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審決分類 |
審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 特許、登録しない。 G09G 審判 査定不服 特17条の2、3項新規事項追加の補正 特許、登録しない。 G09G |
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管理番号 | 1269203 |
審判番号 | 不服2011-7940 |
総通号数 | 159 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2013-03-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2011-04-14 |
確定日 | 2013-01-23 |
事件の表示 | 特願2007-110863「有機電界発光表示装置及びその駆動方法」拒絶査定不服審判事件〔平成20年 9月11日出願公開、特開2008-209881〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 手続の経緯・原査定の拒絶の理由 本願は、平成19年4月19日(パリ条約による優先権主張 2007年2月23日 大韓民国)の出願であって、特許請求の範囲について、平成22年11月2日付けで補正がなされ(以下、「補正1」という。)、平成22年12月7日付け(送達:同年同月14日)で拒絶査定がなされ、これに対し、平成23年4月14日に拒絶査定不服審判が請求されると同時に明細書及び特許請求の範囲についての手続補正(以下、「本件補正」という。)がなされたものである。 その後、平成23年10月19日付けで当審より審尋をしたところ、請求人より、平成24年1月23日付け回答書の提出があった。 そして、原査定の拒絶の理由は、本願の発明の詳細な説明は、当業者が請求項1等に係る発明を実施することができる程度に明確かつ十分に記載されたものでないから、本件出願は特許法第36条第4項第1号の要件を満たしていないというものである。 第2 本件補正についての補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 本件補正を却下する。 [理由] 1.本件補正の内容 本件補正は、特許請求の範囲及び明細書を、次のとおりに補正するものである。 (1)特許請求の範囲 (本件補正前) 「【請求項1】 走査線及びデータ線に連結された多数の画素を含む画素部と、 前記走査線に走査信号を供給する走査駆動部と、 前記データ線にデータ信号を供給するデータ駆動部と、 外光の強度に対応する光感知信号を生成する光センサと、 前記光感知信号と予め設定された基準値とを比較して少なくとも3つのモードのうちの何れか1つを選択する選択信号を生成し、前記選択信号に対応して入力映像データ又は前記入力映像データを変更した変更データを格納するデータ変換部とを備え、 前記データ駆動部は前記データ変換部に格納された前記入力映像データ又は前記変更データに対応して前記データ信号を生成し、 前記データ変換部は、 前記光感知信号と予め設定された基準値とを比較して少なくとも3つのモードのうちの何れか1つを選択する選択信号を出力する比較部と、 前記選択信号に対応して前記入力映像データを変更するか否かを決定する制御部と、 前記制御部から転送される前記入力映像データに対応して画素彩度データを生成する第1演算部と、 前記画素彩度データと前記選択信号に対応して変更データを抽出する第2演算部と、 前記制御部から転送される前記入力映像データ、又は前記第2演算部から供給される前記変更データを格納するメモリと 基準ルックアップテーブル部とを含み、 前記第2演算部は、前記基準ルックアップテーブル部を参照して前記変更データを抽出することを特徴とする有機電界発光表示装置。 【請求項2】?【請求項8】・・・略・・・ 【請求項9】 外光の強度に対応して少なくとも3つのモードのうちの何れか1つを選択する選択信号 を生成する段階と、 前記選択信号に対応して入力映像データを変更するか否かを決定する段階と、 前記入力映像データの変更が決定されれば、前記選択信号に対応して前記入力映像デー タの彩度及び輝度のうち少なくとも1つを変更した変更データを抽出する段階と、 前記変更データを格納する段階と、 前記変更データに対応してデータ信号を生成する段階とを含み、 前記変更データを抽出する段階は、 前記入力映像データから画素彩度データを生成する段階と、 前記画素彩度データと前記選択信号に対応して基準ルックアップテーブル部から変更デ ータを抽出する段階とを含むことを特徴とする有機電界発光表示装置の駆動方法。 【請求項10】?【請求項14】・・・略・・・」 (本件補正後) 「【請求項1】 走査線及びデータ線に連結された多数の画素を含む画素部と、 前記走査線に走査信号を供給する走査駆動部と、 前記データ線にデータ信号を供給するデータ駆動部と、 外光の強度に対応する光感知信号を生成する光センサと、 前記光感知信号と予め設定された基準値とを比較して少なくとも3つのモードのうちの何れか1つを選択する選択信号を生成し、前記選択信号に対応して入力映像データ又は前記入力映像データを変更した変更データを格納するデータ変換部とを備え、 前記データ駆動部は前記データ変換部に格納された前記入力映像データ又は前記変更データに対応して前記データ信号を生成し、 前記データ変換部は、 前記光感知信号と予め設定された基準値とを比較して少なくとも3つのモードのうちの何れか1つを選択する選択信号を出力する比較部と、 前記選択信号に対応して前記入力映像データを変更するか否かを決定する制御部と、 前記制御部から転送される前記入力映像データに対応して画素彩度データを生成する第1演算部と、 前記入力映像データ、前記画素彩度データ、及び前記選択信号に対応して変更データを抽出する第2演算部と、 前記制御部から転送される前記入力映像データ、又は前記第2演算部から供給される前記変更データを格納するメモリと 基準ルックアップテーブル部とを含み、 前記第2演算部は、前記基準ルックアップテーブル部を参照して前記変更データを抽出することを特徴とする有機電界発光表示装置。 【請求項2】?【請求項8】・・・略・・・ 【請求項9】 外光の強度に対応して少なくとも3つのモードのうちの何れか1つを選択する選択信号を生成する段階と、 前記選択信号に対応して入力映像データを変更するか否かを決定する段階と、 前記入力映像データの変更が決定されれば、前記選択信号に対応して前記入力映像データの彩度及び輝度のうち少なくとも1つを変更した変更データを抽出する段階と、 前記変更データを格納する段階と、 前記変更データに対応してデータ信号を生成する段階とを含み、 前記変更データを抽出する段階は、 前記入力映像データから画素彩度データを生成する段階と、 前記入力画像データ、前記画素彩度データ、及び前記選択信号に対応して基準ルックアップテーブル部から変更データを抽出する段階とを含むことを特徴とする有機電界発光表示装置の駆動方法。 【請求項10】?【請求項14】・・・略・・・」(下線は、補正箇所。) (2)明細書 (補正前) 「・・・略・・・ 【0046】第2演算部440は、第1演算部430及び制御部420からそれぞれ供給された画素彩度データSoutと選択信号Sselに対応して基準ルックアップテーブル部445から変更データR’G’B’Dataを抽出し、それをメモリ450に格納する。 ・・・略・・・」 (補正後) 「・・・略・・・ 【0046】第2演算部440は、入力映像データRGB Dataを元に、第1演算部430及び制御部420からそれぞれ供給された画素彩度データSoutと選択信号Sselに対応して基準ルックアップテーブル部445から変更データR’G’B’Dataを抽出し、それをメモリ450に格納する。 ・・・略・・・」(下線は、補正箇所。) (3)本件補正は、特許請求の範囲の請求項1について、本件補正前の「前記画素彩度データと前記選択信号に対応して変更データを抽出する第2演算部」を、本件補正後の「前記入力映像データ、前記画素彩度データ、及び前記選択信号に対応して変更データを抽出する第2演算部」に補正するものであって、すなわち、本件補正前には、「画素彩度データ」と「選択信号」に対応して変更データを抽出するとされていた第2演算部において、さらに「入力映像データ」を用いて、対応する変更データを抽出するものに補正しようとするものである。 本件補正は、さらに、特許請求の範囲の請求項9について、請求項1と同様に補正するものである。 加えて、本件補正は、前記特許請求の範囲の補正箇所に対応する明細書の箇所である段落【0046】について、補正前の「第2演算部440は、第1演算部430及び制御部420からそれぞれ供給された画素彩度データSoutと選択信号Sselに対応して基準ルックアップテーブル部445から変更データR’G’B’Dataを抽出し、それをメモリ450に格納する。」を、補正後の「第2演算部440は、入力映像データRGB Dataを元に、第1演算部430及び制御部420からそれぞれ供給された画素彩度データSoutと選択信号Sselに対応して基準ルックアップテーブル部445から変更データR’G’B’Dataを抽出し、それをメモリ450に格納する。」に補正しようとするものである。 2.補正内容の検討 本件補正が、特許法第17条の2第3項に適合するかについて検討する。 本願の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲及び図面(以下、「当初明細書等」という。)には、「第2演算部」への入力について、又は「第2演算部」が変更データを抽出することについて、以下のような記載がある。 ア 「【請求項2】 ・・・前記画素彩度データと前記選択信号に対応して変更データを抽出する第2演算部と・・・ ・・・ 【請求項4】 前記制御部は、前記選択信号のうち外光の強度が最も弱い場合に該当する選択信号が供給される場合を除いた場合には、前記入力映像データを前記第1演算部に転送し、前記選択信号を前記第2演算部に転送することを特徴とする請求項2に記載の有機電界発光表示装置。 ・・・ 【請求項8】 前記第2演算部は、前記画素彩度データと前記選択信号に対応して前記第1彩度及び輝度ルックアップテーブルと第2彩度及び輝度ルックアップテーブルのうちの何れか1つを選択し、選択されたルックアップテーブルから前記変更データを抽出することを特徴とする請求項7に記載の有機電界発光表示装置。 【請求項9】 前記第2演算部は、前記基準ルックアップテーブル部に格納されない前記画素彩度データが入力されれば、前記基準ルックアップテーブル部に格納された値のうち前記画素彩度 データと隣接する2つの値の間を線形補間して前記変更データを抽出することを特徴とする請求項8に記載の有機電界発光表示装置。」 イ 「【0008】 好ましくは、前記データ変換部は、前記光感知信号と予め設定された基準値とを比較して少なくとも3つのモードのうちの何れか1つを選択する選択信号を出力する比較部と、前記選択信号に対応して前記入力映像データを変更するか否かを決定する制御部と、前記制御部から転送される前記入力映像データに対応して画素彩度データを生成する第1演算部と、前記画素彩度データと前記選択信号に対応して変更データを抽出する第2演算部と、前記制御部から転送される前記入力映像データ、又は前記第2演算部から供給される前記変更データを格納するメモリとを含む。前記制御部は、前記選択信号のうち外光の強度が最も弱い場合に該当する選択信号が供給されれば、前記入力映像データを前記メモリに格納する。前記制御部は、前記選択信号のうち外光の強度が最も弱い場合に該当する選択信号が供給される場合を除いた場合には、前記入力映像データを前記第1演算部に転送し、前記選択信号を前記第2演算部に転送する。前記第1演算部により参照される彩度変更マトリクスが更に含まれる。前記第1演算部は前記入力映像データに含まれた副画素別入力データと前記彩度変更マトリクスを演算して副画素別目標彩度データを算出し、それを用いて前記画素彩度データを生成する。前記第2演算部により参照され、第1彩度及び輝度ルックアップテーブルと、第2彩度及び輝度ルックアップテーブルを含む基準ルックアップテーブル部が更に含まれる。前記第2演算部は前記画素彩度データと前記選択信号に対応して前記第1彩度及び輝度ルックアップテーブルと第2彩度及び輝度ルックアップテーブルのうちの何れか1つを選択し、選択されたルックアップテーブルから前記変更データを抽出する。前記第2演算部は前記基準ルックアップテーブル部に格納されない前記画素彩度データが入力されれば、前記基準ルックアップテーブル部に格納された値のうち前記画素彩度データと隣接する2つの値の間を線形補間して前記変更データを抽出する。」 ウ 「【0045】 このような第1演算部430で生成された画素彩度データSoutは、第2演算部440に供給される。 【0046】 第2演算部440は、第1演算部430及び制御部420からそれぞれ供給された画素彩度データSoutと選択信号Sselに対応して基準ルックアップテーブル部445から変更データR’G’B’Dataを抽出し、それをメモリ450に格納する。 【0047】 より具体的には、第2演算部440は選択信号Sselに対応して基準ルックアップテーブル部445に含まれた第1彩度及び輝度ルックアップテーブルLUTと第2彩度及び輝度ルックアップテーブルの何れか1つを選択する。 【0048】 そして、第2演算部440は、選択されたルックアップテーブルから画素彩度データSoutに対応する彩度及び輝度値を有する変更データR’G’B’Dataを抽出する。 【0049】 ここで、彩度ルックアップテーブル及び輝度ルックアップテーブルとは、それぞれ画素彩度データSoutに対応する彩度変更値及び輝度変更値を抽出するのに参照されるテーブルを意味する。 【0050】 このとき、第1彩度及び輝度ルックアップテーブルと第2彩度及び輝度ルックアップテーブルは、同一な画素彩度データSoutに対応して互いに異なる彩度及び/又は輝度値を格納できる。例えば、第2モードを選択する選択信号Sselにより選択された第1彩度及び輝度ルックアップテーブルは、第3モードを選択する選択信号Sselにより選択された第2彩度及び輝度ルックアップテーブルよりもその彩度及び/又は輝度値が低く設定され得る。 【0051】 一方、基準ルックアップテーブル部445に格納されない画素彩度データSoutが入力される場合、第2演算部440は基準ルックアップテーブル部445に格納された値のうち、画素彩度データSoutと隣接する2つの値を参照して変更データR’G’B’D ataを抽出できる。例えば、第2演算部440は入力される画素彩度データSoutよりも小さな値のうち最大値と、画素彩度データSoutよりも大きい値のうち最小値に対応する変更値の間を線形補間することで、変更データR’G’B’Dataを抽出できる。」 エ 「【0067】 そして、それ以外の場合、即ち、第2又は第3モードを選択する選択信号Sselが制御部420に入力されれば、制御部420は自分に供給される入力映像データRGB Dataを第1演算部430に転送する一方、入力を受けた選択信号Sselを第2演算部440に転送する。 【0068】 すると、第1演算部430は入力映像データRGB Dataと彩度変更マトリクス435を演算して副画素別目標彩度データRs、Gs、Bsを算出し、それに対応する画素彩度データSoutを生成して第2演算部440に供給する。 【0069】 その後、第2演算部440は選択信号Ssel及び画素彩度データSoutに対応して、入力映像データRGB Dataの彩度及び/又は輝度が変更された変更データR’G’B’Dataを基準ルックアップテーブル部445から抽出してメモリ450に格納する。 【0070】 より具体的には、第2演算部440は選択信号Sselに対応して基準ルックアップテーブル部445に格納された少なくとも2つの彩度及び輝度ルックアップテーブルのうちのそれぞれ何れか1つを選択し、選択されたルックアップテーブルから変更データR’G’B’Dataを抽出する。 【0071】 このとき、第1演算部430から供給された画素彩度データSoutに対応する変更データR’G’B’Dataが基準ルックアップテーブル部445に格納されていない場合、第2演算部440は線形補間によって画素彩度データSoutに対応する変更データR’G’B’Dataを抽出してメモリ450に格納する。」 オ 【図2】の記載事項から、「第2演算部440」には、「第1演算部430」からの「Sout」と「制御部420」からの「Ssel」のみが入力され、「基準ルックアップテーブル部」を参照して「R’G’B’Data」を出力していることが見て取れる。 これら、いずれの記載箇所においても、「第2演算部(440)」へ入力される信号は、「画素彩度データ(Sout)」と「選択信号(Ssel)」のみであり、「第2演算部(440)」が変更データを抽出する際、すなわち、ルックアップテーブルを参照する際に用いるデータも、「画素彩度データ(Sout)」と「選択信号(Ssel)」のみである。 また、上記以外の記載箇所においても、「第2演算部」が「入力映像データ」に対応して変更データを抽出することを示唆する記載も、「第2演算部」に「入力映像データ」を入力することを示唆する記載もされておらず、当初明細書等全体から総合的にみても、「第2演算部」が「入力映像データ」にも対応して変更データを抽出することが、当業者にとって自明であったとも認められない。 この点に関して、請求人は、審判請求の理由において、「2.補正の根拠の明示」として、請求項1についての補正は、当初明細書等の段落【0021】、【0027】、【0069】及び図1の記載に基づく旨説明している。 しかしながら、当初明細書等の段落【0021】及び【0027】の「入力映像データRGB Dataを変更した変更データR’G’B’Data」との記載並びに段落【0069】の「第2演算部440は選択信号Ssel及び画素彩度データSoutに対応して、入力映像データRGB Dataの彩度及び/又は輝度が変更された変更データR’G’B’Dataを基準ルックアップテーブル部445から抽出して・・・」との記載は、それぞれ、「変更データR’G’B’Data」が、「入力映像データRGB Data」を変更した値を持つものであることを説明しているに過ぎず、「第2演算部」において、「入力映像データRGB Data」に対応して変更データを抽出することの根拠となる記載であるとは認められない。 また、当初明細書等の図1の記載によっても、「第2演算部」において、「入力映像データRGB Data」に対応して変更データを抽出することは読み取れない。 さらに、請求人は、平成24年1月23日付けの回答書において、本願の発明において「変更データR’G’B’Data」が、まったく新しく作り出されるものではなく、「入力映像データRGB Data」を変更して生成されることは明らかであるから、「第2演算部」が「入力映像データ」を用いることは、「前提事項として明白である」旨の主張をしている。 しかしながら、「変更データR’G’B’Data」が、まったく新しく作り出されるものではないからといって、必ずしも、すべてルックアップテーブルを参照して抽出する必要はなく、データ量等を考慮すれば、むしろ、入力映像データRGB Dataからの変更値(変動分)のみを画素彩度データSoutに基づいてルックアップテーブルから抽出し、入力映像データRGB Dataに加算するような演算を採用する方が合理的であるともいえる。 してみると、「変更データR’G’B’Data」が、まったく新しく作り出されるものではないことが明らかであるからといって、請求項1について、「前記入力映像データ・・・に対応して変更データを抽出する」と補正することが自明であることの根拠となるものではない。 このように、本件補正は、「第2演算部」が、画素彩度データや選択信号だけでなく、「入力映像データ」にも対応して変更データを抽出するという、当初明細書等に記載した事項を総合して導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものである。 3.補正却下の決定についてのむすび よって、本件補正は、当初明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであるとは認められず、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものであるから、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明及び発明の詳細な説明について 本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1ないし14に係る発明は、補正1によって補正された特許請求の範囲、明細書及び図面の記載からみて、補正1によって補正された特許請求の範囲の請求項1ないし14に記載された事項により特定されるとおりのものと認められるところ、その請求項1に係る発明は次のとおりである。 「走査線及びデータ線に連結された多数の画素を含む画素部と、 前記走査線に走査信号を供給する走査駆動部と、 前記データ線にデータ信号を供給するデータ駆動部と、 外光の強度に対応する光感知信号を生成する光センサと、 前記光感知信号と予め設定された基準値とを比較して少なくとも3つのモードのうちの何れか1つを選択する選択信号を生成し、前記選択信号に対応して入力映像データ又は前記入力映像データを変更した変更データを格納するデータ変換部とを備え、 前記データ駆動部は前記データ変換部に格納された前記入力映像データ又は前記変更データに対応して前記データ信号を生成し、 前記データ変換部は、 前記光感知信号と予め設定された基準値とを比較して少なくとも3つのモードのうちの何れか1つを選択する選択信号を出力する比較部と、 前記選択信号に対応して前記入力映像データを変更するか否かを決定する制御部と、 前記制御部から転送される前記入力映像データに対応して画素彩度データを生成する第1演算部と、 前記画素彩度データと前記選択信号に対応して変更データを抽出する第2演算部と、 前記制御部から転送される前記入力映像データ、又は前記第2演算部から供給される前記変更データを格納するメモリと 基準ルックアップテーブル部とを含み、 前記第2演算部は、前記基準ルックアップテーブル部を参照して前記変更データを抽出することを特徴とする有機電界発光表示装置。」(以下、「本願発明」という。) また、補正1は、特許請求の範囲についての補正であるから、本願の発明の詳細な説明は、本願の願書に最初に添付した明細書に記載したとおりのものである。 第4 当審の判断 本願の発明の詳細な説明が、特許法第36条第4項第1号に適合するかについて検討する。 1.第2演算部の処理及びルックアップテーブルの形式について 本願の発明の詳細な説明において、第2演算部で「変更データR’G’B’Data」を抽出することに関して、主に図1及び図2を参照しながら以下のような説明がされている。 ア 「【0021】 データ変換部400は、光センサ500から入力される光感知信号Ssensと予め設定された基準値とを比較して少なくとも3つのモードのうちの何れか1つを選択する選択信号を生成する。このようなデータ変換部400は選択信号に対応して入力映像データRGB Data、又は入力映像データRGB Dataを変更した変更データR’G’B’Dataを格納する。」 イ 「【0024】 データ変換部400に格納された変更データR’G’B’Data又は入力映像データRGB Dataはデータ駆動部300に入力される。」 ウ 「【0044】 画素彩度データSoutは、副画素別目標彩度データRs、Gs、Bsから算出されるものであって、例えば副画素別目標彩度データ値Rs、Gs、Bsのうち最大値に設定されるか、又は副画素別目標彩度データ値Rs、Gs、Bsの最大値と最小値との差に対応する所定の値に設定できる。」 エ 「【0046】 第2演算部440は、第1演算部430及び制御部420からそれぞれ供給された画素彩度データSoutと選択信号Sselに対応して基準ルックアップテーブル部445から変更データR’G’B’Dataを抽出し、それをメモリ450に格納する。 【0047】 より具体的には、第2演算部440は選択信号Sselに対応して基準ルックアップテーブル部445に含まれた第1彩度及び輝度ルックアップテーブルLUTと第2彩度及び輝度ルックアップテーブルの何れか1つを選択する。 【0048】 そして、第2演算部440は、選択されたルックアップテーブルから画素彩度データSoutに対応する彩度及び輝度値を有する変更データR’G’B’Dataを抽出する。 【0049】 ここで、彩度ルックアップテーブル及び輝度ルックアップテーブルとは、それぞれ画素彩度データSoutに対応する彩度変更値及び輝度変更値を抽出するのに参照されるテーブルを意味する。 【0050】 このとき、第1彩度及び輝度ルックアップテーブルと第2彩度及び輝度ルックアップテーブルは、同一な画素彩度データSoutに対応して互いに異なる彩度及び/又は輝度値を格納できる。例えば、第2モードを選択する選択信号Sselにより選択された第1彩度及び輝度ルックアップテーブルは、第3モードを選択する選択信号Sselにより選択された第2彩度及び輝度ルックアップテーブルよりもその彩度及び/又は輝度値が低く設定され得る。」 これらの説明によれば、第2演算部440は、選択信号Sselに基づいて基準ルックアップテーブル部445に含まれる「第1彩度及び輝度ルックアップテーブル」又は「第2彩度及び輝度ルックアップテーブル」の何れか1つを選択し、選択されたルックアップテーブルから、画素彩度データSoutに対応する(彩度及び輝度値を有する)変更データR’G’B’Dataを抽出するものであると認められる。 ここで、変更データR’G’B’Dataは、入力映像データRGB Dataを変更した値を持つデータであり、一方、画素彩度データSoutは、副画素別目標彩度データ値Rs、Gs、Bsという各階調値のうちの最大値や、あるいは、最大値と最小値との差に対応する所定の値であり、スカラー量であって、その値は、たかだかR、G、Bの階調値の最大値以下の大きさであるといえる。 してみると、スカラー量である画素彩度データSoutのみに基づいて、彩度及び輝度ルックアップテーブルから、入力映像データRGB Dataを変更した変更データR’G’B’Dataを抽出することになるが、このようなデータの抽出が、どのようして可能になるのか、また、どのようなルックアップテーブルを用意すればよいのか、当業者が本願発明を実施することができる程度に明確かつ十分に記載されているとはいえない。 2.第1演算部の処理及び画素彩度データSoutの技術的意義について 本願発明の「入力映像データ(RGB Data)に対応して画素彩度データ(Sout)を生成する第1の演算部(430)」における演算に関して、本願の発明の詳細な説明に次のような記載がされている。 ア 「【0041】 第1演算部430は彩度変更マトリクス435を参照して、制御部420から伝送された入力映像データRGB Dataに対応する画素彩度データSoutを生成する。 【0042】 例えば、第1演算部430は入力映像データRGB Dataに含まれたそれぞれの副画素別入力データRin、Gin、Binと彩度変更マトリクス435を演算して副画素別目標彩度データRs、Gs、Bsを算出し、それを用いて画素彩度データSoutを生成できる。 【0043】 ここで、副画素別目標彩度データRs、Gs、Bsは、彩度変更マトリクス435を用いて算出できる。副画素別目標彩度データRs、Gs、Bsを算出する方法については図3A?図3Dで後述する。 【0044】 画素彩度データSoutは、副画素別目標彩度データRs、Gs、Bsから算出されるものであって、例えば副画素別目標彩度データ値Rs、Gs、Bsのうち最大値に設定されるか、又は副画素別目標彩度データ値Rs、Gs、Bsの最大値と最小値との差に対応する所定の値に設定できる。」 イ 「【0053】 図3A?図3Dは、図2に示した彩度変更マトリクスを用いて第1演算部から各副画素別目標彩度データを算出する一例を示す図である。 【0054】 図3A?図3Dを参照すれば、第1演算部430は彩度変更マトリクス435、Aと入力映像データRGB Dataに含まれたそれぞれの副画素別入力データRin、Gin、Binとを積演算して副画素別目標彩度データRs、Gs、Bsを算出できる。(図3A) 【0055】 彩度変更マトリクス435、Aは、彩度の調節を決定する彩度係数kを用いて彩度を調節できるようにするマトリクスであって、予め設定された彩度係数(saturation factor、k)の値により副画素別入力データRin、Gin、Binの値を変換して各副画素別目標彩度データRs、Gs、Bsを算出するのに用いられる。 【0056】 このような彩度変更マトリクス435、Aは、画素のホワイトバランスを考慮して設定されるものであって、一般に図3Bに示すようなマトリクスが用いられる。(図3B) 【0057】 即ち、第1演算部430は、図3Bに示す彩度変更マトリクス435、Aと副画素別入力データRin、Gin、Binとを積演算して副画素別目標彩度データRs、Gs、Bsを算出することができる。 【0058】 ここで、彩度係数k値が1よりも大きければ彩度が増加し、1よりも小さければ彩度が減少する。そして、彩度係数k値が1であれば、彩度変更マトリクス435、Aは3×3の単位行列になるので、彩度は変更しない。(図3C) 【0059】 また、彩度係数k値が0であれば、図3Dに示すように、全ての副画素別目標彩度データRs、Gs、Bsはホワイトバランスの比率と同一に設定されるので、彩度のないグレー映像に変化する。(図3D)」 これらの記載によれば、画素彩度データSoutを求める演算部である第1演算部において、彩度係数kの関数である彩度変更マトリクスAを用いて副画素別目標彩度データRs、Gs、Bsを求めているが、この副画素別目標彩度データはどのような意味での目標彩度のデータであるのか、つまり、彩度変更マトリクスAは何のための演算を行うものであって、そのパラメータである彩度係数kはどのように決定されるのか、ということに関して、発明の詳細な説明において、この発明の技術的思想が把握できる程度に説明がされていないため、具体的にどのように実施をすればよいのかが当業者にとって明確かつ十分に記載されているとは認められない。 この点に関連し、段落【0056】には、「Aは、画素のホワイトバランスを考慮して設定される」と記載されているが、ホワイトバランスを考慮したものだとしても、ホワイトバランスを考慮してどのような副画素別目標彩度データRs、Gs、Bsとすべきなのかが特定されていないから、該記載によっても、A及びAを定める彩度係数kをどのように設定するのかが明らかとなるものでもない。 また、そのような副画素別目標彩度データRs、Gs、Bsを用いて生成される画素彩度データSoutが何を表す値であって、該画素彩度データSoutがどのような値の場合にどのように入力映像データRGB Dataを変更すべきであるのか、その実施のための具体的な設計方針や基本的な設計思想を示すような記載もされておらず、画素彩度データSoutに対して、どのような値を対応付けたルックアップテーブルを用意すればよいのかが不明である。 したがって、本願の発明の詳細な説明は、入力映像データRGB Dataに対応する画素彩度データSoutを生成する第1演算部430において、いかにして画素彩度データSoutを生成し、その画素彩度データSoutがどのような技術的意義を有するのか、また、前記画素彩度データSoutに対応して、入力映像データRGB Dataをどのように変更すべきであるのか、について説明されておらず不明であるから、「周辺環境に対応して視認性を向上させることができる」ような有機電界発光表示装置の発明である本願発明を実施することができる程度に明確かつ十分に記載されているとは認められない。 3.その他、発明の詳細な説明の全体に亘る記載の不備について 上記1.及び2.で説示した点に加えて、本願の発明の詳細な説明は、入力映像データRGB Dataに対してどのような変更が加えられるのか、画素彩度データSoutと変更値との関係はどのように与えられるのか、また、各画素に対する変更なのか又は映像全体に対する変更なのか、どのような演算によって変更が加えられるのか、など多岐に亘り、本願発明の裏付けをなす基本的構成に係る具体的技術手段についての記載を欠くものである。 4.まとめ 以上のとおり、本願の発明の詳細な説明は、当業者が本願発明を実施することができる程度に明確かつ十分に記載されているとはいえない。 また、本願の発明の詳細な説明は、請求項9に係る発明についても同様に、当業者がその実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載されているとはいえない。 第5 予備的検討 本件補正は、上記「第2 本件補正についての補正却下の決定」のとおり、却下すべきものであるが、仮に、本件補正を受け入れたとした場合について、本件補正後の発明の詳細な説明が、特許法第36条第4項第1号に適合するかについて予備的に検討する。 1.第2演算部の処理及びルックアップテーブルの形式について (1)本件補正後の請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明」という。)における、「前記入力映像データ、前記画素彩度データ、及び前記選択信号に対応して変更データを抽出する第2演算部」との発明特定事項に関して、本件補正後の発明の詳細な説明の段落【0046】には、「第2演算部440は、入力映像データRGB Dataを元に、第1演算部430及び制御部420からそれぞれ供給された画素彩度データSoutと選択信号Sselに対応して基準ルックアップテーブル部445から変更データR’G’B’Dataを抽出」すると記載されており、段落【0047】ないし【0049】には、 「【0047】 より具体的には、第2演算部440は選択信号Sselに対応して基準ルックアップテーブル部445に含まれた第1彩度及び輝度ルックアップテーブルLUTと第2彩度及び輝度ルックアップテーブルの何れか1つを選択する。 【0048】 そして、第2演算部440は、選択されたルックアップテーブルから画素彩度データSoutに対応する彩度及び輝度値を有する変更データR’G’B’Dataを抽出する。 【0049】 ここで、彩度ルックアップテーブル及び輝度ルックアップテーブルとは、それぞれ画素彩度データSoutに対応する彩度変更値及び輝度変更値を抽出するのに参照されるテーブルを意味する。」 と記載されている。 これらの記載からは、選択信号Sselに対応して彩度及び輝度ルックアップテーブルを選択することまでは把握できるものの、当該ルックアップテーブルがどのような形式のものであって、選択されたルックアップテーブルに対して「入力映像データRGB Data」を元に「画素彩度データSout」に対応して「変更データR’G’B’Data」を抽出するとはいかなる処理であるのかが、依然として不明である。 (2)前記ルックアップテーブルがどのような形式であるのか、上記(1)に示したとおり不明確であるので、この点に関して、審判請求の理由及び平成24年1月23日付け回答書に記載された説明を参酌して検討を進める。 前記ルックアップテーブルに関して、審判請求の理由の「3.特許されるべき理由」において、「・・・そこで、出願人は、以下の主張を行います。・・・使用される「基準ルックアップテーブル部」のルックアップテーブルが、「入力映像データRGB Data」と「画素彩度データSout」とのマトリクスによって構成されるということも、当業者には明白になる・・・」と説明され、前記回答書においては、「また、今回の前置報告書において・・・選択された「彩度LUT」と「輝度LUT」に対して「入力映像データRGB Data」、「画素彩度データSout」をどのように用いて「変更データR’G’B’Data」を抽出するのかについて依然として明確でない、との指摘」に対して、「テーブルの各セルが「変更データ(入力映像データを変更したデータ)」であり、行及び列の一方が「画素彩度データ(変更の度合いを決定付けるデータ)」であるということが読み取れますので、行及び列の残りの一方が「入力映像データ」であることは明白」であると説明されている。 これらの記載からみて、本願補正発明におけるルックアップテーブルは、テーブルの各セルの中身が「変更データR’G’B’Data」であり、行及び列の一方が「画素彩度データSout」であり、行及び列の残りの一方が「入力映像データRGB Data」であるようなルックアップテーブル(以下、「請求人の主張するルックアップテーブル」という。)であると解される。 そうしてみると、請求人の主張するルックアップテーブルによれば、1つのルックアップテーブルによって、「画素彩度データSout」及び「入力映像データRGB Data」に対応する「変更データR’G’B’Data」が抽出可能であると認められるところ、段落【0049】に記載された、「彩度ルックアップテーブル及び輝度ルックアップテーブル」及び図2に記載された「第1彩度LUT」、「第1輝度LUT」、「第2彩度LUT」、及び「第2輝度LUT」が、それぞれどのように構成されるのか不明なものとなる。 仮に、請求人の主張するルックアップテーブルを2つ用いて、彩度及び輝度のそれぞれに対応するルックアップテーブルを用意したとすると、各ルックアップテーブルからそれぞれ「変更データR’G’B’Data」が抽出されることになるが、それらの「変更データR’G’B’Data」から最終的に出力すべき「変更データR’G’B’Data」をどのように求めるのか不明である。 したがって、請求人の主張を参酌しても、どのようなルックアップテーブルを用意すればよいのか依然として不明である。 (3)また、請求人の主張するルックアップテーブルを実現しようとすると、例えば、R、G、Bの各色が256階調(各8bit)の場合を考えると、画素彩度データSoutも0?255の値を取り得るから、256^(3)×256(=約43億)個の要素(セル)を持つマトリクスとなり、各セルに変更データR’G’B’Dataが3byte(各色1byte=8bit)で格納されているとすると、約12Gbyteもの容量になるが、これをルックアップテーブルとして持つことは、技術常識に照らして、現実的とは言い難い。 これに対しては、段落【0051】及び【0071】に記載されているように、データの間引きと線形補間を行うことによってルックアップテーブルの容量を削減しようとすることも考えられるが、その場合には、4次元(R,G,B,Sout)の要素についての線形補間をリアルタイムで行う必要があると考えられるから、やはり現実的とは言い難い。 よって、本件補正後の発明の詳細な説明は、当業者が本願補正発明を実施できる程度に明確かつ十分に記載されているとは認められない。 2.第1演算部の処理及び画素彩度データSoutの技術的意義について 上記「第4 当審の判断」の「2.第1演算部の処理及び画素彩度データSoutの技術的意義について」で説示した点に関しては、本件補正を受け入れたとしても不明であるから、この点でも、本件補正後の発明の詳細な説明は、当業者が本願補正発明を実施できる程度に明確かつ十分に記載されているとは認められない。 3.その他、発明の詳細な説明の全体に亘る記載の不備について 上記「第4 当審の判断」の「3.その他、発明の詳細な説明の全体に亘る記載の不備について」で説示した点に関しても、本件補正を受け入れたとしても不明であるから、この点でも、本件補正後の発明の詳細な説明は、当業者が本願補正発明を実施できる程度に明確かつ十分に記載されているとは認められない。 4.予備的検討のまとめ 以上のとおりであるから、本件補正を受け入れたとしても、本願の発明の詳細な説明は、当業者が本願発明を実施することができる程度に明確かつ十分に記載されているとはいえない。 また、請求項9に係る発明についても同様に、本件補正後の本願の発明の詳細な説明は、当業者がその実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載されているとはいえない。 第6 むすび 以上のとおり、本願の発明の詳細な説明は、当業者が請求項1及び9に係る発明を実施することができる程度に明確かつ十分に記載されたものでないから、本件出願は特許法第36条第4項第1号の要件を満たしておらず、拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2012-08-16 |
結審通知日 | 2012-08-21 |
審決日 | 2012-09-11 |
出願番号 | 特願2007-110863(P2007-110863) |
審決分類 |
P
1
8・
536-
Z
(G09G)
P 1 8・ 561- Z (G09G) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 樫本 剛、福村 拓 |
特許庁審判長 |
飯野 茂 |
特許庁審判官 |
山川 雅也 ▲高▼木 真顕 |
発明の名称 | 有機電界発光表示装置及びその駆動方法 |
代理人 | 村山 靖彦 |
代理人 | 渡邊 隆 |
代理人 | 佐伯 義文 |