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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 C21D |
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管理番号 | 1272292 |
審判番号 | 不服2012-5037 |
総通号数 | 161 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2013-05-31 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2012-03-16 |
確定日 | 2013-04-04 |
事件の表示 | 特願2008-249543「冷延鋼板の製造方法」拒絶査定不服審判事件〔平成22年 4月 8日出願公開、特開2010- 77512〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、平成20年9月29日の出願であって、平成23年10月21日付けで拒絶理由が通知され、平成24年1月13日付けで拒絶査定がされ、これに対し、同年3月16日に拒絶査定不服審判が請求され、当審で平成24年11月7日付けで拒絶理由が通知され、これに対し、平成25年1月10日付けで手続補正がなされたものである。 第2 本願発明について 本願の請求項1に係る発明は、平成25年1月10日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。 「【請求項1】 下記工程(A)?(D)を備えることを特徴とする冷延鋼板の製造方法: (A)質量%で、C:0.010%未満、Si:1.5%以下、Mn:2.0%以下、P:0.10%以下、S:0.010%以下、Al:0.0005?0.10%、N:0.0060%以下、Ti:0.001?0.10%およびNb:0.001?0.10%を含有するとともに下記式(1)式を満足し、残部Feおよび不純物からなる化学組成を有する鋼塊または鋼片に、(Ar_(3)点-30℃)以上で圧延を完了する熱間圧延を施し、熱間圧延完了後0.40秒間以内に400℃/秒以上の平均冷却速度で750℃まで冷却し、400℃以上640℃未満の温度域で巻き取って熱延鋼板とする熱間圧延工程; (B)前記熱延鋼板に酸洗を施して酸洗鋼板とする酸洗工程; (C)板厚が2.8mm以上である前記酸洗鋼板に圧下率:60?95%の冷間圧延を施して冷延鋼板とする冷間圧延工程;および (D)前記冷延鋼板に750?880℃の温度域で焼鈍を施す焼鈍工程。 (C/12+N/14+S/32)/(Ti/48+Nb/93)≦1.4 (1) ここで、式中の元素記号は各元素の鋼中における含有量(単位:質量%)を示す。」 (以下、本願の請求項1に係る発明を「本願発明」という。) 第3 当審の拒絶理由の概要 本願発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 記 刊行物1:特開2001-316727号公報 刊行物2:特開2000-239786号公報 刊行物3:特開昭61-276930号公報 刊行物4:特開平8-170148号公報 刊行物5:特開2002-53934号公報 刊行物6:特開平1-188630号公報 刊行物7:特開平5-171293号公報 刊行物8:特開平7-216452号公報 刊行物9:特開平5-112831号公報 刊行物10:国際公開第2007/015541号 第4 刊行物の記載事項(以下、審決中:「・・・」は、記載事項の省略を意味する。) 1.刊行物1 1-1 「【表3】 」 1-2 「【表4】 」 1-3 「【0004】・・・加工性の要求が厳しくなってくるにつれて、成分調整だけではかかる要求を満足する鋼板を得ることができず、プロセス面からもさらなる材質の向上を図る必要が生じている。すでに、冷却技術を有効に活用することによって、熱延板の粒径を微細化させ、冷延・焼鈍後の機械的性質を向上させることについては概念的に知られている。その方法とは、熱間圧延終了後から冷却を開始するまでの時間(以下、冷却開始時間と記す。)を短くすること、および、冷却速度をできる限り速くすること、を同時に行うことにより熱延板の微細化を図るというものである。 【0005】この技術の基本は、上記については、熱間圧延完了後には仕上圧延時に導入された歪が回復再結晶するとともにγ(オーステナイト)粒の成長が速やかに生じるため(1)γ粒が微細なうちに冷却を開始し、微細なγ粒界からのα(フェライト)粒の形成を行うことによって微細化を図ること、あるいは、(2)さらに短時間側で冷却を開始して熱間圧延時の加工歪がまだ十分に解放されていない状態にて、γ粒中の変形帯を核としてα粒の形成を行うことによって微細化を図るということにある。 【0006】上記については、冷却速度が遅い場合、冷却時にγ粒の回復再結晶や粒成長、および、変態後にα粒の粒成長が起こるので、冷却速度を大きくしてα粒の微細化を図ることである。さらに、冷却速度を大きくすることにより、γ-α変態点を降下させ、変態後の温度が低くなる分、変態後の粒成長が抑制される傾向になるという利点もある。 ・・・ 【0010】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、極低炭素・窒素系の成分系を有し、鋼板の形状性や搬送性に問題が生じることがない、加工性および異方性に優れた冷延鋼板を安定して製造することができる製造方法を提供することを目的とする。」 1-5 「【0043】(2)仕上温度:Ar_(3)変態点以上(Ar_(3)変態点+50℃)以下 仕上温度をこのように規定するのは、仕上圧延をγ域で終了し、γ域での加工歪の蓄積と、細粒γ粒とを利用して熱延板を十分に細粒化するためである。仕上温度をAr_(3)変態点未満とするとα域圧延となって、結晶粒の粗大化が起こってしまう。」 1-6 「【0063】・・・鋼中C,S,N量が多い場合、すなわち、C:0.002%以上0.01%以下、S:0.012%以上0.02%以下、または、N:0.002%以上0.004%以下である場合には、巻取温度を630℃以上750℃以下とすることが好ましい。この範囲とすることにより、析出物の形成・成長を促し、冷延焼鈍板のフェライト粒成長を阻害するような因子(微細析出物)を除去することができる。 【0064】一方、鋼中C,S,P,N量が少ない場合、すなわち、C:0.0003%以上0.002%以下、S:0.0003%以上0.012%以下、P:0.003以上0.015%以下、または、N:0.0003%以上0.002%以下である場合には、巻取温度を550℃以上680℃以下とすることが好ましい。この範囲とすることにより、これらの元素が少ないために極めて盛んな粒成長を抑制し、熱延板粒径の細粒化を有効に行うことができる。」 1-7 「【0069】 【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 [実施例1]・・・熱間圧延により板厚2.8mmの熱延板とし」 1-8 「【0075】[実施例2]表3に示す成分を有する鋼を連続鋳造により220mm厚さのスラブとし、このスラブに手入れを行った後、1200℃に加熱し、表4に示した条件で熱間圧延し、冷間圧延した後に、昇温速度10℃/sec以上20℃/sec以下で、840℃の焼鈍温度で90秒間連続焼鈍してNo.19?44の冷延鋼板を得た。・・・No.19?29、31?44については、いずれの場合も熱延板板厚を2.8±0.2mm、冷延焼鈍板の板厚を0.8mmとした。」 1-9 「【0082】[実施例3]・・・熱間圧延を行い、板厚2.8mmの熱延板とし」 1-10 「【0091】[実施例4]・・・熱間圧延により板厚2.8mmの熱延板とし」 第5 当審の判断 1.刊行物1に記載された発明 刊行物1には、C:0.0015?0.0020%、Si:tr?0.01%、Mn:0.12?0.17%、P:0.006?0.009%、S:0.0085?0.012%、Al:0.030?0.04%、N:0.0015?0.0025%、Cu:0.016?0.030%、Ti:0.03?0.04%およびNb:0.01?0.02%(1-1)の鋼を連続鋳造により220mm厚さのスラブとし、1200℃に加熱し、No.28として、仕上温度が895℃、冷却速度が1200℃/sec、冷却開始時間が0.3sec、急冷停止温度が745℃、巻取温度が650℃の条件で熱間圧延し、熱延板板厚を2.8±0.2mmとし、冷間圧延した後に、840℃の焼鈍温度で焼鈍して冷延鋼板を得る製造方法(1-2、1-8)が記載されている。 そして、熱延板板厚を2.8±0.2mmとし、冷間圧延した後に、840℃の焼鈍温度で焼鈍して、板厚を0.8mmとした冷延焼鈍板を得るのだから(1-8)、冷間圧延の圧下率は、約69?73%であることは明らかである。 そうすると、刊行物1には、C:0.0015?0.0020%、Si:tr?0.01%、Mn:0.12?0.17%、P:0.006?0.009%、S:0.0085?0.012%、Al:0.030?0.04%、N:0.0015?0.0025%、Cu:0.016?0.030%、Ti:0.03?0.04%およびNb:0.01?0.02%の鋼を連続鋳造によりスラブとし、1200℃に加熱し、No.28として、仕上温度が895℃、冷却速度が1200℃/sec、冷却開始時間が0.3sec、急冷停止温度が745℃、巻取温度が650℃の条件で熱間圧延し、熱延板板厚を2.8±0.2mmとし、約69?73%の冷間圧延をした後に、840℃の焼鈍温度で焼鈍して冷延鋼板を得る製造方法の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。 2.対比 (1)冷延鋼板について 引用発明と本願発明とを対比すると、両者は、C:0.0015?0.0020%、Si:tr?0.01%、Mn:0.12?0.17%、P:0.006?0.009%、S:0.0085?0.010%、Al:0.030?0.04%、N:0.0015?0.0025%、Ti:0.03?0.04%およびNb:0.01?0.02%を含有し、残部Feおよび不純物からなる化学組成を有する鋼で一致する。 また、表3に示された成分組成の範囲で、(C/12+N/14+S/32)/(Ti/48+Nb/93)の最大値を求めるためには、分子を最大かつ分母を最小にすればよいところ、分子は、C、N、Sをそれぞれ0.0020、0.0025、0.012にしたときに最大になり、分母は、Ti、Nbをそれぞれ0.03、0.01にしたときに最小になるから、これを計算すると、約0.9815になり、優に1.4よりも小さいから、引用発明は、本願発明の(1)式を満たす。 また、スラブが鋼塊または鋼片であることは明らかである。 (2)製造工程について 引用発明の仕上温度は、895℃であり、これは、Ar_(3)変態点以上であって(1-5)、当然(Ar_(3)点-30℃)以上であるから、(Ar_(3)点-30℃)以上で圧延を完了する熱間圧延に相当する。 また、引用発明の冷却速度、急冷停止温度は、1200℃/sec、745℃であり、これは、熱間圧延完了後に400℃/秒以上の平均冷却速度で750℃まで冷却すること満たすから、熱間圧延完了後に400℃/秒以上の平均冷却速度で750℃までの冷却に相当する。 (3)一致点 そうすると、引用発明と本願発明は、 「下記工程を備える冷延鋼板の製造方法: 質量%で、C:0.010%未満、Si:1.5%以下、Mn:2.0%以下、P:0.10%以下、S:0.010%以下、Al:0.0005?0.10%、N:0.0060%以下、Ti:0.001?0.10%およびNb:0.001?0.10%を含有するとともに下記式(1)式を満足し、残部Feおよび不純物からなる化学組成を有する鋼塊または鋼片に、(Ar_(3)点-30℃)以上で圧延を完了する熱間圧延を施し、熱間圧延完了後に400℃/秒以上の平均冷却速度で750℃まで冷却し、巻き取って熱延鋼板とする熱間圧延工程、 熱延鋼板に圧下率:60?95%の冷間圧延を施して冷延鋼板とする冷間圧延工程、 前記冷延鋼板に840℃の温度域で焼鈍を施す焼鈍工程。 (C/12+N/14+S/32)/(Ti/48+Nb/93)≦1.4 (1)」 で一致する。 (4)相違点 他方、本願発明の巻取温度が400℃以上640℃未満であるのに対して、引用発明の巻取温度がが650℃である点(相違点1)、本願発明が熱間圧延完了後、0.40秒間以内に冷却をするのに対して、引用発明が熱間圧延完了後何秒間以内に冷却するのか明らかでない点(相違点2)、本願発明が熱延鋼板に酸洗を施して酸洗鋼板とする酸洗工程を備えるのに対して、引用発明がこれにつき明らかでない点(相違点3)、本願発明が板厚2.8mm以上であるのに対して、引用発明が板厚2.8±0.2mmである点(相違点4)、本願発明がCuを、不純物としては含有し得るものの、有意な成分として含有するものではないのに対して、引用発明がCu0.016?0.030%含有する点(相違点5)で相違する。 3.相違点についての判断 (1)相違点1について 刊行物1には、C、S、N量が多い場合には巻取温度を630℃以上750℃以下とし、少ない場合には巻取温度を550℃以上680℃以下として巻取温度を低下させるものであり、また、C、S、N量が少なくなる程、極めて盛んな粒成長が生じるが故に、これを抑制し、熱延板粒径の細粒化を図るため、巻取温度を低くすることが記載されているところ(1-6)、引用発明は、C、S、N量が少ない場合に近く、より熱延板粒径の細粒化を図る必要があるから(1-3)、巻取温度をより低く設定する動機付けはあるというべきである。 また、引用発明の技術分野において、巻取温度を550℃以上640℃未満とすることは、周知であるから(刊行物2【請求項6】「熱間圧延終了後、0.2sec以内に急冷処理を開始し600 ℃以下の巻取温度で巻取り熱延板とし」、【0037】「急冷処理を施されたのち、600 ℃以下の巻取温度でコイル状に巻き取られる。巻取温度が600 ℃を超えると、巻き取り後結晶粒が成長し熱延板の組織を微細組織とすることができなくなる」、【表2】、【表5】、刊行物3の表1、刊行物4【0020】、刊行物5【0052】、刊行物6第4頁左上欄、第2表、刊行物7【0027】、刊行物8【0025】)、引用発明の巻取温度を550℃以上640℃未満とすることは、当業者が適宜なし得るものである。 なお、請求人は、平成25年1月10日付けの意見書において、刊行物5、7、8に記載されたものにおいて、巻取温度を低温とするのは、Pを添加して高強度化したIF鋼を前提としてFeTiPの析出を抑制するためのものであり、周知例となり得ない旨主張しているが、本願発明もPを含有し、高強度化を可能とするものであり(【0039】)、上記主張は採用できない。 したがって、上記相違点1は、当業者が容易に成し得るというべきである。 (2)相違点2について 引用発明は、冷却速度が1200℃/secであるから、仮に、895℃から冷却を開始しても、約0.12secで750℃に到達する。しかも、引用発明は、熱間圧延完了後、0.3sec置くものであって、この間に温度の低下があるから、冷却開始には895℃よりも低い温度になっているはずである。 よって、引用発明は、熱間圧延完了後、最長でも約0.42secで750℃に到達すると解するのが相当である。 そして、引用発明は、熱延板の粒径を微細化させるための方法として、熱間圧延終了後から冷却を開始するまでの時間(以下、冷却開始時間と記す。)を短くすること、および、冷却速度をできる限り速くすること、を同時に行うことを前提としている(1-3)。 そうすると、引用発明において、冷却開始時間をより短くし、冷却速度をできる限り速くする動機付けはあるというべきである。 実際に、刊行物1に記載された発明の中には、冷却開始時間を「0.02sec」にしたり、冷却速度を「1900℃/sec」にするものもあるから(1-2)、冷却開始時間を0.3secより短くし、冷却速度を1200℃/secより速くして、上記約0.42secから0.40sec以下にすることは、当業者が適宜なし得るものである。 したがって、上記相違点2は、当業者が容易に成し得るというべきである。 (3)相違点3について 引用発明の技術分野において、熱延板に酸洗を施すことは、当業者が適宜なし得るものである(刊行物2【0038】、刊行物8【0028】、刊行物9【請求項1】、刊行物10[0106])。 したがって、上記相違点3は、当業者が容易に成し得るというべきである。 (4)相違点4について 引用発明は、熱延板板厚が2.8mm以上2.8+0.2mmであるものを含むばかりでなく(1-8)、刊行物1には、実施例として、2.8mmとするものも開示され(1-7、1-9、1-10)、また、熱延板板厚を2.8mm以上とすることは、周知でもあるから(刊行物2【表2】、刊行物3第5頁右下欄、刊行物4【0010】【0023】、刊行物5【0060】、刊行物7【0032】、刊行物8【0028】、刊行物9【0016】)、熱延板板厚を2.8mm以上とすることは、当業者が適宜なし得るものである。 したがって、上記相違点4は、当業者が容易に成し得るというべきである。 (5)相違点5について 引用発明において、「Cuは鋼に不純物として0.01%未満含まれる」から(1-4)、引用発明に含有される有意なCuの含有量は、0.006?0.020%程度であって、特に固溶Sが鋼板の材質に及ぼす悪影響を低減する作用が要求される場合に「添加することが好ましい」ものであるから(1-4)、引用発明は、不純物としては含有し得るものの、積極的にCuを含有しないものである。 また、引用発明は、Sの含有量において本願発明(【表1】)より多く、Sによる鋼板の材質に及ぼす悪影響を低減するために、Cuを含有させたと解するのが相当であり、Sの含有量が少なくなれば、それに応じてCuの含有量を低減乃至は不純物程度に留めることは、当業者が合理的に考慮するものである。 しかも、引用発明は、「極低炭素・窒素系の成分系」、すなわち、Cuの含有を特に問題にしない広範囲の鋼を対象として、異方性に優れた冷延鋼板を安定して製造することができる製造方法を提供することを目的とするものであり(1-3)、Sの含有量に応じてCuの含有量を低減乃至は不純物程度に留めることは、当業者が適宜なし得るものである。 したがって、上記相違点5は、当業者が容易に成し得るというべきである。 加えて、本願発明に係る深絞り特性を優れたものにするという効果(【0035】)については、引用発明も、深絞り特性に優れたものであり(【表4】)、また、本願発明に係る深絞り特性の程度も周知の範囲にとどまるから(刊行物2【表3-1】【表3-2】、刊行物3の表1、刊行物4【表2】、刊行物5【表4】、刊行物6第2表、刊行物7【表2】、刊行物8【表2】、刊行物9【表2】)、格別顕著とはいえない。 第6 むすび 以上のとおり、本願発明は、刊行物1に記載された発明及び刊行物2?10に記載された技術的事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、その余の発明について検討するまでもなく、本願は、当審の拒絶理由により拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2013-01-31 |
結審通知日 | 2013-02-05 |
審決日 | 2013-02-18 |
出願番号 | 特願2008-249543(P2008-249543) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
Z
(C21D)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 鈴木 毅 |
特許庁審判長 |
小柳 健悟 |
特許庁審判官 |
大橋 賢一 佐藤 陽一 |
発明の名称 | 冷延鋼板の製造方法 |
代理人 | 千原 清誠 |
代理人 | 杉岡 幹二 |