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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 B60C
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 B60C
管理番号 1280943
審判番号 不服2012-24777  
総通号数 168 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2013-12-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-12-13 
確定日 2013-10-31 
事件の表示 特願2007-304740「ランフラットタイヤ」拒絶査定不服審判事件〔平成21年 6月11日出願公開、特開2009-126409〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯・本願発明

本願は、平成19年11月26日に出願され、平成24年4月19日付けで拒絶の理由が通知され、同年5月15日付けで意見書及び手続補正書が提出された。その後、同年7月17日付けで、特許法第17条の2、第1項第3号に規定されたいわゆる最後の拒絶の理由が通知され、同年8月27日意見書及び手続補正書が提出された。当該手続補正書により補正された特許請求の範囲、請求項1、2に係る発明は、特許法第29条第2項の規定により、本願出願時独立して特許を受けることができないので、却下すべき旨の決定がなされるとともに、上記同年5月15日付け手続補正書により補正された本願特許請求の範囲、請求項1、2に係る発明は、上記同年7月17日付けで通知された拒絶の理由により、拒絶をすべき旨の査定が同年9月25日付けでなされた。これに対し、同年12月13日付けで本件審判の請求がされ、同時に手続補正書が提出され、特許請求の範囲及び明細書が補正(以降、「本件補正」という。)された。その後、翌平成25年4月17日付けの当審の審尋に対し、同年5月22日付け回答書が提出された。

第2 本件補正についての補正の却下の決定

[補正の却下の決定の結論]

本件補正を却下する。

[理由]

1 補正の内容

本件補正は、特許請求の範囲について補正をするとともにそれに関連した明細書の一部について補正をするものであって、特許請求の範囲の請求項1について補正前後の記載を補正箇所に下線を付して示すと以下のとおりである。

(1) 本件補正前の特許請求の範囲の請求項1

上記のとおり、平成24年8月27日付け手続補正書による補正は決定により却下されたから、「補正前の特許請求の範囲の請求項1」は、同年5月15日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1で特定される以下のとおりのものである。

「【請求項1】
トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至るトロイド状のカーカスと、
該カーカスのタイヤ半径方向外側かつトレッド部の内部に配されたベルト層と、
前記サイドウォール領域かつ前記カーカスのタイヤ軸方向内側に配された断面略三日月状のサイド補強ゴムとを具えたランフラットタイヤであって、
前記カーカスは、トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至るトロイド状の本体部と、前記ビードコアの周りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返された折返し部とを有する2枚のカーカスプライから構成され、
前記サイド補強ゴムは、中間の厚肉部からタイヤ半径方向の外端及び内端それぞれに向かって厚さが滑らかに減少し、かつ、前記サイド補強ゴムの前記外端は、前記ベルト層の外端よりもタイヤ軸方向内側で終端し、
正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填されしかも無負荷である正規状態におけるタイヤ回転軸を含むタイヤ子午線断面において、
前記サイドウォール部は、前記ベルト層のタイヤ軸方向の外端位置での厚さW1、タイヤ最大幅位置での厚さW3、及び前記外端位置と前記タイヤ最大幅位置との中間位置での厚さW2が、下記式(1)?(3)を満たすとともに、
前記本体部においてタイヤ半径方向内側に配されたカーカスプライの前記折返し部は前記ベルト層と前記本体部との間に挟まれて終端するように巻上げられ、かつ、前記本体部においてタイヤ半径方向外側に配されるカーカスプライの前記折返し部の外端は、前記中間位置よりも半径方向内側かつタイヤ最大幅位置よりも半径方向外側に位置することを特徴とするランフラットタイヤ。
0.90≦W3/W1≦1.10 …(1)
0.80≦W2/W1<1.00 …(2)
W2<W3 …(3) 」

(2) 本件補正後の特許請求の範囲の請求項1

「【請求項1】
トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至るトロイド状のカーカスと、
該カーカスのタイヤ半径方向外側かつトレッド部の内部に配されたベルト層と、
前記サイドウォール領域かつ前記カーカスのタイヤ軸方向内側に配された断面略三日月状のサイド補強ゴムとを具えたランフラットタイヤであって、
前記カーカスは、トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至るトロイド状の本体部と、前記ビードコアの周りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返された折返し部とを有する2枚のカーカスプライから構成され、
前記サイド補強ゴムは、中間の厚肉部からタイヤ半径方向の外端及び内端それぞれに向かって厚さが滑らかに減少し、かつ、前記サイド補強ゴムの前記外端は、前記ベルト層の外端よりもタイヤ軸方向内側で終端し、
正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填されしかも無負荷である正規状態におけるタイヤ回転軸を含むタイヤ子午線断面において、
前記サイドウォール部は、前記ベルト層のタイヤ軸方向の外端位置での厚さW1、タイヤ最大幅位置での厚さW3、及び前記外端位置と前記タイヤ最大幅位置との中間位置での厚さW2が、下記式(1)?(3)を満たすとともに、
前記本体部においてタイヤ半径方向内側に配されたカーカスプライの前記折返し部は前記ベルト層と前記本体部との間に挟まれ、かつ、前記ベルト層に接して終端するように巻上げられ、かつ、前記本体部においてタイヤ半径方向外側に配されるカーカスプライの前記折返し部の外端は、前記中間位置よりも半径方向内側かつタイヤ最大幅位置よりも半径方向外側に位置することを特徴とするランフラットタイヤ。
0.90≦W3/W1≦1.10 …(1)
0.80≦W2/W1<1.00 …(2)
W2<W3 …(3) 」

2 本件補正の適否

本件補正が特許請求の範囲についてする補正は、本件補正前の特許請求の範囲、請求項1で特定される「本体部においてタイヤ半径方向内側に配されたカーカスプライの前記折返し部」に対し、「ベルト層と前記本体部との間に挟まれて終端するように巻き上げられ」る態様として、「ベルト層に接して終端する」ものとした点で、本件補正は特定事項を付加し技術的に限定するものである。本件補正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。また、本件補正が明細書についてする補正は、上記補正された特許請求の範囲についての記載に、明細書の記載を整合させるためのものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
そこで、本件補正後の前記請求項1に記載された発明(以下、「補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について以下に検討する。

(1) 補正発明

補正発明は、本件補正により補正がされた明細書及び図面の記載からみて、上記1の(2)の補正後の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものと認める。

(2) 引用例記載事項

(2-1) 引用例1

原査定の拒絶の理由である、平成24年7月17日付け拒絶の理由で引用された刊行物である特開2001-322410号公報(以下、「引用例1」という。)には、【図1】?【図3】とともに以下の記載がある。

ア 段落【0001】

「 【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空気入りタイヤ、特にパンク時の内圧低下の状況においても長い距離を安全走行できるランフラットタイヤに関する。 」

イ 段落【0011】

「【0011】図1は本発明の実施形態を示す空気入りタイヤの断面図の右半分である。ここで本発明の空気入りタイヤ1は、コードを実質的にタイヤのラジアル方向に配列した少なくとも1枚のカーカスプライ3をビードコア6の周りを内側から外側に折返して巻き上げている。そして折返し端10は、該カーカスプライのクラウン部の外側に配置された、ベルト層7の下側でベルト層端部と一部重複するように固定される。カーカスプライ3はタイヤ走行時の繰返し変形に伴いその折返し端10はビード部方向に引張られ、さらにベルト層端部BE近傍でのゴムの変形と相まって、応力集中が生じやすい。したがって前記折返し端10をベルト層の下側に固定することにより、応力集中が軽減され、サイドウォール部の剛性を高める効果を有する。ここでカーカスプライの折返し部3aのベルト層7との重複幅はベルト層幅BWの5?20%が好ましい。」

ウ 段落【0015】?【0018】

「【0015】次に本発明ではカーカスプライ本体3とその折返し部3aとの間にビードコア6の上辺からベルト層端部近傍に延びる第一補強ゴム層4が配置される。そして第一補強ゴム層の上端位置REと、前記ベルト層端BEとの重複幅W_(1)は、ベルト層幅BWの3?20%の範囲が好ましい。重複幅W_(1)が3%より少ないと、第一補強ゴム層上端位置REがベルト層端BEの近傍もしくは下方に位置することになり、この領域での剛性の段差を形成し、応力集中を招来しやすい。
【0016】一方20%を超えるとランフラット性に寄与しないゴム層の容量が増加し、タイヤ軽量化のためには不利である。第一補強ゴム層4は好ましくはビードコア上辺からサイドウォール部方向に厚さを漸減して延びるJISA硬度が80?95度の、より好ましくは85?95度の硬質ゴム層4aと、該硬質ゴム層4aの上辺からベルト層端部近傍に延びるJISA硬度65?80度、好ましくは65?70度の軟質ゴム層4bの二層で構成されている。
【0017】硬質ゴム層4aはビード部を補強し、タイヤパンク時にタイヤの横剛性を高め、一方軟質ゴム層4bはタイヤサイドウォール部を補強するとともにショルダー部のベルト層両端近傍での応力集中を緩和し損傷を軽減する。なお、第一補強ゴム層4を一層で構成する場合は、JISA硬度が65?90度、好ましくは65?85度の範囲のものが用いられる。そして第一補強ゴム層4は周囲がカーカスプライで囲まれ、しかもカーカスプライの折返し部上端はベルト層端部の下側に固定されているため、容積効果で補強効果は一層増大する。
【0018】次に、本発明の空気入りタイヤは前記カーカスプライ本体3の内側にタイヤショルダー部相当領域からビード部にわたる領域に、第二補強ゴム層2が配置される。第二補強ゴム層2はオイル配合量の少ない耐熱性の優れたゴム組成物であり、JISA硬度が65?80度の比較的軟質のゴムが用いられる。タイヤパンク時、サイドウォール部は外側に突出するように折れ曲がり、タイヤ内側の第二補強ゴム層2の屈曲変形が激しくなる。したがって第二補強ゴム層は低発熱性ゴム、たとえばレジリエンスが50%以上のゴムで構成することにより、かかる屈曲変形に伴う発熱を軽減することができる。そして第二補強ゴム層2の断面形状はサイドウォール部領域でほぼ最大幅となり、両端方向に厚さを漸減し、上端位置RFはベルト層端BEを越えて内方に延びている。そしてベルト層との重複幅W_(2)はベルト層の幅BWの17?33%の範囲である。17%未満の場合、パンク時において第二補強ゴム層が相互に接触せず摩擦発熱を軽減できない。一方33%を超えると発熱軽減に機能しない不要なゴムを配置することになり、タイヤの好ましくない重量を増加することになる。」

エ 段落【0020】?【0025】

「【0020】次に図1の空気入りタイヤのショルダー部において、ベルト層端BEとトレッド端TEを結ぶ直線TL上における前記第二補強ゴム層の厚さtはタイヤ全体の厚さTの18?50%の範囲であることが望ましい。
【0021】ここでトレッド端TEはトレッド部の曲率の円弧の延長線と、ショルダー部の曲率の円弧の延長線の交点として定義される。
【0022】ランフラット時、空気入りタイヤは図3に示す如くサイドウォール部が外側に突出するように変形する。この場合、ベルト層端部で応力歪が発生しやすく、この領域に一定の厚さのゴム層を配置することにより、応力集中を効果的に分散緩和できる。したがって前記厚さtは18%未満の場合、上記効果は期待できない。一方、前記厚さTが50%を超えてもその厚さ増加に伴う効果は認められず、かえってタイヤの重量増加になる。より好ましくは20?40%の範囲である。
【0023】次に本発明の空気入りタイヤは、図1において、ビードワイヤ6の上端からタイヤ外形端までの断面高さGLの間でGLを4等分した、1/4GL?3/4GLにおける各サイドウォール外表面位置G1、G2、G3からタイヤ内表面までの最小幅をなすそれぞれの断面幅G1W、G2W、G3Wは、所定の関係を有している。
【0024】すなわちG3W/G1Wは0.85?0.95の範囲であり、またG2W/G1Wは1.0?1.05の範囲である。このようにサイドウォール中央部の肉厚を最も厚く、一方ショルダー部近傍の肉厚を最も薄くすることによりランフラット走行時のたわみ量を抑制することができ、しかもたわみ量をビード部からショルダー部にかけて均一とすることができ、応力集中を効果的に軽減することができる。
【0025】さらに本発明は前記G1、G2、G3の各位置における第二補強ゴム層の幅G1a、G2a、G3aのそれぞれのタイ断面幅G1W、G2W、G3Wに対する比はそれぞれG1a/G1W=0.30?0.55、G2a/G2W=0.38?0.48、G3a/G3W=0.20?0.30の範囲とする。かかる構成にすることにより、第二補強ゴム層による荷重負担割合をビード部からショルダー部方向に漸減させることができ、ランフラット時の効果的な応力緩和を可能にする。」

オ 段落【符合の説明】

「3 カーカス」

カ 上記摘記事項イには、「図1は本発明の実施形態を示す空気入りタイヤの断面図の右半分」と記載されていて、【図1】には、「空気入りタイヤ1」の断面に沿って「カーカス3」が設けられている点、看取できる。そして、【図1】の断面形状から「空気入りタイヤ1」の立体形状がトロイド状であって、内部に設けられた「カーカス3」も同様にトロイド状であることは、当業者にとって自明である。

キ 上記摘記事項ウの「次に本発明ではカーカスプライ本体3とその折返し部3aとの間にビードコア6の上辺からベルト層端部近傍に延びる第一補強ゴム層4が配置される。そして第一補強ゴム層の上端位置REと、前記ベルト層端BEとの重複幅W_(1)は、ベルト層幅BWの3?20%の範囲が好ましい」(段落【0015】)の記載及び【図1】の記載から、引用例1記載の「カーカスプライ」の「折り返し部3a」は、第一補強ゴム層4を介してはいるものの、「カーカスプライ本体3」と「ベルト層7」との間に挟まれている。また、「カーカスプライの折返し部上端はベルト層端部の下側に固定されている」(段落【0017】)の記載から、「カーカスプライ」の「折り返し部3a」は、「ベルト層7」に接して終端するものである。

ク 上記摘記事項エには「図1において、ビードワイヤ6の上端からタイヤ外形端までの断面高さGLの間でGLを4等分した、1/4GL?3/4GLにおける各サイドウォール外表面位置G1、G2、G3からタイヤ内表面までの最小幅をなすそれぞれの断面幅G1W、G2W、G3Wは、所定の関係を有している。
すなわちG3W/G1Wは0.85?0.95の範囲であり、またG2W/G1Wは1.0?1.05の範囲である。このようにサイドウォール中央部の肉厚を最も厚く、一方ショルダー部近傍の肉厚を最も薄くする」(段落【0023】、【0024】)と記載されている。そして、【図1】に記載された「ベルト層端BE」、「G2W」及び「G3W」の位置の関係から、「サイドウォール中央部」の最も肉厚が薄い部分である「G3」が、タイヤ半径方向に見て「ベルト層端BE」の位置よりも内側で、肉厚が最も厚い部分である「G2」よりも外側である点、看取できる。また、【図1】の「空気入りタイヤ1」の輪郭線の図面上最も右側の点の位置から、タイヤの最大幅位置が、上記「G3」よりもタイヤ半径方向に見て内側である点、看取できる。
なお、図1には、G1W、G2W、G3Wの厚みを示す矢印が、「3a」の内周側と「2」の内周側との間に図示されているが、上記クの記載から見て、当該矢印の図示は誤りである。

[引用例1記載発明]

上記摘記事項ア?オ、上記認定事項カ?クならびに【図1】の記載より、引用例1記載の事項を補正発明に照らして整理すると、引用例1には以下の発明(以下、「引用例1記載発明」という。)が記載されていると認める。

「トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコア6に至るトロイド状のカーカス3と、
該カーカス3のタイヤ半径方向外側かつトレッド部の内部に配されたベルト層7と、
サイドウォール領域かつ前記カーカス3のタイヤ軸方向内側に配された断面略三日月状の第二補強ゴム層2とを具えたランフラットタイヤであって、
前記カーカス3は、トレッド部からサイドウォール部を経てビードコア6に至るトロイド状の本体部3と、前記ビードコア6の周りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返された折り返し部3aとを有するカーカスプライから構成され、
前記第二補強ゴム層2は、中間の厚肉部からタイヤ半径方向の外端RF及び内端それぞれに向かって厚さが滑らかに減少し、かつ、前記第二補強ゴム層2の前記外端RFは、前記ベルト層端BEよりもタイヤ軸方向内側で終端し、
前記サイドウォール部は、サイドウォール中央部の肉厚G2Wを最も厚く、一方ショルダー部近傍の肉厚G3Wを最も薄くし、当該最も肉厚が薄い部分G3が、タイヤ半径方向に見てベルト層端BEの位置よりも内側で、肉厚が最も厚い部分G2及びタイヤ最大幅位置よりも外側に存し、
前記カーカスプライの前記折返し部3aは前記ベルト層7と前記本体部との間に第一補強ゴム層4を介して挟まれ、かつ、前記ベルト層7に接して終端するように巻き上げられることを特徴とするランフラットタイヤ」

(2-2) 引用例2

原査定の拒絶の理由である、平成24年7月17日付け拒絶の理由で引用された刊行物である特開2004-352174号公報(以下、「引用例2」という。)には、【図1】、【図2】とともに以下の記載がある。

ケ 段落【0014】

「【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
図1は、本実施形態のSUV用の空気入りタイヤの正規状態におけるタイヤ軸を含むタイヤ子午線右半分断面図を示し、仮想線で正規荷重を負荷した輪郭を示している。また図2は図1の部分拡大図を示している。本実施形態の空気入りラジアルタイヤ1は、タイヤの外径Dが750?820mmであり、より好ましくは770?800mmで形成される。」

コ 段落【0018】?【0024】

「【0018】
また空気入りラジアルタイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、該カーカス6のタイヤ半径方向外側かつトレッド部2の内部に配された複数枚のベルトプライ7A、7Bからなるベルト層7とを有している。
【0019】
前記カーカス6は、カーカスコードをタイヤ赤道Cに対して例えば75゜?90゜の角度で配列したラジアル構造の1枚以上のゴム引きプライ、本例では2枚のプライから構成される。また各プライは、好ましくは有機繊維コードが用いられ、特に好ましくはレーヨンコードが好適である。レーヨンコードは、有機繊維コードの中でも比較的高い引張弾性率を有するため、プライの基本的な剛性を高め操縦安定性を向上させるのに役立つ。
【0020】
ただし、前記プライには、上記以外にもナイロン、ポリエステル、アラミドなどの他の有機繊維コードも採用することができる。また本実施形態のカーカス6は、具体的にはハイターンアッププライ6A1と、セミターンアッププライ6A2との2枚で構成されたものが例示される。
【0021】
前記ハイターンアッププライ6A1は、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至るトロイド状の本体部6a1と、該本体部6a1に連なりかつサイドウォール部3をタイヤ半径方向外側にのびるとともにその外端E1が前記ベルト層7のタイヤ軸方向の外端7eよりもタイヤ軸方向内側に至って終端する折返し部6b1とから構成される。このようなハイターンアッププライ6A1は、本体部6a1と折返し部6b1とがともにタイヤサイド部を広範囲に覆うことによって、タイヤサイド部の周方向のねじりに対する剛性を高め、広く確保した接地幅CWとの相乗作用により、負荷率が低い状態で使用された場合でも車両の駆動力を有効に路面へと伝えるのに役立つ。
【0022】
本実施形態のベルト層7は、スチールコードを配列した内のベルトプライ7Aと、その外側に配された外のベルトプライ7Bとの2枚で構成される。ベルト層7の外端7eは、最も幅が広い内のベルトプライ7Aのタイヤ軸方向の外端位置となる。この外端7eは、好ましくは、正規状態において、タイヤ赤道Cからタイヤ総幅Wの半幅の80?85%を隔てる位置に設けるのが望ましい。
【0023】
前記ハイターンアッププライ6A1の折返し部6b1と、ベルト層7の外端7eとが重なるタイヤ軸方向の重なり長さLは、少なくとも3mm以上であり、より好ましくは5?20mm程度であるのが望ましい。該重なり長さLが小さすぎると、互いのプライ端部が接近するため、各端部に応力が集中しセパレーション等が生じやすくなる傾向があり、逆に大きすぎても不必要にタイヤ重量の増加を招くなど好ましくない。
【0024】
前記セミターンアッププライ6A2は、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至る本体部6a2と、該本体部6a2に連なりかつビードコア5の回りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返されしかもタイヤ最大幅位置Mとベルト層7の前記外端7eとの間で終端する折返し部6b2とから構成される。」

サ 段落【0027】、【0028】

「【0027】
ここで、カーカス6がハイターンアッププライ6A1の2枚からなるときには、サイドウォール部3の剛性が過度に高められ、乗り心地の悪化を招く傾向がある。逆にカーカス6がセミターンアッププライ6A2の2枚からなるときには、折返し部の外端E2とベルト層7の外端との間の剛性が過度に低下し、駆動力の伝達遅れが生じるため採用できない。またセミターンアッププライ6A2の折返し部6b2の外端E2が、タイヤ最大幅位置Mよりもタイヤ半径方向内側に位置している場合には、サイドウォール部3において剛性の小さな領域(外端E2とベルト層7の外端7eとの間の領域)が大となり、やはり駆動力の伝達遅れなどが生じやすくなる。
【0028】
このように、乗り心地と操縦安定性とをよりバランス良く両立させるために特に好ましい態様としては、セミターンアッププライ6A2の折返し部6b2の外端E2のビードベースラインBLからの高さH2とタイヤ最大幅位置Mの高さHmとの差S(=H2-Hm)が、ベルト層7の外端7eの高さHeとタイヤ最大幅位置Mの高さHmとの差(He-Hm)の0?30%、より好ましくは15?25%とするのが望ましい。」

シ 【図2】

【図2】から、「セミターンアッププライ6A2」の「折返し部6b2」の「外端E2」は、タイヤ最大幅位置Mとベルト層7の外端との間の中間位置よりも半径方向内側かつタイヤ最大幅位置Mよりも半径方向外側に位置することが看取できる。

(2-3) 引用例3

原査定の拒絶の理由である、平成24年7月17日付け拒絶の理由で引用された刊行物である特開平2-147417号公報(以下、「引用例3」という。)には、第1図、第2図とともに以下の記載がある。

ス 5ページ左上欄12行?同ページ左下欄16行

「又本発明の空気入り安全タイヤにおいては、前記のごとく、サイドウォール補強層10を含むサイドウォール部4の全厚さ分布を好ましい形状とすることを要旨としている。このため、第2図にしめすように、正規リムRに装着しかつ正規内圧を充填するとともに正規荷重を負荷した標準負荷時における接地面aのタイヤ軸方向の外端点Aと、正規リムRに装着しかつ正規内圧を充填するとともに荷重を負荷しない標準無負荷時におけるビード底bからタイヤの半径方向最高点cまでの高さであるタイヤの断面高さHの65%の高さ(HB=0.65H)に位置する65%位置Bとの間で該サイドウォール部4の前記サイドウォール補強層10を含む全厚さが最小となる最小厚さ位置Eを有している。
これは、前記外端点Aと65%位置Bとの間の第1領域S1は、通常の走行状態では接地しない領域であって、接地面aの近傍に存在するため、高速耐久性能の向上のためには、厚さを減じて発熱を低下するのがよい。又このことは、縦剛さを減じることともなり、操縦性能、乗心地を向上できる。従って前記外端点Aと65%位置Bとの間に最小厚さ位置Eを設けている。又、この第1領域では、空気抜け時における走行時には路面と接してしまうこととなり、従って、この観点からもこの第1領域S1の厚さを増大してもランフラット性能の向上には寄与しないことが判明している。しかも空気入り安全タイヤ1では、前記最小厚さ位置Eから前記65%位置Bまでの第2領域S2の前記全厚さを徐々に増大させている。
これにより、肉厚の急激な段差の発生を避け応力集中を防ぐとともに、65%位置Bに向かって常に縦剛さを増すことにより、ランフラット性能を高めかつ通常走行時における衝撃吸収を円滑化している。
なお、前記外端点Aの高さHAは、通常、タイヤの前記断面高さHの0.62倍以上かつ0.98倍以下の範囲に存在している。
しかも、前記外端点Aにおける全厚さTAと、前記65%位置Bにおける全厚さである65%位置厚さTBとの差TA?TBは、標準無負荷時においてタイヤの最大巾となる最大巾位置C間の長さである最大巾Wの5%以下とする。さらにこのましくは前記最大巾Wの3.5%以下に設定している。」

セ 6ページ左上欄2行?同ページ同欄6行

「最大巾位置Cの付近は、ランフラット走行時において、変形が最大となる範囲であり、従って、65%位置Bから全厚さを、該最大巾位置Cに向かって漸増させる。これによってサイドウォール部4の変形を抑制しランフラット性能を高める。」

ソ 第2図より、「サイドウォール部4」での「最小厚さ位置E」が「最大巾位置C」よりもタイヤの半径方向外側に位置する「サイドウォール部4」の途中に位置する点、看取できる。

(3)対比

補正発明と引用例1記載発明とを対比する。

引用例1記載発明の「サイドウォール部(サイドウォール領域)」、「ビード部」、「ビードコア6」、「トロイド状のカーカス3」、「ベルト層7」、「断面略三日月状の第二補強ゴム層2」、「ランフラットタイヤ」、(カーカス3の)「本体部3」、(カーカス3の)「折り返し部3a」は、補正発明の「サイドウォール部(サイドウォール領域)」、「ビード部」、「ビードコア」、「トロイド状のカーカス」、「ベルト層」、「断面略三日月状のサイド補強ゴム」、「ランフラットタイヤ」、(カーカス3の)「本体部」、(カーカス3の)「折り返し部」にそれぞれ相当する。
引用例1記載発明の「カーカスプライ」は、補正発明の「カーカスプライ」と、枚数が2枚であるか否かを除いて共通する。

補正発明と引用例1記載発明は、以下の点で一致し、かつ相違する。

(3-1) 一致点

「トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至るトロイド状のカーカスと、
該カーカスのタイヤ半径方向外側かつトレッド部の内部に配されたベルト層と、
前記サイドウォール領域かつ前記カーカスのタイヤ軸方向内側に配された断面略三日月状のサイド補強ゴムとを具えたランフラットタイヤであって、
前記カーカスは、トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至るトロイド状の本体部と、前記ビードコアの周りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返された折返し部とを有するカーカスプライから構成され、
前記サイド補強ゴムは、中間の厚肉部からタイヤ半径方向の外端及び内端それぞれに向かって厚さが滑らかに減少し、かつ、前記サイド補強ゴムの前記外端は、前記ベルト層の外端よりもタイヤ軸方向内側で終端し、
カーカスプライの前記折返し部は前記ベルト層と前記本体部との間に挟まれ、かつ、前記ベルト層に接して終端するように巻上げられるランフラットタイヤ。」

(3-2) 相違点

(3-2-1) 相違点1

「サイドウォール部」に関して補正発明は、
「正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填されしかも無負荷である正規状態におけるタイヤ回転軸を含むタイヤ子午線断面において、
サイドウォール部は、ベルト層のタイヤ軸方向の外端位置での厚さW1、タイヤ最大幅位置での厚さW3、及び前記外端位置と前記タイヤ最大幅位置との中間位置での厚さW2が、下記式(1)?(3)を満たす
0.90≦W3/W1≦1.10 …(1)
0.80≦W2/W1<1.00 …(2)
W2<W3 …(3)」
ものであるのに対し、引用例1記載発明では「サイドウォール部」が、「サイドウォール部」の「肉厚」がもっとも薄くなる位置G3を、タイヤ半径方向に見て「ベルト層端BE」の位置よりも内側で、「肉厚」が最も厚い部分G2及びタイヤ最大幅位置よりも外側としたものではあるが、それぞれの厚さとの関係が明らかでない点。

(3-2-2) 相違点2

補正発明の「カーカス」は、「2枚のカーカスプライから構成され、」かつ「本体部においてタイヤ半径方向外側に配されるカーカスプライの折返し部の外端は、中間位置よりも半径方向内側かつタイヤ最大幅位置よりも半径方向外側に位置する」ものであり、本体部においてタイヤ半径方向内側に配されたカーカスプライの「折り返し部」は、「ベルト層」と「本体部」との間に挟まれるものであるのに対して、引用例1記載発明の「カーカス3」は、「カーカスプライ」の枚数が1枚であり、「折返し部の外端は、前記中間位置よりも半径方向内側かつタイヤ最大幅位置よりも半径方向外側に位置する」ものではなく、「折り返し部3a」は、「第一補強ゴム層4」を介して、「ベルト層7」と「本体部3」との間に挟まれるものである点。

(4) 相違点の検討

上記相違点1、2について検討する。

(4-1) 相違点1

上記摘記事項ス?セ及び認定事項ソより、引用例3には、乗り心地を改善するために、「サイドウォール部4」での「最小厚さ位置E」を、「最大巾位置C」よりもタイヤ半径方向に位置する「サイドウォール部4」の途中に設けたものが記載されている。乗り心地の改善は、ランフラットタイヤを含め、タイヤ一般に内在する課題といえる。
ここで補正発明が関係式(1)?(3)で特定しているタイヤの「サイドウォール部」の各部の厚さの関係は、上記「中間位置での厚さW2」が上記「ベルト層外端位置での厚さW1」や上記「タイヤ最大幅位置での厚さW3」よりも小さくした点、意味している。
引用例1記載発明の「サイドウォール部(サイドウォール領域)」の各部肉厚を上記関係式(1)?(3)を満たすものとすることは、上記課題を解決しようとして、タイヤの形状を特定するための「肉厚」を特定する位置を、「ベルト層端BE」に加えて、引用例3記載の事項と同様「タイヤの最大幅位置」、そして、「ベルト層端BE」及び「タイヤ最大幅位置」の「中間位置」を選択し、当該「中間位置」での「肉厚」を最小とすることで、当業者が容易になし得た事項である。また、上記関係式(1)、(2)は、W1とW2あるいはW3との比率につき数値で限定しているが、本願明細書段落【0044】【表1】の記載では、「ランフラット耐久性(指数)」「実車乗り心地(10点法)」それぞれで、「実施例」と「従来例」及び「比較例」との間で格別な差が存するとは認められず臨界的な意義は認められない。

(4-2) 相違点2

上記摘記事項コ、サより、引用例2には、タイヤの「カーカス6」を、「ハイターンアッププライ6A1」と「セミターンアッププライ6A2」の2枚から構成する点記載されている。そして「本体部6a1」においてタイヤ半径方向の内側に配置された「ハイターンアッププライ6A1」の「折り返し部6b1」は「ベルト層7」のタイヤ軸方向の外端よりもタイヤ軸方向内側に至って終端する点も記載されている。また、上記認定事項シより、「セミターンアッププライ6A2」の折り返し部の「外端E2」を設ける位置を、タイヤ最大幅位置Mとベルト層7の外端との間の中間位置よりも半径方向内側かつタイヤ最大幅位置Mよりも半径方向外側に位置することが、引用例2の図2より看取できる。これらの構成により、乗り心地の悪化を改善する旨、引用例2に記載されている。
乗り心地の悪化の改善は、引用例1記載発明を含めて、タイヤに内在する課題ある。そうすると、引用例2記載の2枚のカーカスプライからなる「カーカス」を引用例1記載発明に適用してカーカスプライを2枚とし、そうする場合にあたり、本体部においてタイヤ半径方向外側に配される「セミターンアッププライ6A2」の折り返し部の「外端E2」を設ける位置を、上記中間位置よりもタイヤ半径方向内側とすることは、上記課題を解決しようとして、上記引用例2、図2から看取できる位置を選択したに過ぎず、当業者が容易に想到し得た事項である。

タイヤのカーカスの折り返し部がトレッド領域を、ベルト層とカーカス本体部との間に他のものを介さずに挟まれるよう構成することは、従来周知(例えば、原審の平成24年7月17日付け拒絶理由通知に記載された引用文献4である特開2007-069890号公報(特に、【図2】に着目されたい)、平成25年4月17日付け当審よりの審尋に記載した前置報告書の内容で引用された特開2004-42755号公報(特に、【図1】、【図2】、【図6】とその関連事項を参照されたい)、同審尋に記載した前置報告書の内容で引用された特開2004-182164号公報(特に段落【0
023】、【0043】、【図6】を参照されたい))である。
ここで、上記摘記事項ウには、「第一補強ゴム層4は周囲がカーカスプライで囲まれ、しかもカーカスプライの折返し部上端はベルト層端部の下側に固定されているため、容積効果で補強効果は一層増大する」と記載されているから、「カーカス折返し端10」を延長して「ベルト層7」と「本体部3」に挟まれるようにして、「カーカスプライ」が「第一補強ゴム層4」全体を囲むことで補強効果がより一層増大することの示唆が引用例1にはあるといえる。
そうすると、引用例1記載発明において、「第一補強ゴム層4」を介さずに「折返し部3a」を「ベルト層7」と「本体部3」との間に挟むようにすることは、補強効果をより一層増大させるために、上記引用例1の示唆に基づいて、従来周知の上記構成とすべく「カーカス折返し端10」を延長することで、当業者が容易に想到し得たものである。

上記(4)の検討から、補正発明は引用例1記載発明並びに引用例2、3に記載された事項及び従来周知の事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

本願発明の奏する作用ないし効果についても、引用例1記載発明並びに引用例2、3に記載された事項及び従来周知の事項から予測できる程度のものであって、格別なものではない。

したがって、補正発明は特許法第29条第2項の規定により本願出願の際独立して特許をうけることができないものである。

(5) 補正却下におけるむすび

以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明について

1 本願発明

本件補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1及び2に係る
発明は、平成24年5月15日付け手続補正書により補正がされた特許請求の範囲及び明細書、出願当初の図面からみて、その特許請求の範囲、請求項
1及び2に記載された事項により特定されるとおりのものと認めるところ、請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、上記第2の1の(1)の補正前の特許請求の範囲の請求項1に記載したとおりである。

2 対比及び判断

本願発明は、前記第2の2で述べたとおり、補正発明の発明特定事項から、前記限定事項が省かれたものである。

そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含み、さらに、他の発明特定事項を付加したものに相当する補正発明が上記第2の2の(4)で検討したとおり引用例1記載発明ならびに引用例2、3に記載された事項及び従来周知の事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明は、引用例1記載発明ならびに引用例2、3に記載された事項及び従来周知の事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

3 むずび

以上のとおりであるので、本願発明は、引用例1記載発明ならびに引用例2、3に記載された事項及び従来周知の事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許をうけることができない。

したがって、本願の請求項2に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
 
審理終結日 2013-09-02 
結審通知日 2013-09-03 
審決日 2013-09-17 
出願番号 特願2007-304740(P2007-304740)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (B60C)
P 1 8・ 121- Z (B60C)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 倉田 和博  
特許庁審判長 久保 克彦
特許庁審判官 長屋 陽二郎
刈間 宏信
発明の名称 ランフラットタイヤ  
代理人 住友 慎太郎  

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