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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G06F 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G06F |
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管理番号 | 1264584 |
審判番号 | 不服2011-22089 |
総通号数 | 156 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2012-12-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2011-10-12 |
確定日 | 2012-10-11 |
事件の表示 | 特願2006-180170「タッチパネル装置」拒絶査定不服審判事件〔平成20年 1月17日出願公開、特開2008- 9759〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1.手続の経緯 本願は、平成18年6月29日の出願であって、平成23年1月12日付けで拒絶の理由が通知され、同年3月1日に意見書及び手続補正書が提出されたが、同年8月4日付けで拒絶査定がなされ、これを不服として、同年10月12日に審判請求されるとともに、手続補正書が提出された。 第2.補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 平成23年10月12日付けの手続補正を却下する。 [理由] 1.補正後の本願発明 上記手続補正(以下、「本件補正」という。)は補正前の特許請求の範囲の請求項6に記載された発明を、 「操作部とディスプレイとが物理的に離れた位置に配置されたタッチパネル装置であって、 複数に分割された前記ディスプレイ上の表示領域における一の部分領域に対応した前記操作部の領域に接近する物体を検出する物体接近検出手段と、 該物体接近検出手段により前記表示領域における一の部分領域に対応した前記操作部の領域に前記物体が接近したことを検出した場合に、前記一の部分領域が全画面表示となるよう拡大表示する表示制御手段と、を備え、 拡大表示される一の部分領域は、複数のボタン画像を含み、該拡大表示される一の部分領域に含まれるボタン画像の数及び大きさは、予め設定されている、 ことを特徴とするタッチパネル装置。」 という発明(以下、「補正後の発明」という。)に変更することを含むものである。 2.補正の目的要件について 上記補正は、補正前の特許請求の範囲の請求項6に記載された「拡大表示」を「全画面表示となるよう拡大表示」と限定して特許請求の範囲を減縮するものである。 3.独立特許要件について 上記補正は特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、上記補正後の発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるのかどうかについて以下に検討する。 (1)補正後の発明 上記「1.補正後の本願発明」の項で認定したとおりである。 (2)引用発明等 A.原査定の拒絶理由で引用した特開2006-103364号公報(平成18年4月20日出願公開。以下、「引用文献1」という。)には図面とともに以下の事項が記載されている。 a.「車両に設置される情報表示装置であって、操作スイッチ表示部を含む表示情報が表示される情報表示画面と、該情報表示画面よりも操作者に近い位置に間隔を空けて配置された透明なタッチ操作面と、該タッチ操作面における、上記情報表示画面に表示された操作スイッチ表示部に対応する部分がタッチされたときに、該スイッチ表示部に対応する信号を出力する信号出力手段と、操作者の操作動作を検出する操作動作検出手段と、該検出手段で操作者の操作動作が検出されたときに、上記表示情報の表示形態を変更する表示形態変更手段とが備えられていることを特徴とする車両用情報表示装置。」(【請求項1】の記載。) b.「操作動作検出手段は、操作者の手の操作動作を検出することを特徴とする請求項1に記載の車両用情報表示装置。」(【請求項2】の記載。) c.「操作者の手のタッチ操作面への距離を検出する距離検出手段が備えられており、表示形態変更手段は、該距離検出手段で検出された距離が小さくなるにつれて、順次、予め設定された操作エリアの中で確定度が高いエリアを特定していくように、確定度の低いエリアを減少させていくことを特徴とする請求項2に記載の車両用情報表示装置。」(【請求項9】の記載。) d.「【0044】 この情報表示装置10は、図2、図3に示すように、インストルメントパネル4を構成するフレーム部材4aに固定された正面視略円形の液晶ディスプレー11と、該液晶ディスプレー11よりも操作者に近い位置に間隔を空けて配置され、正面視略円形で球面状の透明なタッチパネル12と、第1?第6の赤外線センサ21?26とを有する。 【0045】 また、この情報表示装置10は、図4に示すように、コントロールユニット30を有し、該コントロールユニット30は、上記タッチパネル12からの信号と、第1?第6の赤外線センサ21?26からの信号を入力する。 【0046】 コントロールユニット30は、これらのセンサ21?26からの入力信号に基づいて、液晶ディスプレー11に表示する情報(表示情報)の表示形態を決定し、該表示形態に対応する信号を液晶ディスプレー11に出力する。」(段落【0044】?【0046】の記載。下線は、当審で付与、以下同様。) e.「【0049】 ここで、上記第1?第6の赤外線センサ21?26は、いずれも、例えば、受光した赤外線の量に応じた電圧(または電流)を出力する焦電型のものであり、図2に示すように全部で6個設けられ、そのうちの3個がフレーム部材4aの右辺部に沿って略等間隔に配置され、残りの3個がフレーム部材4aの下辺部に沿って略等間隔に配置されている。その場合に、フレーム部材4aの右辺部に設けられた第1?第3の赤外線センサ21?23の主たる検知エリアは、正面視(液晶ディスプレーに対して)、二点鎖線B1,B2,B3で示すように、各センサ21?23から車幅方向左方に延びる細長い楕円状の範囲に設定され、フレーム部材4aの下辺部に設けられた3個の赤外線センサ24?26の主たる検知エリアは、正面視、二点鎖線B4,B5,B6で示すように、各センサ24?26から上方に延びる細長い楕円状の範囲に設定され、これら検知エリアが格子状に重なり合っている。 【0050】 そして、コントロールユニット30は、フレーム部材4aの右辺部に設けられた第1?第3の赤外線センサ21?23のうちの最も大きな電圧を出力している赤外線センサと、フレーム部材4aの下辺部に設けられた第4?第6の赤外線センサ24?26のうちの最も大きな電圧を出力している赤外線センサとの組合せに基づいて、表1に示すように、操作者の指が、図6に示すタッチパネル12の前面側のゾーンZ1?Z9のうちのどのゾーンに位置するかを判定する。なお、隣接する2つの赤外線センサの出力電圧が所定以上でほぼ同じ場合は、上記検知エリアの境界付近、すなわち2つのゾーンの境界付近に指が存在するもの判断する。 【0051】 【表1】 」(段落【0049】?【0051】の記載。) f.「【0053】 また、コントロールユニット30は、指が検出されたゾーンの数及び形態等に基づいて、指の形態を検出し、該指の形態から、操作意図の有無を判定する。 例えば、ゾーンZ1でのみ手が検出された場合は、その手は例えば人差し指のみが接近している状態で、操作意図ありと判定する。また、例えば、第1、第2、第4、第5赤外線センサ21,22,24,25の出力電圧が所定以上でほぼ等しい場合は、ゾーンZ1,Z2,Z4,Z5の4つのゾーン、すなわち広い範囲にまたがって手が存在するが、その手は例えばグーのように握られ、またはパーのように開かれた手であり、操作意図はないものと判定する。 【0054】 また、コントロールユニット30は、上記複数の赤外線センサ21?26の出力電圧(電流)値のうち最も大きな赤外線センサの出力電圧(電流)値に基づいて、操作者の指先のタッチパネル12前面に対する距離を検出する。すなわち、赤外線センサから出力される電圧値は、赤外線センサの検知エリア内への指先の進入量に応じて変化するので、この赤外線センサから出力される電圧値を、例えば予め定められたマップに対照することにより、操作者の指先のタッチパネル12前面からの距離を検出することができるのである。」(段落【0053】?【0054】の記載。) g.「【0067】 次に、第2の例について説明する。この第2の例は、上記複数の赤外線センサ21?26からの信号により、タッチパネル12の前面に、乗員の手が進入してきたことを検出すると、上記赤外線センサ21?26の信号により判定されたゾーンに位置する確定度の高い表示情報の表示形態を、タッチパネル12と手との距離が小さくなるにつれて、順次、変更するものである。 【0068】 例えば、図11は、例えばインターネット等を介して情報検索する際の文字入力画面を示し、当該画面には、50音等の文字に対応した複数の操作スイッチ表示部と、検索時にタッチする「検索」という操作スイッチ表示部とが表示されている。なお、「検索」という操作スイッチ表示部の左側は入力された文字を表示する欄である。その場合に、操作者が例えば既に入力済の「み」という文字の次に、さらに「み」という文字を入力しようとして、操作者の指がタッチパネル12の前面におけるほぼ中央部に接近してくると(タッチパネル12と操作者の手との距離が小さくなってくると)、まず、図12に示すように、表示情報のうちの操作確率の高い(確定度の高い)中央部近傍が拡大される。そして、さらに接近していくと、図13、図14というように、順次、確定度の高い中央部近傍がさらに拡大されていく。そして、さらに接近していくと、図15に示すように、タッチしようとしている「み」という文字の操作スイッチ表示部のみが強調して拡大され、さらに接近すると、図16に示すように、他の文字の操作スイッチ表示部が徐々に縮小されると共に、「み」という文字の操作スイッチ表示部がより加速度的に強調されて拡大されることとなる。すなわち、距離が小さくなるにつれて表示形態の変更速度が速くされる。 【0069】 この第2の例によれば、操作者が操作スイッチ表示部のいずれかを操作しようとすると、タッチパネル12と操作者の手との距離が小さくなるにつれて、順次、予め設定された操作エリアの中で確定度が高いエリアを特定していくように、確定度の低いエリアを減少させていくから、操作しようとしている操作スイッチ表示部の視認性が向上すると共に、確実に操作スイッチ表示部に対応する感応領域にタッチしやすくなり、誤操作が防止される。」(段落【0067】?【0069】の記載。) h.図11?図16には、複数の操作スイッチ表示部として、ボタン画像が表示されるものが記載されていると認定できる。 そして、上記a?hの内容からみると、引用文献1には以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。 〈引用発明〉 「車両に設置される情報表示装置であって、 操作スイッチ表示部を含む表示情報が表示される情報表示画面と、 該情報表示画面よりも操作者に近い位置に間隔を空けて配置された透明なタッチ操作面と、 該タッチ操作面における、上記情報表示画面に表示された操作スイッチ表示部に対応する部分がタッチされたときに、該スイッチ表示部に対応する信号を出力する信号出力手段と、 操作者の手の操作動作を検出する操作動作検出手段と、操作者の手のタッチ操作面への距離を検出する距離検出手段と、 該検出手段で操作者の操作動作が検出されたときに、表示情報の表示形態を変更する表示形態変更手段が備えられており、 第1?第6の赤外線センサ21?26のうち、3個がフレーム部材4aの右辺部に沿って略等間隔に配置され、残りの3個がフレーム部材4aの下辺部に沿って略等間隔に配置され、コントロールユニット30は、フレーム部材4aの右辺部に設けられた第1?第3の赤外線センサ21?23のうちの最も大きな電圧を出力している赤外線センサと、フレーム部材4aの下辺部に設けられた第4?第6の赤外線センサ24?26のうちの最も大きな電圧を出力している赤外線センサとの組合せに基づいて、操作者の指が、タッチ操作面のゾーンZ1?Z9のうちのどのゾーンに位置するかを判定し、そして、コントロールユニット30により、上記複数の赤外線センサ21?26の出力電圧(電流)値のうち最も大きな赤外線センサの出力電圧(電流)値に基づいて、操作者の指先のタッチパネル12前面に対する距離を検出するものであり、 該表示形態変更手段は、該距離検出手段で検出された距離が小さくなるにつれて、順次、予め設定された操作エリアの中で確定度が高いエリアを特定していくように、確定度の低いエリアを減少させていくもので、 例えば、情報を検索する際の文字の入力画面において、複数の操作スイッチ表示部として、ボタン画像が表示され、 さらに「み」という文字を入力しようとして、操作者の指がタッチパネル12の前面におけるほぼ中央部に接近してくると(タッチパネル12と操作者の手との距離が小さくなってくると)、まず、表示情報のうちの操作確率の高い(確定度の高い)中央部近傍が拡大されるものである、 当該車両用情報表示装置。」 B.同じく原査定の拒絶理由で引用した特開2006-31499号公報(平成18年2月2日出願公開。以下、「引用文献2」という。)には図面とともに以下の事項が記載されている。 i.「次に、図3を参照しながら、本実施形態における情報入力表示装置の拡大表示の表示例を説明する。ユーザが選択アイコン50aに指を近づけると、制御装置4は、赤外線スイッチ3によりアイコン選択物体の接近を検出し、表示画面10の画面表示を、検出されたアイコン選択物体の位置近傍の選択アイコン50aを拡大表示する拡大表示画面に切り換える。拡大表示画面で拡大する範囲は任意に設定できるが、図3(b)に示す例では、指を近づけた選択アイコン「て」を中心として1つ隣の選択アイコン50aまで拡大表示している。」(段落【0024】の記載。) (3)対比・判断 補正後の発明と引用発明とを対比する。 (あ)引用発明の「情報表示画面」と「情報表示画面よりも操作者に近い位置に間隔を空けて配置された透明なタッチ操作面」とからなる構成は、補正後の発明の「操作部とディスプレイとが物理的に離れた位置に配置されたタッチパネル装置」に相当するといえる。 (い)引用発明は「該タッチ操作面における、上記情報表示画面に表示された操作スイッチ表示部に対応する部分がタッチされたときに、該スイッチ表示部に対応する信号を出力」しており、情報表示画面とタッチ操作面は、その領域が位置的に対応している。 (う)引用発明の「距離検出手段」は、表示領域に対応した「タッチ操作面のゾーンZ1?Z9のうちのどのゾーンに位置するかを判定し」、「タッチパネル12前面に対する距離を検出」しており、補正後の発明の「複数に分割された前記ディスプレイ上の表示領域における一の部分領域に対応した前記操作部の領域に接近する物体を検出する物体接近検出手段」に相当している。 (え)引用発明の「表示形態変更手段」は、「該距離検出手段で検出された距離が小さくなるにつれて、順次、予め設定された操作エリアの中で確定度が高いエリアを特定していくように、確定度の低いエリアを減少させていくもので、 例えば、情報を検索する際の文字の入力画面において、 さらに「み」という文字を入力しようとして、操作者の指がタッチパネル12の前面におけるほぼ中央部に接近してくると(タッチパネル12と操作者の手との距離が小さくなってくると)、まず、表示情報のうちの操作確率の高い(確定度の高い)中央部近傍が拡大されるもの」であり、「一の部分領域を拡大表示する」点で、補正後の発明の「表示制御手段」と共通している。 したがって、両者は以下の一致点と相違点とを有する。 〈一致点〉 「操作部とディスプレイとが物理的に離れた位置に配置されたタッチパネル装置であって、 複数に分割された前記ディスプレイ上の表示領域における一の部分領域に対応した前記操作部の領域に接近する物体を検出する物体接近検出手段と、 該物体接近検出手段により前記表示領域における一の部分領域に対応した前記操作部の領域に前記物体が接近したことを検出した場合に、前記一の部分領域を拡大表示する表示制御手段と、 を備えたタッチパネル装置。」 〈相違点1〉 拡大表示が、補正後の発明では、「一の部分領域が全画面表示となるよう」拡大表示するのに対し、引用発明では、拡大表示するものの「全画面表示」ではない点。 〈相違点2〉 拡大表示される一の部分領域は、補正後の発明では、「複数のボタン画像を含み、該拡大表示される一の部分領域に含まれるボタン画像の数及び大きさは、予め設定されている」ものであるのに対し、引用発明では、複数のボタン画像を含んだ文字の入力画面が表示されるものの、一の部分領域に含まれるボタン画像の数及び大きさは、予め設定されているかどうか不明である点。 相違点につき検討する。 〈相違点1について〉 拡大表示の対象範囲及び拡大する大きさをどの程度のものとするかは、視認性、操作性等を勘案して、表示される画面の大きさ、ボタンの数や表示密度、また、操作環境等に応じて適宜に設定されるべきものであり、このことは、前記引用文献2の「i」に記載されているように、明らかな事項である。 また、拡大表示の一例としての「全画面表示」自体も、本願出願前に慣用された技術(例えば、特開2006-134184号公報(平成18年5月25日出願公開)の図5参照。)である。 したがって、引用発明において、拡大表示として、「一の部分領域が全画面表示となるよう」拡大表示することを採用し、相違点1の構成とすることは、当業者が容易になし得るものである。 〈相違点2について〉 一般に、情報処理システムの画面設計において、画面にボタン画像等を配置する際に、ボタン画像の数及び大きさ等を、視認性、操作性等を考慮し、設定することは、普通に行われていることであり、引用発明における画面設計においても、当然行われる事項である。したがって、引用発明において、 「一の部分領域に含まれるボタン画像の数及び大きさは、予め設定」するようにして、相違点2に係る構成とすることに、格別の点はない。 また、補正後の発明の構成を採用することによる作用効果も、引用発明及び慣用技術を採用して得られる構成による作用効果からみて格別のものであるともいえない。 以上のとおり、補正後の発明は引用発明及び慣用技術に基づいて当業者が容易に発明できた発明であるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 4.結語 したがって、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3.本願発明について 1.本願発明 平成23年10月12日付けの手続補正を上記のとおり却下したので、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成23年3月1日付けの手続補正書により補正された明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項6に記載された以下のとおりのものと認める。 「操作部とディスプレイとが物理的に離れた位置に配置されたタッチパネル装置であって、 複数に分割された前記ディスプレイ上の表示領域における一の部分領域に対応した前記操作部の領域に接近する物体を検出する物体接近検出手段と、 該物体接近検出手段により前記表示領域における一の部分領域に対応した前記操作部の領域に前記物体が接近したことを検出した場合に、前記一の部分領域を拡大表示する表示制御手段と、を備え、 拡大表示される一の部分領域は、複数のボタン画像を含み、該拡大表示される一の部分領域に含まれるボタン画像の数及び大きさは、予め設定されている、 ことを特徴とするタッチパネル装置。」 2.引用発明等 引用発明は、上記「第2.補正却下の決定」の項中の「3.独立特許要件について」の項中の「(2)引用発明等」の項に示したとおりである。 3.対比・判断 そこで、本願発明と引用発明とを対比するに、本願発明は上記補正後の発明から当該補正に係る限定を省いたものである。 そうすると、本願発明の構成に当該補正に係る限定を付加した補正後の発明が、上記「第2.補正却下の決定」の項中の「3.独立特許要件について」の項で検討したとおり、引用発明及び慣用技術に基づいて当業者が容易に発明できた発明であるから、本願発明も同様の理由により、当業者が容易に発明できた発明である。 4.むすび 以上のとおり、本願発明は、引用発明及び慣用技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができた発明であるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2012-08-08 |
結審通知日 | 2012-08-14 |
審決日 | 2012-08-27 |
出願番号 | 特願2006-180170(P2006-180170) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
Z
(G06F)
P 1 8・ 575- Z (G06F) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 岩橋 龍太郎 |
特許庁審判長 |
水野 恵雄 |
特許庁審判官 |
稲葉 和生 甲斐 哲雄 |
発明の名称 | タッチパネル装置 |
代理人 | 伊東 忠彦 |