0にすることを特徴とする請求項1?3のいずれか一つに記載の遊技機。」 3.引用文献 当審の拒絶の理由で引用例1として引用された特開2003-102973号公報(以下、「引用例1」という。)には、以下の事項が図面とともに記載されている。 (ア)「【0016】図2は本実施形態のパチンコ遊技機に配備された制御系統の要部ブロック図である。パチンコ遊技機には、パチンコ遊技の総括的な制御を行うメイン制御装置9と、メイン制御装置9からの情報(指令コマンドやデータ)に基いて各駆動部を制御するサブ制御装置、即ち、表示制御装置10、音声制御装置11、ランプ制御装置12、賞球制御装置13が配備される。 【0017】メイン制御装置9(主制御部)は図示しないメイン制御基板に配備される。メイン制御装置9は、パチンコ遊技に関わる総括的な制御を行うための処理実行手段としてのメインCPUと、メインCPUが実行するためのパチンコ遊技全体に関わる制御プログラムが格納されているROMと、随時読み出しおよび書き込みが可能なRAMと、メインCPUが周辺機器との間でデータ通信を行うための通信インタフェースとにより構成されている。なお、メイン制御装置9の具体的な構成については図示を省略する。 【0018】メイン制御装置9は、図示しない図柄表示基板に配備された表示制御装置10への一方向通信が可能に接続されている。なお、メイン制御装置9から表示制御装置10に対して送信される通信データは、当落情報(大当り又は外れ)、変動パターンの種類と(左図柄、中図柄及び右図柄の変動時間及び変動態様の相違に対応して複数種類の変動パターンが設定されている)、左図柄の停止図柄と、右図柄の停止図柄と、中図柄の停止図柄と、左、右、中図柄に関する図柄の停止コマンドである。」 (イ)「【0028】変動パターン用カウンタは、可変表示ゲームの図柄変動の変動パターン(請求項1に記載の変動表示パターン)を決定するためのカウンタである。なお、変動パターンとは、特別図柄の変動時間(最終確定までの時間)が規定されているものであり、後にいう同一の変動パターンは、大当り外れに関係なく図柄の変動時間が全く同じ変動パターンのことである。 【0029】また、ここでは、説明を簡略とするため、実施形態では、変動パターンの種類が、例えば、変動パターンA、変動パターンB、変動パターンC及び変動パターンDの4種類設けられているものとして説明する。変動パターンAは、キャラクタ出現を伴うリーチ発生となる変動パターンであり、変動パターンBは、予告出現を伴うリーチ発生となる変動パターンであり、変動パターンCは、ノーマル(キャラクタや予告が出現しないという意味)リーチ発生となる変動パターンであり、変動パターンDは、リーチ発生なしの外れとなる変動パターンである。変動パターン用カウンタは、これらの変動パターンの種類に対応させて、例えば、0乃至11の範囲内で1つずつ循環的に更新される。」 (ウ)「【0033】ステップS03に進むと、メインCPUは、大当り判定用カウンタ、大当り図柄用カウンタ、左図柄用カウンタ、中図柄用カウンタ、右図柄用カウンタ、リーチ判定用カウンタ、変動パターン用カウンタの現在値を取得し(ステップS03)、取得した各カウンタ値を、始動入賞カウンタの値(この場合は、0?3)に対応した所定の取得値記憶エリアに格納する(ステップS04)。なお、右図柄の取得数値が左図柄の取得数値に一致してしまっている場合には、右図柄の取得数値を+1だけずらす。」 (エ)「【0040】例えば、リーチ判定用カウンタの取得数値が「0」?「29」の場合、当選と判定し、リーチを発生させる(なお、リーチ発生確率は、30/200)。メインCPUは、ステップS13の判定結果が当選でない場合、今回行う図柄変動はリーチを発生しない外れ図柄で停止する変動となり、ステップS14に進み、判定用数値記憶エリアの左図柄、中図柄、右図柄の取得数値に基いて停止図柄を決定する(ステップS14)。次いで、メインCPUは、変動パターンとして変動パターンD(リーチとならない外れとなる変動パターン)を決定し(ステップS15)、ステップS16に移行して、表示CPU(表示制御装置10)に対して当落情報として「外れ」を送信し(ステップS16)、ステップS17に進み、停止図柄と変動パターンとを送信し(ステップS17)、遊技処理を終えてメインルーチンにリターンする。」 (オ)「【0043】メインCPUは、ステップS21に進むと、判定用数値記憶エリアの変動パターン用の取得数値(0?11までの何れかの値)に基いて変動パターンを決定する。なお、例えば、変動パターン用の取得数値が0?3の場合、変動パターンA(キャラクタ出現を伴うリーチ発生となる変動パターン)に決定され、変動パターン用の取得数値が4?7の場合、変動パターンB(予告出現を伴うリーチ発生となる変動パターン)に決定され、変動パターン用の取得数値が8?11の場合、変動パターンC(キャラクタや予告が出現しないノーマルリーチ発生となる変動パターン)に決定されるものとする。」 (カ)「【0046】メインCPUは、ステップS25に移行して、表示CPU(表示制御装置10)に対して当落情報として「大当り」を送信し(ステップS25)、表示CPUに対して停止図柄と変動パターンとを送信し(ステップS26)、遊技処理を終えてメインルーチンにリターンする。 【0047】以上のようにして、メインCPUが、大当り外れの別による変動パターンの決定と停止図柄の決定を行うと、表示制御装置10に当否情報を送信し、変動パターンの種別をコマンド送信し、左図柄、右図柄、中図柄の停止図柄をコマンド送信する。表示制御装置10は、当否情報、変動パターンの種別コマンドを受け取ると、左図柄、中図柄、右図柄の図柄変動を開始する。 【0048】また、表示制御装置10は、変動パターンの種別に対応して図柄変動のタイミング(変動速度の切換時期や図柄の揺れ変動開始時期等)やキャラクタの選択、或いは予告(大当り予告或いはリーチ予告)の選択を行い、さらに、左図柄、中図柄、右図柄の停止図柄コマンドを受け取ると、これらに対応した左図柄、右図柄、中図柄の停止図柄を決定する。なお、表示制御装置10に指令した停止図柄がリーチ図柄である場合には、リーチ発生となる。」 (キ)「【0051】次に、表示制御装置10における出現キャラクタについて説明する。実施形態においては、キャラクタが出現する変動パターンは、変動パターンAが指定された場合であるものとする。また、変動パターンAにおいて、出現するキャラクタの種類は、「犬」、「猿」、「キジ」の3種類(複数種類の一例)が用意されている。また、「犬」、「猿」、「キジ」のうちの何れかをランダムに選択するためのキャラクタ選択用カウンタが設けられている。キャラクタ選択用カウンタは、表示制御処理或いはコマンド受信処理に続いて行われる乱数カウンタ更新処理において、例えば、0乃至59の範囲内で1つずつ循環的に更新される。 【0052】また、電源投入直後から、変動パターンAの変動表示において、大当りにならない変動表示と大当りになる変動表示との何れの場合も、「犬」、「猿」、「キジ」の各キャラクタが選択されて演出表示される確率は、それぞれ1/3、1/3、1/3の等しい確率となっている。なお、この場合、表示CPUは、キャラクタ選択用カウンタの値を取得し、取得した値に基いて、図9に示すような初期状態時のキャラクタ選択テーブルにより出現させるキャラクタを決定する。なお、キャラクタ選択用カウンタは取り得る値の範囲が0乃至59であり、取得値が0?19(20通り)の場合に出現キャラクタが「犬」に決定され、取得値が20?39(20通り)の場合に出現キャラクタが「猿」に決定され、取得値が40?59(20通り)の場合に出現キャラクタが「キジ」に決定される。従って、「犬」、「猿」、「キジ」の各キャラクタが選択されて演出表示される確率は、それぞれ1/3、1/3、1/3の等しい確率となる。 【0053】そして、変動パターンAの変動表示において大当りにならないで(外れとなって)、同一の演出表示(例えば、キャラクタ「犬」が出現する演出表示)が所定回数(複数回、例えば、5回)行われた場合、変動パターンAで大当りにならない場合(外れの場合)、同一の演出表示(キャラクタ「犬」が出現する演出表示)が行われる確率を低下させ、変動パターンAで大当りになる場合、同一の演出表示(キャラクタ「犬」が出現する演出表示)が行われる確率を向上させるように制御する。 【0054】この場合、表示CPUは、キャラクタ選択用カウンタの値を取得し、取得した値に基いて、図10乃至図12に示すような選択確率変更時のキャラクタ選択テーブルにより出現させるキャラクタを決定する。なお、図10は、変動パターンAの変動表示において、キャラクタ「犬」が出現する演出表示が行われ、かつ外れとなった回数が、所定回数(複数回、例えば、5回)行われた場合に、参照対象として切り換えられるキャラクタ選択テーブルであって、図10(a)は、変動パターンAで外れの場合に参照される選択確率変更時のキャラクタ選択テーブルであり、図10(b)は、変動パターンAで大当りの場合に参照される選択確率変更時のキャラクタ選択テーブルである。 【0055】図10(a)に示すように、変動パターンAで外れの場合には、キャラクタ選択用カウンタは取り得る値の範囲が0乃至59(60通り)であり、取得値が58?59(2通り)の場合に出現キャラクタが「犬」に決定され、取得値が29?57(29通り)の場合に出現キャラクタが「猿」に決定され、取得値が0?28(29通り)の場合に出現キャラクタが「キジ」に決定される。従って、キャラクタ「犬」が選択されて演出表示される確率は2/60となり、キャラクタ「猿」或いはキャラクタ「キジ」が選択されて演出表示される確率はそれぞれ29/60となる。よって、変動パターンAで外れとなる場合、キャラクタ「犬」が出現する演出表示が行われる確率が大きく低下する。 【0056】図10(b)に示すように、変動パターンAで大当り場合には、キャラクタ選択用カウンタは取り得る値の範囲が0乃至59(60通り)であり、取得値が0?55(56通り)の場合に出現キャラクタが「犬」に決定され、取得値が56?57(2通り)の場合に出現キャラクタが「猿」に決定され、取得値が58?59(2通り)の場合に出現キャラクタが「キジ」に決定される。従って、キャラクタ「犬」が選択されて演出表示される確率は56/60となり、キャラクタ「猿」或いはキャラクタ「キジ」が選択されて演出表示される確率はそれぞれ2/60となる。よって、変動パターンAで大当りとなる場合、キャラクタ「犬」が出現する演出表示が行われる確率が大きく向上する。 【0057】図13乃至図15は、表示制御装置10の表示CPUが実行する出現キャラクタ決定処理のフローチャートである。なお、表示CPUが出現キャラクタ決定処理を行う前段階として、当否情報及び変動パターンの種別コマンドを受け取っているものとする。また、以下の説明において、選択フラグ、犬-外れ回数カウンタ、猿-外れ回数カウンタ及びキジ-外れ回数カウンタの初期値は0である。 【0058】表示CPUは、出現キャラクタ決定処理を開始すると、まず、受信した変動パターンの指定コマンドが変動パターンAであるか否かを判別する(ステップA01)。表示CPUは、受信した変動パターンの指定コマンドが変動パターンAでない場合には、出現キャラクタ決定処理を終える。 【0059】表示CPUは、受信した変動パターンの指定コマンドが変動パターンAである場合には、キャラクタ選択用カウンタの値を取得し(ステップA02)、ステップA03に進み、受信した当否情報が大当りであるか否かを判別する(ステップA03)。表示CPUは、受信した当否情報が大当りである場合には、ステップA30に移行する一方、受信した当否情報が大当りでない場合には(外れの場合には)、ステップA04に進む。 【0060】まず、受信した当否情報が外れである場合について説明する。表示CPUは、ステップA04に進み、選択フラグの値が0であるか否かを判別する(ステップA04)。選択フラグは、図9乃至図12に示すキャラクタ選択テーブルのいずれかを参照するかを設定するフラグであり、取り得る値の範囲は0乃至3である。選択フラグの値が0である場合には、図9の初期状態時のキャラクタ選択テーブルを参照するように設定される。 【0061】電源投入直後においては、選択フラグの値が0とされている。表示CPUは、選択フラグの値が0であると判別した場合には、ステップA05に進み、ステップA02で取得したキャラクタ選択用の取得値と図9のキャラクタ選択テーブルとにより出現キャラクタを決定する(ステップA05)。次いで、表示CPUは、決定したキャラクタが何であるかを判別することになる。 【0062】表示CPUは、決定したキャラクタが「犬」であるか否かを判別する(ステップA06)。表示CPUは、決定したキャラクタが「犬」である場合、犬-外れ回数カウンタの値を1つアップし(ステップA07)、更新アップした犬-外れ回数カウンタの値が所定回数(例えば、5回のような複数回)に達しているか否かを判別する(ステップA08)。表示CPUは、犬-外れ回数カウンタの値が所定回数に達していなければ、今回の出現キャラクタ決定処理を終え、図示しない表示制御処理に移行する。一方、犬-外れ回数カウンタの値が所定回数に達している場合には、選択フラグに1をセットし(ステップA09)、今回の出現キャラクタ決定処理を終え、図示しない表示制御処理に移行する。 【0063】例えば、変動パターンAが少なくとも5回以上コマンド指定され、当否情報が全て外れであった場合、出現キャラクタの決定において、前述のように「犬」、「猿」、「キジ」が等確率で選択するように設定されているが、たまたま、「犬」が5回選択されることが起こり得る。この場合、リーチ発生と共に「犬」が出現する演出表示が行われて外れとなる表示状態が5回行われることになるわけで、遊技者から見れば「犬」というキャラクタが出現すると、大当りにならずに外れるという印象を持つようになり、「犬」というキャラクタの信頼度が低下する。そこで、ステップA09の処理により、キャラクタ決定時に参照するキャラクタ選択テーブルをいずれにするかを設定する選択フラグの値を「1」に切り換える。 【0064】選択フラグの値が「1」で設定されるキャラクタ選択テーブルは、当否情報が外れの場合には、図10(a)のキャラクタ選択テーブルに設定され、当否情報が大当りの場合には、図10(b)のキャラクタ選択テーブルに設定される。参照するキャラクタ選択テープルの切換が行われると、次回の出現キャラクタ決定処理で外れの場合では、表示CPUは、ステップA03及びステップA04と進み、選択フラグの値「1」に基いて、ステップA04を偽と判別してステップA17に進み、ステップA17を真と判定し、ステップA18において、キャラクタ選択用の取得値と図10(a)のキャラクタ選択テーブルとにより出現キャラクタを決定し(ステップA18)、ステップA06に移行する。 【0065】図10のキャラクタ選択テープルへの切換が行われると、当否情報が外れの場合、キャラクタ「犬」が選択されて演出表示される確率は2/60となり、キャラクタ「猿」或いはキャラクタ「キジ」が選択されて演出表示される確率はそれぞれ29/60となる。よって、変動パターンAで外れとなる場合、キャラクタ「犬」が出現する演出表示が行われる確率が大きく低下する。 【0066】なお、ステップA06の判別処理において、決定したキャラクタが「犬」でないと判別した場合、ステップA10に進み、決定したキャラクタが「猿」であるか否かを判別する(ステップA10)。表示CPUは、決定したキャラクタが「猿」である場合、猿-外れ回数カウンタの値を1つアップし(ステップA11)、更新アップした猿-外れ回数カウンタの値が所定回数(例えば、5回のような複数回)に達しているか否かを判別する(ステップA12)。表示CPUは、猿-外れ回数カウンタの値が所定回数に達していなければ、今回の出現キャラクタ決定処理を終え、図示しない表示制御処理に移行する。一方、猿-外れ回数カウンタの値が所定回数に達している場合には、選択フラグに2をセットし(ステップA13)、今回の出現キャラクタ決定処理を終え、図示しない表示制御処理に移行する。 【0067】選択フラグの値が「2」で設定されるキャラクタ選択テーブルは、当否情報が外れの場合には、図11(a)のキャラクタ選択テーブルに設定され、当否情報が大当りの場合には、図11(b)のキャラクタ選択テーブルに設定される。参照するキャラクタ選択テープルの切換が行われると、次回の出現キャラクタ決定処理で外れの場合では、表示CPUは、ステップA03及びステップA04と進み、選択フラグの値「2」に基いて、ステップA04を偽と判別し、ステップA17を偽と判定し、ステップA19に進み、ステップA19を真と判別し、ステップA20において、キャラクタ選択用の取得値と図11(a)のキャラクタ選択テーブルとにより出現キャラクタを決定し(ステップA20)、ステップA06に移行する。 【0068】図11のキャラクタ選択テープルへの切換が行われると、当否情報が外れの場合では、キャラクタ「猿」が選択されて演出表示される確率は2/60となり、キャラクタ「犬」或いはキャラクタ「キジ」が選択されて演出表示される確率はそれぞれ29/60となる。よって、変動パターンAで外れとなる場合、キャラクタ「猿」が出現する演出表示が行われる確率が大きく低下する。 【0069】なお、ステップA10にて、決定したキャラクタが「猿」でないと判別した場合、この場合は決定したキャラクタは「キジ」であることになり、表示CPUは、ステップA10に進み、キジ-外れ回数カウンタの値を1つアップし(ステップA14)、更新アップしたキジ-外れ回数カウンタの値が所定回数(例えば、5回のような複数回)に達しているか否かを判別する(ステップA15)。表示CPUは、キジ-外れ回数カウンタの値が所定回数に達していなければ、今回の出現キャラクタ決定処理を終え、図示しない表示制御処理に移行する。一方、キジ-外れ回数カウンタの値が所定回数に達している場合には、選択フラグに3をセットし(ステップA16)、今回の出現キャラクタ決定処理を終え、図示しない表示制御処理に移行する。 【0070】選択フラグの値が「3」で設定されるキャラクタ選択テーブルは、当否情報が外れの場合には、図12(a)のキャラクタ選択テーブルに設定され、当否情報が大当りの場合には、図12(b)のキャラクタ選択テーブルに設定される。参照するキャラクタ選択テープルの切換が行われると、次回の出現キャラクタ決定処理で外れの場合では、表示CPUは、ステップA03及びステップA04と進み、選択フラグの値「3」に基いて、ステップA04を偽と判別し、ステップA17を偽と判定し、ステップA19に進み、ステップA19を偽と判別し、ステップA21において、キャラクタ選択用の取得値と図12(a)のキャラクタ選択テーブルとにより出現キャラクタを決定し(ステップA21)、ステップA06に移行する。 【0071】図12のキャラクタ選択テープルへの切換が行われると、当否情報が外れの場合では、キャラクタ「キジ」が選択されて演出表示される確率は2/60となり、キャラクタ「犬」或いはキャラクタ「猿」が選択されて演出表示される確率はそれぞれ29/60となる。よって、変動パターンAで外れとなる場合、キャラクタ「キジ」が出現する演出表示が行われる確率が大きく低下する。」 (ク)「【0079】ステップA32に進むと、表示CPUは、決定したキャラクタが「犬」であるか否かを判別する(ステップA32)。表示CPUは、決定したキャラクタが「犬」である場合、犬-外れ回数カウンタの値を0クリアする(ステップA33)。従って、大当りである場合犬-外れ回数カウンタの値が初期値に戻されることになる。次いで、表示CPUは、選択フラグに0をセットし(ステップA34)、今回の出現キャラクタ決定処理を終え、図示しない表示制御処理に移行する。従って、選択フラグの値が初期値「0」に戻されることにより、次回のキャラクタ決定に関して図9のキャラクタ選択テーブルが参照されることになり、出現キャラクタの決定において、前述のように「犬」、「猿」、「キジ」が等確率で選択するように設定される。」 (ケ)「【0082】以上、本発明の実施形態について説明したが、例えば、キャラクタ「犬」が出現する演出表示が外れとなる場合が累計で5回(所定回数)行われた時、5回目のキャラクタ「犬」が出現する演出表示にて、「次は当るよ」という台詞(吹き出し)を表示するようにすると、大当りとなる場合に、キャラクタ「犬」が表示される確率が高まっているため、予告としての効果を得ることができる。 【0083】上記実施形態では、リーチとなる場合に、キャラクタにより演出表示を行う形態を示しているが、大当り予告或いはリーチ予告のためにキャラクタによる演出表示を行うものにおいても、本願発明が適用できる。さらに、演出表示は、キャラクタに限らず、キャラクタが同じで背景が異なる例、或いはキャラクタと背景とを1セットとして、キャラクタと背景とのセットが異なるものにおいても本願発明が適用できる。即ち、ある変動パターンに対応する当り或いは予告に関わる特定の演出表示の信頼度が低下する場合に、外れ或いは予告を行わない場合には、特定の演出表示が行われる確率を非常に低くし、当り或いは予告を行う場合に特定の演出表示が行われる確率を非常に高くし、特定の演出表示の信頼度を回復するようにする。」 摘記した上記(ア)?(ケ)の記載や図面等によれば、引用例1には以下の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。 「メイン制御装置9と表示制御装置10とを備えるパチンコ遊技機であって、 メイン制御装置9はメイン制御基板に配備され、メイン制御装置9は、パチンコ遊技に関わる総括的な制御を行うための処理実行手段としてのメインCPUと、メインCPUが実行するためのパチンコ遊技全体に関わる制御プログラムが格納されているROMと、随時読み出しおよび書き込みが可能なRAMと、メインCPUが周辺機器との間でデータ通信を行うための通信インタフェースとにより構成され、 表示制御装置10は、図柄表示基板に配備され、メイン制御装置9から表示制御装置10へ一方向通信が可能に接続され、 メインCPUが、大当り外れの別による変動パターンの決定と停止図柄の決定を行うと、表示制御装置10に当否情報を送信し、変動パターンの種別をコマンド送信し、左図柄、右図柄、中図柄の停止図柄をコマンド送信し、表示制御装置10は、当否情報、変動パターンの種別コマンドを受け取ると、左図柄、中図柄、右図柄の図柄変動を開始し、 表示制御装置10は、変動パターンの種別に対応して図柄変動のタイミング(変動速度の切換時期や図柄の揺れ変動開始時期等)やキャラクタの選択、或いは予告(大当り予告或いはリーチ予告)の選択を行い、さらに、左図柄、中図柄、右図柄の停止図柄コマンドを受け取ると、これらに対応した左図柄、右図柄、中図柄の停止図柄を決定し、表示制御装置10に指令した停止図柄がリーチ図柄である場合には、リーチ発生となり、 変動パターンA(キャラクタ出現を伴うリーチ発生となる変動パターン)が指定された場合にキャラクタが出現し、「犬」、「猿」、「キジ」の3種類のうちの何れかをランダムに選択するためのキャラクタ選択用カウンタが設けられ、 大当りにならない変動表示と大当りになる変動表示との何れの場合も、「犬」、「猿」、「キジ」の各キャラクタが選択されて演出表示される確率は、それぞれ1/3、1/3、1/3の等しい確率となっており、 各キャラクタの演出表示での外れ回数を外れ回数カウンタを更新することでカウントし、変動パターンAの変動表示において大当りにならないで(外れとなって)、同一のキャラクタの演出表示が所定回数行われた場合、変動パターンAで大当りにならない場合(外れの場合)、同一のキャラクタの演出表示が行われる確率を2/60に低下させ、その他のキャラクタの演出表示が行われる確率をそれぞれ29/60とし、大当りとなる場合、大当りとなったキャラクタの外れ回数カウンタの値を0クリアするパチンコ遊技機。」 4.引用発明と本願発明との対比 引用発明の「メイン制御基板」は本願発明の「主制御基板」に相当し、以下同様に、 「図柄表示基板」は「副制御基板」に、 「パチンコ遊技機」は「遊技機」に、 それぞれ相当する。 また、引用例1の記載及び図面から以下のことがいえる。 引用発明は、メインCPUが、大当り外れの別による変動パターンの決定と停止図柄の決定を行うと、表示制御装置10に当否情報を送信し、変動パターンの種別をコマンド送信し、左図柄、右図柄、中図柄の停止図柄をコマンド送信し、表示制御装置10は、当否情報、変動パターンの種別コマンドを受け取ると、左図柄、中図柄、右図柄の図柄変動を開始し、表示制御装置10は、変動パターンの種別に対応して図柄変動のタイミング(変動速度の切換時期や図柄の揺れ変動開始時期等)やキャラクタの選択、或いは予告(大当り予告或いはリーチ予告)の選択を行い、さらに、左図柄、中図柄、右図柄の停止図柄コマンドを受け取ると、これらに対応した左図柄、右図柄、中図柄の停止図柄を決定し、表示制御装置10に指令した停止図柄がリーチ図柄である場合には、リーチ発生となり、当否情報が大当りの場合と外れの場合とで同一の変動パターンで同一のキャラクタによる演出表示を行う場合があることから、引用発明は本願発明の「大当たり時に実行する大当たり演出に類似したハズレリーチ演出」を備えているといえ、それをメインCPUからの当否情報、変動パターンの種別コマンドを受け取ることにより実行していることから、引用発明の図柄表示基板は本願発明の「前記主制御基板から出力されるコマンドのうち、大当たり時に実行する大当たり演出に類似したハズレリーチ演出の実行を指示するハズレリーチコマンドを受信するハズレリーチコマンド受信手段」に相当する構成を備えているといえる。 引用発明において、表示制御装置10は、変動パターンの種別に対応して図柄変動のタイミング(変動速度の切換時期や図柄の揺れ変動開始時期等)やキャラクタの選択、或いは予告(大当り予告或いはリーチ予告)の選択を行っていることから、引用発明は本願発明の「前記ハズレリーチコマンド受信手段によって受信されたハズレリーチコマンドに対応した複数のハズレリーチ演出の中からいずれかのハズレリーチ演出を選択する選択手段」を備えているといえ、選択した演出表示を行うことから、本願発明の「前記選択手段によって選択されたハズレリーチ演出を実行する演出実行手段」に相当する構成を備えていることは明らかである。 引用発明は、各キャラクタの演出表示での外れ回数を外れ回数カウンタを更新することでカウントし、変動パターンAの変動表示において大当りにならないで(外れとなって)、同一のキャラクタの演出表示が所定回数行われた場合、変動パターンAで大当りにならない場合(外れの場合)、同一のキャラクタの演出表示が行われる確率を2/60に低下させ、その他のキャラクタの演出表示が行われる確率をそれぞれ29/60とすることから、本願発明の「前記演出実行手段によって実行されたハズレリーチ演出の履歴に関する情報を記憶する記憶手段」に相当する構成を備えていることは明らかである。 引用発明は、変動パターンA(キャラクタ出現を伴うリーチ発生となる変動パターン)で外れの場合に外れ回数カウンタを更新することでカウントし、同一のキャラクタの演出表示が所定回数行われていない場合には、「犬」、「猿」、「キジ」の各キャラクタが選択されて演出表示される確率は、それぞれ1/3、1/3、1/3である。また、変動パターンD(リーチとならない外れとなる変動パターンでの変動)が、変動パターンで外れの場合の変動の間に実行され得ることは自明である。そうすると、「同一のハズレリーチ演出」が所定回数実行される間に他のハズレリーチ演出の実行を許容するか否かは別として、引用発明と本願発明は「同一のハズレリーチが演出がリーチ演出を伴わないハズレ演出を挟んで所定回数実行されていないと判断された場合に、次回のハズレリーチ演出として、前記複数のハズレリーチ演出の中からいずれかのハズレリーチ演出を選択」する点で共通している。 引用発明は、変動パターンAで外れの場合にハズレ回数カウンタを更新することでカウントし、同一のキャラクタの演出表示が所定回数行われた場合、同一のキャラクタの演出表示が行われる確率を2/60に低下させているのに対し、本願発明は、「連続ハズレリーチ演出を含まないいずれかのハズレリーチ演出を選択する」ものであるが、これは「同一のハズレリーチ演出」が行われる確率を0%に低下させているということができる。そうすると、「同一のハズレリーチ演出」が所定回数実行される間に他のハズレリーチ演出の実行を許容するか否かは別として、引用発明と本願発明は、「同一のハズレリーチ演出がリーチ演出を伴わないハズレ演出を挟んで所定回数実行されたと判断された場合に、次回のハズレリーチ演出として、複数のハズレリーチ演出の中から、同一のハズレリーチ演出の選択する確率を低下させて、いずれかのハズレリーチ演出を選択する」点で共通している。 以上を総合すると、両者は、 「主制御基板と副制御基板とを備える遊技機であって、 前記副制御基板は、 前記主制御基板から出力されるコマンドのうち、大当たり時に実行する大当たり演出に類似したハズレリーチ演出の実行を指示するハズレリーチコマンドを受信するハズレリーチコマンド受信手段と、 前記ハズレリーチコマンド受信手段によって受信されたハズレリーチコマンドに対応した複数のハズレリーチ演出の中からいずれかのハズレリーチ演出を選択する選択手段と、 前記選択手段によって選択されたハズレリーチ演出を実行する演出実行手段と、 前記演出実行手段によって実行されたハズレリーチ演出の履歴に関する情報を記憶する記憶手段と、 を備え、 前記選択手段は、前記記憶手段によって記憶された情報に基づいて、同一のハズレリーチ演出が所定回数実行されていないと判断された場合に、次回のハズレリーチ演出として、前記複数のハズレリーチ演出の中からいずれかのハズレリーチ演出を選択し、 同一のハズレリーチ演出がリーチ演出を伴わないハズレ演出を挟んで所定回数実行されたと判断された場合に、次回のハズレリーチ演出として、複数のハズレリーチ演出の中から、同一のハズレリーチ演出の選択する確率を低下させて、いずれかのハズレリーチ演出を選択する遊技機。」 の点で一致し、以下の点で相違する。 <相違点1> 「同一のハズレリーチ演出」が所定回数実行される間に、他のハズレリーチ演出が、本願発明では実行されないのに対し、引用発明では実行可能である点。 <相違点2> 「同一のハズレリーチ演出」が所定回数連続して実行されたと判断された場合に、次回のハズレリーチ演出として、複数のハズレリーチ演出から「同一のハズレリーチ演出」を選択する確率を低下させるために、本願発明では複数のハズレリーチ演出の中から「同一のハズレリーチ演出」をのぞくのに対し、引用発明ではそのような構成としていない点。 5.判断 <相違点1>について 引用例1の段落【0005】には、「本発明の目的は、同一の変動表示パターンで、かつ同一の演出表示で、かつ図柄が所定の停止表示態様にならない変動表示が所定回数行われた場合、特定の演出表示に対する信頼度が低くなるために、遊技者が遊技の趣向を低下したり、特定の演出表示が行われることによって遊技者の遊技意欲が薄れることを解消することができる遊技機を提供することにある。」と記載されている。 すなわち、特定のハズレリーチ演出が所定回数行われるならば、その間に他のハズレリーチ演出を挟んでも挟まなくても、特定のハズレリーチ演出が連続していると感じて、特定のハズレリーチ演出に対する信頼度が低くなるということある。したがって、間に他のハズレリーチ演出を挟む場合より遊技者の遊技意欲が薄れることが明らかな他のハズレリーチ演出を挟まない場合を、特定のハズレリーチが所定回数行われる場合として、特定のハズレリーチ演出が選択される割合を低下させることに格別の困難性はなく、引用発明において、間に挟んでもいいハズレ演出を、特定のハズレリーチ演出を含むハズレ演出でなく、リーチ演出を伴わないハズレ演出だけとして、本願発明の相違点1に係る発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。 <相違点2>について 当審の拒絶の理由で引用例2として引用された特開2006-239187号公報(以下「引用例2」という。)には、図面とともに、以下の記載がある。 (コ)「【0051】 なお、本発明は、上記実施形態に限られず、適宜の変更が可能である。例えば、選択された演出画像を変更する際、上記実施形態のように巻き戻し演 出画像に変更することに限られず、長い変動時間に対応したスーパーリーチと呼ばれる演出が複数種類用意されていれば、特定のスーパーリーチを他のスーパーリーチに変更するだけでもよい。この場合、演出変更が行われたことは遊技者に認識されず、遊技者には単に種類の異なるスーパーリーチが2回選択されたように認識されることになる。また、演出画像の変更は、特別図柄の変動中の始動入賞口への入賞(保留入賞)がある時に限らず、保留入賞がない時に行ってもよい。また、大当たり抽選の当選時と外れた時とで、演出変更抽選の当選確率を変えているが、これは同じ確率でもよい。演出変更抽選に当選した時に演出変更を行うことに限らず、演出変更抽選を行わずに演出画像を変更してもよい。また、同じ演出画像か否かを判定する際には、演出画像にそれぞれ割り当てた識別子を用いて判定を行い、例えば当たり時とハズレ時とで小さな違いのある演出画像であったとしても、遊技者にとって同じ演出であると認識される演出画像であれば、同一の演出画像であると判定されるようにしてもよい。」 すなわち、引用例2には、連続しているハズレリーチ演出を変更するか否かを抽選で決定することに代えて必ず変更を行っても良いことが記載されており、また、引用発明において同一のハズレリーチ演出を選択する確率が2/60という低い数値であることを考慮すると、連続リーチ演出が選択される確率を低くすることに代えて、引用例2に記載されているように必ず他のハズレリーチ演出を選択するようにして、本願発明の相違点2に係る発明の構成とすることは当業者が容易になし得たことである。 そして、本願発明の効果は、引用発明、引用例2に記載の技術事項から当業者が予測できる範囲のものである。 したがって、本願発明は、引用発明、引用例2に記載の技術事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 6.むすび 以上のとおり、本願発明は、引用発明、引用例2に記載の技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであり特許法29条2項の規定により特許を受けることができず、本願は拒絶すべきものである。 よって、他の請求項について検討するまでもなく、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2012-03-30 |
結審通知日 | 2012-04-03 |
審決日 | 2012-05-07 |
出願番号 | 特願2007-99784(P2007-99784) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WZ
(A63F)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 納口 慶太 |
特許庁審判長 |
伊藤 陽 |
特許庁審判官 |
澤田 真治 瀬津 太朗 |
発明の名称 | 遊技機 |
代理人 | 酒井 昭徳 |