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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 C07C
管理番号 1276145
審判番号 不服2011-14723  
総通号数 164 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2013-08-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-07-08 
確定日 2013-07-04 
事件の表示 特願2007- 52292「(分枝アルキル)アリールスルホン酸塩および(分枝アルキル)アリールスルホン酸塩組成物の調製方法」拒絶査定不服審判事件〔平成19年 9月 6日出願公開、特開2007-224034〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、2002年2月15日(パリ条約による優先権主張 外国庁受理2001年2月15日 米国(US))を国際出願日とする特願2002-565025号の一部を平成19年3月2日に新たな特許出願としたものであって、平成22年8月23日付けで拒絶理由が通知され、平成23年2月10日に意見書及び手続補正書が提出され、同年2月28日付けで拒絶査定され、これに対し、同年7月8日に拒絶査定不服審判が請求され、平成24年2月10日付けで上申書が提出されたものである。

第2 本願発明
本願の請求項1?7に係る発明は、平成23年2月10日付けの手続補正書によって補正された特許請求の範囲の請求項1?7に記載された事項により特定されるとおりのものであり、そのうち請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は次のとおりである。
「パラフィン組成物の水素異性化によって得られ、パラフィン(分子の少なくとも一部分が枝分かれしており、分子あたりの平均分枝数が0.5?2.5であり、枝分かれがメチル分枝および場合によってはエチル分枝を含み、炭素数が7?18の範囲である)を含み、0.5%以下の脂肪族第四級炭素原子を含むイソパラフィン組成物を、適切な触媒によって脱水素することを含み、上記パラフィン組成物がフィッシャートロプシュ法で得られる、0.5%以下の脂肪族第四級炭化水素を含む分枝オレフィンを調製する方法。」

第3 原査定の拒絶の理由
原査定の拒絶の理由は、本願発明は、その出願前に日本国内又は外国において頒布された下記の刊行物1?3に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、という理由を含むものである。

刊行物1:国際公開第01/005755号(国際公開日 2001年1月25日)
刊行物2:特開平10-053776号公報
刊行物3:国際公開第97/21787号

第4 当審の判断
当審は、原査定の上記理由のとおり、本願は拒絶されるべきものと判断する。その理由は、以下のとおりである。

1 刊行物に記載された事項
(1)本願の優先日(2001年2月15日)前に頒布されたことが明らかな刊行物1には、日本語にして次の記載がある(翻訳については、特表2003-505539号公報の記載を援用する。)。
摘記1a:「特許請求の範囲
1. (i)組成物の0.1?50重量%の修飾アルキルベンゼンスルホネート界面活性剤組成物、ただし、該修飾アルキルベンゼンスルホネートが下記の工程を含んでなる方法により製造されるものである:
a)C_(8)-C_(28)パラフィンを含有した供給ストリームを異性化ゾーンへ通し、パラフィンを異性化するために十分な異性化条件下で異性化ゾーンを操業して、パラフィンを含む異性化生成物ストリームを異性化ゾーンから回収する;
b)上記異性化生成物ストリームの少くとも一部を脱水素ゾーンへ通し、パラフィンを脱水素するために十分な脱水素条件下で脱水素ゾーンを操業して、モノオレフィンおよびパラフィンを含む脱水素生成物ストリームを脱水素ゾーンから回収する、ただし、上記のモノオレフィンは8?28の炭素原子を有し、脱水素生成物ストリーム中におけるモノオレフィンの少くとも一部は3または4の一級炭素原子を含んでなるが、四級炭素原子を含まないものである;
c)アリール化合物と、モノオレフィンを含む脱水素生成物ストリームの少くとも一部とを、アルキル化ゾーンへ通し、アルキル化触媒の存在下でアリール化合物をモノオレフィンでアルキル化して、1つのアリール部分と8?28の炭素原子を含む1つの脂肪族アルキル部分とを有する分子を含むアリールアルカンを形成させるために十分なアルキル化条件下で、アルキル化ゾーンを操業する、ただし、アルキル化ゾーンで形成されるアリールアルカンの少くとも一部は2、3または4つの一級炭素原子を有して、アリール部分の炭素原子との炭素‐炭素結合により結合された四級炭素原子以外には四級炭素原子を有しないものである、ここで、アルキル化は、40?100の2‐フェニル‐アルカンへの選択度および10未満の内部四級フェニル‐アルカンへの選択度を有している;
d)アリールアルカンを含むアルキレート生成物ストリームおよびパラフィンを含むリサイクルストリームをアルキル化ゾーンから回収する;
e)リサイクルストリームのうち少くとも一部を異性化ゾーンまたは脱水素ゾーンへ通す;
f)上記のアルキレート生成物ストリームをスルホン化する;および
g)場合により、上記のスルホン化アルキル生成物ストリームを中和する;ただし、上記の修飾アルキルベンゼンスルホネートは10?14の平均アルキル炭素鎖長を有している;および
(ii)0.0001?99.9%の添加成分
を含んでなる洗剤組成物。」(特許請求の範囲第1項)

摘記1b:「MABSは修飾アルキルベンゼン(MAB)と称される第三タイプのアルキルベンゼンをスルホン化することで生産でき、・・・」(4頁17?18行)

摘記1c:「MABを生産するために提案された1つのプロセスは3ステッププロセスからなる。最初に、パラフィンを含む供給原料が異性化ゾーンへ通されて、そのパラフィンを異性化し、軽度分岐パラフィン(即ち、MABの脂肪族アルキル基の場合と本質的に同様の軽度分岐を有するパラフィン)を含む異性化生成物ストリームを生じる。次いで、異性化生成物ストリームは脱水素ゾーンへ進み、そこでは軽度分岐パラフィンが脱水素されて、軽度分岐モノオレフィン(即ち、軽度分岐パラフィンの場合、ひいてはMABの脂肪族アルキル基の場合と本質的に同様の軽度分岐を有するモノオレフィン)を含む脱水素生成物ストリームを生じる。最後に、脱水素生成物ストリームはアルキル化ゾーンへ進み、そこでは脱水素生成物ストリーム中の軽度分岐モノオレフィンがベンゼンと反応してMABを形成する。」(5頁28行?6頁8行)

摘記1d:「本プロセスで消費される2種の供給原料はパラフィン化合物およびアリール化合物である。パラフィン供給原料は、好ましくは、パラフィン分子当たり炭素原子として通常約8?約28、好ましくは8?15、更に好ましくは10?15炭素原子の総数を有した非分岐(直鎖)またはノルマルパラフィンを含んでなる。」10頁28行?11頁3行)

摘記1e:「パラフィン供給原料は、通常、異なる炭素数を有した直鎖および軽度分岐パラフィンの混合物である。パラフィン供給原料の生産は本発明の必須要素ではなく、パラフィン供給原料を生産するために適したいかなる方法も用いてよい。パラフィン供給原料の好ましい生産方法は、ケロセン沸点範囲石油フラクションからの非分岐(直鎖)炭化水素または軽度分岐炭化水素の分離である。このような分離を行えるいくつかの公知プロセスが知られている。・・・しかしながら、上記の吸着分離プロセスは、それら各々の供給ストリームでイオウのような不純物の許容しえない濃度に関して、必ずしも同等ではない。」(12頁22行?13頁19行)

摘記1f:「説明の目的からは、本プロセスは異性化セクション、脱水素セクションおよびアルキル化セクションに分けられる。異性化セクションでは、パラフィン供給原料が骨格異性化ゾーンへ通され、そこではパラフィン供給原料中におけるパラフィン分子の直鎖性を減少させて、その一級炭素原子の数を調整する。パラフィン分子の“骨格異性化”とは、パラフィン分子の一級炭素原子の数を増加させる異性化を意味する。パラフィン分子の骨格異性化では、脂肪族アルキル鎖のメチル基分岐の数を好ましくは2つまで、更に好ましくは1つ増加させる。パラフィン分子の炭素原子の総数は同一のままであるため、各追加メチル基分岐は脂肪族アルキル鎖でそれに対応して炭素原子数の1つの減少を生じる。
異性化セクションは、好ましくは、実質的に図で示されたように配置される。この配置のとき、パラフィンを含有した供給ストリームはリサイクルされた水素と混合する。こうして異性化反応物ストリームを形成し、これは加熱されて、温度、圧力などの適正な異性化条件で維持された適切な触媒の床へ導入される。」(14頁7行?22行)

摘記1g:「脱水素セクションは、実質的に図で示されたように配置される。要するに、パラフィンを含有したストリームは、リサイクルされた水素と混合されて脱水素反応物ストリームを形成し、これは加熱されて、脱水素条件下で維持された固定床で脱水素触媒と接触させられる。」(17頁17?20行)

摘記1h:「軽度分岐モノオレフィンよりも高度に分岐したモノオレフィンも脱水素生成物ストリーム中に存在しうるが、アルキル化でこのような高度分岐モノオレフィンはBABを形成しやすいことから、好ましくは脱水素生成物ストリーム中におけるそれらの濃度は最少に抑えられる。例えば、脱水素生成物ストリームは、少くとも1つの四級炭素原子を有したモノオレフィン分子を含有することがあり、これはアリール部分の炭素原子と炭素‐炭素結合で結合されていない四級炭素原子を脂肪族アルキル部分に有したフェニル‐アルカンをアルキル化で形成しやすい。したがって、少くとも1つの四級炭素原子を有したモノオレフィン分子は、脱水素生成物ストリームまたはアルキル化ゾーンへ進む全モノオレフィンの合計のうち、通常10mol%以下、好ましくは5mol%以下、更に好ましくは2mol%以下、最も好ましくは1mol%以下である。」(31頁22行?32頁3行)

(2)本願の優先日前に頒布されたことが明らかな刊行物2には、次の記載がある。
摘記2a:「【0008】C_(8)-C_(20)パラフィン系供給原料、又はC_(10)-C_(16)パラフィン系供給原料は、フィッシャー-トロプシュ法によって得られるものが好ましい。この方法は、実質的にn-パラフィンを生成し、しかもその生成物中の芳香族化合物、硫黄化合物、及び窒素化合物の含有量は無視できることが知られている。」

(3)本願の優先日前に頒布されたことが明らかな刊行物3には、日本語にして次の記載がある。
摘記3a:「フィッシャー・トロプシュのワックス類は好ましい供給原料であり、芳香族、硫黄および窒素の化合物類を無視できる程度の量(審決注:negligible amounts)しか含まない。」(5頁3?4行)

2 刊行物1に記載された発明
刊行物1には、「 (i)組成物の0.1?50重量%の修飾アルキルベンゼンスルホネート界面活性剤組成物、ただし、該修飾アルキルベンゼンスルホネートが下記の工程を含んでなる方法により製造されるものである:
a)C_(8)-C_(28)パラフィンを含有した供給ストリームを異性化ゾーンへ通し、パラフィンを異性化するために十分な異性化条件下で異性化ゾーンを操業して、パラフィンを含む異性化生成物ストリームを異性化ゾーンから回収する;
b)上記異性化生成物ストリームの少くとも一部を脱水素ゾーンへ通し、パラフィンを脱水素するために十分な脱水素条件下で脱水素ゾーンを操業して、モノオレフィンおよびパラフィンを含む脱水素生成物ストリームを脱水素ゾーンから回収する、ただし、上記のモノオレフィンは8?28の炭素原子を有し、脱水素生成物ストリーム中におけるモノオレフィンの少くとも一部は3または4の一級炭素原子を含んでなるが、四級炭素原子を含まないものである;
c)アリール化合物と、モノオレフィンを含む脱水素生成物ストリームの少くとも一部とを、アルキル化ゾーンへ通し、アルキル化触媒の存在下でアリール化合物をモノオレフィンでアルキル化して、1つのアリール部分と8?28の炭素原子を含む1つの脂肪族アルキル部分とを有する分子を含むアリールアルカンを形成させるために十分なアルキル化条件下で、アルキル化ゾーンを操業する、ただし、アルキル化ゾーンで形成されるアリールアルカンの少くとも一部は2、3または4つの一級炭素原子を有して、アリール部分の炭素原子との炭素‐炭素結合により結合された四級炭素原子以外には四級炭素原子を有しないものである、ここで、アルキル化は、40?100の2‐フェニル‐アルカンへの選択度および10未満の内部四級フェニル‐アルカンへの選択度を有している;
d)アリールアルカンを含むアルキレート生成物ストリームおよびパラフィンを含むリサイクルストリームをアルキル化ゾーンから回収する;
e)リサイクルストリームのうち少くとも一部を異性化ゾーンまたは脱水素ゾーンへ通す;
f)上記のアルキレート生成物ストリームをスルホン化する;および
g)場合により、上記のスルホン化アルキル生成物ストリームを中和する;ただし、上記の修飾アルキルベンゼンスルホネートは10?14の平均アルキル炭素鎖長を有している;および
(ii)0.0001?99.9%の添加成分
を含んでなる洗剤組成物。」が記載されている(摘記1a)。

ここで、上記工程a)及びb)によって「モノオレフィン」が製造されることは明らかであり、またその工程a)及びb)に関して、「最初に、パラフィンを含む供給原料が異性化ゾーンへ通されて、そのパラフィンを異性化し、軽度分岐パラフィン(即ち、MABの脂肪族アルキル基の場合と本質的に同様の軽度分岐を有するパラフィン)を含む異性化生成物ストリームを生じる。次いで、異性化生成物ストリームは脱水素ゾーンへ進み、そこでは軽度分岐パラフィンが脱水素されて、軽度分岐モノオレフィン(即ち、軽度分岐パラフィンの場合、ひいてはMABの脂肪族アルキル基の場合と本質的に同様の軽度分岐を有するモノオレフィン)を含む脱水素生成物ストリームを生じる。」ことも記載されている(摘記1c)。

そして、工程a)の「C_(8)‐C_(28)パラフィンを含有した供給ストリーム」は、摘記1dによれば「非分岐(直鎖)またはノルマルパラフィン」を含むものであり、それが通される「異性化ゾーン」では、パラフィンを含有した供給ストリームはリサイクルされた水素と混合され、脂肪族アルキル鎖のメチル基分岐の数が好ましくは一つ増加される(摘記1f)。
また、工程b)の脱水素ゾーンでは、脱水素触媒と接触される(摘記1g)。

したがって、本願発明の記載にならって整理すると、刊行物1には
「C_(8)‐C_(28)の非分岐(直鎖)またはノルマルパラフィンを含む供給ストリームを水素と混合し、脂肪族アルキル鎖のメチル分岐の数を一つ増加するように異性化することによって得られ、パラフィン(軽度に分岐し、炭素数が8?28の範囲である)を含む異性化生成物ストリームを、脱水素触媒と接触させて脱水素することを含む、四級炭素原子を含まないモノオレフィンを調製する方法」
の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているといえる。

3 対比
本願発明と引用発明を対比する。
引用発明の「C_(8)‐C_(28)の非分岐(直鎖)またはノルマルパラフィンを含む供給ストリーム」は本願発明の「パラフィン組成物」に相当する。
引用発明の「水素と混合し・・・異性化する」は本願発明の「水素異性化」に相当する。
引用発明の「軽度に分岐し」は本願発明の「分子の少なくとも一部分が枝分かれしており」に相当する。
引用発明では、「非分岐(直鎖)またはノルマルパラフィン」を異性化して「脂肪族アルキル鎖のメチル分枝の数を一つ増加」させているから、それは本願発明の「枝分かれがメチル分岐・・・を含み」に相当する。
引用発明の「軽度に分岐」した「パラフィン」の炭素数は「8?28の範囲」であり、これは本願発明の「パラフィン」の炭素数と「8?18」の範囲で重複している。
引用発明の「脱水素触媒と接触させて脱水素する」は本願発明の「適切な触媒によって脱水素する」に相当する。
引用発明の「四級炭素原子を含まないモノオレフィン」は本願発明の「0.5%以下の脂肪族第四級炭化水素を含む分枝オレフィン」に相当する。

そうすると、両者は
「パラフィン組成物の水素異性化によって得られ、パラフィン(分子の少なくとも一部分が枝分かれしており、枝分かれがメチル分枝を含み、炭素数が8?18の範囲である)を含むパラフィン組成物を、適切な触媒によって脱水素することを含む、0.5%以下の脂肪族第四級炭化水素を含む分枝オレフィンを調製する方法。」
である点において一致し、以下の点で相違する。

相違点1:パラフィンの分子あたりの平均分枝数が、本願発明では0.5?2.5であるのに対し、引用発明ではその数が明らかでない点。

相違点2:脱水素する対象が、本願発明では「0.5%以下の脂肪族第四級炭素原子を含むイソパラフィン組成物」であるのに対し、引用発明では「パラフィン(軽度に分岐し、炭素数が8?28の範囲である)を含む異性化生成物ストリーム」である点

相違点3:水素異性化するパラフィン組成物が、本願発明では「フィッシャートロプシュ法で得られる」ものであるのに対し、引用発明ではそのことについて言及がない点

4 相違点についての判断
(1)相違点1について
引用発明のパラフィンは、平均分岐数が実質的に0の「C_(8)‐C_(28)の非分岐(直鎖)またはノルマルパラフィン」を水素と混合し、「脂肪族アルキル鎖のメチル分岐の数を一つ増加するように異性化」したものであるから、全てのパラフィンの脂肪族アルキル鎖のメチル分岐数が一つ増加するとすると、その分子あたりの平均分枝数は1.0程度になることになる。
そして、刊行物1の特許請求の範囲には、「モノオレフィンの少くとも一部は3または4の一級炭素原子を含んでなる」と記載され(摘記1a)、さらに発明の詳細な説明には、骨格異性化によって「脂肪族アルキル鎖のメチル基分岐の数を好ましくは2つまで、更に好ましくは1つ増加させる」(摘記1f)とも記載されているように、引用発明ではメチル分岐の数が「2つ」増加して両末端と2つの分岐を含む4個の一級炭素原子を含むモノオレフィンが生成することは排除されていないが、その場合でも分岐数は「2」にしかならないし、刊行物1の摘記1fの記載からみて、引用発明におけるメチル分岐数の好ましい増加数は「1」とされているのである。
そうすると、引用発明のパラフィンの分子あたりの平均分枝数は1?2程度であるといえ、2.5を超えるものとは認められない。
したがって、この点は実質的な相違点とはいえない。

(4)相違点2について
ア 本願発明のパラフィン組成物が「0.5%以下の脂肪族第四級炭素原子を含む」点について
刊行物1の摘記1cには「最初に、パラフィンを含む供給原料が異性化ゾーンへ通されて、そのパラフィンを異性化し、軽度分岐パラフィン(即ち、MABの脂肪族アルキル基の場合と本質的に同様の軽度分岐を有するパラフィン)を含む異性化生成物ストリームを生じる。次いで、異性化生成物ストリームは脱水素ゾーンへ進み、そこでは軽度分岐パラフィンが脱水素されて、軽度分岐モノオレフィン(即ち、軽度分岐パラフィンの場合、ひいてはMABの脂肪族アルキル基の場合と本質的に同様の軽度分岐を有するモノオレフィン)を含む脱水素生成物ストリームを生じる。」と記載されている(なお、MABとは、摘記1bによれば「修飾アルキルベンゼン」である。)。
すなわち、引用発明において、脱水素する前のパラフィンと、脱水素した後のモノオレフィンは、いずれも「MABの脂肪族アルキル基の場合と本質的に同様の軽度分岐を有する」ものであるから、脱水素の前後で脂肪族第四級炭素原子の数は実質的に変わらないといえる。
そして、引用発明では、脱水素した後のモノオレフィンが「四級炭素原子を含まない」ものであるから、脱水素する前のパラフィンも四級炭素原子を含まないものといえる。
よって、引用発明のパラフィンを含む異性化生成物ストリームも「0.5%以下の脂肪族第四級炭素原子を含む」ものであるといえるから、この点は実質的な相違点ではない。

イ 本願発明のパラフィン組成物が「イソパラフィン組成物」である点について
用語「イソパラフィン」について、本願の願書に添付した明細書(以下「本願明細書」という。なお、補正はされておらず、願書に最初に添付した明細書と同じ。)にはその明確な定義が記載されていない。
ここで、参考のために引用する化学大辞典1,共立出版株式会社,縮刷版第32刷,1989年8月15日,「イソパラフィン」の項に、「C_(4)以上の飽和炭化水素には異性体が存在する.これらのうち直鎖をもつものを正パラフィンといい,側鎖のある異性体をイソパラフィンという.異性体が2種以上存在する場合には,一般に鎖端から2番目の炭素原子に1個のメチル側鎖をもつものを特にイソパラフィンと・・・いうこともある.」と記載されるように、「イソパラフィン」にはC_(4)以上の飽和炭化水素における、側鎖のある異性体を意味する場合と、鎖端から2番目の炭素原子に1個のメチル側鎖をもつ異性体を意味する場合とがある。
そして、本願発明において、水素異性化によって鎖端から2番目の炭素原子だけに選択的にメチル側鎖を導入することは困難と考えられることや、本願明細書の実施例においても、鎖端から2番目の炭素原子だけに選択的にメチル側鎖を導入したものを製造した根拠が見あたらないこと、さらに、本願明細書の段落【0015】に「イソパラフィン組成物は、分子の少なくとも一部分が枝分かれしており、炭素数が7?35の範囲であるパラフィンを含む」と記載されていることからみて、本願発明の「イソパラフィン」は、飽和炭化水素のうち、単に側鎖のある異性体を意味するだけのものと認められる。
そうすると、引用発明のパラフィンも「軽度に分岐」したものであるから、イソパラフィンであり、この点も実質的な相違点ではない。

(3)相違点3について
引用発明は「C_(8)‐C_(28)の非分岐(直鎖)またはノルマルパラフィン」を使用するものである。そして、刊行物1には「パラフィン供給原料の生産は本発明の必須要素ではなく、パラフィン供給原料を生産するために適したいかなる方法も用いてよい。」と記載されている(摘記1e)。すなわち、引用発明においては、パラフィン供給原料は非分岐(直鎖)またはノルマルパラフィンであり、その製造方法としてはいかなる方法を用いてもよいのである。
また、一般に、原料に含まれる不純物ができるだけ少ない方が好ましいことは当業者に自明なことであるし、刊行物1にも、パラフィン原料の好ましい生産方法として「ケロセン沸点範囲石油フラクションからの非分岐(直鎖)炭化水素または軽度分岐炭化水素の分離」が記載されているが、その分離プロセスについて「イオウのような不純物の許容しえない濃度に関して、必ずしも同等ではない。」(摘記1e)と記載されているように、パラフィン原料中の好ましくない不純物として硫黄が認識されている。
そして、刊行物2に「C_(8)-C_(20)パラフィン系供給原料、又はC_(10)-C_(16)パラフィン系供給原料は、フィッシャー-トロプシュ法によって得られるものが好ましい。この方法は、実質的にn-パラフィンを生成し、しかもその生成物中の芳香族化合物、硫黄化合物、及び窒素化合物の含有量は無視できることが知られている。」(摘記2a)、刊行物3に「フィッシャー・トロプシュのワックス類は好ましい供給原料であり、芳香族、硫黄および窒素の化合物類を無視できる程度の量しか含まない。」(摘記3a)と記載されるように、また、刊行物2及び3以外にも、特開平9-221685号公報の段落【0007】に「フィッシャー-トロプシュ触媒は一般にパラフィン分子、主に直鎖パラフィンの製造に選択的であり、従って、フィッシャー-トロプシュ合成反応からの生成物は通常は多様なパラフィン分子の混合物である。室温で気体又は液体である炭化水素は例えば燃料ガス(C_(5)-)、溶剤原料及び洗剤原料(C_(17)まで)として別々に回収される。」と記載され、米国特許第6111158号明細書(発行日2000年8月29日)に日本語にして「この発明は、硬水及び/又は冷水中で改良された洗浄効果を有し、直鎖のアルキルベンゼンスルホナートに匹敵する生分解性を有する改質アルキルベンゼンスルホナートを製造するために用いられる、わずかに分岐した脂肪族アルキル基を有するフェニルアルカン類をもたらす。」(要約の3?9行)、「または、わずかに分岐したモノオレフィン類はエチレンのオリゴマー化、熱分解されたワックスからの誘導、又はフィッシャートロプシュ合成のようなよく知られた方法によってモノオレフィン類を製造することによっても得られる。」(第8欄33?36行)と記載され、国際公開第99/19439号(なお、翻訳については、特表2001-520264号公報の記載を援用する。)の22頁4?13行に、日本語にして「本発明の界面活性剤混合物の好ましい実施態様は、分枝鎖オレフィン、直鎖オレフィンおよびその他のオレフィン、例えば環状構造を有するオレフィン、置換環状オレフィン等を含有する富オレフィン供給原料が、アルコキシル化および/または硫酸化の前に触媒量のヒドロホルミル化触媒の存在下で一酸化炭素および水素に付される商業的方法から得られる物質を包含する。この実施態様では、富オレフィン供給原料は、鉄ベースの、コバルトベースのまたは鉄/コバルトベースのフィッシャー-トロプシュ触媒の存在下でのフィッシャー-トロプシュ反応条件に一酸化炭素(CO)および水素(H_(2))を包含する合成ガスを加えることにより得られる。」と記載されるように、炭化水素化合物の製造方法としてフィッシャートロプシュ法は周知である。
さらに、刊行物2及び3の上記記載のとおり、フィッシャートロプシュ法によって実質的にn-パラフィン(非分岐パラフィン)が製造されること、それが硫黄化合物、窒素化合物をほとんど含まないことも知られている。
そうすると、パラフィン供給原料として非分岐(直鎖)パラフィンを使用し、供給原料における好ましくない不純物として硫黄が認識されている引用発明において、炭化水素化合物の製造方法としてフィッシャートロプシュ法が周知であるという知見、及び硫黄をほとんど含まない非分岐パラフィンがフィッシャートロプシュ法によって製造できるという刊行物2及び3の知見を適用すること、すなわち引用発明のパラフィン供給原料としてフィッシャートロプシュ法によって製造されたものを用いることは、当業者が容易に想到することである。
また、その効果について検討しても、本願明細書の段落【0022】には、「一般に、硫黄および窒素の含有率が非常に低い上に、費用効果が高いので、フィッシャートロプシュ合成で得られたパラフィンワックスが、特に好ましい。」と記載されているが、硫黄および窒素の含有率が非常に低いという点は刊行物2,3の記載から、また費用効果が高い(すなわち、安く入手できる)という点はフィッシャートロプシュ合成が炭化水素化合物の製造方法として周知であることを考慮すれば、当業者が予測できる程度のことである。

5 請求人の主張について
(1)審判請求書における主張
審判請求人は、審判請求書において主に以下の点を主張する。
(i)本願発明においては、フィッシャートロプシュ法によって得られたパラフィンワックスを使用することによって、硫黄分及び窒素分による汚染を低いレベルに保つことができる。硫黄分及び窒素分の含量が低いことは、アルキル芳香族炭化水素の調製に使用される触媒の被毒を避けるために必須のことである。さらに、窒素分の含量が低いことは、アルキル化工程をより低温度で実施することを可能にし、それに伴って副生成物のレベルも下がるという追加の利点を有している。
刊行物1のどこにも、上記のような特定の原料を使用することによって、例えば硫黄分及び窒素分の低い含有量に基づく利点等の何らかの利益が得られることの記載は見出されない(審判請求書の【本願発明が特許されるべき理由】(a)(iii),(iv))。

(ii)刊行物1に、「パラフィン供給原料の生産は本発明の必須要素ではない」と述べられていることは、刊行物1は、特定のパラフィン供給原料を選択することが引き続くアルキルアリールスルホネート界面活性剤の製造において何らかの利点をもたらすことについて、教示していない、むしろそのような認識を示していないということである。
しかして刊行物1には、上記の記載に引き続いて、パラフィン供給原料の好ましい生産方法が具体的に記載されている。従って、刊行物1の記載に接した当業者は、当然のことながら、刊行物1中に記載された、パラフィン供給原料の好ましい生産方法に注意を集中する。そして、刊行物1が、例えば他のパラフィン供給原料の選択が引き続くアルキルアリールスルホネート界面活性剤の製造において何らかの利点をもたらすことについて何の教示も示唆もしていない以上、この当業者が、上記の刊行物1中に具体的に記載されたパラフィン供給原料の好ましい生産方法についての検討を打ち切って、刊行物1に記載されていない、パラフィン供給原料の他の製造方法を探そうとする動機付けはないし、また、該他の生産方法が、引き続くアルキルアリールスルホネート界面活性剤の製造において何らかの利点をもたらすかも知れないと考える理由もない(審判請求書の【本願発明が特許されるべき理由】(a)(v))。

(iii)刊行物2、3は、あくまでも「溶剤組成物」を製造する方法に関するものであり、「洗剤成分」として有用な「分枝オレフィン」、「分枝アルキル芳香族炭化水素」或いは「(分枝アルキル)アリールスルホン酸塩」を製造する方法を何ら開示していない。
また、刊行物2、3は、上記の「イソパラフィンの混合物」の脂肪族第四級炭素原子の含有量について全く触れるところがなく、上記の通り、本願発明方法においては、「イソパラフィン組成物」の脂肪族第四級炭素原子の含有量が0.5%以下であることが必須の構成要件である。
従って、たとい刊行物1の記載を出発点として(分枝アルキル)アリールスルホン酸塩を製造する方法を改良しようとしている当業者が、刊行物2、3の記載を見たとしても、上記の通り、本願発明にとって必須である「イソパラフィン組成物」の脂肪族第四級炭素原子の含有量について全く触れるところがなく、まして「イソパラフィン組成物」の脂肪族第四級炭素原子の含有量を0.5%以下とすべきことにつき、何ら開示することのない刊行物2、3の記載によって、フィッシャートロプシュ法で得られるパラフィン組成物を原料として使用することを示唆されたり、動機付けされたりすることはない。(【本願発明が特許されるべき理由】(a)(vi),(vii))

そこで、上記主張について検討する。
ア 主張(i)について
4(3)で示したように、一般に、原料に含まれる不純物ができるだけ少ない方が好ましいことは当業者に自明なことであるし、引用発明では供給原料における好ましくない不純物として硫黄が認識されているから、硫黄の少ないパラフィン原料の製造法を開示する刊行物2及び3の知見を組み合わせる動機づけはある。
なお、硫黄分及び窒素分の含量が低いことによる利点は本願明細書に記載されていないのでその主張を参酌することはできないが、仮にそれを参酌するとしても、硫黄や窒素が各種触媒の毒として働くことは当業者に周知の事項であり、例えば特開昭61-69737号公報には、「芳香族炭化水素のアルキル化法」(請求項1)の技術分野において、「炭化水素転化工程の触媒は使用中に種々の要因、たとえば触媒上へのコークの集積、または供給原料中の触媒毒、たとえばイオウおよび他の不純物の存在により”被毒”する。」(2頁左上欄16?19行)と記載されているし、特表2000-501023号公報には、「n-パラフィンを異性化するための方法」や「アルキル化し得る芳香族又は脂肪族炭化水素をアルキル化するための方法」(請求項14,15)の技術分野において、「技術上公知のように、原料は、硫黄化合物及び水を比較的含まないものでなければならない。なぜならば、これらの物質は、触媒毒として挙動するからである。」(10頁21?22行)と記載されるように、本願発明に関連する技術分野においてもよく知られていることである。
したがって、請求人が主張する効果は当業者が予測できる程度のことにすぎない。

イ 主張(ii)について
4(3)で示したように、刊行物1には「パラフィン供給原料の生産は本発明の必須要素ではなく、パラフィン供給原料を生産するために適したいかなる方法も用いてよい。」と記載されている。そうであれば、当業者はパラフィン供給原料の製造方法として、任意のものが使用できると認識するはずである。
引用発明はパラフィン供給原料として非分岐(直鎖)パラフィンを使用するものであり、4(3)で示したように、一般に、原料に含まれる不純物ができるだけ少ない方が好ましいことは当業者に自明なことであるし、引用発明でも供給原料における好ましくない不純物として硫黄を認識しているのであるから、硫黄をほとんど含まない非分岐パラフィンがフィッシャートロプシュ法によって製造できるという刊行物2及び3の知見を適用することには、十分な動機づけがあるといえる。

ウ 主張(iii)について
上記イで示したように、引用発明においては、当業者はパラフィン供給原料の製造方法として任意のものが使用できると認識する。そして、刊行物2及び3は引用発明において使用可能な非分岐パラフィンの製造方法を開示するものであって、しかも、硫黄をほとんど含まないという利点も有するものであるから、製造されたパラフィンの用途が本願発明のものと異なるからといって、そのことが直接引用発明への適用の阻害要因になるとはいえない。
また、引用発明における原料は「C_(8)‐C_(28)の非分岐(直鎖)またはノルマルパラフィン」であって、明らかに第四級炭素原子を実質的に含まないものである。引用発明はその原料に対して異性化や脱水素等の処理を行っても、得られるモノオレフィン中に第四級炭素原子がほとんど含まれないようにした発明に関するものであり、異性化や脱水素反応において刊行物1に記載されている方法を採用すれば、得られるモノオレフィン中に第四級炭素原子がほとんど含まれなくなるのである。
したがって、引用発明において、原料は「C_(8)‐C_(28)の非分岐(直鎖)またはノルマルパラフィン」でありさえすればよいことは当業者が容易に理解することであり、その製造方法を開示する刊行物2及び3に記載された知見を適用することに特に阻害要因はない。

(2)上申書における主張について
審判請求人は、平成24年2月10日付けの上申書において、本願発明におけるイソパラフィン組成物及び分枝オレフィンに含まれる脂肪族第四級炭素原子の含有量を「0.5%以下」から「0.01%超かつ0.5%以下」に限定する補正を希望する旨、及び引用発明ではモノオレフィンは「四級炭素原子を含まない」とされているから、刊行物1には上記補正を行った場合の発明における少量の脂肪族第四級炭素原子を含有する分枝オレフィンを使用する方法に対する阻害事由が存在する旨を主張している。

この主張は本願発明において補正が行われた場合の話であって、原査定の理由の適否に直接影響を及ぼすものではないが、審判請求人が希望するような補正がなされたとしても、本願は原査定と同様の理由によって拒絶をすべきものと考えられるので、以下、念のためにその理由を付記する。

刊行物1の摘記1hに「したがって、少くとも1つの四級炭素原子を有したモノオレフィン分子は、脱水素生成物ストリームまたはアルキル化ゾーンへ進む全モノオレフィンの合計のうち、・・・最も好ましくは1mol%以下である。」と記載されるように、引用発明はモノオレフィン中に脂肪族第四級炭素原子が全く存在しない場合だけでなく、僅かに存在する場合も許容しているといえるから、引用発明において、モノオレフィン中の脂肪族第四級炭素原子の濃度を0.01%超かつ0.5%以下程度のごく微量としてみることは、当業者が容易に想到することである。
また、本願明細書には、イソパラフィン組成物及び分枝オレフィン中に存在する脂肪族第四級炭素原子の数の下限値を0.01%超としたことによる有利な効果について何ら記載されておらず、段落【0018】に「イソパラフィン組成物中に存在する脂肪族第四級炭素原子の数は、少ないことが好ましい。・・・特に生分解性が重要である適用例では、・・・好ましくは0.5%以下・・・である。」と記載され、その後の段落【0019】に「実際には、イソパラフィン組成物中に存在する脂肪族第四級炭素原子の数は、しばしば存在する脂肪族炭素の0.01%超、よりしばしは0.02%超である。」と記載されていることを考慮すると、審判請求人が補正によって導入しようとしている下限値の「0.01%超」というのは、原料であるパラフィンを水素異性化するときに、不可避的に含まれてしまう脂肪族第四級炭素原子の濃度の下限値を明記するだけのものと認められる。
そうすると、引用発明においても、モノオレフィン中に脂肪族第四級炭素原子が含まれないようにしたとしても、水素異性化反応時に脂肪族第四級炭素原子が0.01%程度は不可避的に含まれてしまうものと認められるから、この点は実質的な相違点でないとすらいえる。

(3)小括
以上のとおりであるから、審判請求人の主張は採用することができない。

6 まとめ
よって、本願発明は刊行物1?3に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

第5 むすび
以上のとおり、本願発明は特許を受けることができないものであるから、その余の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶をすべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2013-01-30 
結審通知日 2013-02-05 
審決日 2013-02-19 
出願番号 特願2007-52292(P2007-52292)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (C07C)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 森 健一  
特許庁審判長 松浦 新司
特許庁審判官 小出 直也
橋本 栄和
発明の名称 (分枝アルキル)アリールスルホン酸塩および(分枝アルキル)アリールスルホン酸塩組成物の調製方法  
代理人 特許業務法人川口國際特許事務所  

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