ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 訂正 ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 訂正する H04N |
---|---|
管理番号 | 1283395 |
審判番号 | 訂正2013-390200 |
総通号数 | 171 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2014-03-28 |
種別 | 訂正の審決 |
審判請求日 | 2013-11-13 |
確定日 | 2013-12-19 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第4816709号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 特許第4816709号に係る明細書及び特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲のとおり、請求項ごとに訂正することを認める。 |
理由 |
第1 経緯 本件特許第4816709号に係る発明は、平成13年3月12日に特許出願された出願である特願2001-67969号の一部を、平成18年5月15日に特許法第44条第1項の規定により新たな特許出願(特願2006-135382号)としたものを、さらに、平成20年10月27日に特許法第44条第1項の規定により新たな特許出願(特願2008-275956号)としたものであって、平成23年9月9日に特許権の設定登録がなされ、その後、平成25年11月13日付けで本件審判が請求されたものである。 第2 請求 1 請求の趣旨 本件審判請求の趣旨は、特許第4816709号の明細書及び特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付した訂正明細書、特許請求の範囲のとおり、請求項ごとに訂正することを求めるものである。 2 訂正事項 (1)訂正事項1 特許請求の範囲の請求項2について、 「前記ブランキング期間は、水平ブランキング期間および垂直ブランキング期間である」とあるのを、 「ネットワークを介しての通信処理を行う通信部をさらに備え、前記ブランキング期間は、水平ブランキング期間および垂直ブランキング期間である」と訂正する。 (2)訂正事項2 特許請求の範囲の請求項4について、 「前記オーディオデータを蓄積し、前記多重化手段に出力するバッファをさらに有する」とあるのを、 「前記オーディオデータを蓄積し、前記多重化手段に出力するバッファと、ネットワークを介しての通信処理を行う通信部と、ディスプレイと、スピーカとをさらに有する」と訂正する。 (3)訂正事項3 特許請求の範囲の請求項17について、 「前記ビデオデータと共通の方法で暗号化されている前記オーディオデータを、前記ビデオデータと共通の方法で復号する復号手段をさらに備える」とあるのを、 「前記ビデオデータと共通の方法で暗号化されている前記オーディオデータを、前記ビデオデータと共通の方法で復号する復号手段と、前記分離手段により分離された前記オーディオデータを出力するスピーカとをさらに備える」と訂正する。 第3 当審の判断 1 訂正の目的 (1)訂正事項1について検討する。 訂正事項1は、請求項1の記載を引用する請求項2において、「ネットワークを介しての通信処理を行う通信部をさらに備え」の記載を付加するものであり、したがって、請求項1に記載された各手段(第1の取り込み手段、第2の取り込み手段・・・ビデオデータ送信手段、タイミング制御手段等)に加えて、さらに、「ネットワークを介しての通信処理を行う通信部」の構成を付加したものといえる。 すなわち、請求項2の情報送信装置が、訂正前は、「ネットワークを介しての通信処理を行う通信部」について備えているか否か特定されていない構成であったのに対し、訂正後は、「ネットワークを介しての通信処理を行う通信部」を備えるものであることを特定したものといえるから、特許請求の範囲の減縮を目的としたものであるといえる。 (2)訂正事項2について検討する。 訂正事項2は、請求項1の記載を引用する請求項4において、「ネットワークを介しての通信処理を行う通信部と、ディスプレイと、スピーカと(をさらに有する)」の記載を加えることで請求項1を引用する請求項4が有する各手段(第1の取り込み手段、第2の取り込み手段・・・ビデオデータ送信手段、タイミング制御手段、バッファ等)に加えて、さらに、「ネットワークを介しての通信処理を行う通信部」、「ディスプレイ」、「スピーカ」の構成を有することを発明特定事項として加えたものといえる。 すなわち、請求項4の情報送信装置が、訂正前は、「ネットワークを介しての通信処理を行う通信部」、「ディスプレイ」、「スピーカ」について備えているか否か特定されていない構成であったのに対し、訂正後は、「ネットワークを介しての通信処理を行う通信部」、「ディスプレイ」、「スピーカ」を備えるものであることを特定したものといえるから、特許請求の範囲の減縮を目的としたものであるといえる。 (3)請求項3について検討する。 訂正事項3は、請求項11の記載を引用する請求項17において「前記分離手段により分離された前記オーディオデータを出力するスピーカと(をさらに備える)」の記載を加えることで、請求項11を引用する請求項17が有する各手段(取り込み手段、特定手段・・・タイミング制御手段、復号手段等)に加えて、さらに、「前記分離手段により分離された前記オーディオデータを出力するスピーカ」の構成を有することを発明特定事項として加えたものといえる。 すなわち、請求項17の情報受信装置が、訂正前は、「前記分離手段により分離された前記オーディオデータを出力するスピーカ」について備えているか否か特定されていない構成であったのに対し、訂正後は、「前記分離手段により分離された前記オーディオデータを出力するスピーカ」を備えるものであることを特定したものといえるから、特許請求の範囲の減縮を目的としたものであるといえる。 以上によれば、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書き第1号に揚げる事項(特許請求の範囲の減縮)を目的とする。 2 訂正の適合性 (1)訂正の範囲 a.訂正事項1について 本件請求項に係る「情報送信装置」は、発明の詳細な説明のデジタルチューナ31に相当することは明らかであるといえるところ、発明の詳細な説明【0102】-【0109】の実施例では、デジタルチューナ31について「入出力インタフェース225には・・・モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部229が接続されている。通信部229は、ネットワークを介しての通信処理を行う。」との記載があるから、情報送信装置が「ネットワークを介しての通信処理を行う通信部」を備えることは、願書に添付した明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであることは明らかであるといえる。 b.訂正事項2について 本件請求項に係る「情報送信装置」は、発明の詳細な説明のデジタルチューナ31に相当することは明らかであるといえるところ、発明の詳細な説明【0102】-【0109】の実施例では、デジタルチューナ31について「入出力インタフェース225には・・・CRT、LCDなどよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力部227、・・・モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部229が接続されている。通信部229は、ネットワークを介しての通信処理を行う。」との記載があるから、情報送信装置が「ネットワークを介しての通信処理を行う通信部」、「ディスプレイ」、「スピーカ」を備えることは、願書に添付した明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであることは明らかであるといえる。 c.訂正事項3について 本件請求項に係る「情報受信装置」は、発明の詳細な説明のモニタ33に相当することは明らかであるといえるところ、発明の詳細な説明【0030】-【0031】には 「モニタ33は、レシーバ51を内蔵しており、レシーバ51は、TMDS34を介してデジタルチューナ31のトランスミッタ43より供給されたAVデータを受信し、オーディオデータ、ビデオデータおよび同期データを分離する。 レシーバ51より出力されたオーディオデータは、D/A変換器52によりD/A変換され、左チャンネルと右チャンネルのスピーカ53,54から出力される。」 との記載があり、モニタが内蔵するレシーバ51は、オーディオデータ、ビデオデータを分離し、レシーバ51より出力されたオーディオデータはスピーカ53,54から出力されることが記載されているから、情報受信装置が、「前記分離手段により分離された前記オーディオデータを出力するスピーカ」を備えることは、願書に添付した明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであることは明らかであるといえる。 d.まとめ(訂正の範囲) 以上のとおり、訂正事項1ないし3は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものである。 (2)特許請求の範囲の拡張・変更 a.訂正事項1について 本件請求項に係る「情報送信装置」は、発明の詳細な説明のデジタルチューナ31に相当し、発明の詳細な説明【0102】-【0109】の実施例にあるデジタルチューナも含むものであるといえることは、「第3 2 (1)」で検討したとおりである。 上記【0102】-【0109】の実施例にあるデジタルチューナについての記載を見ると、該デジタルチューナは「CPU」、「ROM」、「RAM」、「キーボード、マウスなどよりなる入力部」、「CRT、LCDなどよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力部」、「ハードディスクなどより構成される記憶部」、「モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部」を有し、「一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、・・・例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、ネットワークや記録媒体からインストールされる。」とあるから、本件請求項に係る「情報送信装置」は汎用のパーソナルコンピュータも含むものといえる。 そして、汎用のパーソナルコンピュータはネットワーク接続のためのインターフェース(すなわち、ネットワークを介しての通信処理を行う通信部)を有することは普通の構成であり、本件請求項に係る情報送信装置が汎用のパーソナルコンピュータを想定しているのであるから、当該汎用のパーソナルコンピュータが普通に有する「ネットワークを介しての通信処理を行う通信部」について、当該通信部をさらに備えることを特定することは、汎用のパーソナルコンピュータが有する普通の構成を備えることを特定しているのであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。 b.訂正事項2について 本件請求項に係る「情報送信装置」は、汎用のパーソナルコンピュータを含むものであることは、上記a.で検討したとおりである。 そして、汎用のパーソナルコンピュータが、「ネットワークを介しての通信処理を行う通信部」、「ディスプレイ」、「スピーカ」を備えることは、普通の構成であり、これらの構成をさらに備えることを特定することは、上記a.で検討したのと同様、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。 c.訂正事項3について 本件請求項に係る「情報受信装置」は、発明の詳細な説明のモニタ33に相当することは明らかであるといえるところ、「モニタ」は通常、受信した映像や音声を出力するための装置であって、映像信号(データ)と音声信号(データ)とを受信すれば、受信した信号をそれぞれに分離し、音声信号(オーディオデータ)はこれを復号化してスピーカから出力することは当たり前の構成であるから、当該構成である「前記分離手段により分離された前記オーディオデータを出力するスピーカ」について特定することは、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。 d.まとめ(特許請求の範囲の拡張・変更) 以上のとおりであるから、訂正事項1ないし3は、いずれも、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 (3)独立特許要件 本件訂正が特許請求の範囲の減縮を目的とするものであることは前記のとおりであるところ、訂正後における特許請求の範囲の請求項に記載される事項により特定される発明について、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由を発見しない。 したがって、訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。 (4)まとめ 以上によれば、本件訂正は、特許法第126条第5項ないし第7項までの規定に適合する。 第4 むすび 以上、本件審判の請求に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書き第1号に揚げる事項を目的とし、かつ、同条第5項ないし第7項までの規定に適合する。 よって、結論のとおり審決する。 |
発明の名称 |
(54)【発明の名称】 情報送信装置、情報送信方法、情報受信装置、情報受信方法 【技術分野】 【0001】 本発明は、情報送信装置、情報送信方法、情報受信装置、情報受信方法に関し、特に、より効率的に、ビデオデータに多重化してオーディオデータを伝送することができるようにした、情報送信装置、情報送信方法、情報受信装置、情報受信方法に関する。 【背景技術】 【0002】 ビデオデータに他のデータを重畳して転送する場合、ビデオデータのブランキング期間が利用されることが多い。 【0003】 例えば、垂直ブランキング期間中にテキストデータを挿入することが、文字放送において実施されている。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 しかしながら、ブランキング期間は、本来のビデオデータを伝送する期間に較べて、極めて短いため、多重化可能なデータの種類は、テキストデータなど、その容量が小さいデータに限られる課題があった。 【0005】 本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、例えば、オーディオデータなど、ビデオデータに較べれば、その容量は小さいが、テキストデータなどに較べれば、より大きな容量のデータを、効率よく伝送することができるようにするものである。 【課題を解決するための手段】 【0006】 本発明の一側面の情報送信装置は、ビデオデータを取り込む第1の取り込み手段と、オーディオデータを取り込む第2の取り込み手段と、前記ビデオデータのブランキング期間中に前記ブランキング期間より短い設定期間を設定する設定手段と、前記ビデオデータのブランキング期間と、前記設定手段により設定された前記設定期間との差に対応する重畳期間に、前記オーディオデータを多重化する多重化手段と、前記多重化手段により前記オーディオデータが多重化されたビデオデータを、前記ビデオデータよりビット数の多いデータにエンコードしてデータチャンネルに送信するビデオデータ送信手段と、前記重畳期間を表すデータを記憶する保持手段と、前記保持手段に記憶されているデータにより表される前記重畳期間に前記オーディオデータを重畳するように前記オーディオデータの多重化のタイミングを制御するタイミング制御手段とを有し、前記設定期間は、前記オーディオデータが多重化されエンコードされたビデオデータにおいて利用されない、予め定められた特定データで示され、前記特定データは、前記ビデオデータに対応する前記重畳期間を識別するための識別情報を表す。 【0007】 前記ブランキング期間は、水平ブランキング期間および垂直ブランキング期間であるようにすることができる。 【0009】 入力されたピクセルクロックからクロックを生成し、生成したクロックを前記タイミング制御手段に供給するPLL回路を備えるようにすることができる。 【0010】 前記オーディオデータを蓄積し、前記多重化手段に出力するバッファをさらに設けることができる。 【0011】 前記保持手段は、前記ビデオデータの種類と前記識別情報との対応関係を保持し、前記多重化手段には、前記保持手段に保持されている前記対応関係に基づいて、前記重畳期間に、前記オーディオデータを多重化させることができる。 【0012】 前記識別情報送信手段には、前記識別情報を、垂直ブランキング期間に送信させることができる。 【0013】 前記識別情報は、前記設定期間の開始点から終了点までの期間、または前記重畳期間の開始点から終了点までの期間を特定できる情報であるようにすることができる。 前記オーディオデータを、前記ビデオデータと共通の方法で暗号化する暗号化手段をさらに設けることができる。 前記多重化手段には、前記設定期間に、同期信号、制御信号、または前記識別情報を多重化させ、前記ビデオデータ送信手段には、前記設定期間に前記同期信号が多重化されたビデオデータを第1のデータチャンネルを用いて送信させ、前記設定期間に前記制御信号が多重化されたビデオデータを第2のデータチャンネルを用いて送信させ、前記設定期間に前記識別情報が多重化されたビデオデータを第3のデータチャンネルを用いて送信させることができる。 【0014】 本発明の一側面の情報送信方法は、重畳期間を表すデータを記憶する保持手段を有する情報送信装置の情報送信方法において、ビデオデータを取り込む第1の取り込みステップと、オーディオデータを取り込む第2の取り込みステップと、前記ビデオデータのブランキング期間中に前記ブランキング期間より短い設定期間を設定する設定ステップと、前記ビデオデータのブランキング期間と、前記設定ステップの処理により設定された前記設定期間との差に対応する前記重畳期間に、前記オーディオデータを多重化する多重化ステップと、前記多重化ステップの処理により前記オーディオデータが多重化されたビデオデータを、前記ビデオデータよりビット数の多いデータにエンコードしてデータチャンネルに送信するビデオデータ送信ステップと、前記保持手段に記憶されているデータにより表される前記重畳期間に前記オーディオデータを重畳するように前記オーディオデータの多重化のタイミングを制御するタイミング制御ステップとを含み、前記設定期間は、前記オーディオデータが多重化されエンコードされたビデオデータにおいて利用されない、予め定められた特定データで示され、前記特定データは、前記ビデオデータに対応する前記重畳期間を識別するための識別情報を表す。 【0015】 本発明の他の側面の情報受信装置は、ビデオデータのブランキング期間中に前記ブランキング期間より短い設定期間が設定され、前記ビデオデータのブランキング期間と前記設定期間との差に対応する重畳期間にオーディオデータが多重化され、前記オーディオデータが多重化されたビデオデータが、前記ビデオデータよりビット数の多いデータにエンコードされてデータチャンネルに送信された送信データを受信する情報受信装置であって、前記送信データに設定された前記設定期間は、前記オーディオデータが多重化されエンコードされたビデオデータにおいて利用されない予め定められた特定データで示され、前記特定データは、前記ビデオデータに対応する前記重畳期間を識別するための識別情報を表し、前記送信データから、ビデオデータを取り込む取り込み手段と、前記取り込み手段により取り込まれた前記ビデオデータの前記重畳期間を前記ビデオデータの種類に対応して特定する特定手段と、前記取り込み手段により取り込まれた前記ビデオデータから、前記特定手段により特定された前記重畳期間に多重化されている前記オーディオデータを分離する分離手段と、前記重畳期間を表すデータを記憶する保持手段とを備える。 【0016】 前記分離手段により分離された前記オーディオデータを連続するデータに変換する変換手段をさらに設けることができる。 【0017】 前記取り込み手段により取り込まれた前記ビデオデータの前記設定期間を検出するとともに、検出された前記設定期間を示す前記特定データの値に基づいて前記識別情報を生成する生成手段をさらに設けることができる。この場合、前記保持手段には、前記ビデオデータの種類と前記識別情報との対応関係を保持させ、前記生成手段には、前記保持手段に保持されている前記対応関係に基づいて、前記識別情報を生成させることができる。 【0018】 前記生成手段には、前記識別情報を、垂直ブランキング期間のブランキング信号から生成させることができる。 【0019】 前記識別情報は、前記重畳期間の開始点から終了点までの期間、または前記設定期間の開始点から終了点までの期間を特定できる情報であるようにすることができる。 【0020】 前記オーディオデータを伸長する伸長手段をさらに設けることができる。 【0021】 前記ビデオデータと共通の方法で暗号化されている前記オーディオデータを、前記ビデオデータと共通の方法で復号する復号手段をさらに設けることができる。 【0023】 本発明の他の側面の情報受信方法は、ビデオデータのブランキング期間中に前記ブランキング期間より短い設定期間が設定され、前記ビデオデータのブランキング期間と前記設定期間との差に対応する重畳期間にオーディオデータが多重化され、前記オーディオデータが多重化されたビデオデータが、前記ビデオデータよりビット数の多いデータにエンコードされてデータチャンネルに送信された送信データを受信する、前記重畳期間を表すデータを記憶する保持手段を有する情報受信装置の情報受信方法であって、前記送信データに設定された前記設定期間は、前記オーディオデータが多重化されエンコードされたビデオデータにおいて利用されない予め定められた特定データで示され、前記特定データは、前記ビデオデータに対応する前記重畳期間を識別するための識別情報を表し、前記送信データから、ビデオデータを取り込む取り込みステップと、前記取り込みステップの処理により取り込まれた前記ビデオデータの前記重畳期間を前記ビデオデータの種類に対応して特定する特定ステップと、前記取り込みステップの処理により取り込まれた前記ビデオデータから、前記特定ステップの処理により特定された前記重畳期間に多重化されている前記オーディオデータを分離する分離ステップと、前記保持手段に記憶されているデータにより表される前記重畳期間に多重化されている前記オーディオデータを分離するように前記オーディオデータの分離のタイミングを制御するタイミング制御ステップとを含む。 【0024】 本発明の一側面においては、ビデオデータが取り込まれ、オーディオデータが取り込まれ、ビデオデータのブランキング期間中にブランキング期間より短い設定期間が設定される。また、ビデオデータのブランキング期間と、設定された設定期間との差に対応する重畳期間に、前記オーディオデータが多重化され、オーディオデータが多重化されたビデオデータが、ビデオデータよりビット数の多いデータにエンコードされてデータチャンネルに送信される。 【0025】 本発明の他の側面においては、送信データからビデオデータが取り込まれ、取り込まれたビデオデータの多重化期間がビデオデータの種類に対応して特定され、取り込まれたビデオデータから特定された多重化期間に多重化されているオーディオデータが分離される。 【発明の効果】 【0026】 本発明の一側面によれば、オーディオ信号を効率的に送信することが可能となる。 【0027】 本発明の他の側面によれば、圧縮されたオーディオ信号を、確実に抽出することが可能になるとともに、本来のブランキング期間の長さを、簡単かつ確実に、回復し、ビデオ信号の再生に悪影響が出るようなことを防止することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0028】 図1は、本発明を適用した、送受信システムの構成例を表している。デジタルチューナ31は、アンテナ32を介して放送電波を受信し、その復調出力をDVI(Digital Video Interface)の規格に基づくTMDS(Transition Minimized Differential Signaling)コード34(以下、単にTMDS34と記載する)により、モニタ33に供給している。デジタルチューナ31はまた、DVI規格に基づくDDC(Display Data Channel)バス(以下、単にDDC35と記載する)によりモニタ33と接続されている。 【0029】 デジタルチューナ31は、フロントエンド41を有しており、フロントエンド41は、アンテナ32を介して受信した放送波を復調し、復調して得られたビデオデータとオーディオデータ(以下、AVデータとも称する)をAVデコーダ42に出力する。AVデコーダ42は、フロントエンド41より供給されたAVデータをデコードし、トランスミッタ43に出力する。トランスミッタ43は、制御部44により制御され、AVデコーダ42より供給されたAV信号を、TMDS34を介してモニタ33に出力する。 【0030】 モニタ33は、レシーバ51を内蔵しており、レシーバ51は、TMDS34を介してデジタルチューナ31のトランスミッタ43より供給されたAVデータを受信し、オーディオデータ、ビデオデータおよび同期データを分離する。 【0031】 レシーバ51より出力されたオーディオデータは、D/A変換器52によりD/A変換され、左チャンネルと右チャンネルのスピーカ53,54から出力される。 【0032】 レシーバ51より出力されたビデオデータは、D/A変換器55によりD/A変換された後、RGB増幅器56において増幅され、CRT58に出力される。 【0033】 H/Vシンク生成部57は、レシーバ51より供給された同期データに基づいて、水平同期信号と垂直同期信号を生成し、CRT58のドライブ回路に供給する。 【0034】 図2は、トランスミッタ43の構成例を表している。AVデコーダ42より出力されたビデオデータを構成する、A,B,Cの3チャンネル分のピクセルデータA、ピクセルデータB、およびピクセルデータC(それぞれ、図3A,B,Cに示されるように、例えば、青(B)、緑(G)、または赤(R)のピクセルデータ)は、それぞれ端子80A,80B,80Cより、スイッチ81A,81B,81Cの、それぞれ、図中上側の入力端子に供給される。これらの各色(チャンネル)のピクセルデータは、1画素分がそれぞれ8ビットのデータとして表されている。 【0035】 端子91には、水平同期データおよび垂直同期データを構成する2ビットのデータが入力されている。この2ビットのデータは、エンコーダ83Aに供給されている。 【0036】 端子92には、例えば、図3Eに示されるように、制御信号(CTL0,CTL1)を構成する2ビットのデータが入力されている。この2ビットのデータは、エンコーダ83Bに供給されている。 【0037】 端子93には、重畳(多重化)データとして、この例においてはオーディオデータが入力されている。端子93より入力されたオーディオデータは、バッファ84により、一旦蓄積された後、8ビット単位とするデータとして、スイッチ81A,81B、または81Cの図中下側の入力端子に供給される。 【0038】 端子94には、図3Dに示されるように、ブランキング期間を表すブランキング信号が入力され、このブランキング信号は、タイミング生成部85に供給されている。 【0039】 端子95には、図3Fに示されるように、25MHz乃至165MHzのピクセルクロックが入力され、このピクセルクロックは、PLL回路87に供給されている。このピクセルクロックは、チャンネルA,B,Cの各ピクセルに同期したクロックである。PLL回路87は、入力されたピクセルクロックに同期した10倍の周波数のクロックを生成し、生成したクロックをタイミング生成部85に供給するとともに、安定したピクセルクロックをモニタ33に出力する。 【0040】 タイミング生成部85は、ブランキング信号とピクセルクロックに同期して、タイミング信号を生成し、バッファ84、スイッチ81A,81B,81C、暗号化部82A,82B,82Cを制御するタイミング信号を生成する。タイミング生成部85はまた、ブランキング信号を所定の長さに設定(短縮)し、設定したブランキング信号をエンコーダ83A,83B,83Cに供給する。 【0041】 スイッチ81A,81B,81Cは、それぞれ、タイミング生成部85より供給されたタイミング信号に基づいて、図中上側の入力端子、または下側の入力端子に切り換えられ、ピクセルデータA乃至C、またはオーディオデータを選択し、選択したピクセルデータまたはオーディオデータを、対応する暗号化部82A,82B,82Cに、それぞれ出力する。 【0042】 暗号化部82A,82B,82Cは、それぞれ入力されたビデオデータ(ピクセルデータ)またはオーディオデータを、共通のアルゴリズムで暗号化し、対応するエンコーダ83A,83B,83Cに出力する。 【0043】 重畳期間テーブル86には、エンコーダ83A乃至83Cから出力するピクセルデータに対応する水平ブランキング期間の長さ、および垂直ブランキング期間の長さに関するデータが予め記憶されている。 【0044】 例えば、エンコードして出力するピクセルデータが480p(数字は走査線数を表し、pはプログレッシブ方式であることを表す)である場合、水平ブランキング期間は138ピクセルの長さとされ、720pである場合、水平ブランキング期間の長さは370ピクセルとされ、1080i(iはインタレース方式であることを表す)である場合、水平ブランキング期間の長さは、280ピクセルとされる。 【0045】 タイミング生成部85は、重畳期間テーブル86に記憶されている重畳期間(多重化期間)だけ、スイッチ81A,81Cを、図中下側に切り換えさせ、オーディオデータを選択させる。 【0046】 エンコーダ83Aは、タイミング生成部85より設定されたブランキング信号(以下、設定ブランキング信号と称する)が供給されていない期間中、暗号化部82Aより供給された8ビットのピクセルデータAまたはオーディオデータを、所定のアルゴリズムに基づいてエンコードし、データチャンネルAの10ビットのデータとして出力する。 【0047】 また、エンコーダ83Aは、設定されたブランキング信号が入力されている期間(以下、設定ブランキング期間と称する)においては、端子91より入力される2ビットの水平同期信号または垂直同期信号に基づいて、10ビットのブランキングデータをエンコードし(生成し)、データチャンネルAのデータとして出力する。 【0048】 エンコーダ83Bと83Cも、エンコーダ83Aと同様に、設定ブランキング期間ではないとき、それぞれ暗号化部82Bまたは82Cより入力されるピクセルデータまたはオーディオデータをエンコードし、10ビットのデータとして出力する。設定ブランキング期間においては、エンコーダ83Bは、端子92より入力される2ビットの制御信号に基づいて、10ビットのブランキングデータをエンコードし(生成し)、エンコーダ83Cは、重畳期間テーブル86より供給される2ビットの重畳期間を表すデータに基づいて、10ビットのブランキングデータをエンコードする(生成する)。エンコーダ83Bの出力はデータチャンネルBの出力として、エンコーダ83Cの出力はデータチャンネルCの出力として、それぞれモニタ33に伝送される。 【0049】 さらに、PLL回路87により生成されたピクセルクロックは、クロックチャンネルのデータとしてモニタ33に送信される。 【0050】 図4は、レシーバ51の構成を表している。デコーダ101A乃至101Cは、それぞれデータチャンネルA乃至データチャンネルCの10ビットデータを受信し、デコードして、8ビットのデータとして出力する。デコーダ101A乃至101Cには、PLL回路106により生成されたクロックチャンネルに入力されたピクセルクロックに同期した10倍の周波数のクロックが供給されている。 【0051】 デコーダ101Aによりデコードされた8ビットのピクセルデータAまたはオーディオデータは、復号部102Aに供給される。デコーダ101Aは10ビットのブランキングデータが入力されたとき、これを2ビットの水平同期データまたは垂直同期データに変換して、H/Vシンク生成部57に供給する。 【0052】 デコーダ101Bが出力する8ビットのピクセルデータBまたはオーディオデータは、復号部102Bに供給される。デコーダ101Bは10ビットのブランキングデータが入力されたとき、これを2ビットの制御信号に変換して、モニタ33の制御部59に供給する。 【0053】 デコーダ101Cが出力する8ビットのピクセルデータCまたはオーディオデータは、復号部102Cに供給される。デコーダ101Cは10ビットのブランキングデータが入力されたとき、これを2ビットの重畳期間を表すデータに変換し、タイミング生成部103に供給する。 【0054】 デコーダ101A乃至101Cはまた、設定ブランキング期間を表す設定ブランキング信号(Data Enable)をタイミング生成部103に出力する。タイミング生成部103は、重畳期間テーブル105(図2の重畳期間テーブル86と同一のテーブルが保持されている)を参照して、設定ブランキング期間を伸長して、元の長さのブランキング信号を生成し、H/Vシンク生成部57に出力する。タイミング信号生成部103にはさらに、PLL回路106が、クロックチャンネルのデータに同期して生成し、安定化されたピクセルクロック(トランスミッタ43の端子95に入力されるピクセルクロックと同一周波数のクロック)が供給されている。タイミング生成部103は、入力されたこれらのデータに基づいて、タイミング信号を生成し、復号部102A乃至102Cやバッファ104に供給している。 【0055】 復号部102A乃至102Cは、入力された8ビットのピクセルデータAまたはオーディオデータ、ピクセルデータBまたはオーディオデータ、ピクセルデータCまたはオーディオデータを、それぞれ復号し、ピクセルデータをD/A変換器55に出力する。 【0056】 また、復号部102A乃至102Cにより復号された8ビットのオーディオデータは、それぞれバッファ104に供給され、連続するデータに変換された後、D/A変換器52に出力される。 【0057】 タイミング生成部103により生成されたブランキング信号は、PLL回路106により生成された、デコーダ101A乃至101Cに供給されるクロックの1/10の周波数のピクセルクロック(図2のトランスミッタ43の端子95に入力されるピクセルクロックと同一の周波数のクロック)とともに、H/Vシンク生成部57に供給される。 【0058】 次に、その動作について説明する。デジタルチューナ31のフロントエンド41は、ユーザにより指定されたチャンネルの電波を、アンテナ32を介して受信すると、その受信信号を復調し、復調信号をAVデコーダ42に出力する。AVデコーダ42は、入力された受信信号をデコードし、デコードしたオーディオデータとビデオデータをトランスミッタ43に出力する。トランスミッタ43は、入力されたビデオデータの水平ブランキング期間中に、オーディオデータを多重化し、TMDS34を介してモニタ33に出力する。 【0059】 TMDS34は、本来、パーソナルコンピュータのためのインタフェースであるため、オーディオデータは送ることができないフォーマットとなっている。しかしながら、この例においては、オーディオデータがビデオデータのブランキング期間中に多重化されるため、TMDS34を介して伝送することが可能となる。 【0060】 モニタ33側においては、レシーバ51が、TMDS34を介して伝送されてきたビデオデータを受信し、ブランキング期間中に挿入されているオーディオデータを分離し、D/A変換器52に出力する。D/A変換器52は、入力されたオーディオデータを左右のチャンネルのアナログオーディオ信号に変換し、スピーカ53と54から出力する。 【0061】 レシーバ51により、やはりブランキング期間中から抽出、生成された水平同期データおよび垂直同期データは、H/Vシンク生成部57に供給される。H/Vシンク生成部57は、入力されたデータに基づいて、水平同期信号と垂直同期信号を生成し、CRT58の駆動回路に出力する。 【0062】 レシーバ51はまた、入力されたデータから抽出したピクセルデータをD/A変換器55に出力し、D/A変換させる。D/A変換器55より出力されたRGBの信号(ピクセルデータA乃至ピクセルデータCの信号)は、RGB増幅器56で増幅された後、CRT58に供給され、表示される。このときCRT58は、H/Vシンク生成部57により生成された水平同期信号および垂直同期信号に基づいて、走査線の走査の制御が行われる。 【0063】 次に、図5のフローチャートを参照して、図2のトランスミッタ43のチャンネルAの送信処理について説明する。 【0064】 ステップS1において、タイミング生成部85は、端子94からの入力に基づいて、いま、ブランキング期間中であるか否かを判定する。ブランキング期間中でない場合、ステップS2に進み、タイミング生成部85は、スイッチ制御信号を生成して、スイッチ81Aに出力し、スイッチ81Aを、図中上側の入力端子に切り換えさせる。これにより、端子80Aより入力されたピクセルデータA(例えば、RGBのデータのうちBのデータ)がスイッチ81Aにより選択され、暗号化部82Aに供給される。 【0065】 次に、ステップS5において、暗号化部82Aは、スイッチ81Aにより選択されたデータ(いまの場合、ピクセルデータA)を暗号化する。ステップS6においてエンコーダ83Aは、ステップS5において、暗号化部82Aにより暗号化されたピクセルデータAをエンコードし、ステップS8において、エンコードしたデータをデータチャンネルAのデータとして、TMDS34に出力する。 【0066】 一方、ステップS1において、いまのタイミングが、ブランキング期間であると判定された場合、ステップS3に進み、タイミング生成部85は、重畳期間テーブル86のテーブルを参照し、オーディオデータを重畳(多重化)する期間であるか否かを判定する。すなわち、上述したように、重畳期間テーブル86には、水平ブランキング期間中の、どの期間に、オーディオデータ(重畳データ)を重畳するかが予め規定されており、その規定に基づいて、いま、オーディオデータを重畳(多重化)する期間であるか否かが判定される。 【0067】 水平ブランキング期間中ではあるが、オーディオデータを重畳する期間ではないと判定された場合、ステップS7に進み、タイミング生成部85は、エンコーダ83Aを制御して、端子91より入力される2ビットの水平または垂直の同期データに基づいて、10ビットの水平または垂直ブランキングデータを生成し、出力する。 【0068】 エンコーダ83Aは、2ビットのデータが(C1,C0)で表されるとき、それに対応して、例えば、図6に示される10ビットのコントロール(CTL)データを水平または垂直ブランキングデータとして出力する。 【0069】 図6の例においては、2ビットの入力が00’であるとき、ブランキングデータは、0010101011’とされ、入力が01’であるとき、ブランキングデータは1101010100’とされ、入力が10’であるとき、ブランキングデータは0010101010’とされ、入力が11’のとき、ブランキングデータは1101010101’とされる。この10ビットのブランキングデータは、ブランキングデータとして予め定められたものであり、ビデオデータ(ピクセルデータ)とオーディオデータのいずれにも利用されないユニークなデータである。 【0070】 このステップS7の処理は、本来、ブランキング期間の全ての期間に渡って行われるものであるが、本発明においては、オーディオデータが重畳されない期間においてだけ行われる。このことは、ブランキング期間を本来の期間より短縮した長さに設定することを意味する。 【0071】 ステップS7の次に、ステップS8に進み、エンコーダ83Aは、ステップS7で生成したブランキングデータをTMDS34を介して出力する。 【0072】 一方、ステップS3において、いま、オーディオデータを重畳する期間であると判定された場合、ステップS4に進み、タイミング生成部85は、スイッチ81Aを制御し、その接点を、図中下側に切り換えさせる。このとき、ステップS4において、スイッチ81Aは、バッファ84から供給されたオーディオデータを選択し、暗号化部82Aに出力する。 【0073】 暗号化部82Aは、ステップS5において、スイッチ81Aを介して入力されたオーディオデータを暗号化し、エンコーダ83Aに出力する。エンコーダ83Aは、ステップS6において、暗号化部82Aより入力された暗号化したオーディオデータをエンコードし、ステップS8において、TMDS34に出力する。このように、ビデオデータ(ピクセルデータ)とオーディオデータが、共通の暗号化部82Aにより暗号化されるので、それぞれを別のものとして用意する場合に較べて、構成が簡略化され、装置が小型化され、さらに低コスト化することができる。 【0074】 次に、図7のフローチャートを参照して、チャンネルBの送信処理について説明する。 【0075】 図7のステップS21乃至ステップS28の処理は、基本的に、図5に示したチャンネルAの送信処理におけるステップS1乃至ステップS8の処理と同様の処理である。ただし、ステップS22において、スイッチ81Bにより選択されるピクセルデータは、ピクセルデータBであり、ステップS25において、暗号化部82Bにより暗号化されるデータは、スイッチ81Bにより選択されたピクセルデータBまたはバッファ84より供給されたオーディオデータである。 【0076】 また、エンコーダ83Bは、ステップS27において、端子92より供給される2ビットの制御信号に基づいて、10ビットの水平または垂直ブランキングデータ(図6)を生成する。 【0077】 その他の処理は、図5における場合と同様である。 【0078】 チャンネルCにおける送信処理は、図8に示されるようになる。このステップS31乃至S38処理も、基本的に、図5のフローチャートのステップS1乃至S8の処理と同様の処理となる。ただし、ステップS32においてスイッチ81Cにより選択され、ステップS35において、暗号化部82Cにより暗号化されるデータは、端子80Cより供給されたピクセルデータCまたはバッファ84より供給されたオーディオデータであり、ステップS37において、エンコーダ83Cにより生成されるのは、重畳期間テーブル86Cより供給された重畳期間を表す2ビットのデータに基づく10ビットの水平または垂直ブランキングデータ(図6)である。 【0079】 以上の処理を、図9のタイミングチャートを参照して、さらに説明する。図9Aに示されるように、水平走査線の周期でブランキング信号が発生する。この水平ブランキング信号の期間は、上述したように、480pのピクセルデータの場合、138ピクセルとされ、720pのピクセルデータの場合、370ピクセルとされ、1080iピクセルデータの場合、280ピクセルとされる。 【0080】 図9Bに示されるように、このブランキング期間T_(0)のうちの最初の期間T_(1)が、伝送されるブランキング期間とされ、ブランキング期間T_(0)のうちの残りの期間T_(2)が、オーディオデータが多重化される期間とされる。 【0081】 オーディオデータは、図9Dに示されるように連続するデータであるが、エンコーダ83A乃至83Cによりエンコードされることにより時間軸圧縮され、図9Cに示されるように、期間T_(2)に多重化される。 【0082】 図10は、チャンネルAのブランキング期間の近傍のデータを拡大して表している。図10Bに示されるように、本来のブランキング信号の期間はT_(0)であるが、その間のうちの期間T_(1)においてのみ、ブランキング信号が、図10Aと図10Cに示されるように多重化される。このことは、いわばブランキング信号が期間T_(0)から期間T_(1)に短縮されていることを意味する。そして、期間T_(0)から期間T_(1)を除いた残りの重畳期間T_(2)に、オーディオデータが多重化される。換言すれば、オーディオデータは、ピクセルデータと同様のデータとして多重化される。ただし、受信側において、オーディオデータをピクセルデータと識別できるようにするために、重畳期間T_(2)を表す識別データが、上述したようにチャンネルCにおいて、期間T_(1)において転送される。 【0083】 図11は、チャンネルBにおける、ブランキング期間の近傍のデータの構成を表している。図12は、チャンネルCにおける、ブランキング期間の近傍のデータの構成を表している。 【0084】 図10の例においては、期間T_(1)において、水平同期データまたは垂直同期データが伝送されているのに対し、図11の例においては、制御信号が伝送され、図12の例においては、テーブル識別データが伝送されている。すなわち、上述したように、この期間T_(1)に挿入されるブランキングデータは、水平または垂直同期データ(チャンネルAの場合)、制御信号(チャンネルBの場合)、またはテーブル識別データ(チャンネルCの場合)を表すデータである。 【0085】 次に、図13のフローチャートを参照して、図4のレシーバ51のチャンネルAの受信処理について説明する。ステップS41において、デコーダ101Aは、入力されたデータをデコードする。 【0086】 ステップS42において、デコーダ101Aは、デコードしたデータがブランキングデータであるか否かを判定し、ブランキングデータであると判定した場合には、ステップS43に進み、そのブランキングデータに基づいて、水平または垂直同期データを生成し(図6の10ビットのコントロールコードに対応する2ビットのデータを生成し)、H/Vシンク生成部57に出力する。 【0087】 また、エンコーダ101Aは、ブランキングデータに対応する期間のデータを設定ブランキング期間のデータとしてタイミング生成部103に出力する。詳細は、図15のステップS83の処理において説明するが、タイミング生成部103は、この設定ブランキング期間を補正(延長)して、元の長さのブランキング信号を生成する。 【0088】 ステップS42において、デコードしたデータがブランキングデータではないと判定した場合、そのデータはピクセルデータまたはオーディオデータであるということになるので、デコーダ101Aは、そのデータを復号部102Aに出力する。ステップS44において、復号部102Aは、入力されたデータを復号する。復号部102は、タイミング生成部103からのタイミング信号に基づいて、ステップS45において、復号したデータがオーディオデータであるか否かを判定し、オーディオデータであると判定した場合には、ステップS46に進み、オーディオデータをバッファ104に供給し、記憶させる。 【0089】 具体的には、タイミング生成部103は、デコーダ101Cが出力する重畳期間を識別するためのテーブル識別データに基づいて、その識別データに対応する重畳期間T_(2)を重畳期間テーブル105から読み出し、その期間T_(2)に対応するタイミング信号を出力する。復号部102Aは、この期間T_(2)のデータをオーディオデータであると判定する。 【0090】 バッファ104には、チャンネルBとチャンネルCの復号部102Bまたは102Cで復号されたオーディオデータも供給されており、バッファ104は、これらのオーディオデータを連続するデータとして出力する。 【0091】 一方、ステップS45において、復号されたデータがオーディオデータではないと判定された場合(ピクセルデータAであると判定された場合)、ステップS47に進み、復号部102Aは、そのデータをD/A変換器55に出力する。 【0092】 図14は、チャンネルBにおける受信処理を表している。このステップS61乃至S67の処理も、基本的に、図13のフローチャートに示される場合と同様の処理となる。ただし、ステップS63において、デコーダ101Bにより、ブランキングデータに基づいて生成されるのは、水平同期データもしくは垂直同期データではなく、制御信号となる。この制御信号は制御部59に出力される。 【0093】 図15のフローチャートは、レシーバ51のチャンネルCの受信処理を表している。 【0094】 図15におけるステップS81乃至ステップS87の処理も、基本的に、図13のステップS41乃至ステップS48の処理と同様の処理である。ただし、図15のステップS83の処理が、図13のステップS43の処理と異なる処理とされている。 【0095】 すなわち、図15のステップS83においては、デコーダ101Cは、10ビットのブランキングデータに基づいて、2ビットのテーブル識別データを生成する。このテーブル識別データは、重畳期間T_(2)を特定することができるデータであり、タイミング生成部103に供給される。 【0096】 タイミング生成部103は、デコーダ101Cより供給されたテーブル識別データに対応する重畳期間T_(2)を、重畳期間テーブル105から読み出し、その期間T_(2)を内部メモリに設定し、次の垂直ブランキング期間において、新たなテーブル識別データが受信されるまで、その重畳期間T_(2)を利用して、オーディオデータをピクセルデータから分離させるタイミング信号を生成する。 【0097】 さらにタイミング生成部103は、デコーダ101A乃至101Cから供給される設定ブランキングデータ、および設定されている重畳期間T_(2)に基づいて、設定ブランキング期間T_(1)を、期間T_(2)だけ延長(補正)することで、元の長さのブランキング期間T_(0)に対応するブランキング信号を生成し、H/Vシンク生成部57に出力する。 【0098】 以上の受信処理を、図16のタイミングチャートを参照して、さらに説明する。図16Aに示されるように、ブランキング期間T_(0)中の期間T_(1)だけに、ブランキングデータが挿入されて伝送されてくる。このことは、図16Bに示されるように、ブランキング期間T_(0)が、設定ブランキング期間T_(1)に短縮して伝送されてくることを意味する。このままだと、期間T_(2)に挿入されているオーディオデータは、ピクセルデータとして処理されてしまう。そこで、図16Cに示されるように、タイミング生成部103は、設定ブランキング期間T_(1)を、期間T_(2)だけ延長(補正)して、元の長さの期間T_(0)の正しいブランキング期間を生成し、H/Vシンク生成部57に出力する。 【0099】 また、バッファ104は、図16Dに示されるように、復号部102A乃至102Cより供給された分割されたオーディオデータを、連続するオーディオデータに変換して、D/A変換器52に出力する。 【0100】 図12に示されるように、期間T_(1)にテーブル識別データを挿入する処理は、重畳期間T_(2)の値が1水平走査線毎に変更される場合には、水平ブランキング期間毎に行う必要がある。しかしながら、通常、重畳期間T_(2)は、頻繁には変更されない。このような場合には、テーブル識別データは、垂直ブランキング期間においてのみ多重化するようにすることができる。 【0101】 図1の実施の形態においては、送信側のデジタルチューナ31のトランスミッタ43と、受信側のモニタ33のレシーバ51のそれぞれに、重畳期間テーブル86または重畳期間テーブル105を、それぞれ保持させ、そこに保持されているテーブルのうちの、いずれのテーブルを使用するのかを表すテーブル識別データを、チャンネルCのブランキング期間T_(1)に挿入するようにしたが、テーブル識別データは、例えば、TMDS34とは別の伝送路を構成するDDC35により、デジタルチューナ31側から、モニタ33側に送信するようにしてもよい。 【0102】 上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行させることもできるが、ソフトウエアにより実行させることもできる。この場合、例えば、デジタルチューナ31は、図17に示されるように構成される。 【0103】 図17において、CPU(Central Processing Unit)221は、ROM(Read Only Memory)222に記憶されているプログラム、または記憶部228からRAM(Random Access Memory)223にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM223にはまた、CPU221が各種の処理を実行する上において必要な信号なども適宜記憶される。 【0104】 CPU221、ROM222、およびRAM223は、バス224を介して相互に接続されている。このバス224にはまた、入出力インタフェース225も接続されている。 【0105】 入出力インタフェース225には、キーボード、マウスなどよりなる入力部226、CRT、LCDなどよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力部227、ハードディスクなどより構成される記憶部228、モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部229が接続されている。通信部229は、ネットワークを介しての通信処理を行う。 【0106】 入出力インタフェース225にはまた、必要に応じてドライブ230が接続され、磁気ディスク241、光ディスク242、光磁気ディスク243、或いは半導体メモリ244などが適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部228にインストールされる。 【0107】 一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合、図示は省略するが、レシーバ51なども、デジタルチューナ31と同様にコンピュータにより構成することができる。 【0108】 一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、ネットワークや記録媒体からインストールされる。 【0109】 この記録媒体は、図17に示すように、装置本体とは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク241(フロッピディスクを含む)、光ディスク242(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク243(MD(Mini-Disk)を含む)、もしくは半導体メモリ244などよりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROM222や、記憶部228に含まれるハードディスクなどで構成される。 【0110】 なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。 【0111】 また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。 【図面の簡単な説明】 【0112】 【図1】本発明を適用した情報送受信システムの構成を示すブロック図である。 【図2】図1のトランスミッタの構成を示すブロック図である。 【図3】図2のトランスミッタに入力される信号を説明する図である。 【図4】図1のレシーバの構成を示すブロック図である。 【図5】図2のトランスミッタのチャンネルAの送信処理を説明するフローチャートである。 【図6】ブランキングデータの例を示す図である。 【図7】図2のトランスミッタのチャンネルBの送信処理を説明するフローチャートである。 【図8】図2のトランスミッタのチャンネルCの送信処理を説明するフローチャートである。 【図9】図2のトランスミッタの送信処理を説明するタイミングチャートである。 【図10】図2のトランスミッタのチャンネルAにおけるブランキング期間付近の動作を説明するタイミングチャートである。 【図11】図2のトランスミッタのチャンネルBにおけるブランキング期間付近の動作を説明するタイミングチャートである。 【図12】図2のトランスミッタのチャンネルCにおけるブランキング期間付近の動作を説明するタイミングチャートである。 【図13】図4のレシーバのチャンネルAの受信処理を説明するフローチャートである。 【図14】図4のレシーバのチャンネルBの受信処理を説明するフローチャートである。 【図15】図4のレシーバのチャンネルCの受信処理を説明するフローチャートである。 【図16】図4のレシーバの動作を説明するタイミングチャートである。 【図17】図2のデジタルチューナの他の構成例を示すブロック図である。 【符号の説明】 【0113】 31 デジタルチューナ,33 モニタ,43 トランスミッタ,51 レシーバ,81A,81B,81C スイッチ,82A,82B,82C 暗号化部,83A,83B,83C エンコーダ,84 バッファ,85 タイミング生成部,86 重畳期間テーブル,101A,101B,101C デコーダ,102A,102B,102C 復号部,103 タイミング生成部,104 バッファ,105 重畳期間テーブル (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ビデオデータを取り込む第1の取り込み手段と、 オーディオデータを取り込む第2の取り込み手段と、 前記ビデオデータのブランキング期間中に前記ブランキング期間より短い設定期間を設定する設定手段と、 前記ビデオデータのブランキング期間と、前記設定手段により設定された前記設定期間との差に対応する重畳期間に、前記オーディオデータを多重化する多重化手段と、 前記多重化手段により前記オーディオデータが多重化されたビデオデータを、前記ビデオデータよりビット数の多いデータにエンコードしてデータチャンネルに送信するビデオデータ送信手段と、 前記重畳期間を表すデータを記憶する保持手段と、 前記保持手段に記憶されているデータにより表される前記重畳期間に前記オーディオデータを重畳するように前記オーディオデータの多重化のタイミングを制御するタイミング制御手段と を有し、 前記設定期間は、前記オーディオデータが多重化されエンコードされたビデオデータにおいて利用されない、予め定められた特定データで示され、前記特定データは、前記ビデオデータに対応する前記重畳期間を識別するための識別情報を表す 情報送信装置。 【請求項2】 ネットワークを介しての通信処理を行う通信部をさらに備え、 前記ブランキング期間は、水平ブランキング期間および垂直ブランキング期間である 請求項1に記載の情報送信装置。 【請求項3】 入力されたピクセルクロックからクロックを生成し、生成したクロックを前記タイミング制御手段に供給するPLL回路を有する 請求項1に記載の情報送信装置。 【請求項4】 前記オーディオデータを蓄積し、前記多重化手段に出力するバッファと、 ネットワークを介しての通信処理を行う通信部と、 ディスプレイと、 スピーカと をさらに有する請求項1に記載の情報送信装置。 【請求項5】 前記保持手段は、前記ビデオデータの種類と前記識別情報との対応関係を保持し、 前記識別情報を送信する識別情報送信手段をさらに備え、 前記多重化手段は、前記保持手段に保持されている前記対応関係に基づいて、前記重畳期間に、前記オーディオデータを多重化する 請求項1に記載の情報送信装置。 【請求項6】 前記識別情報送信手段は、前記識別情報を、垂直ブランキング期間に送信する 請求項5に記載の情報送信装置。 【請求項7】 前記識別情報は、前記設定期間の開始点から終了点までの期間、または前記重畳期間の開始点から終了点までの期間を特定できる情報である 請求項1に記載の情報送信装置。 【請求項8】 前記オーディオデータを、前記ビデオデータと共通の方法で暗号化する暗号化手段をさらに備える 請求項1に記載の情報送信装置。 【請求項9】 前記多重化手段は、前記設定期間に、同期信号、制御信号、または前記識別情報を多重化し、 前記ビデオデータ送信手段は、 前記設定期間に前記同期信号が多重化されたビデオデータを第1のデータチャンネルを用いて送信し、 前記設定期間に前記制御信号が多重化されたビデオデータを第2のデータチャンネルを用いて送信し、 前記設定期間に前記識別情報が多重化されたビデオデータを第3のデータチャンネルを用いて送信する 請求項1に記載の情報送信装置。 【請求項10】 重畳期間を表すデータを記憶する保持手段を有する情報送信装置の情報送信方法において、 ビデオデータを取り込む第1の取り込みステップと、 オーディオデータを取り込む第2の取り込みステップと、 前記ビデオデータのブランキング期間中に前記ブランキング期間より短い設定期間を設定する設定ステップと、 前記ビデオデータのブランキング期間と、前記設定ステップの処理により設定された前記設定期間との差に対応する前記重畳期間に、前記オーディオデータを多重化する多重化ステップと、 前記多重化ステップの処理により前記オーディオデータが多重化されたビデオデータを、前記ビデオデータよりビット数の多いデータにエンコードしてデータチャンネルに送信するビデオデータ送信ステップと、 前記保持手段に記憶されているデータにより表される前記重畳期間に前記オーディオデータを重畳するように前記オーディオデータの多重化のタイミングを制御するタイミング制御ステップと を含み、 前記設定期間は、前記オーディオデータが多重化されエンコードされたビデオデータにおいて利用されない、予め定められた特定データで示され、前記特定データは、前記ビデオデータに対応する前記重畳期間を識別するための識別情報を表す 情報送信方法。 【請求項11】 ビデオデータのブランキング期間中に前記ブランキング期間より短い設定期間が設定され、前記ビデオデータのブランキング期間と前記設定期間との差に対応する重畳期間にオーディオデータが多重化され、前記オーディオデータが多重化されたビデオデータが、前記ビデオデータよりビット数の多いデータにエンコードされてデータチャンネルに送信された送信データを受信する情報受信装置であって、 前記送信データに設定された前記設定期間は、前記オーディオデータが多重化されエンコードされたビデオデータにおいて利用されない予め定められた特定データで示され、前記特定データは、前記ビデオデータに対応する前記重畳期間を識別するための識別情報を表し、 前記送信データから、ビデオデータを取り込む取り込み手段と、 前記取り込み手段により取り込まれた前記ビデオデータの前記重畳期間を前記ビデオデータの種類に対応して特定する特定手段と、 前記取り込み手段により取り込まれた前記ビデオデータから、前記特定手段により特定された前記重畳期間に多重化されている前記オーディオデータを分離する分離手段と、 前記重畳期間を表すデータを記憶する保持手段と、 前記保持手段に記憶されているデータにより表される前記重畳期間に多重化されている前記オーディオデータを分離するように前記オーディオデータの分離のタイミングを制御するタイミング制御手段と を有する情報受信装置。 【請求項12】 前記分離手段により分離された前記オーディオデータを連続するデータに変換する変換手段をさらに備える 請求項11に記載の情報受信装置。 【請求項13】 前記取り込み手段により取り込まれた前記ビデオデータの前記設定期間を検出するとともに、検出された前記設定期間を示す前記特定データの値に基づいて前記識別情報を生成する生成手段 をさらに備え、 前記保持手段は、前記ビデオデータの種類と前記識別情報との対応関係を保持し、 前記生成手段は、前記保持手段に保持されている前記対応関係に基づいて、前記識別情報を生成する 請求項11に記載の情報受信装置。 【請求項14】 前記生成手段は、前記識別情報を、垂直ブランキング期間のブランキング信号から生成する 請求項13に記載の情報受信装置。 【請求項15】 前記識別情報は、前記重畳期間の開始点から終了点までの期間、または前記設定期間の開始点から終了点までの期間を特定できる情報である 請求項11に記載の情報受信装置。 【請求項16】 前記オーディオデータを伸長する伸長手段をさらに備える 請求項11に記載の情報受信装置。 【請求項17】 前記ビデオデータと共通の方法で暗号化されている前記オーディオデータを、前記ビデオデータと共通の方法で復号する復号手段と、 前記分離手段により分離された前記オーディオデータを出力するスピーカと をさらに備える請求項11に記載の情報受信装置。 【請求項18】 ビデオデータのブランキング期間中に前記ブランキング期間より短い設定期間が設定され、前記ビデオデータのブランキング期間と前記設定期間との差に対応する重畳期間にオーディオデータが多重化され、前記オーディオデータが多重化されたビデオデータが、前記ビデオデータよりビット数の多いデータにエンコードされてデータチャンネルに送信された送信データを受信する、前記重畳期間を表すデータを記憶する保持手段を有する情報受信装置の情報受信方法であって、 前記送信データに設定された前記設定期間は、前記オーディオデータが多重化されエンコードされたビデオデータにおいて利用されない予め定められた特定データで示され、前記特定データは、前記ビデオデータに対応する前記重畳期間を識別するための識別情報を表し、 前記送信データの前記重畳期間は、前記ビデオデータの種類に対応して設定されており、 前記送信データから、ビデオデータを取り込む取り込みステップと、 前記取り込みステップの処理により取り込まれた前記ビデオデータの前記重畳期間を前記ビデオデータの種類に対応して特定する特定ステップと、 前記取り込みステップの処理により取り込まれた前記ビデオデータから、前記特定ステップの処理により特定された前記重畳期間に多重化されている前記オーディオデータを分離する分離ステップと、 前記保持手段に記憶されているデータにより表される前記重畳期間に多重化されている前記オーディオデータを分離するように前記オーディオデータの分離のタイミングを制御するタイミング制御ステップと を含む情報受信方法。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
審決日 | 2013-12-10 |
出願番号 | 特願2008-275956(P2008-275956) |
審決分類 |
P
1
41・
851-
Y
(H04N)
|
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 坂東 大五郎、長谷川 素直、北村 智彦 |
特許庁審判長 |
渡邊 聡 |
特許庁審判官 |
小池 正彦 渡辺 努 |
登録日 | 2011-09-09 |
登録番号 | 特許第4816709号(P4816709) |
発明の名称 | 情報送信装置、情報送信方法、情報受信装置、情報受信方法 |
代理人 | 稲本 義雄 |
代理人 | 稲本 義雄 |